JP7454305B1 - 情報処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】医療機関等が、紹介先の医療機関に対して患者の紹介を支援する情報処理システムを提供することを目的とする。【解決手段】紹介先の医療機関に対して患者の紹介を支援する情報処理システムであって、紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部と、紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部と、紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部と、を有しており、案内処理部は、紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、予約方法情報の一部または全部とを、受診案内票に記載させる、情報処理システムである。【選択図】 図1

Description

特許法第30条第2項適用 2023年1月21日、第1回ヘルスケアイノベーション集会(一般財団法人ヘルスケアイノベーション協会)での発表
本発明は、医療機関または医療従事者(以下、「医療機関等」という)が、紹介先の医療機関に対して患者の紹介を支援する情報処理システムに関する。
患者がある症状を訴えて医療機関で診察を受けた場合、当該医療機関の医療従事者は診察をし、診察結果や検査結果などを総合的に判断し、その患者の病名(臨床病名)などを判断し、必要があれば薬剤を処方する。しかし、医療分野は高度に専門性が高いため、医療従事者がすべての領域において専門性を有しているわけではない。また、医療機関によっては検査等に用いる設備を備えていないなどもある。
そのような場合、医療従事者は、患者に対して、専門性を有している医療機関等、あるいは設備のある医療機関などで診察を受けるように、他の医療機関等を紹介することがある。この際には、当該医療機関等の情報のみを患者に紹介する場合と、当該患者の症状などを診察した結果を記載した診療情報提供書(いわゆる紹介状)と呼ばれる書面も交付して紹介する場合がある。
前者の場合には、医療従事者は、医療機関等の情報を口頭で伝えるか、あるいはその医療機関等のウェブページを印刷するなどして紹介し、後者の場合には、それらに加えて紹介状を作成して患者に交付する。
診察時間では、多くの患者が順番待ちをしている。そのため、医療従事者としては、診察以外の作業で多くの時間を一人に要することはできない。紹介状の作成にはそれなりに時間を要するため、紹介状をその場で患者に交付することはできず、診察時間の終了後に紹介状を作成し、後日、患者がそれを受領するために、医療機関に来院する、といったことが行われている。
そこで、紹介状の発行作業の負担を軽減するため、下記特許文献1乃至特許文献4に記載のような紹介状の発行作業を支援するシステムがある。
また、医療機関等の紹介を受けた患者は、その情報に基づいて自ら予約をして受診をしなければならない。
特開2007-011544号公報 特開2007-328473号公報 特開2010-237834号公報 特開2018-013825号公報
上述の各特許文献に記載の紹介状の発行作業を支援するシステムでは、電子カルテなどに記載された情報を、紹介状に転記することで紹介状の発行支援を行うことができる。
しかし、電子カルテに記載された情報は、個人情報としても要保護性の高い要配慮個人情報であって、情報の秘匿性が高く求められていることから、実際の医療機関で稼働している電子カルテのシステムでは、電子カルテの情報を外部のシステムなどに出力することができないように設計されているシステムがほとんどである。そのため、上述のような情報連携ができないケースが多い。
さらに、仮に、電子カルテの情報を紹介状の発行支援を行うシステムに連携できるとしても、電子カルテの情報のうち、どの情報を連携するかは簡単に処理できるものではない。すなわち、電子カルテには各種の情報が記載されているが、そのうちの大部を占めるのは、自由記載欄(自由記述部分)と呼ばれる、医療従事者が自由にテキスト入力を記載する入力欄である。この自由記載欄には、医療従事者が診察の際に、患者から聴取した情報、たとえば今回の主訴のほか、過去の病歴、通院歴、服薬歴などのほか、自らの所見など、診察の際の重要な情報が記載されている。
しかし、自由記載欄は、診察をした医療従事者のいわゆるメモであって、各医療従事者の独自のスタイルで入力されることが多いので、定型的に外部のシステムに出力することはできない。また、各種の情報を記載することから、自由記載欄に記載した情報をそのまま出力すればよいというものでもない。
そのため、紹介状の発行支援を行うシステムに電子カルテの情報を連携するためには、どの情報を連携するのか、といった医療従事者の判断が必要となることに変わりはない。
以上のように、従来の紹介状の発行作業を行うシステムにおいては多くの課題が存在している。
また、医療機関等が患者に他の医療機関等を紹介する場合に、当該患者が紹介先の医療機関等を受診するためには、予約を行うことが必要である。しかし、各医療機関の予約システムは、医療機関や医療従事者ごとに個別化、最適化されており、各医療機関の予約システムを共通化することは極めて困難である。
たとえば、医療機関での予約を行う場合、インターネット上で予約が行えるウェブ予約、電話の予約システムを利用する電話予約、あるいは、個別に窓口に電話をする電話予約、さらには、発熱外来のように特定の診療科のみ特定の予約を行うといったこともある。
患者に対して医療機関を紹介する際に、当該医療機関の情報も交付するが、患者は、交付された情報から自ら予約方法を探し出して、その予約方法に従って予約をしなければならない。そのため、患者にとって予約の負担が生じる課題がある。
本発明者は上記課題に鑑み、医療機関等が、患者に対して、他の医療機関等を紹介する際に、医療従事者による紹介状の発行負担を軽減する情報処理システムを発明した。また、紹介された医療機関を患者が予約する際の負担を軽減する情報処理システムを発明した。
第1の発明は、紹介先の医療機関に対して患者の紹介を支援する情報処理システムであって、紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部と、前記紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部と、紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部と、前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、前記患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部と、を有しており、前記医療機関情報として、前記医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、前記案内処理部は、前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、情報処理システムである。
本発明のように構成することで、紹介元の医療機関の医療従事者が紹介先の医療機関に対して患者を紹介する場合の紹介状の作成の発行負担を軽減することができる。また、患者は、受診案内票に基づいて予約を行えばよいので、患者が予約をする際の負担を軽減することもできる。
上述の発明において、前記受診案内票には、前記予約方法情報のうち、前記紹介先の医療機関における予約方法へのアクセス先を示す情報をコード化した情報が記載されている、情報処理システムのように構成することができる。
各医療機関の予約システムは医療機関ごと、医療従事者ごとに個別化、最適化されているため、各医療機関の予約システムを一元化して取り扱うことは難しい。そのため、本発明のように、紹介先の医療機関における予約方法へのアクセス先を示す情報をコード化した情報を受診案内票に記載することで、予約方法を一元化することができる。この予約方法の一元化によって、患者は、どの医療機関であっても、受診案内票に記載されたコードをスマートフォンなどで読み取れば、簡単に予約を行うことができ、患者の負担軽減につながる。
上述の発明において、前記案内処理部は、前記紹介元の医療機関の医療機関端末から前記紹介状を作成することを受け付けた患者の前記受診案内票には、前記紹介を識別する紹介識別情報を記載する、情報処理システムのように構成することができる。
上述の発明において、前記閲覧処理部は、前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末から、前記紹介識別情報の入力を受け付けて該当する紹介状を特定し、前記特定した紹介状の閲覧をその医療機関端末から可能とする、情報処理システムのように構成することができる。
患者は、紹介先の医療機関を訪れたときに受診案内票を提示するが、受診案内票に紹介識別情報を記載することで、紹介先の医療機関の医療従事者、事務員などは、受診案内票に記載された紹介識別情報を確認すれば、当該患者の紹介状をすぐに閲覧することができる。医療機関は多忙で、とくに医療従事者は数分で患者の診察を行わなければならない実情がある。そのため、このような検索が行えることで、一覧のリストから当該患者の紹介状を探す作業負担を省略でき、時間を効率的に使うことができる。
上述の発明において、前記紹介状作成処理部は、前記紹介先の医療機関の一般情報におけるその医療機関の名称、前記患者の氏名を抽出して前記紹介状に記載する、情報処理システムのように構成することができる。
本発明のように構成することで、医療従事者の紹介状作成の負担を軽減することができる。
上述の発明において、前記紹介状作成処理部は、前記作成した紹介状を、前記紹介先の医療機関に対して送信可能とする、または前記紹介先の医療機関と共有可能とすることで、前記紹介先の医療機関の医療機関端末から前記患者の紹介状の閲覧を可能とする、情報処理システムのように構成することができる。
上述の発明において、前記紹介状作成処理部は、前記作成した紹介状に、電子署名を付した後、前記紹介先の医療機関に対して送信可能とする、または、前記紹介先の医療機関と共有可能とする、情報処理システムのように構成することができる。
紹介状は、これらの発明のように紹介先の医療機関の医療機関端末から閲覧可能とすることが好ましい。
第8の発明は、紹介先の医療機関に対して患者の紹介を支援する情報処理システムであって、紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部と、前記紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部と、前記紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部と、前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、前記患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部と、を有しており、前記医療機関情報として、医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関または医療従事者の専門性を示す情報である専門性情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、前記専門性情報には、診療に消極的な症状または症例の情報を含み、前記検索処理部は、前記検索条件を前記専門性情報を参照して検索するとともに、前記検索条件が、前記診療に消極的な症状または症例の情報に該当する場合には、その医療機関を検索結果に表示させない、または下位に表示させ、前記案内処理部は、前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、情報処理システムである。
紹介先となる医療機関は、医療機関または医療従事者の専門性情報を参照して検索することが好ましい。診療科目としては対応可能であっても、症状または症例に知見、経験がない、設備がないなどの理由から診察することに消極的な場合もある。そのような医療機関は除外して検索をすることが好ましい。
上述の発明において、前記専門性情報には、積極的に診療したい症状または症例の情報を含み、前記検索処理部は、前記検索条件が、前記積極的に診療したい症状または症例の情報に該当する場合には、その医療機関を検索結果の上位に表示させる、情報処理システムのように構成することができる。
積極的に診療したい症状または症例の情報を標榜している場合、その症状、症例に知見、経験が十分にある可能性が高い。そのため、その情報を考慮して検索することが好ましい。
第1の発明は、本発明の情報処理プログラムをコンピュータに読み込ませて実行することで実現できる。すなわち、コンピュータを、紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部、紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部、紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部、前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部、として機能させる情報処理プログラムであって、前記医療機関情報として、前記医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、前記案内処理部は、前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、情報処理プログラムである。
第8の発明は、本発明の情報処理プログラムをコンピュータに読み込ませて実行することで実現できる。すなわち、コンピュータを、紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部、前記紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部、前記紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部、前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部、として機能させる情報処理プログラムであって、前記医療機関情報として、医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関または医療従事者の専門性を示す情報である専門性情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、前記専門性情報には、診療に消極的な症状または症例の情報を含み、前記検索処理部は、前記検索条件を前記専門性情報を参照して検索するとともに、前記検索条件が、前記診療に消極的な症状または症例の情報に該当する場合には、その医療機関を検索結果に表示させない、または下位に表示させ、前記案内処理部は、前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、情報処理プログラムである。
本発明の情報処理システムを用いることで、医療機関等が、患者に対して、他の医療機関等を案内する際に、医療従事者による紹介状の発行負担を軽減できる。また、紹介された医療機関を患者が予約する際の負担を軽減できる。
本発明の情報処理システムの構成の一例を模式的に示すブロック図である。 本発明の情報処理システムで用いるコンピュータのハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である。 本発明の情報処理システムにおける医療機関の情報を登録する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の情報処理システムにおける案内処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の情報処理システムにおける紹介状作成処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の情報処理システムにおける予約処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の情報処理システムにおける閲覧処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の情報処理システムにおける医療機関情報記憶部における一般情報を記憶するテーブルの一例を模式的に示す図である。 本発明の情報処理システムにおける医療機関情報記憶部における専門性情報を記憶するテーブルの一例を模式的に示す図である。 本発明の情報処理システムにおける医療機関情報記憶部における予約方法情報を記憶するテーブルの一例を模式的に示す図である。 紹介状を作成せずに受診案内票のみを出力する場合の画面の一例である。 紹介状を作成しない場合の受診案内票の一例である。 紹介状を作成する場合の受診案内票を出力する画面の一例を示す図である。 紹介状を作成する場合の受診案内票の一例を示す図である。 紹介状の一例を模式的に示す図である。 本発明の情報処理システムにおける紹介情報記憶部の概念の一例を模式的に示す図である。 医療機関の情報を登録する医療機関情報登録画面の一例を示す図である。 検索画面の一例を示す図である。 検索結果に該当した医療機関を表示した状態の画面の一例を示す図である。 他の医療機関に紹介状を作成する紹介情報の一覧の画面の一例を示す図である。 紹介状作成画面の一例を示す図である。 紹介状に入力した情報の確認画面の一例を示す図である。 紹介状作成画面の他の一例を示す図である。 自らの医療機関に対して紹介状が作成された一覧の画面の一例を示す図である。 自らの医療機関に対して受診案内票が作成された一覧の画面の一例を示す図である。 返書作成画面の一例である。
本発明の情報処理システム1の全体の処理機能の一例のブロック図を図1に示す。情報処理システム1は、管理サーバ2と医療機関端末3との間で情報の送受信が可能である。管理サーバ2、医療機関端末3はいわゆるコンピュータであって、一台または複数台から構成されていてもよい。複数台から構成されている場合には、その機能が分散されていてもよい。
情報処理システム1における管理サーバ2、医療機関端末3などで用いられるコンピュータのハードウェア構成の一例を図2に模式的に示す。コンピュータは、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置70と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置71と、情報を表示するディスプレイなどの表示装置72と、情報の入力が可能な入力装置73と、演算装置70の処理結果や記憶装置71に記憶する情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置74とを有している。
コンピュータがタッチパネルディスプレイを備えている場合には、表示装置72と入力装置73とが一体的に構成されていてもよい。タッチパネルディスプレイは、たとえばタブレット型コンピュータやスマートフォンなどの可搬型通信端末などで利用されることが多いが、それに限定するものではない。また、コンピュータとしては、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータなどの可搬型の通信端末であってもよい。
タッチパネルディスプレイは、そのディスプレイ上で、直接、所定の入力デバイス(タッチパネル用のペンなど)や指などによって入力を行える点で、表示装置72と入力装置73の機能が一体化した装置である。
管理サーバ2は、本発明の情報処理システム1で稼働可能なコンピュータであればよく、クラウド型のサーバであってもよいし、オンプレミス型のサーバであってもよい。またサーバの名称が付されていなくても、その機能を実現可能であればよい。
医療機関端末3は、医療機関に備えられるコンピュータであり、医療機関における医療従事者、事務員などが操作可能であればよい。医療機関端末3は、好ましくは、プリンタなどの出力装置と接続していることが好ましいが、必須ではない。
本発明における各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していてもよい。本発明の各手段における処理は、その処理順序を適宜変更することもできる。また、処理の一部を省略してもよい。
管理サーバ2は、医療機関情報登録処理部20と医療機関情報記憶部21と検索処理部22と案内処理部23と紹介状作成処理部24と紹介情報記憶部25と閲覧処理部26とを有している。
医療機関情報登録処理部20は、自らの医療機関の情報を登録する処理を実行する。すなわち、医療機関情報登録処理部20は、医療機関の一般的な情報(一般情報)、医療機関の専門性を示す情報(専門性情報)、予約方法の情報(予約方法情報)などの医療機関情報の入力を医療機関端末3から受け付け、後述する医療機関情報記憶部21に記憶させる。この際に、当該医療機関を識別可能な識別情報(医療機関識別情報)を付して、入力を受け付けた医療機関の情報に対応づけて、後述する医療機関情報記憶部21に記憶させる。
医療機関の一般情報としては、たとえば医療機関の名称、住所、電話番号、代表者名、地図情報、アクセス方法、駐車場や駐輪場の有無、公式ホームページのURL、などがその一例としてあげられる。
医療機関の専門性情報としては、たとえばその医療機関における診療科目、医療リソース、医療従事者の氏名、経歴、資格、研究分野・症例数、積極的に診療をしたい症状・症例、診療できない、あるいは診療には消極的な症状・症例などの、その医療機関または医療従事者の専門性を示す情報が一例としてあげられる。医療リソースとは、医療機関で提供可能な専門医療に関する情報を意味する。医療リソースに記載される情報の一例としては、「上部消化管内視鏡検査(鎮静剤あり)」、「めまい外来」、「CKD外来(慢性腎臓病外来)(併診のみも可)」、「MRIを有する脳神経外科外来」、「上部内視鏡」、「助産師外来」、「足の痛みのリハビリテーション」、「リウマチ膠原病の可能性を考える検査値の異常」、「お尻のトラブル」、「女性の下腹部痛」、「緑内障の治療中断例」、「化粧品トラブルのご相談」、「手術をしたけれども鼻閉と嗅覚障害が再燃した副鼻腔炎」、「IBD関連相談」、「アスリートの月経コントロール」、「C型肝炎治療」などが一例としてあるが、これらに限定するものではない。医療リソースの情報は、医療機関が任意に文言を設定できる。
予約方法情報としては、当該医療機関を予約する場合の情報である。たとえば予約用電話番号、予約用ウェブページのURL、予約に用いるSNSのURL、予約用の電子メールアドレス、予約なしでも受診可能か否かを示す情報などがその一例としてあげられる。なお、上記以外にも、患者に交付する受診案内票に記載する予約に関する情報、たとえば、予約が必須であること、所定の営業日前までの予約が必要であること、予約を行う際には後述する受診予約案内票に記載の紹介状識別情報の記入が必要であること、など任意の情報がある。また、必ず電話で連絡が必要な場合の情報の有無、必要な場合にはその条件、たとえばウェブ予約が埋まっている場合、当日の受診希望の場合、緊急の場合、発熱症状がある場合、などが入力可能であってもよい。さらに、来院時の持ち物の入力が可能であってもよい。たとえば健康保険証、各種医療証、お薬手帳、他院での診察・検査結果、問診票などがその一例としてあげられる。
医療機関情報記憶部21は、医療機関情報登録処理部20で入力を受け付けた医療機関の一般的な情報、専門性を示す情報、予約方法の情報を記憶する。医療機関情報記憶部21に記憶する医療機関情報の一例を図8から図10に示す。図8は医療機関情報のうち一般情報を記憶するテーブルの一例であり、図9は医療機関情報のうち専門性情報を記憶するテーブルの一例であり、図10は医療機関情報のうち予約方法情報を記憶するテーブルの一例である。図8から図10は医療機関識別情報にそれぞれの情報を対応づけて記憶しているので、各医療機関の医療機関情報を対応づけて管理することができる。なお、図8から図10では一般情報、専門性情報、予約方法情報を各テーブルで記憶したが、一または複数のテーブルで記憶してもよい。またこれ以外の方法で記憶してもよく、医療機関情報を記憶していれば各種の記憶方法で記憶していてよい。
検索処理部22は、患者を診察している医療従事者などが、当該患者に対して他の医療機関等を紹介する際に、その検索条件の入力を医療機関端末3から受け付けて、医療機関情報記憶部21を参照して検索処理を実行する。
たとえば、「めまい」の症状を訴える患者がいて、医療従事者が他の医療機関を紹介する場合、所定の方法で「めまい」を検索条件として入力すると、それを検索処理部22で受け付け、「めまい」の症状に対応する医療機関(医療リソースを含む。以後も同様)を、医療機関情報記憶部21に記憶する医療機関情報を参照してその検索結果を当該医療従事者の医療機関端末3に返す。
案内処理部23は、検索処理部22での検索結果として表示された医療機関(医療リソースを含む。以後も同様)の中から、患者に紹介をする医療機関の受診案内票を出力する。案内処理部23は、所定の方法で選択された医療機関の一般情報の一部または全部、予約方法情報の一部または全部を医療機関情報記憶部21から抽出し、それらの情報を含む受診案内票を出力する。この際に、予約方法情報における予約用ウェブページのURL、予約に用いるSNSのURLについては、URLをそのまま表示してもよいが、所定の方法でコード化、たとえば2次元コード化して受診案内票に出力するとよい。受診案内票の一例を図11から図14に示す。図11は、紹介状を作成せずに受診案内票のみを出力する場合の画面の一例であり、図12は、紹介状を作成しない場合の受診案内票の一例である。図13は、紹介状を作成する場合の受診案内票を出力する画面の一例を示す図であり、図14は、紹介状を作成する場合の受診案内票の一例を示す図である。
案内処理部23は、患者に対して受診案内票を発行する場合、所定の識別情報(紹介識別情報)を割りあて、患者をほかの医療機関に対して紹介したことを示す紹介情報を、紹介識別情報に対応づけて、後述する紹介情報記憶部25に記憶させる。また、案内処理部23は、紹介状(診療情報提供書)を発行する場合には、その受診案内票に紹介識別情報を受診案内票に出力することが好ましい。なお、紹介識別情報は、任意のタイミングで割りあてることができる。
紹介状作成処理部24は、患者の紹介状の作成を受け付け、当該患者に紹介した医療機関に対して当該紹介状を送る。図15に紹介状の一例を示す。紹介状には、患者の氏名、性別、年齢、紹介目的、理由、診察結果、所見、検査結果など必要な情報の入力を医療機関端末3から受け付けて、紹介状の所定箇所に反映されていればよい。
紹介状作成処理部24は、他の医療機関等に対して紹介状を作成した場合、その情報を紹介情報として、後述する紹介情報記憶部25に記憶させる。
紹介情報記憶部25は、患者をほかの医療機関に対して紹介したことを示す紹介情報を記憶する。紹介情報記憶部25の一例を図16に示す。
図16の紹介情報記憶部25には、紹介識別情報に対応づけて、紹介した患者の氏名、年齢、性別などの属性情報を含む患者情報、紹介元の医療機関の情報、紹介先の医療機関の情報などを対応づけて記憶しており、受診案内票の出力日などを紹介日として記憶している。
紹介元の医療機関の情報としては、紹介元の医療機関の名称などの識別情報、受診案内票の出力のみ(案内のみ)か紹介状を作成するかを示す情報、紹介状の作成が未了か否かを示す情報(紹介状の作成状態を示す情報)、電子署名(たとえば、医師などの医療分野の国家資格者であることを電子的に証明するHPKI電子証明書)が未了か否かを示す情報(電子署名の有無を示す情報)、紹介状を紹介先の医療機関に共有したかを示す情報(紹介状を送信/共有したかを示す情報)、紹介がキャンセルされたかを示す情報などが一例としてあげられるが、これらに限定するものではない。
紹介先の医療機関の情報としては、紹介先の医療機関の名称などの識別情報、紹介状に対して返書を作成したか否かを示す情報、電子署名をしたか否かを示す情報、返書を紹介元の医療機関に共有したかを示す情報などが一例としてあげられるが、これらに限定するものではない。
閲覧処理部26は、紹介先の医療機関の医療機関端末3から紹介状の閲覧要求を受け付けて、その紹介状を表示させて閲覧させる。また医療機関端末3から、他院から紹介された患者の一覧、他院へ紹介した患者の一覧などの閲覧要求を受け付けて、それらを表示させて閲覧させる。
つぎに本発明の情報処理システム1を用いた処理プロセスの一例を図3乃至図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、医療機関が自らの医療機関情報を登録する場合の処理プロセスの一例を図3のフローチャートを用いて説明する。
医療機関は、医療機関端末3から所定の方法で管理サーバ2にアクセスをして、所定の医療機関情報の登録画面を医療機関端末3に表示させる。
医療機関端末3からは、当該画面において入力された医療機関情報の一般情報、専門性情報、予約方法情報を、医療機関情報登録処理部20が受け付ける。そして当該医療機関を識別する医療機関識別情報を発行し、医療機関識別情報に対応づけて、受け付けた医療機関情報を医療機関情報記憶部21に記憶させる。
具体的には、一般情報として、当該医療機関の名称、住所、電話番号、代表者名、地図情報、アクセス方法、駐車場や駐輪場の有無、公式ホームページのURLなどの情報を当該画面に入力する(S100)。
また、専門性情報として、当該医療機関における診療科目、医療リソース、医療従事者の氏名、経歴、資格、研究分野・症例数、積極的に診療をしたい症状・症例、診療できない、あるいは診療には消極的な症状・症例、現在の診療の様子や医学的関心事項、今後の診療や経営の意向などの、その医療機関または医療従事者の専門性を示す情報などを、当該画面に入力をする。(S110)。
さらに、予約方法情報として、予約用電話番号、予約用ウェブページのURL、予約に用いるSNSのURL、予約用の電子メールアドレス、予約なしでも受診可能か否かを示す情報、患者に交付する受診案内票に記載する予約に関する情報、必ず電話で連絡が必要な場合の情報の有無、必要な場合にはその条件、来院時の持ち物の情報など、予約に必要な情報を、当該画面に入力をする(S120)。
医療機関の一般情報、専門性情報、予約方法情報などの医療機関情報が入力された医療機関情報登録画面の一例を図17に示す。
そして、医療機関情報登録処理部20は、図17に示す医療機関情報登録画面に入力された情報を医療機関端末3から受け付けて、当該医療機関に対して医療機関識別情報を発行する。そして、医療機関情報登録処理部20は、医療機関識別情報に対応づけて、医療機関端末3から受け付けた医療機関情報を医療機関情報記憶部21に記憶させる。この際に、予約方法を示す情報のうち、予約用ウェブページのURL、予約に用いるSNSのURLなどについては、公知のコード化手法を用いて2次元コードなどを生成して、対応づけて記憶させておいてもよい。また、地図情報などの画像情報については、所定の記憶領域に記憶させておき、その記憶領域に記憶した画像情報へのリンクを医療情報記憶部に記憶させていてもよい。
医療機関情報の登録処理については、特許第7039759号に記載の情報共有装置、情報共有プログラムを用いることもできる。
以上の処理によって、自らの医療機関の情報を登録することができる。これによって、他の医療従事者が自らの医療機関を検索することが可能となる。
つぎに医療従事者が患者に対して医療機関を紹介する場合の処理の一例を図4のフローチャートを用いて説明する。
医療従事者が患者を診察していて、他の医療機関等を紹介した方がよいと思料した場合、医療機関端末3から所定の方法で管理サーバ2にアクセスをし、医療機関端末3から所定の方法で医療機関端末3に、図18に示す検索画面を医療機関端末3に表示させる。そして、検索画面の所定の入力欄に検索条件を入力する。たとえば患者が訴える「めまい」を診察可能な医療機関を探す場合には、「めまい」を検索条件として所定の入力欄に入力する。
検索処理部22は、医療機関端末3からの検索条件を受け付けると(S200)、医療機関情報記憶部21を参照して、その検索条件に該当する医療機関(医療リソースを含む)を検索結果として医療機関端末3に表示させる(S210)。検索処理部22は、この際に、医療機関情報記憶部21に記憶する医療機関に関する情報のうち、専門性情報、とくに、診療科、医療リソース、研究分野・症例数、積極的に診療をしたい症状・症例などに当該検索条件を含む場合には、その医療機関を検索結果として上位に表示すると好ましい。また、逆に、検索条件が診療には消極的な症状・症例に含まれる場合には、その医療機関を検索結果として表示させない、あるいは検索結果の表示順位として下位に表示すると好ましい。
図19に検索結果に該当した医療機関を表示した状態の画面の一例を示す。
医療従事者は、検索条件に該当した医療機関(医療リソースを含む)から、当該患者に対して紹介する医療機関(医療リソースを含む)を選択し、受診案内票のみの紹介を行うか、紹介状も作成するかを選択する(S220、S230)。図19の検索結果の画面の場合、患者に対して紹介する医療機関について、「案内のみ行う」、「紹介する」のいずれかのボタンを押下することで、医療機関(医療リソースを含む)の選択と紹介方法の選択を行う。「案内のみ行う」は受診案内票のみの出力であり、「紹介する」は紹介状の作成も行う場合である。
そして、案内処理部23は、S230における紹介方法の選択を受け付けると、紹介識別情報を発行し(S240)、当該選択された医療機関の情報として少なくとも当該医療機関の一般的な情報の一部または全部、および当該医療機関の予約方法の情報の一部または全部を医療機関情報記憶部21から抽出する(S250)。
また予約方法の情報のうち、予約用ウェブページのURL、予約に用いるSNSのURLについてコード化されていない場合には、抽出したURLを公知のコード化手法を用いて2次元コードなどを生成する。また、あらかじめコード化されている場合にはそれを抽出する(S260)。
案内処理部23は、S230で受診案内票の出力のみの選択がされている場合(図19の検索結果の画面において「案内のみを行う」が選択された場合)には(S270)、S250およびS260で抽出した情報を記載した受診案内票を出力する(S280)。すなわち、案内処理部23は、案内する医療機関の一般的な情報、たとえば医療機関の名称、住所、電話番号、地図情報、アクセス方法などと、当該医療機関を予約方法の情報のうち当該医療機関の予約の際に用いる情報、たとえば予約用電話番号、予約用ウェブページのURLをコード化した情報、予約に用いるSNSのURLをコード化した情報、予約用の電子メールアドレスなどを記載した受診案内票を出力するための画面を表示し、「印刷」などの所定の出力操作を行うことで、受診案内票が出力可能となる。図11は、受診案内票を出力するための画面の一例であり、画面の最上位付近に、紹介状の作成を行う場合のチェック欄、受診案内票のみの場合のチェック欄があり、この画面においても、受診案内票の出力のみか、紹介状の作成を行うかを切り替え可能である。受診案内票の出力のみが選択されている場合には、受診案内票のみの場合のチェック欄にチェックがされており、仮に紹介状の作成を行う場合には、紹介状の作成を行う場合のチェック欄をチェックすれば切り替えられる。図12が出力された受診案内票の一例である。
出力した受診案内票は、医療従事者が所定の操作をすることで、医療機関端末3が接続しているプリンタなどから印刷してもよいし、患者の所定の電子メールアドレスやSNSのアカウントにファイルデータとして送ってもよい。
案内処理部23は、受診案内票を出力した場合には、紹介情報記憶部25にS240で発行した紹介識別情報に対応づけて、患者をほかの医療機関に対して紹介したことを示す紹介情報を紹介情報記憶部25に記憶させる(S290)。たとえば案内処理部23は、紹介情報記憶部25に、S240で発行した紹介識別情報と、紹介日(たとえば受診案内票の出力日)、患者の氏名、年齢、性別などの患者情報、紹介元医療機関の情報として当該医療機関の名称、受診案内票のみの出力(案内のみ)であることの情報、紹介先医療機関の情報として紹介先の医療機関の名称を、紹介情報として記憶させる。患者情報は、案内処理部23が、受診案内票の出力の際にその入力を医療機関端末3から受け付けてもよいし、電子カルテの当該患者の氏名、年齢、性別などの情報の入力を受け付けてもよい。また紹介先の医療機関の名称は、S250で抽出した情報を用いればよい。
一方、案内処理部23は、S230で紹介状の作成も選択がされている場合(図19の検索結果の画面において「紹介する」が選択された場合)には(S270)、S250およびS260で抽出した情報と、S240で発行した紹介識別情報とを記載した受診案内票を出力する(S300)。すなわち、案内処理部23は、S240で発行した識別情報を所定欄、たとえば紹介状の紹介識別情報の記載欄に記載し、また、案内する医療機関の一般的な情報、たとえば医療機関の名称、住所、電話番号、地図情報、アクセス方法などと、当該医療機関を予約方法の情報のうち当該医療機関の予約の際に用いる情報、たとえば予約用電話番号、予約用ウェブページのURLをコード化した情報、予約に用いるSNSのURLをコード化した情報、予約用の電子メールアドレスなどを記載した受診案内票を出力する。図13は、受診案内票を出力するための画面の一例であり、画面の最上位付近に、紹介状の作成を行う場合のチェック欄、受診案内票のみの場合のチェック欄があり、紹介状の作成を行うことが選択されている場合には、紹介状の作成を行う場合のチェック欄にチェックがされており、仮に紹介状の作成を行わない場合には、案内のみの場合のチェック欄をチェックすれば切り替えられる。図13の画面においても、受診案内票の出力のみか、紹介状の作成を行うかを切り替え可能である。図13は紹介状の作成を行う場合のチェック欄に紹介識別情報の記載欄を設け、そこに紹介識別情報が記載されている。図14が出力された受診案内票の一例である。図14の紹介状の作成を行う場合のチェック欄の横に設けた紹介識別情報が記載されている。
出力した受診案内票は、医療従事者が所定の操作をすることで、医療機関端末3が接続しているプリンタなどから印刷してもよいし、患者の所定の電子メールアドレスやSNSのアカウントにファイルデータとして送ってもよい。
案内処理部23は、受診案内票を出力した場合には、紹介情報記憶部25にS240で発行した紹介識別情報に対応づけて、患者をほかの医療機関に対して紹介したことを示す紹介情報を紹介情報記憶部25に記憶させる(S310)。たとえば案内処理部23は、紹介情報記憶部25に、S240で発行した紹介識別情報と、紹介日(たとえば受診案内票の出力日)、患者の氏名、年齢、性別などの患者情報、紹介元医療機関の情報として当該医療機関の名称、紹介状の作成を行う(紹介状あり)の情報、紹介状作成が「未了」、電子署名が「未了」、紹介状の共有が「未了」であることを示す情報、紹介先医療機関の情報として紹介先の医療機関の名称を、紹介情報として記憶させる。患者情報は、案内処理部23が、受診案内票の出力の際にその入力を医療機関端末3から受け付けてもよいし、電子カルテの当該患者の氏名、年齢、性別などの情報の入力を受け付けてもよい。また紹介先の医療機関の名称は、S250で抽出した情報を用いればよい。
以上のような処理によって、医療従事者は、患者に対して紹介する医療機関等の情報が記載された受診案内票を交付することができる。
つぎに医療従事者が紹介先の医療機関に渡すための紹介状(診療情報提供書)を作成する場合の処理の一例を図5のフローチャートを用いて説明する。この処理は、S270において受診案内票のみを患者に対して交付する場合には処理を実行せず、紹介状を作成する場合に実行すればよい。
診察時間の終了後などの任意のタイミングにおいて、医療従事者は、医療機関端末3で所定の操作を行うことで、紹介状の作成処理を行う。たとえば医療機関端末3で所定の操作を行うことで、紹介状作成処理部24は、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、紹介状の作成を行うことを示す情報がある紹介情報を抽出し、図20に示すように一覧の画面を医療機関端末3に表示させる。
そして、たとえば医療機関端末3において、紹介状を作成する患者の紹介状の編集を行うボタンを押下するなどして、紹介状を作成する患者を選択する(S400)。この選択を紹介状作成処理部24で受け付けると、紹介状作成処理部24は、図21に示すような紹介状の作成画面を医療機関端末3で表示させ、紹介状に記載する情報の入力を医療機関端末3から受け付ける(S410)。なお、この際に、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報から、紹介先の医療機関の名称、診療科、医療従事者の氏名、住所、電話番号などの情報と、患者の氏名、年齢、性別などが自動的に入力欄に反映されていてもよい。
なお、紹介状に各種の検査データの画像ファイルなどを貼り付ける場合には、所定欄に当該ファイルをドラッグアンドドロップすることで添付することを可能としてもよい。
紹介状の作成の入力を行った場合、当該画面で所定の操作、たとえば「確認画面へ」を押下することで、図22に示すように紹介状に入力した情報の確認画面を表示させる。そして紹介状の作成終了を紹介状作成処理部24で受け付けると、紹介状作成処理部24は、紹介情報記憶部25に、紹介状の作成が「終了」したことを示す情報を記憶させる。
また、電子的な紹介状を紹介先の医療機関に送信(共有)する場合には、電子署名を行う必要があるので、医療従事者は、医療機関端末3において、「電子署名する」などのボタンを押下することで、電子署名の処理を実行する。
すなわち、医療従事者に対して発行されている医師資格証などを医療機関端末3に接続されたICカードリーダーにかざすなどして、当該カードリーダーが読み取った電子署名の情報を医療機関端末3から紹介状作成処理部24は受け付け、S410で入力を受け付けた紹介状の情報に電子署名を付する。紹介状作成処理部24が紹介状の情報に電子署名を付した場合、紹介情報記憶部25に、電子署名が「終了」したことを示す情報を記憶させる。
そして、医療従事者による医療機関端末3における所定の操作を紹介状作成処理部24で受け付けることで、電子署名後の紹介状の情報を紹介先の医療機関に送信する(S430)。たとえば作成した電子署名後の紹介状の情報を記憶する記憶領域を、紹介先の医療機関の医療機関端末3から閲覧可能(共有)にする。また、作成した電子署名後の紹介状の情報を、紹介先の医療機関の記憶領域に記憶させてもよい。
電子署名後の紹介状の情報を紹介先の医療機関に送信した場合、紹介状作成処理部24は、紹介状を送信したことを示す情報を紹介情報記憶部25に記憶させる。
なお、紹介状を作成する場合には、上述のように、所定の画面に医療従事者が情報を入力するほか、電子カルテで作成した紹介状の画像データや検査結果のデータなどを出力可能な場合には、その画像ファイルを貼り付けることで、紹介状を作成可能としてもよい。すなわち、紹介状作成処理部24は、図23に示すような紹介状の作成画面を表示し、電子カルテで作成した紹介状の画像データや検査結果のデータの各ファイルをドラッグアンドドロップで添付可能とするようにしていてもよい。
さらに、あらかじめ電子カルテで作成した紹介状の画像データを貼り付けるほか、画面上で所定の操作を行うことで、医療機関端末3の撮影装置、たとえば医療機関端末がスマートフォンやタブレット型コンピュータの場合の撮影装置を起動させ、その撮影装置で電子カルテなどで作成した紹介状の画面の撮影を行い、その撮影した画像データを、紹介状の所定欄に自動的に貼り付けることで、紹介状を作成可能としてもよい。
また、電子カルテのほか、患者の皮疹などの患部を上述のように医療機関端末3に表示する画面で所定の操作を行うことで撮影装置を起動し、その撮影装置で撮影した画像データ、お薬手帳を撮影した画像データなどを紹介状の所定欄に自動的に貼り付けるように構成してもよい。
さらに、上述のように作成した紹介状は、紹介先の医療機関に送信するほか、紙として出力可能としてもよい。この場合には、紹介状作成処理部24は、紹介状を印刷して出力したことを示すフラグを紹介情報記憶部25に記憶させる。
つぎに患者が受診案内票を用いて、医療機関を予約する場合の処理の一例を図6のフローチャートを用いて説明する。
患者が医療機関の予約を行う場合、患者が利用するスマートフォンなどの可搬型通信端末(可搬型通信端末に限らず、デスクトップ型のパソコンなど、可搬型通信端末やパソコンなどを含むコンピュータであればよい)を用いて、受診案内票に記載され予約用ウェブページのURLをコード化した情報、予約に用いるSNSのURLをコード化した情報などを読み取り、予約用ウェブページのURL、予約に用いるSNSのURLにアクセスをする(S500)。この際に表示される予約用ウェブページ、予約に用いるSNSは、各医療機関が提供する予約用のウェブページ、SNSのアカウントなどである。
そして患者は、表示された予約用ウェブページ、SNSなどから各医療機関で定める方法により、所定の情報の入力を行うことで、予約が行える(S510)。
ウェブページ、SNS以外の方法による予約を患者が希望する場合には、受診案内票に記載された予約用電話番号を用いて架電、予約用の電子メールアドレスを用いてメールの送信などで予約を行えてもよい。
以上のような方法によって、患者は、受診案内票を参照するだけで、新たな医療機関に対して予約を行うことができる。また、本発明の情報処理システム1の管理者は、このシステムのためだけに予約方法を統一する処理を設ける必要性もなく、簡便に患者を予約に誘導することができる。
つぎに患者が予約をした医療機関に来院し、その医療機関の医療従事者が紹介状を閲覧する場合の処理の一例を図7のフローチャートを用いて説明する。
医療従事者は、患者から受診案内票などの提示を受けると、あるいは口頭などで紹介されてきたことを伝えると、医療従事者は、医療機関端末3から所定の操作を行うことで、その操作を受け付けた閲覧処理部26は、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、紹介先の医療機関の情報として自らの医療機関に対して紹介状が作成された紹介状が作成された紹介情報の一覧を抽出し、図24に示す画面のように当該医療機関端末3に表示をさせる(S600)。
そして、医療従事者は、医療機関端末3に表示された当該患者の氏名に対応する紹介状を表示させるボタンを押下することで、その押下を受け付けた閲覧処理部26は、当該紹介情報が対応する紹介状を抽出して当該医療機関端末3に表示させる(S610、S620)。
以上の処理で医療従事者は、紹介状を閲覧することができる。
なお、上述では、自らの医療機関への紹介状の一覧から表示する紹介状を選択する場合を示したが、たとえば受診案内票に記載された紹介識別情報を、医療機関端末3から入力することで表示をさせてもよい。この場合、閲覧処理部26は、医療機関端末3から入力された紹介識別情報を受け付け、それに基づいて紹介情報記憶部25を参照することで、当該紹介識別情報に対応する紹介情報を抽出し、紹介状を医療機関端末3で表示可能としてもよい。
医療従事者が上述のように紹介状を表示させるのみならず、医療機関の看護師や事務員などが紹介状を表示/出力させていてもよい。
さらに、医療機関が自らの医療機関への案内一覧を確認したい場合には、医療機関端末3で所定の操作を行うことで、閲覧処理部26が、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、紹介先の医療機関の名称として自らの医療機関の名称が含まれている紹介情報の一覧を抽出して表示させることで、確認することができる。この場合の画面の一例が図25である。
以上のような処理によって、医療従事者は、自院に対して発行された紹介状や、自院への案内の一覧を確認することができる。
なお、紹介先の医療機関の医療従事者が紹介された患者の診察をした場合、紹介元の医療機関の医療従事者に対して、返書(紹介状に対する返事)を作成することも慣例としてある。返書を作成する場合、図24の自らの医療機関に対して紹介状が作成された紹介情報の一覧の画面から、返書の作成を行うボタンを押下すると、図26に示す返書の作成画面が表示され、返書の作成を行える。
返書の作成を行う場合には、紹介状の作成と同様に行える。たとえば、図26に示す返書の作成画面に、返書に記載する情報の入力を医療機関端末3から受け付ける。この際に、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報から、紹介元の医療機関の名称、医療従事者の氏名、住所、電話番号などの情報と、患者の氏名、年齢、性別などが自動的に入力欄に反映されていてもよい。
なお、返書に各種の検査データの画像ファイルなどを貼り付ける場合には、所定欄に当該ファイルをドラッグアンドドロップすることで添付することを可能としてもよい。
返書の作成の入力を行った場合、当該画面で所定の操作、たとえば「確認画面へ」を押下することで確認画面を表示させ、返書の作成終了を閲覧処理部26で受け付けると、閲覧処理部26は、紹介情報記憶部25に、返書の作成が「終了」したことを示す情報を記憶させる。
また、返書を紹介先の医療機関に送信(共有)する場合には、電子署名を行う必要があるので、医療従事者は、医療機関端末3において、「電子署名する」などのボタンを押下することで、電子署名の処理を実行する。
すなわち、医療従事者に対して発行されている医師資格証などを医療機関端末3に接続されたICカードリーダーにかざすなどして、当該カードリーダーが読み取った電子署名の情報を医療機関端末3から閲覧処理部26は受け付け、入力を受け付けた返書の情報に電子署名を付する。閲覧処理部26が返書の情報に電子署名を付した場合、紹介情報記憶部25に、返書に電子署名が「終了」したことを示す情報を記憶させる。
そして、医療従事者による医療機関端末3における所定の操作を閲覧処理部26で受け付けることで、電子署名後の返書の情報を紹介元の医療機関に送信する。たとえば作成した電子署名後の返書の情報を記憶する記憶領域を、紹介元の医療機関の医療機関端末3から閲覧可能(共有)にする。また、作成した電子署名後の返書の情報を、紹介元の医療機関の記憶領域に記憶させてもよい。
電子署名後の返書の情報を紹介元の医療機関に送信した場合、閲覧処理部26は、返書を送信したことを示す情報を紹介情報記憶部25に記憶させる。
本発明の情報処理システム1において、紹介情報記憶部25において、紹介状を作成することを示す情報が記憶されている場合には(「紹介状あり」の情報が記憶されている場合には)、その情報が記憶されてから所定期間内、たとえば24時間、48時間、1週間以内などに、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、紹介状の作成が終了の情報が記憶されないと、当該紹介元の医療機関または医療従事者に対して紹介状の作成が行われていないことを通知してもよい。
また、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、紹介状の作成が終了の情報が記憶されている場合には、その情報が記憶されてから所定期間内、たとえば24時間、48時間、1週間以内などに、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、電子署名が終了の情報が記憶されないと、当該紹介元の医療機関または医療従事者に対して紹介状に対して電子署名が付されていないことを通知してもよい。
さらに、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、電子署名が終了の情報が記憶されている場合には、その情報が記憶されてから所定期間内、たとえば24時間、48時間、1週間以内などに、紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、紹介状の送信/共有が終了の情報が記憶されないと、当該紹介元の医療機関または医療従事者に対して紹介状の送信/共有が行われてないことを通知してもよい。
これらの各通知によって、医療従事者が紹介状の作成、送信/共有作業の失念を抑止することができる。
また、紹介情報記憶部25に記憶する、紹介状の作成が未了/終了、電子署名が未了/終了、紹介状の送信/共有が未了/終了などの各情報について、それぞれが「終了」にならないと、次のステップ、すなわち、紹介状の作成であれば電子署名、電子署名であれば紹介状の送信/共有などの操作が紹介元の医療機関端末3で行えないようにしてもよい。これによって、たとえば電子署名が付されていない紹介状の送信/共有を抑止できる。
さらに、紹介元の医療機関端末3から紹介先の医療機関に対して紹介状の送信/共有がなされた場合、紹介先の医療機関端末3に対して、紹介状が送信/共有されたことの通知がなされてもよい。これによって、紹介状の存在をすることができ、紹介先の医療機関の医療従事者の時間に余裕があるときに、医療従事者が紹介状の確認を行うことができる。
なお、紹介状についての上記各処理は、紹介状に対する返書の作成の各処理についても同様に適用することができる。
実施例1および実施例2の変形例として、医療機関情報として、各医療機関が提供する各医療機関固有の説明資料、動画などの「医療機関コンテンツ」へのURLなどのアクセス情報の入力を医療機関端末3から受け付けてもよい。この場合、医療機関情報登録処理部20は、医療機関端末3から医療機関情報の登録を受け付ける際に、一般情報、専門性情報、予約方法情報に加えて、各医療機関が提供する医療機関コンテンツへのアクセス情報の入力を受け付けて、医療機関情報記憶部20に記憶する。
医療機関情報登録処理部20は、入力を受け付けた医療機関コンテンツへのURLなどについては、公知のコード化手法を用いて2次元コードなどを生成して、対応づけて記憶させておいてもよい。
医療機関コンテンツとしては、上述のように、医療機関が患者の診察や検査などを行う際に、事前に提供をしておきたい情報、注意事項などをウェブページや動画などで示したコンテンツである。たとえば、ある医療機関では大腸内視鏡検査に先だって前処置や食事制限などが必要となる場合、大腸内視鏡検査の前処置や食事制限などの事前説明をウェブページや動画などのコンテンツとして提供する、などがある。
従来は、大腸内視鏡検査を紹介先の医療機関で受ける前に、患者は紹介先の医療機関を一度受診して前処置や食事制限に関する説明を受けて、後日、紹介先の医療機関で大腸内視鏡検査を受けることがある。この場合、患者は、少なくとも2回、紹介先の医療機関に行かなければならない。
しかし、実施例3のように、医療機関コンテンツとして大腸内視鏡検査の前処置や食事制限など、所定の診察、検査などに対する説明事項を含むコンテンツを事前に提供しておくことで、患者は、説明のための通院を省き、1回の通院で対応することができる。
案内処理部23は、受診案内票を出力する際に、医療機関情報記憶部21から医療機関の一般情報の一部または全部、予約情報の一部または全部を抽出する際に、あわせて医療機関コンテンツへのアクセス情報またはそのコードを抽出し、受診案内票に出力するとよい。
医療機関コンテンツへのアクセス情報またはそのコードが記載された受診案内票を受領した患者は、受診案内票に記載された予約方法情報に基づいて、紹介先の医療機関への予約後、あるいはその前に、患者は、患者が利用するスマートフォンなどの可搬型通信端末などから、受診案内票に記載された医療機関コンテンツへのアクセス情報を入力し、またはそのコードを読取り、医療機関コンテンツのURLにアクセスをする。
そして所定の操作が行われることで、患者は、医療機関コンテンツを閲覧する。この際に、医療機関コンテンツへのアクセスがあった、および/または医療機関コンテンツの閲覧が終了した場合には、当該紹介先の医療機関端末からその情報を受け付けて、当該患者の紹介情報に対応づけて、そのアクセスおよび/または閲覧が終了したことを示す情報を紹介情報記憶部に記憶させてもよい。これによって、患者が紹介先の医療機関に来院して医療従事者が、医療機関端末3から所定の操作を行って閲覧処理部26が紹介情報記憶部25に記憶する紹介情報のうち、紹介先の医療機関の情報として自らの医療機関に対して紹介状が作成された紹介状が作成された紹介情報の一覧を抽出して医療機関端末3に表示させる際に、医療機関コンテンツへのアクセスおよび/または閲覧が終了したことを示す情報を表示させることが可能となる。そして、医療従事者は、当該患者が医療機関コンテンツを閲覧したことなどを把握することができる。
医療機関コンテンツへのアクセスがあった、および/または医療機関コンテンツの閲覧が終了したなどについては、当該アクセス情報へのアクセスがあった、コンテンツ再生のボタン押下を受け付けた、コンテンツが最後まで再生(閲覧)された、コンテンツ閲覧終了のボタン押下を受け付けた、など各種によって判定可能である。
実施例3の変形例として、案内処理部23が医療機関コンテンツへのアクセス情報またはそのコードを受診案内票に出力する場合を制御してもよい。
この場合、医療機関情報として医療機関コンテンツへのアクセス情報の入力を受け付ける際に、その医療機関コンテンツを受診案内票に出力する条件を受け付け、その条件を医療機関情報として医療機関情報記憶部21に記憶させていてもよい。
たとえば出力する条件として、診療科目、経歴、資格、研究分野、症例数、症状・症例など、専門性情報に関する情報を設定してもよい。そして検索処理部で検索条件として、これらの条件が入力された検索がされて、受診案内票の出力処理を案内処理部23が受け付けた場合に、医療機関情報として医療機関コンテンツが医療機関情報記憶部21に記憶されている、医療機関コンテンツを表示する設定がされていたなどの場合には、当該受診案内票に当該紹介先の医療機関コンテンツへのアクセス情報またはそのコードを出力する。
また、紹介元の医療機関の医療従事者が、受診案内票の出力操作をおこなったときに、案内処理部23がそれを受け付けると、医療機関情報記憶部を参照して医療機関コンテンツがあり、それを受診案内票に記載するかなどのポップアップメッセージを表示させ、受診案内票に記載するしないの選択を受け付けて、それに応じて受診案内票への記載の有無を判定してもよい。
実施例1乃至実施例4では、医療従事者が保有する医師資格証などのICカードなどに記憶された電子署名を、医療機関端末3に接続されたICカードリーダーにかざすなどして読取り、紹介状作成処理部24で作成する紹介状に電子署名を付する場合を説明したが、ICカードを用いずに電子署名を行えるようにしてもよい。いわゆる「HPKI電子証明書管理サービス」(HPKIセカンド電子証明書)を利用した電子署名を行えるようにしてもよい。
この場合、あらかじめ、医療従事者などは、電子署名を発行する認証局(たとえばHPKI認証局)から、所定の電子署名(HPKI電子証明書)を記憶した医師資格証などのICカードの発行を受けるとともに、第2の電子証明書の発行を受け、所定の電子証明書管理システム(たとえばHPKI電子証明書管理システム)に記憶させておく。
また、医療従事者には、電子署名を記憶したICカードに加え、当該医療従事者が利用するスマートフォンなどの可搬型通信端末と、電子証明書管理システムに記憶させた第2の電子証明書とを紐付け登録するための2次元コードが交付される。この2次元コードの交付を受けた医療従事者は、可搬型通信端末により2次元コードを読取り、可搬型通信端末の生体認証、たとえば顔認証、虹彩認証、指紋認証などの生体認証を用いて、可搬型通信端末と第2の電子証明書との紐付けを行っておく。
以上のような設定処理を、電子署名の準備処理としてあらかじめ実行しておく。
そして、医療従事者が紹介状に電子署名を付する場合には、以下のような処理を実行する。
まず、医療従事者が紹介状作成処理部24において、電子署名の前の段階まで紹介状を作成しておく。すなわち、電子署名を行う段階、すなわちS410における紹介状への情報の入力受付処理が終了し、紹介状作成処理部24が紹介情報記憶部25に、紹介状の作成が「終了」したことを示す情報を記憶させた後、医療従事者が、医療機関端末3において、「電子署名する」などのボタンを押下すると、電子署名の処理を実行する。
そして、医療従事者は、登録した可搬型通信端末で生体認証をして本人確認をすると、所定の電子証明書管理システムに本人確認終了の情報が送られ、電子証明書管理システムに記憶された第2の電子証明書によりS410で作成した紹介状に対して電子署名を付する。たとえば第2の電子証明書が管理サーバ2に送られ、それを紹介状作成処理部24で受け付けて当該紹介状に電子署名(第2の電子証明書)を付する、あるいは、管理サーバ2の紹介状作成処理部24から当該紹介状が電子証明書管理システムに送られ、そこで電子署名(第2の電子証明書)が付され、電子署名後の紹介状が管理サーバ2に再度、返送される、などによって電子署名が行える。電子署名を紹介状に付する処理については、各種の処理手順を採用することができる。
以上のような処理によって、医師資格証などのICカードに記憶した電子署名を用いずとも、紹介状に電子署名を付することができる。
本発明においては、任意に処理の順番を変更することができる。また本発明の趣旨を変更しない程度において、処理の追加、削除を行うことができる。
本発明の情報処理システム1を用いることで、医療機関等が、患者に対して、他の医療機関等を案内する際に、医療従事者による紹介状の発行負担を軽減できる。また、紹介された医療機関を患者が予約する際の負担を軽減できる。
1:情報処理システム
2:管理サーバ
3:医療機関端末
20:医療機関情報登録処理部
21:医療機関情報記憶部
22:検索処理部
23:案内処理部
24:紹介状作成処理部
25:紹介情報記憶部
26:閲覧処理部
70:演算装置
71:記憶装置
72:表示装置
73:入力装置
74:通信装置

Claims (11)

  1. 紹介先の医療機関に対して患者の紹介を支援する情報処理システムであって、
    紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部と、
    前記紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部と、
    紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部と、
    前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、前記患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部と、を有しており、
    前記医療機関情報として、
    前記医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、
    前記案内処理部は、
    前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、
    ことを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記受診案内票には、
    前記予約方法情報のうち、前記紹介先の医療機関における予約方法へのアクセス先を示す情報をコード化した情報が記載されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記案内処理部は、
    前記紹介元の医療機関の医療機関端末から前記紹介状を作成することを受け付けた患者の前記受診案内票には、前記紹介を識別する紹介識別情報を記載する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
  4. 前記閲覧処理部は、
    前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末から、前記紹介識別情報の入力を受け付けて該当する紹介状を特定し、前記特定した紹介状の閲覧をその医療機関端末から可能とする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
  5. 前記紹介状作成処理部は、
    前記紹介先の医療機関の一般情報におけるその医療機関の名称、前記患者の氏名を抽出して前記紹介状に記載する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  6. 前記紹介状作成処理部は、
    前記作成した紹介状を、前記紹介先の医療機関に対して送信可能とする、または前記紹介先の医療機関と共有可能とすることで、前記紹介先の医療機関の医療機関端末から前記患者の紹介状の閲覧を可能とする、
    ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
  7. 前記紹介状作成処理部は、
    前記作成した紹介状に、電子署名を付した後、前記紹介先の医療機関に対して送信可能とする、または、前記紹介先の医療機関と共有可能とする、
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
  8. 紹介先の医療機関に対して患者の紹介を支援する情報処理システムであって、
    紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部と、
    前記紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部と、
    前記紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部と、
    前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、前記患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部と、を有しており、
    前記医療機関情報として、
    医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関または医療従事者の専門性を示す情報である専門性情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、
    前記専門性情報には、
    診療に消極的な症状または症例の情報を含み、
    前記検索処理部は、
    前記検索条件を前記専門性情報を参照して検索するとともに、前記検索条件が、前記診療に消極的な症状または症例の情報に該当する場合には、その医療機関を検索結果に表示させない、または下位に表示させ、
    前記案内処理部は、
    前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、
    ことを特徴とする情報処理システム。
  9. 前記専門性情報には、
    積極的に診療したい症状または症例の情報を含み、
    前記検索処理部は、
    前記検索条件が、前記積極的に診療したい症状または症例の情報に該当する場合には、その医療機関を検索結果の上位に表示させる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
  10. コンピュータを、
    紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部、
    紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部、
    紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部、
    前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部、として機能させる情報処理プログラムであって、
    前記医療機関情報として、
    前記医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、
    前記案内処理部は、
    前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、
    ことを特徴とする情報処理プログラム。
  11. コンピュータを、
    紹介元の医療機関で利用する医療機関端末から、紹介先とする医療機関を検索するための検索条件の入力を受け付けて、医療機関情報を記憶する医療機関情報記憶部を参照して、前記検索条件に該当する医療機関を前記医療機関端末に表示させる検索処理部、
    前記紹介先の医療機関の情報を記載した受診案内票を出力させる案内処理部、
    前記紹介元の医療機関の医療機関端末から受け付けた情報を用いて紹介状の作成を行う紹介状作成処理部、
    前記紹介先の医療機関が利用する医療機関端末において、患者の紹介状の閲覧を行わせる閲覧処理部、として機能させる情報処理プログラムであって、
    前記医療機関情報として、
    医療機関に関する一般的な情報である一般情報と、前記医療機関または医療従事者の専門性を示す情報である専門性情報と、前記医療機関の予約方法を示す情報である予約方法情報とを記憶しており、
    前記専門性情報には、
    診療に消極的な症状または症例の情報を含み、
    前記検索処理部は、
    前記検索条件を前記専門性情報を参照して検索するとともに、前記検索条件が、前記診療に消極的な症状または症例の情報に該当する場合には、その医療機関を検索結果に表示させない、または下位に表示させ、
    前記案内処理部は、
    前記紹介先の医療機関の一般情報の一部または全部と、前記紹介先の医療機関予約方法情報の一部または全部とを、前記受診案内票に記載させる、
    ことを特徴とする情報処理プログラム。
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