JP5104478B2 - ナノ微粒子複合体の製造方法 - Google Patents
ナノ微粒子複合体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5104478B2 JP5104478B2 JP2008093291A JP2008093291A JP5104478B2 JP 5104478 B2 JP5104478 B2 JP 5104478B2 JP 2008093291 A JP2008093291 A JP 2008093291A JP 2008093291 A JP2008093291 A JP 2008093291A JP 5104478 B2 JP5104478 B2 JP 5104478B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- structural unit
- carbon atoms
- represented
- fine particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Description
(1)下記の工程1及び工程2を有するナノ微粒子複合体の製造方法、
工程1.非水媒体中に、分散安定化剤として下記一般式(I)で表される構成単位(1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(2)とを有し、さらに前記構成単位(1)が有するアミノ基と、下記一般式(III)で表される酸性硫酸エステル及び/又は下記一般式(IV)で表されるスルホン酸化合物とが塩を形成したブロック共重合体を溶解させた分散剤溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程
工程2.前記ブロック共重合体を架橋させる架橋工程
R6、R7、R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、R 8 は水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ピリジルフェニル基、−CHO、−CH2CHO、−COCH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COOR12で示される1価の基であり、R 11 は、−COCH=CH 2 、又は−CO−C(CH 3 )=CH 2 で示される1価の基であり、R12は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
x及びaは0〜18の整数、y及びbは1〜5の整数、z及びcは0〜18の整数、m及びnは、それぞれ1〜200の整数を示す。]
(2)前記架橋工程が30〜50℃で行われるものである上記(1)に記載のナノ微粒子複合体の製造方法、
(3)前記重合性基が、ビニル基である上記(1)又は(2)に記載のナノ微粒子複合体の製造方法、及び
(4)前記微粒子の平均粒径が、10〜100nmである上記(1)〜(3)のいずれかに記載のナノ微粒子複合体の製造方法、
を提供するものである。
本発明のナノ微粒子複合体の製造方法は、工程1:非水媒体中に分散安定化剤として特定のブロック共重合体を溶解させた分散剤溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程、及び工程2:前記ブロック共重合体を架橋させる架橋工程を有する。まず、工程1のナノ微粒子分散体を形成する分散工程について説明する。
本発明におけるブロック共重合体は、下記一般式(I)で表される構成単位(1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(2)とを有し、さらに前記構成単位(1)が有するアミノ基と、下記一般式(III)で表される酸性硫酸エステル及び/又は下記一般式(IV)で表されるスルホン酸化合物とが塩を形成したブロック共重合体(以下、塩型ブロック共重合体と称することがある。)である。
R6、R7、R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、R8及びR11はそれぞれ独立に水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ピリジルフェニル基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COOR12で示される1価の基であり、R12は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
x及びaは0〜18の整数、y及びbは1〜5の整数、z及びcは0〜18の整数、m及びnは、それぞれ1〜200の整数、を示す。]
上記一般式(I)において、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。ここで、炭素数1〜8のアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などを挙げることができる。これらの中で、メチル基及びエチル基が好ましい。
本発明においては、上記R2及びR3は、たがいに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。
xは0〜18の整数、好ましくは0〜4の整数、より好ましくは0〜2の整数であり、yは1〜5の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。zは0〜4の整数、好ましくは0〜2の整数である。本発明においては、x、y及びzが、上記の範囲にあれば、本発明のカラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物は、微粒子の分散性に優れたものになる。
このAとしては、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、メチレン基及びエチレン基がより好ましい。炭素数が1〜8の範囲内であれば、微粒子の分散性を良好に保つことができる。
上記炭素数1〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基、ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基、低級アルキル基置換アダマンチル基などである。
上記R8は、置換基を有してもよく、置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R8のうちの炭素数1〜18のアルキル基は、前記のR4で示したとおりである。
当該R4において、x、y及びzは、前記Aで説明したとおりである。
ここで、上記R4をこのように設定する理由は、上記R4を含む構成単位(2)が、上記溶媒に対する可溶性を有し、上記構成単位(1)のアミノ基と、後述する酸性硫酸エステル及び/又はスルホン酸化合物とが形成する塩形成部位が微粒子に対して高い吸着性を有するものであることにより、微粒子の分散性、および安定性を特に優れたものとすることができるからである。
さらに、上記R4は、上記ブロック共重合体の分散性能などを妨げない範囲で、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水素結合形成基などの置換基によって置換されたものとしてもよい。
さらに、上記ブロック共重合体の重量平均分子量Mwは、500〜20000の範囲内であることが好ましく、1000〜15000の範囲内であることがより好ましく、3000〜12000の範囲内であることさらに好ましい。上記範囲であることにより、微粒子を均一に分散させることが可能となる。
前述した一般式(I)で表される構成単位(1)と、一般式(II)で表される構成単位(2)とを有するブロック共重合体の構成単位(1)が有するアミノ基と、塩を形成する酸性硫酸エステル及びスルホン酸化合物は、各々上記一般式(III)及び上記一般式(IV)で表される構造を有する化合物である。
本発明においては、上記酸性硫酸エステル及び/又はスルホン酸化合物を用いることにより、分散剤溶液を、後述する微粒子の分散性および安定性に優れたものとすることができる。さらに塩形成部位を有することで、例えば本発明にかかるナノ微粒子複合体をカラーフィルタ用レジスト組成物などに適用した場合には、アルカリ現像時のアルカリ水溶液に対して高い溶解性を有することから、アルカリ現像性に優れたものとすることができる。
上記炭素数1〜18のアルキル基は、前記R4で示したとおりである。
上記炭素数1〜18のアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、各種ブテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基、各種ドデセニル基、各種テトラデセニル基、各種ヘキサデセニル基、各種オクタデセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基などを挙げることができる。
上記R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。R11は、水素原子、あるいは置換基を有してもよい炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ピリジルフェニル基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COOR12で示される1価の基であり、R12は水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基である。
上記R11で示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R11のうちの炭素数1〜18のアルキル基は、前記のR5及びR5'で示したとおりである。
当該R5及びR5'において、aは0〜18の整数、bは1〜5の整数、cは0〜18の整数である。
本発明において、塩型ブロック共重合体の製造方法としては、前記の構成単位(1)と、構成単位(2)とを有し、かつ構成単位(1)が有するアミノ基と、前記の一般式(III)で表される酸性硫酸エステル及び/又は一般式(IV)で表されるスルホン酸化合物とが塩を形成したものを製造することができる方法であればよく特に限定されない。本発明においては、例えば、前記の構成単位(1)および構成単位(2)を公知の重合手段を用いて重合した後、後述する溶媒中に溶解または分散し、次いで該溶媒中に上記酸性硫酸エステル及び/又はスルホン酸化合物を添加し、攪拌することにより製造することができる。
上記重合手段としては、前記の構成単位(1)および構成単位(2)を所望のユニット比で重合し、所望の分子量とすることができる手段であればよく、特に限定されず、ビニル基を有する化合物の重合に一般的に用いられる方法を採用することができ、例えばアニオン重合やリビングラジカル重合などを用いることができる。本発明においては、なかでも、「J.Am.Chem.Soc.」105、5706(1983)に開示されているグループトランスファー重合(GTP)のようにリビング的に重合が進行する方法を用いることが好ましい。この方法によると、分子量、分子量分布などを所望の範囲とすることが容易であるので、当該分散剤溶液の分散性などの特性を均一にすることができる。
本発明で用いられる非水媒体としては、上記ブロック共重合体の構成単位(2)が可溶性を示す媒体であれば特に限定されるものではないが、通常、比較的極性の低い媒体が用いられる。具体的には、テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのジアルキレングリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのアルキレングリコールアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのジエチレングリコールアルキルエーテル類や、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのジプロピレングリコールアルキルエーテル類などのジアルキレングリコールアルキルエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類や、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類などのアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−3−メトキシブチルなどのエステル類;ヘキサン、ヘプタンなどのアルカン類などが挙げられ、なかでもジエチレングリコール類、アルキレングリコールアルキルエーテル類、ジアルキレングリコールアルキルエーテル類、及びアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類が好ましく、特に3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
ここで、SP値(単位:(J/m3)1/2)とは、お互いの分子間の引き合う力、すなわち凝集エネルギー密度CED(Cohensive Energy Density)の平方根で表されるものである。ここで、CEDの定義は、1cm3のものを蒸発させるのに要するエネルギー量(単位:J/m3)である。
本発明で用いられる分散剤溶液の調製方法としては、上記非水媒体中に、上記ブロック共重合体を均一に溶解または分散することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば(i)非水媒体中に上記ブロック共重合体を添加した後、分散を行う方法、(ii)上述したように上記非水媒体中に、上記構成単位(1)および上記構成単位(2)を重合したものを溶解させて、次いで、上記酸性硫酸エステル及び/又はスルホン酸化合物を添加し、塩を形成させることによりブロック共重合体を形成させる方法、などが挙げられる。
本発明で用いられる微粒子としては、上記非水媒体に対して不溶であるものであれば特に限定されるものではない。このような微粒子としては、例えば、無機・有機の顔料、金属粉末、樹脂製造用のモノマー成分、化粧品、医薬品、微生物、細胞などが挙げられる。
なお、上記平均粒径は、レーザ散乱法により測定した値である。具体的には、微粒子を溶媒中に分散し、その分散溶媒にレーザ光線を当てて得られた散乱光を捕捉し、演算することにより、平均粒径を測定する。
工程1で形成されるナノ微粒子分散体は、上記分散剤溶液に、上記微粒子を添加することにより、微粒子の表面にブロック共重合体が集積したものである。本発明においては、ブロック共重合体が有する構成単位(2)が上記非水系媒体に可溶性を有し、構成単位(1)に含まれるアミノ基と酸性硫酸酸エステル及び/又はスルホン酸化合物とが形成する塩形成部位が非水媒体に対して不溶性を有するものであるため、微粒子を分散剤溶液に添加した際に、ブロック共重合体が微粒子の表面に選択的に集積することができる。そのため、微粒子の分散性および安定性に優れたナノ微粒子分散体が形成される。
上記したナノ微粒子分散体は、公知の攪拌・分散手段により形成することができる。攪拌、あるいは分散において採用される分散機としては、例えば2本ロール、3本ロールなどのロールミル、ボールミル、振動ボールミルなどのボールミル、ペイントシェーカー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミルなどのビーズミルなどが挙げられる。ビーズミルを用いる場合、使用するビーズ径は、0.03mm〜2.0mmが好ましく、より好ましくは0.1mm〜1.0mmである。
次に、本発明にかかる工程2を説明する。工程2は、上記のブロック共重合体を架橋させる架橋工程である。本工程においては、ブロック共重合体を微粒子表面に固定させることができるため、ナノ微粒子分散体と比べて分散性と安定性とに優れたナノ微粒子複合体を形成することができる。
また、上記ナノ微粒子分散体を形成するブロック共重合体が、微粒子表面に選択的に集積し、かつ微粒子表面の全体を覆うように存在することから、ナノ微粒子複合体の粒径を小さくし、かつ微粒子同士の再凝集を効果的に防ぐことができる。このことから、本発明で得られたナノ微粒子複合体は、例えば、非水媒体から取出し、乾燥した後に、用途に応じた溶媒に再分散させることもできる。
さらに、本工程においては、ブロック共重合体が架橋することでナノ微粒子複合体を形成するものであり、溶媒への溶解度の差を利用して析出させることによるものではないため、溶媒の再置換、乾燥などの工程が不要であり、生産性を向上させることもできる。
また、本架橋工程は30〜150℃の温度条件が好ましく、30〜50℃がより好ましい。架橋工程の温度条件が上記範囲内にあれば、加熱条件による粒子の再凝集などを防止することができる。
本工程において用いられる架橋剤としては、従来知られている各種光開始剤、熱開始剤の中から適宜選択して用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンなどの芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン;2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メチルフェニル)イミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのハロメチルオキサジアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジンなどのハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−メチルジフェニルサルファイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノンなどが挙げられる。これらの光開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようにして得られたナノ微粒子複合体は、ナノサイズの微粒子を均一かつ安定的に分散させ、かつ分散時の微粒子の平均粒径を小さく保つことができるものである。ナノ微粒子複合体の平均粒径は、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましく、10nm〜100nmの範囲内であることがより好ましく、10nm〜50nmの範囲内であることがさらに好ましい。ナノ微粒子複合体の平均粒径が上記範囲内にあれば、微粒子が有する特性をより効果的、安定的に発揮することができるからである。なお、ナノ微粒子分散体の平均粒径は、上記した微粒子の平均粒径と同様にして測定することができる。
また、近年のパーソナルコンピューター、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶ディスプレイの需要が増加している。そして最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、ますます液晶ディスプレイの市場は拡大しつつあり、さらにその大画面化の傾向が強まっている。このようななか、液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタの製造に用いられるネガ型レジスト組成物に適用される顔料にも好適に適用することができる。
(評価方法)
1.平均粒径の測定
各実施例及び比較例で得られたナノ微粒子複合体分散液を40℃で1週間静置する保存安定性試験を行った。試験前後における、ナノ微粒子複合体の平均粒径を、日機装(株)社製「マイクロトラック粒度分布計」を用いて測定した。測定結果を第1表に示す。
2.せん断粘度の測定
各実施例及び比較例で得られたナノ微粒子複合体分散液について、上記保存安定性試験前後のせん断速度6rpm及び60rpmにおけるせん断粘度を日本シイベルヘグナー社製、「MCR301(型番名)」を用いて測定した。また、チキソトロピックインデックス(TI値)をせん断粘度(せん断速度:6rpm)/せん断粘度(せん断速度:60rpm)により算出した。これらの測定値と算出値を第1表に示す。チキソトロピックインデックス(TI値)は1に近いほど安定であり、1より大きくなると不安定となることを示す。
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた500mL丸底4口セパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン(THF)250質量部および開始剤のジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール2.18質量部を添加用ロートを介して加え、充分に窒素置換を行った。触媒のテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエートの1モル/Lアセトニトリル溶液0.3質量部をシリンジを用いて注入し、第1モノマーのメタクリル酸メチル100質量部を添加用ロートを用い、60分かけて滴下した。反応フラスコを氷浴で冷却することにより、温度を40℃未満に保った。1時間後、第2モノマーであるメタクリル酸ジメチルアミノエチル12.5質量部を20分かけて滴下した。1時間反応させた後、メタノール1質量部を加えて反応を停止させた。得られたブロック共重合体THF溶液はヘキサン中で再沈殿させ、濾過、真空乾燥により精製を行い、ブロック共重合体を得た。このようにして得られたブロック共重合体を、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて、N−メチルピロリドン、0.01モル/L臭化リチウム添加/ポリスチレン標準の条件で確認したところ、メタクリル酸メチル(MMA)及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル(DMAEMA)の構成割合MMA/DMAEMA質量比が、8/1であり、重量平均分子量Mw:8130、数平均分子量Mn:9760、分子量分布Mw/Mnは1.20であった。
300mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)43質量部に、製造例1で調製したブロック共重合体A10質量部を溶解させ、塩形成成分であるビニルスルホン酸(旭化成ファインケム(株)社製、「VSA−H」)を0.76質量部(ブロック共重合体のDMAEMAユニットに対し、1.0当量)加え、反応温度50℃で3時間攪拌することにより、固形分20質量%の塩型ブロック共重合体を含む分散剤溶液を調製した。
(ナノ微粒子分散体Aの製造)
製造例2で得られた分散剤溶液12質量部(固形分量:2.4質量部)、微粒子として市販のピグメントイエロー150(平均一次粒径:50nm)3質量部、非水媒体としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート15質量部、2.0mmジルコニアビーズ60質量部をマヨネーズビンに入れて、予備解砕としてペイントシェーカー(浅田鉄工社製)にて1時間振とうし、次いでその分散液30質量部と粒径0.1mmのジルコニアビーズ60質量部とをマヨネーズビンに入れ、同様に本解砕としてペイントシェーカーにて4時間分散を行い、ナノ微粒子分散体Aを得た。
50mlスクリュー管に、製造例3で得られたナノ微粒子分散体Aを20質量部に対して、開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−70:和光純薬社製)0.016質量部を加えて、超音波処理を行いながら50℃で6時間反応させることでナノ微粒子複合体Aを含有するナノ微粒子複合体分散液Aを得た。
実施例1において、微粒子を市販のピグメントレッド242(平均一次粒径:70nm)とした以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Bを含有するナノ微粒子複合体分散液Bを得た。
実施例1において、微粒子を市販のピグメントグリーン58(平均一次粒径:30nm)とした以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Cを含有するナノ微粒子複合体分散液Cを得た。
実施例1〜3におけるナノ微粒子分散体A〜Cを含有する分散液を各々比較例1〜3とした。
実施例1で得られたナノ微粒子複合体分散液Aと実施例3で得られたナノ微粒子複合体分散液Cとを3:7(質量比)で混合したものをナノ微粒子複合体分散液Dとした。得られたナノ微粒子複合体分散液Dについて、上記の評価を行った結果を第2表に示す。
比較例1で得られたナノ微粒子分散液Aと比較例3で得られたナノ微粒子分散液Cとを3:7(質量比)で混合したものをナノ微粒子分散液Dとした。得られたナノ微粒子分散液Dについて、上記の評価を行った結果を第2表に示す。
Claims (4)
- 下記の工程1及び工程2を有するナノ微粒子複合体の製造方法。
工程1.非水媒体中に、分散安定化剤として下記一般式(I)で表される構成単位(1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(2)とを有し、さらに前記構成単位(1)が有するアミノ基と、下記一般式(III)で表される酸性硫酸エステル及び/又は下記一般式(IV)で表されるスルホン酸化合物とが塩を形成したブロック共重合体を溶解させた分散剤溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程
工程2.前記ブロック共重合体を架橋させる架橋工程
R6、R7、R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、R 8 は水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ピリジルフェニル基、−CHO、−CH2CHO、−COCH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COOR12で示される1価の基であり、R 11 は−COCH=CH 2 、又は−CO−C(CH 3 )=CH 2 で示される1価の基であり、R12は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
x及びaは0〜18の整数、y及びbは1〜5の整数、z及びcは0〜18の整数、m及びnは、それぞれ1〜200の整数を示す。] - 前記架橋工程が、30〜150℃で行われるものである請求項1に記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
- 前記重合性基が、ビニル基である請求項1又は2に記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
- 前記微粒子の平均粒径が、10〜100nmである請求項1〜3のいずれかに記載のナノ微粒子複合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008093291A JP5104478B2 (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008093291A JP5104478B2 (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009242695A JP2009242695A (ja) | 2009-10-22 |
JP2009242695A5 JP2009242695A5 (ja) | 2011-03-24 |
JP5104478B2 true JP5104478B2 (ja) | 2012-12-19 |
Family
ID=41304968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008093291A Active JP5104478B2 (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5104478B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4911253B1 (ja) | 2011-04-28 | 2012-04-04 | 大日本印刷株式会社 | 染料分散液、カラーフィルター用感光性樹脂組成物、カラーフィルター、液晶表示装置及び、有機発光表示装置 |
JP4911256B1 (ja) | 2011-06-30 | 2012-04-04 | 大日本印刷株式会社 | 染料分散液、カラーフィルター用感光性樹脂組成物、カラーフィルター、液晶表示装置、及び、有機発光表示装置 |
JP5747746B2 (ja) * | 2011-09-02 | 2015-07-15 | 大日本印刷株式会社 | ナノ微粒子複合体の製造方法 |
JP6015809B2 (ja) * | 2015-05-13 | 2016-10-26 | 大日本印刷株式会社 | 重合性分散安定化剤、重合性分散安定化剤溶液、及びナノ微粒子複合体 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW200407363A (en) * | 2001-11-29 | 2004-05-16 | Ciba Sc Holding Ag | Pigment compositions with modified ATRP copolymer dispersants |
JP2004346243A (ja) * | 2003-05-23 | 2004-12-09 | Fuji Photo Film Co Ltd | 静電インクジェットインク組成物およびこれを用いた画像形成方法 |
WO2006137393A1 (ja) * | 2005-06-20 | 2006-12-28 | Seiko Epson Corporation | マイクロカプセル化物、マイクロカプセル化色材、その製造方法、インク組成物、インクジェット記録方法及び記録物 |
-
2008
- 2008-03-31 JP JP2008093291A patent/JP5104478B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009242695A (ja) | 2009-10-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5169623B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
JP4793360B2 (ja) | カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物、およびこれを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置 | |
JP5104478B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
KR20080025338A (ko) | 안료분산 조성물 | |
JP2007314771A (ja) | 顔料分散体 | |
WO2006093179A1 (ja) | 多孔性単分散粒子およびその製造方法ならびにその用途 | |
JP2011241259A (ja) | A−bブロックコポリマー、その製造方法及び顔料分散体 | |
JP5169624B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
TWI660240B (zh) | 彩色濾光片用紅色顏料分散抗蝕劑組成物 | |
US20090258975A1 (en) | Nonaqueous pigment dispersion composition | |
JP5747746B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
JP2010018760A (ja) | コロイド結晶、その製造方法及び固定化コロイド結晶 | |
JP6015809B2 (ja) | 重合性分散安定化剤、重合性分散安定化剤溶液、及びナノ微粒子複合体 | |
JP6952919B1 (ja) | カーボン材料分散液 | |
JP5552003B2 (ja) | レジストインキ用バインダー樹脂およびそれを用いたレジストインキ | |
JP2009265649A (ja) | カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置 | |
JP6520396B2 (ja) | コア粒子、及びそれを用いたコア−シェル粒子 | |
JP5119684B2 (ja) | ナノ微粒子複合体の製造方法 | |
JP2011074146A (ja) | ナノ微粒子複合体分散液の製造方法、及びナノ微粒子複合体分散液を含む樹脂組成物 | |
JP6690319B2 (ja) | 有彩色微粒子カプセル | |
JP5374903B2 (ja) | カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置 | |
TWI831950B (zh) | 水性顏料分散液 | |
TWI582154B (zh) | Composite agglomerated resin particles and compositions containing the particles | |
JP2012193244A (ja) | 光拡散剤用樹脂粒子、その製造方法およびそれを含む光拡散フィルム | |
JP4516412B2 (ja) | 顔料分散レジスト組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20101105 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20101105 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20101111 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110207 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110207 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120417 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120424 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120619 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120904 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120917 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5104478 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151012 Year of fee payment: 3 |