以下、本発明の実施の形態における遊技機について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例に説明している。図1は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10を表面側からみた斜視図であり、図2は、同パチンコ遊技機10を背面側からみた斜視図である。
本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10は、図1に示すように、外枠11、前枠12、窓枠13及び当該窓枠13に覆われた遊技盤30(後述)などを備えている。また、パチンコ遊技機10の背面には、図2に示すように、液晶ディスプレイ型の演出表示装置37(後述)などの表示制御や、後述する第1可動役物100や第2可動役物200等の可動役物及び後述する第1発光手段600や第2発光手段700を含むLED等の発光手段などによる遊技演出の制御を行う制御手段としての表示演出サブ基板21、各種遊技音の出力制御を行う音サブ基板22、入賞時におけるパチンコ遊技機10の動作等を含むパチンコ遊技機10の主要な動作を制御する主基板23、パチンコ球(遊技球)の払い出し動作を制御する払出基板24、各基板等に電源を供給する電源基板25等の各種基板が例えば透明ケースに収納された状態で取り付けられている。
具体的に、外枠11は、パチンコホールの台島に設置されており、図1に示すように、前後面が開口するように四角筒状に形成されている。前枠12は、外枠11の前端面に左側辺部の垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。また、この前枠12の前面下部には、上面が開口する下皿14と、上面が開口する上皿15とが固定されている。
下皿14の右端周辺にはハンドル台16が固定されており、ハンドル台16には発射ハンドル19が回動自在に装着されている。この発射ハンドル19の後方には発射モータが固定されており、発射モータの回転軸には打球槌が連結されている。この発射モータは打球槌の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル19が回動操作されたときには発射モータに駆動電源が供給される。その結果、打球槌が駆動して上皿15内のパチンコ球が弾き出される。
窓枠13は前枠12の前面に装着されている。この窓枠13には円形孔状の窓部17が形成されており、窓部17の内周面には透明なガラスやアクリル等からなる透明板17aが固定されている。この窓枠13の左上隅部及び右上隅部の裏面には、遊技音を出力するスピーカ18が固定されている。また、窓枠13には複数の装飾LEDが固定されている。
上述の遊技盤30は、前枠12の後面に装着されている。以下、この遊技盤30及び遊技盤30に備えられる各構成部材について図3を参照して詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態における遊技盤30の正面図である。この遊技盤30は、上述のように前枠12の後面に装着されており、窓枠13の透明板17aに前方から覆われている。
遊技板31は、その板面(遊技盤30の盤面)等に遊技盤30の有する各構成部材を固定するための板である。ガイドレール32は、この遊技板31の表面側に固定されて、この遊技板31上に、パチンコ球の発射通路31aと遊技領域31bとを形成する。遊技領域31bには複数の障害釘(図示省略)が打ち込まれている。上述の打球槌が弾いたパチンコ球は、発射通路31aを通して遊技領域31b内に放出される。そして、遊技領域31b内に放出されたパチンコ球は障害釘に当りながら転動して遊技領域31b内を落下する転動遊技を行う。
遊技盤30のほぼ中央部には、センター役物と呼ばれる装飾演出手段が設けられている。本実施の形態におけるセンター役物は、カラー液晶ディスプレイ等を用いた演出表示装置37と、その周りに配置された装飾部材等で構成されている。このうち、演出表示装置37は、大当り遊技状態を発生させるか否かの判定結果に基づき変動演出表示を行う広い面積の表示画面37aを有している。
また、演出表示装置37の上方には、可動体が電気的に作動する、本発明の可動役物及びキャラクタ型役物としての第1可動役物100が配置されている。また、演出表示装置37の右側方には、可動体が電気的に作動する第2可動役物200が配置されている。
第1可動役物100は、演出表示装置37の表示画面37aで行われる変動演出表示などのパチンコ遊技機10の演出制御に応じて作動することで遊技の演出を行うようになっている。本実施の形態の第1可動役物100は、龍の頭及び胴体を模した複数の可動体を有している。そして、この第1可動役物100は、後述する駆動源としてのアクチュエータ101(ソレノイド、モータ等からなり、本実施の形態ではモータ)に電気的に駆動されて、龍の頭部及び上顎を模した第1部材及び装飾体としての第1可動体300、龍の下顎を模した第2部材としての第2可動体400、龍の胴体を模した第3可動体500が、少なくとも往復駆動(本実施の形態ではパチンコ遊技機10の上下方向への往復駆動)又は回動駆動するように構成されている。また、本実施の形態では、前記した装飾体としての第1可動体300と第2可動体400で、龍のキャラクタ型役物である第1可動役物100におけるキャラクタ(龍)の目を含む装飾物としての顔部分を構成している。なお、第1可動役物100の構成及びその動きの詳細については後述する。
第2可動役物200は、第1可動役物100と同様に、演出表示装置37の表示画面37aで行われる変動演出表示などのパチンコ遊技機10の演出制御に応じて作動することで遊技の演出を行うようになっている。本実施の形態の第2可動役物は、龍の胴体を模した可動体を有している。そして、この第2可動役物200は、図示しない駆動源としてのアクチュエータ(ソレノイド、モータ等からなり、本実施の形態ではモータ)に電気的に駆動されて、龍の胴体を模した可動体が、スライド駆動又は回動駆動するように構成されている。なお、本実施の形態ではパチンコ遊技機10の上下方向を軸方向として回動駆動するようになっている。
また、演出表示装置37の左側方及び左上方には、第1固定演出部材38が配置されている。本実施の形態の第1固定演出部材38は、龍の胴体及び尻尾を模した形状に形成されている。このように、本実施の形態では、龍の頭及び胴体を模した第1可動役物100、龍の胴体を模した第2可動役物200、龍の胴体及び尻尾を模した第1固定演出部材38を、演出表示装置37の周囲に配置することにより、これらの可動役物及び固定演出部材で演出表示装置37の周囲を1匹の龍が囲んでいるような状態を表現している。
また、第2可動役物200のさらに右側方には、第2固定演出部材39が配置されている。また、演出表示装置37の下方には、パチンコ球を始動入賞口33に入賞し易くなるように誘導する誘導路を始動入賞口33の真上に設けた、略水平面で構成されたステージ36が配置されている。このステージ36には、遊技領域31bの途中から第1固定演出部材38内に設けられたワープ通路(図示省略)に入ったパチンコ球が誘導されるように構成されている。
また、遊技領域31b内において、演出表示装置37の下方には始動入賞口33が配置されている。この始動入賞口33は、パチンコ球が入賞することによって、遊技者に有利な大当り遊技状態を発生させるか否かの判定を行う起点となるものであり、上方に開口するポケット状に形成されており、開閉可能な一対の可動片33xを備えている。始動入賞口33は、可動片33xが閉塞されているときには開口面積が小さくなってパチンコ球が入賞し難くなり、可動片33xが開放されているときには開口面積が大きくなってパチンコ球が入賞し易くなる。
また、始動入賞口33の下方には、大入賞口34が配置されている。この大入賞口34は図示しないアクチュエータの作動により開閉する開閉扉34aを備えており、この開閉扉34aは、遊技状態が大当り遊技状態になると開口し、その際には大入賞口34が上方に向かってポケット状に幅広く開口し、多数のパチンコ球が同時かつ連続的に大入賞口34に入賞可能となる。
また、遊技領域31b内の所定位置には、パチンコ球が入賞可能な一般入賞口35が上方に開口するポケット状に形成されている(本実施の形態では、遊技領域31bの左下部に複数の一般入賞口35が形成されている)。
次に、第1可動役物100の構成及びその動きについて、図4〜図15を参照して、詳細に説明する。図4〜図7は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100のスライダ105が最も上方に位置しているときの様子を示す正面図、裏面図、一部断面を有する右側面図、一部断面を有する左側面図である。図8〜図11は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100のスライダ105が中間位置に位置しているときの様子を示す正面図、裏面図、右側面図、左側面図である。図12〜図15は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100のスライダ105が最も下方に位置しているときの様子を示す正面図、裏面図、右側面図、左側面図である。
なお、図4〜図15については、便宜上、実際の構成を簡略化したり省略したりして図示している箇所がある。例えば、図4〜図15における第1可動体300、第2可動体400及び第3可動体500については、図3や図16〜26に比べて簡略化して図示している。また、図4〜図15では、後述する第1発光手段600及び第2発光手段700の図示を省略している。
第1可動役物100は、図4〜図7に示すように、種々の部材が取り付けられてスライダ105と共に往復移動しないスライダベースとしての本体板115と、この本体板115に取り付けられ、表示演出サブ基板21からの指示を受け、かつ、電源基板25からの電源供給を受けて電気的に駆動する駆動源としてのアクチュエータ101(本実施の形態ではモータ)と、本体板115に取り付けられ、アクチュエータ101によりスライダ105を往復駆動させるスライド機構106と、スライダ105に取り付けられ、当該スライダ105と共に往復移動する、龍の下顎を模した第2部材としての第2可動体400と、第2可動体400に取り付けられると共に作動連結され、スライダ105及び第2可動体400と共に往復移動し、第2可動体400を非電気的に回動駆動させる回動機構としての第2歯車機構107とを有している。また、第1可動役物100には、第2可動体400の他、龍の頭部及び上顎を模した第1部材及び装飾体としての第1可動体300、龍の胴体を模した第3可動体500を有しており、これら3つの可動体が動くことで龍の頭及び胴体が動く様子を表現している。また、第1可動役物100には、第2歯車機構107の他に、第1歯車機構134を有している。
スライド機構106は、本体板115の裏面側に、所定方向に往復駆動される略板状のスライダ105を有しており、本実施の形態のスライダ105は、パチンコ遊技機10の上下方向に往復駆動されるように形成されている。本実施の形態のスライダ105には、上下方向が長手方向となる複数(ここでは、3箇所)の長孔117,118,119が形成されており、本体板115からその裏面側に突設された係止突部120,121,122が、長孔117,118,119に対して上下動可能に挿通されている。また、それと同時に、係止突部120,121,122が長孔117,118,119に挿通された状態で長孔117,118,119から抜けないようにされている(本実施の形態では、係止突部120,121,122の頭部分が抜け防止用に他の部分より幅広に形成されている)。これらにより、スライダ105が本体板115に対して上下動可能で、かつ、外れないように係止されている。また、スライダ105の所定位置(本実施の形態では、下方中央部分)には、その裏面側に向けて突設された突部116を有しており、後述するリンク部材111の係合部114が係合するようになっている。
また、スライド機構106は、アクチュエータ101の回転軸に取り付けられて本体板115の裏面側に位置する歯車108と歯合して回転する歯車109を、同じく本体板115の裏面側に有しており、当該歯車109の前面側の表面の周縁部には、歯車109の回転に応じて円移動する突部110が突設されている。また、スライド機構106は、本体板115の裏面側に細長い略板状のリンク部材111を有しており、所定の支点112を中心として本体板115に対して回動可能に配置されている。このリンク部材111の一端部には、歯車109の突部110が丁度挿通可能な大きさの長孔113が形成されており、当該長孔113に挿通された突部110が長孔113内を摺動可能に構成されている。また、リンク部材111の他端部には、スライダ105の突部116に固定されることなく係合する(回動及び外れない程度の摺動が可能に係合している)略U字状の係合部114が形成されている。
そして、図4及び図5→図8及び図9→図12及び図13の順に示すように、アクチュエータ101の駆動に応じて歯車109がパチンコ遊技機10の前面側から見て右回り方向に回転すると、突部110がパチンコ遊技機10の前面側から見て右回り方向に円移動し、この突部110が、挿通された長孔113内を摺動しながら、この長孔113を一端部に有するリンク部材111を、支点112を中心に上下方向の所定の幅をもって回動させる。これにより、リンク部材111の他端部に形成された略U字状の係合部114が、例えばテコやシーソーのように、一端部とは逆向きの上下方向に所定の幅をもって回動する。この上下方向に所定の幅をもった係合部114の回動により、係合部114に係合された突部116を上下方向に往復移動させ、その結果、突部116が形成されたスライダ105を上下方向に往復駆動させるようになっている。
さらに、スライダ105の中央部分の辺りの本体板115には、所定大きさ及び所定形状の開口部125が設けられており、また、スライダ105の前面側には、龍の頭部及び上顎を模した第1可動体300及び龍の下顎を模した第2可動体400を支持するための右側可動体支持部123及び左側可動体支持部124が設けられており、この右側可動体支持部123及び左側可動体支持部124が本体板115の開口部125を介して、本体板115の前面側にまで達している。本体板115の前面側の右側可動体支持部123及び左側可動体支持部124には、その最前部に、後述する軸及び第1可動役物100の動作用の回動軸としての右側外軸147並びに軸及び第1可動役物100の動作用の回動軸としての左側外軸148(以下、右側外軸147と左側外軸148の双方を指すときには軸及び回動軸として外軸147,148と言うものとする)が設けられており、右側外軸147に設けられた右側内軸貫通孔145及び左側外軸148に設けられた左側内軸貫通孔146の双方に内軸130が貫通する構成となっている(図6、図7、図44等に図示)。
第1可動体300は、外軸147,148に対して回動可能となるように、右側可動体支持部123及び左側可動体支持部124に取り付けられている。また、図44に示すように、第2可動体400は、第1可動体300の外軸147,148に対する回動とは必ずしも連動せず、内軸130を挿通させた第2可動体右側孔片402及び第2可動体左側孔片403を中心として、内軸130に対して回動可能に取り付けられている。また、図17〜図20に示して後で詳述するように、第1可動体300と第2可動体400の間の第1可動体300側には、双方の可動体300,400の間から遊技者に向かって白色の光を発する第1発光手段600が固定されている。これらにより、第1発光手段600が固定されて龍の頭部及び上顎を模した第1可動体300並びに龍の下顎を模した第2可動体400が、スライダ105と共に上下移動するように構成されている。
また、第1可動役物100には、図6に示すように、本体板115に配置されたラック131と、右側可動体支持部123に配置されてスライダ105と共にパチンコ遊技機10の上下方向に往復駆動し、ラック131と歯合するピニオンギア132とで構成されるラックアンドピニオン機構を有し、かつ、内軸130が挿通されて第1可動体300に固定され、その第1可動体300の回動と共に回動し、ピニオンギア132と歯合する略1/4円形状のスパーギア133を有する第1歯車機構134が設けられている。この第1歯車機構134では、スライド機構106によるスライダ105の上方から下方へのスライド駆動に伴い、ピニオンギア132がラック131に歯合して図6における左回り方向に回転しながら上方から下方へ移動する。すると、ピニオンギア132の回転に伴い、スパーギア133及び第1可動体300が図6における右回り方向に回転する。
その結果、図6→図10→図14の順に示すように、スライダ105が上方から下方にスライド駆動すると、これに伴い、龍の頭部及び上顎に模した第1可動体300が図6、図10、図14における右回り方向に回転して、龍の頭が徐々に下を向いた状態から正面を向く状態に起きてくるような様子を表現するようになっている。また、ピニオンギア132が所定の最下部まで達すると、スライド機構106により、再びピニオンギア132が上方に移動するようになっており、これにより、正面を向いた龍の頭が徐々に下を向く状態となるようにされている。
なお、図44に示すように、ピニオンギア132は、右側可動体支持部123の所定位置から遊技盤30の左右方向における右側に突出形成されたピニオンギア固定孔部151に対して挿通し、その後にピニオンギア用カラー142を嵌め、さらにネジNをピニオンギア固定孔部151の孔に螺合させることで、右側可動体支持部123に位置固定する構成となっている。また、図44に示すように、スパーギア133は、内軸130を、当該スパーギア133に形成されたスパーギア貫通孔139に通し、当該スパーギア133の側面に形成された図示しないスパーギア突起をスパーギア突起挿入孔325に挿入してスパーギア133を第1可動体300の一の部材としてのベース部材310に位置決めした後、Eリングからなる止め輪Rにより抜け止めをすることで、第1可動体300のベース部材310に位置固定する構成となっている。なお、スパーギア133の位置固定に関する箇所については、後で詳述する。
また、第2可動体400には、パチンコ遊技機10の裏面側の位置に重り401が設けられており、この重り401の重さで第2可動体400には、内軸130を中心として図6、図10、図14における右回り方向に回転しようとする力が常に働いている。その結果、後述するストッパ140が同じく後述する突起部141の位置を下方に向かって通過するまでは、龍の下顎を模した第2可動体400が龍の頭部及び上顎を模した第1可動体300に沿うようになっており、龍が口を閉じた状態となるようにされている。また、第1可動体300には、前記したように第1発光手段600が固定されていて、第1可動体300、第2可動体400及び第1発光手段600が一体となって、前記したように回動するようになっており、この第1可動体300、第2可動体400及び第1発光手段600が一体となって回動する際の回動方向は、第1発光手段600の光出射方向が、遊技盤30の前後方向における前側となる方向(矢印Pで示す方向。以下、パチンコ遊技機10の前方を示す場合も含めて、前方Pという。)を含む方向となっている。本実施の形態では、龍の頭が下を向いた状態と、第1発光手段600の光出射方向が遊技盤30の前後方向における前側となる龍の頭が正面を向く状態との間を、一体となって回動するようになっている。
なお、前記した重り401の換わりにばね等の弾性手段を備えており、この弾性手段で第2可動体400を、内軸130を中心として図6、図10、図14における右回り方向に回転する方向に付勢し、これにより、龍の下顎を模した第2可動体400が龍の頭部及び上顎を模した第1可動体300に沿うようになって、龍が口を閉じた状態となるようになっていても良い。
また、第1可動役物100には、図7に示すように、左側可動体支持部124に配置された第1歯車136と、同じく左側可動体支持部124に配置され、第1歯車136と歯合する第2歯車137と、内軸130及び左側外軸148に配置され、内軸130に対して回動可能に取り付けられた第2可動体400と共に回動するように第2可動体400に固定され、第2歯車137と歯合する第3歯車138とを有する回動機構としての第2歯車機構107が設けられている。
なお、図44に示すように、第1歯車136は、左側可動体支持部124の所定位置から遊技盤30の左右方向における左側に突出形成された第1歯車固定孔部152に対して挿通し、その後に第1歯車用カラー144を嵌め、さらにネジNを第1歯車固定孔部152の孔に螺合させることで、左側可動体支持部124に位置固定する構成となっている。また、図44に示すように、第2歯車137は、左側可動体支持部124の別の所定位置から遊技盤30の左右方向における左側に突出形成された第2歯車固定孔部153に対して挿通し、その後に第2歯車用カラー143を嵌め、さらにネジNを第2歯車固定孔部153の孔に螺合させることで、左側可動体支持部124に位置固定する構成となっている。
この第2歯車機構107における第1歯車136には、当該第1歯車136とパチンコ遊技機10の左右方向において重なる位置に、スライダ105に回動可能に取り付けられるとともに回動体としての第2可動体400に作動連結され、入力された回動力を第2可動体400に伝達するための動力伝達部材としての突起状のストッパ140が回動可能に形成されている。また、この第2歯車機構107は、他の歯車とは独立したフリー状態となっており、スライダベースとしての本体板115に設けられ、スライダ105がそのスライダ105の往復移動経路の特定位置を通過する際に、動力伝達部材としてのストッパ140に対して当接してストッパ140を回動させることで、ストッパ140に対して回動力を入力する当接部としての突起部141(後述)が形成された特定位置に達するまでは、スライド機構106や第1歯車機構134が動いても連動して動かないようになっている。なお、突起部141は、スライダ105と共に往復移動しない箇所である、本体板115に設けられている。また、ストッパ140は、その往復移動の途中の突起部141が形成された特定位置で当該突起部141と当接する箇所に形成されている。
しかし、スライド機構106のスライド駆動によりスライダ105が上方から下方へスライドし、図11に示すように、第1歯車136が本体板115に設けられた突起部141の形成された特定位置に達することをきっかけとして、第1歯車136に形成されたストッパ140が上方から突起部141に当接し、そのままスライダ105が下方へスライドすることで、図15に示すように、突起部141がストッパ140及び第1歯車136を図7における右回り方向に回転させ、これに伴い、第1歯車136と歯合する第2歯車137が図7における左回り方向に回転し、これに伴い、第3歯車138及びこれに固定された第2可動体400が図7における右回り方向に回転する。その結果、図7→図11→図15の順に示すように、スライダ105が上方から下方にスライド駆動し、ストッパ140が突起部141の形成された位置を通過することで、第1可動体300と第2可動体400とが相対回動する、すなわち、龍の頭部及び上顎を模した第1可動体300及び第1発光手段600は回動しないで、龍の下顎に模した第2可動体400が図7、図11、図15における右回り方向に非電気的に回動し、龍の頭がほぼ正面を向いた状態で第1発光手段600の光出射方向が遊技盤30の前後方向における前方P側になったときに、急に第2可動体400が、その状態における遊技盤30の前後方向の前方P側が第1可動体300に対して開く方向に回動して、下顎が開いて龍が口を大きく開いたような様子を表現するようになっている。なお、スライド機構106の可動範囲に基づき、スライダ105が最も下方に位置した場合でもストッパ140は突起部141を完全には通過しないように構成されており、突起部141に対してストッパ140が下方から当接することはないようになっている。
また、スライド機構106のリンク部材111の長孔113と支点112の間の所定位置には、略板状の押上部126が形成されており、リンク部材111の回動に伴い、この押上部126が上下移動するようになっている。また、龍の胴体を模した第3可動体500は、パチンコ遊技機10の左右方向に延びる形状となっており、本体板115の前面側において、左右方向の一端部に設けられた支点127を中心として回動可能に形成されている。また、支点127と左右方向の逆方向の所定位置には、本体板115に上下方向に延びる長孔128が形成されており、本体板115の裏面側におけるこの長孔128が形成された位置には、前記したリンク部材111の押上部126が下側から当接する被押上部129が形成されている。そして、被押上部129は長孔128を介して本体板115の前面側の第3可動体500に固定されており、図4及び図5→図8及び図9→図12及び図13の順に示すように、リンク部材111の回動により押上部126が上下動するのに伴い、被押上部129を長孔128に沿って上下動させ、これにより、第3可動体500を支点127を中心として上下方向に回動させるようになっている。
次に、第1可動役物100における装飾物としての第1可動体300及び第2可動体400、そのうちの第1部材及び装飾体としての第1可動体300、発光手段としての第1発光手段600、発光手段としての第2発光手段700及びこれらに関係する部材の構成及びその動き等について、図16〜図44を参照して、さらに詳細に説明する。
図16〜図20は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100のスライダ105が最も上方に位置しているときの第1可動体300及び第2可動体400の正面図、右側面図、下面図、A−A断面図、B−B断面図である。図21〜図26は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100のスライダ105が最も下方に位置しているときの第1可動体300及び第2可動体400の正面図、右側面図、下面図、C−C断面図、D−D断面図、E−E断面図である。図27〜図31は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100における第1発光手段600の斜視図、右側面図、下面図、F−F断面図、G−G断面図である。図32〜図37は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100におけるベース部材310の斜視図、上面図、正面図、右側面図、下面図、H−H断面図である。図38〜図43は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100におけるベース部材310に第1発光手段600を組み付けた状態の斜視図、上面図、正面図、右側面図、下面図、I−I断面図である。図44は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機10の第1可動役物100における第1可動体300及び第2可動体400の分解斜視図である。
なお、以下の説明において、第1可動役物100の第1可動体300、第1発光手段600、第2発光手段700及びこれらに関係する部材に関して、上下左右前後の方向を指示する際には、特に記載のない限り、第1可動体300が遊技盤30の正面を向いている状態(図21〜図26に示す状態)を基準に説明するものとする。
第1可動役物100は、前記したように、外軸147,148を中心に回動する龍の頭部及び上顎を模した第1部材及び装飾体としての第1可動体300と、内軸130を中心として回動する龍の下顎を模した第2部材としての第2可動体400とを備えており、この第1可動体300と第2可動体400とで装飾物としての龍の顔部分を構成している。当該顔部分は、遊技者側たるパチンコ遊技機10の前方Pから視認可能に配置され、かつ、前方Pに向かって突出する立体形状を成している。また、顔部分は、図21,22等に示すように、第1可動体300と第2可動体400により、その前面302から右側面303と左側面304の両側面に掛けて立体的に延在する開口305が形成されている。そして、その開口305の奥側(パチンコ遊技機10の後方(矢印Qで示す方向、以下後方Qという))には、発光手段としての第1発光手段600を収容してその空間内から前方Pへと光を出射する、第1可動体300と第2可動体400とで挟まれた収容空間(発光空間)306が形成されている。そして、第1可動体300と第2可動体400とが表示演出サブ基板21の指示に応じて、遊技盤30の前後方向における後方Q側の部分で相対的に回動することで、遊技の演出として、当該第1可動体300と第2可動体400との遊技者側たる前方P側の部分が龍の口を開閉するような開閉動作を行うものである。なお、本実施の形態では、装飾物としての第1及び第2可動体300,400において開口305の奥側に形成された収容空間306と、可動役物としての第1可動役物100において第1部材としての第1可動体300と第2部材としての第2可動体400とで挟まれた発光空間306は同じ空間を指すものとし、以下においては、収容空間又は発光空間のどちらか一方の名称を記載して説明するものとする。
本実施の形態では、外軸147,148及び内軸130は、第1可動役物100の第1可動体300のベース部材310の下部における、前記収容空間306内に配置されており、第1発光手段600の第1導光部材650(後述)の光軸K1と直交する方向に配置されている。また、本実施の形態の外軸147,148及び内軸130は、軸方向が遊技盤30の盤面(遊技板31の板面)と平行かつ水平(すなわち、遊技盤30の左右方向に平行)に配置されているため、第1可動体300及び第2可動体400は鉛直方向に開閉するように回動するようになっている。以下、それぞれの部材等について、詳細に説明する。
第1可動体300は、図16等に示すように、内部が空洞の装飾体であり、その表面に立体形状の装飾部301を有している。装飾物及び装飾体としての第1可動体300は、ベース部材310と、光源,第2光源としての右側第2光源712及び光源,第2光源としての左側第2光源713の光を前方から視認可能に透過する光透過部材としての右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730と、ベース部材310にそれぞれ組み付けられることで右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730とで装飾部301を完成させる複数の構成部材とを有している。
詳述すると、この第1可動体300は、図44に示すように、一の部材としてのベース部材310に、頭部材330、鼻部材340、右側髭部材350、左側髭部材360、牙部材370、右頬部材380、左頬部材390等の複数の構成部材(以下、これらを顔パーツ部材という)及び発光手段としての第2発光手段700における光透過部材としての右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730等がそれぞれ直接的及び間接的に組み付けられ、また、これらの部材同士の一部が互いに組み付けられて、前記した立体形状の装飾部301を形成している。また、ベース部材310には、発光手段としての第1発光手段600が支持固定されている。
ベース部材310は、第1可動体300の土台となる略板状の部材であり、図32〜図37に示すように、光透過性(透光性)を有する材料であるアクリル樹脂等のプラスチック(本実施の形態では、無色透明のアクリル樹脂)で形成されている。このベース部材310には、他方側としての上面から一方側としての下面に貫通するように、鼻部材340を固定するための第1孔部311、鼻部材340及び第1発光手段600の導光透過部材620(後述)を固定するための第3孔部313、頭部材330を固定するための第4孔部314及び第5孔部315、右頬部材380及び左頬部材390を固定するための第2孔部312、第6孔部316及び第7孔部317を備えている。
また、ベース部材310の上面には、第1発光手段600の第1光源部材610(後述)を収納配置して支持するスリット状の第1光源部材収納部318、第2発光手段700の第2光源部材710(後述)を収納配置するスリット状の第2光源部材収納部319を備えている。さらに、ベース部材310の下面には、内軸130を、第2可動体400の第2可動体左側孔片403、第3歯車138、左側外軸148の左側内軸貫通孔146、第2可動体400の第2可動体右側孔片402及び右側外軸147の右側内軸貫通孔145に挿通させた状態の外軸147,148を、湾曲部670を有する軸受部材としての台座630(後述)と共に、ベース部材310に沿って回動可能に保持する断面略円弧状の溝からなるベース部材側外軸受321を備えている。そして、収容空間306内に配置された外軸147,148と、収容空間306に配置されて外軸147,148に沿う湾曲部670を有する軸受部材としての台座630と、ベース部材側外軸受321等で、第1可動役物100の第1可動体300と第2可動体400との回動軸受構造(軸受構造)102を構成している。
また、ベース部材310の下面側の遊技盤30正面からみた右端には、前記した内軸130を挿通した状態の右側外軸147を挿通して外軸147,148、第2可動体400等の第1可動体300に対する位置決めを行う外軸挿通孔320を備えている。なお、この外軸挿通孔320に挿通させた右側外軸147における右側内軸貫通孔145からは、内軸130の先端が突出するようになっており、この内軸130の先端を、スパーギア133に形成されたスパーギア貫通孔139に通し、当該スパーギア133の側面に形成された図示しないスパーギア突起を外軸挿通孔320付近の対応する位置に形成されたスパーギア突起挿入孔325に挿入してスパーギア133を第1可動体300のベース部材310に位置決めした後、Eリングからなる止め輪Rにより抜け止めをすることで、外軸147,148、第2可動体400等を第1可動体300に対して位置固定するようになっている。
またさらに、ベース部材310はその他方側としての上面に、光透過部材,第2光透過部材としての右側第2光透過部材720及び光透過部材,第2光透過部材としての左側第2光透過部材730を同一材質で一体成形している。この右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730は、龍のキャラクタ型役物である第1可動役物100の装飾物としての顔部分(装飾体としての第1可動体300及び第2可動体400の双方で構成)の目(ここでは両目)を構成して、第2光源部材710と共に、表示演出サブ基板21の各種の指示に応じて龍の目を光らせるように発光する第2発光手段700を構成するものであり、龍の両目を模した曲面形状の光透過性(透光性)を有する状態(本実施の形態では、無色透明)となっている。この第2発光手段700では、第2光源部材710が、表面又は内部に電気配線が組み込まれた基板として第2光源基板711を有しており、この第2光源基板711における遊技盤30の前後方向の前方P側の所定位置に、装飾部301の一部を構成する右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730を光らせるために第1の色調とは異なる第2の色調の光(第1の色調の光については後述する)としての赤色の光を発する赤色LEDからなる光源,第2光源としての右側第2光源712と同じく光源,第2光源としての左側第2光源713を備えている。また、第2光源基板711における遊技盤30の前後方向の後方Q側の所定位置に、右側第2光源712と左側第2光源713に点灯消灯の電気信号を伝達する外部からの電気配線を接続する第2光源コネクタ714を備えている。
そして、第2光源部材710が第2光源部材収納部319に収納された状態で、丁度、右側第2光源712と左側第2光源713が、それぞれ装飾体としての第1可動体300における装飾部301の右側第2光透過部材720と左側第2光透過部材730の裏側である遊技盤30前後方向における真後ろに配置されるように構成されている。これにより、右側第2光源712と左側第2光源713に電気信号が送られて双方の光源712,713が点灯すると、その光源712,713からの第2の色調の光としての赤色の光が、右側第2光透過部材720における裏面721と、左側第2光透過部材730における裏面731から入射して、入射した光が透過して右側第2光透過部材720の遊技者と相対する表面722と左側第2光透過部材730の遊技者と相対する表面732から出射されることになる。その結果、光源712,713の光が右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730を介して透過して、遊技者側に赤色の光が出射され、遊技者から龍の両目が光っている状態を見ることができる構成となっている。
なお、本実施の形態では、龍の両目を模した右側第2光透過部材720と左側第2光透過部材730が、前記した右側第2光源712と左側第2光源713からの赤色の光と、第1発光手段600の第1光源612からの白色の光により、両者の色が混合した状態に光るようになっているが、この構成については後述する。
顔パーツ部材としての頭部材330は、第1可動体300におけるベース部材310の上方に取り付けられるプラスチック製の装飾部材であり、図44に示すように、龍の頭を模した形状となっている。この頭部材330の上部には、龍の角を模したプラスチック製の顔パーツ部材としての右側角部材333と同じく顔パーツ部材としての左側角部材334を取り付ける右側角部材固定孔331と左側角部材固定孔332が形成されており、これに右側角部材333の下部に形成された右側角部材固定用挿入部335と左側角部材334の下部に形成された左側角部材固定用挿入部336を挿入して嵌合させることで、頭部材330に右側角部材333及び左側角部材334を固定するようになっている。
また、頭部材330の下部には、図19及び図26に示すように、遊技盤30の前後方向における前方P側から順に、ベース部材310の第4孔部314に挿入してネジ(図示省略)でネジ止め固定する第4孔部用挿入孔部338と、ベース部材310の第5孔部315に挿入してネジ(図示省略)でネジ止め固定する第5孔部用挿入孔部337が形成されている。
顔パーツ部材としての鼻部材340は、第1可動体300におけるベース部材310の上方に取り付けられるプラスチック製の装飾部材であり、図44に示すように、龍の鼻を模した形状となっている。この鼻部材340の下部における遊技盤30の前後方向の前方P側には、図19,図20,図23及び図26に示すように、龍の上顎の牙を模した形状のプラスチック製の顔パーツ部材としての牙部材370を取り付ける牙部材固定第1挿入孔部343及び牙部材固定第2挿入孔部344が、遊技盤30の左右方向に並んで形成されている。この牙部材固定第1挿入孔部343と牙部材固定第2挿入孔部344は、牙部材370に形成された牙部材固定用第1固定孔371と牙部材固定用第2固定孔372にそれぞれ挿入するように構成されており、挿入後、それぞれネジNでネジ止め固定することで、鼻部材340に対して牙部材370を下方から固定するようになっている。
また、鼻部材340の下部における遊技盤30の前後方向の後方Q側には、前方P側から順に、ベース部材310の第1孔部311に挿入してネジNでネジ止め固定する第1孔部用挿入孔部345と、ベース部材310の第3孔部313に挿入してネジNでネジ止め固定する第3孔部用挿入孔部346が形成されている。なお、第3孔部用挿入孔部346と第3孔部313との固定に際しては、後述する第1発光手段600の導光透過部材620における台座630に形成された導光透過部材固定孔631、第3孔部313、第3孔部用挿入孔部346の順にネジNを挿入して固定する構成となっており、導光透過部材620、ベース部材310及び鼻部材340をまとめて固定するようになっている。
また、鼻部材340の上部には、顔パーツ部材としての右側髭部材350と同じく顔パーツ部材としての左側髭部材360を取り付ける右側髭部材第1固定孔341と左側髭部材第1固定孔342が形成されている。この右側髭部材350及び左側髭部材360は、図16〜図18,図21〜図23及び図44に示すように、それぞれ龍の髭を模した略L字形状の細長いプラスチック製の装飾部材である。
右側髭部材350,左側髭部材360のL字形状の長辺部353,363及び短辺部354,364のうち、短辺部354,364の先端部には、当該短辺部354,364の延出方向とは異なる方向(本実施の形態では、短辺部354,364の延出方向に対する略垂直方向で、長辺部353,363の延出方向と略平行とならない方向)に突出した右側髭部材固定用第1挿入部351,左側髭部材固定用第1挿入部361が形成されている。また、右側髭部材350,左側髭部材360の長辺部353,363の中間部には、当該長辺部353,363の延出方向とは異なる方向(本実施の形態では、長辺部353,363の延出方向に対する略垂直方向で、短辺部354,364の延出方向と略平行となる方向)に突出した右側髭部材固定用第2挿入部352,左側髭部材固定用第2挿入部362が形成されている。
そして、これらのうち、右側髭部材固定用第1挿入部351と左側髭部材固定用第1挿入部361を、右側髭部材第1固定孔341と左側髭部材第1固定孔342に挿入して嵌合させることで、鼻部材340に右側髭部材350及び左側髭部材360を固定するようになっている。
顔パーツ部材としての右頬部材380と同じく顔パーツ部材としての左頬部材390は、第1可動体300におけるベース部材310の左右側方(遊技盤30の左右方向に相当する)に取り付けられるプラスチック製の装飾部材であり、図44に示すように、龍の左右の頬を模した形状となっている。この右頬部材380の左側と左頬部材390の右側には、遊技盤30の前後方向における前方P側から順に、当該右頬部材380と左頬部材390をベース部材310に取り付ける第2孔部用右頬側固定孔片382と第2孔部用左頬側固定孔片392、同じく当該右頬部材380と左頬部材390をベース部材310に取り付ける第6孔部用固定孔片383と第7孔部用固定孔片393が形成されている。
第2孔部用右頬側固定孔片382と第2孔部用左頬側固定孔片392は、ベース部材310における遊技盤30の前後方向の前方P側に配置された第2孔部312に下方から接触させ、その孔同士の位置を合わせた状態でネジNでネジ止め固定することで、右頬部材380と左頬部材390をベース部材310に固定するためのものである。この第2孔部用右頬側固定孔片382は、略方形状の片が右頬部材380から左方向に突出した形状となっており、ここに孔が空いているものである。また、第2孔部用左頬側固定孔片392は、略方形状の片が左頬部材390から右方向に突出した形状となっており、ここに孔が空いているものである。また、ベース部材310の第2孔部312の下部には、図19,図24,図26,図35〜図37,図41及び図43に示すように、第2孔部用右頬側固定孔片382及び第2孔部用左頬側固定孔片392を収納できる丁度の形状及び大きさの第2孔部下間隙324が形成されており、ここに第2孔部用右頬側固定孔片382及び第2孔部用左頬側固定孔片392を第2孔部用右頬側固定孔片382、第2孔部用左頬側固定孔片392の順に当接させると、がたつきの少ない、丁度収まりの良い状態となるようにされている。
第6孔部用固定孔片383は、ベース部材310における遊技盤30の前後方向の後方Q側かつ遊技盤30の左右方向の右側に配置された第6孔部316に下方から接触させ、その孔同士の位置を合わせた状態でネジNでネジ止め固定することで、右頬部材380をベース部材310に固定するためのものである。この第6孔部用固定孔片383は、図20及び図44に示すように、略方形状の片が右頬部材380から左方向に突出した形状となっており、ここに孔が空いているものである。また、ベース部材310の第6孔部316の下部には、図20,図32,図35〜図38及び図41〜図43に示すように、この第6孔部用固定孔片383を収納できる丁度の形状及び大きさの方形状の第6孔部下収納部322が形成されており、ここに第6孔部用固定孔片383を当接させることで、丁度孔同士の位置を合わせることができるようになっている。
第7孔部用固定孔片393は、ベース部材310における遊技盤30の前後方向の後方Q側かつ遊技盤30の左右方向の左側に配置された第7孔部317に下方から接触させ、その孔同士の位置を合わせた状態でネジNでネジ止め固定することで、左頬部材390をベース部材310に固定するためのものである。この第7孔部用固定孔片393は、図20及び図44に示すように、略方形状の片が左頬部材390から右方向に突出した形状となっており、ここに孔が空いているものである。また、ベース部材310の第7孔部317の下部には、図20,図36及び図42に示すように、この第7孔部用固定孔片393を収納できる丁度の形状及び大きさの方形状の第7孔部下収納部323が形成されており、ここに第7孔部用固定孔片393を当接させることで、丁度孔同士の位置を合わせることができるようになっている。
また、右頬部材380の右側と左頬部材390の左側には、当該右頬部材380と左頬部材390に右側髭部材350と左側髭部材360を取り付ける右側髭部材第2固定孔381と左側髭部材第2固定孔391が形成されている。この右側髭部材第2固定孔381と左側髭部材第2固定孔391に、前記した右側髭部材固定用第2挿入部352と左側髭部材固定用第2挿入部362を挿入して嵌合させることで、右頬部材380に右側髭部材350を、左頬部材390に左側髭部材360を、それぞれ固定するようになっている。
そして、右側髭部材350と左側髭部材360を、前記した鼻部材340と右頬部材380,左頬部材390に対して嵌合させることで、右側髭部材350を鼻部材340及び右頬部材380に、左側髭部材360を鼻部材340及び左頬部材390にそれぞれ固定すると共に、右側髭部材350を介して鼻部材340と右頬部材380をベース部材310へのネジ止め以外に固定することができ、左側髭部材360を介して鼻部材340と左頬部材390をベース部材310へのネジ止め以外に固定することができるようになっている。
また、右側髭部材350及び左側髭部材360は、それぞれ細長いプラスチック製の部材であることから可撓性を有しており、そのため、右側髭部材350,左側髭部材360を、それぞれ鼻部材340と右頬部材380,左頬部材390に取り付ける際には、右側髭部材350,左側髭部材360を撓ませた状態で、各挿入部をそれぞれの固定孔に嵌合させることができる。これにより、鼻部材340と右頬部材380,左頬部材390の間に、右側髭部材350,左側髭部材360による反力が掛かり、その力の方向に応じて双方の接合部を強固に接触させることができるものである。
また、頭部材330と鼻部材340、右頬部材380及び左頬部材390等を前記したようにして組み付けると、図16,図17及び図22に示すように、頭部材330の前端部と鼻部材340の後端部の間の第1接合部L1、頭部材330の右端部及び鼻部材340の右端部と右頬部材380の左端部との間の第2接合部L2、頭部材330の左端部及び鼻部材340の左端部と左頬部材390の右端部との間の第3接合部L3を介して相互に接合して、龍の頭及び上顎を模した状態に組み上がるようになっている。このとき、第1接合部L1と第2接合部L2の間に第2発光手段700の右側第2光透過部材720が臨み、第1接合部L1と第3接合部L3の間に第2発光手段700の左側第2光透過部材730が臨むように構成されている。
第1発光手段600は、パチンコ遊技機10の表示演出サブ基板21の指示に応じて、後述する第1光源612からの光を同じく後述する第1光透過部材640を介して、龍の口の中である開口35から遊技者側たる前方Pに向かって出射することで、龍が口から光を吐いているように見せる手段である。この第1発光手段600は、相対的に開閉動作する(本実施の形態では、前記したように、第1可動体300がスライド移動しながら回動し、その動作に第2可動体400が追随しながら、回動に関して途中で第1可動体300の回転方向と逆方向に回転することで、龍の口が開閉する動作を行っている)第1可動体300と第2可動体400の間の前面302から右側面303及び左側面304に掛けて形成された開口305の奥側に形成された収容空間306内に配置されており、第1可動体300側、すなわち第2可動体400よりも第1可動体300により近い箇所に配置されている。また、この第1発光手段600は、第1可動体300の動作と一体になって動くようにベース部材310に対する一方側としての下面に沿うように当該ベース部材310に支持固定されている。また、本実施の形態の第1発光手段600における第1光源612、後述する第1導光部材650、第1光透過部材640等は、ベース部材310に沿って支持されているが、そのうち、第1光源612については、ベース部材310に直接支持されており、第1導光部材650、第1光透過部材640については、直接は後述する台座630に支持されており、この台座630を介してベース部材310に支持されている。また、第1発光手段600は、当該第1発光手段600の光出射方向が遊技盤30の前後方向における前方P側となる、龍の口が正面を向く状態となった際に、遊技者側から龍の口の中からの光が見易く、かつ、興趣を損なう電気配線や光源等の部材が遊技者から見難くなるように各部材が配置されており、また、できるだけ第1可動体300に近い位置に配置されるようになっている。
この第1発光手段600は、図19,図20,図24〜図31,図38〜図44に示すように、第1光源部材610と、導光透過部材620とを有する構成となっている。
第1光源部材610は、第1発光手段600を構成する部材の中で遊技盤30の前後方向における最後部(すなわち第1光透過部材640(後述)の裏面641側)に配置されている部材であり、この第1光源部材610に含まれる光源としての第1光源612が、軸受部材としての台座630の湾曲部670(後述)及び外軸147,148よりも遊技盤30の前後方向における後方Q側に配置されるように構成されている。また、第1光源部材610は、第1光透過部材640の光軸K2よりも第1可動体300寄りに配置されており、導光部材としての第1導光部材650(後述)よりも第1可動体300に近い位置に配置されている。この第1光源部材610は、配線基板としての第1光源基板611の遊技盤30の前後方向における前面に、前記した光源としての第1光源612を配置したものである。本実施の形態の第1光源基板611は、略T字状の配線基板であり、本実施の形態の第1光源612は、T字状の第1光源基板611の前面下部に配置された第1の色調の光としての白色の光を発光するLEDで構成されている。また、第1光源612は、図28等に示すように、第1発光手段600が収容された収容空間306において、第1光透過部材640と光軸K2が一致する仮想位置Mに対して、収容空間の内壁面307側(内壁面307は、本実施の形態のベース部材310の下面に相当し、内壁面側とは図24,28における上方に相当する)にズレて配置されている。
また、本実施の形態では、第1光源基板611の後面上部に、外部から第1光源612に対する電源及び制御信号を送るための電気配線を取り付ける第1光源コネクタ613を備えている。この第1光源部材610は、ベース部材310におけるスリット状の第1光源部材収納部318に収納配置して支持されており、第1光源部材収納部318のスリット形状により、図24,41,43に示すように、第1光源基板611の上部がベース部材310に対する垂直方向よりも前傾した状態に収納配置されるようになっている。この前傾角度は、第1導光部材650の長手方向(すなわち、第1導光部材650の光軸K1の方向)に第1光源612から丁度平行な光を発することができる角度に形成されている。この第1光源612から第1導光部材650に掛けての光軸K1の方向は、第1光透過部材640の光軸K2の方向とは異なる方向で、かつ当該第1光透過部材640の光軸K2と交わる向きとなっている。
導光透過部材620は、光透過性(透光性)を有する材料であるアクリル樹脂等のプラスチック(本実施の形態では、ベース部材310と同じ無色透明のアクリル樹脂)からなる部材であり、軸受部材としての台座630に、光透過部材としての第1光透過部材640、導光部材としての第1導光部材650等を一体成形したものである。
第1光透過部材640は、一体成形された台座630を介して、装飾物としての第1可動体300のベース部材310の下面に固定されていて、収容空間306内において軸受部材としての台座630の湾曲部670(後述)及び外軸147,148よりも遊技盤30の前後方向における前方P側に配置されており、裏面641から入射させた第1光源612からの光を透過させて遊技者と相対する前方Pの表面642から視認可能に出射するものである。本実施の形態の第1光透過部材640は、裏面641が平面形状で、かつ、表面642が凸面形状の凸レンズに形成されており、ベース部材310の面方向と略同方向に凸レンズの正面が向くようになっている。
第1導光部材650は、一体成形された台座630を介して第1可動体300のベース部材310の下面に固定されており、前記した収容空間306において第1光源612と第1光透過部材640との間で、かつ、第1光透過部材640の裏面641との間に空間Sを有する位置に配置されている。この第1導光部材650は、第1光源612の仮想位置Mに対する位置ズレに起因した第1光透過部材640との光軸K1,K2のズレを解消すべく、第1光源612からの光を屈折して第1光透過部材640へと向かわせるものであり、その出射側端面における屈折によって光軸K1に沿う光の向きを光軸K2の方向に転換可能に成してある。具体的には、第1光透過部材640より第1可動体300側に配置された第1光源612と相対する光源側端面652から第1光源から発せられた第1の色調の光としての白色の光を入光させて、第1光源612より第1可動体640から離れた位置に配置された第1光透過部材640の裏面641と相対する光透過部材側端面651から第1光透過部材640の裏面641に向けて光を出光させるように導くものである。このことから、第1導光部材650の長手方向(すなわち、第1導光部材650の光軸K1の方向)は、ベース部材310の面方向及び第1光透過部材640の凸レンズの正面方向に対して遊技盤30の前後方向の後方Q側から前方P側に向かって下方に傾斜するような向きに配置されている。これにより、第1光源612を第1可動体300のよりベース部材310側に配置して第1光源612を遊技者から見え難くすることができるようになっている。なお、本実施の形態の第1導光部材650は、光源側端面652から光透過部材側端面651に向かう方向(すなわち、第1導光部材650の光軸K1の方向)を長手方向とする細長形状の略直方体形状に形成されている。
前記した第1導光部材650の長手方向の2つの端面651,652のうち、光源側端面652は、第1光源612及び第1導光部材650の光軸K1の方向に対して垂直な面となっている。これに対し、光透過部材側端面651は、第1導光部材650の光軸K1の方向に対する垂直面から傾斜した傾斜面となっている。これにより、光源側端面652では、第1光源612から発せられた光の光軸K1の方向が変化することなく第1導光部材650に入射し、光軸K1に沿って第1導光部材650の内部を通過する光が空間Sに向けて出射されるときに光透過部材側端面651で屈折させられるから、その結果、第1光透過部材640の裏面641の所望位置に光が入射するようにすることができるものである。
本実施の形態では、第1導光部材650の光透過部材側端面651の傾斜面は、当該光透過部材側端面651から第1光透過部材640の裏面641及び表面642を介して出射される光が、遊技者に向かうように計算された傾斜方向及び傾斜角度となっている。すなわち、本実施の形態の第1導光部材650の光透過部材側端面651は、遊技盤30の上下方向については、遊技盤30正面からみた下向きに傾斜し、遊技盤30の左右方向については、遊技盤30正面からみた左向きに傾斜するように形成されている。これにより、光の光軸の方向のうち、遊技盤30の上下方向の光軸の方向については、第1導光部材650における光軸K1の方向が、下向きに傾斜した光透過部材側端面651で上向きに屈折して、第1光透過部材640の裏面641に対して光が垂直に入射する方向である光軸K2の方向に変わるものである。また、光の光軸の方向のうち、遊技盤30の左右方向の光軸の方向については、第1導光部材650における光軸K1の方向が、左向きに傾斜した光透過部材側端面651で右向きに屈折して、第1光透過部材640の裏面641に対して光が遊技盤30正面からみた右側部分に向かう方向である光軸K3の方向に変わるものである。その結果、第1光透過部材640の裏面641から入射した光は、凸面形状の表面642から出射する際に、上下方向に関してはそのまま光軸K2の方向が変化することなく進み、左右方向に関しては遊技盤30正面からみた左向きにさらに屈折して進むことになる。この方向が、標準的な体型の遊技者が遊技中に座っているときの、丁度、遊技者の目の位置になるように計算されており、遊技者に対してインパクトのある光を出射する遊技演出を行うことができるものである。
また、前記したように、本実施の形態の第1光透過部材640及び第1導光部材650は、台座630と一体成形されており、この台座630が、第1光透過部材640と第1導光部材650を支持している。また、台座630は、第1可動役物100の第1可動体300のベース部材310に取り付けられている。この結果、台座630を介して、第1光透過部材640と第1導光部材650が、第1可動役物100の第1可動体300のベース部材310に支持された状態となっている。この台座630は略板状の部材であり、本実施の形態では、軸受部材を兼ねており、その一部である前後方向の中間位置(すなわち、前後方向における第1光透過部材640と第1光源612の配置位置の間)に、第1導光部材650の支持側である下方に突出して湾曲形状(断面略円弧状)に形成された湾曲部670を一体成形で有している。この湾曲部670は、内軸130を、第2可動体400の第2可動体左側孔片403、第3歯車138、左側外軸148の左側内軸貫通孔146、第2可動体400の第2可動体右側孔片402及び右側外軸147の右側内軸貫通孔145に挿通させた状態の外軸147,148を、軸方向を遊技盤30の左右方向、かつ、第1導光部材650の光軸K1と直交する方向にして挿通させて、その湾曲部の内側面(内側)671で受け、前記したベース部材310のベース部材側外軸受321と共に、第1可動役物100の第1可動体300のベース部材310に回動可能に支持するものである。言い換えれば、台座630の湾曲部670の内側面(内側)671と、第1可動体300のベース部材310のベース部材側外軸受321との間で、外軸147,148を回動可能に受けて、可動役物100の第1可動体300と第2可動体400との回動軸受構造(軸受構造)102を構成するようになっている。
また、前記したように、本実施の形態の第1光源部材610は、外軸147,148及び当該外軸147,148を支持する軸受部材としての台座630の湾曲部670に対して遊技盤30の前後方向における後方Q側に配置されている。そして、後述するように、湾曲部670の下方に、第1導光部材650が前方Pから後方Qに掛けて長尺となるように支持されており、この第1導光部材650の存在により、第1光源部材610の第1光源612が、遊技者から容易には視認することができないように隠された状態となっている。なお、この構成では、遊技者から第1導光部材650は視認できることとなるが、第1導光部材650は第1光源612のように配線が取り付けられておらず、また、その形状自体も第1光源612よりも平らで美しく、第1可動役物100の美観を損なう虞の低いものであるため、特に遊技演出を興醒めとさせて演出効果を妨げることにはならないものである。さらに、本実施の形態では、外軸147,148に対して遊技盤30の前後方向における前方P側に配置された第1光透過部材640が、その後方Q側に配置された第1導光部材650や第1光源612を、遊技盤30の前方Pから見た状態で覆い隠す位の大きさ及び形状となっているため、第1導光部材650や第1光源612が遊技者からより視認し難い状態とされている。
また、台座630に形成された湾曲部670は、外軸147,148を受ける側である内側面671とは反対側の面である外側面672で、第1導光部材650を支持する構成となっている。本実施の形態では、湾曲部670における突出した下方の先端部の外側面672に、第1導光部材650を台座630に支持する導光部材支持部680を一体成形で有している。すなわち、本実施の形態では、台座630、第1光透過部材640、第1導光部材650、湾曲部670及び導光部材支持部680が、一体成形により形成されているものである。導光部材支持部680は、下方へ突出した湾曲部670を利用して形成されているため、通常であれば導光部材支持部680のために台座630から第1導光部材650の位置までの距離分を必要とする部材の量を湾曲部670の下部から下の分だけに減らすことができると共に、導光部材支持部680を湾曲部670と別に配置する場合と比べて省スペース化を図ることができ、第1可動体300における配置スペースの効率化も行うことができるものである。
また、本実施の形態では、第1光源612から発せられた第1の色調の光としての白色の光を第1導光部材650の長手方向(すなわち、第1導光部材650の光軸K1の方向)に導くのとは別に、第1光源612と第1光透過部材640との間の第1導光部材650の後部でかつ第1光源612と右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730との間におけるベース部材310に対する一方側としての下面に配置された導光部材としての分岐導光部材660により、第1光源612から発せられた第1の色調の光としての白色の光の一部を第1導光部材650とは異なる方向の斜め上方(光軸K5の方向)に配置された右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730に導くようになっている。詳述すると、この分岐導光部材660は、第1光源612から発せられた光を、ベース部材310の下面側から、第2発光手段700の右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730と同一の透明な材質で一体成形されたベース部材310及び右側第2光透過部材720の裏面721と左側第2光透過部材730の裏面731に向けて出光可能に設けられている。図24及び図43に示すように、この分岐導光部材660により、第1光源612発せられた第1の色調の光としての白色の光が、透明なベース部材310を介して、又は直接、第2発光手段700の右側第2光透過部材720の裏面721と左側第2光透過部材730の裏面731に達するように、第1光源612、分岐導光部材660、ベース部材310右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730が適正に配置されている。これにより、右側第2光透過部材720と左側第2光透過部材730は、右側第2光源712と左側第2光源713からの赤色の光と分岐導光部材660を介した第1光源612の白色の光が混合して、独特の混色の色合いを醸し出すようになっている。しかも、第1発光手段600の第1光源612と、第2発光手段700の右側第2光源712、左側第2光源713、第1光透過部材640、右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730と、第1発光手段600の分岐導光部材660の位置関係は、第1可動体300が回動等によってどのように動いても変わらないように、ベース部材310を挟んで互いに固定されているため、安定した混色状態を保つことができるものである。
また逆に、第2発光手段700の右側第2光源712及び左側第2光源713からの赤色の光は、その第2光源712,713が遊技盤30の前方P側を向いていて、第1発光手段600の第1導光部材650や第1光透過部材640の方向を向いておらず、さらに当該第2光源712,713からの光を第1発光手段600の第1導光部材650や第1光透過部材640に向けて導光する部材も配置されていないため、第1光透過部材640に対して赤色の光を入射させるようにはなっていない。そのため、第1発光手段600の第1光透過部材640の裏面641には、第1光源612が発した白色の光だけが入射し、第1光透過部材640の表面642からは白色の光が出射するようになっている。
また、本実施の形態では、表示演出サブ基板21の各種の指示に応じて、右側第2光透過部材720の裏面721と左側第2光透過部材730の裏面731に、第1光源612から発せられた第1の色調の光としての白色の光及び右側第2光源712と左側第2光源713から発せられた第2の色調の光としての赤色の光の双方又はどちらか一方が入射するように、第1光源612と右側第2光源712、左側第2光源713の発光状態がバリエーションを有しており、これは、前記した表示演出サブ基板21によって変化するように制御されている。
前記したバリエーションの各パターンについて詳述すると、まず、第1光源612と右側第2光源712及び左側第2光源713の双方から光を発するように制御されているときには、右側第2光透過部材720の裏面721及び左側第2光透過部材730の裏面731に、白色の光及び赤色の光の双方の光が入射し、その結果、右側第2光透過部材720の表面722及び左側第2光透過部材730の表面732から白色と赤色の光(2つの色調の光)が混合された色合いの光を遊技者側に出射することができる状態となる。
また、右側第2光源712及び左側第2光源713からは光を発しないで第1光源612のみから光を発するように制御されているときには、右側第2光透過部材720の裏面721及び左側第2光透過部材730の裏面731に、白色の光のみが入射し、その結果、右側第2光透過部材720の表面722及び左側第2光透過部材730の表面732から白色の光を遊技者側に出射することができる状態となる。
さらに、第1光源612からは光を発しないで右側第2光源712及び左側第2光源713のみから光を発するように制御されているときには、右側第2光透過部材720の裏面721及び左側第2光透過部材730の裏面731に、赤色の光のみが入射し、その結果、右側第2光透過部材720の表面722及び左側第2光透過部材730の表面732から赤色の光を遊技者側に出射することができる状態となる。
そして、これらの発光状態は、パチンコ遊技機10における表示演出サブ基板21の指示に応じて適宜決定されれば良い。以下に例を挙げる。
まず、遊技状態が大当り状態やリーチ状態等の特殊な状態でない所謂通常状態のときには、第1光源612も右側第2光源712及び左側第2光源713も発光しておらず、龍の目と口は光っていない状態となっている。
次に、遊技状態が所謂ノーマルリーチのときには、第1光源612は発光させずに右側第2光源712及び左側第2光源713のみを発光させて、右側第2光透過部材720の裏面721及び左側第2光透過部材730の裏面731に、赤色の光のみを入射させ、その結果、右側第2光透過部材720の表面722及び左側第2光透過部材730の表面732から赤色の光を遊技者側に出射して、龍の目が赤色に光っている状態とする。また、このとき、龍の口は、第1光源612が発光していないため、光っていない状態となる。
さらに、遊技状態が所謂スーパリーチのときには、第1光源612と右側第2光源712及び左側第2光源713の双方を発光させて、右側第2光透過部材720の裏面721及び左側第2光透過部材730の裏面731に、白色の光及び赤色の光の双方の光を入射させ、その結果、右側第2光透過部材720の表面722及び左側第2光透過部材730の表面732から白色と赤色の光(2つの色調の光)が混合された色合いの光を遊技者側に出射して、龍の目が白色と赤色の混合した色合いに光っている状態とする。また、このとき、龍の口は、第1光源612から発せられた白色の光が、第1導光部材650を介して第1光透過部材640に達し、この表面642から遊技者側に出射されることによって、白色に光っている状態となる。
またさらに、遊技状態が所謂大当り状態のときには、右側第2光源712及び左側第2光源713は発光させずに第1光源612のみを発光させて、右側第2光透過部材720の裏面721及び左側第2光透過部材730の裏面731に、白色の光のみを入射させ、その結果、右側第2光透過部材720の表面722及び左側第2光透過部材730の表面732から白色の光を遊技者側に出射して、龍の目が白色に光っている状態とする。また、このとき、龍の口は、第1光源612から発せられた白色の光が、第1導光部材650を介して第1光透過部材640に達し、この表面642から遊技者側に出射されることによって、白色に光っている状態となる。
なお、分岐導光部材660は、前記した導光部材支持部680と共に、第1導光部材650を台座630に支持する支持部としての役割も同時に担っている。すなわち、本実施の形態の第1導光部材650は、湾曲部670の先端部から延びる導光部材支持部680と、支持部としての分岐導光部材660との2点で、台座630に支持されており、この台座630を介してベース部材310に支持されている構成となっている。このような2点支持(複数点支持)による支持構造により、第1導光部材650をより安定した状態に支持することができるようになっている。
また、台座630の湾曲部670の前方P側には、導光透過部材620をベース部材310に固定するための導光透過部材固定孔631を有している。導光透過部材620をベース部材310に固定する際には、台座630の後部に形成された鉤状の引っ掛け部632をベース部材310の所定位置に引っ掛けて位置決めを行い、台座630の導光透過部材固定孔631とベース部材310の第3孔部313の位置を合わせた上で、当該導光透過部材固定孔631から第3孔部313に掛けてネジNを螺合させて固定するようになっている。なお、第1導光部材650の光透過部材側端面651と第1光透過部材640の裏面641との間の空間Sは、少なくとも台座630をベース部材310に固定するネジNを導光透過部材固定孔631に螺合させるためのドライバ等が挿入可能な程度の幅を有するようにされている。
なお、本実施の形態では、前記した第1可動体300の各部材及び関連部材のネジ止めに使用するネジNについては、全て同じ規格のものを使用しており、組立時の作業効率を向上させる役割を担っている。
以上のように、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、遊技者側たる前方Pに向かって突出する立体形状を成すと共に前面302から両側面303,304に掛けて立体的に延在する開口305が形成された第1及び第2可動体(装飾物)300,400と、該第1及び第2可動体(装飾物)300,400において前記開口305の奥側に形成された収容空間306に配置された第1光透過部材(光透過部材)640及び第1光源(光源)612を有し該第1光源(光源)612からの光を該第1光透過部材(光透過部材)640を介して前記開口305から前方Pへと出射する第1発光手段(発光手段)600とを備えたパチンコ遊技機(遊技機)10において、前記第1光源(光源)612は前記収容空間306において前記第1光透過部材(光透過部材)640と光軸K2が一致する仮想位置Mに対して前記収容空間306の内壁面307側にズレて配置されており、前記収容空間306において前記第1光源(光源)612と前記第1光透過部材(光透過部材)640との間には、前記第1光源(光源)612の前記仮想位置Mに対する位置ズレに起因した前記第1光透過部材(光透過部材)640との光軸ズレを解消すべく、該第1光源(光源)612からの光を屈折して前記第1光透過部材(光透過部材)640へと向かわせる第1導光部材(導光部材)650が配置されていることを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、第1発光手段(発光手段)600において、第1光源(光源)612が第1光透過部材(光透過部材)640と光軸K2が一致する仮想位置Mに対して収容空間306の内壁面307側にズレて配置されており、第1光源(光源)612と第1光透過部材(光透過部材)640との間に、、第1光源(光源)612からの光を屈折して第1光透過部材(光透過部材)640へと向かわせる第1導光部材(導光部材)650が配置されていることで、第1光源(光源)612を第1光透過部材(光透過部材)640から離れた位置に配置しても光を第1光透過部材(光透過部材)640の所望の位置から遊技者側たる前方Pへと出射することができ、その結果、第1発光手段(発光手段)600を有する第1及び第2可動体(装飾物)300,400において、第1発光手段(発光手段)600の発光状態に制限を加えずに第1及び第2可動体(装飾物)300,400の構造設計の自由度を向上させることができる。
また、第1光源(光源)612を第1光透過部材(光透過部材)640から離れた位置に配置しており、かつ、第1光源(光源)612を第1光透過部材(光透過部材)640と光軸K2が一致する仮想位置Mに対して内壁面307側にズレた位置に配置して、第1導光部材(導光部材)650により第1光源(光源)612の仮想位置Mに対する位置ズレに起因した第1光透過部材(光透過部材)640との光軸ズレを解消するようにしていることから、第1光源(光源)612が比較的大型であっても、その第1光源(光源)612を第1光透過部材(光透過部材)640や第1可動体(装飾物)300の存在の陰に隠して、遊技者が第1光透過部材(光透過部材)640の奥側を覗き込んでも第1光源612(光源)が見え難いようにすることができ、その結果、遊技演出が興醒めとなることを抑制することができる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、前記した特徴に加え、前記第1導光部材(導光部材)650の光透過部材側端面651の傾斜面は、当該光透過部材側端面651から前記第1光透過部材(光透過部材)640の裏面641及び表面642を介して出射される光が、遊技者に向かう傾斜方向及び傾斜角度となっていることを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、第1導光部材(導光部材)650の光透過部材側端面651の傾斜面が、最終的に光が遊技者に向かうようにされた傾斜方向及び傾斜角度となっていることで、遊技者に対してインパクトのある光を出射する遊技演出を行うことができるものである。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、第1可動体(第1部材)300と第2可動体(第2部材)400とが相対回動することで該第1可動体(第1部材)300と該第2可動体(第2部材)400との遊技者側たる前方P側が開閉動作して遊技の演出を行う第1可動役物(可動役物)100と、該第1可動役物(可動役物)100において該第1可動体(第1部材)300と該第2可動体(第2部材)400とで挟まれた収容空間(発光空間)306内から前方Pへと光を出射するの第1発光手段(発光手段)600とを備えたパチンコ遊技機(遊技機)10において、前記第1可動役物(可動役物)100の回動軸受構造102は、前記収容空間(発光空間)306内に配置された外軸(軸)147,148と、前記収容空間(発光空間)306内に配置され該外軸(軸)147,148に沿う湾曲部670を有した台座(軸受部材)630とを有し、前記第1発光手段(発光手段)600は、前記収容空間(発光空間)306内において前記台座(軸受部材)630の前記湾曲部670よりも前方Pに配置された第1光透過部材(光透過部材)640と、前記台座(軸受部材)630の前記湾曲部670よりも後方Qに配置された第1光源(光源)612と、前記収容空間(発光空間)306内において該第1光源(光源)612と前記第1光透過部材(光透過部材)640との間に配置され、該第1光源(光源)612からの光を該第1光透過部材(光透過部材)640へと導く第1導光部材(導光部材)650とを有し、前記台座(軸受部材)630の前記湾曲部670は、外側面(前記外軸(軸)147,148を受ける側とは反対側の面)672で前記第1発光手段(発光手段)600の前記第1導光部材(導光部材)650を支持することを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、台座(軸受部材)630の湾曲部670が、外側面(外軸(軸)147,148を受ける側とは反対側の面)672で第1発光手段(発光手段)600の第1導光部材(導光部材)650を支持するようになっていることで、第1導光部材(導光部材)650を支持する部材として台座(軸受部材)630の湾曲部670を利用することができ、その結果、第1導光部材(導光部材)650を有する第1発光手段(発光手段)600の当該第1導光部材(導光部材)650を、安定して支持固定することができると共に、支持に関する部材を削減することができる。また、第1導光部材(導光部材)650を支持する役割だけの部材と台座(軸受部材)630の湾曲部670を別々に配置する場合と比べて、省スペース化も図ることができる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、前記した特徴に加え、前記第1導光部材(導光部材)650、前記湾曲部670及び導光部材支持部680が一体成形されていることを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、支持する側の湾曲部670及び導光部材支持部680と、支持される側の第1導光部材(導光部材)650とが一体成形されることで、両者の位置関係を確実に固定することができ、その結果、第1導光部材(導光部材)650を安定して支持固定することができる。さらに、一体成形により、部品点数を減少させることができ、その結果、パチンコ遊技機(遊技機)10の製造工程を簡略化することができる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、立体形状の装飾部301を有する内部が空洞の第1可動体(装飾体)300と、該第1可動体(装飾体)300の裏側に配置され該第1可動体(装飾体)300の一部を光らせるための右側及び左側第2光源(光源)712,713とを備えたパチンコ遊技機(遊技機)10において、前記第1可動体(装飾体)300は、ベース部材310と、前記右側及び左側第2光源(光源)712,713の光を透過する右側及び左側第2光透過部材(光透過部材)720,730と、該ベース部材310にそれぞれ組み付けられることで該右側及び左側第2光透過部材(光透過部材)720,730とで前記装飾部301を完成させる頭部材330,鼻部材340,右側髭部材350,左側髭部材360,牙部材370,右頬部材380,左頬部材390(以上、複数の構成部材)とを有し、前記ベース部材310は光透過性の材料よりなり、前記右側及び左側第2光透過部材(光透過部材)720,730は該ベース部材310に一体成形されていることを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、第1可動体(装飾体)300における立体形状の装飾部301の一部を成して当該第1可動体(装飾体)300の一部を光らせるために右側及び左側第2光源(光源)712,713の光を透過する右側及び左側第2光透過部材(光透過部材)720,730が、光透過性の材料よりなる第1可動体(装飾体)300のベース部材310と一体成形されているため、ベース部材310と右側及び左側第2光透過部材(光透過部材)720,730との組み付けの必要がなく、第1可動体(装飾体)300の部品点数を削減して生産効率を向上させることができ、さらに、ベース部材310と右側及び左側第2光透過部材(光透過部材)720,730の位置関係が固定されていることで、第1可動体(装飾体)300の一部を光らせるための部材の位置精度も向上させることができる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、第1可動体(第1部材)300と第2可動体(第2部材)400とが相対回動することで遊技の演出を行う第1可動役物(可動役物)100と、該第1可動役物(可動役物)100において該第1可動体(第1部材)300と該第2可動体(第2部材)400との間から遊技者に向かって発光する第1発光手段(発光手段)600とを備えたパチンコ遊技機(遊技機)10において、前記第1発光手段(発光手段)600は、第1光源(光源)612と、第1光透過部材(光透過部材)640と、該第1光源(光源)612からの光を該第1光透過部材(光透過部材)640に導く第1導光部材(導光部材)650と、該第1光透過部材(光透過部材)640及び該第1導光部材(導光部材)650を支持して前記第1可動体(第1部材)300に取り付ける台座630とを有しており、該台座630の一部を湾曲形状としてこの湾曲部670の内側面(内側)671と前記第1可動体(第1部材)300との間で外軸(回動軸)147,148を受けるようにすることで、該台座630が前記第1可動体(第1部材)300と前記第2可動体(第2部材)400との回動軸受構造(軸受構造)102を構成することを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、第1発光手段(発光手段)600における台座630の一部に形成された湾曲部670の内側と第1可動体(第1部材)300との間で外軸(回動軸)147,148を受けるようにしたことで、第1発光手段(発光手段)600の台座630が第1可動体(第1部材)300と第2可動体(第2部材)400との回動軸受構造(軸受構造)102の一部を構成するようにしたため、回動軸受構造(軸受構造)102を構成する部品の作用の一部を第1発光手段600の台座630(他の機能部品)に担わせることができ、その結果、限られた空間における第1光源(光源)612及び回動軸受構造(軸受構造)102の配置設計を良好に行えるようにすると共に、第1可動役物(可動役物)100に使用する部品点数の削減も行うことができる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、前記した特徴に加え、前記第1光透過部材(光透過部材)640、前記第1導光部材(導光部材)650及び前記湾曲部670が形成された前記台座630が一体成形されていることを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、湾曲部670が形成された台座630を介して、第1光透過部材(光透過部材)640と第1導光部材(導光部材)650とが一体成形されることで、両者の位置関係を確実に固定することができ、その結果、第1導光部材(導光部材)650から第1光透過部材(光透過部材)640の所望位置へ確実に光を導くことができる。さらに、一体成形により、部品点数を減少させることができ、その結果、パチンコ遊技機(遊技機)10の製造工程を簡略化することができる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、遊技者側たる前方Pから視認可能に配置される第1及び第2可動体(装飾物)300,400と、白色(第1の色調)の光を発する第1光源612及び第1光透過部材640を有し前記第1光源612からの光を前記第1光透過部材640を介して出射する第1発光手段600と、白色(第1の色調)とは異なる赤色(第2の色調)の光を発する右側及び左側第2光源(第2光源)712,713並びに右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730を有し前記右側及び左側第2光源(第2光源)712,713からの光を前記右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730を介して出射する第2発光手段700とを備え、前記第1光源612からの光並びに前記右側及び左側第2光源(第2光源)712,713からの光が前方Pから視認可能に前記第1可動体(装飾物)300に前記第1光透過部材640並びに前記右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730が配置されるパチンコ遊技機(遊技機)10において、前記第1光源612と前記第1光透過部材640との間には前記第1光源612からの光の一部を前記右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730に導く分岐導光部材(導光部材)660が配置されていることを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、第1及び第2発光手段(2つの発光手段)600,700における第1,右側第2及び左側第2光透過部材(互いの光透過部材)640,720,730が共に同じ第1可動体(装飾物)300に配置されることで、第1,右側第2及び左側第2光源(それぞれの光源)612,712,713からの光の出射位置の位置関係が一定の状態に固定された状態で、右側及び左側第2光源(第2光源)712,713から右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730を介して赤色(第2の色調)の光を出射させると共に、第1光源612と第1光透過部材640との間に配置された分岐導光部材(導光部材)660により、第1光源612から発せられた白色(第1の色調)の光の一部を右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730に導くようにされているため、白色と赤色(異なる色調)の光を発する2つの光源612,712,713を用いて、第1可動体(装飾物)300の一部分である右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730のみを白色と赤色(2つの色調)の光が混合した色合いに光らせることができ、しかも遊技者の第1及び第2可動体(装飾物)300,400を見る視点が変化しても混合された色合いの光の見え方が一定で変化がないように保つことができる。
また、第1光源612から発せられた白色(第1の色調)の光は、分岐導光部材(導光部材)660とは別に、第1導光部材650によって第1光透過部材640にも導かれるようになっているため、第1光源612は、1つの光源で2箇所に光を供給する機能を有するものとされている。さらに、第1光源612から発せられた白色(第1の色調)の光は分岐導光部材(導光部材)660によって右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730に導かれるようになっていたが、逆に、右側及び左側第2光源(第2光源)712,713から発せられた赤色(第2の色調)の光については、これを第1光透過部材640に導く導光部材を有していない構成であるため、第1光透過部材640では赤色(第2の色調)の光の影響を受けずに白色(第1の色調)の光のみが出射されることとなる。これにより、第1光透過部材640は白色(第1の色調)の光、右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730は白色(第1の色調)の光と赤色(第2の色調)の光が混合された色合いの光、というように双方で異なる色調の光を出射することができるようになっている。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、前記した特徴に加え、表示演出サブ基板(制御手段)21からの指示により、前記右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730の裏面721,731に、第1光源612から発せられた白色(第1の色調)の光並びに/又は右側及び左側第2光源(第2光源)712,713から発せられた赤色(第2の色調)の光が入射するように、第1光源612並びに右側及び左側第2光源(第2光源)712,713の発光状態が制御されていることを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、第1光源612の発光状態と、右側及び左側第2光源(第2光源)712,713の発光状態の組み合わせで、右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730の裏面721,731に、白色(第1の色調)の光及び赤色(第2の色調)の光の双方の光を入射させて遊技者側に白色(第1の色調)の光と赤色(第2の色調)の光が混合した色合いの光を出射したり、白色(第1の色調)の光のみを入射させて遊技者側に当該白色(第1の色調)の光を出射したり、赤色(第2の色調)の光のみを入射させて遊技者側に当該赤色(第2の色調)の光を出射したりすることができ、右側及び左側第2光透過部材(第2光透過部材)720,730の発光状態にバリエーションを持たせることができるものである。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10は、遊技盤30に、演出用の第1可動役物(可動役物)100を備えたパチンコ遊技機(遊技機)10において、前記第1可動役物(可動役物)100は、相対する第1可動体(第1部材)300及び第2可動体(第2部材)400と、前記第1可動体(第1部材)300と前記第2可動体(第2部材)400の間の前記第1可動体(第1部材)300側に固定された第1発光手段(発光手段)600と、を有しており、前記第1可動体(第1部材)300、前記第2可動体(第2部材)400及び前記第1発光手段(発光手段)600は、該第1発光手段(発光手段)600の光出射方向が前記遊技盤30の前後方向における前側となる方向Pを含む方向に、一体となって回動し、かつ、前記第1可動体(第1部材)300、前記第2可動体(第2部材)400及び前記第1発光手段(発光手段)600が、前記した方向に一体となって回動することにより、前記第1発光手段(発光手段)600の光出射方向が前記遊技盤30の前後方向における前方P側となったときに、前記第1可動体(第1部材)300及び前記第1発光手段(発光手段)600は回動しないで、前記第2可動体(第2部材)400が、その状態における前記遊技盤30の前後方向の前方P側が前記第1可動体(第1部材)300に対して開く方向に回動するように作動することを特徴とする。
そして、本実施の形態のパチンコ遊技機(遊技機)10によれば、第1発光手段(発光手段)600を含めた全ての部材(第1可動体(第1部材)300、第2可動体(第2部材)400及び第1発光手段(発光手段)600)が一体となって回動すると共に、その第1発光手段(発光手段)600から光を発するに当たって、一部の部材(第2可動体(第2部材)400)のみが回動して第1発光手段(発光手段)600を露出させるようになっていることで、複雑な動きと光で動物やアニメのキャラクタのような複雑な動きをかたどった第1可動役物(可動役物)100を構成することができる。
しかも、第1光透過部材(光透過部材)640を、上顎を模した第1可動体(第1部材)300のやや奥側に配置しているため、第1可動体(第1部材)300の回動の過程で、龍の頭部が下を向いている状態のときは、当該第1可動体(第1部材)300により第1光透過部材(光透過部材)640を隠している状態となる。そして、第1可動体(第1部材)300の回動で龍の頭部が正面を向き、さらに第2可動体(第2部材)400のみが龍の口の開く方向へ回動することにより、当該第1可動体(第1部材)300のやや奥側に配置された第1発光手段(発光手段)600が遊技者から見える位置に露出するようになり、この露出した第1発光手段(発光手段)600が光る、というように光が見えるまでに複雑な過程を経るため、光の印象が強くなって、遊技の興趣を向上させることができるものである。
また、第1可動体(第1部材)300の遊技盤30の前後方向における後方Q側に回動軸を有しているため、龍が下を向いている状態から正面を向くまでの間の回動により、龍の顔(頭部)が遊技者側に近づくように動くことになり、遊技者にとっては、より龍の顔が迫ってくるような印象を受け、その後に光が発せられることで、光の印象が立体感を伴ってより強くなり、遊技の興趣をより向上させることができるものである。
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、前記した実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を用いて説明したが、これに限るものではなく、本発明は、可動役物を備えたパチスロ遊技機等の他の遊技機にも適用可能である。
また、前記した実施の形態では、外軸147,148及び内軸130は、水平かつ遊技盤30の左右方向に平行に配置されているため、第1可動体300及び第2可動体400は鉛直方向に開閉するように回動するようになっているが、これに限るものではない。例えば、第1可動体と第2可動体の回動軸が、鉛直方向に配置されていたり、遊技盤の前後方向に配置されていたり、さらにはこれらの中間の斜め方向に配置されていても良く、このような場合は、第1可動体と第2可動体の相対的な開閉方向は、本実施の形態のような鉛直方向に限らず、遊技盤の左右方向であったり、斜め方向であったりするものである。さらに、第1可動体と第2可動体の動き方としては、軸を中心として相対的に回動するものに限らず、例えば、第1可動体と第2可動体とが相対的に平行移動して開閉するような動き等、他の動き方をするように構成されていても良い。
また、前記した実施の形態では、第1発光手段600の第1光透過部材640及び第1導光部材650、第2発光手段700の右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730等の光を通す役割を担う部材は、全て無色透明の部材で形成されており、各光源612,712,713の発光色が遊技者側に出射されるようになっていたが、これに限るものではない。例えば、各光源に無色のものを用い、各光透過部材や導光部材に有色の透明部材を用いて、各光透過部材や導光部材の色が遊技者側に出射されるようになっていても良い。また、各光源にも、各光透過部材や導光部材にも有色の透明部材を用いて、これらの色が混合された色が遊技者側に出射されるようになっていても良い。
また、前記した実施の形態では、発光手段が支持される装飾物として、演出用の可動役物の一部(特には、第1可動役物100の一部である第1及び第2可動体300,400)を用いて説明したが、これに限るものではなく、発光手段が支持される装飾物としては、可動又は非可動の他の役物や装飾部材等、遊技機における演出に関わる種々のもので良い。
また、前記した実施の形態では、軸受部材としての台座630が配置される一の部材としてベース部材310を用いて説明したが、これに限るものではなく、一の部材は、遊技機における適宜の部材であって良い。
さらに、一の部材に支持される軸としては、前記したような第1可動役物100の第1可動体300を回動可能に支持する外軸147,148に限るものではなく、遊技機内の他の軸,回動軸であっても良い。
またさらに、前記した実施の形態では、一の部材としてのベース部材310に支持された軸受部材としての台座630の下方に突出するように湾曲部670を形成して、その下方に導光部材支持部680を有しており、一の部材としてのベース部材310の下方に第1導光部材650を支持するようになっていたが、これに限るものではない。例えば、湾曲部及び導光部材支持部が上方や側方などの他の方向に突出していて、導光部材を一の部材の上方や側方などの他の方向に支持するような構成であっても良い。
また、前記した実施の形態では、一の部材としてのベース部材310に支持される軸受部材としての台座630があり、この台座630に湾曲部670や導光部材支持部680が形成されていたが、これに限るものではなく、一の部材(例えば、ベース部材310)に直接、軸受部材の湾曲部が形成されており、その湾曲部に導光部材支持部が形成されていても良い。
また、前記した実施の形態では、第1導光部材650を、湾曲部670の先端部から延びる導光部材支持部680と、支持部としての分岐導光部材660との2点で支持しているが、これに限るものではなく、1点や3点以上の複数点で導光部材を支持していても良い。また、導光部材を支持する支持部の大きさ及び形状も適宜決定すれば良い。
また、前記した実施の形態では、湾曲部670において外軸147,148を受ける側である内側面671とは反対側の外側面672で第1導光部材650を支持するにあたり、第1導光部材650は直接的には湾曲部670の先端部に有している導光部材支持部680に支持されていて、この導光部材支持部680を介して、第1導光部材650を湾曲部670の外側面672で支持する構成となっていたが、これに限るものではない。すなわち、第1導光部材650の配置される位置や湾曲部670の形状等の諸条件によっては、湾曲部670の先端部に導光部材支持部680を有しておらず、第1導光部材650が湾曲部670の外側面672に直接支持されている構成となっていても良い。この場合、導光部材支持部680を有している場合よりも、さらに、支持に関する部材を削減することができる。
また、前記した実施の形態では、台座630、第1光透過部材640、第1導光部材650、分岐導光部材660、湾曲部670及び導光部材支持部680の各部材が、導光透過部材620として一体成形されていたが、これに限るものではなく、それぞれの部材の役割を果たしている状態であれば、全ての部材又は一部の部材が別部材で構成されていても良い。
また、前記した実施の形態では、遊技状態に応じて第1光源612と第2光源712,713の発光状態を変化させて、龍の目と龍の口の光に変化を与えるように制御していたが、これに限るものではなく、第1光源612や第2光源712,713の発光状態が遊技状態で変化しないように、例えば、常に双方が点灯し続けている等の状態になっていても良く、また、他のきっかけや遊技状態で発光状態が変化するようになっていても良い。さらに、発光状態についても前記した状態以外の適宜の発光状態(例えば、龍の目の光り方が、片目ずつで変化するようになっている等)となっていても良い。また、特に龍の口の光については、口が閉じているときから発光していても良いし、また、龍の口が開いたタイミングで発光するようになっていても良い。
また、前記した実施の形態では、赤色の光源と白色の2色の光源を使用して、龍の目を模した第2光透過部材720,730を、赤色と白色が混合した色合いに光らせるようになっていたが、これに限るものではなく、他の色の光源やフィルタ等を使用して、光透過部材をその色同士が混合した色合いに光らせるようになっていても良い。さらに、使用する色は2色に限るものではなく、3色以上の光が発せられるようになっていても良く、そのうちの2色又は3色以上が混合するようになっていても良い。また、目と口以外の他の箇所が光るようになっていても良く、口を含む目以外の箇所において、異なる色同士が混合するようになっていても良い。さらに、可動役物や装飾物が龍以外のモチーフのものであっても良く、その適宜の箇所が光るようになっていても良い。また、その光る適宜の箇所のうちの全て又はいずれかが、複数の色が混合した色合いに光るようになっていても良い。
また、前記した実施の形態では、立体形状の装飾部を有する内部が空洞の装飾体として龍を模したキャラクタ型役物である可動役物の第1可動体を用いて説明したが、これに限るものではなく、他の動物やアニメの登場人物、その他の物品等のキャラクタに適用しても良く、また、可動でない役物に適用しても良い。さらに、立体形状の装飾部を有する内部が空洞の装飾体としては、キャラクタ型役物を構成するものに限るものではなく、遊技機を構成する種々の装飾体に適用しても良い。
また、キャラクタ型役物の第1可動体(上顎部分)の目について、前記した実施の形態では龍の両目が光り、当該両目の光透過部材がベース部材と一体成形されていたが、キャラクタによっては、目は1つや3つ以上の場合もある。また、役物の構成によっては、ベース部材と一体成形されるのが2つの目のうちの片目だけである場合もある。
さらに、ベース部材と一体成形される光透過部材としては、キャラクタの目を構成するものに限るものではなく、装飾体における他の構成要素が光るようになっている場合には、その構成要素における光透過部材がベース部材と一体成形されるようになっていても良いし、また、キャラクタの目と他の構成要素の双方がベース部材と一体成形されるようになっていても良い。またさらに、立体形状の装飾部を有する内部が空洞の装飾体がキャラクタ型役物を構成するものでない場合には、その装飾体において目を構成しない一部又は全部の光透過部材が、ベース部材と一体成形されるようになっていれば良いことは勿論である。
また、前記した実施の形態では、龍の両目を光らせるための光源(第2光源)である右側第2光源712及び左側第2光源713は、龍の両目を構成する右側第2光透過部材720及び左側第2光透過部材730のすぐ後ろに配置されていた(すなわち、装飾体としての第1可動体300の内部に配置されていた)が、これに限るものではなく、光透過部材を透過して光源の光が遊技者側に出射されるようになっていれば、光源は装飾体の外部を含む他の位置に配置されていても良い。
また、前記した実施の形態では、スライダ105は、スライド機構106により、遊技機10の上下方向に往復駆動させるようになっていたが、これに限るものではなく、スライド機構は、スライダを他の方向、例えば遊技機の左右方向や前後方向や斜め方向等に往復駆動させるようになっていても良い。
また、前記した実施の形態では、スライダ105が下方に移動する際に、特定位置を通過することをきっかけとして第2歯車機構107による回動駆動が始まるように構成されていたが、これに限るものではなく、回動機構は、スライダが上方に移動する際、又は上方及び下方の双方に移動する際に、特定位置を通過することをきっかけとして回動駆動が始まるように構成されていても良い。さらに、スライダの往復方向が上下方向以外の場合でも、その途中の特定位置をスライダが一の方向に向かって又は双方向に向かって通過することをきっかけとして回動機構による回動駆動が始まるように構成されていても良い。
また、前記した実施の形態では、回動機構として複数の歯車で構成された歯車機構を用いていたが、これに限るものではなく、回動機構は、スライド機構の動きから可動体を回動駆動させるように構成されていれば、歯車を用いない他の構成であっても良い。歯車を用いない構成の例としては、歯車の換わりにローラを備え、被当接部として突起部に換えて特定位置に達するとローラが摺動するように配置された摺動帯を備えており、当接部としてストッパの換わりにローラの表面を用いて、特定位置に達したローラの表面が摺動帯上を摺動することで当該ローラが回動し、この回動をきっかけとして可動体を回動駆動させる構成等が挙げられる。