JP5166820B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、可変ギア比機構により転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドルの操舵角の伝達レシオを変化させるとともに、電動パワーステアリングにより操舵時の補助力を発生させるステアリング装置に関する。
従来から、可変ギア比機構と電動パワーステアリングとを備えたステアリング装置が提案されている。可変ギア比機構によれば、駐車操作時などの低車速域で、伝達レシオ(=ハンドル角/転舵角)を小さく(クイックレシオ化)設定することで、少ない操舵ハンドルの操舵で転舵輪を大きく転舵できるので、運転者の操作負担が軽減され、利便性を向上させることができる。
高車速域では、伝達レシオを大きく(スローレシオ化)設定することで、操舵ハンドルを大きく操舵しても転舵輪は少し転舵するだけなので、ヨーレート応答特性が改善され、車両の走行安定性を向上させることができる。また、電動パワーステアリングによれば、操舵補助力を発生するので操舵ハンドルを軽く操作するだけで転舵輪を転舵させることができる。
このような可変ギア比機構と電動パワーステアリングとを備えたステアリング装置において、低車速域でクイックレシオ化している場合に、運転者が速い操舵で操舵ハンドルを切ろうとすると、電動パワーステアリングでは、転舵輪を大きく速く転舵できるように補助力を発生させようとするが、電動パワーステアリングの動力源であるEPSモータで逆起電圧の影響による推力不足が生じ、操舵力が重くなってしまう場合がある。
そこで、このような場合に、伝達レシオがスローレシオ化する方向へ変更されるように、伝達レシオの目標値とする目標レシオをリアルタイムで変更することで、操舵力が重くなるのを回避する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−344120号公報
しかし、従来の手法では、例えば、速い−遅い−速いというようなハンドル操舵操作に対し、操舵反力がうねるように変動してしまう現象、あるいは、急激かつ大きな操舵速度で操舵ハンドルを回し始めると、操舵操作の最初に操舵反力が大きくなりハンドル操舵が引っかかり気味(詰まり気味)になるというような現象が発生しうると考えられた。
これらの現象が発生すると、運転者は、操舵ハンドルの操作感覚に違和感を抱いてしまう。
そこで、本発明は、低車速域でクイックレシオ化している場合に、運転者が速い操舵で操舵ハンドルを切っても、快適なハンドル操舵が可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、可変ギア比機構により転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドルの操舵角の伝達レシオを変化させるとともに、電動パワーステアリングにより操舵時の補助力を発生させるステアリング装置において、
前記操舵ハンドルと前記可変ギア比機構との間に配置され前記操舵ハンドルに発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
前記伝達レシオが車速に応じた目標レシオに設定されるように、前記可変ギア比機構に用いられる差動ギア用モータの回転角度を調整するレシオ調整モードと、前記操舵ハンドルの操舵力が低減するように、前記差動ギア用モータに流れる電流を調整する操舵トルク調整モードとを切り替える、切り替え部と、
前記操舵ハンドルの操舵トルクが、設定閾値以上か否かを判定する判定部とを有し、
前記切り替え部は、前記操舵トルクが前記設定閾値以上の場合に、前記操舵トルク調整モードに切り替え
前記判定部は、前記操舵トルクと前記操舵トルクの時間微分値の和が、設定閾値以上か否かを判定することを特徴とする。
本発明によれば、レシオ調整モードにより、伝達レシオを車速に応じた目標レシオに設定することができるので、低車速域で、目標レシオを小さく(クイックレシオ化)設定し、伝達レシオを目標レシオに一致するように制御することで、伝達レシオをクイックレシオ化できる。高車速域では、目標レシオを大きく(スローレシオ化)設定し、伝達レシオを目標レシオに一致するように制御することで、伝達レシオをスローレシオ化できる。
また、操舵トルク調整モードにより、差動ギア用モータを駆動するために流れる電流を調整して操舵ハンドルの操舵力を低減できる。
本発明によれば、低車速域でクイックレシオ化している場合に、運転者が速い操舵で操舵ハンドルを切ると、切り替え部によって、前記レシオ調整モードから操舵トルク調整モードに切り替えることにより、操舵力が重くなるのを回避することができる。
切り替わった操舵トルク調整モードでは、操舵反力は前記差動ギア用モータを駆動するために流れる電流によって影響されるが、この電流は操舵トルクを低減するように調整されるので操舵反力は重くならず、例えば、速い−遅い−速いというようなハンドル操舵に対し、操舵反力がうねるように変動することはない。また、例えば、急激かつ大きな操舵速度で操舵ハンドルを回し始めると、最初だけ操舵反力が大きくなりハンドル操舵が引っかかり気味(詰まり気味)になるというような事象も、前記差動ギア用モータを駆動するために流れる電流を調節するモードでは生じない。
このように、運転者は、操舵ハンドルの操作感覚に違和感を抱くことはない。
また、本発明では、前記操舵ハンドルの操舵トルクが、事前に設定された閾値(=設定閾値)以上か否かを判定する判定部を有し、前記切り替え部は、前記操舵トルクが前記設定閾値以上の場合に、前記操舵トルク調整モードに切り替えている
本発明によれば、低車速域でクイックレシオ化している場合に、運転者が速い操舵で操舵ハンドルを切ると、これに伴って操舵トルクが高まるため、判定部が操舵トルクが設定閾値以上であると判定し、前記切り替え部に操舵トルク調整モードへの切り替えをさせることができる。
また、本発明では、前記判定部は、前記操舵トルクと前記操舵トルクの時間微分値の和が、設定閾値以上か否かを判定している。
また、前記操舵トルク調整モードでは、前記差動ギア用モータを駆動するために流れる電流をゼロ値に設定することが好ましい。
本発明によれば、低車速域でクイックレシオ化している場合に、運転者が速い操舵で操舵ハンドルを切っても、快適なハンドル操舵が可能なステアリング装置を提供できる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1に、本発明の実施形態に係るステアリング装置1の構成図を示す。
ステアリング装置1は、操舵ハンドル4と、トルクセンサ5と、差動ギアを用いた可変ギア比機構2と、電動パワーステアリング3とを有している。
可変ギア比機構2は、操舵ハンドル4とラック&ピニオン型ギアボックス3aのそれぞれに連結する差動ギア2bと、転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドル4の操舵角の伝達レシオを変化させるために差動ギア2bを回動させる差動ギア用モータ2aと、差動ギア用モータ2aを駆動するための実電流を流して差動ギア用モータ2aを制御する可変ギア比機構ECU2cとを有している。
電動パワーステアリング3は、転舵輪の転舵角を変えるラック&ピニオン型ギアボックス3aと、前記補助力の発生源となるEPSモータ3b(アシストモータ)と、EPSモータ3bを駆動するEPS用指示電流をPWM駆動するための指示Dutyを設定するEPS ECU3cとを有している。
トルクセンサ5は、操舵ハンドル4と差動ギア2bの間に装備され、操舵ハンドル4にかかる操舵トルクが直接モニタできるようになっている。トルクセンサ5で計測された操舵トルクは、可変ギア比機構ECU2cと、EPS ECU3cとに入力され、可変ギア比機構ECU2cでは差動ギア用指示電流の切り替えに利用され、EPS ECU3cでは前記補助力の大きさの決定、具体的には、EPS用指示電流を決定するのに利用される。
なお、このことから、EPS用指示電流やEPS用指示Dutyは、操舵トルクを反映しているので、可変ギア比機構ECU2cは、操舵トルクを直接利用する代わりに、EPS用指示電流やEPS用指示Dutyに基づいて差動ギア用指示電流の切り替えを行うことも可能である。もちろん、EPSモータ3bに流れている実電流(電流センサ計測値)に基づいてもよい。
また、可変ギア比機構ECU2cは、操舵ハンドル4から直接、操舵速度(ハンドル角速度)を取得し、差動ギア用指示電流の切り替えに利用してもよい。また、可変ギア比機構ECU2cは、車速を取得し、車速が低車速域であれば、目標レシオを小さく(クイックレシオ化)設定し、また車速が高車速域であれば、目標レシオを大きく(スローレシオ化)設定し、伝達レシオをその目標レシオに一致するように差動ギア用指示電流を制御している。
操舵ハンドル4は、可変ギア比機構2に連結し、可変ギア比機構2は、電動パワーステアリング3に連結しているので、ハンドル操舵角に対し、差動ギア用モータの回転角を重畳させ、ピニオン角を増減可能にすることができる。ピニオン角、ハンドル角、差動ギア用モータ角の間には、機械的拘束関係によって、次の式1が成り立っている。

ピニオン角=kl×ハンドル角+k2×差動ギア用モータ角・・・式1
ここで、k1、k2の係数は定数である。式1から、差動ギア用モータ角が小さくなればスローレシオ化し、大きくなればクイックレシオ化することがわかる。このような伝達レシオを変更し設定することは、レシオ調整モードで行われている。
さらに、ピニオントルク、操舵トルク、差動ギア用モータトルク間には、定常状態にて次の式2の関係が成り立っている。

操舵トルク=k3×ピニオントルク+k4×差動ギア用モータトルク・・・式2
ここで、k3、k4の係数は定数である。式2から、差動ギア用モータトルクが低減すると、操舵トルクが低減することがわかる。差動ギア用モータトルクは、差動ギア用指示電流を低減させることによって、低減させることができる。このように、差動ギア用指示電流を低減させることによって、操舵トルクを低減させることができるので、運転者は、操舵ハンドル4の操舵操作に違和感を抱くことなく、快適に操舵ハンドル4を扱うことができる。このような差動ギア用指示電流の低減は、操舵トルク調整モードで行われている。
図2に、可変ギア比機構ECU2cおよび差動ギア用モータ2aのブロック図を示す。可変ギア比機構ECU2cでは、レシオ調整モードと、操舵トルク調整モードの切り替えが行われる。後記では、まず、レシオ調整モードについて説明し、次に、操舵トルク調整モードについて説明し、最後に、それらのモードの切り替え方法について説明する。
レシオ調整モードについて説明する。まず、目標レシオ設定部11で、車両の車速に応じた目標レシオが設定され、目標モータ角設定部12へ出力される。車速が低車速域であれば、目標レシオを小さく(クイックレシオ化)設定し、車速が高車速域であれば、目標レシオを大きく(スローレシオ化)設定している。
次に、目標モータ角設定部12で、入力した目標レシオを達成するための、差動ギア用モータ2aの目標モータ角を設定する。
減算部13で、目標モータ角から、差動ギア用モータ本体19から出力された実モータ角を減算し、減算結果を位置F/B制御部14に入力する。位置F/B制御部14では、減算結果がゼロになるように、すなわち、目標モータ角(目標レシオ)に実モータ角(伝達レシオ)が一致するように、第1指示電流を調整し切り替え部24に出力する。
切り替え部24では、レシオ調整モードにおいては、差動ギア用指示電流として第1指示電流を減算部15へ出力する。
なお、減算部15と、電流F/B制御部16と、モータ駆動回路17と、電流センサ18と、差動ギア用モータ本体19とは、差動ギア用モータ2aに含まれており、それら以外の目標レシオ設定部11と、目標モータ角設定部12と、減算部13と、位置F/B制御部14と、切り替え部24と、後記する第2指示電流設定部20と、判定値モニタ部21と、判定値算出部22と、判定部23(第1判定部、第2判定部、第3判定部に相当)とが、可変ギア比機構ECU2cに含まれている。
減算部15で、差動ギア用指示電流から、電流センサ18で計測された差動ギア用モータ本体19を駆動する実電流を減算し、減算結果を電流F/B制御部16に入力する。電流F/B制御部16では、減算結果がゼロになるように、すなわち、差動ギア用指示電流に実電流が一致するように、差動ギア用指示電流を調整しモータ駆動回路17に出力する。
モータ駆動回路17より電流を差動ギア用モータ本体19に供給することで、差動ギア用モータ本体19は、実モータ角が得られるように回転する。実モータ角は、差動ギア用モータ本体19から減算部13へ出力される。電流センサ18は、モータ駆動回路17から出力される実電流を計測し、計測値を減算部15へ出力する。このように、レシオ調整モードによれば、実モータ角のフィードバックと実電流のフィードバックとが行われるので、伝達レシオ(実モータ角)を目標レシオ(目標モータ角)に一致させることができる。
次に、操舵トルク調整モードについて説明する。操舵トルク調整モードでは、操舵ハンドル4(図1参照)の操舵力が低減するように、差動ギア用指示電流を調整している。
まず、第2指示電流設定部20(図2参照)で、前記第1指示電流より小さい第2指示電流を設定する。第2指示電流の設定方法としては、例えば、操舵速度(ハンドル角速度)に基づいて第2指示電流を設定する設定方法、操舵トルクに基づいて第2指示電流を設定する設定方法、第2指示電流をゼロ値に設定する設定方法等を用いることができる。
操舵速度(ハンドル角速度)に基づいて第2指示電流を設定する設定方法によれば、次の式3に基づいて第2指示電流を設定することができ、ハンドル操舵に対する操舵反力として、差動ギアを用いた可変ギア比機構2(図1参照)によって粘性抵抗力を与えることができる。なお、式3のk5は係数である。

第2指示電流=k5×ハンドル角速度・・・式3
操舵トルクに基づいて第2指示電流を設定する設定方法によれば、次の式4に基づいて第2指示電流を設定することができ、ハンドル操舵に対する操舵反力として、差動ギアを用いた可変ギア比機構2によって操舵抵抗力を与えることができる。なお、式4のk6は係数である。

第2指示電流=k6×操舵トルク・・・式4
第2指示電流をゼロ値に設定する設定方法によれば、次の式5に基づいて第2指示電流を設定することができる。第2指示電流がゼロ値になると、差動ギアを用いた可変ギア比機構2が動作しないため、電動パワーステアリングのみのシステムと同等になり、可変伝達レシオから、電動パワーステアリングのみのメカ的伝達レシオになるため、EPSモータ3b(図1参照)の推力不足が起こり難く、かつ、電動パワーステアリングのみの車両の操舵反力と同じ程度にまで低減される。
なお、操舵反力を適切に低減できるのであれば、第2指示電流は上記の具体例に限らず設定することができる。

第2指示電流=0(ゼロ)・・・式5
前記のように、第2指示電流設定部20は、第2指示電流を設定し、切り替え部24に出力する。切り替え部24では、操舵トルク調整モードにおいては、差動ギア用指示電流として第2指示電流を減算部15へ出力する。
減算部15で、差動ギア用指示電流から、電流センサ18で計測された差動ギア用モータ本体19を駆動する実電流を減算し、減算結果を電流F/B制御部16に入力する。電流F/B制御部16では、減算結果がゼロになるように、すなわち、差動ギア用指示電流に実電流が一致するようにモータ駆動回路17が自動調整する。
電流センサ18は、モータ駆動回路17の実電流を計測し、計測値を減算部15へ出力する。
このように、操舵トルク調整モードにおいても実電流のフィードバックが行われるので、第2指示電流(差動ギア用指示電流)を実電流に一致させることができ、実電流を第1指示電流から第2指示電流に切り替えることができる。これにより、操舵トルクを低減した上での操舵トルクの調整を可能にしている。
次に、レシオ調整モードと操舵トルク調整モードとの間の切り替え方法について説明する。
まず、判定値モニタ部21にて、トルクセンサ5で計測された操舵トルクを判定値として取得する。また、判定値としては操舵トルクに変えて、操舵速度や、EPSモータ3bの負荷を表すEPS用指示電流値あるいはEPS用指示Dutyを取得してもよい。判定値算出部22では、判定部23での判定が容易なように、判定値を加工し新たな判定値を算出する。
低車速域でクイックレシオ化している場合に、運転者が速い操舵で操舵ハンドル4を切ると、これに伴って操舵トルクが高まり、判定部23が、操舵トルクの判定値である設定閾値(第2設定閾値に相当)以上であると判定する。
なお、判定値モニタ部21で、操舵速度が判定値として取得されているのであれば、運転者が速い操舵で操舵ハンドル4を切ると、判定部23が、操舵速度が設定閾値(第1設定閾値に相当)以上であると判定する。
また、判定値モニタ部21で、EPSモータ3bの負荷を表すEPS用指示電流値あるいはEPS用指示Dutyが判定値として取得されているのであれば、運転者が速い操舵で操舵ハンドル4を切ると、これに伴って操舵トルクが高まり、さらに、電動パワーステアリング3に用いられ補助力の発生源となるEPSモータ3bの負荷が上がるので、判定部23が、EPS用指示電流値あるいはEPS用指示Dutyが設定閾値(第3設定閾値に相当)以上であると判定する。
このように、判定部23(第1判定部、第2判定部、第3判定部に相当)で判定値が設定閾値(第1設定閾値、第2設定閾値、第3設定閾値に相当)以上であると判定されると、切り替え部24は、差動ギア用指示電流を第1指示電流から第2指示電流へ切り替えることにより、レシオ調整モードから操舵トルク調整モードへ切り替える。
図3に、差動ギア用指示電流の切り替え(モードの切り替え)のフローチャートを示す。まず、初期化として、ステップS1で、切り替え部24が、差動ギア用指示電流(値)として第1指示電流(値)を選択することで、レシオ調整モードが設定される。
ステップS2で、判定値モニタ部21が、判定値として操舵トルク(トルクセンサ値)をチェックし取得する。
ステップS3で、判定値算出部22が、判定部23での判定が容易なように、判定値を加工し新たな判定値を算出する。例えば、 図4に示すように、判定値にトルクセンサ値だけでなく、これにトルクセンサ値を時間微分したトルクセンサ微分値を加えたものを用いる。トルクセンサ値にトルクセンサ微分値を加算することで、運転者のハンドル操舵操作に応じて、差動ギア用指示電流の切り替えタイミングを微調整できる。
例えば、運転者が、ゆっくり操舵ハンドル4を操舵した場合より、急激に操舵ハンドル4を操舵した場合の方が、トルクセンサ値の変化率が大きく、トルクセンサ微分値は大きくなるので、早いタイミングで設定閾値に達し、切り替えタイミングを早めることができる。そのため、ハンドル操舵反力が急激に重くなるのを早目に回避することができる。
次に、ステップS4で、判定部23が、判定値が設定閾値以上か否か判定する。判定値が設定閾値未満であれば(ステップS4、No)、ステップS5に進み、ステップS5でタイマが所定時間計測後にステップS2に戻ることで、レシオ設定モードが維持される。判定値が設定閾値以上であれば(ステップS4、Yes)、ステップS6に進む。
ステップS6で、第2指示電流設定部20が、第2指示電流を設定(算出)する。ステップS7で、切り替え部24が、差動ギア用指示電流を、第1指示電流から第2指示電流へ切り替える。具体的には、図5(b)に示すように、時刻t1において、判定値が設定閾値以上になると、図5(a)に示すように、差動ギア用指示電流は第1指示電流から第2指示電流に切り替えられて減少する。この差動ギア用指示電流の減少により、操舵反力が増大せず、運転者は違和感無く操舵ハンドル4を操舵することができる。なお、時刻t1経過後も電動パワーステアリング3は稼動しているので、転舵輪の転舵角は運転者のハンドル操作に応じて切れ続ける。
図5(b)に示すように、運転者が操舵ハンドル4をゆっくり切るようになると、操舵トルクが低下し、時刻t2において設定閾値以下になる。
一方、ステップS8で、判定値モニタ部21が、再度、判定値として操舵トルク(トルクセンサ値)をチェックし取得する。ステップS9で、ステップS3と同様に、判定値算出部22が、判定部23での判定が容易なように、判定値を加工し新たな判定値を算出する。
次に、ステップS10で、判定部23が、判定値が設定閾値以下か否か判定する。判定値が設定閾値を超えていれば(ステップS10、No)、ステップS11に進み、ステップS11でタイマが所定時間計測後にステップS8に戻ることで、操舵トルク調整モードが維持される。
判定値が設定閾値以下であれば(ステップS10、Yes)、ステップS12に進む。具体的には、図5(b)に示すように、時刻t2経過後に、ステップS8で、判定値モニタ部21が、判定値をチェックすることにより、ステップS10で、判定部23が、判定値が設定閾値以下であると判定し、ステップS12に進むことになる。
ステップS12で、切り替え部24が、差動ギア用指示電流を、第2指示電流から第1指示電流へ切り替える。具体的には、図5(a)に示すように、時刻t2の経過後に、差動ギア用指示電流は、第2指示電流から第1指示電流に切り替えられて増加する。この差動ギア用指示電流が第1指示電流に復帰することにより、差動ギア用モータ2aの実モータ角の制御が可能になり、初期化のときと同じレシオ調整モードに戻ることができる。
なお、図5(a)に示すように、差動ギア用指示電流には、上限を規定する制限値が設けられている。
最後に、ステップS13で、可変ギア比機構ECU2c(図1参照)が、イグニションスイッチ(IG)がオフ(OFF)か否か判定する。イグニションスイッチがオフであれば(ステップS13、Yes)、このフローを終了する。イグニションスイッチがオフでなければ(ステップS13、No)、ステップS2に戻って実行する。
そして、このフローによれば、クイックレシオが設定されているときに、運転者が操舵ハンドルを速く操舵した場合、差動ギア用モータ2aに対して与えられる指示電流値が、クイックレシオを達成させるための指示値から、操舵力が小さくなるように調整するための指示値に切り替えることができ、また、運転者の操舵操作がゆっくりしたものに戻った際は、クイックレシオを達成させるための指示電流値に戻すことができる。
このため、操舵力が重くなって操舵ハンドルを操舵しにくくなることは起こらないため、運転者は違和感を覚えること無くハンドル操舵を行うことができる。
また、一旦、指示電流を切り替えた後で、ハンドル操舵が急操舵でない通常の操舵操作になると、クイックレシオを達成するための指示電流に追従する状態へ戻るため、運転者が意図した転舵輪の動きに近い輪舵角が実現されることになる。
本発明の実施形態に係るステアリング装置の構成図である。 可変ギア比機構ECUおよび差動ギア用モータのブロック図である。 差動ギア用指示電流の切り替え(モードの切り替え)のフローチャートである。 操舵ハンドルに操舵トルクが加わった場合の判定値となるトルクセンサ値およびトルクセンサ値とトルクセンサ微分値の和の上昇カーブを示すグラフである。 (a)は、差動ギア用指示電流の切り替えの状況を示すグラフであり、(b)は、設定閾値に対する判定値(トルクセンサ信号処理値)の推移を示すグラフである。
符号の説明
1 ステアリング装置
2 (差動ギア比を用いた)可変ギア比機構
2a 差動ギア用モータ
2b 差動ギア
2c 可変ギア比機構ECU
3 電動パワーステアリング
3a ラック&ピニオン型ギアボックス
3b EPSモータ(アシストモータ)
3c EPS ECU
4 操舵ハンドル
5 トルクセンサ
11 目標レシオ設定部
12 目標モータ角設定部
13 減算部
14 位置F/B制御器
15 減算部
16 電流F/B制御器
17 モータ駆動回路
18 電流センサ
19 差動ギア用モータ
20 第2指示電流設定部
21 判定値モニタ部
22 判定値算出部
23 判定部(第1判定部、第2判定部、第3判定部)
24 切り替え部

Claims (2)

  1. 可変ギア比機構により転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドルの操舵角の伝達レシオを変化させるとともに、電動パワーステアリングにより操舵時の補助力を発生させるステアリング装置において、
    前記操舵ハンドルと前記可変ギア比機構との間に配置され前記操舵ハンドルに発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記伝達レシオが車速に応じた目標レシオに設定されるように、前記可変ギア比機構に用いられる差動ギア用モータの回転角度を設定するレシオ調整モードと、前記操舵ハンドルの操舵力が低減するように、前記差動ギア用モータを駆動するために流れる電流を低減させる操舵トルク調整モードとを切り替える、切り替え部と、
    前記操舵ハンドルの操舵トルクが、設定閾値以上か否かを判定する判定部とを有し、
    前記切り替え部は、前記操舵トルクが前記設定閾値以上の場合に、前記操舵トルク調整モードに切り替え
    前記判定部は、前記操舵トルクと前記操舵トルクの時間微分値の和が、設定閾値以上か否かを判定することを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記操舵トルク調整モードでは、前記差動ギア用モータを駆動するために流れる電流をゼロ値に設定することを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
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