JP5165955B2 - 患者情報管理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療機関の間でやりとりされる患者情報を管理する装置についての技術に関する。
従来、小規模の病院や診療所等の医療機関においては、受け付けた患者の診療や検査がその医療機関の規模により困難である場合がある。その場合、当該小規模の医療機関はその患者を他の大規模な病院等に紹介し、当該大規模な病院等に診療等を依頼するということがなされている。
従来このような患者の紹介は、紹介する側の小規模の医療機関(以下、「紹介元医療機関」という)から、紹介されて診療等を依頼された側の大規模な医療機関(以下、「紹介先医療機関」という)へ電話等によって口頭で紹介されたり、書面による紹介状を作成したりすることによりなされていた。
近年、紹介元医療機関のコンピュータ端末において紹介状を電子的に作成し、この作成した紹介状データを紹介先医療機関のコンピュータ端末にオンラインで転送する紹介状システムが提案されている(例えば特許文献1)。この紹介状システムにおいては、医師等が紹介状をあらかじめ定められたフォーマットにしたがって作成するので、記入漏れや記入ミスを防ぐことが可能となる。
また、このような紹介元医療機関と紹介先医療機関とをネットワークで接続する紹介状システムにおいて、紹介元医療機関から紹介先医療機関へ紹介患者の個人情報を非開示状態にした紹介状データを送信し、紹介先医療機関から紹介患者を受け入れ可能とする回答を得られたときに患者個人情報を含むデータを送信するように構成された紹介状管理システムがある(例えば特許文献2)。
特開2003−85294号公報 特開2006−127395号公報
特許文献1のような従来の紹介状データには、紹介患者にかかる情報が記載されている場合がある。この紹介患者にかかる情報とは、例えば、紹介患者の氏名、保険証番号などの個人情報や、紹介元医療機関における診察結果、検査結果等を含む情報であり、カルテの作成や診療に用いるための情報である。
紹介元医療機関がこのような紹介患者にかかる情報を記載した紹介状データを紹介先医療機関に送信した後に、紹介先医療機関において紹介患者の診療予約が不可能となる場合がある。また、紹介先医療機関が紹介患者を受け入れ、紹介患者について受診の予約がされた後に、紹介患者の方から受診のキャンセルをする場合がある。この場合、紹介先医療機関が紹介患者の診察・検査を行わないにもかかわらず、紹介先医療機関に紹介状データに記載された紹介患者にかかる情報が不必要に残存することになる。
したがって、紹介先医療機関における予約の拒否や患者による受診のキャンセルがあったときには、個人情報漏洩の防止の観点から、不要に残存してしまう紹介患者にかかる情報の管理が必要である。しかし、当該管理は紹介元医療機関にとって非常に煩雑であり困難である。
この点、特許文献2に記載の紹介状管理システムにおいても、患者受け入れの回答後は紹介患者にかかる情報を紹介先医療機関に送信してしまうので、診療予約受け入れ後において紹介患者が受診のキャンセルをしたときには、紹介患者にかかる情報を不要に紹介先医療機関に残存させてしまうことになる。したがって、この紹介状管理システムにおいても紹介患者にかかる情報を適切に管理することが煩雑であり、また困難である。
また、紹介患者が紹介先医療機関に受け入れられて診療・検査の予約がされた後であって、実際に紹介先医療機関において紹介患者が受診するまでの間に、紹介元医療機関で紹介患者の診察・検査を行う場合がある。しかしこの場合、特許文献1および特許文献2に記載の紹介状管理システムにおいては、紹介先医療機関による紹介患者の受け入れの回答があった時に、紹介元医療機関が紹介患者にかかる情報を送信する構成となっているので、当該予約後の診察・検査結果を紹介先医療機関に報告できないおそれある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、紹介元医療機関から紹介先医療機関へ、紹介患者の紹介手順や診療受付手順等の進展状況に応じて適切な情報を送信することができる技術の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の本発明は、患者を識別するための識別情報が付加された患者固有の情報および診察検査情報を有し、紹介先医療機関へ前記患者を紹介するために情報通信を行う紹介元医療機関の患者情報管理装置であって、診療予約に必要な診療予約情報に基づいた紹介状データを前記紹介先医療機関に送信する紹介状データ送信手段と、前記紹介先医療機関から前記紹介状データに対応する診療予約受付けの回答とともに該診療予約にかかる予約番号を受信し、該予約番号と前記患者固有の情報および前記診察検査情報とを対応付ける予約番号管理手段と、診療予約成立後、前記紹介先医療機関において患者を受付けた際に該患者から提示された予約番号を前記紹介先医療機関から受信すると、該予約番号と、前記患者固有の情報および前記診察検査情報とに対応付けられた前記予約番号とを照合する患者照会手段と、前記患者照会手段による照合の結果、前記患者受付後に受信した予約番号と、前記患者固有の情報および前記診察検査情報とに対応付けられた予約番号とが一致した場合、前記紹介先医療機関に対し、該患者固有の情報および該診察検査情報を送信する患者報送信手段と、を備えたこと、を特徴とする。また、請求項7に記載の本発明は、紹介元医療機関と紹介先医療機関との間で患者を紹介するために情報通信を行う患者情報管理装置であって、少なくとも前記紹介元医療機関で取得された患者固有の情報および前記患者の診察検査情報を記憶する第1記憶手段と、前記紹介先医療機関における診療予約に必要な診療予約情報が入力されることにより、該診療予約情報を有する紹介状データを作成し、該紹介先医療機関に送信する紹介状データ送信手段と、前記紹介先医療機関で前記診療予約にかかる診療を受け付けた際に該患者から提示された情報のうち、前記患者固有の情報の一部と同じ種類の情報である患者認証情報を前記紹介元医療機関に送信する患者認証情報送信手段と、前記紹介先医療機関から前記患者認証情報を受信し、該患者認証情報と前記第1記憶手段における前記患者固有の情報の一部の内容とを照合する患者照会手段と、前記患者照会手段による照合の結果、前記患者認証情報と前記患者固有の情報の一部の内容とが同一である場合、前記紹介先医療機関に対し、少なくとも前記第1記憶手段における前記患者の診察検査情報を送信する患者情報送信手段と、前記患者固有の情報、前記診察検査情報および前記患者にかかる前記診療予約が受け付けられた日から前記診療の受付の日までに取得した、前記紹介元医療機関における該患者の前記診察検査情報を含んだ電子カルテデータを作成する電子カルテ作成手段と、を備えたこと、を特徴とする。
上記の本発明による患者情報管理装置は、紹介元医療機関から患者の診療予約をする時点では、診療予約に必要な最小限の情報のみ送信し、紹介先医療機関で患者が診療の受付をし、紹介にかかる患者と、当該紹介先医療機関において受け付けた患者が同一であると認証された後に、患者の診察結果を含む情報を送信するように構成されている。
したがって、紹介先医療機関が紹介した患者に対し実際に診察等を行うまで患者の診察結果や、患者を特定する個人情報を送信しない。つまり、紹介患者にかかる紹介から実際の診察等までの進展状況に応じて適切な情報を送信することが可能となる。また、紹介先医療機関は進展状況に応じて紹介元医療機関から必要な情報を取得することができ、不要な個人情報、診察結果を含む情報の管理を行う必要がなく、情報管理の省力化を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図1〜図4を参照して説明する。
[第1実施形態]
(全体構成)
この発明の第1実施形態にかかる患者情報管理装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態にかかる患者情報管理装置1の概略構成を示すブロック図である。
この実施形態にかかる患者情報管理装置1は、地域の小規模病院、診療所等の紹介元医療機関および大規模病院等の紹介先医療機関の間にわたって構成されている。すなわち図1に示すように、患者情報管理装置1は紹介元医療機関の紹介元端末200と紹介先医療機関の紹介先端末300とを備えて構成されている。また当該紹介元端末200と紹介先端末300とは、WAN(World Area Network)などのネットワークNを介して通信可能に接続されて構成されている。この患者情報管理装置1の動作の概要は次の通りである。
紹介元医療機関において受付けた患者に紹介先医療機関を紹介するため、医師等が紹介元端末200に患者ID、予約日時等を入力すると、紹介元端末200は、それのみでは第三者によって個人を特定することが困難な情報であって、診療予約をするのに最小限必要な情報(例えば、患者ID、予約日時、担当診療科名等/本発明の「診療予約に必要な情報」の一例に該当する。)が記載された紹介状データを作成し紹介先端末300に送信する。
紹介先医療機関の紹介先端末300が紹介状データを受信して、当該紹介状データにかかる診療予約を確定させると、紹介先端末300は当該診療予約にかかる予約番号を生成し、確定した診療予約を当該予約番号に対応付けて紹介先医療機関の予約スケジュールデータに反映させる。さらに紹介先端末300は当該予約番号を含んだ予約データを紹介元端末200に送信する。
紹介元端末200は当該予約データを受信して、含まれている予約番号を第1記憶装置20に記憶させる。また紹介元端末200は、予約データから紹介した紹介患者のために、予約番号を含んだ予約票を生成する。
紹介先医療機関において予約日に紹介患者を受付け、医療事務員等が受付けた際に提示された予約票と予約患者の保険証の内容を紹介先端末300に入力すると、紹介先端末300は予約票の予約番号から診療予約の有無を確認する。また紹介先端末300は、確認が取れると保険証にかかる保険証番号と予約番号とを含んだ紹介患者の患者認証情報を紹介元端末200に送信することにより、紹介患者の個人情報等の取得要求を行う。
紹介元端末200は、紹介先端末300から紹介患者の患者認証情報を受信すると、当該患者認証情報の保険証番号等と、第1記憶装置20に記憶している紹介患者の個人情報にかかる保険証番号とを照合する。紹介元端末200は当該照合により紹介元医療機関において紹介した紹介患者であるかの認証を行う。紹介元端末200は紹介患者である認証ができると第1記憶装置20から当該紹介患者の個人情報、診察・検査結果情報を読み出し、紹介先端末300に送信する。
紹介先端末300は紹介患者の個人情報等を受信すると、電子カルテ等にこれらの情報を反映する。
以下、患者情報管理装置1の詳細について述べる。
(紹介元端末の構成)
紹介元端末200は、患者情報取得部210、診察・検査情報取得部220、紹介状データ送信手段240、予約票発行手段250、患者照会手段260、患者情報送信手段270を有する制御装置280、ユーザインターフェイス230、および第1記憶装置20を備えて構成される。なお、第1記憶装置20は紹介元端末200に対して通信可能に接続された外部構成であってもよい。
第1記憶装置20は、紹介元医療機関における患者の情報を管理するデータベースを複数記憶している。この複数のデータベースには、後述する個人情報データベース、診察・検査結果情報データベース、紹介状データベース、予約票データベースが含まれる。また、第1記憶装置20は後述する紹介状データの作成画面にかかる情報、紹介状データのフォーマットや予約票データにかかる情報、その他紹介元端末200の各部を制御するプログラムなどが記憶されている。
患者情報取得部210は、個人情報を記憶させる。すなわち、紹介元医療機関において患者を受付け、ユーザインターフェイス230を介して受付けた患者の個人情報(本発明にかかる「患者固有の情報」の一例および「患者固有の複数種類の情報」の一例に該当する。)が医療事務員等により入力されると、患者情報取得部210は当該患者の情報管理に用いる患者ID(本発明にかかる「識別符号」の一例に該当する。)を生成し、かつ当該患者IDに対応付けて当該患者の個人情報を第1記憶装置20の個人情報データベースに記憶させる。ここで患者の個人情報とは患者氏名、年齢、生年月日、性別、保険証番号、職業等である。
診察・検査情報取得部220は、紹介元医療機関において医師等が患者の診察や検査を行い、その結果が紹介元端末200のユーザインターフェイス230を介して入力されることにより、入力された情報を診察・検査結果情報として、第1記憶装置20の診察・検査結果情報データベースに患者IDと対応付けて記憶させる。なお、診察・検査結果情報は電子カルテとして入力され第1記憶装置20に記憶されてもよい。また、診察・検査結果情報は、本発明の「診察検査情報」の一例に該当する。
ユーザインターフェイス230は表示部および操作部を含んで構成される。表示部はディスプレイを含んで構成され、操作部はキーボード、マウスや電子ペンを含んで構成される。なお、電子ペンが設けられる場合には、ディスプレイとしてタッチパネル式のLCD(Liquid Crystal Dispray/例えばタブレット)を用いる。
紹介状データ送信手段240は、患者に紹介先医療機関を紹介するのに用いられる紹介状データを作成する。すなわち、医師等が紹介元端末200のユーザインターフェイス230により紹介状データの作成画面を表示させる操作を行うと、紹介状データ送信手段240が第1記憶装置20から紹介状データの作成画面にかかる情報を読み出しユーザインターフェイス230に表示させる。また、この読み出された紹介状データの作成画面は個人情報を入力する項目が含まれないように構成され、かつ診療予約に最小限必要な予約日時、診療科名、診療にかかる所要時間等の入力項目を含んで構成されている。
また、医師等がユーザインターフェイス230によって、紹介状データの作成画面のフォーマットにしたがい、当該作成画面の各項目に患者ID、予約日時、診療科名、診療予約にかかる所要時間等を入力すると、紹介状データ送信手段240は、ユーザインターフェイス230に表示された紹介状データの作成画面の各項目に、当該入力された情報を表示させる。なお、診療科名は本発明の「診療科情報」の一例に該当し、また、所要時間は本発明の「診療時間情報」の一例に該当する。
また、医師等により紹介状データの作成が完了され、ユーザインターフェイス230を介して当該作成完了の指示が行われると、紹介状データ送信手段240は、当該作成完了された上記作成画面に基づき確定された紹介状データを作成する。この紹介状データには入力された患者ID、診療予約にかかる予約日時、診療科名、診療にかかる所要時間等が表わされる。また、紹介状データ送信手段240は、作成した紹介状データをネットワークNを介して紹介先医療機関の紹介先端末300に送信する。なお、紹介状データには医療機関の識別に用いられる医療機関IDが付されていてもよい。
このように患者情報管理装置1は、紹介状データに紹介患者固有の個人情報や診察・検査結果情報を含ませず、診療予約に必要な最小限の情報のみ紹介先端末300に送信するように構成されている。結果として、紹介先医療機関において診療予約が不可能であったときも、紹介先医療機関には紹介患者固有の個人情報や診察・検査結果情報を残さないようにすることができる。したがって、紹介元医療機関からの情報漏洩を防止し、情報管理を確実に行うことができる。また、紹介先医療機関で診療予約を断ったときに、不要となる紹介患者にかかる情報の管理、例えば当該情報の廃棄や秘匿管理といった煩雑な処理を行わなくてよく、紹介先医療機関の事務処理の省力化を図ることができる。
予約票発行手段250は、紹介先医療機関の紹介先端末300により生成され、紹介先端末300における診療予約の確定とともに生成され、紹介元端末200に送信された後述の予約番号を含む予約データから、紹介にかかる紹介患者のための予約票を発行する。すなわち予約票発行手段250は、予約データを受信すると、第1記憶装置20から予約票データ(記入項目を配列したフォーマット)を読み出す。当該予約票データを読み出すと、予約票発行手段250は、予約データにかかる各情報および紹介先医療機関名を予約票データにかかる各項目に割り当て、患者ごとに予約票を発行する。この発行された予約票は、紹介患者が紹介先医療機関に診察を受けに行く際において、紹介患者が受付に提示することで自己の診療予約の存在を表示し、かつ紹介先医療機関が受付けた患者の診療予約の有無を確認するためのものである。
なお、予約票の発行は紹介元医療機関の医療事務員等が行ってもよい。
この予約データには、紹介先医療機関における診療予約の管理のための予約番号と、紹介状データにかかる患者IDと、紹介先医療機関において確定した診療予約にかかる予約日時、診療科名等が含まれる。また、当該予約データの各種情報に基づき、予約票には少なくとも紹介先医療機関名、予約番号、予約日時、診療科名、紹介先医療機関名が反映され、記載される。
また、予約票発行手段250は、第1記憶装置20の予約票データベースに、発行した予約票にかかるデータを、予約データにかかる患者IDと対応付けて記憶させる。このように予約票にかかるデータを患者IDに対応して記憶させることで、紹介元医療機関において、患者IDを用いて診療予約にかかるデータを管理することができる。例えば、予約票を再発行する際に、患者IDに基づき予約票にかかるデータを読み出して予約票を再発行することができる。
患者照会手段260は、紹介先端末300から受信した、後述する患者の認証情報を受け、認証情報に含まれる予約番号をもとに、第1記憶装置20に記憶された予約番号群から一致するものを検索する。検索した結果、当該予約番号群の1つに一致するものがあれば、当該一致した予約番号にかかる患者IDを特定する。この患者IDの特定の方法は、例えば第1記憶装置20に記憶された予約票の情報が患者IDと対応付けて記憶されているため、予約番号から特定する。
また、患者照会手段260は、患者IDを特定すると、当該患者IDに対応する個人情報を第1記憶装置20から読み出すことにより、紹介患者の個人情報を読み出す。なお、紹介患者のIDの特定は、患者の認証情報に患者氏名等の個人情報が含まれていれば、予約番号でなく、当該個人情報に基づいて行ってもよい。ただし、認証情報に含まれた患者IDの特定に用いる個人情報は、第1記憶装置20に記憶されている個人情報のいずれかと同種の情報となる。
次に、患者照会手段260は、紹介患者の患者IDを特定すると、受信した認証情報に含まれる保険証番号と、第1記憶装置20から読み出した個人情報に含まれる保険証番号とが一致するかを照合する。患者照会手段は、双方の保険証番号が一致することにより、紹介先医療機関で診療の受付けをした患者と、紹介元医療機関から紹介した紹介患者が同一人であることの認証を行う。なお、当該照合の結果保険証番号が一致しない場合は、患者照会手段260は保険証番号が一致せず、本人確認が取れなかった旨の警告を紹介先医療機関の紹介先端末300に送信する。
患者情報送信手段270は、患者照会手段260によって受付けた患者と紹介患者とが同一人である認証ができたことを受け、第1記憶装置20から個人情報、診察・検査結果情報や、紹介元医療機関において最初に診察・検査した時点から当該認証時点までにおける症状経過、診療経過、現在の処方などを含む経過情報や、既往歴、家族歴などを含む付随情報を読み出して紹介先医療機関の紹介先端末300に送信する。
患者情報送信手段270によって送信される上記各種の情報は、例えばXML(Extensible Markup Language)やJPEG(Joint Photographic Experts Group)の他、テキストデータ等のファイル形式で送信される。
このように患者情報管理装置1は、紹介元端末200に対し紹介先端末300からの患者固有の情報や診察・検査結果情報の取得要求があったとき、患者照会手段260により、受付けた患者と紹介元医療機関の紹介患者とが同一人であることが認証できたことを条件として、患者情報270がこれらの要求に応じた情報を送信するように構成されている。したがって、紹介元医療機関が紹介先医療機関で受付けた患者と異なる患者の情報を誤って送信する事態を防止し、また、個人情報の取り扱いにおける本人確認の要請に応じることができ、個人情報管理を確実にすることが可能となる。
また、紹介先医療機関に誤った情報が送信されず、紹介先医療機関において不要な個人情報を取得することを防止できるので、紹介先医療機関において不要な紹介患者にかかる情報の管理、例えば不要な情報の廃棄や秘匿といった煩雑な処理を行わなくてよく、紹介先医療機関の事務処理の省力化を図ることができる。
制御装置280はCPU(Central Processing Unit)等のマイクロプロセッサ)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含んで構成される。制御装置280は、CPUなどが、第1記憶装置20にあらかじめ記憶された制御プログラムをRAM上に展開することにより、患者情報取得部210、診察・検査情報取得部220、紹介状データ送信手段240、予約票発行手段250、患者照会手段260、患者情報送信手段270における各処理を行うようになっている。また、制御装置280は紹介元端末200の各部の制御も行う。
(紹介先端末の構成)
紹介先端末300は、診療予約管理手段310、回答送信手段320、患者認証情報送信手段330、患者情報受信手段350、電子カルテ作成手段360を有する制御装置370、ユーザインターフェイス340、および第2記憶装置30を備えて構成される。なお、第2記憶装置30は紹介先端末300に対して通信可能に接続された外部構成であってもよい。
第2記憶装置30は、紹介先医療機関における患者の情報を管理するデータベースを複数記憶している。この複数のデータベースには、後述する予約スケジュールデータベース、電子カルテデータベースが含まれる。また、第2記憶装置30には後述する予約データや電子カルテ画面のフォーマットにかかる情報、その他紹介先端末300の各部を制御するプログラムなどが記憶されている。
診療予約管理手段310は、紹介先医療機関における診療予約の予約スケジュールデータベースにかかる処理を行う。まず診療予約管理手段310は、紹介元端末200から紹介状データを受信すると、第2記憶装置30から予約スケジュールデータベースを読み出す。この予約スケジュールデータベースは、紹介先医療機関における診療科ごとのスケジュールデータ(本発明にかかる「診療スケジュール情報」の一例に該当する。)を備えている。
また予約スケジュールデータベースは、診療の予約スケジュールデータにおいて、診療予約が入っている場合はその予約日時から、予定している診療にかかる所要の時間が経過するまでの時間帯を予約済みの時間帯とし、当該時間帯を予約不可能な時間帯として構成されている。また、診療予約が入っていない時間帯を予約可能な時間帯として構成されている。
また、診療予約管理手段310は、紹介状データの診療科名の情報に基づき、読み出した診療予約データベースのうち、該当する診療科の予約スケジュールデータを検索する。また、診療予約管理手段310は、該当する診療科の予約スケジュールデータから、紹介状データにおける予約日時と診療にかかる所要時間との情報に基づき、紹介状データにかかる診療予約の時間帯が予約可能な時間帯であるかを判断する。
また、診療予約管理手段310は、紹介元端末200から受信した紹介状データにかかる診療予約が可能であると判断した場合は、紹介先医療機関における診療予約の管理に用いる予約番号を生成する。予約番号が生成されると、診療予約管理手段310は生成した予約番号と紹介状データとを関連付けて第2記憶装置30に記憶させる。診療予約管理手段310が紹介状データを予約番号に対応付けて記憶させると、紹介先医療機関において診療予約が確定する。
なお、診療予約管理手段310が紹介状データにかかる診療予約を不可能と判断した場合、診療予約管理手段310は紹介元端末200に診療予約が不可能である旨の通知をする。
前述のように、この予約番号に対応付けて記憶された紹介状データには、予約日時、診療科名、診療にかかる所要時間のデータが含まれている。診療予約管理手段310は、この紹介状データにかかる当該各種のデータに基づいて、第2記憶装置30の予約スケジュールデータベースにおける診療科ごとの診療予約スケジュールに紹介状データにかかる確定した診療予約を反映させる。
例えば、診療予約管理手段310は紹介状データにかかる診療科名のデータに基づいて、第2記憶装置30から該当する診療科の予約スケジュールデータを読み出す。さらに診療予約管理手段310は当該読み出した予約スケジュールデータにおいて、紹介状データにおける予約日時から所要時間が経過するまでの時間帯に当該診療予約を割り当てる処理を行う。さらにその時間帯を次から予約不可能とする処理を行う。
回答送信手段320(本発明の「診療予約管理手段」の一部の一例に該当する。)は、診療予約管理手段310が紹介状データにかかる診療予約の受付を可能と判断し、予約スケジュールデータに当該診療予約を反映させたときに、診療予約が確定した旨および予約番号を送信する。すなわち、回答送信手段320は、まず診療予約管理手段310が紹介状データにかかる診療予約を予約スケジュールデータに反映させると、予約番号を生成し、予約データにかかるフォーマットを第2記憶装置30から読み出す。また、回答送信手段320は、当該読み出したフォーマットに確定した診療予約にかかる予約番号、紹介状データにおける予約日時、患者ID、診療科名のデータを各項目にそれぞれ割り当てて、予約データを作成する。なお、この予約データのフォーマットにはあらかじめ診療予約が確定した旨の情報が含まれている。回答送信手段320は、予約データの作成を完了すると、当該予約データを紹介元端末200にネットワークNを介して送信する。
このように回答送信手段320が診療予約の確定の回答とともに診療予約管理手段310が生成した予約番号を送信することにより、当該確定した診療予約にかかる予約日に紹介患者が紹介先医療機関において診療受付をした際に、当該予約番号を提示して診療予約があることを示すことができる。また、紹介先医療機関は当該予約番号から診療予約の有無について照会することができる。
なお、紹介先医療機関において紹介状データにかかる診療予約は紹介先医療機関の医療事務員等が行ってもよい。また、その診療予約にかかる予約の可否の回答および予約データの送信も紹介先医療機関の医療事務員等が行ってもよい。
患者認証情報送信手段330は、紹介元医療機関における紹介患者の個人情報や診察・検査結果情報を取得するための条件として、患者の認証に用いる患者認証情報を送信し、紹介先医療機関における電子カルテ作成に必要な情報の送信要求をする手段である。
紹介先医療機関において、紹介患者は、予約票にかかる診療予約の予約日時に、紹介先医療機関で診察の受付をする場合、受付時に、前述の予約票を提示する。紹介患者がこの予約票を提示することにより、紹介先医療機関の医療事務員等はユーザインターフェイス340を介して、当該提示された予約票から予約番号を入力する。また、紹介患者は当該診察の受付の際、予約票の他、持参した保険証を提示する。紹介先医療機関の医療事務員等は、ユーザインターフェイス340を介して当該提示された保険証から保険証番号(本発明における「患者認証情報」の一例に該当する)を入力する。
患者認証情報送信手段330は、受付時に予約番号が入力されると、第2記憶装置30の予約スケジュールデータベースを読み出し、診療予約スケジュールの中に当該予約番号があるかを検索し、予約の有無を照会する。また、患者認証情報送信手段330は該当する予約番号があった場合、受付において入力された当該予約票にかかる予約番号と保険証にかかる保険証番号と、を受付けた患者の認証情報として紹介元端末200に送信する。このように紹介元端末200に患者の認証情報を送信することにより、紹介元医療機関で取得された紹介患者にかかる個人情報や診察・検査結果情報、後述の経過情報、付随情報等の送信要求を行う。
ユーザインターフェイス340は、紹介元端末200におけるユーザインターフェイス230と同様の構成となるので説明を割愛する。
患者情報受信装置350は、紹介元端末200から個人情報、診察・検査結果情報、経過情報、付随情報等を受信すると、これらの情報を第2記憶装置30に記憶させる。
このように、患者情報受信装置350は、実際に紹介患者を予約日に受付けたときに、患者の認証を受けてから紹介患者にかかる各種の情報を受信するように構成されている。したがって、受付けた患者と異なる患者の情報を誤って受信する事態を防止し、また、個人情報の取り扱いにおける本人確認の要請に応じることができ、個人情報管理を確実にすることが可能となる。また、紹介先医療機関において不要な紹介患者にかかる情報の管理、例えば廃棄や秘匿といった煩雑な処理を行わなくてよく、紹介先医療機関の事務処理の省力化を図ることができる。
また、紹介先医療機関で紹介患者の診療を行う直前に、紹介先医療機関の医師等が直接、紹介元医療機関に問い合わせることなく、紹介元医療機関における診療経過の情報などを取得することができるので、紹介先医療機関における診察・検査等の省力化を図ることができ、かつ診察の確実性の向上を図ることが可能となる。
図2はこの発明の実施形態にかかる患者情報管理装置における電子カルテを示す概略図である。電子カルテ作成手段360は、患者情報受信装置350により記憶される個人情報等を電子カルテデータに反映させる。すなわち電子カルテ作成手段360は、紹介元端末200の患者情報送信手段270が個人情報等を送信するときのファイル形式(XML、JPEG、テキストデータ等)で、受信した個人情報等を電子カルテデータに割り当て、当該個人情報等が電子カルテに表示されるように処理を行う。
例えば図2に示すように、電子カルテ400は、患者情報表示欄410、問診・主訴表示欄420、バイタル表示欄430、所見表示欄440、処置表示欄450、検査表示欄460、処方表示欄470等を備えている。
電子カルテ作成手段360は、この電子カルテデータに対し、例えば患者情報表示欄410や、問診・主訴表示欄420には、患者情報受信手段350から受信した個人情報や付随情報のテキストデータを割り当てる。また、電子カルテ作成手段360は、電子カルテデータの、問診・主訴表示欄420、バイタル表示欄430、所見表示欄440、処置表示欄450、検査表示欄460、処方表示欄470に当たる各部分に対し、診察・検査結果情報、経過情報のJPEG,XML形式のデータを割り当てる。
このようにして電子カルテ作成手段360が紹介先医療機関における医師等の電子カルテ作成作業を補助することにより、電子カルテ作成の入力ミスを防ぎ、電子カルテ作成の省力化を図ることができる。
また、一旦患者情報受信手段350を介して個人情報等を受信したものの、紹介先医療機関において診察や電子カルテ作成などに必要な情報が不足する場合があるので、電子カルテ作成手段360は電子カルテデータに各種情報を割り当てた後、必要な情報が不足していないかを確認するための画面データを第2記憶装置30から読み出し、当該画面をユーザインターフェイス340に表示させる。当該画面により情報の不足の有無の選択を医師等に通知する。
通知の結果、医師等が必要な情報が不足していると判断し、当該不足している個人情報等の送信要求をユーザインターフェイス340等を介して行うと、電子カルテ作成手段360は、患者情報受信手段350を介し、紹介元端末200の患者情報送信手段270に対し当該情報の送信指示を行う。また、患者情報受信装置350は、当該送信指示に対応した個人情報等を患者情報送信手段270から受信する。
その後、紹介先医療機関の医師等によって診察・検査等が完了した場合、医師等はユーザインターフェイス340を介して診察・検査が完了したことを示す診察完了指示にかかる操作を紹介先端末300に対して行う。電子カルテ作成手段360は、当該診察完了指示を受けて、紹介先医療機関において作成された電子カルテデータに示される診察・検査結果にかかる情報を、紹介元医療機関の紹介元端末200に送信する。紹介元医療機関の医師等は、紹介先医療機関における診察検査結果にかかる情報を受け、紹介患者の状態を確認することができるとともに、紹介患者が紹介先医療機関において診察や検査を受けた事実を確認することができる。
紹介先端末300の制御装置370はCPU、RAM、ROM等を含んで構成される。制御装置370は、CPUなどが、第2記憶装置30にあらかじめ記憶された制御プログラムをRAM上に展開することにより、診療予約管理手段310、回答送信手段320、患者認証情報送信手段330、患者情報受信手段350、電子カルテ作成手段360における各処理を行うようになっている。また、制御装置370は紹介先端末300の各部の制御も行う。
(動作)
以上のような本実施形態の患者情報管理装置1の動作について図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は、この発明の第1の実施形態にかかる患者情報管理装置1における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
(ステップ1)
紹介元医療機関において患者を受付けた際に医療事務員等により患者の個人情報が入力されると、患者情報取得部210は、患者IDを生成して個人情報を当該患者IDに対応付け第1記憶装置20の個人情報データベースに記憶させる。
(ステップ2)
紹介元医療機関において患者を受付けた後、医師等により患者の診療・検査が行われ、その結果が電子カルテデータとして入力されると、診察・検査情報取得部220は、電子カルテデータを診察・検査結果情報として患者IDに対応付け、第1記憶装置20の診察・検査結果情報データベースに記憶させる。
(ステップ3)
上記診察等の結果、必要に応じて患者に紹介先医療機関を紹介する場合、医師等が紹介状データ作成画面に従い患者ID、診療科名、予約日時、診療にかかる所要時間を入力すると、紹介状データ送信手段240は紹介状データのフォーマットに従って、当該入力された各項目にかかる情報を割り当てて紹介状データを作成する。また、紹介状データ送信手段240は、作成を完了した紹介状データを紹介先医療機関の紹介先端末300に送信する。
(ステップ4)
紹介先端末300の診療予約管理手段310は、紹介元端末200から紹介状データを受信すると、第2記憶装置30から予約スケジュールデータベースを読み出す。さらに診療予約管理手段310は、紹介状データにかかる診療科名の情報から該当する診療科の予約スケジュールデータを検索する。また、診療予約管理手段310は、該当する診療科の予約スケジュールデータと、紹介状データにかかる予約日時の情報および所要時間とを比較して、診療予約が可能かどうかを判断する。
(ステップ5)
診療予約管理手段310の判断の結果、診療予約が不可能である場合(ステップ4;No)、診療予約管理手段310は紹介元端末200にその旨の通知をする。
(ステップ6)
診療予約管理手段310の判断の結果、診療予約が可能である場合(ステップ4;Yes)、診療予約管理手段310は当該読み出した予約スケジュールにおいて、紹介状データにかかる予約日時から所要時間が経過するまでの時間帯に当該診療予約を割り当て、さらにその時間帯を次から予約不可能とする処理を行う。
(ステップ7)
回答送信手段320は、診療予約管理手段310が予約スケジュールに当該診療予約を反映させると、予約番号を生成し、かつ第2記憶装置30から予約データにかかるフォーマットを読み出す。さらに回答送信手段320は、読み出した予約データに予約番号、紹介状データにおける予約日時、患者ID、診療科名のデータを各項目にそれぞれ割り当てて、予約データを作成する。また、回答送信手段320は、予約データの作成を完了すると、紹介元端末200にネットワークNを介して送信する。
(ステップ8)
予約票発行手段250は、紹介先端末300から予約データを受信すると、第1記憶装置20から予約票データを読み出し、予約データにかかる各情報および紹介先医療機関名を予約票データにかかる各項目に割り当て、予約票を作成して発行する。また、予約票発行手段250は発行した予約票にかかる予約データの患者IDと、予約番号とを対応付けて第1記憶装置20に記憶させる。
(ステップ9)
紹介先医療機関において、予約票にかかる予約日に患者を受付け、該患者により提示された予約票および保険証にかかる情報が紹介先端末300に入力されると、患者認証情報送信手段330は、入力された予約票にかかる予約番号が第2記憶装置30に記憶されている予約スケジュールデータベースの予約番号群の中にあるかについて検索する。このように患者認証情報送信手段330が検索することにより、紹介先医療機関において受付けた当該患者についての診療予約の有無を検索する。
(ステップ10)
患者認証情報送信手段330は、予約番号の検索の結果、受付けた患者にかかる診療予約があった場合、受付けにおいて入力された、当該予約票にかかる予約番号と保険証にかかる保険証番号とを受付けた患者の認証情報として紹介元医療機関の紹介元端末200に送信する。なお、当該保険証番号等の送信は、紹介元医療機関が有する当該患者の個人情報や診察・検査結果情報、経過情報、付随情報の送信要求として行われる。
(ステップ11)
患者照会手段260は、紹介先端末300から患者にかかる情報の送信要求を受信すると、ステップ8において第1記憶装置20に記憶した予約番号群の中に、当該送信要求のデータに含まれる予約番号に該当するものがあるかを照会する。また、患者照会手段260は、予約番号を照会した結果、該当する予約番号から対応する紹介患者の患者IDを特定する。
(ステップ12)
患者照会手段260は紹介患者の患者IDを特定した後、特定した紹介患者の患者IDに基づいて、第1記憶装置20の個人情報データベースから個人情報を読み出す。また、患者照会手段260は、読み出した個人情報の一部である保険証番号と、患者認証情報送信手段から受信した保険証番号の情報とを比較し、一致するか照合し、紹介患者の認証を行う。
(ステップ13)
患者照会手段260は保険証番号の照合の結果、両者が一致しなかった場合(ステップ12;No)、保険証番号が一致せず、紹介患者の認証ができなかった旨の警告を紹介先医療機関の紹介先端末300に通知する。
(ステップ14)
患者情報送信手段270は保険証番号の照合の結果、両者が一致し、紹介患者の認証ができた場合(ステップ12;Yes)、第1記憶装置20から個人情報、診察・検査結果情報、経過情報や付随情報を読み出して紹介先端末300に送信する。
(ステップ15)
患者情報受信装置350は、紹介元端末200から要求した個人情報、診察・検査結果情報、経過情報、付随情報等を受信すると、これらの情報を第2記憶装置30に記憶させる。
(ステップ16)
患者情報受信装置350が受信した個人情報等を第2記憶装置30に記憶させると、電子カルテ作成手段360は、これらの個人情報等を電子カルテデータに反映させる。
(ステップ17)
電子カルテ作成手段360が個人情報等を電子カルテデータに反映させると、電子カルテ作成手段360はさらに、必要な情報が不足していないか確認するための画面を表示し、当該画面により情報の不足の有無の選択を医師等に通知する。通知の結果、医師等が当該不足している個人情報等を紹介元医療機関に対して送信要求をすると、患者情報受信装置350および患者情報送信手段270を介し、当該取得要求に対応した個人情報等を受信する。
(ステップ18)
電子カルテ作成手段360は、診察完了指示を受けて、作成された電子カルテデータに示される診察・検査結果にかかる情報を、紹介元端末200に送信する。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態にかかる患者情報管理装置1の作用および効果について説明する。
本実施形態にかかる患者情報管理装置1は、実際に紹介患者を予約日に受付けたときに、患者の認証を受けてから紹介患者にかかる各種の情報を受信するように構成されている。したがって、受付けた患者と異なる患者の情報を誤って受信する事態を防止し、また、個人情報の取り扱いにおける本人確認の要請に応じることができ、個人情報管理を確実にすることが可能となる。また、紹介先医療機関において不要な紹介患者にかかる情報の管理、例えば廃棄や秘匿といった煩雑な処理を行わなくてよく、紹介先医療機関の事務処理の省力化を図ることができる。
また、紹介先医療機関で紹介患者の診療を行う直前に、紹介先医療機関の医師等が直接、紹介元医療機関に問い合わせることなく、紹介元医療機関における診療経過の情報などを取得することができるので、紹介先医療機関における診察・検査等の省力化を図ることができ、診察の質の向上を図ることが可能となる。
また、患者の認証に保険証番号を用いるので紹介患者の認証をより確実に行うことができる。
[第2実施形態]
次にこの発明の第2実施形態にかかる患者情報管理装置1について説明する。
(構成)
第2の実施形態にかかる患者情報管理装置1においては、前述の第1の実施形態にかかる患者情報管理装置1と比較して、紹介先端末300の患者認証情報送信手段330の動作および、紹介元端末200の患者照会手段260の動作が異なり、その他の部分は第1の実施形態にかかる患者情報管理装置1と同様である。以下、これらの異なる動作について説明する。
第2の実施形態にかかる紹介先端末300の患者認証情報送信手段330においては、紹介先医療機関において入力された情報のうち、予約番号のみを患者の認証情報として紹介元端末200に送信する。
また、第2の実施形態にかかる紹介元端末200の患者照会手段260においては、第1記憶装置20に記憶された予約番号と、受信した認証情報としての予約番号とを照合するのみで紹介患者の認証を行う。
なお、患者認証情報送信手段330が送信する患者認証情報としては、第2記憶装置30に記憶された紹介元医療機関における患者IDでもよく、その場合は患者照会手段260による紹介患者の認証も第1記憶装置20に記憶された患者ID群から、送信されてきた認証情報としての患者IDと一致するものがあるか検索することによって行われる。
(作用・効果)
本実施形態にかかる患者情報管理装置1においても、受付けた患者と異なる患者の情報を誤って受信する事態を防止し、また、個人情報の取り扱いにおける本人確認の要請に応じることができ、個人情報管理を確実にすることが可能となる。また、紹介先医療機関において不要な紹介患者にかかる情報の廃棄や秘匿管理といった煩雑な処理を行わなくてよく、紹介先医療機関の事務処理の省力化を図ることができる。
また、紹介先医療機関で紹介患者の診療を行う直前に、紹介先医療機関の医師等が直接、紹介元医療機関に問い合わせることなく、紹介元医療機関における診療経過の情報などを取得することができるので、紹介先医療機関における診察・検査等の省力化を図ることができ、診察の質の向上を図ることが可能となる。
また、紹介先医療機関から受付けた患者固有の情報を送信することなく、紹介患者の認証が可能となる。
(変形例)
次に、本発明にかかる患者情報管理装置1の変形例について、以下に説明する。
上記実施形態における患者情報管理装置1は、紹介元端末200において予約票発行手段250を備え、かつ紹介先端末300において診療予約管理手段310、回答送信手段320、電子カルテ作成手段360を備えているが、本発明の実施形態としては予約票発行手段250、診療予約管理手段310、回答送信手段320、電子カルテ作成手段360のいずれか1つまたは2つ以上を備えない構成であってもよい。これらの変形例にかかる患者情報管理装置1においても、患者の情報の誤送信を防止し、本人確認の要請に応じることができる。不要な情報管理を行わなくてよく、事務処理の省力化を図ることができる。また、紹介先医療機関の医師等が直接、紹介元医療機関に問い合わせることなく、紹介元医療機関における診療経過の情報などを取得することができる。
この発明の実施形態にかかる患者情報管理装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施形態にかかる患者情報管理装置における電子カルテ表示画面を示す概略図である。 この発明の第1の実施形態にかかる患者情報管理装置を用いた検査における一連の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の第1の実施形態にかかる患者情報管理装置を用いた検査における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 患者情報管理装置
20 第1記憶装置
30 第2記憶装置
200 紹介先端末
210 患者情報取得部
220 診察・検査情報取得部
240 紹介状データ送信手段
250 予約票発行手段
260 患者照会手段
270 患者情報送信手段
300 紹介元端末
310 診療予約管理手段
320 回答送信手段
330 患者認証情報送信手段
350 患者情報受信手段
360 電子カルテ作成手段

Claims (13)

  1. 患者を識別するための識別情報が付加された患者固有の情報および診察検査情報を有し、紹介先医療機関へ前記患者を紹介するために情報通信を行う紹介元医療機関の患者情報管理装置であって、
    診療予約に必要な診療予約情報に基づいた紹介状データを前記紹介先医療機関に送信する紹介状データ送信手段と、
    前記紹介先医療機関から前記紹介状データに対応する診療予約受付けの回答とともに該診療予約にかかる予約番号を受信し、該予約番号と前記患者固有の情報および前記診察検査情報とを対応付ける予約番号管理手段と、
    診療予約成立後、前記紹介先医療機関において患者を受付けた際に該患者から提示された予約番号を前記紹介先医療機関から受信すると、該予約番号と、前記患者固有の情報および前記診察検査情報とに対応付けられた前記予約番号とを照合する患者照会手段と、
    前記患者照会手段による照合の結果、前記患者受付後に受信した予約番号と、前記患者固有の情報および前記診察検査情報とに対応付けられた予約番号とが一致した場合、前記紹介先医療機関に対し、該患者固有の情報および該診察検査情報を送信する患者情報送信手段と、を備えたこと、
    を特徴とする患者情報管理装置。
  2. 前記患者を識別するための識別符号が付加された前記患者固有の情報および診察検査情報を記憶する記憶手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の患者情報管理装置。
  3. 前記紹介状データ送信手段は、前記診療予約情報の入力を受けることにより、前記紹介状データを作成すること
    を特徴とする請求項1に記載の患者情報管理装置。
  4. 前記診療予約情報には、前記紹介先医療機関に依頼する診療の予約日時情報および前記患者の担当診療科を特定する診療科情報が含まれること、
    を特徴とする請求項1に記載の患者情報管理装置。
  5. 前記記憶手段に記憶される識別符号は、前記紹介元医療機関の患者IDであり、
    前記患者固有の情報の一部には、前記患者の保険証番号が含まれること、
    を特徴とする請求項2に記載の患者情報管理装置。
  6. 前記患者固有の情報は複数種類あり、
    前記患者照会手段は、患者認証情報を受信し、前記患者固有の情報の種類の一部である前記保険証番号を用いて前記患者認証情報における保険証番号と照合すること、
    を特徴とする請求項5に記載の患者情報管理装置。
  7. 紹介元医療機関と紹介先医療機関との間で患者を紹介するために情報通信を行う患者情報管理装置であって、
    少なくとも前記紹介元医療機関で取得された患者固有の情報および前記患者の診察検査情報を記憶する第1記憶手段と、
    前記紹介先医療機関における診療予約に必要な診療予約情報が入力されることにより、該診療予約情報を有する紹介状データを作成し、該紹介先医療機関に送信する紹介状データ送信手段と、
    前記紹介先医療機関で前記診療予約にかかる診療を受け付けた際に該患者から提示された情報のうち、前記患者固有の情報の一部と同じ種類の情報である患者認証情報を前記紹介元医療機関に送信する患者認証情報送信手段と、
    前記紹介先医療機関から前記患者認証情報を受信し、該患者認証情報と前記第1記憶手段における前記患者固有の情報の一部の内容とを照合する患者照会手段と、
    前記患者照会手段による照合の結果、前記患者認証情報と前記患者固有の情報の一部の内容とが同一である場合、前記紹介先医療機関に対し、少なくとも前記第1記憶手段における前記患者の診察検査情報を送信する患者情報送信手段と、
    前記患者固有の情報、前記診察検査情報および前記患者にかかる前記診療予約が受け付けられた日から前記診療の受付の日までに取得した、前記紹介元医療機関における該患者の前記診察検査情報を含んだ電子カルテデータを作成する電子カルテ作成手段と、
    を備えたこと、
    を特徴とする患者情報管理装置。
  8. 前記診療予約情報には、前記紹介先医療機関に対し依頼する診療の予約日時情報および前記患者の担当診療科を特定する診療科情報が含まれること、
    を特徴とする請求項7に記載の患者情報管理装置。
  9. 前記紹介状データ送信手段により作成される前記紹介状データには、さらに予測される診療の所要時間を示す診療時間情報および患者を識別するための識別符号が含まれ、
    前記紹介元医療機関から前記紹介状データを受信して、該紹介状データにおける前記予約日時情報、前記診療科情報および前記診療時間情報と、診療科ごとの診療スケジュール情報とを照合することにより、該診療科情報で定められた診療科において、該予約日時に診療が可能であるかを判断し、可能な場合は予約番号を生成して紹介元医療機関に通知する診療予約管理手段、を備えたこと
    を特徴とする請求項8に記載の患者情報管理装置。
  10. 前記診療予約管理手段は前記予約番号を前記紹介状データの前記識別符号に対応付けて前記紹介元医療機関に送信し、
    前記紹介先医療機関の診療予約管理手段から前記予約番号を受けると、少なくとも該予約番号が記載され、かつ予約が確定したことを示し、前記患者が該紹介先医療機関に提示するための予約票を発行する予約票発行手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項9に記載の患者情報管理装置。
  11. 前記紹介先医療機関の診療予約管理手段が受信した前記紹介状データにおける前記予約日時情報、前記診療科情報、前記紹介元医療機関名および前記識別符号と、前記診療予約管理手段が通知した前記予約番号と、を記憶する第2記憶手段をさらに備え、
    前記患者認証情報送信手段は、前記紹介先医療機関が前記紹介にかかる患者を受け付けたときに、前記予約票における前記予約番号の入力を受けて、前記第2記憶手段に記憶された前記予約番号に基づき、該紹介先医療機関において該受け付けた患者の予約の有無を照会すること、
    を特徴とする請求項10に記載の患者情報管理装置。
  12. ーザインターフェイスをさらに備え、
    前記第2記憶手段は、前記電子カルテの作成または診断に必要な情報が不足していないかを確認するための画面データを記憶しており、
    前記電子カルテ作成手段は、前記電子カルテデータを作成した後、前記画面データを第2記憶手段から読み出し、該画面データに基づく画面を前記ユーザインターフェイスに表示させること、
    を特徴とする請求項11に記載の患者情報管理装置。
  13. 前記ユーザインターフェイスを介して、不足している前記必要な情報の送信要求が行われると、前記電子カルテ作成手段は、前記紹介元医療機関の前記患者情報送信手段に対し該送信要求にかかる情報の送信指示を行い、
    前記紹介元医療機関の前記患者情報送信手段は、前記送信指示に対応した前記送信要求にかかる情報を前記紹介先医療機関に送信すること、
    を特徴とする請求項12に記載の患者情報管理装置。
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