JP5169623B2 - ナノ微粒子複合体の製造方法 - Google Patents
ナノ微粒子複合体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5169623B2 JP5169623B2 JP2008216718A JP2008216718A JP5169623B2 JP 5169623 B2 JP5169623 B2 JP 5169623B2 JP 2008216718 A JP2008216718 A JP 2008216718A JP 2008216718 A JP2008216718 A JP 2008216718A JP 5169623 B2 JP5169623 B2 JP 5169623B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- carbon atoms
- represented
- hydrogen atom
- graft copolymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- BMQSAIVJHNOFCX-UHFFFAOYSA-N CC(C)(C)[NH+](C(C)(C)N)[O-] Chemical compound CC(C)(C)[NH+](C(C)(C)N)[O-] BMQSAIVJHNOFCX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Description
(1)下記の工程1及び工程2を有するナノ微粒子複合体の製造方法、
工程1.非水媒体中に、分散安定化剤として下記一般式(I)で表される窒素含有モノマーと、ポリマー鎖及びその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基からなる重合性オリゴマーとを共重合成分として含有するグラフト共重合体であり、さらに前記窒素含有モノマーが有するアミノ基と下記一般式(II)及び/又は下記一般式(III)で表される重合性基を有する有機酸化合物とが塩を形成したグラフト共重合体を溶解させた分散剤溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程
工程2.前記グラフト共重合体を架橋させる架橋工程
R4及びR4’は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R4’’で示される1価の基であり、R4’’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基である。R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基であり、R8は水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、又は−CH2COOR11で示される1価の基であり、R11は水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基である。但し、R4及びR4’のうちいずれかは、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R4’’で示される1価の基であり、且つ、R4’’が、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基、及び、R8が、炭素数2〜18のアルケニル基、−CO−CH=CH2、又は−CO−C(CH3)=CH2である。
R5は、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R5’で示される1価の基であり、且つ、R5’が、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基、及び、R8が、炭素数2〜18のアルケニル基、−CO−CH=CH2、又は−CO−C(CH3)=CH2である。
x及びaは1〜18の整数、y及びbは1〜5の整数、z及びcは1〜18の整数を示す。](2)前記架橋工程が、30〜150℃で行われるものである上記(1)に記載のナノ微粒子複合体の製造方法、
(3)前記重合性オリゴマーの前記エチレン性不飽和二重結合を有する基が、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、又はアリル基である上記(1)又は(2)に記載のナノ微粒子複合体の製造方法、
(4)前記重合性オリゴマーの前記ポリマー鎖が、下記一般式(IV)又は一般式(V)で表される構成単位を少なくとも1種有するものである上記(1)〜(3)のいずれかに記載のナノ微粒子複合体の製造方法、
Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、シアノ基、−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−R12、−[(CH2)y−O]z−R12、又は−[CO−(CH2)y−O]z−R12で示される1価の基である。
R12は水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−CHO、−CH2CHO、又は−CH2COOR11で示される1価の基であり、R11は水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基であり、R13は、炭素数1〜18のアルキル基を示す。
lは1〜5の整数、m及びm’は5〜200の整数を示す。R6、R7、x、y、zは、上記と同じである。]
(5)前記有機酸化合物の前記重合性基が、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、又はアリル基である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のナノ微粒子複合体の製造方法、及び
(6)前記微粒子の平均粒径が、10〜100nmの範囲内である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のナノ微粒子複合体の製造方法、
を提供するものである。
以下、本発明のナノ微粒子複合体の製造方法の各工程について説明する。
なお、本明細書中において(メタ)アクリロイルはアクリロイル及びメタクリロイルを表し、(メタ)アクリレートはアクリレート及びメタクリレートを表す。
まず、本発明の工程1のナノ微粒子分散体を形成する分散工程について説明する。本工程は、非水媒体中に、下記一般式(I)で表される窒素含有モノマーと、ポリマー鎖及びその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基からなる重合性オリゴマーとを共重合成分として含有するグラフト共重合体であり、さらに前記窒素含有モノマーが有するアミノ基と、下記一般式(II)及び/又は下記一般式(III)で表される重合性基を有する有機酸化合物とが塩を形成したグラフト共重合体(以下、塩型グラフト共重合体と称することがある。)が分散した分散剤溶液に、微粒子を添加することによりナノ微粒子分散体を形成する工程である。
R4及びR4’は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R4’’で示される1価の基であり、R4’’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基である。R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基であり、R8は水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、又は−CH2COOR11で示される1価の基であり、R11は水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基である。但し、R4及びR4’のうちいずれかは、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R4’’で示される1価の基であり、且つ、R4’’が、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基、及び、R8が、炭素数2〜18のアルケニル基、−CO−CH=CH2、又は−CO−C(CH3)=CH2である。
R5は、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R5’で示される1価の基であり、且つ、R5’が、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基、及び、R8が、炭素数2〜18のアルケニル基、−CO−CH=CH2、又は−CO−C(CH3)=CH2である。
x及びaは1〜18の整数、y及びbは1〜5の整数、z及びcは1〜18の整数を示す。]
以下、本工程について詳細に説明する。
本工程に用いられる分散剤溶液は、非水媒体中にグラフト共重合体が分散又は溶解したものである。以下、このような分散剤溶液の各構成について説明する。
グラフト共重合体は、上記一般式(I)で表される窒素含有モノマーと、ポリマー鎖及びその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基からなる重合性オリゴマーとを共重合体成分とするものである。
上記一般式(I)において、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。ここで、炭素数1〜8のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などを挙げることができる。これらの中で、メチル基及びエチル基が好ましい。
本発明においては、上記R2及びR3は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。
xは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数であり、yは1〜5の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。zは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数である。本発明においては、x、y、及びzが、上記の範囲内にあれば、微粒子の分散性を優れたものとすることができる。
このAとしては、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、メチレン基及びエチレン基がより好ましい。炭素数が1〜8の範囲内であれば、微粒子の分散性を良好に保つことができる。
エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などが好ましく挙げられ、なかでも(メタ)アクリロイル基、ビニル基が好ましく、特に(メタ)アクリロイル基が好ましい。
上記R12で示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R12及びR13のうちの炭素数1〜18のアルキル基は、前記Rbで示したとおりである。
上記Rb及びRb’おいて、x、y及びzは、前記Aで説明したとおりである。
ここで、上記Rb及びRb’をこのように設定する理由は、上記Rb及びRb’を含む構成単位が、上記非水媒体に対して溶解性を有し、上記窒素含有モノマーのアミノ基と、後述する有機酸化合物とが形成する塩形成部位が微粒子に対して高い吸着性を有するものであることにより、微粒子の分散性、及び安定性を特に優れたものとすることができるからである。
さらに、上記Rb及びRb’は、上記グラフト共重合体の分散性能等を妨げない範囲で、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、水素結合形成基等の置換基によって置換されたものとしてもよい。
重合性オリゴマーのポリマー鎖は、上述した構成単位から形成される単独重合体でもよく、共重合体であってもよい。
このような重合性オリゴマーを合成するには、リビング重合法や、連鎖移動剤を用いるラジカル重合法がよく知られている。ラジカル重合法の方が、モノマーの選択の自由度が大きい点で利用しやすい。例えば、メルカプトプロピオン酸のような、カルボキシル基を有する連鎖移動剤の存在下でモノマーをラジカル重合することにより、片末端にカルボキシル基を有するオリゴマーが得られる。このオリゴマーにグリシジルメタクリレートを付加すると、片末端にメタクリロイル基を有するオリゴマー、すなわち重合性オリゴマーが得られる。
前述した一般式(I)で表される窒素含有モノマーと、ポリマー鎖及びその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基とからなる重合性オリゴマーとを共重合体成分として含有するグラフト共重合体における窒素含有モノマーが有するアミノ基と、塩を形成する有機酸化合物は、上記一般式(II)及び上記一般式(III)で表される構造を有する化合物である。
本発明においては、上記有機酸化合物を用いることにより、分散剤溶液を、後述する微粒子の分散性及び安定性に優れたものとすることができる。さらに塩形成部位を有することで、例えば本発明のナノ微粒子複合体をカラーフィルタ用レジスト組成物などに適用した場合には、アルカリ現像時のアルカリ水溶液に対して高い溶解性を有することから、アルカリ現像性に優れたものとすることができる。
尚、R4及びR4’が芳香環を有する場合、該芳香環上に適当な置換基、例えば、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基などを有していてもよい。
上記炭素数2〜18のアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、各種ブテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基、各種ドデセニル基、各種テトラデセニル基、各種ヘキサデセニル基、各種オクタデセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基などを挙げることができる。アルケニル基の二重結合の位置には限定はないが、得られたポリマーの反応性の点からは、アルケニル基の末端に二重結合があることが好ましい。
上記R4’’のうちの炭素数1〜18のアルキル基は、前記Rbで示したとおりである。また、上記R4’’のうちの炭素数2〜18のアルケニル基は、前記R4及びR4’で示したとおりである。
尚、R4’’が芳香環を有する場合、該芳香環上に適当な置換基、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基などを有していてもよい。
上記R8で示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R8のうちの炭素数1〜18のアルキル基は、前記Rbで示したとおりである。上記炭素数2〜18のアルケニル基は、前記R4及びR4’で示したとおりである。
上記R4、R4’及びR4’’において、aは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数であり、bは1〜5の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。cは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数である。
上記炭素数2〜18のアルケニル基は、前記R4及びR4’で示したとおりである。また、上記R9及びR10は、前記と同じである。
上記R5及びR5’において、a、b、及びcは、前記R4、R4’、及びR4’’で説明したとおりである。
尚、上記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性基を有する有機酸化合物は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明において、塩型グラフト共重合体の製造方法としては、前記の窒素含有モノマーと、ポリマー鎖とその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基とからなる重合性オリゴマーとを共重合体成分として含有し、かつ窒素含有モノマーが有するアミノ基と、前記の一般式(II)及び一般式(III)で表される有機酸化合物とが塩を形成したものを製造することができる方法であればよく特に限定されない。本発明においては、例えば、前記の窒素含有モノマーと前記エチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、必要に応じてその他のモノマーとを公知の重合手段を用いてグラフト重合させることが可能である。次いで、該溶媒中に上記酸性硫酸エステル及び/又はスルホン酸化合物を添加し、攪拌することにより塩型グラフト共重合体を製造することができる。なお、上記重合においては、重合に一般的に用いられる添加剤、例えば重合開始剤、連鎖移動剤などを用いてもよい。
本発明で用いられる非水媒体としては、上記グラフト共重合体においてグラフトされているポリマー鎖が、可溶性を示す媒体であれば特に限定されるものではないが、通常、比較的極性の低い媒体が用いられる。具体的には、テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのジアルキレングリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのアルキレングリコールアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのジエチレングリコールアルキルエーテル類や、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのジプロピレングリコールアルキルエーテル類などのジアルキレングリコールアルキルエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類や、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類などのアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−3−メトキシブチルなどのエステル類;ヘキサン、ヘプタンなどのアルカン類などが挙げられ、なかでもジエチレングリコール類、アルキレングリコールアルキルエーテル類、ジアルキレングリコールアルキルエーテル類、及びアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類が好ましく、特に3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
ここで、SP値(単位:(J/m3)1/2)とは、お互いの分子間の引き合う力、すなわち凝集エネルギー密度CED(Cohensive Energy Density)の平方根で表されるものである。ここで、CEDの定義は、1cm3のものを蒸発させるのに要するエネルギー量(単位:J/m3)である。
本発明で用いられる分散剤溶液の調製方法としては、上記非水媒体中に、上記グラフト共重合体を均一に溶解または分散することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば(i)上記非水媒体中に上記グラフト共重合体を添加した後、分散を行う方法、(ii)上記非水媒体中に、上記一般式(I)で表される窒素含有モノマーと、ポリマー鎖及びその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基からなる重合性オリゴマーとを重合したものを溶解させて、次いで、上記有機酸化合物を添加し、塩を形成させることによりグラフト共重合体を形成させる方法、などが挙げられる。
本発明で用いられる微粒子としては、上記非水媒体に対して不溶であるものであれば特に限定されるものではない。このような微粒子としては、例えば、無機・有機の顔料、金属粉末、樹脂製造用のモノマー成分、化粧品、医薬品、微生物、細胞などが挙げられる。
なお、上記微粒子の平均粒径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とした。次に、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を求めそれを平均粒径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
工程1で形成されるナノ微粒子分散体は、上記分散剤溶液に、上記微粒子を添加することにより、微粒子の表面にグラフト共重合体が集積したものである。本発明では、グラフト共重合体においてグラフトされているポリマー鎖が、上記非水媒体に可溶性を有し、前記窒素含有モノマーが有するアミノ基と有機酸化合物とが形成する塩形成部位が非水媒体に対して不溶性を有するものであるため、微粒子を分散剤溶液に添加した際に、グラフト共重合体が微粒子の表面に選択的に集積することができる。そのため、微粒子の分散性及び安定性に優れたナノ微粒子分散体が形成される。
なお、上記ナノ微粒子分散体の平均粒径は、レーザ散乱法により測定した値である。具体的には、微粒子を溶媒中に分散し、その分散溶媒にレーザ光線を当てて得られた散乱光を捕捉し、演算することにより、平均粒径を測定する。
上記したナノ微粒子分散体は、公知の攪拌・分散手段により形成することができる。攪拌、あるいは分散において採用される分散機としては、例えば2本ロール、3本ロールなどのロールミル、ボールミル、振動ボールミルなどのボールミル、ペイントシェーカー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミルなどのビーズミルなどが挙げられる。ビーズミルを用いる場合、使用するビーズ径は、0.03mm〜2.0mmが好ましく、より好ましくは0.1mm〜1.0mmである。
次に、本発明の工程2を説明する。工程2は、上記のグラフト共重合体を架橋させる架橋工程である。本工程においては、グラフト共重合体を微粒子表面に固定させることができるため、ナノ微粒子分散体と比べて分散性と安定性とに優れたナノ微粒子複合体を形成することができる。
また、上記ナノ微粒子分散体を形成するグラフト共重合体が、微粒子表面に選択的に集積し、かつ微粒子表面の全体を覆うように存在することから、ナノ微粒子複合体の粒径を小さくし、かつ微粒子同士の再凝集を効果的に防ぐことができる。このことから、本発明で得られたナノ微粒子複合体は、例えば、非水媒体から取出し、乾燥した後に、用途に応じた溶媒に再分散させることもできる。
さらに、本工程においては、グラフト共重合体が架橋することでナノ微粒子複合体を形成するものであり、溶媒への溶解度の差を利用して析出させることによるものではないため、溶媒の再置換、乾燥などの工程が不要であり、生産性を向上させることもできる。
また、本架橋工程は30〜150℃の温度条件が好ましく、30〜50℃がより好ましい。架橋工程の温度条件が上記範囲内にあれば、加熱条件による微粒子の再凝集などを防止することができる。
本工程において用いられる開始剤としては、従来知られている各種光開始剤、熱開始剤の中から適宜選択して用いることができる。光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンなどの芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン;2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メチルフェニル)イミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのハロメチルオキサジアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジンなどのハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−メチルジフェニルサルファイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノンなどが挙げられる。これらの光開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようにして得られたナノ微粒子複合体は、ナノサイズの微粒子を均一かつ安定的に分散させ、かつ分散時の微粒子の平均粒径を小さく保つことができるものである。ナノ微粒子複合体の平均粒径は、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましく、10nm〜100nmの範囲内であることがより好ましく、10nm〜50nmの範囲内であることがさらに好ましい。ナノ微粒子複合体の平均粒径が上記範囲内にあれば、微粒子が有する特性をより効果的、安定的に発揮することができるからである。なお、ナノ微粒子分散体の平均粒径は、上記したナノ微粒子分散体の平均粒径と同様にして測定することができる。
また、近年のパーソナルコンピューター、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶ディスプレイの需要が増加している。そして最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、ますます液晶ディスプレイの市場は拡大しつつあり、さらにその大画面化の傾向が強まっている。このような中、液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタの製造に用いられるネガ型レジスト組成物に適用される顔料にも好適に適用することができる。
1.平均粒径の測定
各実施例及び比較例で得られたナノ微粒子複合体分散液を40℃で1週間静置する保存安定性試験を行った。試験前後における、ナノ微粒子複合体の平均粒径を、日機装(株)社製「マイクロトラック粒度分布計」を用いて測定した。測定結果を第1表に示す。
2.せん断粘度の測定
各実施例及び比較例で得られたナノ微粒子複合体分散液について、上記保存安定性試験前後のせん断速度6rpm及び60rpmにおけるせん断粘度を日本シイベルヘグナー社製、「MCR301(型番名)」を用いて測定した。また、チキソトロピックインデックス(TI値)をせん断粘度(せん断速度:6rpm)/せん断粘度(せん断速度:60rpm)により算出した。これらの測定値と算出値を第1表に示す。チキソトロピックインデックス(TI値)は1に近いほど安定であり、1より大きくなると不安定となることを示す。
メタクリル酸メチル100.0質量部、チオグリコール酸3.6質量部の混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度80℃に加温した。α,α’−アゾビスイソブチロニトリル(略称AIBN)を0.13質量部加え2時間反応させ、更に、THF30質量部を加え、3時間反応させた。冷却後、この反応溶液を酢酸エチル200質量部で希釈し、ヘキサン3000質量部中で再沈殿させ、白色粉末を103.0質量部得た。次に、この白色粉末90質量部に、キシレン200質量部、グリシジルメタクリレート12.0質量部、N,N−ジメチルドデシルアミン0.13質量部及びハイドロキノン0.1質量部を加え、150℃にて、3時間攪拌した。冷却後、この反応溶液を、ヘキサン3000質量部中で再沈殿させ、白色粉末90質量部を得た。
得られた重合性オリゴマーAを、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて、N−メチルピロリドン、0.01モル/L臭化リチウム添加/ポリスチレン標準の条件で確認したところ、重量平均分子量Mw:4330、数平均分子量Mn:2130、分子量分布Mw/Mnは2.03であった。
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた反応器に、重合性オリゴマーA20質量部、メタクリル酸ジメチルアミノエチル(DMAEMA)5 .0質量部、2−メルカプトエタノール0.25質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)60質量部を仕込んだ。この混合物を、攪拌しながら80℃まで昇温し、重合性オリゴマーA20質量部、DMAEMA5質量部、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部、2−メルカプトエタノール0.25質量部、PGMEA60質量部の混合液を1時間かけて滴下した。1時間加熱したのち、AIBN0.2質量部 、PGMEA20質量部 の混合液を30分かけて滴下し、さらに同温で2時間熟成した。得られたグラフト共重合体溶液はヘキサン中で再沈殿させ、濾過、真空乾燥により精製を行い、グラフト共重合体Aを得た。このようにして得られたグラフト共重合体Aを、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて、N−メチルピロリドン、0.01モル/L臭化リチウム添加/ポリスチレン標準の条件で確認したところ、重量平均分子量Mw:19450、数平均分子量Mn:7870、分子量分布Mw/Mnは2.47であった。
100mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)22.76質量部に、グラフト共重合体A5.0質量部を溶解させ、塩形成成分であるビニルホスホン酸(東京化成(株)社製)を0.69質量部(グラフト共重合体のDMAEAユニットに対し、1.0当量)加え、反応温度40℃で2時間攪拌することにより、固形分20質量%の塩型グラフト共重合体溶液Aを調製した。
100mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)22.76質量部に、グラフト共重合体A5.0質量部を溶解させ、塩形成成分であるビニルスルホン酸(旭化成ファインケム(株)社製、「VSA−H」)を0.69質量部(グラフト共重合体のDMAEAユニットに対し、1.0当量)加え、反応温度40℃で2時間攪拌することにより、固形分20質量%の塩型グラフト共重合体溶液Bを調製した。
(ナノ粒子分散体Aの製造)
分散安定化剤として、製造例3で調製した塩型グラフト共重合体溶液Aを12質量部(固形分量2.4質量部)、微粒子として市販のピグメントイエロー150(平均一次粒径50nm)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)15質量部、2.0mmジルコニアビーズ60質量部をマヨネーズビンに入れ、予備解砕としてペイントシェーカー(浅田鉄工社製)にて1時間振とうし、次いでその分散液30質量部と粒径0.1mmのジルコニアビーズ60質量部とをマヨネーズビンに入れ、同様に本解砕としてペイントシェーカーにて4時間分散を行い、ナノ粒子分散体Aを得た。
50mlスクリュー管に、製造例3で得られたナノ微粒子分散体Aを20質量部に対して、開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−70:和光純薬社製)0.016質量部を加えて、超音波処理を行いながら50℃で6時間反応させることでナノ微粒子複合体Aを含有するナノ微粒子複合体分散液Aを得た。
実施例1において、微粒子を市販のピグメントレッド242(平均一次粒径:70nm)とした以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Bを含有するナノ微粒子複合体分散液Bを得た。
実施例1において、微粒子を市販のピグメントグリーン58(平均一次粒径:30nm)とした以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Cを含有するナノ微粒子複合体分散液Cを得た。
実施例1において、分散安定化剤を塩型グラフト共重合体溶液Bとし、微粒子を市販のピグメントレッド254(平均一次粒径:30nm)とした以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Dを含有するナノ微粒子複合体分散液Dを得た。
実施例1〜4におけるナノ微粒子分散体A〜Dを含有する分散液を各々比較例1〜4とした。
実施例1で得られたナノ微粒子複合体分散液Aと実施例3で得られたナノ微粒子複合体分散液Cとを3:7(質量比)で混合したものをナノ微粒子複合体分散液Eとした。得られたナノ微粒子複合体分散液Eについて、上記の評価を行った結果を第2表に示す。
比較例1で得られたナノ微粒子分散液Aと比較例3で得られたナノ微粒子分散液Cとを3:7(質量比)で混合したものをナノ微粒子分散液Eとした。得られたナノ微粒子分散液Eについて、上記の評価を行った結果を第2表に示す。
第1表から、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3、及び実施例4及び比較例4との対比により、ナノ微粒子複合体を形成した実施例の方が、平均粒径が小さく、かつ保存安定性の試験前後のいずれの結果においても優れていることが示された。さらに、比較例4においては、微粒子が凝集し、比較例1及び2においては、分散液がゲル化してしまった。また、混色した実施例5と比較例5との対比から、混色した場合においても、ナノ微粒子複合体を形成した実施例5の方が、平均粒径が小さく、かつ保存安定性の試験前後のいずれの結果においても優れており、比較例5においては微粒子が凝集してしまった。
2 重合性オリゴマーの重合性基部位
3 重合性オリゴマーによるポリマー鎖
4 有機酸化合物
Claims (6)
- 下記の工程1及び工程2を有するナノ微粒子複合体の製造方法。
工程1.非水媒体中に、分散安定化剤として下記一般式(I)で表される窒素含有モノマーと、ポリマー鎖及びその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基からなる重合性オリゴマーとを共重合成分として含有するグラフト共重合体であり、さらに前記窒素含有モノマーが有するアミノ基と下記一般式(II)及び/又は下記一般式(III)で表される重合性基を有する有機酸化合物とが塩を形成したグラフト共重合体を溶解させた分散剤溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程
工程2.前記グラフト共重合体を架橋させる架橋工程
R4及びR4’は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R4’’で示される1価の基であり、R4’’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基である。R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基であり、R8は水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、又は−CH2COOR11で示される1価の基であり、R11は水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基である。但し、R4及びR4’のうちいずれかは、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R4’’で示される1価の基であり、且つ、R4’’が、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基、及び、R8が、炭素数2〜18のアルケニル基、−CO−CH=CH2、又は−CO−C(CH3)=CH2である。
R5は、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、−[(CH2)b−O]c−R8、又は−O−R5’で示される1価の基であり、且つ、R5’が、炭素数2〜18のアルケニル基、−[CH(R9)−CH(R10)−O]a−R8、又は−[(CH2)b−O]c−R8で示される1価の基、及び、R8が、炭素数2〜18のアルケニル基、−CO−CH=CH2、又は−CO−C(CH3)=CH2である。
x及びaは1〜18の整数、y及びbは1〜5の整数、z及びcは1〜18の整数を示す。] - 前記架橋工程が、30〜150℃で行われるものである請求項1に記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
- 前記重合性オリゴマーの前記エチレン性不飽和二重結合を有する基が、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、又はアリル基である請求項1又は2に記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
- 前記重合性オリゴマーの前記ポリマー鎖が、下記一般式(IV)又は一般式(V)で表される構成単位を少なくとも1種有するものである請求項1乃至3のいずれか一項に記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、シアノ基、−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−R12、−[(CH2)y−O]z−R12、又は−[CO−(CH2)y−O]z−R12で示される1価の基である。
R12は水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ビフェニル基、−CHO、−CH2CHO、又は−CH2COOR11で示される1価の基であり、R11は水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基であり、R13は、炭素数1〜18のアルキル基を示す。
lは1〜5の整数、m及びm’は5〜200の整数を示す。R6、R7、x、y、zは、上記と同じである。] - 前記有機酸化合物の前記重合性基が、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、又はアリル基である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
- 前記微粒子の平均粒径が、10〜100nmの範囲内である請求項1乃至5のいずれか一項に記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008216718A JP5169623B2 (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008216718A JP5169623B2 (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010053171A JP2010053171A (ja) | 2010-03-11 |
JP2010053171A5 JP2010053171A5 (ja) | 2011-07-21 |
JP5169623B2 true JP5169623B2 (ja) | 2013-03-27 |
Family
ID=42069423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008216718A Active JP5169623B2 (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5169623B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5747746B2 (ja) * | 2011-09-02 | 2015-07-15 | 大日本印刷株式会社 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
JP5899720B2 (ja) * | 2011-09-02 | 2016-04-06 | 大日本印刷株式会社 | カラーフィルタ用複合化顔料誘導体分散液及び複合化顔料誘導体の製造方法、カラーフィルタ用樹脂組成物及びその製造方法、カラーフィルタ、並びに、液晶表示装置及び有機発光表示装置 |
EP2905313B1 (en) * | 2012-10-03 | 2017-05-03 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Metal particle dispersion, article and sintered film using metal particle dispersion, and method for producing sintered film |
JP6127433B2 (ja) * | 2012-10-03 | 2017-05-17 | 大日本印刷株式会社 | 金属粒子分散体、及び物品 |
JP6123214B2 (ja) * | 2012-10-03 | 2017-05-10 | 大日本印刷株式会社 | 導電性基板用金属粒子分散体、及び導電性基板の製造方法 |
JP6119763B2 (ja) * | 2012-10-15 | 2017-04-26 | 大日本印刷株式会社 | 導電性基板用金属粒子分散体及びその製造方法、並びに導電性基板の製造方法 |
EP3670553A1 (de) * | 2018-12-18 | 2020-06-24 | Evonik Operations GmbH | Pfropfcopolymere und ein verfahren zu deren herstellung |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11209554A (ja) * | 1998-01-28 | 1999-08-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 光重合性顔料分散剤、感光性着色組成物及び遮光層用組成物 |
JP2005330432A (ja) * | 2004-05-21 | 2005-12-02 | Fuji Photo Film Co Ltd | 着色剤含有樹脂粒子の製造方法、これにより製造された着色剤樹脂含有粒子およびインクジェットプリンター用油性インク |
JP4870514B2 (ja) * | 2006-10-13 | 2012-02-08 | 株式会社岡村製作所 | パネルへの物品の取付構造 |
-
2008
- 2008-08-26 JP JP2008216718A patent/JP5169623B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010053171A (ja) | 2010-03-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5169623B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
KR101790856B1 (ko) | 안료 분산제, 안료 분산제의 제조 방법 및 안료 분산액 | |
CN102958944B (zh) | 胶质晶体用组合物 | |
JP2007314771A (ja) | 顔料分散体 | |
JP5256969B2 (ja) | 顔料分散剤、カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置 | |
JP2014015541A (ja) | インクジェット記録用白色顔料分散液組成物、該組成物に用いるa−bブロックコポリマーの製造方法およびインクジェット記録用白色インク組成物 | |
US8349943B2 (en) | Pigment dispersant containing a copolymer with constituent units derived from polymerizable macromonomers | |
JP5169624B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
JP5104478B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
JP4866621B2 (ja) | 顔料分散体 | |
JP2006257139A (ja) | コア−シェル型高分子微粒子及びその製造方法 | |
JP5747746B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
JP4835718B2 (ja) | カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置 | |
JP6015809B2 (ja) | 重合性分散安定化剤、重合性分散安定化剤溶液、及びナノ微粒子複合体 | |
JP2010018760A (ja) | コロイド結晶、その製造方法及び固定化コロイド結晶 | |
JP3590480B2 (ja) | 顔料分散物及びそれを用いた被覆剤組成物 | |
JP2011074146A (ja) | ナノ微粒子複合体分散液の製造方法、及びナノ微粒子複合体分散液を含む樹脂組成物 | |
JP2011075661A (ja) | カラーフィルタ用顔料分散液、カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置 | |
JP6520396B2 (ja) | コア粒子、及びそれを用いたコア−シェル粒子 | |
JP5119684B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
JP6277962B2 (ja) | 複合凝集樹脂粒子および該粒子を含有する組成物 | |
JP2011068856A (ja) | 着色粒子 | |
JP4516412B2 (ja) | 顔料分散レジスト組成物 | |
JP4851727B2 (ja) | カプセル化微粒子、粒子分散体、および該粒子分散体の製造方法 | |
JP2007182553A (ja) | カラーフィルタ用高分子樹脂バインダ、顔料分散液及びインクジェットインク |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110601 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110601 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121121 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121204 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121217 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5169623 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |