JP5169763B2 - 塩素の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化チタンにルテニウム及び/又はルテニウム化合物が担持されてなる触媒の存在下、塩化水素を含むガスを、酸素を含むガスと接触させて、塩化水素を酸化して塩素を製造する方法に関する。
酸化チタンにルテニウム及び/又はルテニウム化合物が担持されてなる触媒の存在下、塩化水素を含むガス(塩化水素含有ガス)を、酸素を含むガスと接触させて、塩化水素を酸化して塩素を製造する方法はよく知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。また、塩化水素含有ガスとして、各種有機化合物の合成プロセスや、塩素化合物の熱分解プロセスから副生する塩化水素含有ガスを用いることも知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2000−281314号公報 特開2002−79093号公報 特開2004−181408号公報 特開2005−289800号公報
しかしながら、使用する塩化水素含有ガスによっては、塩化水素の転化率の低下を招くことがあった。
本発明者らは鋭意検討したところ、使用する塩化水素含有ガス中に塩素化プロパンや塩素化プロペンといった所定の化合物が多量に含まれると、塩化水素の転化率の低下が誘発されることを見出し、さらに、該化合物の含有量が塩化水素に対し0.1体積%以下である塩化水素含有ガスを使用することにより、前記転化率の低下を防ぎうることを見出した。
くわえて、塩素化プロパンや塩素化プロペンが塩化水素含有ガスに含まれる場合、該化合物自体或いは該化合物が塩素化された誘導体が反応工程以降に持ち込まれることによる配管の閉塞が懸念されるところ、前記化合物の含有量が塩化水素に対し0.1体積%以下である塩化水素含有ガスを使用することにより、該化合物も良好に酸化され、懸念される配管の閉塞を防ぎうることも見出した。
すなわち本発明は、酸化チタンにルテニウム及び/又はルテニウム化合物が担持されてなる触媒の存在下、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンと塩化水素とを含む混合ガスを、酸素を含むガスと接触させ、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンを酸化するとともに、塩化水素を酸化して塩素を製造する方法であって、混合ガス中の塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンの含有量が、塩化水素に対し0.1体積%以下であることを特徴とする塩素の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、塩素化プロパンや塩素化プロペンを良好に酸化するとともに、塩化水素を良好な転化率で酸化して塩素を製造することができる。
本発明で使用する触媒は、酸化チタンにルテニウム及び/又はルテニウム化合物が担持されてなる触媒である。ここでいうルテニウム及び/又はルテニウム化合物としては、金属単体のルテニウムである金属ルテニウム、酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、塩化ルテニウム水和物、硝酸ニトロシルルテニウム、ルテニウムカルボニル錯体およびこれらのうちの任意の組み合わせよりなる混合物が挙げられる。中でも、酸化ルテニウムが好ましく、すなわち、触媒として、酸化チタンに酸化ルテニウムが担持されてなる担持酸化ルテニウム触媒が好ましい。
た、酸化チタンとしては、非晶質のものや、アナターゼ結晶形、ルチル結晶形のものが含まれる。中でも、ルチル結晶形を含む酸化チタンが好ましい。
なお、酸化反応に触媒を使用する際、アルミナ、酸化ジルコニウム、シリカ等の反応に不活性な物質で希釈して使用することもできる。
触媒の形状は、球形粒状、円柱形ペレット状、押出形状、リング形状、ハニカム状あるいは成型後に粉砕分級した適度の大きさの顆粒状等で用いられる。この際、触媒の直径としては5mm以下が好ましい。触媒の直径が大きすぎると、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンの酸化反応の転化率が低くなったり、塩化水素の塩素への転化率が低くなったりすることがある。触媒の直径の下限は特に制限はないが、過度に小さくなると、触媒層での圧力損失が大きくなるため、通常は0.5mm以上のものが用いられる。なお、ここでいう触媒の直径とは、球形粒状では球の直径、円柱形ペレット状では円形断面の直径、その他の形状では断面の最大直径を意味する。
かかる触媒は、例えば、特開2000−229239号公報、特開2000−281314号公報、特開2002−79093号公報に記載の方法に基づいて製造することができる。
本発明では、酸化チタンにルテニウム及び/又はルテニウム化合物が担持されてなる触媒の存在下、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンと塩化水素とを含む混合ガスを、酸素を含むガスと接触させる。塩素化プロパンは、少なくとも1つの塩素原子で置換されているプロパンであることができ、例えば、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1,1−ジクロロプロパン、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロプロパン、2,2−ジクロロプロパン、1,1,1−トリクロロプロパン、1,1,2−トリクロロプロパン、1,1,3−トリクロロプロパン、1,2,2−トリクロロプロパン、1,1,2,2−テトラクロロプロパン、1,1,2,3−テトラクロロプロパン、1,2,2,3−テトラクロロプロパン、1,1,2,2,3−ペンタクロロプロパン、1,1,2,2,3,3−ヘキサクロロプロパンが挙げられる。中でも、塩素化プロパンが、2−クロロプロパンや1,2−ジクロロプロパンである場合、本発明は有利に採用される。
塩素化プロペンは、少なくとも1つの塩素原子で置換されているプロペンであることができ、例えば、塩化アリル(アリルクロリド;3−クロロ−1−プロペン)、2−クロロ
−1−プロペン、1−クロロ−1−プロペン、1,3−ジクロロ−1−プロペン、1,2−ジクロロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−1−プロペン、3,3−ジクロロ−1−プロペン、1,1,2−トリクロロ−1−プロペン、1,1,3−トリクロロ−1−プロペン、1,2,3−トリクロロ−1−プロペン、2,3,3−トリクロロ−1−プロペン、1,1,2,3−テトラクロロ−1−プロペン、1,2,3,3−テトラクロロプロペン、1,1,2,3,3−ペンタクロロ−1−プロペンが挙げられる。中でも、塩素化プロペンが、塩化アリル、1,3−ジクロロ−1−プロペン、2−クロロ−1−プロペンである場合、本発明は有利に採用される。
触媒の使用量は、標準状態における塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンと塩化水素とを含む混合ガスの供給速度との比(GHSV)で表すと、通常10〜50000h−1である。
本発明は、前記酸化反応の際、前記混合ガス中の塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンの含有量が、塩化水素に対し0.1体積%以下であることを特徴とするものである。これにより、本反応系において、塩素化プロパンや塩素化プロペンを良好に酸化するとともに、塩化水素を良好な転化率で酸化して塩素を製造することができる。かかる含有量は、塩化水素に対し0.05体積%以下であるのが好ましい。尚、前記混合ガス中に、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンのうち2種以上の化合物を含む場合、これらの合計含有量が塩化水素に対し0.1体積%以下であるとともに、各化合物の含有量を塩化水素に対し0.1体積%以下であるのがよい。塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンの含有量が高すぎると、触媒活性を低下することがある。
前記混合ガス中の塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンの含有量は、該ガスの由来によるが、通常、塩化水素に対し0.1体積ppm以上は含まれうるものであり、その場合でも本発明は有効である。
塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンと塩化水素とを含む混合ガスは、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンが含有しうる塩化水素含有ガスであれば、いずれのものでもよいが、主に有機化合物の塩素化反応、塩素化合物の熱分解反応や燃焼反応、有機化合物のホスゲン化反応、クロロフルオロアルカンの製造等において発生した塩化水素が挙げられる。さらに、水素と塩素の反応や、塩酸の加熱、焼却炉での燃焼等において発生した塩化水素であっても、該塩化水素中に不純物として塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンが含有・蓄積されている場合には、それらも使用の対象となる。
有機化合物の塩素化反応としては、プロピレンと塩素との反応による塩化アリルの製造、エタンと塩素との反応による塩化エチルの製造、1,2−ジクロロエタンと塩素との反応によるトリクロロエチレンとテトラクロロエチレンの製造等が挙げられる。
塩素化合物の熱分解反応としては、1,2−ジクロロエタンから塩化ビニルの製造、クロロジフルオロメタンからテトラフルオロエチレンの製造等が挙げられる。
有機化合物のホスゲン化反応としては、アミンとホスゲンとの反応によるイソシアネートの製造、アルコール及び/又は芳香族アルコールとホスゲンとの反応による炭酸エステルの製造が挙げられる。
クロロフルオロアルカンの製造としては、四塩化炭素とフッ化水素との反応によるジクロロジフルオロメタンとトリクロロモノフルオロメタンの製造、メタンと塩素とフッ化水素との反応によるジクロロジフルオロメタンとトリクロロモノフルオロメタンの製造等が挙げられる。
塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンと塩化水素とを含む混合ガス中の塩化水素の含有量は、混合ガス全量に対し、通常50体積%以上、好ましくは80体積%以上、より好ましくは90体積%以上である。尚、前記混合ガス中には、窒素ガス、アルゴンガス等の酸化反応に不活性なガスを含んでもよい。
酸素の使用量については、特に制限はないが、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンと塩化水素との合計量に対し、酸素のモル比を0.2以上とするのが好ましく、0.5以上とするのがより好ましい。酸素の使用量が少なすぎると、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンの酸化反応の転化率が低くなることがある。尚、本発明では、上記混合ガスと、酸素を含むガスとを接触させるが、酸素を含むガスは、純酸素でもよく、純酸素を窒素ガスやアルゴンガス等の酸化反応に不活性なガスで希釈したものでもよく、空気でもよい。酸素は空気の圧力スイング法や深冷分離などの通常の工業的な方法によって得ることができる。
本発明の酸化反応における反応温度は、通常200〜500℃であるが、250〜450℃とすることが好ましく、300〜400℃が更に好ましい。反応温度が低すぎると、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンの酸化反応の転化率や塩化水素の転化率が低くなることがある。一方、反応温度が高すぎると、触媒成分が揮散することがある。
酸化反応の圧力は、通常0.1〜5MPaであるが、0.1〜1MPaとすることが好ましい。
空塔基準のガス線速度は、通常0.1〜20m/sである。なお、本発明の空塔基準のガス線速度とは、反応器に供給される全てのガスの標準状態における供給速度の合計量と反応器の断面積の比を意味する。
反応方式としては、固定床気相流通反応方式または流動層気相流通反応方式が挙げられる。
固定床気相流通反応方式の場合、温度制御は熱交換方式で行うことができる。本発明の熱交換方式とは、触媒が充填された反応管の外側にジャケット部を有し、反応で生成した反応熱をジャケット内の熱媒体によって除去する方式を意味する。熱交換方式では、反応管内の触媒充填層の温度がジャケット内の熱媒体によって制御される。工業的には、反応管を並列に配列し、外側にジャケット部を有する多管式熱交換器型の固定床多管式反応器を用いることができる。
本発明においては、通常、以下の工程によって塩素を得ることができる。
(1)反応工程:塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンと塩化水素とを含む混合ガスを、酸素を含むガスと接触させ、塩素化プロパン及び/又は塩素化プロペンを酸化するとともに、塩化水素を塩素に酸化する工程
(2)吸収工程:反応工程で得られたガスを、冷却することにより、水及び/又は塩酸と接触させることにより、或いは、水及び/又は塩酸と接触させた後に冷却することにより、塩化水素及び水を主成分とする溶液を回収するとともに、塩素及び未反応酸素を主成分とするガスを得る工程
(3)乾燥工程:吸収工程で得られたガス中の水分を除去することにより、乾燥したガスを得る工程
(4)精製工程:乾燥工程で得られた乾燥したガスを、塩素を主成分とする液体又はガスと未反応酸素を主成分とするガスとに分離することにより塩素を得る工程
(5)循環工程:精製工程で得られた未反応酸素を主成分とするガスの一部又は全部を反応工程へ供給する工程
本発明においては、前記混合ガスを活性炭と接触させた後に反応工程に用いることができる。
前記吸収工程で得られた塩化水素及び水を主成分とする溶液は、そのまま、或いは溶液中に含まれる塩素を加熱、及び/又は窒素等の不活性なガスのバブリングにより除去した後、電解槽のpH調整、ボイラ−フィ−ド水の中和、アニリンとホルマリンとの縮合転位反応による4,4’−ジフェニルメタンジアミンの製造、および塩酸電解の原料に用いることができる。また、塩化水素回収用の蒸留に付して蒸留塔の頂部から塩化水素を回収して該混合ガスの一部として反応に用い、蒸留塔の底部における液の一部又は全部を脱水用の蒸留に付して蒸留塔の頂部から水を回収し、蒸留塔の底部における液の一部又は全部を上記塩化水素回収用の蒸留塔へ供給することができる。
前記精製工程で得られた未反応酸素を主成分とするガスの一部又は全部を散気部材にて吸収液にバブリングさせて硫酸ミストを除去することができる。
前記精製工程で得られた塩素は、エチレンとの反応による1,2−ジクロロエタンの製造、一酸化炭素との反応によるホスゲン、プロピレンとの反応による塩化アリルの製造に用いることができる。ホスゲンはアミンとの反応によるイソシアネートの製造、アルコール及び/又は芳香族アルコールとの反応による炭酸エステルの製造に使用することができる。イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネートを挙げることができる。炭酸エステルとしては、炭酸ジフェニル、炭酸ジメチルを挙げることができる。
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1
酸化チタン50重量部〔堺化学(株)製のSTR−60R、100%ルチル型〕、α−アルミナ100重量部〔住友化学(株)製のAES−12〕、チタニアゾル19.2重量部〔堺化学(株)製のCSB、チタニア含有量38重量%〕及びメチルセルロース3重量部〔信越化学(株)製のメトローズ65SH−4000〕を混合し、次いで純水を加えて混練した。この混合物を直径3.0mmφの円柱状に押出し、乾燥した後、長さ4〜6mm程度に破砕した。得られた成型体を空気中、800℃で3時間焼成し、酸化チタンとα−アルミナの混合物からなる担体を得た。この担体に、塩化ルテニウムの水溶液を含浸し、乾燥した後、空気中、250℃で2時間焼成することにより、酸化ルテニウムが1重量%の担持酸化ルテニウム触媒を得た。
得られた担持酸化ルテニウム触媒を用い、以下の通り、2−クロロプロパン及び塩化水素を酸素と接触させて、酸化反応を行った。すなわち、直立させた石英反応管(内径14mm)に、触媒を2.37g(1.8cm)と直径2mmのα−アルミナ球(ニッカトー(株)製、SSA995)3.7gとの混合物を充填し、さらに該触媒の上方に1.19g(0.9cm)の触媒と直径2mmの該α−アルミナ球5.5gとの混合物を充填した。
この反応管上部から、塩化水素ガスを100ml/min、酸素ガスを50ml/min(いずれも絶対圧力0.1MPa、0℃換算)、窒素により2.0体積%に希釈された2−クロロプロパンガスを2.5ml/minの流量で連続的に供給した。原料中の塩化水素ガスに対する2−クロロプロパンガスの含有量は0.05体積%と計算される。反応温度は339〜350℃であり、反応圧力は0.1MPaであり、触媒体積に対するGHSVは2277h-1であった。
反応管出口のガスを30質量%ヨウ化カリウム水溶液に流通させることにより前記ガスを捕集し、ヨウ素滴定法により塩素の生成量を、中和滴定法により未反応塩化水素量を、ガスクロマトグラフィーで分析し、出口二酸化炭素量を測定した。反応を開始して約48時間経過した時点での塩化水素の転化率及び2−クロロプロパンに対する二酸化炭素の収率を表1に示した。
比較例1
窒素により2.0体積%に希釈された2−クロロプロパンガスの流量を10ml/minとしたこと以外、実施例1と同様の操作を行った。尚、原料中の塩化水素ガスに対する2−クロロプロパンガスの含有量は0.2体積%と計算される。反応を開始して約48時間経過した時点での塩化水素の転化率及び2−クロロプロパンに対する二酸化炭素の収率を表1に示した。
比較例2
窒素により4.9体積%に希釈された2−クロロプロパンガスを10ml/minの流量で供給したこと以外、実施例1と同様の操作を行った。尚、原料中の塩化水素ガスに対する2−クロロプロパンガスの含有量は0.5体積%と計算される。反応を開始して約48時間経過した時点での塩化水素の転化率及び2−クロロプロパンに対する二酸化炭素の収率を表1に示した。
Figure 0005169763
実施例2
2−クロロプロパンガスにかえ、窒素により0.5体積%に希釈された塩化アリルガスを10ml/minの流量で連続的に供給したこと以外、実施例1と同様の操作を行った。尚、原料中の塩化水素ガスに対する塩化アリルガスの含有量は0.05体積%と計算される。反応を開始して約48時間経過した時点での塩化水素の転化率及び塩化アリルに対する二酸化炭素の収率を表2に示した。
比較例3
2−クロロプロパンガスにかえ、窒素により0.5体積%に希釈された塩化アリルガスを40ml/minの流量で連続的に供給したこと以外、実施例1と同様の操作を行った。尚、原料中の塩化水素ガスに対する塩化アリルガスの含有量は0.2体積%と計算される。反応を開始して約48時間経過した時点での塩化水素の転化率及び塩化アリルガスに対する二酸化炭素の収率を表2に示した。
Figure 0005169763

Claims (5)

  1. 酸化チタンにルテニウム及び/又はルテニウム化合物が担持されてなる触媒の存在下、2−クロロプロパン及び/又は塩化アリルと塩化水素とを含む混合ガスを、酸素を含むガスと接触させ、2−クロロプロパン及び/又は塩化アリルを酸化するとともに、塩化水素を酸化して塩素を製造する方法であって、
    混合ガス中の2−クロロプロパン及び/又は塩化アリルの含有量が、塩化水素に対し0.1体積%以下であることを特徴とする塩素の製造方法。
  2. 前記触媒が、酸化チタンに酸化ルテニウムが担持されてなる担持酸化ルテニウム触媒である請求項1に記載の製造方法。
  3. 酸化チタンが、ルチル結晶形を含む酸化チタンである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 混合ガス中の塩化水素の含有量が、混合ガス全量に対し80体積%以上である請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. 酸化温度が、250〜450℃である請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
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