JP5168984B2 - カーボンナノチューブ金属複合材料によるデバイス構造 - Google Patents

カーボンナノチューブ金属複合材料によるデバイス構造 Download PDF

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Description

本発明は、カーボンナノチューブ金属複合材料によるデバイス構造に関する。
無線通信の情報を送信する携帯電話基地局の高出力増幅器は、出力源である高出力トランジスタの発熱量も大きくなるため、放熱性が非常に重要となる。従来は、高出力トランジスタチップをパッケージに直接接合し、高出力トランジスタチップを通して熱を逃がす、いわゆるフェイスアップ構造を用いることで放熱性を確保していた。しかし、従来のフェイスアップ構造では、トランジスタの電極とパッケージの電極を接続する金ワイヤのインダクタンスのために、高周波化に伴い増幅率が低下するという問題を有していた。この問題を解決するために、基板を裏返しチップ電極とパッケージ電極をカーボンナノチューブバンプ(突起状の電極)構造により接続する手法がある(非特許文献1参照)。図1から図3は、カーボンナノチューブを用いて作製したバンプ構造の走査型電子顕微鏡像を示す図である。カーボンナノチューブバンプは優れた放熱性を持つだけでなく、金属的な性質を有しているため、フェイスアップ構造と同等の放熱性を確保できる。さらに、2GHzで増幅率も10デシベル(dB)向上可能であることが報告されている。
特開2003−284304号公報 特開2006−229297号公報 岩井、外、IEEE IEDM Technical Digest、2005年、p.257 D.B.Mawhinney、外、「Journal of American Chemical Society」、2000年、第122巻、p.2383 S.S.Wong、外、「Nature」、1998年、第394巻、p.52 浅野、外、「Japanese Journal of Applied Physics」、2006年、第45巻、p.3573 D.Kondo、外、「Superlattices and Microstructures」、2003年、第34巻、p.389 H.Hiura、外、「Advanced Materials」、1995年、第7巻、p.275 二瓶、外、「Japanese Journal of Applied Physics」、2004年、第43巻、p.1856 S.Sato、「Chemical Physics Letters」、2003年、第382号、p.361
今後、第4G以降の携帯電話基地局向けには更なる高周波(3GHz以上)での出力の保持(10dB)と放熱性が要求される。一本あたりは高い熱伝導性を持つカーボンナノチューブのバンドル(束)をバンプ構造に用いた場合、さらに高い特性を得るためにはカーボンナノチューブの高密度化(1011本/cm2以上)が必須となる。
しかし、現在のところ、カーボンナノチューブの密度は1010本/cm2程度であり、
高密度化の実現は非常に困難な課題となっている。また、カーボンナノチューブと同様の構造を有する金属のみからなるバンプ構造を作製することは加工プロセス上大きな困難を伴う。本発明は、カーボンナノチューブのバンドルをバンプ構造の型(骨組)に利用し、メッキにより簡便に金属バンプ構造を作製することを目的とする。
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、複数の炭素系繊維で構成される前記炭素系繊維の集合体および金属からなる複合体構造であ
って、前記炭素系繊維の集合体が前記金属で覆われている。本発明の複合体構造によれば、炭素系繊維の集合体および金属の双方の放熱性、電気伝導性を保障することが可能となる。
また、本発明は、複数の炭素系繊維で構成される前記炭素系繊維の集合体および金属からなる複合体構造であって、前記複数の炭素系繊維は、長さ方向に配列しており、前記炭素系繊維の集合体は、前記炭素系繊維の長さ方向と交差する方向に広がる炭素系物質を更に備え、前記炭素系繊維の一方の端部は前記炭素系物質と接続され、前記炭素系繊維の集合体が前記金属で覆われている。本発明の複合体構造によれば、炭素系繊維の集合体および金属の双方の放熱性、電気伝導性を保障すること可能となる。また、本発明の複合体構体は、炭素系繊維の一方の端部と炭素系物質とが接続されている。その結果、炭素系繊維の集合体の放熱性、電気伝導性の向上が可能となる。
また、本発明の複合体構造は、隣接する前記炭素系繊維の集合体の間に前記金属が充填されていてもよい。さらに、本発明の複合体構造は、前記炭素系繊維の集合体が、前記炭素系繊維の集合体の内部で長さ方向に中空部を有し、前記中空部に前記金属が充填されていてもよい。また、本発明の複合体構造は、基板に形成された電極面から略垂直方向に前記炭素系繊維の集合体が長さ方向に配列して成長していてもよい。さらに、本発明の複合体構造は、前記炭素系繊維の集合体の内部の前記炭素系繊維に前記金属が付着してもよい。
本発明によれば、カーボンナノチューブバンドルをバンプ構造の型(骨組)に利用し、メッキにより簡便に金属バンプ構造を作製することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
図4(a)に示すように、金属バンプ構造を作製するため、金属電極10の一部のみに多層カーボンナノチューブ20を成長させるための触媒金属11のパターニングを行う。図4(a)は、金属電極10上に触媒金属11のパターンを作製した模式図である。図4(a)に示すように、略矩形の形状の触媒金属11が、複数配置されるようにパターニングされている。また、金属電極10上にパターニングされた複数の触媒金属11は、一定間隔おきに形成されている。本実施形態で用いる金属電極10は、略矩形の形状であり、一辺が数十μm程度である。ただし、金属電極10の形状、寸法は例示であり、本発明はこれに限定されない。例えば、金属電極10の形状が、円の形状や他の多角形の形状であってもよい。
また、図4(a)では、金属電極10上に略矩形の形状の触媒金属11が配置されているが、触媒金属11の形状や個数は例示であり、本発明はこれに限定されない。例えば、触媒金属11の形状が、円の形状や他の多角形の形状であってもよいし、任意の個数であってもよい。
さらに、図4(b)に示すように、金属バンプ構造を作製するため、金属電極10の一部のみに多層カーボンナノチューブ20を成長させるための触媒金属11のパターニングを行うことも可能である。図4(b)は、金属電極10の中央部200以外に触媒金属11のパターンを作製した模式図である。図4(b)に示すように、金属電極10の中央部200には触媒金属11がパターニングされておらず、金属電極10の周辺部201に触媒金属11がパターニングされている。図4(b)は、金属電極10の中央部200は、
略矩形の形状となっているが、形状は例示であり、本発明はこれに限定されない。例えば、触媒金属11がパターニングされていないバンプ部分の形状が、円の形状や他の多角形の形状であってもよい。
そして、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition;CVD)法により、多層カーボ
ンナノチューブ20を金属電極10上に自己組織的に垂直に成長させる。
図5(a)及び図5(b)に、化学気相成長法により、金属電極10上に配向成長させた多層カーボンナノチューブ20を示す。図5(a)は、図4(a)に示した触媒パターンで多層カーボンナノチューブ20を成長させた模式図である。また、図5(b)は、図4(b)に示した触媒パターンで多層カーボンナノチューブ20を成長させた模式図である。
図5(a)では、略矩形の形状の触媒金属11上からのみ多層カーボンナノチューブ20が配向成長し、触媒金属11がパターニングされていない金属電極10上からは、多層カーボンナノチューブ20が成長していない。図5(b)は、触媒金属11がパターニングされている金属電極10上の周辺部201(図5(b)では図示せず)からのみ多層カーボンナノチューブ20が配向成長し、触媒金属11がパターニングされていない金属電極10上の中央部200(図5(b)は図示せず)からは、多層カーボンナノチューブ20は成長していない。
金属電極10上に多層カーボンナノチューブ20を配向成長させた後、電解メッキ法により金、銀、銅などの金属12を多層カーボンナノチューブ20に対してメッキする。すなわち、金属電極10上に配向成長した多層カーボンナノチューブ20を覆うように金、銀、銅などの金属12の膜を付着させる。また、電解メッキ法を用いた場合、多層カーボンナノチューブ20が成長していないバンプ用の電極部分にも同様にメッキされる。
図5(a)に示す金属電極10上に配向成長した多層カーボンナノチューブ20は、金属電極10と等電位(同電位)である。また、図5(a)に示す多層カーボンナノチューブ20のバンドル21は、隣接する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21と一定の間隔をあけて成長させてある。すなわち、金属電極10上には、一定間隔おきに多層カーボンナノチューブ20のバンドル21が形成されており、隣接する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の間の距離が一定となる。そのため、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21及び金属電極10に対して、金属12が等方的にメッキされる。
多層カーボンナノチューブ20のバンドル21及び金属電極10に対して金属12が等方的にメッキされた場合、均一膜厚の金属12が多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を覆い、金属電極10上に均一膜厚の金属12が堆積する。そして、均一膜厚の金属12が多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を覆い、金属電極10上に均一膜厚の金属12が堆積した場合、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21と多層カーボンナノチューブ20のバンドル21との間は、金属12が充填された状態となる。
その結果、金属電極10および多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を金属12が覆う電極構造が作製される。すなわち、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30が作製される。
図5(b)に示す金属電極10上に配向成長した多層カーボンナノチューブ20は、金属電極10と等電位(同電位)である。図5(b)に示すように、金属電極10上に多層カーボンナノチューブ20が成長した場合、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の中に空間Aが存在する。図4(b)に示すように、金属電極10上の中央部200は
、略矩形の形状となっている。そのため、図5(b)に示す多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の中の空間Aは、略立方体又は略直方体である。空間Aの周りに存在する多層カーボンナノチューブ20は、空間Aを挟んで対向する多層カーボンナノチューブ20との距離が一定である。そのため、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21及び金属電極10に対して、金属12が等方的にメッキされる。
多層カーボンナノチューブ20のバンドル21及び金属電極10に対して金属12が等方的にメッキされた場合、均一膜厚の金属12が多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を覆い、金属電極10上に均一膜厚の金属12が堆積する。そして、均一膜厚の金属12が多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を覆い、金属電極10上に均一膜厚の金属12が堆積した場合、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の中の空間Aは、金属12が充填された状態となる。
その結果、金属電極10および多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を金属12が覆う電極構造が作製される。すなわち、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30が作製される。
図6(a)及び図6(b)に、金属電極10上に成長した多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を金属12が覆うようにして作製された多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を示す。図6(a)は、図5(a)に示す金属電極10上に成長した多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を用いて作製した多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30の模式図である。
いる。図6(b)は、図5(b)に示す金属電極10上に成長した多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を用いて作製した多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30の模式図である。
図6(a)に示すように、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の上面および側面を金属12が覆っており、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21と多層カーボンナノチューブ20のバンドル21との間には、金属12が充填されている。また、図6(b)に示すように、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の上面および側面を金属12が覆っており、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の中の空間Aには、金属12が充填されている。
多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21が骨組となることにより、金、銀、銅などの金属12を使用した10μm以下の微細なバンプの強度を向上させることが可能となる。金属12は金、銀、銅に限定されず、電解メッキ可能な白金、ロジウム、パラジウム、スズ、ニッケル等の他の金属やそれらを少なくとも1種含む合金を用いても良い。また、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、金、銀、銅などの金属12と多層カーボンナノチューブ20双方の放熱性、電気伝導性を保障することが可能となる。
また、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、多層カーボンナノチューブ20を骨組として、金属電極10及び多層カーボンナノチューブ20に金属10を付着させている。そのため、金属10のみで形成するには困難な形状であっても、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30であれば、簡便に作製することが可能となる。
実際に用いるバンプ構造は、ドレインバンプ、ソースバンプ、ゲートバンプといった電気的な接続や放熱接続のために使用される。この場合、バンプのサイズが5μmから100μmまでと異なる形状のバンプを用いる。このような異なる形状のバンプを作製するた
めに、触媒金属11のパターンを任意の形状に加工し、多層カーボンナノチューブ20を成長させる。そして、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を作製することにより、異なる形状のバンプを作製することが可能となる。
次に、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部までメッキする方法について説明する。通常、多層カーボンナノチューブ20自体は疎水性であるため、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部にはメッキ液が到達せず、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部はほとんどメッキされない。
しかし、オゾン処理または酸素雰囲気中での加熱処理などにより親水基である官能基を、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部に積極的に導入することで、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部をより効果的にメッキすることが可能となる。具体的には、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部に親水基である官能基を導入することにより、多層カーボンナノチューブ20に親水基である官能基が導入される。そして、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21がメッキされた場合、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部まで金属12が浸透する。すなわち、バンドル21の内部の多層カーボンナノチューブ21に金属が付着する。
したがって、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部の隙間も有効に利用可能なバンプ構造を作製できる。すなわち、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部についても電気的接続や放熱接続に寄与したバンプ構造を作製できる。
本実施形態で説明した図4(a)および図4(b)の触媒金属11のパターンを組み合わせてもよい。例えば、図4(a)の触媒金属11のパターンの中に、さらに図4(b)の触媒金属11のパターンを作製してもよい。すなわち、略矩形形状の触媒金属11を作製し、略矩形形状の触媒金属11の中央付近に略矩形の形状の多層カーボンナノチューブ20を成長させない部分を設けてもよい。
次に、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部に親水基である官能基を導入する具体的な方法について説明する。多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部に親水基である官能基を導入する一つの方法であるオゾン処理について説明する。まず、オゾン処理は、室温の真空槽内におけるオゾン中(60−100%程度の濃度)に、金属電極10上に成長した多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を一定時間配置することにより行われる。
非特許文献2では、60(Torr・min)の曝露量で、単層カーボンナノチューブに親水基である官能基が導入されることが開示されている。多層カーボンナノチューブ20の平均直径が約10nmの場合、単層カーボンナノチューブの平均直径が約1.4nmの場合(非特許文献2参照)と比較して、多層カーボンナノチューブ20の表面積は7倍以上ある。そのため、多層カーボンナノチューブ20の長さが、単層カーボンナノチューブと同じであると仮定すると、多層カーボンナノチューブ20に対して必要な曝露量は420(Torr・min)以上となる。したがって、本実施形態では、420(Torr・min)以上の曝露量で行う。
また、多層カーボンナノチューブ20への導入に必要な親水基である官能基の量によって曝露量を変化させても良い。多層カーボンナノチューブ20へ導入可能な親水基である官能基はケトン、エステルを含むカルボキシルが挙げられる。加えて、カルボキシル基はアミンとの反応によりアミドとなるため、アミド基を多層カーボンナノチューブ20に導入することも可能である。親水基である官能基を多層カーボンナノチューブ20に導入することに関する非特許文献は他に、非特許文献3や非特許文献4が挙げられる。
次に、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の内部に親水基である官能基を導入する一つの方法である酸素雰囲気中での加熱処理について説明する。酸素雰囲気中での加熱処理は、オゾン処理と同様に真空槽内で行われる。酸素雰囲気1kPa中で500−600℃程度の加熱を行うことにより、化学的に活性な5員環を最も多く有する多層カーボンナノチューブ20の先端が開端され、開端部分のカーボン原子がカルボキシル化する可能性が高いことが知られている(非特許文献5、非特許文献6参照)。
また、多層カーボンナノチューブ20の側面の炭素原子が抜け落ちる場合があり、炭素原子が抜け落ちた位置に親水基である官能基が導入される。多層カーボンナノチューブ20の炭素原子が抜け落ちた状態は、欠陥と呼ばれるものである。さらに、多層カーボンナノチューブ20の炭素原子の結合が切れた場合における非結合手に親水基である官能基が導入される。したがって、多層カーボンナノチューブ20の先端に親水基である官能基が導入されるとともに、多層カーボンナノチューブ20の側面の一部に存在する欠陥等にカルボキシル基などの親水基である官能基が導入される。
なお、多層カーボンナノチューブ20の成長温度や欠陥量の大小などといった質の違いにより、処理温度は前後する。以上のように、酸素雰囲気中での加熱処理によっても親水基である官能基の導入は可能である。
本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、高周波トランジスタ向けの放熱バンプに適用できる。図7に、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30の上にガリウムナイトライド(GaN)などの高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor;HEMT)
40を設置する場合の模式図を示す。バンプ構造における多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30と、HEMT40の電極部分とがフリップチップボンダにより接合される。
図7に示すように、フリップチップボンダは、高電子移動度トランジスタ40をひっくり返すことにより、高電子移動度トランジスタ40の表面に形成された電極41と、パッケージ基板42に形成された多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30とを接続させる。すなわち、高電子移動度トランジスタ40の表面をパッケージ基板42の方向に向けて、高電子移動度トランジスタ40の表面に形成された電極41とパッケージ基板42に形成された多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30とを接続する。
本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30によれば、複合体電極30の一方の端部が半導体素子に接合され、複合体電極30の他方の端部が高電子移動度トランジスタ40の表面に形成された電極41に接合される。
また、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、高周波トランジスタ向けの放熱バンプだけでなく、その他の放熱性を要するデバイスにも適用可能である。また、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30の構造は、放熱用途以外の微細な金属電極構造にも適用できる。例えば、受動素子などに適用可能である。図8に、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を用いた受動素子構造の模式図を示す。図8には、入力から出力までの配線50(信号ライン)に沿って、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30が設置されている。
図8に示すように、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複
合体電極30は、配線50に接合されている。また、配線50は、接地導体51に対向するように配置されている。そして、配線50と接地導体51との間に、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30が配置されている。さらに、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30と、接地導体51との間には、間隔52が設けられている。このようなストリップライン構造により高周波分布定数回路における実行波長の短縮化による回路の小型化が可能である(特許文献2参照)。
また、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、配線ビア構造に適用することも可能である。図9に、LSI(Large Scale Integration)53の構造を示す。図9に示すように、LSI53は、LSI基板54、LSI基
板54に形成された電極55、LSI基板54に対向するように配置された銅配線56、絶縁膜57、銅配線56と銅配線56とを電気的に接続する複合体電極30から構成されている。本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を、銅配線56と銅配線56とを電気的に接続する配線ビアとして用いることが可能である。図9に示すように、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、LSI基板54に形成された電極55上に配置され、LSI基板54に形成された電極55に接合されている。また、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30上に銅配線56が配置され、多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、銅配線56に接合されている。多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30は、銅配線56と銅配線56との間にも配置される。
〈カーボンナノチューブの成長方法1〉
図10を参照して、多層カーボンナノチューブ20の成長方法を示す。以下に示す多層カーボンナノチューブ20の成長方法は、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を作製するために用いることができる。
まず、AlN(窒化アルミニウム)基板60に対して、フォトリソグラフィー等により、任意の形状にパターニングを行った金属電極10を作製する。金属電極10の材料は、金、銀、銅などの金属を用いる。図10(a)に、AlN基板60に金属電極10を作製した模式図を示す。
そして、任意の形状にパターニングされた金属電極10上にTa(タンタル)薄膜61、Al(アルミニウム)薄膜62とFe(鉄)薄膜63をスパッタ等により堆積する。この場合、Ta薄膜61、Al薄膜62、Fe薄膜63の順に金属電極10に堆積させる。図10(b)に、金属電極10上にTa薄膜61、Al薄膜62、Fe薄膜63を堆積させた模式図を示す。また、15nm程度の厚さでTa薄膜61を堆積させ、5nm程度の厚さでAl薄膜62を堆積させ、2.5nm程度の厚さでFe薄膜63を堆積させる。ただし、Al薄膜62はTa薄膜61を全面に覆っていれば特に厚みに制限はない。一方、Fe薄膜63の厚みは0.4nm−5nmであることが好ましい。
ここで、金属電極10上に堆積させた薄膜の役割について説明する。Ta薄膜61は、下地の金属電極10の拡散防止層として機能し、Al薄膜62は、多層カーボンナノチューブ20の成長のためのサポート材料層として機能する。なお、Al薄膜62の最表面は自然酸化膜に覆われている。Fe薄膜63は、多層カーボンナノチューブ20の成長のための触媒層として機能する。
Ta薄膜61、Al薄膜62、Fe薄膜63を堆積させた後、Ta薄膜61、Al薄膜62、Fe薄膜63を所定の形状、大きさにパターニングする。そして、リフトオフプロセスにより、Ta薄膜61、Al薄膜62、Fe薄膜63をパターニングするために使用
したレジストを除去する。
Ta薄膜61、Al薄膜62、Fe薄膜63が所定の位置に配置されるようにパターニングすることにより、多層カーボンナノチューブ20が成長する位置を制御することができる。したがって、所望のパターニング箇所以外から多層カーボンナノチューブ20は成長しない。
リフトオフプロセス後、AlN基板60をCVD炉に導入する。多層カーボンナノチューブ20の成長前に水素ガス1kPaをCVD炉に導入することによる前処理を行う。この前処理は、水素ガスの流量を100sccm(standard cubic cm per minute)、処理時間を10分、処理温度を600℃とする条件により行う。
そして、AlN基板60の温度を620℃とし、アセチレンとアルゴンとの混合ガス(混合比1:9)をCVD炉に1kPaで導入する条件下で、熱フィラメントCVD法により多層カーボンナノチューブ20の成長を行う。また、アセチレンとアルゴンとの混合ガスに加え、水素ガスをCVD炉に導入する。アセチレンとアルゴンとの混合ガスの流量は30sccmとし、水素ガスの流量は35sccmとする。
15分の成長時間で多層カーボンナノチューブ20を成長させた場合、バンプ構造に必要な長さである長さ19μm程度の多層カーボンナノチューブ20を得ることができる。図10(c)に、多層カーボンナノチューブ20を成長させた模式図を示す。
また、多層カーボンナノチューブ20の成長には、触媒金属11であるFe薄膜63を堆積させる方法に代えて、Feの直径のサイズを制御した触媒微粒子を予め作製し、Al薄膜62上に堆積させてもよい。触媒微粒子を用いて堆積することに関して、例えば、非特許文献8に開示されている。
さらに、熱フィラメントCVD法において、上記説明したのと同じ条件で、Fe薄膜63の代わりに1nm程度の厚さのCo(コバルト)薄膜ないしは1nm程度の厚さのNi(ニッケル)薄膜を用い、Al薄膜62の代わりに5nm程度の厚さのTiN(窒化チタン)薄膜ないしは5nm程度のTi(チタン)薄膜を用いても、同様の多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を成長させることができる。
また、多層カーボンナノチューブ20の成長のためのサポート材料層として、Al薄膜62以外に、TaN薄膜、Al酸化膜、Ti薄膜、Ti酸化膜、TiSi薄膜、Ta薄膜、HfN薄膜、Mo薄膜を用いることができる。また、Ta薄膜61も同様の効果をもたらすものであれば良く、例えばTaN薄膜などをTa薄膜61の代わりに用いることができる。
〈カーボンナノチューブの成長方法2〉
本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を作製するために、上記で示したカーボンナノチューブの成長方法1で成長させた多層カーボンナノチューブ20だけでなく、先端が平坦な笠状構造(グラファイトシート構造70)を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を用いることもできる。図11を参照して、グラファイトシート構造70を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の成長方法を示す。
以下に示す多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の成長方法は、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を作製するために用いることができる。なお、以下では、グラファイトシート構造70を有する多層カーボンナ
ノチューブ20のバンドル21を、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21という。
まず、AlN基板60に対して、フォトリソグラフィー等により、任意の形状にパターニングを行った金属電極10を作製する。金属電極10の材料は、金、銀、銅、白金などの金属を用いる。図11(a)に、AlN基板60に金属電極10を作製した模式図を示す。
そして、任意の形状にパターニングされた金属電極10上にTa薄膜61、TiN(チタンナイトライド)薄膜64とCo薄膜65をスパッタ等により堆積する。この場合、Ta薄膜61、TiN薄膜64、Co薄膜65の順に金属電極10に堆積させる。図11(b)に、金属電極10上にTa薄膜61、TiN薄膜64、Co薄膜65を堆積させた模式図を示す。また、15nm程度の厚さでTa薄膜61を堆積させ、5nm程度の厚さでTiN薄膜64を堆積させ、1nm程度の厚さでCo薄膜65を堆積させる。ただし、Ta薄膜61、TiN薄膜64、Co薄膜65の厚みは例示であり、本発明はこれに限定されない。例えば、TiN薄膜64の厚みは2.5−15nmの間であれば良く、Co薄膜65の厚みは1.5−5nmの間であることが好ましい。
ここで、金属電極10上に堆積させた薄膜の役割について説明する。Ta薄膜61は、下地の金属電極10の拡散防止層として機能し、TiN薄膜64は、多層カーボンナノチューブ20の成長のためのサポート材料層として機能する。Co薄膜65は、多層カーボンナノチューブ20の成長のための触媒層として機能する。また、Ta薄膜61及びTiN薄膜64は、電極としても機能する。また、触媒層として、Co薄膜65に代えて、Ni薄膜、Fe薄膜63を用いてもよい。
Ta薄膜61、TiN薄膜64、Co薄膜65を堆積させた後、Ta薄膜61、TiN薄膜64、Co薄膜65を所定の形状、大きさにパターニングする。そして、リフトオフプロセスにより、Ta薄膜61、TiN薄膜64、Co薄膜65をパターニングするために使用したレジストを除去する。
Ta薄膜61、TiN薄膜64、Co薄膜65が所定の位置に配置されるようにパターニングすることにより、多層カーボンナノチューブ20が成長する位置を制御することができる。したがって、所望のパターニング箇所以外から多層カーボンナノチューブ20は成長しない。
リフトオフプロセス後、AlN基板60をCVD炉に導入する。そして、AlN基板60の温度を510℃とし、アセチレンとアルゴンとの混合ガス(混合比1:9)を1kPaにてCVD炉に導入する条件下で、フィラメントを用いない熱CVD法により多層カーボンナノチューブ20の成長を行う。アセチレンとアルゴンとの混合ガスの流量は200sccmとする。
本実施形態のカーボンナノチューブの成長方法2で説明した条件により、25分の成長時間で多層カーボンナノチューブ20を成長させた場合、バンプ構造に必要な長さである長さ18μm程度の笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20を得ることができる。図11(c)に、多層カーボンナノチューブ20を成長させた模式図を示す。図11(c)に示すように、笠状構造(グラファイトシート構造70)を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21が成長している。
透過型電子顕微鏡像、エネルギー分散型X線分析等により、本実施形態のカーボンナノチューブの成長方法2によって成長させた多層カーボンナノチューブ20のバンドル21
の先端部分の構造が厚さ5nm程度の複数層のグラファイトシート構造70からなることを確認した。図12及び図13は、成長した多層カーボンナノチューブ20の電子顕微鏡像を示す図である。図12は、本実施形態のカーボンナノチューブの成長方法2によって成長させた多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の電子顕微鏡像を示す図である。図13は、本実施形態のカーボンナノチューブの成長方法2によって成長させた多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の先端を拡大させた電子顕微鏡像を示す図である。
図13に示すように、グラファイトシート構造70と多層カーボンナノチューブ20の先端部分とはそれぞれ独立して存在しているわけではなく、多層カーボンナノチューブ20の先端部分が構造的にグラファイトシート構造70に接続されている。そのため、多層カーボンナノチューブ20のバンドル21は、各多層カーボンナノチューブ20の先端部分同士が構造的に接続される。したがって、多層カーボンナノチューブ20の先端部分は、隣接する多層カーボンナノチューブ20同士で繋がった構造となる。
多層カーボンナノチューブ20の先端部分が構造的にグラファイトシート構造70に接続されているかを確認するために、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を用いたビア配線の電気測定を行った。この電気測定は、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21と笠状構造を有しない多層カーボンナノチューブ20のバンドル21とを比較することにより行った。笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の直径及び笠状構造を有しない多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の直径は共に2μmとした。電気測定の結果、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の電気抵抗は13Ωであり、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の電気抵抗は30Ωであった。したがって、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を用いたビア配線の電気測定の結果、構造的に接続していることが実証された。また、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を用いたビア配線の電気測定の結果、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の電気的特性が向上していることが確認された。
また、グラファイトシート構造70は、多層構造となっており、垂直方向に対しての放熱性と平面方向に対しての放熱性を持つ。そのため、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21は、垂直方向に対しての放熱性と、平面方向に対しての放熱性を併せた性質を持つ。その結果、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21は、笠状構造を有しない多層カーボンナノチューブ20のバンドル21よりも、放熱特性が向上している。
本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30の作製に、笠状構造を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21を用いることにより、より電気的、熱的に良好な多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を作製することができる。
本実施形態では、多層カーボンナノチューブ20の成長方法として、熱フィラメントCVD及び熱CVD法を挙げているが、本発明はこれに限定されず、プラズマCVD法やリモートプラズマCVD法など多層ナノチューブが直接基板上に成長する他の手法を用いても良い。また、多層ナノチューブの原料ガスとして、アセチレンを用いているが、これに代えて、メタン、エチレンなどの炭化水素、エタノール、メタノールなどのアルコール等の他の原料を用いても良い。
本実施形態では、多層カーボンナノチューブ20を用いて説明しているが、本発明はこ
れに限定されない。本実施形態の多層カーボンナノチューブ20に代えて、単層カーボンナノチューブを用いてもよい。また、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20に代えて、カーボンナノファイバーを用いてもよい。単層カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーの成長方法は、本実施形態の多層カーボンナノチューブ20の成長方法と同様であり、ここではその説明を省略する。また、本実施形態の構造及び方法は、単層カーボンナノチューブやカーボンファイバーのような細線状の物質に適用できる。さらに、本実施形態の構造及び方法は、炭素系繊維に適用できる。また、本実施形態の構造及び方法は、中空状の炭素系繊維及び中空状でない炭素系繊維に適用できる。
(付記1)
複数の炭素系繊維で構成される前記炭素系繊維の集合体および金属からなる複合体構造であって、
前記炭素系繊維の集合体が前記金属で覆われていることを特徴とする複合体構造。
(付記2)
基板に形成された電極面から略垂直方向に前記炭素系繊維の集合体が長さ方向に配列して成長していることを特徴とする付記1に記載の複合体構造。
(付記3)
前記炭素系繊維の集合体の内部の前記炭素系繊維に前記金属が付着していることを特徴とする付記1又は2に記載の複合体構造。
(付記4)
複数の炭素系繊維で構成される前記炭素系繊維の集合体および金属からなる複合体構造であって、
前記複数の炭素系繊維は、長さ方向に配列しており、
前記炭素系繊維の集合体は、前記炭素系繊維の長さ方向と交差する方向に広がる炭素系物質を更に備え、
前記炭素系繊維の一方の端部は前記炭素系物質と接続され、
前記炭素系繊維の集合体が前記金属で覆われていることを特徴とする複合体構造。
(付記5)
隣接する前記炭素系繊維の集合体の間に前記金属が充填されていることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の複合体構造。
(付記6)
前記炭素系繊維の集合体は、前記炭素系繊維の集合体の内部で長さ方向に中空部を有し、前記中空部に前記金属が充填されていることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の複合体構造。
(付記7)
基板に形成された電極面の所定部分から略垂直方向に前記炭素系繊維の集合体が長さ方向に配列して成長していることを特徴とする付記4から6のいずれかに記載の複合体構造。
(付記8)
前記所定部分は、前記炭素系繊維の集合体を成長させる金属触媒が形成された部分であることを特徴とする付記7に記載の複合体構造。
(付記9)
前記炭素系繊維の集合体を覆う前記金属は、略均一の厚さであることを特徴とする付記1から8のいずれかに記載の複合体構造。
(付記10)
前記炭素系繊維は、多層カーボンナノチューブであることを特徴とする付記1から9のいずれかに記載の複合体構造。
(付記11)
前記炭素系繊維の集合体を覆う前記金属は、電解メッキ法により覆われたことを特徴とする付記1から10のいずれかに記載の複合体構造。
(付記12)
前記金属は、金、銀、銅、白金、ロジウム、パラジウム、スズ、ニッケルやそれらを少なくとも一種含む合金からなる群より選択される1から11のいずれかに記載の炭素系繊維の集合体構造。
(付記13)
前記炭素系繊維の集合体の内部に官能基が導入されていることを特徴とする付記1から12のいずれかに記載の複合体構造。
(付記14)
前記金属が、パッケージ基板及び半導体素子のうち少なくとも一つに接合されていることを特徴とする付記1から13のいずれかに記載の複合体構造。
(付記15)
前記金属が、接地導体に対向して配置された配線に接合されていることを特徴とする付記1から14のいずれかに記載の複合体構造。
(付記16)
前記金属が、半導体基板上に形成された電極に接合されているとともに半導体基板に対向して配置された銅配線に接合されていることを特徴とする付記1から15のいずれかに記載の複合体構造。
カーボンナノチューブを用いて作製したバンプ構造の走査型電子顕微鏡像を示す図である。 カーボンナノチューブを用いて作製したバンプ構造の走査型電子顕微鏡像を示す図である。 カーボンナノチューブを用いて作製したバンプ構造の走査型電子顕微鏡像を示す図である 金属電極10上に触媒金属11のパターンを作製した模式図である。 触媒金属11上からのみ多層カーボンナノチューブ20が配向成長した模式図である。 多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30の模式図である。 多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30の上に高電子移動度トランジスタ40を設置する場合の模式図である。 本実施形態の多層カーボンナノチューブ20と金属電極10との複合体電極30を用いた受動素子構造の模式図である。 LSI(Large Scale Integration)53の構造を示す図である。 多層カーボンナノチューブ20の成長方法を示す図である。 グラファイトシート構造70を有する多層カーボンナノチューブ20のバンドル21の成長方法を示す図である。 成長した多層カーボンナノチューブ20の電子顕微鏡像を示す図である。 成長した多層カーボンナノチューブ20の電子顕微鏡像を示す図である。
符号の説明
10 金属電極
11 触媒金属
12 金属
20 カーボンナノチューブ
21 バンドル
30 複合体電極
40 高電子移動度トランジスタ
41 電極
42 パッケージ基板
50 配線
51 接地導体
52 間隔
53 LSI
54 LSI基板
55 電極
56 銅配線
57 絶縁膜
60 AlN(窒化アルミニウム)基板
61 Ta(タンタル)薄膜
62 Al(アルミニウム)薄膜
63 Fe(鉄)薄膜
64 TiN(チタンナイトライド)薄膜
65 Co(コバルト)薄膜
70 グラファイトシート構造

Claims (3)

  1. 複数の炭素系繊維で構成される前記炭素系繊維の集合体および金属からなる複合体構造であって、
    前記複数の炭素系繊維は、長さ方向に配列しており、
    前記炭素系繊維の集合体は、前記炭素系繊維の長さ方向と交差する方向に広がる炭素系物質を更に備え、
    前記炭素系繊維の一方の端部は前記炭素系物質と直接接続され、
    前記炭素系繊維の集合体が前記金属で覆われている複合体構造。
  2. 隣接する前記炭素系繊維の集合体の間に前記金属が充填されている請求項1に記載の複合体構造。
  3. 前記炭素系繊維の集合体は、前記炭素系繊維の集合体の内部で長さ方向に中空部を有し、前記中空部に前記金属が充填されている請求項1に記載の複合体構造。
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