JP5170204B2 - 搬送車システム - Google Patents

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Description

本発明は、搬送車システムに関し、特に、左右の車輪を独立して駆動可能な搬送車が用いられた搬送車システムに関する。
大型化したガラス基板やそれが複数枚収納されたカセットを搬送するための搬送車が知られている。搬送車は、工場のクリーンルーム内を自動走行して、処理装置間で物品を搬送する。搬送車が走行する軌道は、例えば、天井から吊り下げられたレールであり、この場合にレール及び搬送車が走行する空間はクリーンルームになっている。
搬送車は、左右両側に車輪を有しており、一方の車輪にモータが接続されて駆動輪になっており、他方の車輪が従動輪になっている。搬送車は、さらに、左右のガイドレールにガイドされるためのガイドローラを有している。
また、左右の車輪に別個のモータを接続して、搬送車がカーブを走行する際には、左右の車輪に適切な速度差が生じさせるようにした二輪差速度制御も行われている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2008−52323号公報
従来の搬送車では、例えば、曲線部を走行する際に、車輪の前後に設けられた前側ガイドローラ対と後側ガイドローラ対がガイドレールに近接した位置に配置され、ガイドレールを把持している。そのため、二輪差速度差制御が行われるときに、指令値と実際のレール形状との違いに起因する走行位置のずれが矯正される。しかし、その場合には、車輪のスリップが生じており、またガイド矯正力がサーボに対して負荷として作用するという不具合がある。
本発明の課題は、左右の車輪を独立して駆動可能な搬送車を用いた搬送車システムにおいて、曲線部走行時に搬送車がスムーズに走行可能とすることにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る搬送車システムは、走行レールと、走行レールに沿って設けられたガイドレールと、走行レールに沿って走行する搬送車と、搬送車の走行を制御する制御部とを備えている。搬送車は、車体と、第1走行車輪及び第2走行車輪と、第1モータ及び第2モータと、前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対とを有している。第1走行車輪及び第2走行車輪は、車体の左右に設けられている。第1モータ及び第2モータは、第1走行車輪及び第2走行車輪にそれぞれ接続されている。前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対は、第1走行車輪の前側及び後側にそれぞれ設けられている。制御部は、搬送車が曲線部を走行するときに、前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対がガイドレールに接触しない走行軌跡に基づいて作成した速度指令を第1モータ及び第2モータに与える。
この搬送車システムでは、制御部が第1モータ及び第2モータを制御して、それにより第1走行車輪及び第2走行車輪が独立して駆動される。その結果、搬送車は走行レールに沿って移動する。
搬送車が曲線部を走行するときには、前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対がガイドレールに近接したガイド位置にある。一方、制御部は、搬送車が曲線部を走行するときに、理想的な走行軌跡に基づいて作成した速度指令を第1モータ及び第2モータに与えている。したがって、前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対は曲線部においてガイドレールに接触しにくい。従来であれば曲線部の入口と出口において搬送車の前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対がガイドレールに接触することを前提とした制御を行っていたので、両者の衝突や摩擦の問題が大きかった。それに対しては、この搬送車システムでは、曲線部の入口と出口において搬送車の前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対がガイド位置にあってもガイドレールに接触しないように積極的に制御をしている。したがって、ガイドローラがガイドレールに接触しにくい。
制御部は、走行軌跡を計算するために、前側ガイドローラ対が曲線部に入ってから後側ガイドローラ対が曲線部に入るまでの移動に関して、第1走行車輪、第2走行車輪及び旋回軸中心の位置を所定距離間隔で定めていってもよい。
この搬送車システムでは、前側ガイドローラ対が曲線部に入ってから後側ガイドローラ対が曲線部に入るまでの移動に関して、理想的な走行軌跡が定められる。したがって、ガイドローラがガイドレールに接触しにくい。
制御部は、走行軌跡に基づいて、各地点における第1走行車輪及び第2走行車輪の速度を算出してもよい。
この搬送車システムでは、ガイドローラがガイドレールに接触しにくい。
制御部は、算出された第1走行車輪及び第2走行車輪の速度について挙動変化時の遅れ時間を補償することで作成した二輪速度差指令テーブルを記憶していてもよい。さらに、制御部は、曲線走行時に二輪速度差指令テーブルに基づいて第1モータ及び第2モータに速度指令を与えてもよい。
この搬送車システムでは、挙動変化時の遅れ時間を補償することで作成した二輪速度差指令テーブルに基づいて第1モータ及び第2モータに速度指令が与えられるので、意図に沿った搬送車走行を実現できる。また、二輪速度差指令テーブルは予め記憶されているので、制御部における指令速度変換処理作業の負担を減らせる。
制御部は、挙動変化時の遅れ時間を補償するために、指令速度と実測度値の偏差を補償してもよい。
この搬送車システムでは、意図に沿った搬送車走行を実現できる。
本発明に係る搬送車システムでは、曲線部走行時に搬送車がスムーズに走行できる。
本発明の一実施形態が採用された搬送車システムの模式図。 搬送車システムの部分平面図。 搬送車システムの制御構成を示すブロック構成図。 搬送車の走行制御部を示すブロック構成図。 計算によって得られた理想的な走行軌跡を示す平面図。 図5の部分拡大図。 走行車輪の寸法関係を示す図。 曲線部におけるガイドレールとガイドローラの位置関係を模式的に示した図。 カーブ走行時の速度比率テーブル。 曲線部走行時の走行制御部の動作を示すフローチャート。
(1)搬送車システム
図1を用いて、本発明の一実施形態が採用された搬送車システム1について説明する。図1は、本発明の一実施形態が採用された搬送車システムの模式図である。
搬送車システム1は、軌道2と、軌道2上を走行する搬送車3と有している。この実施形態では、軌道2は天井から吊り下げられており、さらに、軌道2の周囲はクリーンルームになっている。
軌道2は、走行レール4とガイドレール6を有している。走行レール4は、左右の第1走行レール4a及び第2走行レール4bから構成されている。第1走行レール4a及び第2走行レール4bは、平坦な走行面を有している。
ガイドレール6は、第1ガイドレール6a及び第2ガイドレール6bを有している。第1ガイドレール6a及び第2ガイドレール6bは、第1走行レール4a及び第2走行レール4bの外側端にそれぞれ設けられている。第1ガイドレール6a及び第2ガイドレール6bは上方に延びている。
また、第1走行レール4a及び第2走行レール4bに沿って、図示しない給電線が設けられている。
図2を用いて、搬送車システム1のレイアウトを説明する。図2は、搬送車システムの部分平面図である。軌道2は、図2に示すように、第1直線部201と、第1直線部201の先にある分岐部206と、分岐部206から右側に曲がる曲線部203と、分岐部206からそのまま直線状に延びる第2直線部202とを有している。以下、搬送車3の曲線部走行の説明には、曲線部203を曲線部の一例として用いる。
第1走行レール4aと第2走行レール4bは、第1直線部201から、分岐部206を通って、第2直線部202と曲線部203の両方に分かれて延びている。
第1直線部201から第2直線部202に向かう部分の第1走行レール4aには、分岐部206において第1ガイドレール6aが設けられていない。さらに、第1直線部201から曲線部203に向かう部分の第2走行レール4bには、分岐部206において第2ガイドレール6bが設けられていない。
(2)搬送車
搬送車3は、搬送車本体15と、駆動走行部18と、従動走行部19を有している。搬送車本体15の構造は従来と同じであるので説明を省略する。駆動走行部18及び従動走行部19は、搬送車本体15に対してそれぞれ回動自在に取り付けられるボギー台車である。図1には、駆動走行部18の旋回軸中心38が示されている。
図1を用いて、駆動走行部18を説明する。駆動走行部18は、主に、本体フレーム20と、第1駆動輪ユニット21と、第2駆動輪ユニット22と、固定ガイドローラ機構(31,32)と、分岐ガイドローラ機構(33,34,35)とを有している。
第1駆動輪ユニット21は、本体フレーム20の右側端部に装着されており、第1走行車輪25と、第1モータ26と、第1エンコーダ27とを有している。第1走行車輪25は、第1走行レール4aの走行面の上に載っている。第1モータ26は、第1走行車輪25に連結されている。第1エンコーダ27は、第1モータ26の回転を計測して、パルス信号を送信する。これにより、第1モータ26の回転速度や回転回数が得られる。
第2駆動輪ユニット22は、本体フレーム20の左側端部に装着されており、第2走行車輪28と、第2モータ29と、第2エンコーダ30とを有している。第2走行車輪28は、第2走行レール4bの走行面の上に載っている。第2モータ29は第2走行車輪28に連結されている。第2エンコーダ30は、第2モータ29の回転を計測して、パルス信号を送信する。これにより、第2モータ29の回転速度や回転回数が得られる。
固定ガイドローラ機構(31,32)は、一対の第1固定ガイドローラ31と、一対の第2固定ガイドローラ32とを有している。一対の第1固定ガイドローラ31は、本体フレーム20の右側端部に走行方向前後に離れて配置されている。より具体的には、第1固定ガイドローラ31は、第1走行車輪25の走行方向前後両側に離れて配置され、第1ガイドレール6aの内側に常に近接している。一対の第2固定ガイドローラ32は、本体フレーム20の左側端部に走行方向前後に離れて配置されている。より具体的には、第2固定ガイドローラ32は、第2走行車輪28の走行方向前後両側に離れて配置され、第2ガイドレール6bの内側に常に近接している。
分岐ガイドローラ機構(33,34,35)は、分岐部206において分岐動作を行うための機構であり、一対の第1分岐ガイドローラ33と、第2分岐ガイドローラ34と、第1分岐ガイドローラ駆動部35(図3)とを有している。
第1分岐ガイドローラ33は、第1固定ガイドローラ31に対応して配置されており、両者によって前側ガイドローラ対81と後側ガイドローラ対83を構成している。第2分岐ガイドローラ34は、第2固定ガイドローラ32に対応して配置されており、両者によって前側ガイドローラ対85と後側ガイドローラ対87とを構成している。第1分岐ガイドローラ駆動部35(図3)は、第1分岐ガイドローラ33と、第2分岐ガイドローラ34の位置を変更するための機構である。
以上の構造により、第1分岐ガイドローラ駆動部35(図3)によって、第1分岐ガイドローラ33及び第2分岐ガイドローラ34がガイド位置と非ガイド位置との間で移動する。ガイド位置では、第1分岐ガイドローラ33及び第2分岐ガイドローラ34は、第1ガイドレール6aの外側に近接する。非ガイド位置では、第1分岐ガイドローラ33及び第2分岐ガイドローラ34は、第1ガイドレール6aから上方に離れている。
従動走行部19は、主に、本体フレーム23と、第1従動輪36と、第2従動輪37と、第2固定ガイドローラ機構(40,41)と、第2分岐ガイドローラ機構(42,43,44)とを有している。
第1従動輪36は、走行レール4の第1走行レール4aの上に載っている。第2従動輪37は、走行レール4の第2走行レール4bの上に載っている。
第2固定ガイドローラ機構(40,41)は、一対の第3固定ガイドローラ40と、一対の第4固定ガイドローラ41とを有している。第3固定ガイドローラ40は、本体フレーム23の右側端部に走行方向前後に離れて配置されている。より具体的には、第3固定ガイドローラ40は、第1従動輪36の走行方向前後両側に離れて配置され、第1ガイドレール6aの内側に常に近接している。第4固定ガイドローラ41は、本体フレーム23の左側端部に走行方向前後に離れて配置されている。より具体的には、第4固定ガイドローラ41は、第2従動輪37の走行方向前後両側に離れて配置され、第2ガイドレール6bの内側に常に近接している。
第2分岐ガイドローラ機構(42,43,44)は、分岐部206において分岐動作を行うための機構であり、一対の第3分岐ガイドローラ42と、第4分岐ガイドローラ43と、第2分岐ガイドローラ駆動部44(図3)とを有している。
第3分岐ガイドローラ42は、第3固定ガイドローラ40に対応して配置されている。第4分岐ガイドローラ43は、第4固定ガイドローラ41に対応して配置されている。第2分岐ガイドローラ駆動部44(図3)は、第3分岐ガイドローラ42と、第4分岐ガイドローラ43の位置を変更するための機構である。
以上の構造により、第2分岐ガイドローラ駆動部44(図3)によって、第3分岐ガイドローラ42及び第4分岐ガイドローラ43がガイド位置と非ガイド位置との間で移動する。ガイド位置では、第3分岐ガイドローラ42及び第4分岐ガイドローラ43は、第1ガイドレール6aの外側に近接する。非ガイド位置では、第3分岐ガイドローラ42及び第4分岐ガイドローラ43は、第1ガイドレール6aから上方に離れている。
搬送車3が図2において曲線部203を走行するときには、第1分岐ガイドローラ33と第3分岐ガイドローラ42はガイド位置に配置されている。一方、そのときに、第2分岐ガイドローラ34及び第4分岐ガイドローラ43は非ガイド位置に配置されている。なお、搬送車3が第1直線部201を走行するときには、各分岐ガイドローラは非ガイド位置及びガイド位置のいずれに配置されていてもよい。
(3)被検出部及びセンサ
図2を用いて、走行レール4に沿って設けられた複数種類の被検出部について説明する。被検出部は、反射テープ11と、バーコード13と、磁気マーク14とを含んでいる。なお、図2では、反射テープ11と、バーコード13と、磁気マーク14は、走行レール4の内側に図示されているが、実際には走行レール4上又はガイドレール6上面に設けられている。
反射テープ11は、曲線部203において搬送車3の位置を検出するための部材であり、曲線部203に配置されている。なお、この実施形態では、反射テープ11の開始端11aは、曲線部203の実際の開始位置203aより走行方向手前に配置されている。また、反射テープ11の終了端(図示せず)は、実際の曲線部の終了位置(図示せず)より手前に配置されている。
バーコード13は、走行レール4の原点マーク及び複数の基準マークとして機能している。
磁気マーク14は、搬送車3の停止位置を示す部材である。磁気マーク14は、鋼などの磁性体や、銅やアルミなどの非磁性体で構成されている。この実施形態では、磁気マーク14は、第1直線部201に配置されており、磁気マーク14の中間が停止位置80になっている。
駆動走行部18及び従動走行部19には、さらに、図3に示すように、光電センサ47と、リニアスケール49と、バーコードリーダ50とが設けられている。光電センサ47は、反射テープ11を検出するためのものである。なお、図における光電センサ47は、右側に曲がる曲線部を走行中の位置を検出するためのセンサであり、左側に曲がる曲線部用のセンサ(図示せず)は別に設けられている。リニアスケール49は、磁気マーク14を検出するためのものである。リニアスケール49は、磁気マーク14に対する搬送車3の絶対位置、言い換えれば磁気マーク14を基準とする位置を求める。バーコードリーダ50は、バーコード13を検出するためのものである。
(4)制御構成
図3を用いて、搬送車システム1の制御構成を説明する。図3は、搬送車システムの制御構成を示すブロック構成図である。
搬送車システム1は、搬送車コントローラ52を有している。搬送車コントローラ52は、複数の搬送車3の走行を管理するためのコントローラである。搬送車コントローラ52と搬送車3は交信可能である。搬送車コントローラ52は、コントローラ本体54と、メモリ55を有している。コントローラ本体54は、CPU、RAM、ROM等からなりプログラムを実行するコンピュータである。メモリ55内には、ルートマップが記憶されている。ルートマップとは、走行ルートの配置、原点の位置、原点を基準とする基準位置や移載位置の座標を記載したマップである。座標は、原点からの走行距離を搬送車のエンコーダの出力パルス数などに換算したものである。
搬送車3は、走行制御部59を有している。走行制御部59は、搬送車コントローラ52からの指令に基づいて第1モータ26と第2モータ29に駆動信号を送信できる。走行制御部59は、さらに、分岐制御部60に接続されている。分岐制御部60は、搬送車コントローラ52からの指令に基づいて第1分岐ガイドローラ駆動部35及び第2分岐ガイドローラ駆動部44に駆動信号を送信できる。
(5)搬送車の走行制御系
図4を用いて、走行制御部59を説明する。図4は、搬送車の走行制御部を示すブロック構成図である。
走行制御部59は、CPU、RAM、ROM等からなりプログラムを実行するコンピュータである。走行制御部59は、ルートマップ61と、速度パターン発生部62と、第1モータ制御部63と、第2モータ制御部64、補償速度比率テーブル90とを有している。ルートマップ61は、走行制御部59内のメモリに保存されている。速度パターン発生部62は、搬送車コントローラ52と交信可能である。
さらに、走行制御部59には、第1エンコーダ27、第2エンコーダ30、光電センサ47,リニアスケール49及びバーコードリーダ50が接続されている。
走行制御部59は、搬送車コントローラ52から搬送指令を受け取ると、ルートマップ61に基づいて現在位置から停止位置までの距離を求めて、当該距離を速度パターン発生部62に入力する。速度パターン発生部62は、ルートマップ61上の現在位置の座標と、目的位置の座標との差から走行距離を算出し、これによって停止位置までの走行速度のパターンを発生する。
第1モータ制御部63は、第1誤差増幅部65Aと、第1フィードバック制御部66Aと、第1アンプ67Aとを主に有している。第1誤差増幅部65Aは誤差を増幅する。第1フィードバック制御部66Aは、第1誤差増幅部65Aで求めた誤差に基づいて、例えばPID制御又はPI制御を行う。PID制御とPI制御は切り替え可能である。第1アンプ67Aは、電流増幅された速度指令を第1モータ26へ送信する。第1エンコーダ27が、第1モータ26の回転軸の回転数を検出し、これにより得られる第1走行車輪25の現在位置と速度が、速度パターン発生部62又は第1誤差増幅部65Aに入力される。なお、第1モータ制御部63の構成は一実施例であって、本発明はこれに限定されない。
第2モータ制御部64は、第2誤差増幅部65Bと、第2フィードバック制御部66Bと、第2アンプ67Bとを主に有している。第2誤差増幅部65Bは誤差を増幅する。第2フィードバック制御部66Bは、第2誤差増幅部65Bで求めた誤差に基づいてPID制御又はPI制御を行う。PID制御とPI制御は切り替え可能である。第2アンプ67Bは、電流増幅された速度指令を第2モータ29へ送信する。第2エンコーダ30が、第2モータ29の回転軸の回転数を検出し、これにより得られる第2走行車輪28の現在位置と速度が、速度パターン発生部62又は第2誤差増幅部65Bに入力される。なお、第2モータ制御部64の構成は一実施例であって、本発明はこれに限定されない。
(6)走行制御動作の概略説明
搬送車3は、一般的に、軌道2に沿って、ルートマップ61から求めた所要走行距離と、第1エンコーダ27及び第2エンコーダ30から求めた現在位置ならびに現在速度により走行制御を行う。
搬送車3が曲線部203を走行する際の制御動作について説明する。曲線部203を走行する際には、一般的に、左右のモータが完全な同期を取れないことに起因して、走行軌跡が実際のカーブレールとは一致せず、走行車輪がガイドレールに衝突するなどの挙動不安定になる問題が考えられる。本発明はその問題を解決するための以下のような手段を用いている。
光電センサ47からの検出結果ならびに第1エンコーダ27及び第2エンコーダ30からの検出結果を照合して、速度パターン発生部62は、搬送車3の現在位置を確認する。速度パターン発生部62は、現在位置情報及び補償速度比率テーブル90(後述)を使用することで、適切な左右速度差が生じるように目標速度信号を第1モータ制御部63及び第2モータ制御部64に送信する。
速度パターン発生部62は、曲線部203に進入すると、内輪を減速して外輪を加速することで、搬送車3の中心速度を規定速度(例えば、60m/分)に合わせて走行させる。速度パターン発生部62は、予め算出した補償速度比率テーブル90を使用することで、演算効率を向上させており、処理負荷を軽減している。
以上より、搬送車3が曲線部203を走行する際には、左右のモータが完全な同期を取れないにもかかわらず、挙動が安定している。
(7)曲線部走行軌跡
速度パターン発生部62は、理想的な曲線部走行軌跡テーブルを予め有している。曲線部走行軌跡は、ガイドローラがガイドレール形状を正確にトレースできる軌跡である。つまり、この軌跡においては、ガイドローラがガイドレールに接触することはない。
図5〜図8を用いて、曲線部走行軌跡の求め方を説明する。図5は、計算によって得られた理想的な走行軌跡を示す平面図である。図6は、図5の部分拡大図である。図7は、走行車輪の寸法関係を示す図である。図8は、曲線部におけるガイドレールとガイドローラの位置関係を模式的に示した図である。
理想的な曲線部走行軌跡は以下のようにして得られる。最初に、基準入口軌跡が求められる。具体的には、後側ガイドローラ対の位置xを、曲線部開始位置203aから前側ローラ対81と後側ローラ対83のピッチL以上に離れた位置まで、所定間隔Δx分解能で旋回中心軌道P、内輪軌道P、外輪軌道Pの座標を求めていく。例えば、xを変化させる区間の距離は、曲線部開始位置203aから500mmであり、両ガイドローラ対のピッチLが480mmであり、Δxが0.05mmであり、P、P及びPは1000ヶ所分得られる。
具体的な計算式は以下の通りである。
最初に、旋回角度αが算出される。なお、Rは第1ガイドレール6aの半径であり、Lは両ガイドローラ対の前後ピッチであり、xは後側ガイドローラ対のx座標であり、xは曲線部開始位置203aのX座標である。
l=√((x−x+R
=l+L−2lLcosα
α=cos−1((R−l−L)/(−2lL))
α=tan−1R/(x−x
α=α−α
次に、旋回角度αから、P、P及びPの座標が算出される。
θ=θ00−α
θ=θ10−α
θ=θ20−α
これより、P、P及びPの座標は以下の通りになる。
(x,y)=(x+lcosθ,lsinθ
(x,y)=(x+lcosθ,lsinθ
(x,y)=(x+lcosθ,lsinθ
、P、Pのそれぞれの間隔が積算されることで、第1走行車輪25、第2走行車輪28、旋回軸中心38の移動距離が得られる。
図8を用いて、曲線部入口におけるガイドレールとガイドローラの位置関係を説明する。前側ガイドローラ対81同士の中間点を第1中間点95として、後側ガイドローラ対83同士の中間点を第2中間点97とする。図8において、前側ガイドローラ対81と後側ガイドローラ対83は、第1直線部201において符号Aで示され、前側ガイドローラ対81が曲線部開始位置203aに到達した位置にある状態を符号Bで示され、後側ガイドローラ対83が曲線部開始位置203aに到達した位置にある状態を符号Cで示され、曲線部203において符号Dで示されている。いずれの位置においても、第1中間点95及び第2中間点97は、第1ガイドレール6aの幅方向中間に一致するようになっている。このようにして、第1ガイドレール6aに対して両側のガイドローラが常に最大の隙間を空けるように配置される。
基準出口軌跡は、基準入口軌跡の計算結果から抽出される。具体的には、後側ガイドローラ対83が曲線部203に入った地点を変化終了地点として検索し、そこから逆方向に並び替える。さらに、P、Pそれぞれの間隔が積算されることで、第1走行車輪25、第2走行車輪28、旋回軸中心38の移動距離が得られる。
以上のようにして得られて基準入口軌跡と基準出口軌跡は、速度パターン発生部62に記憶されている。
(8)速度比率テーブル
図9を用いて、速度パターン発生部62が基準速度指令として利用しているカーブ走行時の基準速度比率テーブル(車輪速度変換テーブル)70について説明する。基準速度比率テーブル70は、カーブ走行の時間に対する左右の駆動輪の基準速度比率を定めたテーブルであって、基準外輪速度比率71と基準内輪速度比率73とを有している。
図から明らかなように、カーブ突入時に内輪と外輪の速度比率が100%同士である場合には、基準外輪速度比率71が大きくなるにつれて基準内輪速度比率73が小さくなっていく。そして、基準外輪速度比率71が100+α%(例えば、合計115%)になりさらに基準内輪速度比率73が100−α%(例えば、合計85%)になると、その状態が所定の走行区間で続く。そして、最後に、基準外輪速度比率71が小さくなっていき、それにつれて基準内輪速度比率73が大きくなっていき、最後に両者が100%になる。
なお、上記のαの値は、左右の駆動車輪間隔とカーブ曲率に従って異なるように設定されている。
以上をまとめると、基準速度比率テーブル70においては、速度比率が離れていくカーブ走行開始区間と、速度比率が一定であるカーブ走行継続区間と、速度比率が近づいていくカーブ走行終了区間とが設定されている。
次に、基準速度比率テーブル70の作成方法について説明する。走行パターン発生部62は、基準軌跡の出力から、旋回軸中心Pでの移動速度が設定された一定の値(例えば、60m/分)となるように、P、P位置を時間軸基準で抽出する。具体的には、P位置で区切って、曲線部入口からで出口までの速度パターンを発生する。時間軸の分解能であるΔtはΔxより十分に大きくなることが必要であり、例えば1ミリ秒である。P位置による境界条件分け及び速度パターン作成方法は、以下の通りである。
・直線部定速移動・・・Pと平行移動
・入口(二輪差速度差開始位置1〜二輪差速度差終了位置1)・・・基準入口軌跡から抽出
・カーブ中定速移動・・カーブ速度参照(カーブ半径から単純計算)
・出口(二輪差速度差開始位置2〜二輪差速度差終了位置2)・・・基準出口軌跡から抽出
・直線部定速移動・・・Pと平行移動
搬送車3が図2において曲線部203を走行するときには、内輪側すなわちガイドレールを保持している側では、第1モータ制御部63の第1フィードバック制御部66Aが、第1モータ26に対して継続してPID制御を行っている。それに対して、外輪側すなわちガイドレールを保持してしていない側では、第2モータ制御部64の第2フィードバック制御部66BがPID制御からPI制御に切り替えている。つまり、曲線部走行時には、第1モータ26はPID制御され、第2モータ29はPI制御される。理想軌跡を走行するように速度指令を形成するにもかかわらず、このように内輪PID−外輪PI制御を残す理由は、レール形状誤差及び据え付け誤差からガイドローラがガイドレールに接触することはあり得るので、その接触時の負荷を減らすためである。
次に、基準速度指令に対するサーボ追従補償を説明する。サーボ追従補償は、基準速度指令に対して、フィードフォワード制御を加えることで、内輪PID−外輪PI制御に起因する左右輪の差を補償するために行われる。本実施形態で採用されたサーボ追従補償のパラメータは、レスポンスと偏差である。レスポンスとは、挙動変化開始時の遅れ時間及び挙動変化終了時の遅れ時間である。偏差とは、曲線部一定速度到達時点の所望速度に対するパーセンテージである。
図9を用いて、速度パターン発生部62がサーボ追従補償を行った速度度指令として利用しているカーブ走行時の補償速度比率テーブル90について説明する。補償速度比率テーブル90は、補償外輪速度比率91と補償内輪速度比率93とを有している。補償外輪速度比率91は、基準外輪速度比率71に比べて、挙動変化開始時及び挙動変化終了時が早くなっている。補償内輪速度比率93も、基準内輪速度比率93に比べて、挙動変化開始時及び挙動変化終了時が早くなっている。補償外輪速度比率91は、補償内輪速度比率93に比べても、挙動変化開始時及び挙動変化終了時が早くなっている。
さらに、補償外輪速度比率91は、基準外輪速度比率71に比べて、一定速度の大きさが大きくなっている。
補償速度比率テーブル90は、以下のようにして作成される。最初に、時間遅れと、速度偏差は、別途行われた実験によって得られる。速度パターン発生部62は、時間領域で基準入口軌跡と基準出口軌跡を作成し、さらに、基準速度指令から境界時間を抽出する。さらに、速度パターン発生部62は、例えば、時間領域で単純に直線補完することで、補償テーブルを作成する。
速度パターン発生部62は、補償テーブルから、境界時間で区切って曲線部入口から出口までの速度パターンを生成する。
時間による境界条件分け及び速度パターン作成方法は以下の通りである。
・直線部定速移動・・・Pと平行移動
・入口(二輪差速度差開始時間1〜二輪差速度差終了時間1)・・・補償入口軌跡から抽出
・カーブ中定速移動・・カーブ速度参照(カーブ半径から単純計算)
・出口(二輪差速度差開始時間2〜二輪差速度差終了時間2)・・・補償出口軌跡から抽出
・直線部定速移動・・・Pと平行移動
(9)曲線部走行制御の詳細説明
以下、図10を用いて、速度パターン発生部62の制御動作を説明する。図10は、曲線部走行時の走行制御部の動作を示すフローチャートである。なお、速度パターン発生部62は、曲線部203に入る前からも速度指令を第1モータ26及び第2モータ29に与えている。
搬送車3が曲線部を走行するときには、以下のステップS1〜S7が連続して実行される。
ステップS1では、速度パターン発生部62は、曲線部203の開始位置203aに到達するのを待つ。曲線部203の開始位置203aに到達したことは、光電センサ47が反射テープ11の開始端11aを検出することによって把握される。
ステップS2では、速度パターン発生部62は、曲線部203において第1エンコーダ27及び第2エンコーダ30からの検出結果により得られる搬送車3の位置が正確か否かを、光電センサ47からの検出結果に基づいて判断する。正確な場合は、プロセスはステップS3をスキップしてステップS4に移行する。不正確な場合は、プロセスはステップS3に移行する。
ステップS3では、速度パターン発生部62は、第1エンコーダ27及び第2エンコーダ30からの出力値を正確な値に更新する。
ステップS4では、速度パターン発生部62は、旋回中心速度に基づいた速度指令を発生する。
ステップS5では、速度パターン発生部62は、速度指令を補償速度比率テーブル90を用いて左右速度差指令に変換する。具体的には、曲線部203における搬送車3の位置と補償速度比率テーブル90により該当位置の乗率を求めて、現在の速度に乗率を乗じることで、該当位置での内輪速度及び外輪速度を算出する。つまり、旋回中心速度に対して補償外輪速度比率91の値を積算することで外輪速度指令を作成し、さらに旋回中心速度に対して内輪速度比率93の値を積算することで内輪速度指令を作成する。
ステップS6では、速度パターン発生部62は、左右速度差指令を第1モータ制御部63と第2モータ制御部64にそれぞれ出力する。
ステップS7では、速度パターン発生部62は、搬送車3が曲線部203から離脱したか否かを判断する。離脱していない場合は、プロセスはステップS2に戻る。離脱した場合は、プロセスは終了する。曲線部203を離脱したか否かは、例えば、光電センサ47からの検出結果に基づいて判断される。
(10)特徴
上記実施形態は、下記のように表現可能である
(A)搬送車システム1は、走行レール4と、走行レール4に沿って設けられたガイドレール6と、走行レール4に沿って走行する搬送車3と、搬送車3の走行を制御する走行パターン発生部62(制御部)とを備えている。搬送車3は、搬送車本体15と、第1走行車輪25及び第2走行車輪28と、第1モータ26及び第2モータ29と、前側ガイドローラ対81(31,33)及び後側ガイドローラ対83(31,33)とを有している。第1走行車輪25及び第2走行車輪28は、搬送車本体15の左右に設けられている。第1モータ26及び第2モータ29は、第1走行車輪25及び第2走行車輪28にそれぞれ接続されている。前側ガイドローラ対81及び後側ガイドローラ対83は、第1走行車輪25の前側及び後側にそれぞれ設けられている。速度パターン発生部62は、搬送車3が曲線部203を走行するときに、前側ガイドローラ対81対及び後側ガイドローラ対83が第1ガイドレール6aに接触しない走行軌跡に基づいて作成した速度指令を第1モータ26及び第2モータ29に与える。
この搬送車システム1では、速度パターン発生部62が第1モータ26及び第2モータ29を制御して、それにより第1走行車輪25及び第2走行車輪28が独立して駆動される。その結果、搬送車3は走行レール4に沿って移動する。
搬送車3が曲線部203を走行するときには、前側ガイドローラ対81及び後側ガイドローラ対83が第1ガイドレール6aに近接したガイド位置にある。一方、速度パターン発生部62は、搬送車3が曲線部203を走行するときに理想的な走行軌跡に基づいて作成した速度指令を第1モータ26及び第2モータ29に与えている。したがって、前側ガイドローラ対81及び後側ガイドローラ対83は曲線部203において第1ガイドレール6aに接触しにくい。従来であれば曲線部の入口と出口において搬送車の前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対がガイドレールに接触することを前提とした制御を行っていたので、両者の衝突や摩擦の問題が大きかった。それに対しては、この搬送車システム1では、曲線部203の入口と出口において搬送車3の前側ガイドローラ対81及び後側ガイドローラ対83がガイド位置にあっても第1ガイドレール6aに接触しないように積極的に制御をしている。したがって、ガイドローラ31,33がガイドレール6に接触しにくい。
(B)速度パターン発生部62は、走行軌跡を計算するために、前側ガイドローラ対81が曲線部203に入ってから後側ガイドローラ対83が曲線部203に入るまでの移動に関して、第1走行車輪25、第2走行車輪28及び旋回軸中心38の位置を所定距離間隔で定めている。
この搬送車システム1では、前側ガイドローラ対81が曲線部203に入ってから後側ガイドローラ対83が曲線部203に入るまでの移動に関して、理想的な走行軌跡が定められる。したがって、前側ガイドローラ対81及び後側ガイドローラ対83が第1ガイドレール6aに接触しにくい。
(C)速度パターン発生部62は、走行軌跡に基づいて、各地点における第1走行車輪25及び第2走行車輪28の速度を算出する。
この搬送車システム1では、前側ガイドローラ対81及び後側ガイドローラ対83が第1ガイドレール6aに接触しにくい。
(D)速度パターン発生部62は、算出された第1走行車輪25及び第2走行車輪28の速度について挙動変化時の遅れ時間を補償することで作成した補償速度比率テーブル90(二輪速度差指令テーブル)を記憶している。速度パターン発生部62は、曲線走行時に、補償速度比率テーブル90に基づいて第1モータ26及び第2モータ29に速度指令を与える。
この搬送車システム1では、挙動変化時の遅れ時間を補償することで作成した補償速度比率テーブル90に基づいて第1モータ26及び第2モータ29に速度指令が与えられるので、意図に沿った搬送車走行を実現できる。また、補償速度比率テーブル90は予め記憶されているので、速度パターン発生部62における指令速度変換処理作業の負担を減らせる。
(E)速度パターン発生部62は、挙動変化時の遅れ時間を補償するために、指令速度と実測度値の偏差を補償する。
この搬送車システム1では、意図に沿った搬送車走行を実現できる。
(F)上述のように曲線部走行においてガイドローラがガイドレールに接触しにくくなっているので、スリップ又は過負荷のないスムーズな走行が実現されている。また、ガイド隙間を従来より小さくでき、その結果、搬送車が直線部を走行するときの走行精度が向上している。以上より、搬送車システム1でのトータルの走行性能が向上している。
(11)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)前記実施形態では、搬送車が曲線部の開始と終了をセンサによって検出していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送車がエンコーダによってソフト的に判断してもよい。
(b)前記実施形態では反射テープは曲線部に沿って連続的に設けられていたが、本発明はこれに限定されない。反射テープは断続的に設けられていてもよい。
(c)前記実施形態では搬送車は天井から吊り下げられた軌道上を走行していたが、本発明はこれに限定されない。軌道は地上に設けられていてもよいし、搬送車が軌道から吊り下げられていてもよい。
(d)前記実施形態ではエンコーダはモータの回転を計測していたが、本発明はこれに限定されない。エンコーダは駆動輪又は従動輪の回転を計測してもよい。
(e)被検出部及びセンサの組み合せの種類及び検出目的は、前記実施形態に限定されない。
(f)被検出部の設置位置や数は、前記実施形態に限定されない。
(g)前記実施形態では、補償速度比率テーブルを用いて左右速度差指令を形成していたが、基準速度比率テーブルを用いて左右速度差指令を形成してもよい。その場合でも、速度パターン発生部は、搬送車が曲線部を走行するときに、理想的な走行軌跡に基づいて作成した速度指令を第1モータ及び第2モータに与えているので、曲線部において前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対はガイドレールに接触しにくい。
(h)前記実施形態はサーボ追従補償のパラメータはレスポンスと偏差であるが、いずれか一方であってもよい。
(i)前記実施形態では車体の前側に駆動走行部を設けさらに後側に従動走行部を設けた搬送車システムを説明したが、本発明はそれに限定されない。例えば、前側と両側を駆動走行部とすることで、4輪駆動台車とした構造にも本発明を適用できる。その場合、各駆動部は、それぞれ独立して左右モータの速度指令を作成することが好ましい。なお、4輪駆動台車以外に、6輪駆動台車、8輪駆動台車にも本発明を適用できる。
本発明は、左右の車輪に別個にモータが設けられて独立して車輪を駆動可能な搬送車に広く適用できる。
1 搬送車システム
2 軌道
3 搬送車
4 走行レール
4a 第1走行レール
4b 第2走行レール
6 ガイドレール
6a 第1ガイドレール
6b 第2ガイドレール
11 反射テープ
11a 開始端
13 バーコード
14 磁気マーク
15 搬送車本体
18 駆動走行部
19 従動走行部
20 本体フレーム
21 第1駆動輪ユニット
22 第2駆動輪ユニット
23 本体フレーム
25 第1走行車輪
26 第1モータ
27 第1エンコーダ
28 第2走行車輪
29 第2モータ
30 第2エンコーダ
31 第1固定ガイドローラ
32 第2固定ガイドローラ
33 第1分岐ガイドローラ
34 第2分岐ガイドローラ
35 第1分岐ガイドローラ駆動部
36 第1従動輪
37 第2従動輪
38 旋回軸中心
40 第3固定ガイドローラ
41 第4固定ガイドローラ
42 第3分岐ガイドローラ
43 第4分岐ガイドローラ
44 第2分岐ガイドローラ駆動部
47 光電センサ
49 リニアスケール
50 バーコードリーダ
52 搬送車コントローラ
54 コントローラ本体
55 メモリ
59 走行制御部
60 分岐制御部
61 ルートマップ
62 速度パターン発生部(制御部)
63 第1モータ制御部
64 第2モータ制御部
65A 第1誤差増幅部
65B 第2誤差増幅部
66A 第1フィードバック制御部
66B 第2フィードバック制御部
67A 第1アンプ
67B 第2アンプ
70 基準速度比率テーブル
71 基準外輪速度比率
73 基準内輪速度比率
80 停止位置
81 前側ガイドローラ対
83 後側ガイドローラ対
85 前側ガイドローラ対
87 後側ガイドローラ対
90 補償速度比率テーブル(二輪速度差テーブル)
91 補償外輪速度比率
93 補償内輪速度比率
95 第1中間点
97 第2中間点
201 第1直線部
202 第2直線部
203 曲線部
203a 開始位置
206 分岐部

Claims (5)

  1. 走行レールと、
    前記走行レールに沿って設けられたガイドレールと、
    前記走行レールに沿って走行する搬送車と、
    前記搬送車の走行を制御する制御部とを備え、
    前記搬送車は、
    車体と、
    前記車体の左右に設けられた第1走行車輪及び第2走行車輪と、
    前記第1走行車輪及び前記第2走行車輪にそれぞれ接続された第1モータ及び第2モータと、
    前記第1走行車輪の前側及び後側にそれぞれ設けられた前側ガイドローラ対及び後側ガイドローラ対とを有しており、
    前記制御部は、前記搬送車が曲線部を走行するときに前記前側ガイドローラ対及び前記後側ガイドローラ対が前記ガイドレールに接触しない走行軌跡を計算し、次に計算結果に基づいて作成した速度指令を前記第1モータ及び前記第2モータに与える、
    搬送車システム。
  2. 前記制御部は、前記走行軌跡を計算するために、前記前側ガイドローラ対が前記曲線部に入ってから前記後側ガイドローラ対が前記曲線部に入るまでの移動に関して、前記第1走行車輪、前記第2走行車輪及び旋回軸中心の位置を所定距離間隔で定めていく、請求項1に記載の搬送車システム。
  3. 前記制御部は、前記走行軌跡に基づいて、各地点における前記第1走行車輪及び前記第2走行車輪の速度を算出する、請求項1又は2に記載の搬送車システム。
  4. 前記制御部は、算出された前記第1走行車輪及び前記第2走行車輪の速度について挙動変化時の遅れ時間を補償することで作成した二輪速度差指令テーブルを記憶しており、前記曲線走行時に前記二輪速度差指令テーブルに基づいて前記第1モータ及び前記第2モータに速度指令を与える、請求項3に記載の搬送車システム。
  5. 前記制御部は、前記挙動変化時の遅れ時間を補償するために、指令速度と実測度値の偏差を補償する、請求項4に記載の搬送車システム。
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