JP5168558B2 - ヒンジ式オーバーキャップ - Google Patents

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Description

この発明はヒンジ式オーバーキャップに関し、金属缶の使用開始時まで密封する密封用の内蓋を取り除く場合に、缶から取り外す必要がなく、摺り切り部を備えて衛生的かつ使い易くしたもので、特に粉粒体の金属缶の蓋として好適なものである。
従来から、粉粒体の容器として金属製の缶容器(金属缶)が広く用いられており、内容物の取り出しの際に計量が行われることも多く、例えば栄養補助食品や粉ミルクなどでは、スプーンに掬い取ったものを缶口部の摺り切り具で摺り切って計量することが行われている。
このような粉粒体が入れられる缶容器では、製造後、消費者の手に渡るまでの流通過程で防湿などの品質を維持するため、不通気性のアルミシールなどの内蓋を熱融着して密封状態としている。
一方、開封後の取出し・計量を簡単にするため、缶容器とは別に合成樹脂製の開閉蓋を備えておき、例えば、アルミシールなどの内蓋を取り除いた後、棒状の摺り切り具を開封した缶口部の内側に取り付けて摺り切りできるようにするものがあった。
さらに、簡単に取出し・計量できるようにしたものとして、特許文献1には、図7に示すように、筒状の開閉蓋1を固定用の小さな固定蓋部2と、開閉用の大きな開閉蓋部3とで構成するとともに、固定蓋部2の下面に摺り切り条4を形成しておき、開閉蓋部3を開いて、スプーンなどで掬い取った後、固定蓋部2の下面の摺り切り条4で摺り切ることができるようにしている。
特開2000−281116号公報
ところが、特許文献1に開示された開閉蓋においては、使用開始時に、防湿のため取り付けてあるアルミシールなどの内蓋を一旦取り除く必要があるため、開閉蓋1全体を缶容器から取り外す必要があり、開閉蓋1の置き場所によっては衛生的に問題となる場合もある。
また、開閉蓋1を使用前の1度だけでも取り外す必要から、使う人によらず簡単に取り外せるようにすると、使用開始後の固定蓋部2が外れ易くなるなど、使い勝手を両立させることが難しいという問題もある。
この発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたもので、使用開始時に缶容器から別体として取り外すことなく、衛生的に密封シール用の内蓋を取り除くことができ、使用開始後のオーバーキャップの開閉操作性が良く、密封性を確保することができるヒンジ式オーバーキャップを提供しようとするものである。
上記従来技術の有する課題を解決するためこの発明の請求項1記載のヒンジ式オーバーキャップは、缶口部にフルオープンタイプの内蓋が巻き締められて密封された金属缶に装着される合成樹脂製のオーバーキャップであって、前記オーバーキャップを、前記金属缶の缶口部を覆って缶胴側壁凹部に嵌合固定される固定環体と、この固定環体の一端に第1ヒンジ部を介して開閉可能に設けられるとともに、前記缶口部の2点を結ぶ分割線の一方側を塞いで当該固定環体に固定可能とされる固定ヒンジ蓋と、この固定ヒンジ蓋の前記分割線に沿って設けた第2ヒンジ部を介して開閉可能に連結され前記缶口部の前記分割線の他方側を覆う開閉ヒンジ蓋とで構成し、前記第2ヒンジ部に沿って摺り切り部を形成したことを特徴とするものである。
このヒンジ式オーバーキャップによれば、缶口部にフルオープンタイプの内蓋が巻き締められて密封された金属缶に装着される合成樹脂製のオーバーキャップであって、前記オーバーキャップを、前記金属缶の缶口部を覆って缶胴側壁凹部に嵌合固定される固定環体と、この固定環体の一端に第1ヒンジ部を介して開閉可能に設けられるとともに、前記缶口部の2点を結ぶ分割線の一方側を塞いで当該固定環体に固定可能とされる固定ヒンジ蓋と、この固定ヒンジ蓋の前記分割線に沿って設けた第2ヒンジ部を介して開閉可能に連結され前記缶口部の前記分割線の他方側を覆う開閉ヒンジ蓋とで構成し、前記第2ヒンジ部に沿って摺り切り部を形成してあり、金属缶の缶胴側壁凹部に固定環体を嵌合固定し、この固定環体の一端に固定ヒンジ蓋を第1ヒンジ部で連結するとともに、固定ヒンジ蓋に第2ヒンジ部を介して開閉ヒンジ蓋を連結することで、缶口部を第1ヒンジ部から固定ヒンジ蓋ごと開閉ヒンジ蓋を開いてフルオープン状態にでき、固定ヒンジ蓋および開閉ヒンジ蓋によるオーバーキャップを缶から別体として取り外す必要をなくして使用開始時まで密封状態とする内蓋をとりはずすことができるようになる。
これにより、オーバーキャップを別体に取り外す必要をなくして使用開始時の衛生面や操作性を向上し、しかも固定環体の嵌合力を高めることで、密封性の確保や安全性の向上を図るようにしている。
また、使用開始後は、固定ヒンジ蓋を固定環体に固定した状態で開閉ヒンジ蓋を開閉することで、開閉ヒンジ蓋のヒンジラインに摺り切り部が位置し、摺り切り操作がやり易くしている。
さらに、缶口部に内蓋を巻き締めて使用開始時まで密封することで、アルミシールの場合のように、フランジ部の巻き締めとフランジ部へのアルミシールの熱融着との2工程での密封に比べ、簡単かつ高速で密封できるようになる。
さらに、この発明の請求項2記載のヒンジ式オーバーキャップは、請求項1記載の構成に加え、前記第2ヒンジ部を、前記分割線の両側で上下にずらして形成した上下薄肉部で構成したことを特徴とするものである。
このヒンジ式オーバーキャップによれば、前記第2ヒンジ部を、前記分割線の両側で上下にずらして形成した上下薄肉部で構成してあり、開閉ヒンジ蓋を回動中心の両側で上下にずらした薄肉部で構成した第2ヒンジ部とすることで、開閉ヒンジ蓋の位置決めが容易となり、スムーズな開閉ができ、操作性および密封性を高めるようにするとともに、この第2ヒンジにより、固定環体、固定ヒンジ蓋、開閉ヒンジ蓋および摺り切り部の一体成形を容易にできるようにしている。
また、この発明の請求項3記載のヒンジ式オーバーキャップは、請求項1または2記載の構成に加え、前記固定環体の上端縁と前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋との間に切り取り可能部を介して封止・開放可能な封止開放リングを設けたことを特徴とするものである。
このヒンジ式オーバーキャップによれば、前記固定環体の上端縁と前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋との間に切り取り可能部を介して封止・開放可能な封止開放リングを設けており、封止開放リングによって密封状態が確保されていることを視認でき、安全性を向上できるようにしている。
さらに、この発明の請求項4記載のヒンジ式オーバーキャップは、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋に内周側に突出し前記缶口部の巻き締め部の外周下端に弾性変形して乗り越えて係合される突出係合部を形成してなることを特徴とするものである。
このヒンジ式オーバーキャップによれば、前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋に内周側に突出し前記缶口部の巻き締め部の外周下端に弾性変形して乗り越えて係合される突出係合部を形成してあり、突出係合部を弾性変形させて巻き締め部を乗り越えさせて係合させることで、固定ヒンジ蓋や開閉ヒンジ蓋を確実に閉じた状態に保持でき、密封性を確保できるようにしている。
また、この発明の請求項5記載のヒンジ式オーバーキャップは、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、前記開閉ヒンジ蓋の前記第2ヒンジから最遠の外周側壁部につまみ部を突出して形成するとともに、前記金属缶の缶胴部に当該つまみ部に対応した操作用凹部を形成してなることを特徴とするものである。
このヒンジ式オーバーキャップによれば、前記開閉ヒンジ蓋の前記第2ヒンジから最遠の外周側壁部につまみ部を突出して形成するとともに、前記金属缶の缶胴部に当該つまみ部に対応した操作用凹部を形成してあり、つまみ部によって開閉ヒンジ蓋の操作性を向上するとともに、缶胴部の操作用凹部でつまみ部に指を掛けやすくし、一層操作性を向上できるようにしている。
この発明の請求項1記載のヒンジ式オーバーキャップによれば、缶口部に内蓋が巻き締められて密封された金属缶に装着される合成樹脂製のオーバーキャップであって、前記オーバーキャップを、前記金属缶の缶口部を覆って缶胴側壁凹部に嵌合固定される固定環体と、この固定環体の一端に第1ヒンジ部を介して開閉可能に設けられるとともに、前記缶口部の2点を結ぶ分割線の一方側を塞いで当該固定環体に固定可能とされる固定ヒンジ蓋と、この固定ヒンジ蓋の前記分割線に沿って設けた第2ヒンジ部を介して開閉可能に連結され前記缶口部の前記分割線の他方側を覆う開閉ヒンジ蓋とで構成し、前記第2ヒンジ部に沿って摺り切り部を形成したので、金属缶の缶胴側壁凹部に固定環体を嵌合固定し、この固定環体の一端に固定ヒンジ蓋を第1ヒンジ部で連結するとともに、固定ヒンジ蓋に第2ヒンジ部を介して開閉ヒンジ蓋を連結することで、缶口部を第1ヒンジ部から固定ヒンジ蓋ごと開閉ヒンジ蓋を開いてフルオープン状態にすることができ、固定ヒンジ蓋および開閉ヒンジ蓋によるオーバーキャップを缶から別体として取り外すことなく、内蓋を開封することができる。
これにより、オーバーキャップを別体に取り外す必要をなくして使用開始時の衛生面や操作性を向上することができ、しかも固定環体の嵌合力を高めておくことができるので、密封性の確保や安全性の向上を図ることができる。
また、使用開始後は、固定ヒンジ蓋を固定環体に固定した状態で開閉ヒンジ蓋だけを開閉することで、開閉ヒンジ蓋のヒンジラインに摺り切り部が位置し、摺り切り操作がやり易くして操作性を高めることができる。
さらに、缶口部に内蓋を巻き締めて密封することで、アルミシールの場合のように、フランジ部の巻き締めとフランジ部へのアルミシールの熱融着との2工程での密封に比べ、簡単かつ高速で密封でき、これまでと同様の信頼性を確保することができる。
フランジ部の巻き締めとフランジ部へのアルミシールの熱融着との2工程での密封に比べ、簡単かつ高速で密封できるようになる。
さらに、この発明の請求項2記載のヒンジ式オーバーキャップによれば、前記第2ヒンジ部を、前記分割線の両側で上下にずらして形成した上下薄肉部で構成したので、開閉ヒンジ蓋を回動中心の両側で上下にずらした薄肉部で構成した第2ヒンジ部とすることで、開閉ヒンジ蓋の位置決めが容易となり、スムーズな開閉ができ、操作性および密封性を高めることができるとともに、この第2ヒンジにより、固定環体、固定ヒンジ蓋、開閉ヒンジ蓋および摺り切り部の一体成形を容易とすることができる。
また、この発明の請求項3記載のヒンジ式オーバーキャップによれば、前記固定環体の上端縁と前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋との間に切り取り可能部を介して封止・開放可能な封止開放リングを設けたので、封止開放リングによって密封状態が確保されていることを視認することができ、安全性を向上することができる。
さらに、この発明の請求項4記載のヒンジ式オーバーキャップによれば、前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋に内周側に突出し前記缶口部の巻き締め部の外周下端に弾性変形して乗り越えて係合される突出係合部を形成したので、突出係合部を弾性変形させて巻き締め部を乗り越えさせて係合させることで、固定ヒンジ蓋や開閉ヒンジ蓋を確実に閉じた状態に保持することができ、一層確実に密封性を確保することができる。
また、この発明の請求項5記載のヒンジ式オーバーキャップによれば、前記開閉ヒンジ蓋の前記第2ヒンジから最遠の外周側壁部につまみ部を突出して形成するとともに、前記金属缶の缶胴部に当該つまみ部に対応した操作用凹部を形成したので、つまみ部によって開閉ヒンジ蓋の操作性を向上することができるとともに、缶胴部の操作用凹部でつまみ部に指を掛け易くすることができ、一層操作性を向上することができる。
以下、この発明の一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図6はこの発明のヒンジ式オーバーキャップの一実施の形態にかかり、図1は閉蓋状態の概略縦断面図および概略平面図、図2は第2ヒンジ部の要部拡大断面図、図3は閉蓋状態の要部拡大断面図、図4は開閉ヒンジ蓋の係合状態の説明断面図、図5は使用開始時の概略説明図、図6は内蓋開放時および使用開始後の概略説明図である。
このヒンジ式オーバーキャップ20は、金属缶としての円筒形の缶Cに備えられ、缶口部C1を覆って缶胴側壁凹部C2に嵌合固定することができる合成樹脂製の環状の固定環体21を備えるとともに、この固定環体21に開閉可能に設けられるヒンジ式の開閉蓋として、使用開始時にのみ開閉される固定ヒンジ蓋22と、使用開始後に開閉して缶Cの内部の粉粒体を取り出すための開閉ヒンジ蓋23とを備えて構成されている。そして、固定ヒンジ蓋22が固定環体21の一端に第1ヒンジ部24を介して開閉可能に連結されるとともに、固定ヒンジ蓋22と開閉ヒンジ蓋23との間にも第2ヒンジ部25が設けられて開閉可能に連結してあり、固定ヒンジ蓋22と開閉ヒンジ蓋23とが、缶口部C1の2点を結ぶ弦で分割され、固定ヒンジ蓋22が小さく、開閉ヒンジ蓋23が大きくなるよう分割線26が設定してあり、分割線26と第2ヒンジ部の回動中心軸とが一致するようにしてある。
この金属缶である缶Cには、缶口部C1の内側に、例えばアルミニウムフィルムを環状フランジ部にヒートシールすることで構成された内蓋C3が設けられて缶Cの上端縁の巻き締め部C4で巻き締められて密封状態にできるようにしてあり、使用開始時に内蓋C3のアルミニウムフィルムを環状フランジ部から取り除いて簡単に開口(イージーオープン)できるようにしてある。なお、缶口部C1に設ける内蓋C3としては、アルミニウム板で薄肉部(スコア)を介して環状フランジ部と内蓋部とを一体成形したものを巻き締め部C4に巻き締めるようにしたり、アルミニウムフィルムに替え、合成樹脂フィルムやアルミニウムフィルムと合成樹脂フィルムの積層体で構成したものを環状フランジ部にヒートシールや接着などで取り付けて構成したものであっても良い。
また、缶Cには、巻き締め部C4の下方(底部方向)に円筒部を介して上方が小径の傾斜面C5が形成されてヒンジ式オーバーキャップ20の嵌合固定のための挿入を容易とし、傾斜面C5の下方に巻き締め部C4下方の円筒部より大径で缶胴径より小径の円筒部が形成されて使用開始後の開閉ヒンジ蓋23を操作する操作用凹部C6としてある。さらに、この缶Cには、操作用凹部C6を介して下方に固定環体21を嵌合固定するための缶胴側壁凹部C2が設けられて缶胴径の円筒部とされ、この缶胴径の円筒部の下方(缶胴側壁凹部C2とわずかに離れた下方)に缶Cのハンドリング性を向上する大きな環状の凹部C7が設けてある。そして、缶Cに使用開始前のヒンジ式オーバーキャップ20を嵌合固定した状態では、缶胴側壁凹部C2の下方の缶胴径の円筒部から上方の外径が略缶胴径と等しくなるように各部の寸法が設定してある。
この固定環体21は、図1および図3に示すように、外周が平坦な円筒状とされ、缶Cの缶胴側壁凹部C2に嵌合固定される突出部21aが内側に突き出して全周に形成してあり、ここでは、使用開始時に固定環体21を一端取り外す必要がないことから、強固に嵌合固定できるようにしてある。
この固定環体21の上端には、薄肉のスリット部で構成された切り取り可能部27aを介して封止開放リング27が固定ヒンジ蓋22との第1ヒンジ部24を残した略全周に設けられ、この封止開放リング27の上端にも薄肉のスリット部で構成した切り取り可能部27aが形成してある。これにより、封止開放リング27が上下の切り取り可能部27aで切り取られるまでは、缶Cが開けられていないことを目視などで外から分かることで、固定枠体21を強固に取り付けることとあわせて安全性を確保している。
このヒンジ式オーバーキャップ20には、固定環体21を覆って閉蓋状態とするため、固定ヒンジ蓋22と、開閉ヒンジ蓋23とが第1ヒンジ部24および第2ヒンジ部24を介して開閉可能に設けてあり、固定ヒンジ蓋22が固定環体21の一端、すなわち封止開放リング27で切り残される部分で連結してある。これにより、図6(a)に示すように、固定環体21に対して第1ヒンジ部24で固定ヒンジ蓋22を開くことで、缶口部C1を開放状態にすることができ、使用開始時に密封用の内蓋C3を簡単に取り除くことができるようにしてある。
この固定ヒンジ蓋22と開閉ヒンジ蓋23は、缶口部C1の円周の2点を結ぶ直線(弦)の分割線26で分割されるとともに、この分割線26が第2ヒンジ部25の回動中心軸となっており、固定ヒンジ蓋22が缶口部C1の面積の約1/3程度とされて使用開始後は常時閉蓋状態とされ、残りの約2/3の部分が内容物の開口取出し部とされて第2ヒンジ部25を回動中心軸として開閉ヒンジ蓋23で開閉されるようになっている。
固定ヒンジ蓋22と開閉ヒンジ蓋23との間の第2ヒンジ部25は、図2に拡大して示すように、(図示しない第1ヒンジ部24の対向する両側の凹部で薄肉部を形成して構成したヒンジ部とは異なり)分割線26の固定ヒンジ蓋22側では、下側を切り欠いた上部薄肉部25aが形成される一方、分割線26の開閉ヒンジ蓋23側では、上側を切り欠いた凹条で下部薄肉部25bが形成されてヒンジ部が構成されている。なお、固定ヒンジ蓋22と開閉ヒンジ蓋23との側壁部分の分割部分は、使用開始時までは、切り取り可能な薄肉部で連結してある。
このように第2ヒンジ部25を2つの薄肉部で2箇所に分けることにより、固定ヒンジ蓋22側の上部薄肉部25aによって開閉ヒンジ蓋23の位置調整を行ない、開閉ヒンジ蓋23側の下部薄肉部25bによって開閉することで、スムーズな嵌合が可能となり、開閉の操作性、すなわち、開け易さを向上することができる。
また、この第2ヒンジ部25に沿って分割線26の下部に下方に突き出して摺り切り部28が形成してあり、開閉ヒンジ蓋23を開くことによる開口部に沿って摺り切り部28が位置し、摺り切り操作が容易にできるようにしてある。
なお、このヒンジ式オーバーキャップ20では、これら第2ヒンジ部25および摺り切り部28を、図2に示すように、開閉ヒンジ蓋23を開いた状態として成形するようにすれば、上下に移動する下部金型と左右に移動する2つの上部金型を用いることで、簡単に全体を一体成形することが可能となる。
このような固定環体21に対して開閉される固定ヒンジ蓋22および開閉ヒンジ蓋23を閉じた状態に保持するため、図1(b)および図4に示すように、缶Cの缶口部C1の巻き締め部C4の外周下端に弾性変形させて乗り越えさせて係合される突出係合部29が固定ヒンジ蓋22の円弧部分の略全体にアンダーカットとして形成されるとともに、開閉ヒンジ蓋23の円弧部分の5箇所に等間隔に突出係合部29がアンダーカットとして形成してある。
また、開閉ヒンジ蓋23の第2ヒンジ部25から最遠の外周側壁部につまみ部30が略水平に突き出して形成され、指を掛けることで簡単に開閉できるようにしてあり、使用開始時に封止開放リング27を切り除くことで、その厚さ分だけ操作用凹部C6との間に段差が形成され、一層指を掛け易くして操作性を向上することができる。
このように構成したヒンジ式オーバーキャップ20では、図5および図6に示すように、操作して使用する。
内容物が入れられて使用開始時まで密封状態とする密封用の内蓋C3で密封された缶Cの缶口部C1に一体成形されたヒンジ式オーバーキャップ20を固定環体21を缶胴側壁凹部C2に嵌合して強固に取り付けておく。
そして、使用を開始する場合には、まず、図5(a)に示すように、封止開放リング27を上下の切り取り可能部27aから切り取ることで取り除く。
次ぎに、固定ヒンジ蓋22を押えた状態で、開閉ヒンジ蓋23を開くようにし、図5(b)に示すように、固定ヒンジ蓋22と開閉ヒンジ蓋23の側壁の分割部分を切り離して、それぞれが独立して開閉できる状態とする。
この後、固定環体21と固定ヒンジ蓋22との第1ヒンジ部24から固定ヒンジ蓋22ごと固定ヒンジ蓋22および開閉ヒンジ蓋23を開いて缶口部C1を開放状態とし、図6(a)に示すように、密封状態を保持している密封用の内蓋C3を取り除く。
こうして、使用開始できるようにした後、第1ヒンジ部24を支点として固定ヒンジ蓋22を閉じて突出係合部29を巻き締め部C4の外周下端に弾性変形させて乗り越えさせて係合し、閉じた状態を保持できるようにする。
そして、通常の使用時には、開閉ヒンジ蓋23を第2ヒンジ部25を回動中心軸として開閉することで、内容物を掬い取り、第2ヒンジ部25に沿って設けた摺り切り部28を利用して摺り切ることで計量する。
保管する場合には、開閉ヒンジ蓋23を閉じるようにし、内周5箇所の突出係合部29を巻き締め部C4の外周下端に弾性変形させて乗り越えさせて係合し、閉じた状態を保持する。これにより、缶口部C1を密封状態に保持し、保管することができる。
このヒンジ式オーバーキャップ20によれば、金属缶Cの缶胴側壁凹部C2に固定環体21を嵌合固定し、この固定環体21の一端に固定ヒンジ蓋22を第1ヒンジ部24で連結するとともに、固定ヒンジ蓋22に第2ヒンジ部25を介して開閉ヒンジ蓋23を連結することで、缶口部C1を第1ヒンジ部24から固定ヒンジ蓋22ごと開閉ヒンジ蓋23を開いてフルオープン状態にすることができ、固定ヒンジ蓋22および開閉ヒンジ蓋23によるオーバーキャップを缶Cから別体として取り外すことなく、密封用の内蓋C3を開封することができる。
これにより、別体に取り外す必要をなくして使用開始時の衛生面や操作性を向上することができ、しかも固定環体21の嵌合力を高めておくことができ、密封性の確保や安全性の向上を図ることができる。
また、使用開始後は、固定ヒンジ蓋22を固定環体21に固定した状態で開閉ヒンジ蓋23だけを開閉することで、開閉ヒンジ蓋23のヒンジライン26に摺り切り部28が位置し、摺り切り操作がやり易く、しかも開閉ヒンジ蓋23を回動中心26の両側で上下にずらした薄肉部25a,25bで構成した第2ヒンジ部25で開閉することで、開閉ヒンジ蓋23の位置決めが容易となり、スムーズに開閉ができ、操作性および密封性を高めることができる。
そして、この第2ヒンジ部25により、固定環体21、固定ヒンジ蓋22、開閉ヒンジ蓋23および摺り切り部28を一体成形する場合の金型の移動を容易におこなうことができる。
さらに、缶口部C1に環状フランジ部にアルミニウムフィルムを予めヒートシールした密封用の内蓋C3を巻き締めて巻き締め部C4で密封することで、アルミシールの場合のように、フランジ部の巻き締めとフランジ部へのアルミシールの熱融着との2工程での密封に比べ、簡単かつ高速で密封でき、これまでと同様の信頼性を確保することができる。
また、このヒンジ式オーバーキャップ20によれば、固定環体21の上端縁と固定ヒンジ蓋22および開閉ヒンジ蓋23との間に切り取り可能部27aを介して封止・開放可能な封止開放リング27を設けたので、封止開放リング27によって密封状態が確保されていることを視認することができ、安全性を向上することができる。
さらに、このヒンジ式オーバーキャップ20によれば、固定ヒンジ蓋22および開閉ヒンジ蓋23に内周側に突出し缶口部C1の巻き締め部C4の外周下端に弾性変形して乗り越えて係合される突出係合部29を形成したので、突出係合部29を弾性変形させて巻き締め部C4を乗り越えさせて係合させることで、固定ヒンジ蓋22や開閉ヒンジ蓋24を確実に閉じた状態に保持することができ、一層確実に密封性を確保することができる。
また、このヒンジ式オーバーキャップ20によれば、開閉ヒンジ蓋23の第2ヒンジ部25から最遠の外周側壁部につまみ部30を突出して形成するとともに、金属缶Cの缶胴部につまみ部30に対応した操作用凹部C6を形成したので、つまみ部30によって開閉ヒンジ蓋23の操作性を向上することができるとともに、缶胴部の操作用凹部C6でつまみ部30に指を掛け易くすることができ、一層操作性を向上することができる。
なお、上記の実施の形態では、摺り切り具の横断面形状を板状の矩形としたものを図示したが、これらに限らず三角形や円形、あるいはT字状など他の横断面形状であっても良く、摺り切りやすく、しかも固定ヒンジ蓋と一体に成形できるものであれば良い。
また、この実施の形態では、容器として円筒形の金属缶に適用する場合で説明したが、円筒形に限らず、多角筒形など他の形状であっても良い。
この発明のヒンジ式オーバーキャップの一実施の形態にかかる閉蓋状態の概略縦断面図および概略平面図である。 この発明のヒンジ式オーバーキャップの一実施の形態にかかる第2ヒンジ部の要部拡大断面図である。 この発明のヒンジ式オーバーキャップの一実施の形態にかかる閉蓋状態の要部拡大断面図である。 この発明のヒンジ式オーバーキャップの一実施の形態にかかる開閉ヒンジ蓋の係合状態の説明断面図である。 この発明のヒンジ式オーバーキャップの一実施の形態にかかる使用開始時の概略説明図である。 この発明のヒンジ式オーバーキャップの一実施の形態に内蓋開放時および使用開始後の概略説明図である。 従来の摺り切り片付き蓋の説明斜視図である。
符号の説明
20 ヒンジ式オーバーキャップ
21 固定環体
21a 突出部
22 固定ヒンジ蓋
23 開閉ヒンジ部
24 第1ヒンジ部
25 第2ヒンジ部
25a 上部薄肉部
25b 下部薄肉部
26 分割線(第2ヒンジ回動中心軸)
27 封止開放リング
27a 切り取り可能部
28 摺り切り部
29 突出係合部
30 つまみ部
C 缶
C1 缶口部
C2 缶胴側壁凹部
C3 密封用の内蓋
C4 巻き締め部
C5 傾斜面
C6 操作用凹部
C7 凹部

Claims (5)

  1. 缶口部にフルオープンタイプの内蓋が巻き締められて密封された金属缶に装着される合成樹脂製のオーバーキャップであって、
    前記オーバーキャップを、
    前記金属缶の缶口部を覆って缶胴側壁凹部に嵌合固定される固定環体と、
    この固定環体の一端に第1ヒンジ部を介して開閉可能に設けられるとともに、前記缶口部の2点を結ぶ分割線の一方側を塞いで当該固定環体に固定可能とされる固定ヒンジ蓋と、
    この固定ヒンジ蓋の前記分割線に沿って設けた第2ヒンジ部を介して開閉可能に連結され前記缶口部の前記分割線の他方側を覆う開閉ヒンジ蓋とで構成し、
    前記第2ヒンジ部に沿って摺り切り部を形成したことを特徴とするヒンジ式オーバーキャップ。
  2. 前記第2ヒンジ部を、前記分割線の両側で上下にずらして形成した上下薄肉部で構成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ式オーバーキャップ。
  3. 前記固定環体の上端縁と前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋との間に切り取り可能部を介して封止・開放可能な封止開放リングを設けたことを特徴とする請求項1または2記載のヒンジ式オーバーキャップ。
  4. 前記固定ヒンジ蓋および前記開閉ヒンジ蓋に内周側に突出し前記缶口部の巻き締め部の外周下端に弾性変形して乗り越えて係合される突出係合部を形成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジ式オーバーキャップ。
  5. 前記開閉ヒンジ蓋の前記第2ヒンジから最遠の外周側壁部につまみ部を突出して形成するとともに、前記金属缶の缶胴部に当該つまみ部に対応した操作用凹部を形成してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒンジ式オーバーキャップ。
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