JP5167108B2 - 点火プラグを備えたガスエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、点火プラグを備えたガスエンジンに適用され、燃料ガス入口通路を通った燃料ガスを、流量移動方向側にのみ燃料ガスの流れを可能にした逆止弁を通して副室内に導き、点火プラグ取付け金物に取付けシート部を介して装着された点火プラグにより該副室内に火花放電して該燃料ガスを着火燃焼させるように構成されてなる点火プラグを備えた副室ガス供給エンジンに関する。
図4は、点火プラグを備えたガスエンジンの副室周りの副室中心線に沿う断面図である。
図4において、シリンダヘッド1の上部に水室1aに囲まれて副室口金2が固定され、該副室口金2の内部に副室4が形成されている。
該副室口金2は、その上部の副室上面4bを点火プラグ取付け金物13により押圧されて、該シリンダヘッド1に固定されている。
点火プラグ10(点火プラグ中心を10aで示す)は、該点火プラグ取付け金物13内に取付けシート面50及びガスケット10fを介して固定されている。
燃料ガスは、ガス流量を制御する電磁弁(図示省略)及び燃料入口通路14を通って、燃料の流量移動方向側にのみ燃料ガスの流れを可能にした逆止弁51を通って導入される。該逆止弁51が開かれると、燃料ガスは燃料噴出孔5から副室4(副室中心を4aで示す)内に噴出され、前記点火プラグ10により該副室4内の燃料ガスに火花放電して該燃料ガスを着火燃焼させる。
そして、この着火火炎を副室4の下部に複数個設けられた副室噴口3から燃焼室60内に噴出し、該燃焼室60内に給気通路(図示省略)を通して供給された希薄混合気を燃焼させる。
前記点火プラグ10の周辺は、点火プラグ取付け金物13の外周に形成された冷却室55に、冷却水を循環させることにより冷却し、点火プラグ10による温度上昇を抑えている。
かかる構成からなる点火プラグを備えたガスエンジンは、エンジンの高出力化、高効率化に伴い、点火プラグ10及びその周辺が高温化し、かかる点火プラグ10及びその周辺の高温化対策が迫られている。
尚、特許文献1(特開2000−8960号公報)には、燃料入口通路8を通して、メタンガスを水蒸気改質した着火性が高く燃焼速度の速い第2の燃料ガス(改質ガス)を副室4内に導き、点火プラグ2により該副室4内に火花放電して該第2の燃料ガスを着火燃焼させ、この着火火炎により燃焼室3内に供給された第1の燃料ガスの希薄混合気を燃焼させるように構成された副室ガス供給エンジンが示されている。
また、特許文献2(実開平7−25224号公報)には、燃料入口通路7を通して、燃料ガスを副室4に導き、点火プラグ9により該副室4内に火花放電して着火燃焼させ、この着火火炎により燃焼室内に供給された希薄混合気を燃焼させるように構成され、また、該点火プラグ9の取付け部の周囲にボアクーリング孔を設けて該ボアクーリング孔内に冷却水を通すことにより、点火プラグ9周辺を冷却している。
特開2000−8960号公報 実開平7−25224号公報
前記点火プラグを備えたガスエンジンは、エンジンの高出力化、高効率化に伴い、点火プラグ及びその周辺が高温化し、かかる点火プラグ及びその周辺の高温化対策が迫られている。
図4において、点火プラグ10が冷却不足等により高温になると、該点火プラグ10の電極部(中芯電極及び接地電極)が高温化して、該電極部の磨耗の進行が早く点火プラグ10の寿命が短くなる。また、電極部の温度レベルが許容最大値を超えるようになると、電極部の磨耗のみならず、電極部周りのガスが予期せぬタイミングで自己着火して異常燃焼を発生する。
尚、点火プラグ10の取付け部の周囲にボアクーリング孔を設けて該ボアクーリング孔内に冷却水を通すことにより、点火プラグ10周辺の機器を冷却する構造は、特許文献2(実開平7−25224号公報)で提供されている。
だが、前記特許文献2では、単に点火プラグ10の取付け部の周囲にボアクーリング孔を設けて、点火プラグ10の取付け部周辺を冷却しているに止まっている。
即ち、かかる従来技術では、点火プラグ10の周辺及び電極の位置と、副室の上部に近接して設けられた前記逆止弁とを、双方の温度が上昇しないように、かかる部位の高温化を総合的に回避する手段は提供されていない。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、点火プラグを備えたガスエンジンにおいて、点火プラグの電極部(中芯電極及び接地電極)の周辺部位及び好ましくは副室の上部に近接して設けられた逆止弁等を冷却する冷却手段による冷却効果を向上させて、点火プラグの電極部周辺及び好ましくは前記逆止弁の過熱を回避した点火プラグを備えたガスエンジンを提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、燃料ガス入口通路を通った燃料ガスを副室内に導き、点火プラグ取付け金物に取付けシート部を介して装着された点火プラグにより該副室内に火花放電して該燃料ガスを着火燃焼させる点火プラグを備え、該点火プラグの取付け金物に、点火プラグ軸線と平行に逆止弁挿入孔が設けられ、該挿入孔に挿設されている逆止弁を介して副室に燃料ガスを噴出するようにしたガスエンジンであって
前記点火プラグの電極の位置を、点火プラグ挿入孔の前記副室上面から離れる方向に一定寸法陥没させて配置して、該点火プラグの電極温度が850℃以下になるように設定するとともに、該点火プラグ及び前記逆止弁を挟むようにして、前記点火プラグの取付け金物に、前記点火プラグ軸線と平行に複数の冷却孔が配置されていることを特徴とする。
ここで、前記電極温度を850℃以下とするのは、点火プラグの接地電極が850℃を超えると、短時間(数百時間程度)で損耗することが従来より確認されていることと、電極部まわりのガス温度が850℃以上になると自己発火することの、双方の発生を防止するためである。
かかる発明において、好ましくは、点火プラグの中芯電極の位置を、前記点火プラグ取付け金物と副室口金との接触面である副室上面から離れる方向に、3mmから13mmの間の数値の、いずれか1つを選択して設定する。
前記点火プラグ軸線と平行に配置されている複数の冷却孔は、前記の取付け金物に設けた点火プラグの取付けシート部をんでその取付けシート部の下方位置より上方位置まで通して形成され、該複数の冷却孔を通流する冷却水で前記取付けシート部近傍の熱を吸収して点火プラグ取付け金物に伝達し該取付けシート部近傍を冷却する冷却水を供給する。
そして、前記複数の冷却孔は、好ましくは次のように構成する。
(1)前記複数の冷却孔は、前記取付けシート面の外周に沿って円周方向に配置されるとともに、副室の上部に近接して設けられた逆止弁を冷却するように該逆止弁に近接して配置される。
(2)前記複数の冷却孔は、前記の取付け金物に設けた点火プラグ取付けシート部を挟んで、該取付シート部下側の入口孔から前記冷却孔を通して取付シート部上側の出口孔に通ずるように構成された複数のボアクール冷却孔を形成し、前記ボアクール冷却孔により前記取付けシート部近傍を冷却するように配置する。
本発明によれば、燃料ガス入口通路を通った燃料ガスを副室内に導き、点火プラグ取付け金物に取付けシート部を介して装着された点火プラグにより該副室内に火花放電して該燃料ガスを着火燃焼させる点火プラグを備え、該点火プラグの取付け金物に、点火プラグ軸線と平行に逆止弁挿入孔が設けられ、該挿入孔に挿設されている逆止弁を介して副室に燃料ガスを噴出するようにしたガスエンジンであって
前記点火プラグの電極の位置を、点火プラグ挿入孔の前記副室上面から離れる方向に一定寸法陥没させて配置して、該点火プラグの電極温度が850℃以下になるように設定するとともに、該点火プラグ及び前記逆止弁を挟むようにして、前記点火プラグの取付け金物に、前記点火プラグ軸線と平行に複数の冷却孔が配置されているので、中芯電極と接地電極の火花放電の位置が副室上面から離れることから、点火プラグの電極温度を確実に850℃以下に低下させることができるとともに、また点火プラグを副室上面から離れる方向に設置したので、点火プラグ周りにおける希薄混合気の流動による点火プラグの吹き消えの発生による失火も防止できる。
従って、点火プラグを副室上面から離れる方向に一定寸法陥没させて配置して該点火プラグの電極温度が850℃以下になるようにし、且つ点火プラグ周りにおける希薄混合気の流動による点火プラグの吹き消えの発生による失火の発生も防止できることによって、点火プラグの電極温度を所要の温度まで確実に低下させることができる。
前記点火プラグ軸線と平行に配置されている複数の冷却孔は、前記の取付け金物に設けた点火プラグの取付けシート部をんでその取付けシート部の下方位置より上方位置まで通して形成され、該複数の冷却孔を通流する冷却水で前記取付けシート部近傍の熱を吸収すれば、
点火プラグの側部の外周と点火プラグ取付け金物の内周との接触部近傍の過熱部つまり前記取付けシート部近傍の過熱部の熱を、冷却水通路による冷却によって点火プラグ取付け金物に開放できて、前記取付けシート部近傍の温度を、所要の温度まで確実に低下させることができる。
そして、前記複数の冷却孔は、取付けシート面の外周に沿って円周方向に配置されるとともに、副室の上部に近接して設けられた逆止弁を冷却するように該逆止弁に近接して配置すれば、
前記複数の冷却孔を、取付けシート部の外周近傍から前記逆止弁を冷却するように該逆止弁に近接して配置することにより、高温になる取付けシート面の外周近傍、及び高温になる副室の上部に近接して設けた前記逆止弁を冷却することができる。
これにより、点火プラグの高温部である、取付けシート面の外周近傍及び副室に近接して設けた前記逆止弁の温度を、設定された所定温度まで温度降下させることができるとともに、特に、副室に近接して設けられて高温になる前記逆止弁の温度降下が可能となるので、燃料ガスの不完全燃焼による煤の発生を防止でき、該煤等による前記逆止弁の作動不良の発生も防止できる。
また、前記のような構成からなる点火プラグを備えたガスエンジンの冷却する冷却手段として、前記の取付け金物に設けた点火プラグ取付けシート部を挟んで、該取付シート部下側の入口孔から前記冷却孔を通して取付シート部上側の出口孔に通ずるように構成された複数のボアクール冷却孔を形成し、前記ボアクール冷却孔により前記取付けシート部近傍を冷却するように配置すれば、
点火プラグ取付け金物に、下側の入口孔から点火プラグの軸心線方向の複数の縦方向冷却孔を通して上側の出口孔に通ずるように構成された複数のボアクール冷却孔を形成し、前記ボアクール冷却孔により前記取付けシート部近傍を冷却するようにしたので、
複数のボアクール冷却孔により、冷却溝のように凹凸を設けることなく、点火プラグ取付け金物に、下側の入口孔から点火プラグの軸心線方向の複数の縦方向冷却孔を通して上側の出口孔に通ずるように、円滑に冷却水を供給できて、前記点火プラグの高温部である取付けシート部の外周近傍を、複数のボアクール冷却孔で包み込むようにして、所定温度まで温度降下させることができる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、本発明の実施例に係る点火プラグを備えたガスエンジンの副室周りの副室中心線に沿う断面図、図2は図1のA−A断面図、図3は図1のZ部拡大図である。
図1において、シリンダヘッド1の上部に水室1aに囲まれて副室口金2が固定され、該副室口金2の内部に副室4が形成されている。該副室口金2は、その上部の副室上面4bを点火プラグ取付け金物13及び押え金具12により押圧されて、該シリンダヘッド1に固定されている。
点火プラグ10(点火プラグ中心を10aで示す)は、該点火プラグ取付け金物13内に取付けシート面50及びガスケット10fを介して固定されている。該点火プラグ取付け金物13の外周には、Oリング7,8が嵌挿されている。
前記点火プラグ10は、次のようにして設定する。
即ち前記点火プラグ10は、図3のように、点火プラグ挿入孔10eに挿入され、該点火プラグ挿入孔10eにおいて中芯電極10tの位置を副室上面4bから離れる方向に一定寸法Y陥没させて配置する。
具体的には中芯電極10tの位置を副室上面4bから離れる方向にY=3mmから13mm、の間の数値から、点火プラグ10の電極温度を850℃以下にできる値を、1つ選択して設定する。
このようにすれば、中芯電極10tと接地電極10bの火花放電の位置が、高温の副室上面4bから離れるので、点火プラグ10の電極温度を確実に850℃以下に低下させることができる。
ここで、点火プラグ10の電極温度を850℃以下とするのは、1つは点火プラグ10の接地電極が850℃を超えると短時間(数百時間程度)で損耗することが従来より確認されていることから、点火プラグ10の損耗を防止するためであり、 他の1つは、中芯電極10t及び接地電極10bの周りのガス温度が、850℃以上になると自己発火することを防止するためである。
また、点火プラグ10を副室上面4bから離れる方向に設置したので、点火プラグ10周りにおける希薄混合気の流動による点火プラグ10の吹き消えの発生による失火も防止でき、安定した着火性能を保持できる。
尚、前記点火プラグ10は、中芯電極10tと接地電極10bの高さ方向寸法の小さいフラット型点火プラグを用いる。該フラット型点火プラグを用いれば、中芯電極10tと接地電極10bの高さ方向寸法を小さくすることができる。尚、いわゆるJ型点火プラグでも良い。
また、図1において、ガス流量を制御する電磁弁23が設けられ、該電磁弁23からは燃料入口コネクタ14a内に穿孔された燃料入口通路14を通って燃料ガスが供給される。該燃料入口コネクタ14aは前記点火プラグ取付け金物13にねじ込み等によって、燃料ガス入口14sにおいて固定されている。
また、逆止弁挿入孔6sは、その中心6aが、前記点火プラグ10の中心10aと平行に設けられている。該逆止弁挿入孔6sの下部には、逆止弁ホルダ9に支持された、燃料ガスの流量移動方向側にのみ燃料ガスの流れを可能にした逆止弁6が、下面に接して押し付けられている。該逆止弁6は通常のばね式逆止弁でもよい。
しかし、燃料ガスは、ガス流量を制御する前記電磁弁23及び燃料入口通路14を通って、前記逆止弁6が開かれると、燃料噴出孔5から副室4内に噴出され、前記点火プラグ10により該副室4内の燃料ガスに火花放電して該燃料ガスを着火燃焼させる。
そして、この着火火炎を副室4の下部に複数個設けられた副室噴口3から燃焼室60内に噴出し、該燃焼室60内に給気通路(図示省略)を通して供給された希薄混合気を燃焼させる。
一方、前記構成からなる点火プラグの冷却構造は、次のように構成されている。
前記点火プラグ10の取付けシート面50を挟んだ該取付けシート部の近傍、つまり前記点火プラグ挿入孔10eと点火プラグ10の外周との嵌合部周辺は点火プラグ10の火花放電によって高温になる。
この実施例では、この取付けシート部近傍の熱を吸収して、該取付けシート部近傍を冷却する冷却水通路を設けている。
かかる冷却水通路は、円周方向に冷却溝を設ける等の種々の手段を用いることができる。
この実施例では、ボアクール冷却孔11sを用いる。
図1において、前記点火プラグ10の周囲には、下側のボアクール横孔11a(入口孔)から、点火プラグ10の軸心線10a方向の複数のボアクール縦孔(縦方向冷却孔)11を通して、上方のボアクール横孔11b(出口孔)に通ずるように構成された、複数のボアクール冷却孔11sが形成されている。
該ボアクール冷却孔11sは、下側のボアクール横孔11a(入口孔)と上方のボアクール横孔11b(出口孔)が、前記点火プラグ10の取付けシート面50を挟んで配置され、複数のボアクール縦孔(縦方向冷却孔)11が前記取付けシート面50に対応して上下に貫通している。
図2は、前記ボアクール冷却孔11sの円周方向の配置を示す。図のように、複数のボアクール縦孔(縦方向冷却孔)11が前記点火プラグ10及び前記逆止弁6を挟むようにして、円周方向に複数配置されている。
前記点火プラグ10とボアクール縦孔(縦方向冷却孔)11との距離d1、及び前記逆止弁6とボアクール縦孔(縦方向冷却孔)11との距離d2は、それぞれ最小限に小さく取って、ボアクール縦孔(縦方向冷却孔)11による冷却効果を大きくしている。
かかる構成により、点火プラグ10の側部の外周と点火プラグ取付け金物13の内周つまり点火プラグ挿入孔10eとの接触部近傍の過熱部の熱を、前記ボアクール冷却孔11sによる冷却によって点火プラグ取付け金物13に開放できて、該前記取付けシート部近傍の温度を、所要の温度まで確実に低下させることができる。
また、図1において、前記下側のボアクール横孔11a(入口孔)の点火プラグ挿入孔10eに近い部分を削って(11f)、下側のボアクール横孔11aによる冷却効果を高めている。
また、図2のように、前記ボアクール冷却孔11sを、前記取付けシート面50の外周に沿って円周方向に配置するとともに、前記副室4の上部に近接して設けられた前記逆止弁6を冷却するように該逆止弁6に近接して配置する(図2のd2寸法)ように、構成すれば、ボアクール冷却孔11sを、取付けシート面50の外周近傍から前記逆止弁6を冷却するように該逆止弁6に近接して配置する(図2のd2寸法)ことにより、高温になる取付けシート面50の外周近傍、及び副室4の上部に近接して設けて高温になる前記逆止弁6を、効果的に冷却することができる。
これにより、点火プラグ10の高温部である、取付けシート面50の外周近傍(点火プラグ挿入孔10e近傍)及び副室4の上部に近接して設けた前記逆止弁6の温度を、設定された所定温度まで温度降下させることができるとともに、特に、副室4の上部に近接して設けられて高温になる前記逆止弁6の温度降下が可能となるので、燃料ガスの不完全燃焼による煤の発生を防止でき、該煤等による前記逆止弁6の作動不良の発生も防止できる。
また、前記ガスエンジンを冷却する冷却手段として、前記のように、ボアクール冷却孔11sを用いれば、複数のボアクール冷却孔11sにより、冷却溝のように凹凸を設けることなく、点火プラグ取付け金物13に、下側の入口孔11aから点火プラグの軸心線10aに平行な複数の縦方向冷却孔11を通して上側の出口孔11bに通ずるように、円滑に冷却水を供給できて、前記点火プラグ10の高温部である取付けシート部の外周近傍(点火プラグ挿入孔10e近傍)及び副室4の上部に近接して設けた高温の逆止弁6を、複数のボアクール冷却孔11sで包み込むようにして、所定温度まで温度降下させることができる。
本発明によれば、点火プラグを備えたガスエンジンにおいて、点火プラグの電極部(中芯電極及び接地電極)の周辺部位及び好ましくは副室の上部に近接して設けられた逆止弁等を冷却する冷却手段による冷却効果を向上させて、点火プラグの電極部周辺及び好ましくは前記逆止弁の過熱を回避した点火プラグを備えたガスエンジンを提供できる。
本発明の実施例に係る点火プラグを備えたガスエンジンの副室周りの副室中心線に沿う断面図である。 前記実施例における図1のA―A断面図である。 前記実施例における図1のZ部拡大図である。 従来技術を示す図1対応図である。
符号の説明
1 シリンダヘッド
1a 水室
2 副室口金
3 副室噴口
4 副室
4b 副室上面
5 燃料噴出孔
6 逆止弁
6s 逆止弁挿入孔
6a 逆止弁挿入孔中心
10 点火プラグ
10a 点火プラグ中心
10t 中芯電極
10b 接地電極
10e 点火プラグ挿入孔
11a ボアクール横孔(入口孔)
11 ボアクール縦孔(縦方向冷却孔)
11b ボアクール横孔(出口孔)
11s ボアクール冷却孔
13 点火プラグ取付け金物
14 燃料入口通路
14a 燃料入口コネクタ
23 電磁弁
50 取付けシート面
60 燃焼室
Y 変位量

Claims (5)

  1. 燃料ガス入口通路を通った燃料ガスを副室内に導き、点火プラグ取付け金物に取付けシート部を介して装着された点火プラグにより該副室内に火花放電して該燃料ガスを着火燃焼させる点火プラグを備え、該点火プラグの取付け金物に、点火プラグ軸線と平行に逆止弁挿入孔が設けられ、該挿入孔に挿設されている逆止弁を介して副室に燃料ガスを噴出するようにしたガスエンジンであって
    前記点火プラグの電極の位置を、点火プラグ挿入孔の前記副室上面から離れる方向に一定寸法陥没させて配置して、該点火プラグの電極温度が850℃以下になるように設定するとともに、該点火プラグ及び前記逆止弁を挟むようにして、前記点火プラグの取付け金物に、前記点火プラグ軸線と平行に複数の冷却孔が配置されていることを特徴とする点火プラグを備えたガスエンジン。
  2. 前記点火プラグの中芯電極の位置を、前記点火プラグ取付け金物と副室口金との接触面である副室上面から離れる方向に、3mmから13mmの間の数値の、いずれか1つを選択して設定したことを特徴とする請求項1記載の点火プラグを備えたガスエンジン。
  3. 前記点火プラグ軸線と平行に配置されている複数の冷却孔は、前記の取付け金物に設けた点火プラグの取付けシート部をんでその取付けシート部の下方位置より上方位置まで通して形成され、該複数の冷却孔を通流する冷却水で前記取付けシート部近傍の熱を吸収することを特徴とする請求項1記載の点火プラグを備えたガスエンジン。
  4. 前記複数の冷却孔は、前記取付けシート面の外周に沿って円周方向に配置されるとともに、副室の上部に近接して設けられた逆止弁を冷却するように該逆止弁に近接して配置されたことを特徴とする請求項3記載の点火プラグを備えたガスエンジン。
  5. 前記複数の冷却孔は、前記の取付け金物に設けた点火プラグ取付けシート部を挟んで、該取付シート部下側の入口孔から前記冷却孔を通して取付シート部上側の出口孔に通ずるように構成された複数のボアクール冷却孔を形成し、前記ボアクール冷却孔により前記取付けシート部近傍を冷却するように配置したことを特徴とする請求項3記載の点火プラグを備えたガスエンジン。
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