JP5163414B2 - 給紙カセット - Google Patents

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Description

本発明は、コピー機、ファクシミリ、複合機等の装置本体に引き出し可能に設けられて記録紙を格納する給紙カセットに関し、特に、記録紙の端部を位置決めするためのガイド部材が、記録紙の用紙サイズに応じてスライド可能に設けられた給紙カセットに関する。
プリンタ、コピー機、ファクシミリ等は、原稿から読み取った画像データ或いはファクシミリ受信した画像データに基づいて記録紙に文字及び図形等の画像を形成する画像形成装置を備え、この画像形成装置に供給する記録紙を格納するための給紙カセットが、装置本体に引き出し可能に設けられる。そして、給紙カセットの内部には、格納する記録紙の給紙方向後端を保持することで記録紙を所定位置に位置決めするためのエンドガイドが設けられる。このエンドガイドは、複数の用紙サイズに対応できるよう給紙方向にスライド可能に設けられるとともに、定型サイズの記録紙の給紙方向後端に相当する規定位置で固定するための固定機構を備えている。これにより、例えばA4サイズの記録紙を給紙カセットに格納する場合、ユーザは、エンドガイドをA4サイズの規定位置までスライドさせて前記固定機構を用いて固定した後、このエンドガイドの位置に合わせるようにして記録紙を載置することにより、記録紙を給紙カセットの内部に位置決めした状態で格納することができる。
このような給紙カセットでは、エンドガイドを規定位置で固定するための前記固定機構とは別に、エンドガイドが規定位置を離れて移動できないように阻止するためのストッパーが着脱可能に設けられることがある。例えば、特許文献1に記載の給紙カセットでは、ストッパーとしてのアタッチメントを給紙カセットの底部に装着すると、このアタッチメントによってエンドガイドの移動が阻止されるとともに、アタッチメント自体が記録紙端部を保持する役割を果たすことにより、定型サイズより小さい用紙サイズの記録紙でも給紙カセット内に位置決めできるようになっている。そして、給紙カセットの内部におけるエンドガイドから離れた位置には、アタッチメントを収納するための収納スペースが設けられ、アタッチメントを使用しない時はその内部に収納することで紛失しないようにしている。
特開2002−362757号公報
しかし、従来の給紙カセットでは、ストッパーの収納スペースを設ける必要があるため、成型時に用いる金型の形状が複雑化する分、コストアップにつながるという問題がある。また、ストッパーの収納スペースを設けることによって、給紙カセットの強度が低下するという問題もある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、エンドガイドの移動を阻止するためのストッパーが着脱可能に設けられる給紙カセットにおいて、使用しない時のストッパーを収納するために専用のスペースを確保する必要がない給紙カセットを提供する。
上記目的を達成するための本発明に係る給紙カセットは、給紙ローラで繰り出して画像形成装置に対して供給するための記録紙を格納するカセット本体と、該カセット本体の内部底面を凹状に形成して設けられた案内溝と、該案内溝に沿ってスライド可能に設けられ、所定位置で固定されて記録紙端部を位置決めする位置決めガイドと、前記案内溝の内部に装着されて前記位置決めガイドの給紙方向と逆方向への移動を阻止するとともに、前記案内溝の内部に装着された状態で、その最上部が前記カセット本体の内部底面と同一面上か或いはそれより下方に位置するストッパーと、を備えるものである。
また、本発明に係る給紙カセットは、前記案内溝が、給紙方向と平行して延びるように設けられたものである。
また、本発明に係る給紙カセットは、前記ストッパーは、その高さが前記案内溝の溝深さ以下であって、前記案内溝の底部に接触した状態で装着されるものである。
また、本発明に係る給紙カセットは、前記ストッパーは、その横幅が、前記カセット本体の裏側に凹状に設けられた裏側溝の溝幅以下であることを特徴とするものである。
本発明に係る給紙カセットによれば、案内溝の内部に装着されたストッパーの最上位置が、カセット本体の内部底面と同一面上か或いはそれより下方に位置するので、内部底面の上に記録紙を載置しても、ストッパーが記録紙に干渉しない。これにより、位置決めガイドによる記録紙の保持、及び給紙ローラによる記録紙の繰り出し等に不具合が生じることがない。従って、不使用時のストッパーを案内溝の内部に収納することができ、カセット本体にストッパーを収納するためのスペースを別途確保する必要がない。これにより、カセット本体の成型に用いる金型の形状が簡略化してコストダウンを図れるとともに、収納用のスペースを設けることでカセット本体の強度が低下することもない。
また、本発明に係る給紙カセットによれば、案内溝が給紙方向と平行して延びるので、前記案内溝に装着されるストッパーは、位置決めガイドの給紙方向とは逆方向への移動を確実に防止することができる。
また、本発明に係る給紙カセットによれば、ストッパーの高さが案内溝の溝深さ以下であるので、案内溝の底部に接触してストッパーを装着しても、ストッパーの全体が案内溝の内部に収納され、内部底面より上にストッパーが突出することがない。
また、本発明に係る給紙カセットによれば、ストッパーの横幅が裏側溝の溝幅以下であるので、案内溝のみならず裏側溝にも不使用時のストッパーを収納することができる。これにより、より多数のストッパーを同時に保持することができる。
まず、本発明の実施例に係る給紙カセットの構成について、図面に基づいて説明する。本実施例に係る給紙カセットは、プリンタ、コピー機、ファクシミリ等の装置本体に装着されて、A4,A5,B4,B5の4種類の定型サイズの記録紙を画像形成装置に供給するものである。図1は、本実施例に係る給紙カセット1の構成を示す概略平面図であって、記録紙2を点線で示している。給紙カセット1は、樹脂等が箱型に成型されてなるカセット本体3と、カセット本体3の底部に設置されたボトムプレート4と、カセット本体3の給紙方向下流側であってボトムプレート4の上方に軸支された給紙ローラ5と、カセット本体3の内部に給紙方向に向かってスライド可能に設けられたエンドガイド(位置決めガイド)6と、このエンドガイド6とカセット本体3の間に着脱されるストッパー7と、カセット本体3の内部に引き出し方向にスライド可能に設けられた一対のサイドガイド(位置決めガイド)8と、を備えるものである。
前記カセット本体3は、記録紙2を格納するためのものである。このカセット本体3は、図1に示すように、その引き出し方向手前側にフロントカバー9が設けられる一方、引き出し方向奥側に突出して左右1対の脚部10が設けられている。そして、給紙カセット1をプリンタ等の装置本体に装着する際には、装置本体側に設けられたガイドレール(不図示)に沿って各脚部10を滑らせることにより、給紙カセット1を装置本体の内部へ挿入するようになっている。
また、カセット本体3の内部には、その底面11の一部を凹状に形成することにより、エンドガイド6のスライドを案内するための案内溝12が形成されている。この案内溝12は、カセット本体3の中央部から給紙方向に延び、その終端はカセット本体3の端部壁面13によって構成されている。ここで、図2は、図1において端部壁面13の近傍を拡大した部分拡大斜視図である。案内溝12には、給紙方向に沿った4箇所に、エンドガイド6を固定するためのガイド固定部14が設けられている。このガイド固定部14は、案内溝12の左右の側壁15を若干凹ませて、溝幅が他の箇所より幅広になるように形成したものであり、4種類の定型サイズの記録紙2をカセット本体3に格納した時に、各サイズの記録紙2の給紙方向後端が位置する箇所にそれぞれ形成されている。特に、B4サイズ用のガイド固定部14は、案内溝12の終端に形成されている。そして、各ガイド固定部14に面した位置には、そのガイド固定部14がどの用紙サイズに対応するものかをユーザが識別できるよう、「B4」「A4」「B5」「A5」といった文字がそれぞれ表示されている。また、図2に示すように、案内溝12の幅方向中央部には、エンドガイド6を案内するためのガイド凸部16が、給紙方向に延びるように設けられ、このガイド凸部の上面には、エンドガイド6とストッパー7を取り付けるための挿入溝17が、カセット本体3を貫通して設けられている。
更に、図1に示すように、カセット本体3の内部底面11には、サイドガイド8のスライドを案内するための案内溝18が、引き出し方向に延びるように形成されている。この案内溝18には、引き出し方向に沿った4箇所に、サイドガイド8を固定するためのガイド固定部19が設けられ、各ガイド固定部19に面した位置には、対応する用紙サイズを表す文字が表示されている。
前記ボトムプレート4は、その上に記録紙2を載置するためのものである。このボトムプレート4は、図1に詳細は示さないが、給紙方向に向かって上流側端部を支点として下流側端部が上下に揺動可能に設けられるとともに、カセット本体3との間に介在された付勢バネによって上方へ付勢されている。これにより、ボトムプレート4の上に記録紙2の束を載置して給紙カセット1を閉じると、ボトムプレート4が上方へ揺動することにより、記録紙2の束のうち最上紙が給紙ローラ5に圧接された状態となる。
前記給紙ローラ5は、カセット本体3に格納された記録紙2を繰り出して不図示の搬送路に供給するためのものである。この給紙ローラ5は、図1に示すように、金属等からなるローラ軸20と、このローラ軸20に沿って所定間隔で固定された樹脂等からなるローラ本体21とを具備している。このように構成される給紙ローラ5は、そのローラ軸20がカセット本体3における給紙方向下流側の端部に回転可能に支持されるとともに、不図示のモータによってローラ軸20が回転駆動される。この給紙ローラ5によれば、記録紙2の最上紙に圧接されたローラ本体21が、ローラ軸20の回転に伴って最上紙を繰り出すとともに、前記ボトムプレート4が揺動して次の最上紙がローラ本体21に圧接されるという動作を繰り返すことにより、記録紙2がカセット本体3から順次繰り出される。尚、本実施例では給紙ローラ5を給紙カセット1の内部に設けたが、不図示の装置本体側に設けてもよい。
前記エンドガイド6は、記録紙2の給紙方向後端を保持することでカセット本体3の所定位置に記録紙2を位置決めするためのものである。ここで、図3はエンドガイド6の構成を示す概略側面図である。エンドガイド6は、図2及び図3に示すように、案内溝12に沿ってスライドするスライダー部材22と、記録紙2の給紙方向後端を保持する記録紙保持部材23と、記録紙保持部材23を押圧する押圧バネ24と、スライダー部材22の側部に設けられた左右一対のスナップアーム25とを備えるものである。
スライダー部材22は、図2及び図3に示すように、側面視で略L字形状を有し、その最上部から側方に突出して左右一対の回動支軸26が設けられている。この回動支軸26は、記録紙保持部材23を回動可能に支持するためのものであって、略円柱形状を有している。
記録紙保持部材23は、図3に示すように、記録紙2の給紙方向後端を受ける平坦な記録紙受け面27と、前記スライダー部材22の回動支軸26が嵌合される左右一対の支軸嵌合溝28とを具備している。このように構成される記録紙保持部材23は、その記録紙受け面27を給紙方向に向けた状態で、左右の支軸嵌合溝28に各回動支軸26がそれぞれ嵌合されることにより、スライダー部材22に対して各回動支軸26を支点として回動可能に取り付けられている。
押圧バネ24は、いわゆるコイルバネであって、図3に示すように、スライダー部材22と記録紙保持部材23との間に介在して設けられている。これにより、記録紙保持部材23は、外力が作用しない時は、押圧バネ24に伸び縮みがない基準位置29、すなわち記録紙受け面27が鉛直状態から若干傾いた位置で停止している。
このようなエンドガイド6の構成によれば、ボトムプレート4が揺動しても、その上に載置された記録紙2の束が崩れないように保持することができる。すなわち、記録紙2の枚数が多い時は、その重みによって、ボトムプレート4は付勢バネの付勢力に抗して給紙方向下流側の端部を下げるように揺動し、水平に近い状態となる。この時、記録紙保持部材23は、記録紙2から大きな圧力を受けるので、押圧バネ24の押圧力に抗して図3に示す基準位置29から図4に示す位置30へと時計廻りに回動し、鉛直に近い状態となる。これにより、記録紙保持部材23は、その記録紙受け面27がボトムプレート4に対して略90°の角度をなした状態で、全ての記録紙2の給紙方向後端を均一に保持する。一方、記録紙2の枚数が少なくなるに連れ、ボトムプレート4は、付勢バネの付勢力によってその給紙方向下流側の端部を上昇させるように揺動する。この時、記録紙保持部材23は、記録紙2から受ける圧力が徐々に小さくなるので、押圧バネ24の押圧力によって反時計廻りに回動する。これにより、ボトムプレート4が揺動しても、記録紙保持部材23の記録紙受け面27がボトムプレート4に対して略90°の角度を保ったまま、全ての記録紙2の給紙方向後端を均一に保持するので、記録紙2の束は崩れることなく最上紙が給紙ローラ5に圧接されたままである。
スナップアーム25は、エンドガイド6を案内溝12のガイド固定部14で容易に固定しまたは固定を解除するためのものである。スナップアーム25は、樹脂等からなる梁状の部材が略L字形状に形成されたものであって、図2に示すように、エンドガイド6を構成するスライダー部材22の側部に所定幅の隙間31を開けて配置され、その両端部が曲折されてスライダー部材22にそれぞれ接続されている。ここで、左右のスナップアーム25の間隔は、案内溝12の溝幅より若干広くなっている。また、図3に示すように、各スナップアーム25の外側面における最下部には、案内溝12のガイド固定部14に嵌合する形状の嵌合突起32が、側方へ突出してそれぞれ設けられている。
このように左右両側部にスナップアーム25が設けられたエンドガイド6は、図5に示すように、各スナップアーム25を内向きに撓ませて両スナップアーム25の間隔を狭めた状態で案内溝12の内部に設置され、各スナップアーム25の弾性力で各嵌合突起32が案内溝12の左右両側壁15に圧接された状態で、案内溝12に沿ってスライドする。そして、図6に示すように、エンドガイド6が案内溝12のガイド固定部14に達することにより、前述のようにガイド固定部14は溝幅が他の箇所より幅広に形成されているので、各スナップアーム25が自身の弾性力で外向きに広がって撓みのない形状に戻る。この時、各嵌合突起32が各ガイド固定部14にそれぞれ嵌合することにより、エンドガイド6は移動不能に固定される。また、エンドガイド6が固定された状態から、左右のスナップアーム25を掴んで内向きに撓ませると、各嵌合突起32が各ガイド固定部14から外れてエンドガイド6の固定が解除されるので、エンドガイド6をガイド固定部14から離間させてスライドさせることができる。尚、図6では撓みのない状態のスナップアーム25を点線で示している。
前記ストッパー7は、エンドガイド6がガイド固定部14から給紙方向と逆方向へ移動するのを阻止するためのものである。より詳細に説明すると、エンドガイド6は前述のようにスナップアーム25の弾性力によって各ガイド固定部14の位置で固定される。しかし、スナップアーム25による固定だけでは、記録紙2の束を給紙カセット1の内部に載置する際の衝撃により、或いは装置本体から引き出した給紙カセット1を閉じる際の衝撃等により、エンドガイド6の固定が解除される場合がある。この場合、記録紙2の給紙方向先端側に設けられた給紙ローラ5が記録紙2に圧接された状態で回転を開始すると、この給紙ローラ5から力を受けた記録紙2は、固定が解除された状態のエンドガイド6共に、給紙方向と逆方向へ移動する。そして、記録紙2が給紙ローラ5から離れると、給紙ローラ5が回転しても記録紙2が繰り出されない、いわゆるノーフィードの問題が生じる。従って、このノーフィードの問題を未然に防止するためには、前記衝撃が加わってもエンドガイド6の固定が解除されない機構が必要となる。本発明では、ストッパー7を用いてエンドガイド6が給紙方向と逆方向へ移動するのを阻止することにより、衝撃を受けてもエンドガイド6の固定が解除されないようにしている。
ここで、図7から図9は、ストッパー7の構成を示す図であり、図7は表側から見た概略斜視図、図8は裏側から見た概略斜視図、図9は概略平面図である。ストッパー7は、樹脂等を成型してなる部材であって、図7及び図8に示すように、一面が開口された略箱型のストッパー本体33と、このストッパー本体33の裏面に突出して設けられた3個の挿入片34とを具備している。
ストッパー本体33には、図7及び図8に示すように、その最上部から側方へ突出して、左右一対の把持部35がそれぞれ設けられている。また、ストッパー本体33の最下部には、下方へ突出して、左右一対の脱落防止部36がそれぞれ設けられている。この脱落防止部36は、その突出高さが図2に示すガイド凸部16の高さと略等しく形成され、且つ左右の脱落防止部36の離間距離がガイド凸部16の横幅と略等しくなるよう形成されている。更に、ストッパー本体33の幅方向中央部には、略矩形の視認窓37が、長手方向に向かって所定間隔で3個形成されている。ここで、図9に示すように、各視認窓37は、ストッパー本体33の幅方向中央から左右に若干ずれた位置にそれぞれ形成されている。
このように構成されるストッパー本体33は、その高さが、すなわち上面38から脱落防止部36の底面39までの距離が、図1に示す案内溝12の溝深さ以下の大きさとなるように形成されている。また、ストッパー本体33は、その長さが、図1に示すカセット本体3の端部壁面13から、A4サイズ用のガイド固定部14までの距離と略等しくなるように形成されている。更に、ストッパー本体33は、その横幅が、すなわち左右の把持部35の先端間の距離が、図1に示す案内溝12の溝幅より小さくなるように形成されている。
挿入片34は、図8に示すように、ストッパー本体33の裏面における3個の視認窓37の内側縁部から、ストッパー本体33の裏面と略直交方向に突出している。そして、各挿入片34の先端には、視認窓37側に突出するようにして、鉤状の爪部40がそれぞれ設けられている。ここで、前述のように、3個の視認窓37のうち中央に位置する視認窓37と両端に位置する2個の視認窓37とは、ストッパー本体33の幅方向中央を挟んで逆側に位置するので、3個の挿入片34のうち中央に位置する挿入片34と両端に位置する2個の挿入片34とでは、先端の爪部40が互いに逆向きになっている。また、爪部40が視認窓37側に突出しているので、図9に示すように、ストッパー7を上方から見た場合、各視認窓37を通して、その裏側にある挿入片34の爪部40を視認することができる。
前記一対のサイドガイド8は、記録紙2の給紙方向左右両側端をそれぞれ保持することでカセット本体3の所定位置に位置決めするためのものである。各サイドガイド8は、図1に示すように、案内溝12に沿ってスライドするスライダー部材41と、記録紙2の給紙方向側端を保持する記録紙保持部材42とを備えるものである。このように構成される各サイドガイド8は、図に詳細は示さないが、案内溝12に設けられた各ガイド固定部19においてその位置を固定できるようになっている。
次に、本発明に係るストッパー7の不使用時及び使用時における作用効果について説明する。まず、ストッパー7の不使用時について説明する。図1及び図2に示すように、エンドガイド6がB4サイズ用のガイド固定部14に固定されている場合、エンドガイド6を構成するスライダー部材22の背面が、カセット本体3の端部壁面13に接触しているため、エンドガイド6は給紙方向と逆方向へ移動し得ない状態である。この状態では、給紙カセット1を閉じる際の衝撃等が加わっても、前記ノーフィードの問題が生じることはないので、ストッパー7を使用してエンドガイド6の移動を阻止する必要はない。この場合、使用しないストッパー7を、案内溝12の内部におけるエンドガイド6より給紙方向側の位置に収納する。
ストッパー7の収納は、図1及び図2に示すように、案内溝12の底部に設けられたガイド凸部16に対してストッパー7を取り付けることにより行う。ストッパー7の取り付けに際しては、その表側を上にした状態で、左右の把持部35を掴んでストッパー7を持ち、裏側に突出した3個の挿入片34を、ガイド凸部16の挿入溝17にそれぞれ挿入させつつ、ストッパー本体33をガイド凸部16に被せるようにして、ストッパー7をガイド凸部16の上に設置する。この時、前述のように、ストッパー本体33に形成された3個の視認窓37から、その裏側にある各挿入片34の爪部40が視認できるようになっているので、各挿入片34を挿入溝17に挿入させる際には、視認窓37を通して挿入片34と挿入溝17の位置関係を確認しながら容易に作業を行うことができる。
ここで、図10は、ガイド凸部16にストッパー7を取り付けた状態を示す概略縦断面図であって、図1におけるC−C断面を示している。各挿入片34は、図に詳細は示さないが、若干撓むようにして挿入溝17に挿入され、爪部40が挿入溝17を通過すると撓みのない元の形状に戻ることにより、図10に示すように爪部40が挿入溝17の縁部に引っ掛かる。また、前述のように、3個の挿入片34のうち中央に位置する挿入片34と両端に位置する2個の挿入片34とでは爪部40の向きが互いに逆向きなので、中央に位置する挿入片34はその爪部40が図10に向かって左側の縁部に引っ掛かるのに対し、両端に位置する2個の挿入片34はその爪部40が図10に向かって右側の縁部に引っ掛かる。これにより、ストッパー7は、横方向の衝撃が左右いずれの向きに加わっても、ガイド凸部16から脱落しにくくなっている。
また、ストッパー7は、前述のように左右の脱落防止部36の離間距離が、ガイド凸部16の横幅と略等しく形成されているので、図10に示すようにストッパー7を取り付けると、各脱落防止部36がガイド凸部16を挟むようにその左右両側に位置する。これにより、衝撃等が加わっても、ストッパー7に横ズレや脱落が生じにくい。また、脱落防止部36は、その突出高さが図2に示すガイド凸部16の高さと略等しく形成されているので、図10に示すようにストッパー7を取り付けると、図8に示すストッパー本体33の長手方向端部44がガイド凸部16の上面に接触するとともに、各脱落防止部36の底面39が案内溝12の底部に接触する。これにより、ストッパー7が安定した状態で設置され、衝撃等の作用に対するガタツキを低減することができる。
更に、ストッパー7は、図10に示すように、ガイド凸部16に取り付けられた状態で、その全体が案内溝12の内部に納まっている。すなわち、前述のように、ストッパー7の高さすなわちストッパー本体33の上面38から脱落防止部36の底面39までの距離は、案内溝12の溝深さ以下の長さである。従って、ガイド凸部16に取り付けられたストッパー7は、その最上部、本実施例ではストッパー本体33の上面38が、カセット本体3の底面39と同一面上か或いはそれより下方に位置している。これにより、図2に示すようにボトムプレートの上にB4サイズの記録紙2を載置しても、図10に示すように、案内溝12に収納したストッパー7は記録紙2に干渉しないので、エンドガイド6やサイドガイド8による記録紙2の保持、及び給紙ローラ5による記録紙2の繰り出し等に不具合が生じることがない。
尚、本実施例では、ストッパー7を案内溝12の内部に装着するに際し、脱落防止部36の底面39を案内溝12の底部に接触させるように装着したので、ストッパー7の最上部がカセット本体3の底面より上に突出しないよう、その高さを案内溝12の溝深さ以下に設定した。しかし、ストッパー7の案内溝12への装着の仕方によっては、ストッパー7の高さはこれに限定されるものではない。例えば、図に詳細は示さないが、ガイド凸部16の上に載せるようにしてストッパー7を装着する場合には、ガイド凸部16の高さを考慮して、ストッパー7の最上部がカセット本体3の底面より上に突出しないよう、ストッパー7の高さを適宜設定する必要がある。
このように、本発明に係るストッパー7は、不使用時には案内溝12の内部に収納可能であるため、カセット本体3にストッパー7を収納するためのスペースを別途確保する必要がない。従って、カセット本体3の成型に用いる金型の形状を簡略化できる分、コストダウンを図れるとともに、収納用のスペースを別途設けることでカセット本体3の強度が低下することもない。
また、図11に示すように、不使用時のストッパー7を、カセット本体3の裏側に設けられた既存の裏側溝45に収納してもよい。この場合、ストッパー本体33の横幅、すなわち左右の把持部35の先端間の距離を、裏側溝45の溝幅以下にする必要がある。このように、案内溝12だけでなく、裏側の裏側溝45にもストッパー7を収納可能とすることにより、給紙カセット1が、より多数のストッパー7を同時に保持することができる。
次に、ストッパー7の使用時について説明する。図12は、ストッパー7の使用状態を示す概略斜視図であって、図1における端部壁面13の近傍を拡大した図である。エンドガイド6がA4サイズ用のガイド固定部14に固定されている場合、衝撃等によってエンドガイド6の固定が解除されると前記ノーフィードの問題が生じる恐れがあるため、エンドガイド6が給紙方向と逆方向へは移動できないよう、カセット本体3の端部壁面13とエンドガイド6との間にストッパー7を装着する。
ストッパー7の装着は、図12に示すように、ガイド凸部16に対してストッパー7を取り付けることにより行う。このガイド凸部16への取り付けは、ストッパー7の収納時におけるガイド凸部16への取り付けと比較して取付位置が異なるものの、取付手順及び作用効果は同様であるため、ここでは説明を省略する。そして、ストッパー7を端部壁面13とエンドガイド6の間に装着すると、前述のようにストッパー本体33の長さは端部壁面13からA4サイズ用のガイド固定部14までの距離と略等しいので、ストッパー7の長手方向一端が端部壁面13に、長手方向他端がエンドガイド6にそれぞれ接触する。これにより、エンドガイド6は、給紙方向と逆方向への移動がストッパー7によって阻止されるので、ノーフィードの問題が生じない。
尚、本実施例に係るストッパー7は、A4サイズ用のガイド固定部14に対応するものとして構成したが、ストッパー本体33の長さを適宜変更することにより、他のガイド固定部14に対応させることも可能である。例えば、図13に示すように、B5サイズ用のガイド固定部14に対応させる場合、ストッパー本体33の長さを、端部壁面13からB5サイズ用のガイド固定部14までの距離と略等しくなるよう形成すればよい。図に詳細は示さないが、A5サイズ用のガイド固定部14についても同様である。
更に、ストッパー7は、使用時にエンドガイド6の給紙方向と逆方向への移動を阻止することができ、且つ、不使用時に案内溝12の内部に収納した状態でその全体が案内溝12の内部に納まる大きさであれば、その形状は本実施例に限定されず適宜設計変更が可能である。また、案内溝12におけるストッパー7の収納位置は、図1に示す位置に限られず、エンドガイド6より給紙方向側の任意の位置とすることができる。
本発明に係るストッパーは、エンドガイド用の案内溝のみならず、サイドガイド用の案内溝に収納してもよい。
本発明の実施例に係る給紙カセット1の構成を示す概略平面図。 図1において端部壁面13の近傍を拡大した部分拡大斜視図。 エンドガイド6の構成を示す概略側面図。 エンドガイド6の作用効果を説明するための説明図。 図1におけるA−A断面を示す図。 図1におけるB−B断面を示す図。 ストッパー7を表側から見た概略斜視図。 ストッパー7を裏側から見た概略斜視図。 ストッパー7の概略平面図。 図1におけるC−C断面を示す図。 カセット本体3を裏側から見た概略斜視図。 ストッパー7の使用状態を示す概略斜視図であって、図1における端部壁面13の近傍を拡大した図。 他の実施例に係るストッパー7の使用状態を示す概略斜視図であって、図1における端部壁面13の近傍を拡大した図。
符号の説明
1 給紙カセット
2 記録紙
3 カセット本体
5 給紙ローラ
6 エンドガイド(位置決めガイド)
7 ストッパー
8 サイドガイド(位置決めガイド)
11 内部底面
12 案内溝
14 ガイド固定部

Claims (4)

  1. 給紙ローラで繰り出して画像形成装置に対して供給するための記録紙を格納するカセット本体と、
    該カセット本体の内部底面を凹状に形成して設けられた案内溝と、
    該案内溝に沿ってスライド可能に設けられ、所定位置で固定されて記録紙端部を位置決めする位置決めガイドと、
    前記案内溝の内部に装着されて前記位置決めガイドの給紙方向と逆方向への移動を阻止するとともに、前記案内溝の内部に装着された状態で、その最上部が前記カセット本体の内部底面と同一面上か或いはそれより下方に位置するストッパーと、
    を備えることを特徴とする給紙カセット。
  2. 前記案内溝が、給紙方向と平行して延びるように設けられたことを特徴とする請求項1に記載の給紙カセット。
  3. 前記ストッパーは、その高さが前記案内溝の溝深さ以下であって、前記案内溝の底部に接触した状態で装着されることを特徴とする請求項1に記載の給紙カセット。
  4. 前記ストッパーは、その横幅が、前記カセット本体の裏側に凹状に設けられた裏側溝の溝幅以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の給紙カセット。
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