JP5164734B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。詳しくは、記録媒体の単位領域に記録すべき画像を、記録ヘッドの複数回の走査あるいは同色の複数の記録ヘッドで分割して形成する場合に用いる画像データの生成に関するものである。
パーソナルコンピュータ等の情報処理機器の普及に伴い、画像形成端末としての記録装置も広く普及している。特に、吐出口からインクを吐出させて紙などの記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置は、ノンインパクト型で低騒音の記録方式であること、高密度かつ高速な記録動作が可能であること、カラー記録にも容易に対応できることなどの利点を有している。この点で、インクジェット記録装置は、パーソナルユースの記録装置として主流となりつつある。
インクジェット記録技術は、このような広範な普及によって、記録画質のより一層の向上が求められるようになってきている。特に、近年では、家庭で手軽に写真をプリントできるようなプリントシステムといった環境から、銀塩写真に劣らない記録画像の品位が求められて来ている。このような銀塩写真との比較において、記録画像における粒状感が従来からの問題の一つである。そして、この粒状感を低減するための様々な構成が提案されている。
例えば、通常のシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのインクの他に、染料などの色材の濃度がより低いライトシアンやライトマゼンタのインクを用いるインクジェット記録装置が知られている。ここでは、記録濃度の低い領域でライトシアンやライトマゼンタのインクを用いることによって、粒状感を低減することができる。また、濃度の高い領域では通常濃度のシアンやマゼンタのインクを用いることによって、より広い色再現範囲や滑らかな階調性を実現することができる。
また、記録媒体に形成するドットの大きさをより小さく設計して粒状感を低減する方法もある。これを実現するために、記録ヘッドの吐出口から吐出されるインク滴を少量化する技術も進められて来ている。この場合、インク滴の少量化のみならず、より多くの吐出口をより高い密度で配列することにより、記録速度を損なわずに高解像な画像を同時に得ることも可能としている。
以上のような用いるインクに着目した粒状感低減技術の他に、画像処理によって対処するものとして、面積階調法に着目したものが知られている。インクジェット記録装置は、記録解像度に対応した画素に対してドットの形成の有無を決定しこれに従った記録を実行する。この際、所定の濃度情報を有する多値の画像データは、量子化処理が施されて、最終的に2値のデータに変換される。すなわち、記録画像において巨視的に観察される広さのエリアは、記録するドットの数および配列によって濃度ないし階調が表現される。このような濃度ないし階調表現を一般には面積階調法と称している。面積階調法では、同じ濃度を表現するに際して様々なドット配列方法がある。例えば、非特許文献1に記載されるような誤差拡散法によるドット配置方法が知られている。また、誤差拡散法以外の方法としては、特許文献1や特許文献2に開示されるような組織的ディザ法によるドット配置方法が知られている。これらの手法によれば、形成されるドットの配置は分散性に優れ、空間周波数における低周波成分の少ない、視覚的に好ましいものとなる。
ところで、インクジェット記録装置におけるいわゆるシリアル型の装置では、マルチパス記録方式が広く採用されている。なお、以下で用いる「パス」と「走査」は同じ意味を指している。
図1は、このマルチパス記録を説明する図であり、記録ヘッドや記録されたドットパターンなどを模式的に示している。図において、P0001は記録ヘッドを示す。ここでは、説明の簡略化のため、16個の吐出口(以下、ノズルともいう)を有するものとして表されている。ノズル列は、図のようにそれぞれ4つのノズルを含む第1〜第4の4つのノズル群に分割されて用いられる。P0002はマスクパターンを示し、各ノズルに対応して記録を許容するマスクの画素(記録許容画素)を黒塗りで示している。4つのノズル群に対応したマスクパターンは互いに補完の関係にあり、これら4つのパターンを重ね合わせると4×4の画素が総て記録許容画素となる。すなわち、4つのマスクパターンを用いて4×4の領域の記録を完成するようになっている。
P0003〜P0006は、形成されるドットの配列パターンを示し、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を示したものである。なお、図1に示す例は、4×4の総ての画素にドットを形成する、いわゆるベタ画像を記録する場合を示している。走査ごとのドット配列パターンに示すように、マルチパス記録では、それぞれの記録走査で、各ノズル群に対応したマスクパターンによって生成された2値の画像データ(ドットデータ)に基づいてドットを形成する。そして、記録走査が終了するごとに、記録媒体を図中矢印の方向にノズル群の幅分ずつ搬送する。このように、記録媒体の各ノズル群の幅に対応した領域は、4回の記録走査によってそれぞれの領域の画像が完成する。
以上のようなマルチパス記録によれば、製造工程上生じ得る複数ノズル間のインク吐出方向や量のばらつきや各記録走査の間に行われる紙送りの誤差に起因した濃度むらなどを目立たなくすることができる。
なお、図1では、同一の画像領域に対して4回の記録走査を行う4パス記録を例に説明した。しかしマルチパス記録自体は、これに限定されるものではない。2回の記録走査で画像を完成させる2パス記録であっても、3回の記録走査で画像を完成させる3パス記録であっても、あるいは5回以上の記録走査で画像を完成させる構成であっても良い。
マルチパス記録では、マスクパターンにおける記録許容画素の配置を工夫することによって、各記録走査で記録するドット数を調整したり、問題の発生しやすいノズルの記録頻度を低減したりすることができる。すなわち、上記濃度ムラやスジの解消以外にも様々な目的に応じた形態を採ることができる。
以上説明したように、近年のインクジェット記録システムでは、インクの多種類化、多様なマルチパス記録の実施、好適な面積階調法(2値化手法)の採用などによって、高画質で安定した画像を高速に出力することが可能となっている。
特許2622429号公報 特開2001−298617号公報 特開2001−150700号公報 特許3208777号公報 特開平8−279920号公報 特開平11−10918号公報 R.FloidとL.Steinbergの論文「Adaptive Algolithm for Spatial Grey Scale」、SDI Int‘l.Sym.Digest of Tech.Papers、36〜37項(1975年)
しかしながら、本願発明者の検討によれば、近年のインクジェット記録システムにおいて、その高速化、高密度化、およびインクの種類の多様化が進むにつれて、これまで確認されなかった新たな問題が発生していることが判明した。高速化、高密度化、インクの種類の増大化は、単位時間当たりおよび記録媒体の単位面積あたりに付与されるインクの量を増大させる。この場合に、記録媒体によっては、たとえ付与される総てのインクを吸収可能であったとしても、その付与速度に対応できない場合がある。具体的には、付与された総てのインクが、最終的には吸収され、定着性やスミアなどの問題を発生させないにしても、記録の途中で記録媒体の表面でまだ吸収されていないインク滴同士が接触し、これが後々の画像において問題を引き起こす場合が確認されている。
例えば、シアンインクとマゼンタインクで表現されるブルー画像を、2パスのマルチパス記録方式で記録する場合を考える。シリアル型のインクジェット記録装置の多くは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの基本4色インクの記録ヘッドがその主走査方向に並列に配置されている。従って、同一の記録走査では記録媒体の同一の領域に各色インクが付与される。すなわち上記の場合、シアンおよびマゼンタのドットデータをそれぞれ1/2に間引いて得られるシアンおよびマゼンタのデータに基づくインクが、同一の記録走査における極短い時間差で記録媒体に付与される。このとき、付与されるシアンインクとマゼンタインクが同じ画素あるいは隣接する画素である場合など、相互に近傍に位置するとき、互いの表面張力によって引き合い、2つ分あるいはそれ以上の大きなドット(以下、グレインと称す)が形成されることがある。さらに、一度このようなグレインが形成されると、次にその近傍位置に付与されたインクはそのグレインに引き寄せられやすくなる。すなわち、最初に発生したグレインが核となって徐々に成長し、やがて大きなグレインを形成する。このようなグレインは、主にインクの付与量が多い高濃度領域において顕著に現れる。そして、一様な画像領域においては、このようなグレインが不規則に散らばった状態で散在したものとして認識され、いわゆるビーディングという画像弊害となる。
上記グレインの現象は、基本的に、比較的短い時間で複数のインクが近傍に付与されることによって生じ、その際の引き合う程度はインク同士の表面張力による。しかし、グレインの形成は、このようなインクの表面張力によるものだけではない。例えば、インクとこのインクに反応して凝集などを生じる液体が同じ走査で付与される場合、接触した各液体はより強固な化学反応によって結合しこれがグレイン核を形成する場合もある。
また、同一の走査で、同色のインクを2列のノズル列を用いて記録するように、同じ走査で同色のインクが付与される場合もこれらの間でグレインが発生することがある。さらに、記録媒体に対するインクに対する吸収特性によっては、マルチパス記録における異なる走査で付与される異なる色あるいは同じ色のインク同士が近接して付与されるときに上記グレインを生じることもある。
以上のようなグレインを生じさせるドットの近接配置の原因の1つとして、マルチパス用のマスクパターンと画像データとの干渉がある。
図2A〜2Dはこの干渉を説明する図である。図2Aはシアンの2値画像データのパターンを示し、図2Bはシアンの2パス用マスクパターンのうち1パス目のマスクパターン(50%が記録許容画素)を示す。図2Aの2値画像データのパターンの大きさは4×4であり、これに対し、図2Bのマスクパターンは4×4サイズの記録許容画素を配置したマスクで2値画像データのパターンに一対一に対応している。
この場合、1パス目では、マスクパターンと2値画像データパターンのアンドデータである、図2Cに示すドットパターンが記録されることになる。すなわち、図2Aの2値画像データは形成すべきドットが4個であるが、1パス目で実際に形成するドットは0個になる。逆に、図2Dに示す2パス目では残りの4個のドットの総てが形成されることになる。このように、マスクパターンと2値画像データ(ドットデータ)それぞれの内容によっては干渉を生じ、それによって、マルチパス記録本来の効果が十分に発揮されないなど様々な弊害をもたらすことがある。図2に示す例以外にも、逆のケースつまり1パス目で4個のドットが形成され、2パス目で0個ということもあり得る。また、この干渉は、もちろんデータのサイズにかかわらず様々な2値画像データパターンとそれに対応したパスマスクパターンとの組合せにおいて生じる可能性がある。
以上のような干渉は、2値画像データ全体に対する走査ごとのマスク処理において、所々で起こる可能性がある。そして、以上に示したようなある走査に対するドットの偏りはドットの近接配置をもたらし、上述した画像が完成するまでの途中の中間画像を生成する際のグレインの発生にもつながる。
これに対し、特許文献3には、マスクパターンを用いずに多値画像データの分割を行い、各パス用の多値画像データを夫々量子化処理(誤差拡散処理)することで2値画像データ(ドットデータ)を生成することが開示されている(特に、同文献の実施例4)。具体的には、2パス記録の場合、先ず、この2回の走査で完成する領域の画像データを、それぞれの画素値(濃度値)を1/2とするようにして2つの画像データに分割する。そして、それぞれの分割画像データに対して誤差の分配率が異なる誤差拡散を行い、2回の走査それぞれのドット(2値)データを生成する。なお、特許文献3には、上記のように誤差分配率を異ならせる代わりに閾値を異ならせる形態も記載されている。
しかしながら、特許文献3では、誤差拡散における誤差分配率などがパス間で別個独立に定められており、誤差拡散処理がパス間で関連付けて行われない。すなわち、一方の誤差拡散の結果が他方の誤差拡散に反映されない。このため、あるパスの誤差拡散の結果が他のパスの誤差拡散には影響しない状態で2値画像データ(ドットデータ)の生成が行われる。すなわち、ある色のある走査で記録されるドットと異なる色あるいは同じ色の他の走査で記録されるドットとの分散性が考慮されないドットデータが生成されることになる。このようなデータ生成では、前述した中間画像におけるドット配置の偏りないし近接に起因するグレインの発生を抑制できない。
本発明の目的は、複数回の走査に対応した画像データの生成を誤差拡散処理やディザ処理等のN値化処理(量子化処理)によって行う場合に、上記グレインの発生を抑制できるように画像データの生成を行うことにある。
また、本発明の別の目的は、同じ走査で且つ同じ色の複数の記録ヘッドに対応した画像データの生成をN値化処理(量子化処理)によって行う場合に、上記グレインの発生を抑制できるように画像データの生成を行うことにある。
そのために本発明では、記録媒体の単位領域に対して、複数の色のインクを吐出するインクジェットヘッドの、インクによるドットの記録を定めた記録用データに基づく複数回の走査による記録を行うことによって前記単位領域に画像を形成するインクジェット記録装置であって、複数の色のインク夫々についての前記複数回の走査夫々に対応した多値の画像データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された多値の画像データ量子化処理を行うことにより前記複数の色のインク夫々について複数回の走査による記録それぞれに対応する前記記録用データを生成する生成手段とを有し、前記生成手段は、前記複数の色のうちの一方の色のインクの前記複数回のうちの1つの前記走査による記録に対応する前記記録用データに基づいて、前記複数の色のうちの他方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記多値データを補正し、補正後の前記多値データに基づいて他方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記記録用データを生成することを特徴とする。
他の形態では、記録媒体の単位領域に対して、複数の色のインクを吐出するインクジェットヘッドの、記録を許容する階調を示す画素毎の閾値が配置された誤差拡散マトリクスを使用した誤差拡散処理により生成された画素に対するインクによるドットの記録が定められた記録用データに基づく複数回の走査による記録を行うことにより、前記単位領域に画像を形成するインクジェット記録装置であって、複数の色のインク夫々についての前記複数回の走査夫々に対応した多値の画像データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記多値の画像データに対して前記誤差拡散処理を行なうことにより複数の色のインク夫々について前記複数回による記録に夫々対応する前記記録用データを生成する生成手段と、を有し、前記生成手段は、前記複数の色のうちの一方の色のインクの前記複数回のうちの一つの走査による記録に対応する第一の前記記録用データを生成するために使用された前記誤差拡散マトリクスに対して前記第一の記録用データにおいてインクを吐出することが定められた画素の閾値を大きくする変更がなされた誤差拡散マトリクスを使用して、方の回の走査に対応する前記記録用データを生成することを特徴とする。
以上の構成によれば、多値画像データに対して順次N値化処理を行う場合に、先のN値化処理の結果を踏まえて後続のN値化処理を行う。このため、異なる色や異なる走査のドット配置、あるいは同じ色で且つ同じ走査のドット配置を重ねた場合にも、分散性の高いドット配置が実現される。その結果、特に、中間画像におけるビィーディングもしくはグレインの発生を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態は、インクジェット記録装置で用いるシアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)それぞれのインクについて、2回の走査に分けてインク吐出を行うことにより記録を行う形態に関する。この場合、2回の走査に分割した記録動作に対応して、C、M、Yインクそれぞれの記録ヘッドを駆動するための2値の画像データ(以下、「ドットデータ」あるいは「吐出データ」とも言う)が存在する。本明細書では、これらの色および走査で区別される画像データ(2値データ、多値データ)の集合を、「プレーン」と呼ぶ。
図3は、図5に示すプリンタ(インクジェット記録装置)104で実行可能な2パス記録の際の記録ヘッドと記録媒体の関係を模式的に示した図である。なお、この図では、図示および説明の簡略化のため、シアン、マゼンタ、イエローの3色で2パス記録を行う場合について説明する。以下で説明するように、2パス記録の場合、記録ヘッドの2回の走査によって記録媒体の単位領域に記録すべき画像を完成させる。
シアン、マゼンタ、イエローの各色ノズル群は第1グループおよび第2グループの2つのグループに分割され、各グループには256個ずつのノズルが含まれている。従って、各色のノズル数は、夫々、512個ずつで構成されている。
各色ノズル群はノズル配列方向と略直交する方向(図の矢印で示した「ヘッド走査方向」)へ走査しながら記録媒体の単位領域にインクを吐出する。この例では、C,M,Yの2値の画像データに基づいて、各単位領域に対してC,M,Yのインク吐出が行われる。また、走査が終了するたびに、記録媒体は走査方向と直交する方向(図の矢印で示した「記録媒体搬送方向」)に1つのブループの幅分(ここでは、単位領域の幅と同じ256画素分)ずつ搬送される。これにより、記録媒体の各グループの幅に対応する大きさの領域は2回の走査によって画像が完成する。
さらに具体的に説明すると、第1走査では記録媒体上の領域Aに対して、Cノズル群の第1グループ、Mノズル群の第1グループ、Yノズル群の第1グループを用いてCMYの順番で記録が行われる。次に、第2走査では、第1走査での記録が終了した領域Aに対して、Cノズル群の第2グループ、Mノズル群の第2グループ、Yノズル群の第2グループをYMCの順番で用いて残りの記録が行われるとともに、未記録状態の領域Bに対して、Cノズル群の第1グループ、Mノズル群の第1グループ、Yノズル群の第1グループを用いてYMCの順番で記録が行われる。更に、このような動作を続けることで、C1M1Y1Y2M2C2の順番、あるいはY1M1C1C2M2Y2の順番で各単位領域(領域A、領域B)について記録が行われていく。
図4Aおよび4Bは、上記図3のようにC、M、Yのインクを用いて2パスのマルチパス記録を行う場合の、単位領域に対する記録順を説明する図である。
図4Aは、往走査、復走査の順で記録される領域(図3の領域A)の画像が完成していく様子を示したものである。1回目の走査である往走査(1パス目)では、最初に、図6にて後述されるデータ分割並びに2値化処理よって生成したシアンのドットデータに基づいてシアン画像を記録する。続いて同じ走査で、マゼンタおよびイエローについても同様にデータ分割並びに2値化処理によって生成したドットデータに基づき、マゼンタ画像をそれより前に記録したシアン画像に重ねて、さらに、イエロー画像をそれより前のシアン、マゼンタ画像に重ねて順次記録する。記録媒体を所定量搬送した後の、2回目の走査である復走査(2パス目)では、同様に、順次、後述のデータ分割によって生成したそれぞれイエロー、マゼンタおよびシアンのドットデータに基づき、それより前に記録した画像に重ねて順次記録する。
一方、図4Bは、復走査、往走査の順で記録される領域(図3の領域B)の画像が完成していく様子を示したものである。1回目の走査である復走査(1パス目)では、最初に、同じく後述のデータ分割並びに2値化処理によって生成したイエローのドットデータに基づいてイエロー画像を記録する。続いて同じ走査で、マゼンタおよびシアンそれぞれについて同じく後述のデータ分割並びに2値化処理によって生成したドットデータに基づき、マゼンタ画像をそれより前に記録したイエロー画像に重ねて、さらに、シアン画像をそれより前に記録したイエロー、マゼンタ画像に重ねて順次記録する。記録媒体を所定量搬送した後の、2回目の走査である往走査(2パス目)では、同様に、順次、同様に生成したそれぞれシアン、マゼンタおよびイエローのドットデータに基づき、それより前に記録した画像に重ねて順次記録する。
本実施形態は、上記の往復走査で記録に用いるイエロー、マゼンタ、シアン3色のそれぞれ往復分のドットデータの6つのプレーンを重ねて得られるドットの分布が、良好に分散し、量子化前の多値の画像データに存在しないような低周波成分がなるべく発生しないように2値の吐出データを生成するものである。ここで、量子化前のデータに存在しないような低周波成分とは、上述したマスクパターンと画像データのパターンとの干渉により発生するものなどを指す。図4Aの順で記録される各走査(以下、パスとも言う)における記録ヘッドの吐出順序である、1パス目のC、1パス目のM、1パス目のY、2パス目のY、2パス目のM、2パス目のCの順でそれぞれ重ねたときに得られる、「1パス目のC+1パス目のM」、「1パス目のC+1パス目のM+1パス目のY」、「1パス目のC+1パス目のM+1パス目のY+2パス目のY」、「1パス目のC+1パス目のM+1パス目のY+2パス目のY+2パス目のM」、「1パス目のC+1パス目のM+1パス目のY+2パス目のY+2パス目のM+2パス目のC」それぞれのプレーンの重なりにおけるドット分布が、低周波成分が少なくなるよう、上記の各プレーンの2値データを生成する。特に、最終の重なりである「1パス目のC+1パス目のM+1パス目のY+2パス目のY+2パス目のM+2パス目のC」の分散性はもちろんのこと、それ以外の、プレーンの中間の重なり(以下、本明細書では「中間画像」とも言う。)におけるドットの分布も、低周波成分が少なくするような2値データ生成を行う。
また、図4Bの順で記録される領域は、1パス目のY、1パス目のM、1パス目のC、2パス目のC、2パス目のM、2パス目のYの順でそれぞれ重ねたときに得られる同様の中間画像のドットの分布が上記高分散性の分布になるようにデータ生成を行う。本実施形態では、図4Aの順序について詳細に説明するが、図4Bの順序でも、インクの打ち込まれる順番が異なるだけで、その打ち込み順に沿って同様の処理を行っていけばよい。また、本実施形態において処理対象とするプレーンの画素数は、256画素(ノズル配列方向)×記録幅に相当する画素数(主走査方向)となっている。
なお、ブラック(Bk)を加えた4色のインクを用いる場合、また、濃度の低い淡インクやレッド、ブルー、グリーンなどの特色インクをさらに加えて用いる場合についても、同様に本発明を適用できることは、以下の説明からも明らかである。
図5は、本発明の第一の実施形態に係る画像処理装置(画像データ生成装置)としてのパーソナルコンピュータ(以下、単にPCとも言う)のハードウェアおよびソフトウェアの構成を主に示すブロック図である。
図5において、ホストコンピュータであるPC100は、オペレーティングシステム(OS)102によって、アプリケーションソフトウェア101、プリンタドライバ103、モニタドライバ105の各ソフトウェアを動作させる。アプリケーションソフトウェア101は、ワープロ、表計算、インターネットブラウザなどに関する処理を行う。モニタドライバ104は、モニタ106に表示する画像データを作成するなどの処理を実行する。
プリンタドライバ103は、アプリケーションソフトウェア101からOS102へ発行される画像データ等を画像処理して、最終的にプリンタ104で用いる2値の吐出データを生成する。詳しくは、図6で後述される画像処理を実行することにより、C、M、Yの多値の画像データから、プリンタ104で用いるC、M、Yの2値の画像データを生成する。こうして生成した2値の画像データは、プリンタ104へ転送される。
ホストコンピュータ100は、以上のソフトウェアを動作させるための各種ハードウェアとして、CPU108、ハードディスクドライブ(HD)107、RAM109、ROM110などを備える。すなわち、CPU108は、ハードディスク107やROM110に格納されている上記のソフトウェアプログラムに従ってその処理を実行し、RAM109はその処理実行の際にワークエリアとして用いられる。
本実施形態のプリンタ104は、図3で説明した通り、インクを吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して走査し、その間にインクを吐出して記録を行ういわゆるシリアル方式のプリンタである。C、M、Yそれぞれのインクに対応した各吐出口群を有する記録ヘッドがキャリッジに装着されることにより、記録用紙などの記録媒体に対して走査することができる。記録ヘッドの各吐出口に連通する流路には、電気熱変換素子や圧電素子等の記録素子が設けられ、これら記録素子を駆動することにより吐出口からインクが吐出される。各吐出口の配列密度は2400dpiであり、それぞれの吐出口から3.0ピコリットルのインクが吐出される。また、各色吐出口群の吐出口の数は512個である。
プリンタ104は、不図示のCPU、メモリ等を備えている。ホストコンピュータ100から転送されてきた2値の画像データは、プリンタ104のメモリに格納される。そして、プリンタのCPUの制御の下、メモリに格納されている2値の画像データが読み出され、記録ヘッドの駆動回路へ送られる。駆動回路は、送られてきた2値の画像データに基づいて記録ヘッドの記録素子を駆動し、吐出口からインクを吐出させる。
本実施形態の記録方式は、上述の図3に示したように、2回の走査で所定の領域の記録を順次完成して行く、いわゆる2パスのマルチパス方式である。この2パス記録において、各走査でそれぞれの吐出口からインクを吐出するための2値の画像データは、図6で後述する画像処理によって生成されるものである。これによって、図4Aで説明したように、1パス目のC、1パス目のM、1パス目のY、2パス目のY、2パス目のM、2パス目のCの順でそれぞれ重ねたときに得られるプレーンのそれぞれの重なりにおけるドットの分布が、低周波成分が少ないものとなる。
図6は、本発明の第一の実施形態に係る画像処理の手順を示すフローチャートである。また、図7は比較のために示す従来の画像処理のフローチャートである。以下、画像処理のうち、特にプレーンごとの画像データ生成処理について従来例の画像処理と比較しながら、本実施形態に係る画像処理を説明する。
先ず、ステップS301、S402で、アプリケーションなどによって得られた画像のR、G、Bデータについて入力γ補正などの色調整処理を行う。
次に、ステップS302、S402で、RGBの画像データについて、R、G、Bによる色域からプリンタで用いるインクの色成分C、M、Yによる色域への変換、ならびに変換した色域における色を表現する色成分データC、M、Yの生成を行う。これらの処理は、通常ルックアップテーブルに補間演算を併用して行う。この処理によって、R、G、Bの各8ビットの画像データは、C、M、Yの各8ビットデータ(多値の画像データ)に変換される。次に、ステップS303、S403で出力γ補正を行い、プリンタ104で用いられる記録ヘッドの入出力階調特性を調整する。
次に、図7に示す従来例では、ステップS404で、C、M、Yの多値画像データについて2値化を行う。これは、例えば、誤差拡散法によって2値化処理を行い、2値の画像データを得る。次に、ステップS405で、2値の画像データを各パス用のデータに分割するためのパス分割を行う。パス分割は、図1で前述したようにマスクパターンを用いて行う。この場合、前述したようにマスクパタ−ンと2値の画像パターンのパターン干渉を生じる場合がある。また、これらのマスクパターンは、それらによって生成されるC、M、Yそれぞれ2パス分の合計6プレーンのドットデータが、相互のドット配置について特に良好な分散性を考慮していないものである。その結果として、前述のグレインの問題を生じることがある。
これに対し、本実施形態では、ステップS304で、2値化するのに先立って、多値の画像データの段階でパス分割を行う。すなわち、C、M、Yそれぞれの8ビットデータ(多値の画像データ)を2回の走査に分割する。その後、ステップS305で、各プレーンのドット配置が全く無相関に決定される場合に比べて、6つのプレーンの論理和または論理積によるドット配置がより良好に分散するように、C、M、Yの多値画像データについて2値化処理(誤差拡散処理)を行う。ここで論理和とは、複数プレーンの2値の画像データに関して、同じ画素位置の画像データの論理和を取った結果の画像データことを表す。また、論理積とは、複数プレーンの2値の画像データに関して、同じ画素位置の画像データの論理積を取った結果の画像データを表している。これにより、プレーン相互のドット配置を良好に分散したもの、すなわち、ドット配置の周波数スペクトルにおいて2値化前の多値画像データに存在しないような低周波成分が、少ない特性とすることができる。特に、図4にて前述したように、2回の走査におけるドットの生成順序に従ってプレーンを重ねるとき、いずれの重なりにおいてもその重なりのドット配置が、2値化前の多値画像データに存在しないような低周波成分が、少ない特性とすることができる。最もわかり易い例として、例えば均一な8ビットの多値画像データを本実施形態のように誤差拡散処理した場合には、複数プレーンの論理積または論理和は、プレーン間で無相関に誤差拡散処理が行われた場合と比較して低周波成分を少なくできる。これにより、記録媒体に付与されるC、M、Yの各インクによるグレインが形成されることを抑制し、また、形成されたとしてもその分布が分散して偏らないようにすることができる。
以下では、ステップS304のパス分割、およびステップS305の分割された多値画像データを2値化してドットデータを生成する処理の詳細を説明する。
ステップS304のパス分割は、それぞれ8ビットのC、M、Yの多値画像データを2分割する。本実施形態では、0〜255で表される8ビットデータにおいて、「255」は最も濃度が高いことを意味し、0は最も濃度が低いことを意味している。従って、「100」の濃度の半分の濃度は「50」となる。例えば、8ビットデータがC、M、Y=100、100、100であるとき、1パス目と2パス目の濃度が略均等となるようにデータ値100を単純に半分にして、C、M、Y=50、50、50とする。このようにして、Cの1パス目、Mの1パス目、Yの1パス目、Cの2パス目、Mの2パス目、およびYの2パス目の6プレーンそれぞれについて8ビットデータを得る。
なお、ここでは、多値画像データの値を均等に2分割しているが、均等に分割することは必ずしも必要ではなく、不均等に分割する形態であってもよい。例えば、1パス目に画素値の3/5を振分け、2パス目に画素値の2/5を振分けるようにしてもよい。この場合、C、M、Y=100、100、100の3/5に相当するC、M、Y=60、60、60が1パス目の多値データとなり、2/5に相当するC、M、Y=40、40、40が2パス目の多値データとなる。
次に、ステップS305で、上記6プレーンそれぞれについて、本実施形態による誤差拡散法によって2値化処理を行う。この2値化処理は、各色、各走査に対応した多値画像データ(プレーン)毎に順次誤差拡散を行っていく際に、先行して行われた誤差拡散処理の結果に基づいて後続の誤差拡散処理を行っていく点に特徴がある。以下、この特徴事項について図8および図9を用いて説明する。
図8は、ステップS304およびS305のパス分割および2値化処理の概念を説明する図である。本発明の第一の実施形態に係る2値化処理は、C、M、Y各色について2パス分の、例えば合計6プレーンのドットデータを作成するとき、誤差拡散法を用い記録ヘッドの走査においてドットを形成する順序で1プレーンずつ順次作成するものである。そして、既に作成済みのプレーンの2値化処理の結果を、これから作成するプレーンの2値化処理に反映させる。なお、図8に示す2値化処理は、図4Aに示したドットの形成順序に従った処理を示している。本実施形態の2値化処理によって生成される各プレーンのサイズは、単位領域である、主走査方向(横方向)×ノズル配列方向(縦方向)=記録幅×256画素のサイズである。記録すべき画像データは、このサイズのプレーンを単位としてデータ分割および2値化処理が行われることによって、画像データ全体に対するデータ分割および2値化処理が行われる。以下の説明では、説明の簡略化のため1画素のデータに対する処理として説明するが、実際には、プレーンにおける画素ごとに順次処理が行われる。特に、本実施形態では後述のように2値化の手法として誤差拡散法を用いるが、この処理は周知のとおり処理対象とする画素を順次移動させて行うものである。
図8において、ステップS303で得られた1画素あたりC、M、Y各8ビットの多値データD8c、D8m、D8yは、パス分割によってその画素値が1/2であるデータD8c/2、D8m/2、D8y/2に分割される。こうして分割された多値データの一方は、1パス目用の多値データとなり、他方は2パス目用多値データの元データとなる。
2値化処理では、先ず、Cの分割多値データD8c/2について誤差拡散処理がなされ、Cの1パス目用の2値データD2c1が求められる。次に、Mの分割多値データD8m/2について2値化処理が行われる。このとき、本実施形態では、Mの分割多値データD8m/2について、Kc1m1(D8c/2−D2c1)なる項を加える補正が行われる。ここで補正項Kc1m1(D8c/2−D2c1)は、処理範囲エリアを広く考えた場合、その平均値は0に近づいていく。誤差拡散による2値データは、誤差拡散処理の特徴とする濃度保存の機能により、2値化前と2値化後で近傍での濃度平均が変わらないからである。従って、(D8c/2−D2c1)を十分広い処理エリアで求めることにより、Kc1m1を乗じた補正項も0となる。そして、この補正された多値データ[D8m/2+Kc1m1(D8c/2−D2c1)]に対して誤差拡散処理が行われてMの1パス目用の2値データD2m1が求められる。
このように本実施形態では、先に行われる誤差拡散処理の結果を後続の誤差拡散処理に反映させる。一般化すると、N(Nは2以上の整数)回の走査、K(Kは2以上の整数)色のインクに対応したN×K種類の多値の画像データ夫々に対して1番目からNK番目まで順次誤差拡散を行う場合、1番目からX−1番目までに行われたX−1種類の誤差拡散処理の結果に基づいてX(1<X≦NK)番目の誤差拡散処理を行う。このとき、後続の誤差拡散処理によって得られる2値の画像データが示すインク吐出位置が、先の誤差拡散処理によって得られた2値の画像データが示すインク吐出位置と同じになる確率よりも非インク吐出位置と同じになる確率が高くなるように処理することが好ましい。このような処理によりドット分散性を高くすることができる。
上記補正項において、D8c/2は上記のとおり、Cの分割多値データであり、また、D2c1はその2値化処理の結果である。また、Kc1m1は重み係数であり、プレーン間にどの程度の関連を持たせるかに応じて定められる。
なお、このようなあるドット配置を他のドット配置に反映させるための補正項を加えて誤差拡散処理を行うアルゴリズムは特許文献4に記載されている。特許文献4には、濃、淡ドットによって階調記録を行う場合に、濃ドットが分担する記録濃度に基づいた誤差拡散処理によって濃ドットの2値データを生成するとともにこの誤差拡散の結果によって淡ドットが分担する記録濃度を補正することが記載されている。そして、その補正された記録濃度に基づいた誤差拡散処理によって淡ドットの2値データを生成する。
これに対し、本実施形態は、インク色および走査回数に対応したプレーン間相互の反映を行うべく、上記アルゴリズムを利用したものである。そして、本実施形態は、次に示すように1プレーンだけでなく複数のプレーンのドット配置が1つプレーンのドット配置に影響を及ぼすようにするものである。また、その影響を及ばせる程度である重み付け係数を、各色インクまたは走査回数に応じたドット形成タイミングの違いによって異ならせるものである。
上記1パス目のC、Mプレーンの生成に続いて、3番目のYプレーンの生成では、分割多値データD8y/2に対して、1、2番目の誤差拡散の結果による補正項(Kc1m1(D8c/2−D2c1)+Kc1y1(D8m/2−D2m1))を加える補正をする。そして、補正された多値データ[D8y/2+(Kc1m1(D8c/2−D2c1)+Kc1y1(D8m/2−D2m1))]に対して2値化が行われ、Yの1パス目用の2値データD2y1が求められる。このように、3番目のプレーンの生成では、それまで処理された1、2番目のプレーンそれぞれの2値化処理の結果を反映する補正を行い、その補正されたデータに対して誤差拡散処理を行う。以下、2パス目のY、M、Cのプレーンの生成についても同様に、それまでのプレーンの生成に係るそれぞれの誤差拡散処理の結果を反映させる補正を行い、その補正データに対して誤差拡散処理を行う。
上記例では、2パスへの各色の多値データの分割に関して、均等に2分割したが、この分割の割合は不均等であってもよい。例えば、シアンの1パス目をD8c/3と、2パス目を(D8c/3)×2とすることもできる。もちろん2パス以外のとき、例えば4パスについても同様であり、1パス目、4パス目に対して2パス目、3パス目の濃度比率を上げることもできる。
本実施形態の6つのプレーンの生成を、N個のプレーンの生成として一般化すると、次のようになる。なお、上記のとおりパス数と分割の割合は必ずしも一致しないので、分割データを、上記の例えばD8m/2のように「/2」を用いて表さずに、j番目の分割データを、単に「D8j」と表記する。
1番目からN番目までのプレーンにおけるj番目のプレーン生成に係る補正項は、1番目からj‐1番目目での2値化処理の結果を反映して、
K[1][j](D81−D21)+・・・+K[j‐1][j](D8(j‐1)−D2(j‐1))
と表される。そして、この補正項を加えることによって補正されたj番目のデータは、
Dj=D8j+(K[1][j](D81−D21)+・・・+K[j‐1][j](D8(j‐1)−D2(j‐1)))
ここで、K[i][j]は、i番目のデータがj番目のデータに与える補正項の重み係数である。
と表される。この補正されたデータに対して誤差拡散処理を行い、ドットデータD2jを求める。
図9A〜9Gは、図8にて説明した2値化処理をデータの内容で説明する図である。なお、同図では、プレーンのサイズを説明および図示および説明の簡略化のため4画素×4画素として示している。
図9Aは、シアン(C)の8ビットの分割多値データD8c/2を示している。ここでは、説明を簡単にするため、全ての画素値が100の場合を示している。そして、図9Bは、分割多値データD8c/2に対する誤差拡散処理によって得られる2値データD2c1を示している。なお、この2値データは8ビットの「0」または「255」のいずれかの値を有した2値データであり、以下の説明でも同様である。
次に、図9Cは、分割多値データD8c/2と2値データD2c1を用いて生成される補正データを示している。具体的には、図9Aの分割多値データD8c/2から図9Bの2値データD2c1を引いた結果を多値の補正データとする。そして、この補正データを第2番目のプレーン生成に係るマゼンタ(M)の分割多値データD8m/2に加える。このとき、補正データの重み係数としてKc1m1を用いる。Kc1m1=1のときは、補正データはそのままマゼンタの分割多値データに加えられ、Kc1m1=0.5の場合、補正データはその値の半分がマゼンタの分割多値データに加えられる。図に示す例では、Kc1m1=0.5としている。図9Dは、このときの補正データを示す。そして、この図9Dに示す補正データによって、次のプレーンに係る、図9Eに示すマゼンタの分割多値データD8m/2を補正する。図9Fは、この補正後の多値データを示し、図9Dと図9Eに示すデータの和として表される。そして、図9Fの補正データに対して誤差拡散を行うことにより、第2番目のプレーンに係る、図9Gに示すマゼンタの2値データを得る。以降の第3番目〜第6番目までのプレーンの生成も、図8にて説明したように同様に行われる。このように、先の誤差拡散処理の結果(図9B)を利用して後続の誤差拡散処理を行っているため、先の誤差拡散処理により決定されたドット配置との重なりが少ないドット配置を得られるように後続の誤差拡散処理を行うことができるようになる。
すなわち、以上の処理において、補正データは、図9Cに示すように、図9BのCプレーンでドットが配置される画素(例えば、画素801)の値が小さくなる(‐155)ものである。これにより、補正されたマゼンタ(M)のプレーンにおけるドット配置(図9G)で、このような画素(801)にドットが配置されないようにすることができる。より詳細には、図9Fの補正されたデータにおいて、図9BのCプレーンでドットが配置される画素(例えば、255の値の画素801)の値は小さくなり、図9BのCプレーンでドットが配置されない画素(0の値の画素)の値は大きくなる。これにより、次の誤差拡散処理によって、既に生成されたプレーンのドット(図9B)と、ドットが重なって配置されることが実質的に無くなる(図9G)。このように、本実施形態で生成される6プレーンのドット配置は、相互に重なる確率が小さい配置とすることができる。この結果、6プレーンのどのような組み合わせであっても、それらのドット配置を重ねたものが良好に分散したものとなる。換言すれば、プレーンを重ねて得られるドット配置の周波数スペクトルは低周波数成分が少ないものとなる。ここで、「低周波数成分」とは、本明細書では、周波数成分(パワースペクトル)が存在する空間周波数領域のうち、半分より低周波側にある成分を指す。
また、誤差を近傍に分散するという誤差拡散方法自体の特性によって、既に作成されたプレーンにおいてドットが配置された画素だけでなく、その近傍画素についてもドットが配置される確率を下げることができる。その結果、複数のプレーンを重ねたときのドット配置の分散性をより良好なものとすることができる。
以上のように、あるプレーンおいてドット形成を意味する「225」の2値データがどの画素に配置されているかという配置情報は、次のプレーンのデータに対して、2値データが配置された画素に対応する(重なる同じ位置の)画素のデータ値を小さくするように反映される。なお、この場合、図9に示したように補正後のデータが小さくされる場合の他、対応する画素に対応した閾値を大きくするように構成することもできる。すなわち、2値データの配置情報は次のプレーンのデータに対して、対応する画素のデータ値を相対的に小さくするように反映される。
図11は、シアン(C)の1パス目のプレーンのドット配置を示す図である。同図は、図示のわかりやすさのため、黒ドットが少ない比較的低濃度の階調を表しており、全ての画素の値が8ビットで25/255の多値データを誤差拡散することで得られたドットデータ(2値データ)を示している。なお、ここでも、「255」が最も高い濃度を表し、0が最も低い濃度を表す。一方、図12は、シアンの2値化の結果(図11)をマゼンタの2値化に反映させた場合の、マゼンタ(M)の1パス目のプレーンのドット配置を示す図である。図11と同様、図12も、25/255の8ビットデータを誤差拡散することで得られたドットデータを示している。このとき、Kc1m1は0.3である。これらの図は、記録幅×256の画素サイズの単位で上記図8および図9で説明したデータ処理により得られた2値画像データのパターンのうち、そのある部分の256画素×256画素の範囲を示している。なお、図12は、シアンの2値化の結果(図11)を反映させて後拡散処理を行ったものであるが、そのプレーン単独の分散性は高いものとなっている。つまり、他のプレーンの量子化結果が反映されているにもかかわらず、元の8ビットのデータに存在しないような低周波な偏りは生じていない。
図13は、シアンの2値化の結果をマゼンタの2値化に反映させなかった場合のプレーン(Kc1m1=0に相当)を示す図である。また、図14は、図11と図12に示すプレーンの論理和のドット配置を示す図である。さらに、図15は、図11と図13に示すプレーンの論理和のドット配置を示す図である。
図14に示すドット配置の分散性が高いのに対し、前のプレーンの2値化の結果を反映していない図13のプレーンを含む図15のドット配置に偏りが生じていることがわかる。つまり、重み係数Kc1m1の値を0とすると、シアンの2値化の結果の影響はなくなり、Kc1m1の値を大きくするとプレーン間の関連が大きくなって、2つのプレーンを合算した場合の分散性が大きくなることがわかる。
図16は、シアンの2値化の結果(図11)とマゼンタの2値化の結果(図12)をイエローの2値化に反映させた場合の、1パス目のイエロー(Y)のプレーンにおけるドット配置を示す図である。このドット配置は、シアンおよびマゼンタによる重み付け係数Kc1y1、Km1y1をともに0.3とし、図11および図12の2値化の結果を反映させたものである。また、図17は、図16に示すドット配置と、図11、図12に示すシアン、マゼンタのドット配置の論理和のドット配置を示す図である。このように3つのプレーンを重ねたドット配置に偏りがないことがわかる。
このように、本実施形態の誤差拡散処理によれば、それぞれのプレーンの2値データが良好に分散されて配置される。これとともに、本実施形態の誤差拡散処理結果が反映された(重み付け係数が0より大)複数のプレーンの2値データの論理和は、複数のプレーンそれぞれの誤差拡散処理結果が相互に反映されていない(それぞれの誤差拡散処理が無関係に行われた誤差拡散処理;重み付け係数が0)場合に較べて、より分散したものとなる。すなわち、本実施形態の複数のプレーンの2値データの論理和は、誤差拡散処理結果が相互に反映されていない場合の複数プレーンの2値データの論理和よりも低周波数成分が少ないものとなる。
重み付け係数に関して、1パス目のイエロープレーンの生成に係る重み付け係数は、上述のようにKc1y1、Km1y1をともに0.3とすることができる。しかし、他の形態として次のようにすることもできる。
1パス目のイエロープレーン生成のときの重み付け係数Kは、シアンドットに対して、Kc1y1=0.2、マゼンタドットに対してKm1y1=0.3とすることができる。これは、マゼンタインクを記録媒体に吐出してからイエローインクを吐出するまでの時間よりも、シアンインクを記録媒体に吐出してからイエローインクを吐出するまでの時間の方が長いため、シアンドットの影響をその分小さくするためである。次に、2パス目のイエロープレーンの生成は、2パス目のイエローインクの吐出タイミングが、1パス目の各色インクの吐出から比較的大きな時間が経過しているため、基本的に、1パス目の各プレーンに対して重み付け係数は総て0.1とする。この場合、1パス目のプレーンのドット配置に対する関連は、1パス目のプレーン同士の関連より弱くなる。このため、同色のイエロープレーンに関してはKy1y2=0.7とする。また、2パス目のマゼンタプレーンの生成では、同様に同一色のマゼンタの1パス目のプレーンに対してKm1m2=0.7とし、2パス目のイエロープレーンに対して、Ky2m2=0.3とし、残りについては0.1とする。同様に最後の2パス目のシアンプレーンに関しては、2パス目のイエロープレーンに対してKy2c2=0.2、2パス目のマゼンタプレーンに対してKm2y2=0.3、1パス目のシアンプレーンに対してKc1c2=0.7、残りについては0.1とする。
このように、重み付け係数を、各プレーン間のインク吐出タイミングの間隔の大小に応じて定め、この間隔が長いほど重み付け係数の値を小さくしてプレーン間相互の影響を小さくする。これは、上記間隔が長いほど吐出されたインクは記録媒体に吸収されている可能性が高くなるため、記録媒体上で接してグレインが形成される確率が小さくなるからである。また、異なるパス間では、同じ色のプレーン間では重み付け係数を比較的大きくする。これは、同色のプレーン間相互の影響を大きくすることによって、同じ色同士の分散性を高めるためである。
なお、上記で説明した実施形態では、誤差拡散によってドットデータを生成する際にプレーン間で2値化結果を反映させるアルゴリズムとして、特許文献4に記載のものを利用した。プレーン間で2値データの重なりを排除する同様の技術として、例えば、特許文献5や特許文献6に記載のアルゴリズムが知られている。しかし、これらの技術は、2値データの重なりの排除が、用いる誤差拡散の閾値パターンに依存したものである。すなわち、本質的に重み付け係数を用いて分散の度合いを制御できない。
上記の実施形態では、各プレーンのドット形成順に、その前に形成される総てのプレーンのドット配置結果を参照し、次のプレーンのドット配置化を決定するものとした。しかし、必要に応じて特定のプレーンのドット配置結果のみを参照してもよい。例えば、2パス目のCプレーンのドット配置化を決定する場合に、比較的重なりを避けたいプレーン(1パス目のCプレーン、2パス目のM、Yプレーン)の結果だけを考慮し、それ以外のプレーン(1パス目のM、Yプレーン)の結果は考慮しない形態でもよい。すなわち、N(Nは2以上の整数)回の走査、K(Kは2以上の整数)色のインクに対応したN×K種類の多値の画像データ夫々に対して1番目からNK番目まで順次誤差拡散を行う場合を考える。この場合、1番目からX−1番目までに行われたX−1種類の誤差拡散処理のうち、X−1種類よりも少ない種類の誤差拡散処理の結果に基づいて、X(1<X≦NK)番目の誤差拡散処理を行う構成としてもよい。
また、上記の実施形態では、総てのパスを関連付けてドット配置を定めているが、総てのパスを関連付けてドット配置を定める必要はなく、ある特定のパスについてのみ関連付けることも可能である。例えば、異なる色同士の1パス目についてだけ、上述した特徴的な誤差拡散処理を行う形態であってもよい。更に、ある特定の色を選びだし、その中である特定のパスを関連付けてもよい。例えば、同色のインク同士についてだけ、上述したように誤差拡散処理の結果を関連付けてもよい。
また、上記の実施形態では、単位領域に対するドット形成順に従って順次各プレーンのドット配置を定める例を説明したが、この順序が反転しても、その程度は落ちるものの、同様の効果は得られる。例えば1パス目において、C,M,Yの順序でドットを形成する場合に、Y、M、Cの順序で各プレーンのドット配置を定めるべく誤差拡散処理を行ってもよい。また、同一パスのY、M、Cプレーンのドット配置を特許文献5に記載の方法のように同時に決定してもよい。
以上説明しように、本発明の第一の実施形態によれば、各プレーンのドットが十分に分散して形成される。その結果、インクと記録媒体との相対的な関係から、記録画像が完成されない中間画像の段階でインクの浸透が十分に行われなくても浸透が不十分なインク同士が接触して塊を作る確率は低いものとなり、いわゆるビーディングの発生を抑制することができる。また、仮に、上記の塊が存在しあるいはそれによってビーディングが発生しても、これらの塊やビーディングについても低周波成分が少ない良好に分散した分布となるので、それらが記録画像の品位に及ぼす影響を少なくすることができる。
そして、このように、結果として中間画像の段階でインク浸透が必ずしも十分に行われなくてもよいことを考慮すると、プリンタ104において、各プレーン間の記録時間差、つまり吐出時間差を短くすることが可能となる。例えば、キャリッジ速度もしくは吐出周波数を大きくでき、あるいはマルチパス記録におけるパス数を、例えばインクが十分に浸透することを考慮して4パスとしているところ、より少ない2パスにした記録を実行することができる。
なお、インクと無色透明の液体またはインク同士が混合して、不溶化物を生成する反応系のインク等を用いる記録システムについても、上記と同様の構成を適用することができる。すなわち、反応系インクまたは液体の2値データのプレーンについて、上記と同様の誤差拡散処理を行うことにより、複数のプレーンが重なったもののドット分布を低周波成分の少ない分散性の良好なものとすることができる。これにより、中間画像の段階で、例えば浸透が不十分な隣接するインク等同士が不必要に反応して不溶化物の塊が形成される確率を小さくでき、また、そのような塊ができてもそれを目立たなくすることができる。
以上のように第一の実施形態では、各色、各走査に対応した画像データを順次2値化処理により生成するにあたり、先行して行われる2値化処理の結果に基づいて後続の2値化処理を行うものである。特に、第一の実施形態では、先行の2値化処理として誤差拡散処理を採用し、後続の2値化処理としても誤差拡散処理を採用している。これによれば、ビーディングの発生を抑制可能なドット配置を実現することができる。
(第2の実施形態)
上述した第一の実施形態では、パス分割された各色プレーンの多値データの2値化について総て同じ手法である誤差拡散を用いるものとしたが、本発明の適用はこの形態に限られない。複数のプレーンの2値化に対して異なる数種類の2値化手法を用いることもできる。これにより、演算速度などそれぞれの2値化手法の特性を考慮した組合せをすることによって、量子化データ生成に係る処理を所望の目的に沿った適切なものとすることができる。
例えば、ある色のプレーンあるいはあるパスのプレーンにディザ処理で2値化を行い、他のプレーンについては誤差拡散処理によって2値化を行うようにしてもよい。このように比較的演算負荷が小さいディザ処理を特定のプレーンに対して適用することによって、演算のスループットを向上させ、また、演算の負荷を少なくすることが可能となる。
本発明の第二の実施形態は、図8に示したシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)各2パス用の2値データ生成において、Cの1パス目データの2値化にディザ処理を適用し、その後のM、Yの1パス目データおよびC、M、Yの2パス目データの2値化に誤差拡散処理を適用するものである。
図10は、本実施形態で用いるディザパターンの例を示す図である。なお、図10では、図示および説明の簡略化のため4画素×4画素のサイズのディザパターンとして示しているが、実際のサイズは、64画素×64画素のサイズ以上、つまり64×64=256画素以上であり、各画素には0から255のいずれかの閾値が配置されている。
以下では、図10に示すディザパターンを用いて、図9Aに示した第1番目のプレーンに係るCの分割多値データD8c/2を2値化する例について説明する。Cの分割多値データが図9Aに示すように総ての画素値が100である場合、これを図10に示す閾値およびその配置のディザパターンを用いて2値化すると、図9Bに示すものとなる。従って、この第1番目のプレーンの分割多値データに対する2値化以降の、補正項の加算および誤差拡散を用いた処理は図9に示した第1実施形態と同じものとなる。
すなわち、図9Bは、Cの分割多値データD8c/2に対する上記ディザ処理によって得られる2値データD2c1を示している。次に、図9Cは、分割多値データD8c/2と2値データD2c1を用いて生成される補正データを示している。具体的には、図9Aの分割多値データD8c/2から図9Bの2値データD2c1を引いた結果を多値の補正データとする。そして、この補正データを第2番目のプレーン生成に係るマゼンタ(M)の分割多値データD8m/2に加える。このとき、補正データの重み係数としてKc1m1を用いる。Kc1m1=1のときは、補正データはそのままマゼンタの分割多値データに加えられ、Kc1m1=0.5の場合、補正データはその値の半分がマゼンタの分割多値データに加えられる。図に示す例では、Kc1m1=0.5としている。図9Dは、このときの補正データを示す。そして、この図9Dに示す補正データによって、次のプレーンに係る、図9Eに示すマゼンタの分割多値データD8m/2を補正する。図9Fは、この補正後の多値データを示し、図9Dと図9Eに示すデータの和として表される。
そして、図9Fの補正データに対して誤差拡散を行うことにより、第2番目のプレーンに係る、図9Gに示すマゼンタの2値データを得る。以降、同様にして、第3番目〜第6番目のプレーンの2値化を順次行う。
以上のように本発明の第二の実施形態では、各色、各走査に対応した画像データを順次2値化処理により生成するにあたり、先行して行われる2値化処理の結果に基づいて後続の2値化処理を行うものである。特に、第二の実施形態では、最初のプレーンの2値化処理としてディザ処理を採用し、それ以降の2値化処理として誤差拡散処理を採用する。これによれば、ビーディングの発生を抑制可能なドット配置を実現することができる。
なお、上記の説明では、図9Aに示す分割多値データをディザパターンを用いて2値化した場合、図9Bに示す2値データを得るものとして説明したが、この2値データ内容がディザパターンの内容に応じて異なることはもちろんである。上記の説明では、説明を簡略化するため、図10に示すディザパターンを、図9Bに示す2値データを得ることができるようなものとして例示したものである。
また、先行して行われるディザ処理と後続で行う誤差拡散処理との組合せは、上記の例に限られるものではない。例えば、シアンについては総てのパス(プレーン)でディザ処理を採用し、マゼンタ、イエローについては総てのパス(プレーン)で上記誤差拡散処理を採用してもよい。このように、色毎に、ディザ処理か誤差拡散処理かを区分けするのも好適である。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態は、図8に示した6プレーン総ての2値化処理をディザ処理によって行うものに関する。上記2つの実施形態では、誤差拡散による2値化の結果を元に、次の2値化の計算を誤差拡散で行う例、またはディザ処理による最初のプレーンの2値化の結果を元に、それ以降の2値化の計算を誤差拡散で行う例を示した。本実施形態は、総てのプレーンの2値化をディザ処理によって行うものとし、その場合に、プレーンごとにディザパターンを異ならせるものである。なお、このディザパターンは複数のプレーンに対して一部あるいは前部が同じものであってもよい。このように、総てのプレーンについてディザ処理を行うことにより、2値化処理全体として処理の負荷を比較的小さいものとでき、また、処理速度を上げることが可能となる。
図19A〜19Gは、本実施形態の2値化処理を説明する図であり、図9A〜9Gと同様の図である。以下、これらの図を参照して本実施形態の2値化処理を説明する。本実施形態の処理も、基本的には図8にて前述した処理を同様であり、異なる点は、総てのプレーンについてディザ処理によって2値化を行うことである。
図19Aは、図8に示すシアン(C)の8ビットの分割多値データD8c/2を示している。ここでは、説明を簡単にするため、全ての画素値が100の場合を示している。本実施形態では、この第1番目のプレーンについて、図10に示したディザパターンを用いて2値化を行う。図19Bは、分割多値データD8c/2に対して図10に示すディザパターンを用いたディザ処理によって得られる2値データD2c1を示している。
次に、図19Cは、分割多値データD8c/2と2値データD2c1を用いて生成される補正データを示している。具体的には、図19Aの分割多値データD8c/2から図19Bの2値データD2c1を引いた結果を多値の補正データとしたものである。そして、この補正データを第2番目のプレーン生成に係るマゼンタ(M)の分割多値データD8m/2に加える。このとき、補正データの重み係数としてKc1m1を用いる。Kc1m1=1のときは、補正データはそのままマゼンタの分割多値データに加えられ、Kc1m1=0.5の場合、補正データはその値の半分がマゼンタの分割多値データに加えられる。図に示す例では、Kc1m1=0.5としている。図19Dは、このときの補正データを示す。
そして、この図19Dに示す補正データによって、次のプレーンに係る、図19Eに示すマゼンタの分割多値データD8m/2を補正する。図19Fは、この補正後の多値データを示し、図19Dと図19Eに示すデータの和として表される。
そして、図19Fの補正データに対して、図18に示すディザパターンを用いて2値化を行う。図18は、第2番目のプレーンの2値化に用いるディザパターンの例を示す図である。なお、図18においても、図示および説明の簡略化のため4画素×4画素のサイズのディザパターンとして示しているが、実際のサイズは、64画素×64画素のサイズ以上、つまり64×64=256画素以上であり、各画素には0から255のいずれかの閾値が配置されている。以下、ディザパターンを用いて、6つのプレーンの2値化を行う処理について説明する。
図19Gは、図18に示すディザパターンによって得られる第2番目のプレーンに係るマゼンタの2値データを示している。
以上のように本発明の第三の実施形態では、各色、各走査に対応した画像データを順次2値化処理により生成するにあたり、先行して行われる2値化処理の結果に基づいて後続の2値化処理を行うものである。特に、第3の実施形態では、先行の2値化処理としてディザ処理を採用し、後続の2値化処理としてもディザ処理を採用している。これによれば、ビーディングの発生を抑制可能なドット配置を実現することができる。
(他の実施形態)
上述した第1〜第3の実施形態では、各色、各走査に対応した画像データを順次2値化処理により生成するにあたり、先行して行われる2値化処理の結果に基づいて後続の2値化処理を行うものである。しかしながら、本発明は、2値化処理に限られるものではく、3値化処理、4値化処理等であってもよく、要は、n(nは2以上の整数)値化処理であればよい。このように本発明は、n値化処理といった、いわゆる量子化処理全般に適用可能である。従って、本発明の特徴は、各色、各走査に対応した画像データを順次n値化処理(量子化処理)により生成するにあたり、先行して行われるn値化処理(量子化処理)の結果に基づいて後続のn値化処理(量子化処理)を行うことにある。
そして、n値化処理(量子化処理)は、誤差拡散処理であってもディザ処理であってもよい。n=2の場合の誤差拡散処理やディザ処理については第1〜第3の実施形態において詳述したが、n≧3の場合の誤差拡散処理やディザ処理については詳述していない。しかし、n≧3の場合の誤差拡散処理あるいはディザ処理はいずれも公知の処理であるので、ここでは説明を省略する。
上記の実施形態では、図6に示す処理のうち、特にステップS304、S305のデータ分割(パス分割とn値化処理)をパーソナルコンピュータで動作するプリンタドライバが実行するものとしたが、これに限られないことはもちろんである。例えば、画像記録装置(図5のプリンタ104)におけるASICなどのハードウェアによって、上記データ分割を実行するようにしてもよい。例えば、図6の一連の画像処理工程を実行可能なプリンタ104内であれば、図6の画像処理を行う専用のASICを設け、プリンタのCPUの制御の下、ASICを使用してデータ生成を行ってもよい。この場合、プリンタが、本発明の特徴的な画像処理(パス分割と誤差拡散)を実行する画像処理装置(画像データ生成装置)として機能することになる。
また、上記の実施形態では、2パスのドットデータを生成する場合について説明したが、3パス、4パスを始めどのようなパス数でも本発明を適用できる。この場合、上記の実施形態で説明したのと同様に、各インク色および各走査に対応した複数のプレーンの生成において、あるプレーンの処理結果を順次補正項によって別のプレーンに反映させて行く。
さらに、本発明は、各インク色および各走査に対応した複数のプレーンの画像データを生成するにあたり、あるプレーンのn値化処理結果を別のプレーンのn値化処理に反映させるものであるが、あるプレーンと別プレーンの組合わせとしては4通り存在する。
すなわち、あるプレーンと別プレーンの組合わせは、他色・別走査プレーンの組合せ、他色・同走査プレーンの組合せ、同色・別走査プレーンの組合せ、同色・同走査プレーンの組合せ画存在し、本発明は、これら組み合わせのいずれにも適用可能である。
例えば、他色・別走査プレーンの組合せの一例としては、あるプレーンがシアンの1パス目のプレーンで、別のプレーンがマゼンタの2パス目のプレーンという組合せが考えられる。また、他色・同走査プレーンの組合せの一例としては、あるプレーンがシアンの1パス目のプレーンで、別のプレーンがマゼンタの1パス目のプレーンという組合せが考えられる。また、同色・別走査プレーンの組合せの一例としては、あるプレーンがシアンの1パス目のプレーンで、別のプレーンがシアンの2パス目のプレーンという組合せが考えられる。最後に、同色・同走査プレーンの組合せの一例としては、あるプレーンがシアンの1パス目のプレーンで、別のプレーンもシアンの1パス目のプレーンという組合せが考えられる。この同色・同走査プレーンの組合せに限って、同色のノズル列が複数備えられたヘッドが必要とある。このような形態のヘッドとしては、例えば、ヘッドの走査方向に沿って、シアン・マゼンタ・イエロー・マゼンタ・シアンの順でノズル列が配置された対称形ヘッドが挙げられる。このような対称形ヘッドを用いる場合、複数のシアンノズル列あるいは複数のマゼンタノズル列夫々で記録すべき画像データを、上述のような2値化処理によって生成する。これにより、本発明が同色・同走査プレーンの組合せにも適用されることになる。
さらに、上記の実施形態は、C、M、Yインクを用いたマルチパス記録を例にとり説明したが、1色のインクを用いる場合のマルチパス記録における、走査回数に応じた複数のプレーンのドットデータ生成についても本発明を適用できることは明らかである。勿論同じ記録ヘッドが単位領域を往復して記録を行うようなマルチパス記録を実行する場合の、データ生成についても本発明を適用できることは明らかである。
本発明は、上述した実施形態の機能を実現する、図6に示したフローチャートのステップS304、S305を実現するプログラムコード、またはそれを記憶した記憶媒体によっても実現することができる。また、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体並びにプログラム自体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
更に、プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
本出願は、2006年8月28日に出願された日本国特許出願第2006−231152号に基づいて優先権を主張し、前記日本国特許出願は、この参照によって本明細書に含まれる。
図1は、マルチパス記録を記録ヘッドや記録されたドットパターンなどによって模式的に示す図である。 図2Aは、記録データの量子化に用いるマスクパターンの干渉の問題の説明する図である。 図2Bは、記録データの量子化に用いるマスクパターンの干渉の問題の説明する図である。 図2Cは、記録データの量子化に用いるマスクパターンの干渉の問題の説明する図である。 図2Dは、記録データの量子化に用いるマスクパターンの干渉の問題の説明する図である。 図3は、2パス記録を行う場合の、記録ヘッドと記録媒体との関係を示した図である。 図4Aは、本発明の一実施形態に係り、C、M、Yのインクを用いて2パスのマルチパス記録を行う場合を説明する図である。 図4Bは、本発明の一実施形態に係り、C、M、Yのインクを用いて2パスのマルチパス記録を行う場合を説明する図である。 図5は、本発明の第一の実施形態に係る画像処理装置としてのパーソナルコンピュータのハードウェアおよびソフトウェアの構成を主に示すブロック図である。 図6は、本発明の第一の実施形態に係る画像処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、図6に示す処理との比較のために示す従来の画像処理を示すフローチャートである。 図8は、図6に示すパス分割および2値化処理の概念を説明する図である。 図9Aは、図8に示す2値化処理をデータの内容で説明する図である。 図9Bは、図8に示す2値化処理をデータの内容で説明する図である。 図9Cは、図8に示す2値化処理をデータの内容で説明する図である。 図9Dは、図8に示す2値化処理をデータの内容で説明する図である。 図9Eは、図8に示す2値化処理をデータの内容で説明する図である。 図9Fは、図8に示す2値化処理をデータの内容で説明する図である。 図9Gは、図8に示す2値化処理をデータの内容で説明する図である。 図10は、本発明の第2の実施形態に係る、第1番目のプレーンの2値化に用いるディザパターンの例を示す図である。 図11は、図6に示す2値化処理の結果で、シアンの1パス目のプレーンのドット配置を示す図である。 図12は、同じく図6に示す2値化処理の結果で、マゼンタの1パス目のプレーンのドット配置を示す図である。 図13は、シアンの2値化処理結果を反映させない場合のマゼンタの1パス目のプレーンのドット配置を示す図である。 図14は、図6に示す2値化処理の結果である、シアンとマゼンタの論理和のドット配置を示す図である。 図15は、シアンの2値化処理結果を反映させない場合の、シアンとマゼンタの論理和のドット配置を示す図である。 図16は、図6に示す2値化処理の結果で、イエローの1パス目のプレーンのドット配置を示す図である。 図17は、図6に示す2値化処理の結果である、シアン、マゼンタおよびイエローの論理和のドット配置を示す図である。 図18は、本発明の第三の実施形態に係る、第2番目のプレーンの2値化に用いるディザパターンの例を示す図である。 19Aは、第三の実施形態の2値化処理を説明する図である。 19Bは、第三の実施形態の2値化処理を説明する図である。 19Cは、第三の実施形態の2値化処理を説明する図である。 19Dは、第三の実施形態の2値化処理を説明する図である。 19Eは、第三の実施形態の2値化処理を説明する図である。 19Fは、第三の実施形態の2値化処理を説明する図である。 19Gは、第三の実施形態の2値化処理を説明する図である。

Claims (6)

  1. 記録媒体の単位領域に対して、複数の色のインクを吐出するインクジェットヘッドの、インクによるドットの記録を定めた記録用データに基づく複数回の走査による記録を行うことによって前記単位領域に画像を形成するインクジェット記録装置であって、複数の色のインク夫々についての前記複数回の走査夫々に対応した多値の画像データを取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された多値の画像データに量子化処理を行うことにより前記複数の色のインク夫々について複数回の走査による記録それぞれに対応する前記記録用データを生成する生成手段と、を有し、
    前記生成手段は、前記複数の色のうちの一方の色のインクの前記複数回のうちの1つの前記走査による記録に対応する前記記録用データに基づいて、前記複数の色のうちの他方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記多値データを補正し、補正後の前記多値データに基づいて他方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記記録用データを生成することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記量子化処理は誤差拡散法を使用した処理であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記補正は、前記第1の生成手段により生成された前記他方の色のインクの前記1つの走査に対応する多値の画像データの、前記一方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記記録用データにおいてインクを吐出することが定められた画素の多値のレベルが低くなるように、その画素の画素値を変更するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記補正は、前記第1の生成手段により生成された前記他方の色のインクの前記1つの走査に対応する多値の画像データの、前記一方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記記録用データにおいてインクを吐出することが定められた画素およびその近傍の多値のレベルが低くなるように、その画素の画素値を変更するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録媒体の単位領域に対して、複数の色のインクを吐出するインクジェットヘッドの、記録を許容する階調を示す画素毎の閾値が配置された誤差拡散マトリクスを使用した誤差拡散処理により生成された画素に対するインクによるドットの記録が定められた記録用データに基づく複数回の走査による記録を行うことにより、前記単位領域に画像を形成するインクジェット記録装置であって、
    複数の色のインク夫々についての前記複数回の走査夫々に対応した多値の画像データを取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記多値の画像データに対して前記誤差拡散処理を行なうことにより複数の色のインク夫々について前記複数回による記録に夫々対応する前記記録用データを生成する生成手段と、を有し、
    前記生成手段は、前記複数の色のうちの一方の色のインクの前記複数回のうちの一つの走査による記録に対応する第一の前記記録用データを生成するために使用された前記誤差拡散マトリクスに対して前記第一の記録用データにおいてインクを吐出することが定められた画素の閾値を大きくする変更がなされた誤差拡散マトリクスを使用して、方の回の走査に対応する前記記録用データを生成することを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 記録媒体の単位領域に対して、複数の色のインクを吐出するインクジェットヘッドの、インクによるドットの記録を定めた記録用データに基づく複数回の走査による記録を行うことによって前記単位領域に画像を形成するための画像データを生成するための処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記処理は、複数の色のインク夫々についての前記複数回の走査夫々に対応した多値の画像データを取得する取得工程と、
    前記取得工程により取得された多値の画像データに量子化処理を行うことにより前記複数の色のインク夫々について複数回の走査による記録それぞれに対応する前記記録用データを生成する生成工程と、を含み、
    前記生成工程では、前記複数の色のうちの一方の色のインクの前記複数回のうちの1つの前記走査による記録に対応する前記記録用データに基づいて、前記複数の色のうちの他方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記多値データを補正し、補正後の前記多値データに基づいて他方の色のインクの前記1つの走査に対応する前記記録用データを生成することを特徴とするプログラム。
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