以下の例示的な複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が省略される。また、各図では、便宜上、方向(X方向、Y方向、Z方向)が示されている。X方向は、テレビジョン受像機の表示画面に対する正面視での長手方向、Y方向は、表示画面に対する正面視での短手方向、Z方向は表示画面に対する正面視での前後方向(奥行方向、筐体の厚さ方向)である。X方向、Y方向、およびZ方向は、相互に直交している。
また、以下の実施形態では、電子機器がテレビジョン受像機、あるいはタブレット型もしくはスレート型のパーソナルコンピュータとして構成された場合が例示されるが、本実施形態にかかる電子機器は、これらには限定されない。本実施形態にかかる電子機器は、例えば、ノート型、デスクトップ型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、スマートテレビ、スマートブック、携帯電話機、PDA(personal digital assistant)、映像表示装置、テレビ電話機等の種々の電子機器として構成することができる。
<第1実施形態>
本実施形態にかかる電子機器の一例であるテレビジョン受像機1Aは、図1,2に示されるように、支持部2A(支部、台、スタンド)と、筐体3Aと、を備える。支持部2Aは、机や、棚、台等の載置部(載置面、図示されず)上に載置され、筐体3Aを支持する。支持部2Aは、筐体3Aを固定的に支持してもよいし、移動可能(回動可能、スライド可能)に支持してもよい。筐体3Aの支持部2Aに対する回動形態としては、例えばチルトや、スイベル、ピボット等がある。
筐体3Aは、図1に示されるように、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、筐体3Aは、図2に示されるように、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。筐体3Aは、前面3a(正面、面、第一面、第一面部)とこの反対側の後面3b(背面、面、第二面、第二面部)と、を有する。前面3aと後面3bとは略並行している。また、筐体3Aは、図1に示されるように、正面視では、四つの端部3c〜3f(辺部、縁部)と、四つの角部3g〜3j(尖部、曲部、端部)と、を有する。また、端部3c,3eは、長辺部の一例である。端部3d,3fは、短辺部の一例である。
また、筐体3Aは、前面3aを有する壁部3k(第一部分、プレート、フレーム、前壁部、表壁部、天壁部)と、後面3bを有する壁部3m(第二部分、プレート、後壁部、裏壁部、底壁部)と、を有する。壁部3k,3mは、矩形状(本実施形態では一例として長方形状)である。また、筐体3Aは、壁部3kと壁部3mとの間に亘った側面3p(面、周面、第三面)を有する四つの壁部3n(第三部分、プレート、側壁部、端壁部、立壁部、亘部)を有する。そして、壁部3kには、一例としては矩形状の開口部3rが設けられている。
さらに、筐体3Aは、複数の部品(分割体、部材)が組み合わせられて構成されることができる。筐体3Aは、一例としては、少なくとも壁部3kを含む第一部材3Fr(第一筐体部、第一部分、前側部材、カバー)と、少なくとも壁部3mを含む第二部材3Rr(第二筐体部、第二部分、後側部材、ベース、ボトム)とを有する。壁部3nは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrのうち少なくともいずれか一方(例えば、第二部材3Rr)に含まれることができる。また、筐体3Aは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrとは別に、これらの間に位置した第三部材3Md(第三筐体部、第三部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、インナプレート、ミドルプレート、ミドルフレーム、図3,4参照)を有する。その場合、壁部3nは、第三部材3Mdに含まれることもできる。筐体3Aは、金属材料や、合成樹脂材料等で構成されることができる。
筐体3A内には、表示装置4(表示部、ディスプレイ、パネル)が収容されている。表示装置4の、前面3a側に位置した表示画面4aは、開口部3rを介して筐体3Aの前方(外方)に露出しており、使用者は、前方側から開口部3rを介して表示画面4aを視認することができる。表示装置4は、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD,liquid crystal display)や有機ELディスプレイ(OELD,organic electro-luminescent display)等である。
表示装置4の前側(表側、壁部3k側)には、透明な比較的薄い矩形状の入力操作パネル5(一例としてはタッチパネル、タッチセンサ、操作面)が設けられている。入力操作パネル5は、表示画面4aを覆っている。操作者(ユーザ等)は、例えば手指やスタイラス等によって、入力操作パネル5に対して、触れる、押す、擦る、あるいは入力操作パネル5の近傍で動かす等の操作を行うことで、入力処理を実行することができる。また、表示装置4の表示画面4aから出た光は、入力操作パネル5を通過して壁部3kの開口部3rから筐体3Aの前方(外方)へ出る。入力操作パネル5は、入力部の一例である。
筐体3A内には、表示装置4の後側(裏側、背後側、壁部3m側、表示画面4aとは反対側)に、複数の基板6,7(回路基板)が収容されている。基板6,7は、相異なる位置に配置され、いずれも、表示装置4と並行して設けられている。また、基板6,7は、壁部3k,3m,3n等と離間した状態で、すなわち、壁部3k,3m,3n等との間に空間が形成された状態で、設けられている。基板6,7は、表示装置4に沿って並べて配置され、筐体3Aの厚さ方向には重なり合わないのが好適である。また、基板6,7は、例えばねじ等の固定具によって、筐体3A(第二部材3Rrまたは第三部材3Md)に固定されている。
図1に示される基板6,7(第一基板、第一回路基板、制御基板、メイン基板)には、CPU(central processing unit)等の複数の電子部品(部品、素子、図示されず)が実装されている。電子部品には、発熱体が含まれる。また、発熱量の大きな電子部品(発熱体)には、冷却機構(放熱部、受熱部、図示されず)を設けることができる。基板6,7および電子部品によって、制御回路(図示されず)の少なくとも一部が構成されている。制御回路は、例えば、映像信号処理回路や、チューナ部、HDMI(high-definition multimedia interface)信号処理部、AV(audio video)入力端子、リモコン信号受信部、制御部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース、記憶部(例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、HDD(hard disk drive)等)、音声信号処理回路等を、含むことができる。制御回路は、表示装置4の表示画面4aでの映像(動画や静止画等)の出力や、スピーカ(図示されず)での音声の出力、LED(light emitting diode、図示されず)での発光等を制御する。表示装置4や、スピーカ、LED等は、出力部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図1に示されるように、筐体3Aの端部3eには、バッテリ18(モジュール、部品、電子部品、着脱部品、交換部品)を着脱可能に収容したバッテリ収容部3sが設けられている。具体的に、バッテリ収容部3sは、筐体3Aの端部3eの、支持部2Aの両側の角部3h,3iに寄せて二箇所に位置されている。バッテリ収容部3sは、端部3eが反対側の端部3cに向けて凹んだ(切り欠かれた)矩形状の凹部(開口部)として構成されている。バッテリ18は、この凹部(開口部)を覆う(塞ぐ、埋める)ように取り付けられている。バッテリ18は、端部3eに沿って延びている。本実施形態では、一例として、交流電源が使用できないときなどに、バッテリ18によってテレビジョン受像機1Aの電源電力を得ることができる。
また、本実施形態では、一例として、図3に示されるように、バッテリ収容部3sが設けられた端部3eとは反対側の端部3cでは、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)との結合部30e,30h(係部、爪部、フック部、引っ掛かり部)は、筐体3Aの壁部3nより筐体3Aの内側に位置されている。すなわち、結合部30e,30hは、第一部材3Frおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方に覆われている。よって、本実施形態によれば、一例としては、結合部30e,30hが露出するのを抑制することができる。よって、例えば、結合が解除されやすくなる、美観が損なわれやすくなる等、結合部30e,30hが筐体3Aの外に露出することによる不都合が生じるのを、抑制することができる。
そして、本実施形態では、一例として、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)の結合部30hは、第一部材3Frの結合部30eより筐体3Aの外側に位置されている。よって、本実施形態では、一例として、結合部30e,30hの係わり(結合)によって、第一部材3Frが第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)に対して端部3e側から端部3c側へ(図3の下側から上側へ)移動するのが抑制されている。また、本実施形態では、結合部30e,30hの係わり(結合)によって、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdとが筐体3Aの厚さ方向に離間するのが抑制されている。なお、本実施形態では、結合部30e,30hの係わり(結合)によっては、第一部材3Frが第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)に対して端部3c側から端部3e側へ(図3の上側から下側へ)移動するのは抑制されていない。結合部30eは第一結合部の一例であり、結合部30hは第二結合部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図4に示されるように、バッテリ収容部3sが設けられた端部3eでは、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)との結合部30c,30y(係部、爪部、フック部、引っ掛かり部)は、筐体3Aの壁部3nより筐体3Aの外側に位置されている。また、結合部30c,30yは、結合具の一例としてのねじ10によって結合されている。結合部30cは、開口部31k(貫通孔や切欠等、本実施形態では、一例として貫通孔)が設けられた突出部31mを有する。突出部31mは、壁部3kから壁部3mに向けて、筐体3Aの厚さ方向に突出している。突出部31mは、壁部3nの外面に沿って延びている。すなわち、突出部31m(結合部30c)は、筐体3Aの壁部3nを筐体3Aの外側から覆っている。結合部30yは、壁部3nに設けられている。結合部30yには、結合具としてのねじ10が固定される部分として雌ねじ孔30y1が設けられている。ねじ10は、筐体3Aの外側から開口部31kに通され、雌ねじ孔30y1に結合される。これにより、結合部30c,30yが、結合具としてのねじ10によって結合される。
本実施形態では、一例として、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)の結合部30yは、第一部材3Frの結合部30cより筐体3Aの内側に位置されている。よって、本実施形態では、一例として、ねじ10が結合されていない状態での結合部30c,30yの係わりによって、第一部材3Frが第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)に対して端部3e側から端部3c側へ(図4の右側から左側へ)移動するのが抑制されている。なお、本実施形態では、ねじ10が結合されていない状態での結合部30e,30hの係わりによっては、第一部材3Frが第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)に対して端部3c側から端部3e側へ(図4の左側から右側へ)移動するのは抑制されていない。結合部30cは第三結合部の一例であり、結合部30yは第四結合部の一例である。
すなわち、本実施形態では、結合部30e,30hでの結合、ならびに結合部30c,30yでの結合の双方について、第一部材3Frが、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdに対して、端部3c側から端部3e側へ移動するのが抑制されていない。しかし、本実施形態では、第一部材3Frが、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdに対して、端部3c側から端部3e側へ移動するのが、結合具としてのねじ10によって抑制されている。このような構成により、一例としては、端部3c,3eの双方にねじ10等の結合具を設けることなく、比較的簡素な構成によって、筐体3Aを構成する第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdとを結合し、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdとがずれるのを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、一例として、結合具としてのねじ10の頭部10aが、機能部品としてのバッテリ18によって覆われ、隠されている。よって、例えば、ねじ10による結合部30c,30yの結合が解除されやすくなる、美観が損なわれやすくなる等、ねじ10が露出することによる不都合が生じるのが、抑制されやすい。本実施形態によれば、一例としては、結合具としてのねじ10を、専用の蓋などで覆う場合と比べて、部品点数を少なくすることができる等の利点がある。
また、本実施形態では、一例として、結合部30c,30yを結合する結合具としてのねじ10は、表示装置4に対して表示画面4aの反対側に位置されている。よって、一例としては、ねじ10が表示装置4に対して表示画面4aに沿った方向に重なった(ねじ10が表示装置4に対して側面4cの法線方向に位置された)場合に比べて、正面視で表示画面4aの側面4c(縁)から筐体3Aが外側へ張り出す長さをより小さくすることができる。よって、一例としては、表示装置4の大きさに対する筐体3Aの大きさがより小さくなりやすい。また、ねじ10は、表示画面4aに沿った方向(筐体3Aの厚さ方向との交叉方向)に沿って延びている。よって、一例としては、ねじ10が筐体3Aの厚さ方向に延びた場合に比べて、筐体3Aの厚さがより小さくなりやすい。
また、本実施形態では、一例として、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)に固定されたねじ10と突出部31m(結合部30c、第一部材3Fr)との間には、隙間g1,g2が設けられている。すなわち、ねじ10の頭部10aは壁部3nに接触し、頭部10aと突出部31mとの間には、隙間g1,g2が設けられる。隙間g1は、筐体3Aの厚さ方向に沿った隙間であり、隙間g2は、表示画面4aに沿った方向の隙間である。このような構成により、寸法ばらつきの累積等によって結合部30c(の開口部31k)と結合部30y(の雌ねじ孔30y1)との間の位置のずれが大きくなった場合にあっても、ねじ10が雌ねじ孔30y1に固定され結合部30c,30yによって第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)とが結合された状態をより確実に得ることができる。この結合部30c,30yの結合により、端部3eにおいて、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)とは、この隙間g1,g2の範囲内で移動可能に繋がっている。また、この結合部30c,30yの結合により、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)とは、遊びを有した状態で接続していると言うことができる。すなわち、本実施形態によれば、このような状態での結合によって、筐体3Aにひずみが生じるのが抑制されやすい。
<第2実施形態>
電子機器1Bの筐体3Bは、本実施形態では、一例として、図5〜11に示されるように、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)に構成されている。また、筐体3Bは、本実施形態では、一例として、図8〜11に示されるように、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。筐体3Bは、前面3a(正面、面、第一面、第一面部)とこの反対側の後面3b(背面、面、第二面、第二面部)と、を有する。前面3aと後面3bとは略並行している。また、筐体3Bは、図5,8〜11に示されるように、正面視では、四つの端部3c〜3f(辺部、縁部)と、四つの角部3g〜3j(尖部、曲部、端部)と、を有する。端部3c,3eは、長辺部の一例である。また、端部3d,3fは、短辺部の一例である。
また、筐体3Bは、前面3aを有する壁部3k(第一壁部、第一部分、プレート、フレーム、前壁部、表壁部、天壁部)と、後面3bを有する壁部3m(第二壁部、第二部分、プレート、後壁部、裏壁部、底壁部)と、を有する。壁部3k,3mは、矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)である。また、筐体3Bは、壁部3kと壁部3mとの間に亘った側面3p(面、周面、第三面)を有する四つの壁部3n(第三壁部、第三部分、プレート、側壁部、端壁部、立壁部、亘部)を有する。壁部3kには、一例としては矩形状の開口部3rが設けられている。
さらに、筐体3Bは、複数の部品(分割体)が組み合わせられて構成されることができる。筐体3Bは、本実施形態では、一例として、少なくとも壁部3kを含む第一部材3Fr(第一筐体部、第一部分、前側部材、カバー)と、少なくとも壁部3mを含む第二部材3Rr(第二筐体部、第二部分、後側部材、ベース、ボトム)とを有する。壁部3nは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrのうち少なくともいずれか一方(例えば、第二部材3Rr)に含まれる。また、本実施形態では、図12,14に示されるように、筐体3Bは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrとは別に、これらの間に位置した第三部材3Md(第三筐体部、第三部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、インナプレート、ミドルプレート、ミドルフレーム)を有する。壁部3nの一部は、第三部材3Mdに含まれることができる。筐体3Bは、金属材料や、合成樹脂材料等で構成されることができる。一例として、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdは、比較的剛性の高い材料(例えば、マグネシウム合金等の金属材料等)で構成されることができ、第一部材3Frは、比較的剛性の低い材料(第二部材3Rrおよび第三部材3Mdより剛性の低い材料、例えば合成樹脂材料等)で構成されることができる。なお、第一部材3Fr、第二部材3Rr、および第三部材3Mdには、リブ等の壁部(突出部、突出壁部)が設けられることができる。壁部により、筐体3Bの剛性が高くなりやすい。また、第三部材3Mdには、貫通孔等の開口部が設けられることができる。開口部により、一例としては、筐体3Bをより軽量に構成することができる。また、一例としては、筐体3B内での空気の流れを確保しやすくなる。なお、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのアセンブリ(図30等)は、第二筐体部の一例と言うことができる。
また、本実施形態では、一例として、図9,11に示されるように、長手方向を横向きにした使用状態で下側または手前側(ユーザに近い側)となる第一部3Baの厚さが、当該使用状態で上側または奥側(ユーザから遠い側)となる第二部3Bbの厚さより薄い。このため、机等の載置面P上に載せて使用する状態では、筐体3Bの前面3aおよび表示画面4aの載置面P(水平面)からの高さが、手前側(下側)から奥側(上側)に向かうにつれて、高くなる。よって、本実施形態によれば、一例としては、電子機器1Bに対して図9の左側(図11の右側)に位置したユーザにとって、表示画面4aが所謂チルトの状態となり、ユーザが表示画面4aを見やすいという利点がある。図9,11の状態での表示画面4aの載置面Pとの角度(鈍角側)は、135°以上でありかつ180°未満であるのが好適である。本実施形態では、一例として、筐体3Bの後面3bに複数の突出部3v(3v,3v)が設けられている。図9,11から明らかとなるように、図9,11の第二部3Bbに位置された突出部3vの先端部分と表示画面4aとの距離は、図9,11の第一部3Baに位置された突出部3vの先端部分と表示画面n4aとの距離より長い。本実施形態では、図9の左側(図11の右側)の突出部3v(の先端部分)は第一接触部の一例であり、図9の右側(図11の左側)の突出部3v(の先端部分)は第二接触部の一例である。
そして、筐体3Bには、部品16を出入可能に収容した部品収容部17が設けられている。部品収容部17の開口部17aは、本実施形態では、一例として、端部3dに開口している。この開口部17aは、いずれかの使用姿勢で上側となり、かつ非使用姿勢では下側とならない端部3dに設けられている。このような構成によれば、使用姿勢では、開口部17aが上側に位置される。よって、一例としては、部品16が部品収容部17から重力の作用によって脱落するのを抑制しやすくなる。部品16は、具体的には、例えば、スタイラス、スタイラスペン、ペン等である。
また、本実施形態では、一例として、図5,6に示されるように、バッテリ18(モジュール、部品、電子部品、着脱部品、交換部品)と、表示装置4とが、筐体3Bの厚さ方向には重ならず、厚さ方向と直交する方向(前面3aまたは後面3bに沿う方向、X方向またはY方向、本実施形態では一例として、Y方向)に並んで配置されている。よって、一例としては、バッテリ18と表示装置4とが筐体3Bの厚さ方向に重なった場合に比べて、筐体3Bをより薄く構成することができる。また、一例としては、バッテリ18と表示装置4とが筐体3Bの厚さ方向に重なった場合に比べて、バッテリ18をより厚くしやすくなり、ひいては、バッテリ18の単位体積あたりの容量を高めやすくなる。また、図9,11に示されるように、本実施形態では、筐体3Bは、薄い第一部3Baと、厚い第二部3Bbとを有している。バッテリ18を収容するバッテリ収容部3s(バッテリ支持部)は、厚い第二部3Bbの端部3cに設けられている。よって、一例としては、バッテリ収容部3sが第一部3Baに設けられた場合に比べて、バッテリ18を厚くしやすくなり、ひいては、バッテリ18の単位体積あたりの蓄電容量を高めやすくなる。
また、本実施形態では、一例として、図15に示されるように、バッテリ収容部3sが設けられた端部3cと反対側の端部3eが、スタンド2Bに支持される。よって、一例としては、作業者(ユーザ等)は、電子機器1Bがスタンド2Bに支持された状態で、バッテリ18を筐体3Bに着脱することができる。また、端部3eには、図7,10に示されるように、スタンド2Bのコネクタ(図示されず)と接続されるコネクタ19が設けられている。よって、一例としては、バッテリ収容部3sおよびコネクタ19が、相互に干渉することなく、筐体3Bに設けられやすい。なお、端部3eには、スピーカカバー3tも露出している。コネクタ19およびスピーカカバー3tは、端部3eの壁部3nに設けられた開口部3uを介して露出している。コネクタ19は、第一コネクタの一例である。
また、本実施形態では、一例として、図5,6,9,11に示されるように、筐体3Bの前面3aや側面3pには、操作部20やコネクタ21が設けられている。操作部20は、押しボタンや、押しスイッチ、スライドスイッチ、ポインティングデバイス等であることができる。コネクタ21は、電源ケーブル用のコネクタや、USBコネクタ、イヤホンやマイクのコネクタ等である。操作部20やコネクタ21は、筐体3Bの壁部3k,3nに設けられた開口部3uを介して露出している。また、前面3aには、カメラ3x(カメラモジュール、撮像装置)を設けることができる。
また、本実施形態では、一例として、図5,7,9,10,14に示されるように、筐体3Bの後面3bや側面3pには、電子部品12(図14等参照)の冷却等に用いる空気を導入したり排出したりする通気口22が設けられている。本実施形態では、一例として、後面3b(壁部3m)に、空気を導入する導入口22aが設けられ、側面3p(壁部3n、端部3d)に、空気を排出する排出口22bが設けられている。本実施形態では、導入口22aや排出口22bは、壁部3m,3nに設けられた複数の小孔22cが集まった部分として設けられている。なお、後面3bには突出部3vが設けられている。よって、図9,11に示されるような後面3bが載置面P上に載せられた状態でも、導入口22aは塞がれない。また、本実施形態では、筐体3Bの薄い第一部3Baと厚い第二部3Bbとの境界部分に、傾斜部3Bcが設けられている。そして、図7に示されるように、導入口22aのうちの一つ22a1が、傾斜部3Bcの後面3bに設けられている。図9,11に示されるように、傾斜部3Bcと載置面Pとの間の距離は、他の部分と載置面Pとの間の距離より大きくなるため、この傾斜部3Bcに設けられた導入口22a1については、空気の通流抵抗を減らしやすくなって、冷却効率をより高めやすくなる。また、本実施形態では、複数の導入口22aが設けられている。よって、一例としては、何らかの原因で一つの導入口22aが塞がれたような場合にあっても、他の導入口22aから空気流を筐体3B内に導入することができ、冷却性能が損なわれにくくなる。なお、筐体3B内は、冷却機構23(図13,14等参照)によって冷却してもよいし、自然冷却(対流冷却)によって冷却してもよい。
本実施形態では、一例として、図12,14に示されるように、第一部材3Frと第三部材3Mdとの間に、表示装置4(表示部、ディスプレイ、パネル)が収容されている。表示装置4の、前面3a側に位置した表示画面4aは、開口部3rを介して筐体3Bの前方(外方)に露出しており、使用者は、前方側から開口部3rを介して表示画面4aを視認することができる。表示装置4は、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD,liquid crystal display)や有機ELディスプレイ(OELD,organic electro-luminescent display)等である。
また、本実施形態では、一例として、表示装置4の前側(表側、壁部3k側)には、透明な比較的薄い矩形状の入力操作パネル5(一例としてはタッチパネル、タッチセンサ、操作面)が設けられている。入力操作パネル5は、表示画面4aを覆っている。操作者(ユーザ等)は、例えば、手指や部品16(スタイラス)等で入力操作パネル5に対して、触れる、押す、擦る、あるいは手指やスタイラス等を入力操作パネル5の近傍で動かす等の操作を行うことで、入力処理を実行することができる。また、表示装置4の表示画面4aから出た光は、入力操作パネル5を通過して壁部3kの開口部3rから筐体3Bの前方(外方)へ出る。入力操作パネル5は、入力部の一例である。
そして、本実施形態では、一例として、図12,14に示されるように、筐体3B内には、表示装置4の後側(裏側、背後側、壁部3m側、表示画面4aとは反対側)、本実施形態では、一例として、第二部材3Rrと第三部材3Mdとの間に、複数の基板6,7,25が収容されている。基板6,7,25は、相異なる位置に配置され、いずれも、表示装置4と並行して設けられている。また、基板6,7,25は、壁部3k,3m,3n等と離間した状態で、すなわち、壁部3k,3m,3n等との間に空間が形成された状態で、設けられている。基板6,7,25は、表示装置4に沿って並べて配置され、筐体3Bの厚さ方向には重なり合わないのが好適である。また、基板6,7,25は、ねじ等の結合具によって、筐体3Bに固定されている。
また、本実施形態では、一例として、基板6(第一基板、第一回路基板、制御基板、メイン基板)には、例えば、CPU(central processing unit)や、グラフィックコントローラ、電源回路部品、PCH(platform controller hub)、メモリスロットコネクタ、LCDコネクタ、I/O(input/output)コネクタ、電源コイル、素子、コネクタ等の複数の電子部品12(図14参照、図14には一部のみ図示)を実装することができる。電子部品12には、発熱体が含まれる。発熱量の大きな電子部品12(発熱体)には、冷却機構23を設けることができる。冷却機構23は、ヒートシンク(受熱部、図示されず)、ヒートパイプ23a、放熱部23b、ファン24等を含んでいる。基板6および電子部品12によって、制御回路(図示されず)の少なくとも一部が構成されている。また、制御回路は、例えば、映像信号処理回路や、チューナ部、HDMI(high-definition multimedia interface)信号処理部、AV(audio video)入力端子、リモコン信号受信部、制御部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース、記憶部(例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)等)、音声信号処理回路等を、含むことができる。制御回路は、表示装置4の表示画面4aでの映像(動画や静止画等)の出力や、スピーカ(図示されず)での音声の出力、LED(light emitting diode、図示されず)での発光等を制御する。表示装置4や、スピーカ、LED等は、出力部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図9,11,13からわかるように、基板6,7および冷却機構23は、筐体3Bの厚い第二部3Bbに位置されている。よって、一例としては、基板6,7および冷却機構23が薄い第一部3Baに位置された場合に比べて、空間をより広く確保しやすくなり、冷却機構23のファン24によって流される空気流による冷却効果が得られやすい。また、本実施形態では、一例として、ファン24および放熱部23bは、規定された(制御された)使用状態で上側となる端部3cと端部3dとが接続される角部3gに設けられている。したがって、一例としては、電子機器1Bの使用姿勢によらず、ファン24および放熱部23bを筐体3B内の上側に配置することができる。よって、一例としては、熱が筐体3B内に留まりにくくなる。なお、ファン24および放熱部23bは、排出口22bに隣接して設けられている。
また、本実施形態では、一例として、基板7は、冷却機構23との間で基板6を挟む位置(第二部3Bbで基板7、基板6、および冷却機構23の順に並ぶ位置)に設けられる。このような構成により、外部から吸気された空気が基板6の位置に到達する前に基板7に当たる。よって、一例としては、基板7の放熱効率が高くなりやすい。また、モジュール8A,8Bが実装された基板7が、筐体3B内の部品の中では比較的重量が大きく筐体3Bの中央に位置した基板6に対し、他の重量物である冷却機構23と反対側に位置される。よって、一例としては、電子機器1Bの重量バランスがより良くなる。よって、一例としては、ユーザは、電子機器1Bを持ち運ぶ際に、より持ちやすい。
また、本実施形態では、一例として、図7,14に示されるように、筐体3Bの壁部3mに、ファン24に近い導入口22a2と、基板6を挟んで導入口22a2の反対側に位置した導入口22a3と、導入口22a2,22a3より発熱体としての電子部品12に近い導入口22a1と、が設けられている。導入口22a2が設けられたことで、筐体3B内により効率良く空気流を流すことができる。また、導入口22a3から導入された空気流Sは、基板6の後側の第二面6bに沿ってファン24に向けて流れる空気流S2と、基板6のファン24の反対側に位置した端部6cの外側を通過して(回り込んで、迂回して)基板6の前側の第一面6aに沿ってファン24に向けて流れる空気流S1と、に分けられる。よって、基板6の第一面6aおよび第二面6bの両側に設けられた電子部品12(発熱体)を冷却することができる。
また、本実施形態では、一例として、図13に示されるように、基板7およびモジュール8A,8Bは、表示装置4に沿って配置されている。また、基板25には、電子部品12が設けられている。また、筐体3B内には、フレキシブルケーブル27が収容されている。フレキシブルケーブル27は、基板6,7,25や、表示装置4、コネクタ19等の間を、電気的に接続している。フレキシブルケーブル27は、例えば、フレキシブルプリント配線板や、フラットケーブル等である。
また、図13に示されるように、筐体3B内には、複数のアンテナ26が収容されている。本実施形態では、一つの通信モジュール(例えば、モジュール8B)に接続された複数のアンテナ26が、相互に離間して配置されている。本実施形態では、一例として、一つのアンテナ26は、筐体3Bの端部3dおよび端部3eの近傍(角部3hの近傍)に配置され、もう一つのアンテナ26は、筐体3Bの端部3eおよび端部3fの近傍(角部3iの近傍)に配置されている。これにより、一例としては、アンテナ26の空間ダイバーシティを構成することができる。なお、アンテナ26とモジュール8Bとは、ケーブル28を介して電気的に接続されている。なお、一方のアンテナ26を送受信用とし、他方のアンテナ26を受信専用とするなど、複数のアンテナ26,26で機能を分けることもできるし、一方のアンテナ26を他方のアンテナ26の予備として利用することもできる。
本実施形態では、一例として、図15,16に示されるように、スタンド2Bは、第一支持部2aと、第二支持部2bと、を有する。第一支持部2aは、載置面P(図16参照)上に載せられ、土台(台部、底部、下部、基礎部、基底、基底部、載部、脚部、脚、倒れ抑制部、抑制部)として機能する。第二支持部2bは、第一支持部2a(の底部)から載置面P上に突出し、電子機器1Bの筐体3Bを所定の姿勢(位置)で保持する。すなわち、第二支持部2bは、保持部(起立部、縦部、上部、受部、持部、覆部、当接部、接触部、ガイド部)として機能する。なお、第一支持部2aと第二支持部2bとは、部品として明確に分けられている必要は無く、部品の部位等であってもよい。また、本実施形態では、一例として、スタンド2Bは、第一支持部2aと第二支持部2bとの間に位置され、第一支持部2aの上方かつ第二支持部2bの後方に突出した突出部2cを有する。この突出部2cは、部品を収容した部品収容部41としての機能を有するとともに、第一支持部2aと第二支持部2bとの間に介在して、第二支持部2bを支持した支持部として機能している。スタンド2B、第一支持部2a、第二支持部2b、および突出部2cは、電子機器1Bを支持する支持部の一例である。第一支持部2a、第二支持部2b、および突出部2cは、種々のスペック(形状や、構造、数等)で具現化することができる。スタンド2Bは、当該スタンド2Bの所定位置(装着位置、保持位置、載置位置)に位置された電子機器1Bに、機械的ならびに電気的に接続される。
スタンド2Bは、装着された電子機器1Bに関する種々の機能を提供することができる。スタンド2Bは、例えば、表示画面4aを起立させるためのスタンドとして機能することができる。この場合、スタンド2Bは、表示画面4aの角度(電子機器1Bの姿勢)を可変設定する機能を有することができる。これについては後述する。また、スタンド2Bは、例えば、電子機器1Bの充電装置として機能することができる。この場合、スタンド2Bは、電子機器1Bに対して電気的に接続された有線の充電装置として機能することができる他、非接触充電(ワイヤレス給電)を行う充電装置として機能することができる。この場合、非接触充電部は、一例としては、第二支持部2bに設けられる。また、スタンド2Bは、例えば、電子機器1Bに電気的に接続されるコネクタを増やすコネクタ部(コネクタ用ハブ、データや信号等の中継装置)として機能することができる。また、スタンド2Bは、例えば、電子機器1Bのスピーカとして機能することができる。また、スタンド2Bは、例えば、電子機器1Bの冷却機能を備えることもできる。その場合、一例としては、スタンド2Bの筐体40内に通気経路やファン等が設けられ、通気経路を通る空気により、電子機器1Bの冷却を補助あるいは促進することができる。また、通気経路は、電子機器1Bの通気口22と面した開口部を有することができる。また、一例としては、スタンド2Bは、電子機器1Bに面した冷却部を有しても良い。また、スタンド2Bは、例えば、ACアダプタの機能を備えることもできる。
また、本実施形態では、一例として、スタンド2Bは、少なくとも部分的に中空構造を有する。スタンド2Bは、筐体40を有し、筐体40内に、基板や、コネクタ、電子部品、ハーネス等の各種部品(図示されず)の少なくとも一部が収容されている。筐体40は、合成樹脂材料や金属材料(本実施形態では、一例として合成樹脂材料)で構成されることができる。また、本実施形態では、一例として、筐体40内には、フレーム(枠部材、骨格部材、高剛性部材、剛性部材、強度部材、図示されず)が設けられている。フレームは、金属材料や合成樹脂材料(本実施形態では、一例として、金属材料)で構成されることができる。また、本実施形態では、一例として、筐体40の一部であり突出部2cとして構成された部品収容部41には、基板および当該基板に設けられたコネクタや電子部品等が収容されている。
本実施形態では、一例として、図15,16に示されるように、第一支持部2aは、載置面Pに沿った側方視(図16の視線)では薄く、載置面Pと垂直な平面視では矩形状(台形状)の外観を呈し、載置面Pに沿う扁平な形状(板状、壁状)に構成されている。また、本実施形態では、一例として、第二支持部2bは、第一支持部2aの端部2a2から垂直より後側(電子機器1Bを装着した状態での後側、端部2a2の反対側の端部2a3側)へ僅かに倒れた方向に突出している。第二支持部2bは、図15,16に示されるように、電子機器1Bの筐体3Bの一端部(本実施形態では、一例として、端部3e)の一部を、電子機器1Bを所定位置(保持位置、保持領域)に装着する(挿入する)方向(本実施形態では、一例として上方)を除く各方向、すなわち、下方、後方、側方(左方および右方)、ならびに前方から囲う(覆う)ように保持する(支持する、持つ、支える)。また、端部3e(図1〜7参照)に沿った部分も、第二支持部2bで覆うことができる。また、第二支持部2bは、電子機器1Bがスタンド2Bの所定位置に向けて移動する(スライドする、変位する、挿入される、装着される)際に、電子機器1Bの筐体3Bを当該所定位置に案内するガイドとしても機能する。すなわち、第二支持部2bは、案内部(ガイド部、スライド部、滑部)の一例である。本実施形態では、一例として、第二支持部2bは、壁部2e〜2hを有する。壁部2e(第一壁、第一壁部、底壁部、下壁部)は、所定位置に保持された筐体3Bの下方に位置され、筐体3Bを下方から覆う。壁部2f(第二壁、第二壁部、後壁部、背壁部)は、筐体3Bの後方に位置され、筐体3Bを後方(後側、後面側、背面側、背後側)から覆う。壁部2g(第三壁、第三壁部、側壁部)は、筐体3Bの側方に位置され、筐体3Bを側方から覆う。壁部2h(第四壁、第四壁部、前壁部)は、筐体3Bの前方に位置され、筐体3Bを前方から覆う。なお、壁部2eは、第一支持部2aの一部として構成することもできる。
また、本実施形態では、一例として、スタンド2Bは、電子機器1Bの機能部分を露出させた状態で、あるいは機能部分がスタンド2Bの周囲と連通された状態で、電子機器1Bを覆っている。一例として、本実施形態では、図15に示されるように、電子機器1Bの前方に対応して、第二支持部2bには、開口部2iが設けられている。開口部2iは、切欠部や貫通孔等(本実施形態では、一例として切欠部)として設けることができる。すなわち、本実施形態では、電子機器1Bがスタンド2Bに装着された姿勢で、筐体3Bの前面3aの左右両側に位置する端部3d,3fに沿った部分であって、表示画面4aおよび開口部3rから外れた部分が、第二支持部2b(の壁部2h)で覆われている。このような構成により、一例としては、表示画面4aの視認性が確保されやすい。なお、筐体3Bの前面3aの下側に位置する端部3eを覆う部材(例えば、第二支持部2b、第一支持部2a、筐体40の一部、筐体40とは別の部材等)で覆われてもよい。
また、本実施形態では、一例として、スタンド2Bは、電子機器1Bの筐体3Bに設けられた通気口22が露出した状態で、電子機器1Bを保持している。図7,9,10に示されるように、通気口22は、筐体3Bの第二部3Bbおよび傾斜部3Bcに設けられている。そして、図7,9,11,15からわかるように、通気口22は、第二支持部2bの各部の上側の端部2j(縁部、辺部)より上方に位置し、スタンド2Bに覆われず、露出している。よって、一例としては、通気口22を通る空気(空気流)がスタンド2Bに妨げられるのが抑制されやすい。また、筐体3Bに設けられたコネクタ21の開口部3uや、部品16を収容した部品収容部17の開口部17a、操作部20の開口部3u等も露出している。よって、本実施形態では、一例としては、スタンド2Bによって開口部3u,17aに対する部品や手指等の接近や操作が妨げられるのが抑制されやすい。また、上記構成により、筐体3B中で発熱量の大きい領域の一例である筐体3Bの第二部3Bbが、スタンド2Bから露出する。よって、一例としては、第二部3Bbがスタンド2Bで覆われた場合に比べて、放熱性が大きくなりやすい。また、一例としては、冷却効率が高くなりやすい。
また、本実施形態では、一例として、図17に示されるように、第一部材3Fr(第一筐体部材)は、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)かつ枠状に構成されている。具体的に、第一部材3Frは、壁部3k,3n1(3n)を有する。壁部3n1(3n)は、壁部3kの周縁部で当該壁部3kから起立される。第一部材3Frの中央部には、開口部3rが設けられている。開口部3rの周縁部としての壁部3kおよび前面3aは、帯状かつ板状に形成されている。また、第一部材3Frは、突出部30bを有する。突出部30bは、バッテリ収容部3sの長手方向端部に位置した第一支持部30a1(図20参照)を前方から覆う。突出部30bは、壁部3kおよび前面3aから連続して端部3d,3fの延長方向に突出している。その先端側は、壁部3mおよび後面3b(図9,7参照)側に筐体3Bの外側に凸に円弧状に湾曲し、端部3cおよび側面3pの一部を形成している。図12に示されるように、第一部材3Frは、表示装置4および入力操作パネル5の縁(周縁部)を前方側から覆っている。よって、第一部材3Frは、ベゼル(フロントベゼル)の一例である。また、第一部材3Frは、バッテリ18に面する部分(端部3cに位置した(沿った)部分)を除き、露出される。すなわち、第一部材3Frは、シェルの一例である。
また、第一部材3Frには、その外周に沿って、他の筐体部材(第二部材3Rrまたは第三部材3Md)と結合される結合部30c,30d,30eが設けられている。第一部材3Frのバッテリ収容部3sが設けられる側の端部3cに沿った部分には、結合部30cと、結合部30dが設けられている。結合部30cは、ねじ10等の結合具を通す開口部(本実施形態では、一例として貫通孔)として構成される。結合部30cは、ねじ10等の結合具を介して他の筐体部材(本実施形態では、一例として第三部材3Md)の結合部30y(図19参照)と結合する。結合部30d(係部)は、他の筐体部材(本実施形態では、一例として第三部材3Md)の結合部30z(係部、図19参照)と係わって結合する。また、第一部材3Frの端部3c以外の端部3d,3e,3fに沿った部分には、結合部30eが設けられる。結合部30e(係部)は、他の筐体部材(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)の結合部30h(係部、図18参照)と係わって結合する。結合部30eは、第一係部の一例である。結合部30hは、第二係部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図18に示されるように、第二部材3Rr(第二筐体部材)は、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)に構成されている。また、第二部材3Rrは、全体として、プレート状に構成されている。具体的には、第二部材3Rrは、壁部3mと、壁部3n2(3n),30fとを有する。壁部3n2(3n),30fは、壁部3mの周縁部で当該壁部3mから起立する。壁部30fは、バッテリ収容部3sおよびバッテリ支持部(第二支持部30a2)の一部を構成し、バッテリ18と面する。第二部材3Rrは、バッテリ18に面する部分(端部3cに位置した(沿った)部分)を除き、露出される。すなわち、第二部材3Rrは、シェルの一例である。
また、壁部3mの筐体3Bの内側には、他の筐体部材(第一部材3Frまたは第三部材3Md)と結合される結合部30gが設けられている。結合部30gは、ねじ10等の結合具を介して他の筐体部材(本実施形態では、一例として第三部材3Md)の結合部30x(図19参照)と結合する。結合部30gは、壁部3mから筐体3Bの内側に突出した突出部として構成され、結合具が固定される固定部(例えば、雌ねじ孔)を有する。また、壁部3mには、部品16を収容する部品収容部17が設けられている。また、壁部30f以外の壁部3nには、結合部30hが設けられる。結合部30h(係部)は、他の筐体部材(本実施形態では、一例として第一部材3Fr)の結合部30e(係部、図17参照)と係わって結合する。
また、第二部材3Rrは、バッテリ収容部3sの長手方向端部に位置した第一支持部30a1の一部である突出部30iを有する。この突出部30iは、壁部30j,30k,30m,30nを有する。壁部30jは、壁部3n2(3n)に連なる。壁部30kは、壁部30jと離間して壁部30jに沿う。壁部30mは、壁部30jと壁部30kとに亘り壁部3mと連なる。壁部30nは、壁部30mの先端側で壁部30jと壁部30kとに亘る。突出部30iの壁部30j,30k,30m,30nで囲まれた領域には、これら壁部30j,30k,30m,30nによって、筐体3Bの内側(端部3e側および壁部3k側)に向けて開放された凹部31a(空間、部品収容部、収容部)が形成されている。なお、壁部30nは、壁部30mに連なり壁部3kおよび前面3a(図9,11参照)側に筐体3Bの外側に凸に円弧状に湾曲し、端部3cおよび側面3pの一部を形成している。
また、本実施形態では、一例として、図19に示されるように、第三部材3Md(第三筐体部材)は、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)に構成されている。また、第三部材3Mdは、全体として、プレート状に構成されている。具体的には、壁部32a,30p,30r,30sを有する。壁部32aは、矩形状かつ板状に構成され、表示装置4の背面4b(図26参照)を支持する。壁部32aは、第一壁部の一例である。壁部30p,30r,30sは、壁部32aの周縁部で当該壁部32aから起立される。壁部30pは、端部3cに位置し(沿い)、バッテリ収容部3sおよびバッテリ支持部(第二支持部30a2)の一部を構成し、バッテリ18と面する。壁部30pは、側壁の一例である。また、壁部30rは、端部3cに位置し(沿い)、壁部30pより筐体3Bの内側に位置し、表示装置4の側面4c(図26参照)に面し(当該側面4cを覆い)、当該側面4cを支持する。また、壁部30sは、端部3d,3e,3fに位置し(沿い)、第一部材3Frまたは第二部材3Rrの壁部3nより筐体3Bの内側に位置され、表示装置4の側面4cに面し(当該側面4cを覆い)、当該側面4cを支持する。壁部3nと壁部30sとの間には、ハーネスや、基板、コネクタ、等の部品が収容された凹部(空間、部品収容部、収容部)が形成される。壁部30sは、端部の一例である。また、壁部30r,30sは、第二壁部の一例である。また、壁部30pは、第一端部の一例であり、壁部30sは、第二端部の一例である。
また、第三部材3Mdは、バッテリ収容部3sの長手方向端部に位置した第一支持部30a1の一部である突出部30tを有する。この突出部30tは、壁部30u,30v,30wを有する。壁部30uは、壁部32aと並行して(並行に)設けられる。壁部30vは、壁部30pから当該壁部30pと交叉する方向(本実施形態では、一例として直交する方向)に沿って延びる。また、壁部30vは、壁部32aとも交叉する方向(本実施形態では、一例として直交する方向)に沿って延びる。壁部30wは、壁部30uと壁部30vとの先端部間に亘る。これら壁部30u,30v,30wによって、筐体3Bの内側(端部3e側および壁部3m側)に向けて開放された凹部31b(空間、部品収容部、収容部)が形成されている。第二部材3Rrに設けられた凹部31aと第三部材3Mdに設けられた凹部31bとが、筐体3Bの厚さ方向に重なり、バッテリ18の長手方向の両端部の筐体3B内に、端部3e側に開放された部品収容部が構成される。
また、第三部材3Mdには、他の筐体部材(第一部材3Frまたは第二部材3Rr)と結合される結合部30x,30y,30zが設けられている。結合部30xは、壁部32aに設けられ、ねじ10等の結合具を介して他の筐体部材(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)と結合する。結合部30xは、結合部30g(図18参照)に対応し、ねじ10等の結合具(第二結合具)を通す開口部(本実施形態では、一例として貫通孔)として設けられている。また、結合部30yは、壁部30pに設けられ、ねじ10等の結合具を介して他の筐体部材(本実施形態では、一例として第一部材3Fr)と結合する。結合部30yは、結合部30cに対応し、ねじ10等の結合具を結合する結合部(本実施形態では、一例として雌ねじ孔)を有する。また、結合部30zは、壁部30pに設けられ、他の筐体部材(本実施形態では、一例として第一部材3Fr)の結合部30d(係部、図17参照)と係わって結合する。
本実施形態では、バッテリ18がバッテリ収容部3sに収容された(装着された)状態では、第三部材3Mdは筐体3Bの外には露出しない。よって、本実施形態では、一例として、第三部材3Mdに対しては塗装等の外見を向上させるための処理が不要となる。また、本実施形態では、一例として、第二部材3Rrと第三部材3Mdとが金属材料で構成され、第一部材3Frが合成樹脂材料で構成される。すなわち、本実施形態では、一例として、筐体3Bの剛性は、主として第二部材3Rrおよび第三部材3Mdによって確保される。よって、その分、第一部材3Frは、第三部材3Mdが無い場合に比べて剛性を低くすることができる。このように、複数の部材に機能を分けることで、製造の手間を減らすことができる等の利点が得られる場合がある。
また、本実施形態では、一例として、図19に示されるように、第三部材3Mdの壁部32aには、複数の開口部31y(一例としては貫通孔)が設けられている。この開口部31yにより、一例としては、第三部材3Mdひいては電子機器1Bをより軽量に構成することができる。また、一例としては、開口部31yにより、筐体3B内での通気性が向上しやすい。また、図12にも示されるように、本実施形態では、一例として、基板6およびファン24に面した(対向した)領域Asには、開口部31yが設けられず、第二部材3Rrと第三部材3Mdとの間で基板6に対してファン24の反対側となる領域に面した(対向した)領域Aoに、開口部31yが設けられている。この点、本実施形態によれば、一例としては、壁部32aの開口部31yを通った空気は、基板6に対してファン24の反対側となる領域から、基板6のファン24の反対側の端部6c(縁、図14参照)の外側を通過して(回り込んで、迂回して)第三部材3Mdに対して基板6の反対側の面(第二面6b)にも流れやすい。
本実施形態では、一例として、図20,21に示されるように、バッテリ収容部3sは、筐体3Bの端部3cを切り欠いた部分(凹部、開口部)として設けられている。バッテリ収容部3sにバッテリ18が収容される(装着される)と、図8,9,11等に示されるように、バッテリ18の面18aと筐体3Bの前面3aとが連なるとともに、バッテリ18の面18aと反対側の面18bと筐体3Bの後面3bとが連なる。また、面18aおよび面18bは、外側に向けて凸となる状態に円弧状に湾曲した面18c(曲面)によって繋がっている。
本実施形態では、一例として、バッテリ収容部3sは、三つの筐体部材(第一部材3Fr、第二部材3Rr、および第三部材3Md)が組み合わせられて、構成されている。バッテリ18は、主として、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdによって支持される。また、バッテリ18の一部(本実施形態では、一例として、筐体3B側の部分、筐体3Bの端部3cに沿った部分)は、第一部材3Fr、第二部材3Rr、および第三部材3Mdによって覆われる。また、本実施形態では、一例として、バッテリ18の長手方向の両側の端部18dが、第一支持部30a1によって支持され、バッテリ18の短手方向の一方の端部18e(筐体3Bの端部3cに沿った端部)が、第二支持部30a2によって支持される。第一支持部30a1は、第二部材3Rrの突出部30iと第三部材3Mdの突出部30tとを含む。また、第二支持部30a2は、第二部材3Rrの壁部30fと第三部材3Mdの壁部30pとを含む。第一支持部30a1および第二支持部30a2は、バッテリ支持部の一例である。また、本実施形態では、一例として、図24,25に示されるように、第二部材3Rrの壁部30fおよび第三部材3Mdの壁部30pは、バッテリ収容部3sに面する部分では、筐体3Bの厚さ方向に並べて設けられている。
本実施形態では、一例として、図22,23に示されるように、バッテリ18の長手方向の端部18dには、第一支持部30a1と係わる係部18fが設けられる。係部18fは、一例として、バッテリ18の出入方向(装着方向、着脱方向、本実施形態では、一例として、前面3a、端部3d,3fに沿った方向、Y方向)に沿った溝(凹部、開口部)として設けられている。これに対応して、第一支持部30a1には、図20,21に示されるように、係部18fと係わる係部31cが設けられている。係部31cは、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)に、溝としての係部18fに挿入される突出部(突起、壁)として構成されている。使用者等がバッテリ18を持ってバッテリ収容部3sに近接させ、挿入すると、係部18fが係部31cに案内されながら、バッテリ18は所定位置(装着位置、結合位置)に移動する。すなわち、係部31cおよび係部18fは、支持部およびガイド部(案内部)の一例である。
また、バッテリ18の短手方向の端部18eには、コネクタ18gと、第二支持部30a2と係わる係部18hと、が設けられる。コネクタ18gは、バッテリ18の端部18eから突出している。これに対応して、第二支持部30a2には、図20,21に示されるように、コネクタ18gと機械的かつ電気的に接続されるコネクタ31dが設けられている。コネクタ31dは、基板6に電気的に接続され、第二支持部30a2に設けられた開口部31eから露出している。また、係部18hは、バッテリ18の長手方向に沿って離間した複数箇所(本実施形態では、一例として二箇所)で突出した突出部として設けられている。係部18hの先端部には爪部18i(係部、フック部、フック)が設けられている。これに対応して、第二支持部30a2には、係部18hが入れられる開口部31f(凹部)が設けられている。開口部31fは、図24,25に示されるように、第二部材3Rrの壁部30fと第三部材3Mdの壁部30pとの境界部分に、それらの隙間(切欠)として構成されている。隙間は、貫通孔より設けやすい。よって、本実施形態によれば、一例として、開口部31fの製造の手間を減らしやすい。また、本実施形態では、一例として、開口部31f内には、筐体3B(第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくとも一方、本実施形態では、一例として双方)にスライド可能(移動可能、変位可能)に支持された係部31g(可動部)が設けられている。係部31gの先端部には、爪部18iと関わる爪部31j(係部、フック部、フック)が設けられている。係部31gは、筐体3Bに露出した状態に設けられた操作子31h(部品、スライダ)と接続され、この操作子31hとともに動作する(連動する)。係部31gは、筐体3Bに設けられたガイド部31iに案内されて移動する。本実施形態では、一例として、ガイド部31iは、第二部材3Rrの壁部30fと第三部材3Mdの壁部30pとの境界部分に、それらの端部(端縁、縁、辺)間の隙間(切欠、スリット)として構成されている。隙間は、貫通孔より設けやすい。よって、本実施形態によれば、一例として、係部31gに関わる構成の製造の手間を減らしやすい。このような構成において、バッテリ18がバッテリ収容部3sに導入されるのに伴って、開口部31f内に係部18hが挿入される。バッテリ18が筐体3Bに対する所定位置(装着位置、結合位置)に位置した状態で、使用者の手指等によって操作子31hがフリー側(解除側)からロック側(固定側)へ動かされると、係部31gの爪部31jと係部18hの爪部18iとが係わり、バッテリ18が所定位置(装着位置、進入位置)でロック(固定)される。
また、本実施形態では、一例として、図24,25に示されるように、バッテリ18によって覆われた第二部材3Rrの壁部30fおよび第三部材3Mdの壁部30pは、その法線方向(Y方向)に凹んだあるいは突出した凹凸形状(凹部および凸部)を有している。これにより、バッテリ18に覆われた筐体3Bの端部3cの剛性が向上しやすい。
また、本実施形態では、一例として、図25,26に示されるように、第一部材3Frの結合部30c,30dは、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)に、筐体3Bの外側から結合されている。具体的に、結合部30cは、図26に示されるように、ねじ10等の結合具が通される開口部31kが設けられた突出部31mを有する。突出部31mは、壁部3kから壁部3m側に向けて筐体3Bの厚さ方向に突出している。この突出部31mは、第三部材3Mdの壁部30pおよび第二部材3Rrの壁部30fの面(外面)に沿って延びている。すなわち、突出部31mは、壁部30p,30fを筐体3Bの外側から覆っている。また、結合部30d(係部)は、図25に示されるように、第二部材3Mdの壁部30pの壁部3k側の端部に設けられた結合部30z(係部)に、筐体3Bの外側から係わっている。このように、第一部材3Frの結合部30c,30dが、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方を、筐体3Bの外側から覆った構成では、一例としては、バッテリ18を外した状態で、結合部30c,30dによる結合を解除しやすい。
また、本実施形態では、一例として、図26に示されるように、第一部材3Frの結合部30cと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第三部材3Md)の結合部30yに結合されるねじ10は、表示装置4に対して表示画面4aの反対側に位置される。よって、一例としては、ねじ10が表示装置4に対して表示画面4aに沿った方向に重なった(ねじ10が表示装置4に対して側面4cの法線方向に位置された)場合に比べて、正面視で表示画面4aの側面4c(縁)から筐体3Bが外側へ張り出す長さをより小さくすることができる。よって、一例としては、表示装置4の大きさに対する筐体3Bの大きさがより小さくなりやすい。
また、本実施形態の構成では、突出部31mが壁部3kから離れる方向に延び、突出部31mの突端(先端、端部)と結合部30dとが離間している。よって、一例としては、作業者が、結合部30cと結合部30yとの結合を解除した後、突出部31m(の先端部)に、手指や工具(例えば、マイナスドライバ)等によって壁部30p,30fから離間する方向(図26の右方向、右上方向)に力を作用させる場合に、結合部30dに対するモーメントアームがより長くなるため、結合部30dと結合部30zとの係わりを解除しやすくなる。また、ねじ10を表示装置4の背後側に設けた場合には、モーメントアームがより長くなりやすい。なお、突出部31mの根元部分(基端部分)には、突出部31mと壁部3kとの双方と交叉する方向に延びた突出部31p(壁部、リブ)が設けられる。よって、本実施形態によれば、突出部31mが曲がった際に、根元部分が変形するのが抑制されやすい。
また、本実施形態では、一例として、図25,26に示されるように、壁部3kが壁部30pから筐体3Bの中心から離れる方向に張り出している(突出している)。よって、一例としては、作業者が、結合部30cと結合部30yとの結合を解除した後、壁部3kの端部3k1(縁部、辺部)に、手指や工具等によって壁部3mから離間する方向(図26の上方向、左上方向)に力を作用させる場合に、結合部30dに対するモーメントアームがより長くなるため、結合部30dと結合部30zとの係わりを解除しやすくなる。また、壁部3kの張出部分に対応して、バッテリ18に開口部18jが設けられている。よって、筐体3Bの厚さが大きくなりにくい。
また、本実施形態では、一例として、図27〜29に示されるように、バッテリ収容部3s側の端部3c以外の端部3d,3e,3fでは、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方(本実施形態では、一例として第二部材3Rr)との結合部30e,30hは、筐体3Bの壁部3nより筐体3Bの内側に位置されている。すなわち、結合部30e,30hが、第一部材3Frおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方に覆われている。よって、本実施形態によれば、一例としては、結合部30e,30hが露出するのを抑制することができる。よって、例えば、結合が解除されやすくなる、美観が損なわれやすくなる等、結合部30e,30hが筐体3Bの外に露出することによる不都合が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、一例として、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方との結合は、バッテリ18に覆われた結合部30cと結合部30yとの結合がねじ10等の結合具を介しての結合であるのを除き、結合部30c,30y同士の係わり(引っ掛かり)による。よって、本実施形態によれば、一例としては、係わりより強固な結合具を介しての結合部を少なくとも一つの端部3cに設けることで、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方とのより確実な結合状態を確保することができるとともに、例えば、嵩張りやすくなったり重量が増大しやすくなったりといった、結合具を介しての結合箇所が増えることによって不都合が生じるのを抑制することができる。
バッテリ収容部3s側の端部3c以外の端部3d,3e,3fの結合部30e,30hにおける、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方とのでの結合(係わり)は、第一部材3Frと第二部材3Rrおよび第三部材3Mdのうち少なくともいずれか一方とを、表示画面4aに沿った方向に近付けて結合してもよいし、表示画面4aと交叉した方向に近付けて結合してもよい。表示画面4aに沿った方向に近付けて結合される構成(所謂スナップフィット方式)では、着脱がより容易に行われやすい。一方、表示画面4aと交叉した方向に近付けて結合される構成(所謂スライド方式)では、所謂スナップフィット方式の構成に比べて、結合部30e,30hの係わる部分をより大きく構成することができ、結合部30e,30hによる結合力がより大きくなりやすい。
また、本実施形態では、一例として、図12,30に示されるように、第二部材3Rrと第三部材3Mdとは、ねじ10等の結合具(第二結合具)によって結合され、その結合具による結合部30x,30g(図18,19参照)が表示装置4または第一部材3Frで覆われている。よって、本実施形態によれば、一例としては、主として剛性および強度を保つ二つの筐体部材としての第二部材3Rrと第三部材3Mdとの結合部30x,30gが筐体3Bの外に露出するのを抑制することができる。よって、例えば、結合が解除されやすくなる、美観が損なわれやすくなる等、結合部30x,30gが露出することによる不都合が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、一例として、第三部材3Mdの壁部32aには、第二部材3Rr側に向けて凹んだ凹部31r(開口部)が設けられている。具体的に、凹部31rは、対向した端部3d,3f間に亘って、端部3c,3eと並行して(平行に)設けられ、その凹部31rの境界部分に、段差状(傾斜面状)の壁部31sが設けられている。壁部31sにより、第三部材3Mdの剛性が向上しやすくなる。よって、本実施形態によれば、一例として、凹部31rによって、表示装置4の基板4dが収容されるスペース(空間、領域)を確保しながら、第三部材3Mdの剛性が向上しやすくなる。
そして、本実施形態にあっても、図29に示される端部3eでの結合部30e,30hの結合は、図3に示される上記第1実施形態での端部3cでの結合部30e,30hの結合と全く同様である。さらに、図26に示される端部3cでの結合部30c,30yの結合は、図4に示される上記第1実施形態での端部3eでの結合部30c,30yの結合と全く同様である。したがって、本実施形態にあっても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第1変形例>
本変形例にかかる電子機器1Cでは、一例として、図31に示されるように、二つの筐体3C1,3C2がヒンジユニット18Cを介して回動可能に接続されている。本変形例では、筐体3C1,3C2の端部3cに設けられた上記実施形態と同様の結合部30c,30y(ただし、図31には図示されず)ならびに結合具としてのねじ10(ただし、図31には図示されず)が、バッテリ等のモジュールではなく、機能部品としてのヒンジユニット18Cで覆われることができる。本変形例の構成でも、上記実施形態と同様の効果が得られる。なお、ヒンジユニット18Cには、コネクタ18kや、スイッチ18m(操作部)、バッテリ18n等が設けられうる。
<第2変形例>
本変形例にかかる電子機器1Dでは、図32,33に示されるように、筐体3Dは、第一部材3Frと第二部材3Rrとを含む。第一部材3Frおよび第二部材3Rrの一端部(図32,33の左側の端部)は、結合部30e,30h(係部、爪部)によって結合され、他端部(図32,33の右側の端部)は、結合部30c,30y(係部、爪部)によって結合されている。また、本変形例でも、結合部30hが、結合部30eの筐体外側に位置され、結合部30yが、結合部30cの筐体内側に位置されている。そして、結合部30c,30yの少なくとも一部を覆うように、筐体3Dには、機能部品(モジュール)としてのバッテリ18Dが着脱可能に取り付けられる。バッテリ18Dのコネクタ18gは、結合部30c,30yとは外れた位置に設けられたコネクタ31dに結合され、電気的に接続される。バッテリ18Dには開口部(凹部)18jが設けられている。この開口部18j内に、結合部30c,30yの少なくとも一部が収容されている。少なくとも結合部30c,30yは、いずれも筐体3Dの厚さ方向(図32,33の上下方向)に近付いて結合される(所謂スナップフィット方式)。このような構成によっても、一例としては、上記実施形態や変形例と同様の効果が得られる。また、本変形例によれば、一例としては、バッテリ18Dに開口部18jが設けられる場合に、その開口部18jを有効に利用して、結合部30c,30yを位置させることができる。また、本変形例によれば、一例としては、筐体3D内に電子部品12として表示装置が収容される場合、当該表示装置を結合部30c,30y側の端部により寄せて設けることができる。なお、図32,33には図示されていないが、結合部30c,30yあるいは他の部分で、第一部材3Frおよび第二部材3Rrをねじ等の結合具によって結合することができる。
<第3変形例>
本変形例にかかる電子機器1Eでは、図34,35に示されるように、筐体3Eは、第一部材3Frと第二部材3Rrとを含む。第一部材3Frおよび第二部材3Rrの一端部(図34,35の左側の端部)は、結合部30e,30h(係部、爪部)によって結合され、他端部(図34,35の右側の端部)は、結合部30c,30y(係部、爪部)によって結合されている。また、本変形例でも、結合部30hが、結合部30eの筐体外側に位置され、結合部30yが、結合部30cの筐体内側に位置されている。そして、結合部30c,30yの少なくとも一部を覆うように、筐体3Eには、機能部品(モジュール)としてのバッテリ18Eが着脱可能に取り付けられる。バッテリ18Eのコネクタ18gは、結合部30c,30yとは外れた位置に設けられたコネクタ31dに結合され、電気的に接続される。バッテリ18Eには開口部(凹部)18jが設けられている。この開口部18j内に、結合部30c,30yの少なくとも一部が収容されている。結合部30e,30hならびに結合部30c,30yは、いずれも筐体3Eの厚さ方向と交叉した方向(直交方向、図34,35の左右方向)に近付いて結合される(所謂スライド方式)。また、二つの端部のうち一方側の結合部30c,30yについては、厚さ方向と交叉した方向(直交方向、スライド方向)について、突起30c1,30y1(爪、係部)によるスナップフィット機構(抜止機構、抜止部、結合部、係部)が構成されている。このような構成によっても、一例としては、上記実施形態や変形例と同様の効果が得られる。また、本変形例でも、一例としては、バッテリ18Eに開口部18jが設けられる場合に、その開口部18jを有効に利用して、結合部30c,30yを位置させることができる。また、本変形例でも、一例としては、筐体3E内に電子部品12として表示装置が収容される場合、当該表示装置を結合部30c,30y側の端部により寄せて設けることができる。なお、図34,35には図示されていないが、結合部30c,30yあるいは他の部分で、第一部材3Frおよび第二部材3Rrをねじ等の結合具によって結合することができる。
<第4変形例>
本変形例にかかる電子機器1Fでは、図36に示されるように、筐体3Fは、第一部材3Frと第二部材3Rrとを含む。第一部材3Frおよび第二部材3Rrの一端部(図36の左側の端部)は、結合部30e,30h(係部、爪部)によって結合され、他端部(図36の右側の端部)は、結合部30c,30y(係部、爪部)によって結合されている。また、本変形例でも、結合部30hが、結合部30eの筐体外側に位置され、結合部30yが、結合部30cの筐体内側に位置されている。ただし、本変形例では、結合部30c,30yは、バッテリ等の機能部品(モジュール)では覆われていない。結合部30e,30hならびに結合部30c,30yは、いずれも筐体3Fの厚さ方向と交叉した方向(直交方向)に近付いて結合される(所謂スライド方式)。また、二つの端部のうち一方側の結合部30c,30yについては、厚さ方向と交叉した方向(直交方向、スライド方向)について、突起30c1,30y1(爪、係部)によるスナップフィット機構(抜止機構、抜止部、結合部、係部)が構成されている。このような構成によっても、一例としては、上記実施形態や変形例と同様の効果が得られる。なお、図36には図示されていないが、結合部30c,30yあるいは他の部分で、第一部材3Frおよび第二部材3Rrをねじ等の結合具によって結合することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、結合部として、ねじ以外のクリップ等を用いることができる。また、モジュールや機能部品として、バッテリ以外の部品(例えば、HDDユニットや、ODD(optical disk drive)ユニット等)を用いることができる。また、上記各実施形態の技術的特徴は、適宜に組み合わせて実施することができる。また、各構成要素のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。