JP5167995B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明はステアリング装置、特に、アウターコラムとインナーコラムが軸方向に相対的に摺動可能に嵌合することによって、ステアリングホイールのテレスコピック位置の調整を行うとともに、二次衝突時にステアリングホイールが車体前方側にコラプス移動して、衝撃荷重を吸収するようにしたステアリング装置に関する。
アウターコラムとインナーコラムが軸方向に相対的に摺動可能に嵌合することによって、テレスコピック位置の調整、及び、二次衝突時の衝撃荷重を吸収するようにしたステアリング装置がある。
このようなステアリング装置においては、アウターコラムに軸方向のスリットを形成し、操作レバーで締付けロッドを締付けて、アウターコラムの内周面をインナーコラムの外周面に締め付けて、通常の運転操作時には、アウターコラムをインナーコラムに対して摺動不能にテレスコピッククランプする。また、二次衝突時には、アウターコラムの内周面とインナーコラムの外周面との間の締め付力に抗して、アウターコラムがインナーコラムに対して車体前方側にコラプス移動して、衝撃荷重を吸収する構造のものが一般的である。
従来のステアリング装置は、操作レバーの操作感を調整するために、設計を変更したり、製造工程の中で調整作業を行うと、テレスコピッククランプ時の締付け力が、それに影響されて変動し、二次衝突時の衝撃吸収荷重を、設計時に設定した所定の値にすることが難しい。
特許文献1のステアリング装置は、アウターコラムの内周面とインナーコラムの外周面との間の隙間に、中間コラムを挿入し、アウターコラムの内周面を中間コラムの外周面に締め付けてテレスコピッククランプする。また、二次衝突時には、中間コラムの内周面とインナーコラムの外周面との間の摩擦力に抗して、インナーコラムが中間コラムに対して車体前方側にコラプス移動して、衝撃荷重を吸収している。
特許文献1のステアリング装置では、テレスコピッククランプ時の締付け力が変動しても、中間コラムの内周面とインナーコラムの外周面との間の摩擦力によって、コラプス移動時の衝撃吸収荷重が決まる。しかし、特許文献1のステアリング装置は、中間コラムの内周面とインナーコラムの外周面との間の摩擦力で、コラプス移動時の衝撃荷重を吸収するため、二次衝突時の衝撃吸収荷重がばらつき、衝撃荷重の吸収特性をより精度良く設定したり、衝撃荷重の吸収パターンを任意に設定するのが困難である。
特開2003−252210号公報
本発明は、テレスコピッククランプ時の締付け力が変動しても、二次衝突時の衝撃吸収荷重を精度良く設定可能なステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、インナーコラム、上記インナーコラムの外周面に車体前方側にコラプス移動可能に外嵌された内周面を有する中空の中間コラム、上記中間コラムの軸方向の両端に、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に形成され、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に所定の締付け力を付与する締付け部、上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に形成され、上記中間コラムがインナーコラムの外周面に沿って車体前方側にコラプス移動した時に、上記締付け部との間に隙間を形成して、締付け部の締付けを解除する締付け解除部、上記中間コラムの外周面にテレスコピック位置調整可能に外嵌された内周面を有し、所定のテレスコピック位置で上記内周面を縮径させて、上記中間コラムの外周面をクランプ可能で、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したアウターコラムを備え、二次衝突時に、上記アウターコラムが中間コラムとともに、インナーコラムに対して車体前方側にコラプス移動することを特徴とするステアリング装置である。
第2番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記締付け部が、上記インナーコラムの外周面または中間コラムの内周面に、突出して形成された突出部であることを特徴とするステアリング装置である。
第3番目の発明は、第2番目の発明のステアリング装置において、上記突出部は、上記インナーコラムの外周面または中間コラムの内周面に、全周にわたって環状に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第4番目の発明は、第2番目または第3番目のいずれかの発明のステアリング装置において、上記突出部は、車体後方側の突出部の直径が車体前方側の突出部の直径以上であることを特徴とするステアリング装置である。
第5番目の発明は、第2番目の発明のステアリング装置において、上記突出部は、上記インナーコラムの外周面または中間コラムの内周面に、円周上に所定の間隔を空けて複数形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第6番目の発明は、第3番目または第5番目のいずれかの発明のステアリング装置において、上記突出部は、車体後方側に向かって拡径する傾斜面を有することを特徴とするステアリング装置である。
第7番目の発明は、第6番目の発明のステアリング装置において、上記車体後方側の傾斜面の小径部の直径が車体前方側の傾斜面の大径部の直径以上であることを特徴とするステアリング装置である。
第8番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記中間コラムがインナーコラムの外周面に沿って車体前方側にコラプス移動した時に衝撃エネルギーを吸収する衝撃エネルギー吸収部材が形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第9番目の発明は、第8番目の発明のステアリング装置において、上記衝撃エネルギー吸収部材は、剪断または破断して衝撃エネルギーを吸収するものであることを特徴とするステアリング装置である。
第10番目の発明は、第8番目の発明のステアリング装置において、上記衝撃エネルギー吸収部材は、摩擦抵抗によって衝撃エネルギーを吸収するものであることを特徴とするステアリング装置である。
第11番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記締付け部の摩擦力が、上記中間コラムの外周面をクランプした時の中間コラムの外周面とアウターコラムの内周面との間の摩擦力よりも小さく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第12番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記締付け部には、上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面を連結する樹脂ピンが形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第13番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記締付け部には、上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に転動体が介挿されていることを特徴とするステアリング装置である。
第14番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記締付け部には、上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に中空円筒状のスリーブが介挿されていることを特徴とするステアリング装置である。
第15番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記締付け部には、上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に、締付け部の摩擦力を安定させる潤滑剤または被膜が被覆されていることを特徴とするステアリング装置である。
第16番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記中間コラムまたはインナーコラムには、上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間の締付け力を調整するスリットが形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、インナーコラムの外周面に車体前方側にコラプス移動可能に外嵌された内周面を有する中空の中間コラムと、中間コラムの軸方向の両端に、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に形成され、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に所定の締付け力を付与する締付け部と、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に形成され、中間コラムがインナーコラムの外周面に沿って車体前方側にコラプス移動した時に、締付け部との間に隙間を形成して、締付け部の締付けを解除する締付け解除部と、中間コラムの外周面にテレスコピック位置調整可能に外嵌された内周面を有し、所定のテレスコピック位置で内周面を縮径させて、中間コラムの外周面をクランプ可能で、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したアウターコラムを備え、二次衝突時に、アウターコラムが中間コラムとともに、インナーコラムに対して車体前方側にコラプス移動する。
従って、コラプス移動時に締付け部の締付けが解除されて、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間の摩擦力が無くなるため、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響が小さくなる。また、衝撃エネルギー吸収部材が衝撃エネルギーを吸収するようにすれば、テレスコピッククランプ時の締付け力が変動しても、二次衝突時の衝撃吸収荷重を精度良く設定可能である。
以下の実施例では、ステアリングホイールのチルト位置とテレスコピック位置の両方の調整を行うチルト・テレスコピック式のステアリング装置に本発明を適用した例について説明するが、テレスコピック位置のみを調整するテレスコピック式のステアリング装置に本発明を適用してもよい。
図1は本発明のステアリング装置10を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。図1に示すように、中空円筒状のコラム1が車体に取付けられ、このコラム1にはステアリングシャフト3が回動可能に軸支されている。ステアリングシャフト3には、その右端(車体後方側)にステアリングホイール2が装着され、ステアリングシャフト3の左端(車体前方側)には、自在継手4を介して中間シャフト5が連結されている。
中間シャフト5は、雄スプラインが形成された中実の中間インナーシャフト5aと、雌スプラインが形成された中空円筒状の中間アウターシャフト5bで構成され、中間インナーシャフ5aの雄スプラインが、中間アウターシャフト5bの雌スプラインに伸縮可能(摺動可能)に、かつ回転トルクを伝達可能に嵌合している。
さらに、中間アウターシャフト5bの車体後方側が上記自在継手4に連結され、中間インナーシャフト5aの車体前方側が自在継手6に連結されている。自在継手6には、ステアリングギヤ7の図示しないラックに噛合うピニオンが連結されている。
運転者がステアリングホイール2を回転操作すると、ステアリングシャフト3、自在継手4、中間シャフト5、自在継手6を介して、その回転力がステアリングギヤ7に伝達され、ラックアンドピニオン機構を介して、タイロッド8を移動し、操舵輪9の操舵角を変えることができる。
図2は本発明の実施例のステアリング装置の要部を示し、車体後方側から見た斜視図である。図3は本発明の実施例のステアリング装置の要部を示し、車体上方側から見た斜視図である。図4は本発明の実施例のステアリング装置の要部を示し、車体下方側から見た斜視図である。図5は本発明の実施例のステアリング装置の要部を示す縦断面図である。図6は図5のA−A断面図である。
図2から図6に示すように、コラム1は、中空円筒状のアウターコラム(アッパーコラム)11と、このアウターコラム11の内周面112に、テレスコピック位置調整可能に内嵌した中空円筒状の中間コラム14と、この中間コラム14に、軸方向にコラプス移動可能に内嵌した中空円筒状のインナーコラム(ロアーコラム)12で構成されている。
アウターコラム11には、上部ステアリングシャフト3Aが回転可能に軸支され、上部ステアリングシャフト3Aの右端(車体後方側)に、上記したステアリングホイール2(図1参照)が固定されている。
アウターコラム11はアルミ合金製であって、アウターコラム11の車体前方側にはコラムクランプ部材25が一体的に形成されている。アウターコラム11の材質は、アルミ合金製に限定されるものではなく、鉄製、樹脂製、または、これらの組み合わせでもよい。また、コラムクランプ部材25は、アウターコラム11との一体成形に限定されるものではなく、アウターコラム11とは別体に成形して、アウターコラム11と組み合わせてもよい。このコラムクランプ部材25はアウターコラム11の車体下方側に延びて、コラムクランプ部材25の車幅方向に対向している一対の側板25a、25aに、テレスコ位置調整用長溝25b、25bが形成されている。コラムクランプ部材25は、中間コラム14の外周面141をテレスコピック移動可能に包持している。
そして、コラムクランプ部材25は、チルトブラケット23に、クランプ装置27を介してチルト位置調整可能に支持されている。また、インナーコラム12の車体前方端は、ブラケット24fに固定され、このブラケット24fが、車体取付けブラケット24に枢動ピン24eを中心として、車体上下方向(図5の紙面に平行な平面内で)に揺動可能に支持されている。
インナーコラム12には、下部ステアリングシャフト3Bが回転可能に軸支され、下部ステアリングシャフト3Bの車体後方端が上部ステアリングシャフト3Aの車体前方端にスプライン嵌合し、ステアリングホイール2の回転操作を、自在継手4を介して、ステアリングギヤ7(図1参照)に伝達する。
車体取付けブラケット24は、コラム1の上部に沿って車体前後方向に延在して車体13に固定され、チルトブラケット23を上部から覆うように配置されている。そして、二次衝突時にステアリングホイール2に運転者が衝突して大きな衝撃力が作用すると、車体取付けブラケット24からチルトブラケット23が車体前方側に離脱し、衝撃エネルギー吸収部材24gを塑性変形させて、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
衝撃エネルギー吸収部材の他の例としては、板を引き裂く方法、樹脂を剪断する方法、面圧またはコーティングにより摩擦抵抗を制御する方法、面圧とコーティングの組み合わせで摩擦抵抗を制御する方法、摩擦抵抗を制御する方法と他の方法を併用した方法でもよい。
図5に示すように、平板状の衝撃エネルギー吸収部材24gは、チルトブラケット23の上板23aに一端が固定され、チルトブラケット23が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gがピン24hによってしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。また、インナーコラム12の外周に突起を形成し、二次衝突時にアウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動した時に、この突起と中間コラム14の摩擦抵抗によって、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収してもよい。
車体取付けブラケット24は、コラム1の上部に沿って車体前後方向に延在する上板24aと、一対の側板24b、24bと、一対の下板24c、24cを備えている。一対の側板24b、24bは、上板24aの車幅方向の外側両端からL字状をなすように下方に折り曲げられ、互いに平行に離間している。
また、一対の下板24c、24cは、一対の側板24b、24bの下端(車体下方端)から、車幅方向の外側に向かってL字状をなすように折り曲げられている。また、一対の下板24c、24cの車幅方向の外側両端には、L字状をなすように下方に折り曲げられた折り曲げ部24d、24dが形成され、車体取付けブラケット24の剛性を向上させている。
また、一対の下板24c、24cには、車体取付けブラケット24を車体13に固定するためのボルト孔241、241が形成されている。車体下方側から車体取付けブラケット24のボルト孔241、241に挿入されたボルト31が、車体13にねじ込まれ、車体取付けブラケット24の下板24c、24cを、車体13に固定している。
チルトブラケット23は、車体取付けブラケット24の上板24aに沿って車体前後方向に延在する上板23aと、一対の側板23b、23bと、一対の横板23c、23cを備えている。一対の側板23b、23bは、上板23aの車幅方向の外側両端からL字状をなすように下方に折り曲げられ、互いに平行に離間している。一対の横板23c、23cは、一対の側板23b、23bの側面から、車幅方向の外側に向かって一体的に形成されている。
車体取付けブラケット24の下板24c、24cには、アウターコラム11の軸心に平行に、案内溝242、242が形成されている。チルトブラケット23の横板23c、23cは、車体取付けブラケット24の下板24c、24cに、ボルト32とナット33によって、車体前方側に離脱可能に取り付けられている。すなわち、ボルト32は、車体上方側から挿入され、車体取付けブラケット24の案内溝242、チルトブラケット23の横板23cのボルト孔を通して、ナット33にねじ込まれている。
また、ボルト32と車体取付けブラケット24の下板24cの上面との間、車体取付けブラケット24の下板24cの下面とチルトブラケット23の横板23cの上面との間には、低摩擦板34、35が介挿されている。
チルトブラケット23に形成された一対の側板23b、23bは、コラムクランプ部材25の一対の側板25a、25aを車幅方向の外方から挟み込むように当接している。一対の側板25a、25aの間には、アウターコラム11の内周面112に貫通するスリット25cが形成されている。さらに、一対の側板23b、23bは、長軸が上下方向に延在するように形成されたチルト位置調整用長溝23d、23dを備えている。
クランプ装置(チルト・テレスコクランプ装置)27は、図6に示すように、チルトブラケット23のチルト位置調整用長溝23d、23d、及び、コラムクランプ部材25のテレスコ位置調整用長溝25b、25bに挿通された締付けロッド27aを有している。
また、この締付けロッド27aのねじ側(図6の左側)には、固定カム27b、可動カム27c、操作レバー27e、スラスト軸受27d、調整ナット27fがこの順で外嵌され、調整ナット27fの内径部に形成された雌ねじ271fが、締付けロッド27aの左端に形成された雄ねじ271aにねじ込まれている。
可動カム27cの左端面には操作レバー27eが固定され、この操作レバー27eによって一体的に操作される可動カム27cと固定カム27bによって、カムロック機構が構成されている。締付けロッド27aの右側には、頭部28が形成され、頭部28が右側の側板23bの外側面に当接している。
頭部28の左側外径部には、右側のチルト位置調整用長溝23dの溝幅よりも若干幅の狭い矩形断面の回り止め部281が形成されている。回り止め部281は右側のチルト位置調整用長溝23dに嵌入して、締付けロッド27aをチルトブラケット23に対して回り止めすると共に、チルト位置調整時に、右側のチルト位置調整用長溝23dに沿って、締付けロッド27aを摺動させる。
上記固定カム27bと可動カム27cは、操作レバー27eの回動操作を締付けロッド27aの軸方向移動に変換するカム機構を構成している。すなわち、固定カム27bの裏側に形成された回り止め部29は、左側のチルト位置調整用長溝23dに嵌入して、左側の側板23bに対して回り止めされ、コラム1のチルト位置調整時に、左側のチルト位置調整用長溝23dに沿って、固定カム27bが摺動する。操作レバー27eを手で回動操作すると、可動カム27cが固定カム27bに対して回動する。
操作レバー27eをクランプ方向に回動すると、固定カム27bのカム面の山に可動カム27cのカム面の山が乗り上げ、締付けロッド27aを図6の左側に引っ張ると同時に、固定カム27bを図6の右側に押す。
右側の側板23bは、頭部28によって図6の左側に押され、右側の側板23bが内側に変形する。左側の側板23bは、固定カム27bの右端面によって右側に押され、左側の側板23bが内側に変形する。すると、左側の側板23bが、コラムクランプ部材25の左側の側板25aを強く押す。同時に、右側の側板23bが、コラムクランプ部材25の右側の側板25aを強く押す。
このようにして、コラムクランプ部材25の側板25a、25aを、チルトブラケット23の側板23b、23bで締め付けて、コラムクランプ部材25をチルト締付けしてチルトクランプすることができる。
また、コラムクランプ部材25の一対の側板25a、25aのスリット25cの間隔が縮まるため、アウターコラム11の内周面112が縮径して、中間コラム14の外周面141がアウターコラム11の内周面112によって締め付けられ、アウターコラム11のテレスコピッククランプが行われる。従って、チルトブラケット23に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11のチルト方向の変位、及び、テレスコピック方向の変位が阻止される。
次に、運転者が操作レバー27eを締付解除方向に回動すると、チルトブラケット23の側板23b、23bが、挟持方向と反対の方向へそれぞれ弾性復帰する。そのため、アウターコラム11は、チルトブラケット23の側板23b、23bに対してフリーな状態となる。
この状態で、回り止め部29、回り止め部281、締付けロッド27aをチルト位置調整用長溝23d、23dに案内させつつチルト方向に変位させて、ステアリングホイール2のチルト方向の調整を任意に行うことができる。また、中間コラム14の外周面141に対するアウターコラム11の内周面112の締め付けが解除されるため、テレスコ位置調整用長溝25b、25bを締付けロッド27aに案内させつつ、テレスコピック方向に変位させて、ステアリングホイール2のテレスコピック方向の調整を任意に行うことができる。
図7は本発明の実施例1のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。図7に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部51、51が形成されている。突出部51、51の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部41、41の軸方向長さと同一長さで、突出部41、41と同一の軸方向位置に形成され、インナーコラム12の外周面121の全周にわたって、環状に形成されている。
この突出部41、41、突出部51、51が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部41、41、突出部51、51の突出量を所定の寸法に成形して、中間コラム14がインナーコラム12を締め付ける締付け力を、所定の値に設定する。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23が、中間コラム14とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
低摩擦板34、35を介して車体取付けブラケット24に取り付けられたチルトブラケット23は、車体取付けブラケット24の案内溝242に沿って、適度に設定された離脱荷重で安定し、かつ、円滑に離脱できる。なお、案内溝242周辺の板圧をボルト受け面部より車両前方部分を薄くしておくと離脱後の摩擦を軽減できる。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の突出部41、41がインナーコラム12の突出部51、51から外れる。従って、突出部41、41の内周面とインナーコラム12の外周面121、及び、突出部51、51の外周面と中間コラム14の内周面142との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間の摩擦力が無くなる。
この突出部41、41の内周面とインナーコラム12の外周面121との間の隙間、及び、突出部51、51の外周面と中間コラム14の内周面142との間の隙間が、締付け部の締付けを解除する締付け解除部を構成している。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
このアウターコラム11、チルトブラケット23の車体前方側へのコラプス移動で、衝撃エネルギー吸収部材24g(図5参照)がピン24hによってしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。衝撃エネルギー吸収部材24gの塑性変形は、衝撃エネルギー吸収特性が材料力学的に安定しているため、テレスコピッククランプ時の締付け力が変動しても、二次衝突時の衝撃吸収荷重を精度良く設定可能である。
図8は本発明の実施例2のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例2は、インナーコラム12の外周面121の突出部を、インナーコラム12の外周面121の円周上に所定の間隔を空けて複数形成した例である。
図8に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部52、52が複数形成されている。突出部52、52の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部41、41の軸方向長さと同一長さで、突出部41、41と同一の軸方向位置に形成され、インナーコラム12の外周面121の円周上に、所定の間隔を空けて複数形成されている。実施例2で、中間コラム14の突出部41、41を、中間コラム14の内周面142の円周上に、突出部52、52と同一の間隔で同数形成してもよい。
この突出部41、41、突出部52、52が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部41、41、突出部52、52の突出量を所定の寸法に成形することにより、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23が、中間コラム14とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
実施例2では、平板状の衝撃エネルギー吸収部材24gは、ブラケット24fに一端が固定され、他端がインナーコラム12の外周面121に固定されている。アウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gがアウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の突出部41、41がインナーコラム12の突出部52、52から外れる。従って、突出部41、41の内周面とインナーコラム12の外周面121、及び、突出部52、52の外周面と中間コラム14の内周面142との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間の摩擦力が無くなる。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
このアウターコラム11、中間コラム14、チルトブラケット23の車体前方側へのコラプス移動で、衝撃エネルギー吸収部材24gが、アウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。衝撃エネルギー吸収部材24gの塑性変形は、衝撃エネルギー吸収特性が材料力学的に安定しているため、テレスコピッククランプ時の締付け力が変動しても、二次衝突時の衝撃吸収荷重を精度良く設定可能である。
図9は本発明の実施例3のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例3は、中間コラム14の軸方向の車体前方端と、インナーコラム12の軸方向の車体後方端に、各々一箇所突出部を形成した例である。
図9に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の車体前方端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部42が形成されている。突出部42は、中間コラム14の内周面142の円周上に所定の間隔を空けて複数形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、中間コラム14の軸方向の車体後方端に対応する軸方向位置に、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部52が形成されている。突出部52は、インナーコラム12の外周面121の円周上に所定の間隔を空けて複数形成されている。
突出部42、突出部52の軸方向長さLは、同一長さに形成されている。また、インナーコラム12の外周面121には、中間コラム14の軸方向の車体前方端の突出部42よりも車体前方側に、外周面121よりも小径の縮径外周面122が形成されている。
この突出部42、突出部52が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部42、突出部52の突出量を所定の寸法に成形することにより、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23が、中間コラム14とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gが、アウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の突出部42がインナーコラム12の外周面121から外れる。また、中間コラム14の車体後方端の内周面142が、突出部52の外周面から外れる。
従って、突出部42の内周面とインナーコラム12の縮径外周面122との間、及び、中間コラム14の内周面142とインナーコラム12の外周面121との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間の摩擦力が無くなる。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
このアウターコラム11、中間コラム14、チルトブラケット23の車体前方側へのコラプス移動で、衝撃エネルギー吸収部材24gが、アウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。衝撃エネルギー吸収部材24gの塑性変形は、衝撃エネルギー吸収特性が材料力学的に安定しているため、テレスコピッククランプ時の締付け力が変動しても、二次衝突時の衝撃吸収荷重を精度良く設定可能である。
図10は本発明の実施例4のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例4は、中間コラム14の軸方向の両端の二箇所と、インナーコラム12の軸方向の車体後方端の一箇所に突出部を形成した例である。
図10に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部42、42が形成されている。突出部42、42は、中間コラム14の内周面142の円周上に所定の間隔を空けて複数形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、中間コラム14の軸方向の車体後方端に対応する軸方向位置に、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部51が形成されている。突出部51は、インナーコラム12の外周面121の全周にわたって、環状に形成されている。
突出部42、突出部51の軸方向長さLは、同一長さに形成されている。また、インナーコラム12の外周面121には、中間コラム14の軸方向の車体前方端の突出部42よりも車体前方側に、外周面121よりも小径の縮径外周面122が形成されている。
この突出部42、突出部51が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部42、突出部51の突出量を所定の寸法に成形することにより、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23が、中間コラム14とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gがアウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の車体前方端の突出部42がインナーコラム12の外周面121から外れる。また、中間コラム14の車体後方端の突出部42が、インナーコラム12の突出部51の外周面から外れる。
従って、中間コラム14の車体前方端の突出部42の内周面とインナーコラム12の縮径外周面122との間、及び、中間コラム14の車体後方端の突出部42の内周面とインナーコラム12の外周面121との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間の摩擦力が無くなる。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
図11は本発明の実施例5のステアリング装置の中間コラム14単体を示す拡大縦断面図である。実施例5は、中間コラム14にスリットを形成し、スリットによって、締付け部の締付け力を調整するようにした例である。
図11に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部42、42が形成されている。突出部42、42は、中間コラム14の内周面142の円周上に所定の間隔を空けて複数形成されている。
また、中間コラム14には、スリット61、62が複数形成されている。スリット61は、中間コラム14の軸方向に平行に細長く形成され、車体後方端が開放されて形成されている。スリット61は、両端が閉じた形状に形成してもよい。スリット62は、中間コラム14の軸方向に直交して細長く形成され、両端が閉じて形成されている。
このスリット61、62の数、大きさ、スリット61、62を形成する場所等を任意に組み合わせることで、中間コラム14がインナーコラム12を締め付ける締付け力を調整し、所定の締め付け力を得ることができる。
図12は本発明の実施例6のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例6は、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に中空円筒状のスリーブを介挿した例である。
図12に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、突出部は無く、インナーコラム12の外周面121と、中間コラム14の突出部41、41の内周面との間に、中空円筒状のスリーブ15が介挿されている。
スリーブ15は、内周面152がインナーコラム12の外周面121に圧入され、スリーブ15の外周面151には、中間コラム14の軸方向の車体後方端に対応する軸方向位置に、外周面151から半径方向外側に突出して形成された突出部53が形成されている。突出部53は、スリーブ15の外周面151の全周にわたって、環状に形成されている。
突出部41、41、突出部53の軸方向長さLは、同一の軸方向長さに形成されている。この突出部41、41、突出部53が、スリーブ15の外周面151と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部41、41、突出部53の突出量を所定の寸法に成形することにより、スリーブ15が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。また、この締付け部の摩擦力F1を、インナーコラム12の外周面121とスリーブ15の内周面152との間の摩擦力F3よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23が、中間コラム14とともに、スリーブ15に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gがアウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11、中間コラム14が、スリーブ15に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の車体前方端の突出部41がスリーブ15の外周面151から外れる。また、中間コラム14の車体後方端の突出部41が、スリーブ15の突出部53の外周面から外れる。
従って、車体前方端の突出部42の内周面とインナーコラム12の外周面121との間、及び、車体後方端の突出部41の内周面とスリーブ15の外周面151との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、スリーブ15の外周面151と中間コラム14の内周面142との間の摩擦力が無くなる。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
図13は本発明の実施例7のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例7は、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142を、樹脂ピンで連結した例である。
図13に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部51、51が形成されている。突出部51、51の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部41、41の軸方向長さと同一長さで、突出部41、41と同一の軸方向位置に形成され、インナーコラム12の外周面121の全周にわたって、環状に形成されている。
この突出部41、41、突出部51、51が、射出成形した円柱状の複数の樹脂ピン63、63で連結される。この樹脂ピン63、63が、インナーコラム12の外周面121に中間コラム14の内周面142を締め付ける締付け部を構成している。この樹脂ピン63、63の直径と数を適宜設定することにより、インナーコラム12に対して中間コラム14がコラプス移動する時の、樹脂ピン63、63の剪断荷重を設定する。
すなわち、この樹脂ピン63、63の剪断荷重F4を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、樹脂ピン63、63が剪断し、アウターコラム11、チルトブラケット23が、中間コラム14とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gがアウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の突出部41、41がインナーコラム12の突出部51、51から外れる。従って、突出部41、41の内周面とインナーコラム12の外周面121との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間の摩擦力が無くなる。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
図14は本発明の実施例8のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例8は、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面との間に、転動体を介挿した例である。
図14に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部51、51が形成されている。突出部51、51の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部41、41の軸方向長さと同一長さで、突出部41、41と同一の軸方向位置に形成され、インナーコラム12の外周面121の全周にわたって、環状に形成されている。
この中間コラム14の突出部41、41の内周面と、インナーコラム12の突出部51、51の外周面の間に、円筒状の保持器64に転動可能に保持された複数の転動体65が介挿されている。
この突出部41、41、突出部51、51、転動体65が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部41、41、突出部51、51の突出量、転動体65の直径を所定の寸法に成形することにより、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23、中間コラム14が転動体65とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gがアウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の突出部41、41が、インナーコラム12の突出部51、51から外れる。
従って、転動体65の内周面とインナーコラム12の外周面121との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、インナーコラム12の外周面121を転動体65が転動するため、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
図15は本発明の実施例9のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例9は、インナーコラム12の突出部と中間コラム14の突出部に、車体後方側に向かって拡径する傾斜面を形成した例である。
図15に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部43、43が形成されている。突出部43、43は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部54、54が形成されている。突出部54、54の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部43、43の軸方向長さと同一長さで、突出部43、43と同一の軸方向位置に形成され、インナーコラム12の外周面121の全周にわたって、環状に形成されている。
この中間コラム14の突出部43、43の内周面と、インナーコラム12の突出部54、54の外周面に、車体後方側に向かって拡径する傾斜面が形成されている。
この突出部43、43、突出部54、54が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部54、54の外周面に、突出部43、43の内周面を圧入する時の圧入荷重を適切な値にする。このようにすれば、突出部54、54の外周面の直径寸法、及び、突出部43、43の内周面の直径寸法に多少の誤差があっても、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23、中間コラム14が、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が車体前方側に移動すると、衝撃エネルギー吸収部材24gがアウターコラム11、中間コラム14に当接してしごかれて塑性変形し、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の突出部43、43が、インナーコラム12の突出部54、54から外れる。
従って、突出部43、43の内周面とインナーコラム12の外周面121、及び、突出部54、54の外周面と中間コラム14の内周面142との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間の摩擦力が無くなる。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
図16は本発明の実施例10のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例10は、実施例9の変形例であって、インナーコラム12の突出部と中間コラム14の突出部に、車体後方側に向かって拡径する傾斜面を形成するとともに、車体後方側の傾斜面の小径部の直径を、車体前方側の傾斜面の大径部の直径以上にした例である。
図16に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部43、44が形成されている。突出部43、44は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部54、55が形成されている。突出部54、55の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部43、44の軸方向長さと同一長さで、突出部43、44と同一の軸方向位置に形成され、インナーコラム12の外周面121の全周にわたって、環状に形成されている。
この中間コラム14の突出部43、44の内周面と、インナーコラム12の突出部54、55の外周面に、車体後方側に向かって拡径する傾斜面が形成されている。また、車体後方側の突出部44、55の傾斜面の小径部の直径を、車体前方側の突出部43、54の傾斜面の大径部の直径以上にしている。
この突出部54、55の外周面に、突出部43、44の内周面を圧入する時の圧入荷重を適切な値にする。このようにすれば、突出部54、55の外周面の直径寸法、及び、突出部43、44の内周面の直径寸法に多少の誤差があっても、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23、中間コラム14が、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、中間コラム14の突出部43、44が、インナーコラム12の突出部54、55から外れる。
実施例10では、車体後方側の突出部44、55の傾斜面の小径部の直径を、車体前方側の突出部43、54の傾斜面の大径部の直径以上にしている。従って、コラプスストロークが長くなっても、車体後方側の突出部44が車体前方側の突出部54に干渉しない。
図17は本発明の実施例11のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例11は、実施例8の変形例であって、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面との間に、転動体を介挿するとともに、インナーコラム12の突出部に、車体後方側に向かって拡径する傾斜面を形成した例である。
図17に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、外周面121から半径方向外側に突出して形成された突出部54、54が形成されている。突出部54、54の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部41、41の軸方向長さと同一長さで、突出部41、41と同一の軸方向位置に形成され、インナーコラム12の外周面121の全周にわたって、環状に形成されている。このインナーコラム12の突出部54、54の外周面に、車体後方側に向かって拡径する傾斜面が形成されている。
この中間コラム14の突出部41、41の内周面と、インナーコラム12の突出部54、54の外周面の間に、円筒状の保持器64に転動可能に保持された複数の転動体65が介挿されている。
この突出部41、41、突出部54、54、転動体65が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部54、54の外周面に、突出部41、41、転動体65を圧入する時の圧入荷重を適切な値にする。このようにすれば、突出部54、54の外周面の直径寸法、及び、突出部41、41の内周面の直径寸法、転動体65の直径寸法に多少の誤差があっても、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23、中間コラム14が転動体65とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
図18は本発明の実施例12のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例12は、実施例8の変形例であって、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面との間に、転動体を介挿するとともに、コラプス移動時に、転動体の内周面とインナーコラム12の外周面121との間に隙間を形成するための溝を、インナーコラム12の外周面に形成した例である。
図18に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、実施例8の突出部51、51は無く、複数の溝66、67が形成されている。溝66、67は、車体前方側の突出部41と車体後方側の突出部41との間の軸方向長さL1と同一長さを有している。溝66は、車体前方側の突出部41と車体後方側の突出部41との間に形成されている。また、溝67は、車体前方側の突出部41の車体前方側に形成されている。
溝66と67との間の外周面121の軸方向長さL、及び、溝66の車体後方側の外周面121の軸方向長さLは、中間コラム14の突出部41、41の軸方向長さと同一長さで、突出部41、41と同一の軸方向位置に形成されている。
この中間コラム14の突出部41、41の内周面と、インナーコラム12の外周面121の間に、円筒状の保持器64に転動可能に保持された複数の転動体65が介挿されている。溝66、67の溝幅は、転動体65の直径よりも大きく形成されている。
この突出部41、41、外周面121、転動体65が、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間に所定の締付け力を付与する締付け部を構成している。この突出部41、41の突出量、外周面121の直径寸法、転動体65の直径を所定の寸法に成形することにより、インナーコラム12が中間コラム14によって、所定の締付け力で締め付けられる。
すなわち、この締付け部の摩擦力F1を、中間コラム14の外周面141をテレスコピッククランプした時の、中間コラム14の外周面141とアウターコラム11の内周面112との間の摩擦力F2よりも小さく設定する。
従って、二次衝突時に、運転者がステアリングホイール2に衝突すると、アウターコラム11、チルトブラケット23、中間コラム14が転動体65とともに、インナーコラム12に対して車体前方側にコラプス移動する。
アウターコラム11、中間コラム14が、インナーコラム12に対して軸方向長さLだけ車体前方側にコラプス移動すると、転動体65の内周面と溝66、67との間には隙間が形成されて、締付け部の締付けが解除され、溝66、67を転動体65が転動する。従って、コラプス移動時に、衝撃エネルギー吸収特性が不安定な摩擦力の影響を極力小さくすることができる。
図19は本発明の実施例13のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例13は、実施例12の変形例であって、溝66と溝67を、インナーコラム12の外周面121の円周方向に位相をずらして形成した例である。
図19に示すように、中間コラム14の内周面142には、中間コラム14の軸方向の両端に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。
また、インナーコラム12の外周面121には、複数の溝66、67が形成されている。溝66、67は、インナーコラム12の外周面121に、外周面121の円周方向に位相をずらして形成され、その軸方向の長さL2が、車体前方側の突出部41と車体後方側の突出部41との間の軸方向長さよりも長く形成されている。溝66は、車体後方側の突出部41から車体前方側の突出部41を超えて、実施例12よりも長く形成されている。また、溝67は、車体前方側の突出部41の車体前方側に、実施例12よりも長く形成されている。すなわち、溝66と67は、軸方向の一部が重なって形成されている。
この中間コラム14の突出部41、41の内周面と、インナーコラム12の外周面121の間に、円筒状の保持器64に転動可能に保持された複数の転動体68、69が介挿されている。車体前方側の転動体69と車体後方側の転動体68も、溝66と溝67の位相のずれ量と同一だけ、外周面121の円周方向に位相をずらして配置されている。溝66、67の溝幅は、転動体68、69の直径よりも大きく形成されている。
すなわち、実施例13では、中間コラム14の軸方向の長さが短く制限されても、中間コラム14の軸方向の長さによって、溝66と67の軸方向の長さが制限されず、コラプスストロークを長く設定することができるため、好ましい。
図20は本発明の実施例14のステアリング装置のアウターコラム11とインナーコラム12の嵌合部を示す拡大縦断面図である。実施例14は、実施例13の変形例であって、中間コラム14に、中間コラム14の車体後方側の突出部41の車体後方側に、後方延長部を形成した例である。
図20に示すように、実施例14では、複数の溝66、67、円筒状の保持器64、複数の転動体68、69が、実施例13と同様に形成されている。
中間コラム14の内周面142には、実施例13と同一の軸方向位置に、内周面142から半径方向内側に突出して形成された突出部41、41が形成されている。突出部41、41は、中間コラム14の内周面142の全周にわたって、環状に形成されている。また、中間コラム14の車体後方側の突出部41の車体後方側に、後方延長部143が形成されている。
後方延長部143の軸方向の長さL3は、インナーコラム12に対する中間コラム14のコラプスストロークの半分(すなわち、溝66、67の軸方向の長さL2の半分)に設定している。すなわち、インナーコラム12に対して中間コラム14が車体前方側にコラプス移動すると、そのコラプスストロークの半分の距離だけ、転動体68、69も車体前方側に移動する。中間コラム14に後方延長部143を形成すれば、転動体68が中間コラム14から離脱するのを防止できるため、好ましい。
上述した実施例において、インナーコラム12の外周面121と中間コラム14の内周面142との間の締付け部に、締付け部の摩擦力を安定させる潤滑剤または被膜を被覆すれば、安定した摩擦抵抗が得られるため好ましい。また、上述した実施例では、車体後方側に配置したアウターコラム11が、車体前方側に配置したインナーコラム12を摺動自在に内嵌してコラム1を構成しているが、車体前方側にアウターコラムを配置し、車体後方側にインナーコラムを配置してもよい。
本発明の実施例のステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。 本発明の実施例のステアリング装置の要部を示し、車体後方側から見た斜視図である。 本発明の実施例のステアリング装置の要部を示し、車体上方側から見た斜視図である。 本発明の実施例のステアリング装置の要部を示し、車体下方側から見た斜視図である。 本発明の実施例のステアリング装置の要部を示す縦断面図である。 図5のA−A断面図である。 本発明の実施例1のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例2のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例3のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例4のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例5のステアリング装置の中間コラム単体を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例6のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例7のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例8のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例9のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例10のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例11のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例12のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例13のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例14のステアリング装置のアウターコラムとインナーコラムの嵌合部を示す拡大縦断面図である。
符号の説明
1 コラム
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
3A 上部ステアリングシャフト
3B 下部ステアリングシャフト
4 自在継手
5 中間シャフト
5a 中間インナーシャフト
5b 中間アウターシャフト
6 自在継手
7 ステアリングギヤ
8 タイロッド
9 操舵輪
10 ステアリング装置
11 アウターコラム
112 内周面
12 インナーコラム
121 外周面
122 縮径外周面
13 車体
14 中間コラム
141 外周面
142 内周面
143 後方延長部
15 スリーブ
151 外周面
152 内周面
23 チルトブラケット
23a 上板
23b 側板
23c 横板
23d チルト位置調整用長溝
24 車体取付けブラケット
24a 上板
24b 側板
24c 下板
241 ボルト孔
242 案内溝
24d 折り曲げ部
24e 枢動ピン
24f ブラケット
24g 衝撃エネルギー吸収部材
24h ピン
25 コラムクランプ部材
25a 側板
25b テレスコ位置調整用長溝
25c スリット
27 クランプ装置(チルト・テレスコクランプ装置)
27a 締付けロッド
271a 雄ねじ
27b 固定カム
27c 可動カム
27d スラスト軸受
27e 操作レバー
27f 調整ナット
271f 雌ねじ
28 頭部
281 回り止め部
29 回り止め部
31、32 ボルト
33 ナット
34、35 低摩擦板
41 突出部
42 突出部
43 突出部
44 突出部
51 突出部
52 突出部
53 突出部
54 突出部
55 突出部
61、62 スリット
63 樹脂ピン
64 保持器
65 転動体
66、67 溝
68、69 転動体

Claims (16)

  1. インナーコラム、
    上記インナーコラムの外周面に車体前方側にコラプス移動可能に外嵌された内周面を有する中空の中間コラム、
    上記中間コラムの軸方向の両端に、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に形成され、インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に所定の締付け力を付与する締付け部、
    上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に形成され、上記中間コラムがインナーコラムの外周面に沿って車体前方側にコラプス移動した時に、上記締付け部との間に隙間を形成して、締付け部の締付けを解除する締付け解除部、
    上記中間コラムの外周面にテレスコピック位置調整可能に外嵌された内周面を有し、所定のテレスコピック位置で上記内周面を縮径させて、上記中間コラムの外周面をクランプ可能で、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したアウターコラムを備え、
    二次衝突時に、上記アウターコラムが中間コラムとともに、インナーコラムに対して車体前方側にコラプス移動すること
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記締付け部が、
    上記インナーコラムの外周面または中間コラムの内周面に、突出して形成された突出部であること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項2に記載されたステアリング装置において、
    上記突出部は、
    上記インナーコラムの外周面または中間コラムの内周面に、全周にわたって環状に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項2または請求項3のいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記突出部は、
    車体後方側の突出部の直径が車体前方側の突出部の直径以上であること
    を特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項2に記載されたステアリング装置において、
    上記突出部は、
    上記インナーコラムの外周面または中間コラムの内周面に、円周上に所定の間隔を空けて複数形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項3または請求項5のいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記突出部は、
    車体後方側に向かって拡径する傾斜面を有すること
    を特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項6に記載されたステアリング装置において、
    上記車体後方側の傾斜面の小径部の直径が車体前方側の傾斜面の大径部の直径以上であること
    を特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記中間コラムがインナーコラムの外周面に沿って車体前方側にコラプス移動した時に衝撃エネルギーを吸収する衝撃エネルギー吸収部材が形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  9. 請求項8に記載されたステアリング装置において、
    上記衝撃エネルギー吸収部材は、剪断または破断して衝撃エネルギーを吸収するものであること
    を特徴とするステアリング装置。
  10. 請求項8に記載されたステアリング装置において、
    上記衝撃エネルギー吸収部材は、摩擦抵抗によって衝撃エネルギーを吸収するものであること
    を特徴とするステアリング装置。
  11. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記締付け部の摩擦力が、上記中間コラムの外周面をクランプした時の中間コラムの外周面とアウターコラムの内周面との間の摩擦力よりも小さく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  12. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記締付け部には、
    上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面を連結する樹脂ピンが形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  13. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記締付け部には、
    上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に転動体が介挿されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  14. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記締付け部には、
    上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に中空円筒状のスリーブが介挿されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  15. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記締付け部には、
    上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間に、締付け部の摩擦力を安定させる潤滑剤または被膜が被覆されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  16. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記中間コラムまたはインナーコラムには、
    上記インナーコラムの外周面と中間コラムの内周面との間の締付け力を調整するスリットが形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
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