JPH0140830Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、牛乳、ジユース等を充填密封するの
に用いられる包装容器の注出口に関する。

従来の技術 従来、包装容器においては、その内容物を注出
する場合、例えば、牛乳、ジユース等に用いられ
ている包装容器においては、容器密封部を切断し
たり、押し開くことにより注出開口を形成してい
るが、注出開口を形成するのに鋏を必要とした
り、押し開きに相当な力を必要とするうえ、注出
開口部に手指が接触するため不衛生であり、ま
た、開口形成手段として密封キヤツプによる注出
口を設けた場合は、注出口本体とキヤツプを別々
に製作して結合しなければならないから、製作上
の手数と費用が多くなる欠点がある。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、その内容物を注出するのに密封部を
押し開いたり、密封キヤツプを取外すことなく、
上面を一部を残して切離して開閉蓋とするよう加
工された注出口を、鍔状周縁部を介して包装容器
に取り付けることにより、簡単に注出口を開口で
き、また、必要に応じて蓋を閉塞することができ
るようにし、衛生的で製作が容易であり、かつ、
製作を簡単化した注出口であり、しかも、蓋の閉
塞状態を確実に保持できるようにした包装容器の
注出口を得ようとするものである。

問題点を解決するための手段 本考案は、上記目的を達成するため、切離可能
な薄肉溝とこれより少し厚めのヒンジ部となる薄
肉溝を介して、係止突起付帯状突出摘みを設けた
蓋を筒状部上面に、また、筒状部下側に、包装容
器に穿設した開口周縁と接合するための鍔状周縁
部を設けてなる合成樹脂製注出口において、その
筒状部側面で蓋上面先端に設けた係止突起付突出
摘みの下位置に係止突起を係合する係止帯を設け
ることにより、簡単に注出口を形成することがで
きるばかりでなく、蓋の閉止も確実に行なえるよ
うにした注出口を提供するものである。

作 用 本考案の注出口は、任意の包装容器に取付けて
使用するもので、包装容器内に充填密封した内容
液を注出する時は、突出摘み部を引張ることによ
り蓋の薄肉周縁部を破断し、少し厚めの薄肉溝に
より形成したヒンジ部を中心として蓋を回動する
ことにより注出口を開口して内容液を注出し、注
出を中止した時は、開口部と蓋の周縁に切り離し
の際に生じたバリにより蓋が跳ね上つて開こうと
する動きが阻止されて注出口が閉蓋され、さら
に、帯状突出摘みを湾曲させ、その係止突起を筒
状部側面の係止帯に係合して蓋の閉止状態を保持
することができるようにするものである。

実施例 本考案を図面に示す実施例に従つて説明する。

図面は本考案による実施例を示すもので、第１
図は注出口の閉止状態を示す斜視図、第２図は注
出口の拡開状態を示す斜視図、である。

図面に示す注出口１は、ポリエチレン等の合成
樹脂で一体的に、即ち１ピースに射出成形により
作ることが可能で、その上面の蓋２はその周縁を
破断可能な薄肉溝３とヒンジ部となる薄肉溝４を
介して筒状部５上面に接続されており、蓋２の上
面には、ヒンジ部となる薄肉溝４の反対側に係止
突起６を上端に備えた帯状突出摘み７が設けられ
ている。そして、筒状部５の下部には複数の仮止
用突起８と鍔状周縁部９とが設けられており、さ
らに、側面の突出摘み７の下部には、係止突起６
を係止する係止帯１０を設けている。図示実施例
においては、筒状部５は略５角形となつており、
従つて蓋２との接続部分である薄肉溝３，４のな
す形も５角形となつていて、突出摘み７を握つて
引張ると、薄肉溝３は引き裂かれ、薄肉溝４をヒ
ンジ部とする蓋２が形成され、筒状部５の上部が
開口されることになり、その開口部より内容物を
注出する。注出を中止した際には、蓋２を５角形
筒状部５の開口に嵌着すれば、切り離した切口部
分に生ずるバリにより蓋２と５角形筒状部５周壁
が係合状態となり、注出口を閉塞し、帯状突出摘
み７を湾曲させ、上部の係止突起６を係止帯１０
に係止し、蓋付帯の閉塞状態を保持する。

本考案による注出口は、多角の容器、カップ状
容器など任意の容器に応用でき、注出口をスタン
ドパツクの傾斜面、ブリツクパツク、丸筒の上面
ではなくそれぞれの胴部に取付けてもよい。ま
た、上記説明では密封液体容器について述べた
が、粉体を密封した容器に利用することも可能で
ある。

考案の効果 本考案による包装容器の注出口は、注出口の突
出摘みを引つ張つて蓋の薄肉周縁部を切り裂くこ
とにより簡単に注出口を形成することができ、そ
の際、注出口周辺に手指が接触しないので衛生的
であり、また、注出口を閉塞するに当つては、蓋
を押し下げれば蓋周縁に生じたバリが係合して蓋
を閉止位置に保持し、帯状突出摘みの係止突起を
係止帯に係止することにより、蓋の閉止状態を確
実に保持でき、包装容器に接合されている注出口
はプラスチツク射出成形により１ピースで簡単に
製作できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案による実施例を示すもので、第１
図は注出口の閉止状態を示す斜視図、第２図は注
出口の拡開状態を示す斜視図、である。 １……注出口、２……蓋、３……薄肉部（切離
部）、４……薄肉部（ヒンジ部）、５……筒状部、
６……係止突起、７……帯状突出摘み、９……鍔
状周縁部、１０……係止帯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状部上端面周縁に、一部がヒンジ部となり、
   それ以外の周縁が上面に設けた係止突起付帯状突
   出摘みを引張ることにより切離されて開閉蓋とな
   るよう切断可能とした肉薄溝を形成するととも
   に、該筒状部下部に鍔状周縁部を設けてなる合成
   樹脂製注出口の前記筒状部周側外面の突出摘み下
   部に、突出摘みの係止突起を係止する係止帯を設
   けたことを特徴とする包装容器の注出口。