JP5161822B2 - 支柱固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、雪崩や落石を防止するための落石・雪崩防止柵用の支柱を斜面に所定間隔で固定するための支柱固定構造に関する。
道路等に近接して落石の恐れがある斜面部には、通常、サポート付きの支柱をコンクリート基礎等に適宜の間隔で建て込み、複数本のワイヤーの各端部を支柱に締め込み連結し、各ワイヤーに所定の張力を付加して各支柱に上下間隔をおいて張設した落石・雪崩防止柵を設ける場合がある。この落石・雪崩防止柵では、この防護部材としてのワイヤー以外に、例えば金網を支柱に締め込み連結し、各支柱間において張設する場合もあれば、H形鋼や鋼管等をこの支柱間に掛け渡しする場合もある。
何れの場合においても、落石や落雪をこれらワイヤーや金網等を初めとした防護部材により弾性的に緩衝してこれらを受け止めることになるが、その衝撃力に耐えられるようにするため、斜面内に埋設された支柱下端を例えばコンクリート基礎で固定することにより安定化させる工法が提案されている。
しかしながら、かかる工法では、コンクリート基礎を埋設するために、斜面内の基礎掘削を施す必要があるが、コンクリート基礎のみを介して落石や落雪による衝撃を受け止める必要があるところ、かかるコンクリート基礎自体のサイズが大きくなり、養生期間を含めて施工期間が長期化してしまうという問題点があった。また、かかるコンクリート基礎を施工するためには、大量の土砂を排出し、或いは大量の岩砕を行うため、景観を著しく損ない、また掘削に伴う施工コストが増加してしまうという問題点があった。
このため、かかる土砂の排出量や岩砕の量を減らすために、支柱基礎にアンカー工を応用する試みが従来から行われている。
例えば、特許文献1においては、支柱のアンカーボルトをコンクリート基礎中に埋め込んだ構造が提案されている。ちなみに、この支柱は、アンカーボルトに対して回動自在となるように構成されている。この特許文献1の開示技術では、コンクリート基礎自体の体積を小さくすることが可能となり、土砂の排出量や岩砕の量を減らすことが可能となり、更には使用するコンクリートの量を減らすことでコスト削減を図ることが可能となる。
また、支柱をアンカーボルトにより固定する施工方法としては、例えば特許文献2の開示技術が提案されている。即ち、支柱の下端を円形や四角形の有底筒状の締結具により締結し、かかる締結具の底壁にアースアンカー又はアンカーボルト用の貫通孔を穿設し、更にこの貫通孔に貫通させたアースアンカー又はアンカーボルトで地面に固定することにより、支柱を地面に固定するものである。
また支柱をアンカーボルトにより固定する施工方法としては、例えば特許文献3に示すように、斜面に支柱を立設する際に、支柱の下端を、アンカーボルトにより固定された支持板の突片に回動自在に設ける構成も開示されている。
実開昭58−149408号公報 特開2003−268724号公報 実開昭55−110511号公報 特開2006−214226号公報
ところで、上述した特許文献1〜3の開示技術では、何れもアンカーボルトの頭部が直接的に外気や雨、雪に接触する。その結果、このアンカーボルトの頭部が腐食してしまい、その役割を全うすることができず、衝撃力に対して効果的に抵抗することができなくなる。
また、落石・雪崩防止柵によっては、H形鋼等の防護部材が掛け渡しされた第1の支柱と、斜面に所定間隔で第1の支柱より下位に立設され、上端が第1の支柱に連結された第2の支柱とを備えた、いわゆるラムダ型の構成を採用する場合もある。このようなラムダ型の落石・雪崩防止柵において、それぞれアンカーボルトを設ける場合には、あくまで支柱に負荷される曲げ応力を減らし、落石等による衝撃力を引き抜き抵抗力としてアンカーボルトへ伝達する上で、アンカーボルトの延長方向を支柱との関係でそれぞれ最適化する必要があった。しかしながら、上述した特許文献1〜3の開示技術では、このようなラムダ型の落石・雪崩防止柵により、落石等による外力に対して効果的に抵抗するための構成は、特段提案されていない。更に、この特許文献1〜3の開示技術では、支柱をピン構造を介して保持しているため、山から谷へ一方向に掛かる衝撃には対応しているが、不規則な挙動の落石によって生じる斜めや横方向からの衝撃には強度的に不安があるという問題点があった。
特に特許文献2、3の開示技術では、アンカーボルトと支柱の接続部位が地上に露出する構成であるところ、アンカーボルトを支柱の下端を覆った土の抵抗によって安定化させることができず、また落石・雪崩防止柵自体の美観も悪化してしまうという問題点もあった。
更に、アンカーボルトの配設と、コンクリート基礎の配設を併用する上で、コンクリートを容易に充填できるようにするための構成が従来において何ら提案されていなかった。
なお、従来においては、例えば特許文献4に示すように、基礎杭の上端に連結された円盤状プレートと、支柱の下端が取り付けられたベースプレートの間に無収縮グラウトを充填する技術も開示されている。この開示技術では、円盤状プレートと、ベースプレート間の伝達部材として、ボルトとナットが使用されており、支柱と基礎杭は直接接続されてなく、あくまでこの伝達部材を介して接続されている点に特徴がある。このボルトとナットを調整することにより、ベースプレートの水平度を制御することが可能となる。
しかしながら、この特許文献4の開示技術では、円盤状プレートと、ベースプレートとの間をボルトとナットによって締結しているのみであり、充填した無収縮グラウトの漏洩を防止するための構成について何ら開示されていない。従って、グラウトの充填作業性について改善の余地があり、施工労力の向上を図る必要があった。また、この特許文献4の開示技術は、地中に鉛直になるように設置した基礎杭に対し、支柱を鉛直に接続するための鉛直度を微調整することを目的とした技術であって、落石・雪崩を防止するために、斜面に対し斜めに設置したアンカーと支柱を接続するための技術ではない。さらに、特許文献4の開示技術は、基礎杭と支柱の接続部位が地上に露出する構成であり、円盤状プレートでは土の抵抗によって基礎杭を安定化させる効果を発揮させることができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、アンカーボルトの頭部の腐食を防止し、ラムダ型の落石・雪崩防止柵に適用される際においても、落石等による衝撃力に効果的に抵抗でき、施工労力を軽減可能な支柱固定構造を提供することにある。
本発明に係る支柱固定構造は、上述した課題を解決するために、落石又は雪崩を受け止める防護部材を掛け渡しするための支柱を斜面に所定間隔で固定する支柱固定構造において、上記支柱の下端に設けられる上部プレートと、上記上部プレートから下方に延長された連結部材を介して取り付けられる支圧プレートと、上記支圧プレートに取り付けられたアンカー部材を備えることを特徴とする。
このとき、連結部材は、複数枚の板状部材で構成され、上部プレート、支圧プレート及び連結部材により囲まれる閉空間又は開空間が更に形成されてなり、この閉空間又は開空間には、経時硬化性充填材が充填されていてもよい。
上述した構成からなる本発明によれば、ボックス体内に突出させてなるアンカー部材の頭部が、経時硬化性材の経時的な固化により固定されることになる。その結果、アンカー部材の頭部が直接空気や雨、雪と接触することが無くなり、腐食を防止することが可能となる。即ち、本発明によれば、アンカー部材の頭部の腐食を経時硬化性材の充填により抑えることが可能となることから、落石等のよる衝撃力に対して抵抗する、アンカー部材としての役割を長期に亘って全うさせることが可能となる。
また、本発明によれば、経時硬化性材を容易に充填できるようにするための構成とされている点において利点がある。また充填した経時硬化性材の漏洩を防止するための構成とすることができ、グラウトの充填作業性の向上、ひいては施工労力の向上を図ることが可能となる。
また、本発明によれば、アンカー部材の頭部、連結部材、支圧プレートが経時硬化性材によって堅固な一体構造となり、落石等による衝撃力に効果的に抵抗することが可能となる。
更に本発明によれば、ボックス構造としており、柱とアンカー部材を連結しているので、従来における特許文献1〜3において開示されているピン構造と比較して、不規則な挙動の落石によって生じる斜めや横方向からの衝撃にも対応でき、優れている。
本発明に係る支柱固定構造が適用される断面がラムダ型の落石・雪崩防止柵の斜視図である。 本発明に係る支柱固定構造が適用される断面がラムダ型の落石・雪崩防止柵の側面図である。 本発明に係る支柱固定構造が適用される断面がラムダ型の落石・雪崩防止柵の正面図である。 防護部材を、断面矩形状の鋼管の代わりに、網で構成した場合の例を示す図である。 ボックス体に対して第1の支柱、アンカー部材が取り付けられた状態の詳細な構成を示す図である。 ボックス体に対して第1の支柱、アンカー部材が取り付けられた状態の正面図である。 ボックス体に対して第1の支柱、アンカー部材が取り付けられた状態の平面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、雪崩や落石を防止するための落石・雪崩防止柵用の支柱を斜面に所定間隔で固定するための支柱固定構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した支柱固定構造は、例えば図1に示すように、ラムダ型の落石・雪崩防止柵1に適用される。この落石・雪崩防止柵1は、落石や雪崩が起きる可能性があると考えられる斜面2において配設されるものであって、斜面2に立設された第1の支柱12と、斜面2に第1の支柱12より下位に立設された第2の支柱13と、第1の支柱12に掛け渡しされた防護部材11とを備えている。
第1の支柱12並びに第2の支柱13は、図中X方向に向けて所定間隔で立設されている。また、第1の支柱12並びに第2の支柱13は、それぞれ下端が斜面内に埋設されている。また第2の支柱13は、上端が第1の支柱12に連結され、これを下側から支持するものである。即ち、一つの第1の支柱12に対して一つの第2の支柱13により補強する構成とされている。ちなみに、この第1の支柱12並びに第2の支柱13は、それぞれX方向に間隔をおいて2本立設される場合を例に挙げているが、実際の施工時では、これら第1の支柱12並びに第2の支柱13をX方向に間隔を開けて3本以上に亘り配設することにより斜面を横切るように柵を形成している。
図2は、この落石・雪崩防止柵1の側断面図を、また図3は、図2におけるY方向からみた落石・雪崩防止柵1の正面図である。
第1の支柱12は、断面H形鋼により構成されているがこれに限定されるものではなく、鋼管を用いるようにしてもよいし、またH形綱とは異なる断面形状からなる鋼材であってもよい。この第1の支柱12を構成するH形鋼における上側のフランジ12bには、防護部材11が所定間隔に亘って設けられている。
第2の支柱13は、第1の支柱12と同様に、断面H形鋼により構成されているがこれに限定されるものではなく、鋼管を用いるようにしてもよいし、またH形綱とは異なる断面形状からなる鋼材であってもよい。第2の支柱13は、第1の支柱12よりも断面形状がより径小で構成されていることが望ましい。第2の支柱13の立設角度は、第1の支柱12における立設角度と互いに異なるように予め調整されている。即ち、第2の支柱13の立設角度は、斜面2に対して鋭角となるように調整されている。その結果、この第2の支柱13の上端を、第1の支柱12と交わるようにこれを立設することが可能となる。
第2の支柱13の上端は、第1の支柱12の最上端よりも若干低い部位において連結される。第2の支柱13の上端には、プレート14が設けられている。そして、このプレート14を第1の支柱12を構成するH形鋼の下側のフランジ12aに当接させ、これを互いに固定する。このプレート14とフランジ12aの固定方法としては、例えば溶接等で互いを溶着させるようにしてもよいし、図示しないボルト等を介して接合するようにしてもよい。
防護部材11は、上述した実施の形態において、例えば断面矩形状の鋼管で構成されている。この防護部材11は、落石又は雪崩を直接的に受け止める役割を担う。防護部材11は、断面矩形状の鋼管の代替として、断面円形状の鋼管であってもよい。また、この防護部材11は、例えばH形鋼等の形鋼で構成されていてもよいし、ワイヤーや網等で構成されていてもよい。
図4は、防護部材11を、断面矩形状の鋼管の代わりに、網21で構成した場合の例を示している。網21は、周囲に金属製の縁22を形成させたものであり、その落石や雪崩を捕捉できる程度の網目で構成されている。
また、斜面2内に埋設された第1の支柱12の下端は、ボックス体31を介してアンカー部材32が接続される。同様に、斜面2内に埋設された第2の支柱13の下端は、ボックス体41を介してアンカー部材42が接続される。
図5〜7は、ボックス体31に対して第1の支柱12、アンカー部材32が取り付けられた状態の詳細な構成を示している。このうち、図5は、ボックス体31を中心とした側断面図を、また、図6は、ボックス体31を中心とした正面図であり、図7は、その平面図である。
ボックス体31は、上部プレート51と、この上部プレート51から下方に延長された連結部材54、56を介して取り付けられる支圧プレート53と、補強部材52とを備えている。
上部プレート51は、第1の支柱12の下端に設けられる鋼板である。第1の支柱31の下端にベースプレート46が取り付けられている場合には、かかるベースプレート46を介して上部プレート51が支柱31の下端に取り付けられることになる。
連結部材54は、断面コ字状の2個の溝形鋼で構成されている。この連結部材54は、図6に示すようにアンカー部材32を挟んで両側に設けられており、その溝部分が内側に向けて突出するように配設される。この連結部材54の上面には、上部プレート51が、また連結部材54の下面には、支圧プレート53が取り付けられることになる。
連結部材56は、2枚の鋼板で構成され、装入口64以外の当接する支圧プレート53、連結部材54に取り付けられる。
支圧プレート53は、中央にアンカー部材32の頭部を突出させるための孔59が開削されている。この支圧プレート53は、上部プレート51と比較してそのサイズは大きく構成されていてもよいし、小さく構成されていてもよい。更に、この支圧プレート53は、上部プレート51と略同一の大きさで構成されていてもよい。
また、補強部材52は、溝形鋼としての連結部材54における溝部分に嵌合される鋼板で構成される。この補強部材52は、互いに対面する2つの各連結部材54の両側に設けられる。
即ち、この連結部材54、56や、補強部材52により、図7に示すように周壁を構成することになる。そして、このような連結部材54、補強部材52、連結部材56からなる周壁の存在により、ボックス体31内に充填した経時硬化性材81が側面から漏洩してしまうのを防止することが可能となる。
なお、ボックス体31は、上述した構成に限定されるものではなく、上部プレート51、支圧プレート53及びこれらを連結する連結部材であればよく、その結果、この上部プレート51、支圧プレート53、連結部材により囲まれる閉空間又は開空間が形成されてなるものであればよい。開空間としては、上述した構成のように、例えば装入口64が設けられていることにより完全な密閉状態ではないことから、いわゆる開空間としての機能を発揮することになる。ちなみに他の隙間や開口が設けられていてもよく、これらを含めて開空間としての定義に当てはまることになる。また、このような装入口64や隙間が閉塞されていてもよく、かかる場合にはいわゆる閉空間となる。
また、この上部プレート51、支圧プレート53を互いに連結するための連結部材は、板状部材又は形鋼で構成される場合に限定されるものではなく、力を伝達できるものであれば鋼棒等で構成されていてもよい。また、上述したように上部プレート51、支圧プレート53を連結する連結部材が板状部材や形鋼で構成されている場合においても、力を伝達し得るものであれば、これらに孔や隙間が形成されていてもよい。
ちなみに、ボックス体41についても、このボックス体31と同一の構成であるため、以下での説明を省略する。
次に、このボックス体31内に、アンカー部材32の頭部を突出させて固定させる構成について、同様に図5を用いて説明をする。
アンカー部材32の上部には、綱製のパイプ71がその外周において被覆されている。このパイプを設ける理由としてせん断抵抗力を向上させるためである。また、このパイプ71の上端を含むアンカー部材32の上端は、ボックス体31内部に孔59を介して突出されている。そして、このボックス体31内部に突出されたパイプ71の上端ならびにアンカー部材32の上端は、固定部材72に嵌合される。この固定部材72は、鋼製の材料で構成されてなり、断面台形状で構成され、かつ孔59よりも径大となるサイズからなり、さらに孔59を介して突出されたパイプ71の上端を嵌合可能な凹部又は貫通穴が形成されている。これにより、孔59を介して突出されたパイプ71の上端をこの固定部材72に嵌合させることで、アンカー部材32が下側に引きぬけようとする力を、孔59よりも径大である固定部材72により抵抗することができる。
また、固定部材72の上面には、固定板73が当接されてなる。この固定板73の中央には、アンカー部材32を挿通するための図示しない挿通孔が設けられ、かかる図示しない挿通孔を介してアンカー部材32の上端が上方へと突出する形となる。そして、このアンカー部材32の上端は、座金74を介してナット75により固定される。これにより、このナット75による固定により、アンカー部材32が下側に引きぬけてしまうのを防止することが可能となる。なお、このアンカー部材32における上端の固定方法は、上述した形態に限定されるものではなく、例えば楔で固定する等、周知のいかなる方法を用いて固定するようにしてもよい。
因みに、ボックス体41内に、アンカー部材42の頭部を突出させて固定させる構成について、上述と同様であるため、以下での説明を省略する。
なお、本発明においては、このボックス体31内部にコンクリートを初めとした経時硬化性材81を充填し、これを固化させることを前提としている。この経時硬化性材81の充填に関しては、上述したように、装入口64を介して行う。これにより、ボックス体31内に、突出させて固定されてなるアンカー部材32の頭部が、かかる充填された経時硬化性材81により埋め込まれることになる。そして、ボックス体31内に突出させてなるアンカー部材32の頭部が、経時硬化性材81の経時的な固化により固定されることになる。その結果、アンカー部材32の頭部が直接空気や雨、雪と接触することが無くなり、腐食してしまうのを防止することが可能となる。即ち、本発明によれば、アンカー部材32の頭部の腐食を経時硬化性材81の充填により抑えることが可能となることから、落石等のよる衝撃力に対して抵抗する、アンカー部材32としての役割を長期に亘って全うさせることが可能となる。
但し、上述した経時硬化性材81の充填は、必須ではなく、あくまでボックス体31の内部において経時硬化性材81を非充填で構成するようにしてもよい。
また、このボックス体31内に突出させてなるアンカー部材32の頭部が、経時硬化性材81の経時的な固化により固定されることにより、ボックス体31とアンカー部材32とを互いに強固に固定することが可能となる。その結果、強度を向上させることが可能となる。
また、本発明においては、アンカー部材32を第1の支柱12に、また、アンカー部材42を第2の支柱13に連結する上で、上述したボックス体31、41を介して接続することができ、極めて施工を簡略化させることが可能となる。
なお本発明では、図2に示すように、第1の支柱12側に設けられるアンカー部材32の延長方向は、第1の支柱12の延長方向との間で鈍角を形成する方向であって、水平面に対する角度θが斜め下方向へ10〜20°としてもよい。これにより、図2に示すように、かかる第1の支柱12の立設方向に対して、アンカー部材32の延長方向をY方向と反対方向へと傾けることが可能となる。落石や落雪等を防護部材11により受け止めることにより、先ず第1の支柱12に対して外力が負荷されることになるが、このようにアンカー部材32の延長方向を予め調整しておくことにより、第1の支柱12に曲げ荷重が負荷されにくくなり、その負荷を引き抜き力としてこれをアンカー部材32へと伝えることが可能となり、外力に効率よく引き抜き抵抗力として作用させることが可能となる。
また本発明では、図2に示すように、第2の支柱側13に設けられるアンカー部材42の延長方向は、第2の支柱13の延長方向と略同一としてもよい。落石や雪崩等を防護部材11により受け止める際に、この第2の支柱13に対しては、押し込み力が負荷されることになるが、アンカー部材42の延長方向を、第2の支柱13の延長方向と略同一としておくことにより、かかる押し込み力をアンカー部材42へと効率よく伝達することが可能となり、外力に対する押し込み抵抗力として作用させることが可能となる。
なお、落石等に基づく外力が支柱12、13を介してボックス体31、41に伝達されてきたとき、上部プレート51から、連結部材54(補強部材52、連結部材56等も含む)を介して第2のプレート53へと力が上から下へと伝わり、更には、この第2のプレート53を介してアンカー部材41、42へと伝達されていくことになる。但し、上述したようにアンカー部材32の頭部が、経時硬化性材81の経時的な固化により固定されることにより、ボックス体31とアンカー部材32とを互いに一体化されていれば、この固化した経時硬化性材81を介して応力伝達させることも可能となる。
また、本発明では、第1の支柱12の下端、第2の支柱13の下端、並びにこれに接続されるボックス体31、41がそれぞれ斜面2内に埋設されている場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。即ち、第1の支柱12の下端、第2の支柱13の下端、並びにこれに接続されるボックス体31、41の一部か、又は全てが斜面2から露出した状態で配設されていてもよい。かかる場合においても上述した効果を奏することは、勿論である。
本発明を適用した支柱固定構造は、例えば図1に示すように、断面がラムダ型の落石・雪崩防止柵1に適用される場合に限定されるものではなく、落石又は雪崩を受け止める防護部材を掛け渡しするための支柱を斜面に所定間隔で固定するものであればいかなる構造物に適用されるものであってもよい。
1 落石・雪崩防止柵
2 斜面
11 防護部材
12 第1の支柱
13 第2の支柱
14 プレート
21 網
22 縁
24 ボルト
31 ボックス体
32 アンカー部材
41 ボックス体
42 アンカー部材
46 ベースプレート
51 上部プレート
52 補強部材
53 支圧プレート
54、56 連結部材
58 リブ
71 パイプ
72 固定部材

Claims (7)

  1. 落石又は雪崩を受け止める防護部材を掛け渡しするための支柱を斜面に所定間隔で固定する支柱固定構造において、
    上記支柱の下端に設けられる上部プレートと、
    上記上部プレートから下方に延長された連結部材を介して取り付けられる支圧プレートと、
    上記支圧プレートに取り付けられたアンカー部材を備えること
    を特徴とする支柱固定構造。
  2. 上記支圧プレートは、貫通孔が形成され、
    上記アンカー部材の頭部は、上記貫通孔を介して上記支圧プレートの上面から突出されて固定部材により当該上面から固定され、
    上記アンカー部材の下端は、上記支圧プレートから下方へ延長されて地中に埋め込まれていること
    を特徴とする請求項1記載の支柱固定構造。
  3. 上記アンカー部材の延長方向は、上記支柱の延長方向との間で鈍角を形成する方向であって、水平面に対して斜め下方向へ10〜20°であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の支柱固定構造。
  4. 上記上部プレートは、斜面内に一部が埋設された上記支柱の下端に設けられていること
    を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の支柱固定構造。
  5. 上記連結部材は、複数枚の板状部材で構成され、
    上記上部プレート、上記支圧プレート及び上記連結部材により囲まれる閉空間又は開空間が更に形成されてなること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の支柱固定構造。
  6. 上記閉空間又は上記開空間には、経時硬化性充填材が充填され、
    上記支圧プレートの上面から突出された上記アンカー部材の頭部は、この充填された経時硬化性充填材に埋め込まれ、更に上記経時硬化性充填材の経時的な固化により固定されていること
    を特徴とする請求項5項記載の支柱固定構造。
  7. 断面コ字状の2個の溝形鋼と、2枚の鋼板とからなる上記連結部材と、上記溝形鋼における溝部分に嵌合される鋼板からなる補強部材により周壁を構成してなり、これらの上端には上部プレートが、また下端には支圧プレートがそれぞれ接合されたボックス体を更に備えること
    を特徴とする請求項5又は6項記載の支柱固定構造。
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