JP5167933B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
〔1〕 回動可能に設けられる定着部材と、
前記定着部材に当接し定着ニップ部を形成する加圧部材と、
前記定着部材または前記加圧部材の所定幅にオイルを塗布する塗布ローラ、および該塗布ローラにオイルを供給するオイル供給部を有するオイル塗布装置と、を備え、
前記オイル塗布装置の前記オイル供給部は、オイルを投入するためのオイル投入口、前記オイル投入口から投入されるオイルを溜めておくオイル溜り部、前記オイル溜り部の下方側に隣接して配置され、前記オイル溜り部にオイルが投入されて該オイル溜り部上部から溢れ出たオイルが供給される供給フェルト、および前記オイル溜り部の幅方向において前記オイル投入口以外の領域に前記オイル溜り部のくぼみ内部から前記供給フェルトにつながるくみ出しフェルト、を少なくとも有する定着装置と、
前記オイル投入口から前記オイル溜り部へオイルを投入するオイル投入装置と、を備え、
前記定着装置が画像形成装置外に引き出された後、再度画像形成装置内に装着されたとき、
前記オイル投入装置が前記定着装置の前記オイル溜り部にオイルを投入して補給した後に画像形成を行う画像形成装置。
〔2〕 前記オイル溜り部は、樋形状のくぼみであって長手方向が前記塗布ローラの幅方向に対して平行に配置される前記〔1〕に記載の画像形成装置。
〔3〕 前記定着装置が画像形成装置外に引き出された後、再度画像形成装置内に装着されたとき、前記オイル投入装置は、少なくとも前記定着部材が所定温度になるまでは、前記定着装置の前記オイル溜り部にオイルを補給する前記〔1〕に記載の画像形成装置。
〔4〕 前記定着装置が画像形成装置外に引き出された後、再度画像形成装置内に装着されたとき、前記オイル投入装置は、オイル補給量が所定量となるまで、前記定着装置の前記オイル溜り部にオイルを補給する前記〔1〕に記載の画像形成装置。
まず、本発明で用いる定着装置について説明する。
図2に示すように、本発明で用いる定着装置100は、定着カバー100cの内部に、定着ローラ11及び加熱ローラ14に一定のテンションで架け渡された定着部材(定着ベルト12)と、該定着部材(定着ベルト12)に対して回転自在に圧接し定着ニップ部Nを形成する加圧部材(加圧ローラ13)と、前記定着ニップ部Nのシート排出側であって先端が定着部材(定着ベルト12)に近接して配置され該定着部材(定着ベルト12)へのシートPの巻き付きを防止する分離爪16aと、前記定着ニップ部Nのシート排出側であって先端が加圧部材(加圧ローラ13)に当接して配置され該加圧部材(加圧ローラ13)へのシートPの巻き付きを防止する分離爪16bと、クリーニングウェブを押し付けて定着ベルト12のクリーニングを行うクリーニング機構17と、を備える。
ここまでが定着装置100の基本構成であり、従来の定着装置の構成と同様である。
オイル塗布装置71は、定着装置外からオイル受け71bにオイルを投入するオイル投入口71a,断面がU字型に板金加工されてなり、底部側にオイル透過穴71cを有する樋形状のオイル受け71b,オイル受け71bのオイル透過穴71cを含む側面側が下に向くように傾倒して配置されたオイル受け71bの該側面に接して設けられオイル透過穴71cからオイルを受ける供給フェルト71d,供給フェルト71dからオイルを受ける供給ローラ21e,供給ローラ21eのオイル付着量(保持量)を調整するメータリングブレード21fからなるオイル供給部と、オイル供給部からのオイルを定着ベルト12に塗布する塗布ローラ23であるオイル塗布部と、を備える。
発明者らは、これらの問題を解決すべく、供給フェルト71dの毛細管現象がネックになっていることに着目して鋭意検討を行い、オイル供給部について改良を行った。以下、本発明で用いる定着装置の要部を説明する。
オイル溜り部21bは、断面がV字型の樋部21b2と、樋部21b2の長手方向の両端で樋の溝をせき止める態様で設けられる側板21b3と、からなる樋形状のくぼみである。このとき、支持板21cで供給ローラ21eの上方であって、樋部21b2の長手方向が供給ローラ21eの幅方向(すなわち塗布ローラ23の幅方向かつ定着ベルト12の幅方向)と平行になるように支持されている。なお、図5では、オイル溜り部21bは、支持板21cの端部折り返し部分と該折り返し部分に端部が固定された帯板により樋部21b2が形成され、さらに樋部21b2の長手両端に側板21b3が固定された構成を示したが、これに限定されず、樋部21b2が板金可能で成形されさらに側板21b3を取り付けたもの、あるいは樋部21b2,側板21b3が一体に成形されたものでも良い。また、オイル溜り部21bには使用オイルに反応せず、耐熱性がある金属材料またはプラスチックなどを用いるとよい。
(S11) まず定着装置100の駆動が開始されると、定着ベルト12の回動とともに、供給ローラ21eの回転駆動が始まり、定着ベルト12,供給ローラ21eに接する塗布ローラ23の回転も開始する。
(S12) これと同時に、オイル投入口21aからオイルがオイル溜り部21bに投入が開始され、オイル溜り部21bにオイルが溜められる。
(S13) オイルの投入は継続して行われ、オイル溜り部21bからオイルが溢れ出る。このとき、口切部21b1の全幅からオイルが溢れ出て、供給フェルト21d(全幅)にオイルが供給される。
(S14) 供給フェルト21dでは内部をオイル溜り部21b上部側(上方)から下方に向けてオイルが透過していき、供給ローラ21eの接触部で該供給ローラ21eの所定幅にオイルを供給する。
(S15) 供給ローラ21eのオイルが供給された部分は該供給ローラ21eの回転により移動し、ついでメータリングブレード21fの当接により供給ローラ21eにおけるオイル付着量が規制される。
(S16) 供給ローラ21eのオイルが塗布ローラ23との当接部分で該塗布ローラ23の所定幅に供給される。最後に塗布ローラ23に付着したオイルが定着ベルト12の所定幅に塗布される。
図6に、本発明の一態様であるオイル塗布装置のその他の構成例(1)を示す。
ここでは、図4に示した構成のうち、供給フェルト21dを省略して、オイル溜り部21bと供給ローラ21eが隣接し、それ以外は同じ構成としたものである。すなわち、本発明で用いる定着装置100は、回動可能に設けられる定着部材(定着ベルト12)と、前記定着部材に当接し定着ニップ部(定着ニップ部N)を形成する加圧部材(加圧ローラ13)と、前記定着部材または加圧部材の所定幅にオイルを塗布するオイル塗布部(塗布ローラ23)と該オイル塗布部にオイルを供給するオイル供給部(オイル投入口21a,オイル溜り部21b,支持板21c,供給ローラ21e,メータリングブレード21f)とを有するオイル塗布装置(オイル供給装置21A)と、を備え、前記オイル供給部は、オイル投入口から投入されるオイルを溜めておく樋形状のくぼみであって長手方向が前記オイル塗布部の幅方向に対して平行に配置されるオイル溜り部(オイル溜り部21b)を隣接するオイル供給部材(供給ローラ21e)の上方に有し、前記オイル溜り部にオイルが投入されることにより該オイル溜り部上部からオイルが溢れ出て前記隣接するオイル供給部材に供給されるように構成したものである。
ここでは、図4に示した構成のうち、供給フェルト21d,供給ローラ21e,メータリングブレード21fを省略し、塗布ローラ23の代わりに塗布フェルト23´として、オイル溜り部21bと塗布フェルト23´が隣接する構成としたものである。すなわち、本発明で用いる定着装置100は、回動可能に設けられる定着部材(定着ベルト12)と、前記定着部材に当接し定着ニップ部(定着ニップ部N)を形成する加圧部材(加圧ローラ13)と、前記定着部材または加圧部材の所定幅にオイルを塗布するオイル塗布部(塗布フェルト23´)と該オイル塗布部にオイルを供給するオイル供給部(オイル投入口21a,オイル溜り部21b)とを有するオイル塗布装置(オイル供給装置21B)と、を備え、前記オイル供給部は、オイル投入口から投入されるオイルを溜めておく樋形状のくぼみであって長手方向が前記オイル塗布部の幅方向に対して平行に配置されるオイル溜り部(オイル溜り部21b)を隣接するオイル塗布部(塗布フェルト23´)の上方に有し、前記オイル溜り部にオイルが投入されることにより該オイル溜り部上部からオイルが溢れ出て前記隣接するオイル塗布部に供給されるように構成したものである。このときの塗布フェルト23´は供給フェルト23と同じものでよい。
図9に、本発明に係る画像形成装置であるタンデム型のカラー複写機の構成を示す。
カラー複写機200は、装置本体中央部に位置する画像形成部200Aと、該画像形成部200Aの下方に位置する給紙部200Bと、画像形成部200Aの上方に位置する図示しない画像読取部を有する高速機であり、画像形成部200Aに前述した定着装置100を組み込んでいる。
ついで、定着ニップ部Nから排出されたシートPは排出経路に沿ってスタッカ215へ送り出される。
オイル循環機構250は、使用するオイルを保持するオイルタンク251と、圧電素子を用いたオイルポンプ252と、オイルポンプ252から定着装置100のオイル塗布装置21までをつなぐ搬送経路253と、オイル塗布装置21における余剰オイルを受けるオイル受け254と、オイル受け254のオイルをオイル塗布装置22まで搬送するチューブ255と、オイル塗布装置22からオイルタンク251までをつなぐ搬送経路256と、を備える。なお、オイルタンク251,オイルポンプ252,搬送経路253,256は定着装置100の外部にあり、オイル受け254,チューブ255は定着装置100の内部にある。また、オイルタンク251は、内部のオイル残量を検知するオイルニアエンドセンサ251aを有する。
すなわち、画像形成処理が開始されると、例えば総量4Lほどのシリコーンオイルが貯蔵されたオイルタンク251からオイルポンプ252が該オイルをポンプアップして搬送経路253を経由させてオイル塗布装置21まで搬送し、オイル投入口21aからオイル溜り部21bにオイルを3g/min程度の供給速度で投入する。
つぎに、オイル受け254でオイル塗布装置21における余剰オイルが集められ、チューブ255を経由して加圧ローラ13側のオイル塗布装置22に搬送する。
ついで、オイル塗布装置22で使用されたオイルについてフィルターで不純物を取り除いた後、搬送経路256を経由させてオイルタンク251に回収する。
そこで、発明者らは、この問題に関して定着装置100が再装着された際の画像形成(印刷)前の起動制御に着目し鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。以下、本発明の根幹部分について説明する。
(S22) ついで、定着ローラ11の駆動モータ(図12(1))の回転を開始させ、定着ベルト12の回動を開始する。同時に、供給ローラ21eの駆動モータ(図12(3))の回転も開始させ、塗布ローラ23の回転も開始する。また、加熱ローラ14内のヒータ14hを点灯して発熱させ、定着ベルト12の加熱も開始する。
(S23) また、オイルポンプ252(図12(4))も駆動させ、オイルタンク251から搬送経路253を経由してオイル溜り部21bにオイルを投入して補給を開始する。これと同時にオイル補給カウンタ(図12(5))によるカウントを開始する。カウント値はオイル補給時間を意味する。
以上のステップS22,S23は同時にスタートする(図12(a)点)。その後、定着ベルト12,供給ローラ21eの回転が安定すると、加圧ローラ13を定着ベルト12に当接させ加圧状態として定着ニップ部Nを形成する(図12(b)点)。
(S24) 定着ベルト12の表面温度(定着温度)を温度計で計測し、現状温度が所定温度(例えば、定着準備温度であるリロード温度)以上であるか否かを判定する。現状温度が前記所定温度未満である限り(S24のNo)、ステップS23,S24の処理を継続する。したがって、少なくとも定着部材(定着ベルト12)が所定温度になるまでは、オイル溜り部21bにオイルを補給することになる。
(S25) 定着ベルト12の現状温度が所定温度以上となると(ステップS24のYes,図12(c)点)、オイル補給カウンタのカウンタ値Tが規定値以上であるか否かを判定する。オイル溜り部21bへの一定の補給量を確保するためである。また、この規定値はオイル補給量を意味するものであり可変である。前回使用したシートPの種類(普通紙、コート紙など)に応じて変更するとよく、例えば前回使用したシートPがコート紙であったときは普通紙のときよりも規定値を大きくする。オイル補給カウンタのカウンタ値Tが規定値未満である限り(S25のNo)、ステップS23〜S25の処理を継続する。したがって、オイル補給量が所定量となるまで、オイル溜り部21bにオイルを補給することになる。
(S26) オイル補給カウンタのカウンタ値Tが規定値以上になると(ステップS25のYes,図12(d)点)、オイルポンプ252の駆動を停止する。これにより、オイル溜り部21bへのオイル補給が画像形成処理開始時まで一旦停止される。
(S27) オイル補給カウンタのカウント値をリセットする。
(S28) 画像形成(印刷)可能状態となる(印刷OK)。このとき、オイル溜り部21bではオイルの液面位置が口切部21b1の位置となっていることから、画像形成開始直後でも定着ベルト12(あるいは加圧ローラ13)に十分な量のオイルを塗布することが可能な状態となっている。
以降、画像形成ジョブの待機状態となる。
12,92 定着ベルト
13,85 加圧ローラ
13a 加圧ベルト
13b バックアップ部材
13h,14h,86,87 ヒータ
14,83 加熱ローラ
14a ヒートパイプ
15 テンションローラ
16a,16b 分離爪
17 クリーニング機構
21,21A,21B,22,71 オイル塗布装置
21a,71a オイル投入口
21b オイル溜り部
21b1 口切部
21b2 樋部
21b3 側板
21c 支持板
21d,71d 供給フェルト
21e 供給ローラ
21f メータリングブレード
23,23´,R1 塗布ローラ
71b オイル受け
71c オイル透過穴
96 オイルパン
100 定着装置
100c 定着カバー
200 画像形成装置
200A 画像形成部
200B 給紙部
201 光書込み装置
202Y,202C,202M,202K 帯電装置
203Y,203M,203C,203K 現像装置
204Y,204M,204C,204K 1次転写装置
205Y,205C,205M,205K 感光体
210 転写ベルト
211 従動ローラ
212 転写ローラ
215 スタッカ
220 給紙トレイ
250 オイル循環機構
251 オイルタンク
251a オイルニアエンドセンサ
252 オイルポンプ
253,256 搬送経路
254 オイル受け
255 チューブ
O オイル
P シート(記録媒体)
R11,R14,R15 ローラ
T トナー
Claims (4)
- 回動可能に設けられる定着部材と、
前記定着部材に当接し定着ニップ部を形成する加圧部材と、
前記定着部材または前記加圧部材の所定幅にオイルを塗布する塗布ローラ、および該塗布ローラにオイルを供給するオイル供給部を有するオイル塗布装置と、を備え、
前記オイル塗布装置の前記オイル供給部は、オイルを投入するためのオイル投入口、前記オイル投入口から投入されるオイルを溜めておくオイル溜り部、前記オイル溜り部の下方側に隣接して配置され、前記オイル溜り部にオイルが投入されて該オイル溜り部上部から溢れ出たオイルが供給される供給フェルト、および前記オイル溜り部の幅方向において前記オイル投入口以外の領域に前記オイル溜り部のくぼみ内部から前記供給フェルトにつながるくみ出しフェルト、を少なくとも有する定着装置と、
前記オイル投入口から前記オイル溜り部へオイルを投入するオイル投入装置と、を備え、
前記定着装置が画像形成装置外に引き出された後、再度画像形成装置内に装着されたとき、
前記オイル投入装置が前記定着装置の前記オイル溜り部にオイルを投入して補給した後に画像形成を行う画像形成装置。 - 前記オイル溜り部は、樋形状のくぼみであって長手方向が前記塗布ローラの幅方向に対して平行に配置される請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記定着装置が画像形成装置外に引き出された後、再度画像形成装置内に装着されたとき、
前記オイル投入装置は、少なくとも前記定着部材が所定温度になるまでは、前記定着装置の前記オイル溜り部にオイルを補給する請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記定着装置が画像形成装置外に引き出された後、再度画像形成装置内に装着されたとき、
前記オイル投入装置は、オイル補給量が所定量となるまで、前記定着装置の前記オイル溜り部にオイルを補給する請求項1に記載の画像形成装置。
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