JP2013002168A - 道路構築方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特別な重機を要せずに、足場の悪い法面で施工できる、道路の構築方法を提供する。
【解決手段】盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成する。
この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を立てる。下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置する。壁面波型鋼板の裏側に盛土材を投入し盛土層を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成する。
この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を立てる。下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置する。壁面波型鋼板の裏側に盛土材を投入し盛土層を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、軟弱地盤上や斜面上に道路を構築したり道路幅を拡幅する道路の構築方法に関するものである。
山間部の急峻な斜面で道路等の盛土構造物を構築する場合、地山を大量に掘削し必要幅を確保し、掘削した土砂は斜面片側に擁壁、ブロック積み等を施工して、背面側に盛土を行い、必要な盛土幅を確保する工法が一般的である。
また、急峻な斜面からの落石による被害の発生を防止する場合、コンクリート製の擁壁、あるいは鉄骨の支柱間に金網を張って落石を受け止める工法が一般的である。
また、急峻な斜面からの落石による被害の発生を防止する場合、コンクリート製の擁壁、あるいは鉄骨の支柱間に金網を張って落石を受け止める工法が一般的である。
しかし、上記の従来の盛土による道路の拡幅や落石防止工事の構築方法にあっては、以下のような問題点がある。
<1>山間部の急峻な斜面で施工する場合に、クレーンなどの重機を設置することが困難である場所が多い。
しかし、相当の重量のあるコンクリート製のパネルを人力で扱うことはできず、対応の苦慮しているのが現状である。
<2>落石による被害の発生を防止するために、コンクリート製の擁壁を設置する工法は、足場の悪い、急峻な山間部に巨大なコンクリート構造物を構築するものであり、不経済なものとなる。
<3>鉄骨の支柱の間に金網を張って落石を受け止める方法は、落石の大きなエネルギーを吸収する必要があるから、衝撃に耐える強固な支柱の構築が必要となり、やはり不経済なものとなる。
<1>山間部の急峻な斜面で施工する場合に、クレーンなどの重機を設置することが困難である場所が多い。
しかし、相当の重量のあるコンクリート製のパネルを人力で扱うことはできず、対応の苦慮しているのが現状である。
<2>落石による被害の発生を防止するために、コンクリート製の擁壁を設置する工法は、足場の悪い、急峻な山間部に巨大なコンクリート構造物を構築するものであり、不経済なものとなる。
<3>鉄骨の支柱の間に金網を張って落石を受け止める方法は、落石の大きなエネルギーを吸収する必要があるから、衝撃に耐える強固な支柱の構築が必要となり、やはり不経済なものとなる。
上記したような課題を解決するために本発明の道路構築方法は、法面に接して盛土を行って道路を拡幅する場合に、盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成し、この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を、溝を鉛直方向に向けて立て、下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置し、前記壁面波型鋼板と法面との間に盛土材を投入し盛土層を形成し、最上層の盛土層内には引張抵抗材を敷設し、その盛土層の上を舗装して行う道路構築方法を特徴とするものである。
さらに本発明の道路構築方法は、盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成し、この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を、溝を鉛直方向に向けて立て、下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置し、上記の構成で立設した波型鋼板を二組対向させて配置し、対向する壁面波型鋼板の間に盛土材を投入し盛土層を形成し、最上層の盛土層内には引張抵抗材を敷設し、その盛土層の上を舗装して行う道路構築方法を特徴とするものである。
本発明の道路の構築方法は以上説明したようになるから、次のような効果を得ることができる。
<1>山間部の急峻な斜面で盛土する場合でも、軽量な鋼製の波型鋼板を使用するから、特別な重機を必要とせず、人力による運搬、設置、接続が可能であり、特に足場の悪い急傾斜地では最も適した工法である。
<2>盛土工事に先行して法面にモルタルを吹付ける。その後に、エアモルタルなどの軽量な材料を使用して盛土を行う。そのために吹き付けモルタルを介して盛土材料と法面の地山との良好な付着を得ることができ、法面と一体化した安定した盛土を得ることができる。
<3>特に、盛土材料として軽量なエアモルタルや焼却灰や石炭灰を用いれば、盛土材の比重が、土砂の比重より小さくなり、盛土構造物全体が軽量化できるため、比較的やわらかい地盤にも、大掛かりな基礎地盤の改良が必要なく、簡易な基礎工事で対応できる。また、盛土材を軽量化することにより、擁壁に作用する土圧を少なくすることができ、壁面波型鋼板の薄肉化を図ることができる。
<1>山間部の急峻な斜面で盛土する場合でも、軽量な鋼製の波型鋼板を使用するから、特別な重機を必要とせず、人力による運搬、設置、接続が可能であり、特に足場の悪い急傾斜地では最も適した工法である。
<2>盛土工事に先行して法面にモルタルを吹付ける。その後に、エアモルタルなどの軽量な材料を使用して盛土を行う。そのために吹き付けモルタルを介して盛土材料と法面の地山との良好な付着を得ることができ、法面と一体化した安定した盛土を得ることができる。
<3>特に、盛土材料として軽量なエアモルタルや焼却灰や石炭灰を用いれば、盛土材の比重が、土砂の比重より小さくなり、盛土構造物全体が軽量化できるため、比較的やわらかい地盤にも、大掛かりな基礎地盤の改良が必要なく、簡易な基礎工事で対応できる。また、盛土材を軽量化することにより、擁壁に作用する土圧を少なくすることができ、壁面波型鋼板の薄肉化を図ることができる。
以下図面を参照しながら、本発明に係る道路の構築方法の実施の形態について説明する。
<1>道路の構築
図1〜図6において法面に接して盛土を行い、その最上部の水平面を道路として利用する場合について説明する。
しかし法面に対してではなく既設の道路に接して盛土を積み上げてゆけば、道路の拡幅方法として採用することができる。あるいはこの「法面」を既設の道路の裾の斜面であるとして本発明の方法を採用することができる。
したがって本願発明の道路の構築方法とは、既設道路の拡幅方法を含んだ意味である。
図1〜図6において法面に接して盛土を行い、その最上部の水平面を道路として利用する場合について説明する。
しかし法面に対してではなく既設の道路に接して盛土を積み上げてゆけば、道路の拡幅方法として採用することができる。あるいはこの「法面」を既設の道路の裾の斜面であるとして本発明の方法を採用することができる。
したがって本願発明の道路の構築方法とは、既設道路の拡幅方法を含んだ意味である。
<2>法面へのモルタルの吹き付け
まず、道路用の盛土を行う予定の法面Sへ、モルタルを一定の厚さで吹付けて、吹き付けモルタル層1を形成する。
モルタルの吹き付けは、公知の吹き付け工法を使用できる。
盛土を行う前に、法面Sに吹き付けモルタル層1を形成しておくことによって、盛土の素材となるエアモルタルと法面Sとの良好な付着を得ることができる。
なお、法面Sに湧水がある場合には、モルタル層1の形成に先立って、法面Sの表面に多孔質の排水パイプを敷設しておき、湧水を盛土の外まで誘導して排水する。
まず、道路用の盛土を行う予定の法面Sへ、モルタルを一定の厚さで吹付けて、吹き付けモルタル層1を形成する。
モルタルの吹き付けは、公知の吹き付け工法を使用できる。
盛土を行う前に、法面Sに吹き付けモルタル層1を形成しておくことによって、盛土の素材となるエアモルタルと法面Sとの良好な付着を得ることができる。
なお、法面Sに湧水がある場合には、モルタル層1の形成に先立って、法面Sの表面に多孔質の排水パイプを敷設しておき、湧水を盛土の外まで誘導して排水する。
<3>せん断防止ボルトの打設。
吹き付けモルタル層1の形成の前、あるいはその後に、法面Sに複数本のせん断防止ボルト2を打設する。この打設工事も、公知の方法を利用して行うことができる。
法面Sにせん断ボルトを打設し、法面Sの表面でプレートを締め付けておくと、法面Sと盛土との境面におけるせん断を阻止して、盛土と法面Sとの一体化を図ることができる。
さらにせん断防止ボルト2の露出した頭部に、地表面に設置したプレートとは別に、金属性、コンクリート製の板などを取り付けるとより効果的に両者の一体化を図る。
なお、せん断防止ボルト2は、初期に前部を打設するだけでなく、盛土の高さが上昇するのに応じて、打設できる範囲に対して行ってもよい。
吹き付けモルタル層1の形成の前、あるいはその後に、法面Sに複数本のせん断防止ボルト2を打設する。この打設工事も、公知の方法を利用して行うことができる。
法面Sにせん断ボルトを打設し、法面Sの表面でプレートを締め付けておくと、法面Sと盛土との境面におけるせん断を阻止して、盛土と法面Sとの一体化を図ることができる。
さらにせん断防止ボルト2の露出した頭部に、地表面に設置したプレートとは別に、金属性、コンクリート製の板などを取り付けるとより効果的に両者の一体化を図る。
なお、せん断防止ボルト2は、初期に前部を打設するだけでなく、盛土の高さが上昇するのに応じて、打設できる範囲に対して行ってもよい。
<4>基礎ブロックの構築
盛土を行った場合に、その裾に相当する位置の地盤を掘削する。
そして盛土の予定線に沿って、コンクリートを打設し、あるいはプレキャストコンクリートによって基礎ブロック3を形成する。
この基礎ブロック3の内部には、反力を得るために、反力用アンカー31を打設して固定しておく。
後述するように、基礎ブロック3の上に波型鋼板4を立てると、波型鋼板4に対して作用する盛土の押し出し力が基礎ブロック3に外側への回転力を与えることが考えられる。
この回転力に抵抗するために設けるのが、反力用のアンカーである。
このアンカーとは別に、基礎ブロック3には、波型鋼板4の位置より法面s寄りに、足場パイプや型鋼のような簡単な材料の支柱5の下端を埋設して固定する。
この支柱5の下端は、反力用アンカー31よりも、盛土の外側の位置に上向きに設置する。
この支柱5は、短筒状の接続具を介して順次上方向に長く延長してゆくことができる。
盛土を行った場合に、その裾に相当する位置の地盤を掘削する。
そして盛土の予定線に沿って、コンクリートを打設し、あるいはプレキャストコンクリートによって基礎ブロック3を形成する。
この基礎ブロック3の内部には、反力を得るために、反力用アンカー31を打設して固定しておく。
後述するように、基礎ブロック3の上に波型鋼板4を立てると、波型鋼板4に対して作用する盛土の押し出し力が基礎ブロック3に外側への回転力を与えることが考えられる。
この回転力に抵抗するために設けるのが、反力用のアンカーである。
このアンカーとは別に、基礎ブロック3には、波型鋼板4の位置より法面s寄りに、足場パイプや型鋼のような簡単な材料の支柱5の下端を埋設して固定する。
この支柱5の下端は、反力用アンカー31よりも、盛土の外側の位置に上向きに設置する。
この支柱5は、短筒状の接続具を介して順次上方向に長く延長してゆくことができる。
<5>波型鋼板
本発明で使用する波型鋼板4は、多数の平行な溝を形成した、断面が凹凸状の鋼製の薄板である。
例えば、建築で使用されるデッキプレートや屋根材として利用されている折板を転用することができる。
屋根用折板、床用折板は、多くの鋼材メーカーによって各種のものが製造、販売されているので、その中から現場の条件に応じて最適のものを選択して使用すればよい。
その際に、波型鋼板5を運搬、設置しやすいように、波型鋼板4の一面に横断材41を取り付ける。
この横断材41は、市販の型鋼や鋼棒、角パイプなどを利用できる。
この横断材41を、断面が凹凸の波型鋼板4の溝方向を横断する方向に溶接し、あるいはボルトで取り付ける。
この横断材41を設けることによって、後述するように波型鋼板4の溝内に位置させた支柱5との接合が容易となる。
本発明で使用する波型鋼板4は、多数の平行な溝を形成した、断面が凹凸状の鋼製の薄板である。
例えば、建築で使用されるデッキプレートや屋根材として利用されている折板を転用することができる。
屋根用折板、床用折板は、多くの鋼材メーカーによって各種のものが製造、販売されているので、その中から現場の条件に応じて最適のものを選択して使用すればよい。
その際に、波型鋼板5を運搬、設置しやすいように、波型鋼板4の一面に横断材41を取り付ける。
この横断材41は、市販の型鋼や鋼棒、角パイプなどを利用できる。
この横断材41を、断面が凹凸の波型鋼板4の溝方向を横断する方向に溶接し、あるいはボルトで取り付ける。
この横断材41を設けることによって、後述するように波型鋼板4の溝内に位置させた支柱5との接合が容易となる。
<6>波型鋼板と支柱
波型鋼板4は断面が凹凸状態に形成した折板であるから、地山側から見て外側に張り出した空間の内部に、鉛直に設置した支柱5を位置させることができる。
波型鋼板4と支柱5との接続は、波型鋼板4の地山側に固定した横断材41と支柱5とを、例えばUボルト51を利用して一体化する。
波型鋼板4は断面が凹凸状態に形成した折板であるから、地山側から見て外側に張り出した空間の内部に、鉛直に設置した支柱5を位置させることができる。
波型鋼板4と支柱5との接続は、波型鋼板4の地山側に固定した横断材41と支柱5とを、例えばUボルト51を利用して一体化する。
<7>最下段の波型鋼板の固定
基礎ブロック3に、最下段の波型鋼板4と支柱5を立てる。
その際に、波型鋼板4の溝の方向を鉛直に向けて位置させる。
この波型鋼板4は、上記したように薄い鋼製の折板であるから、横断材41を手掛かりとして、人力だけで容易に運搬して立てて設置することができる。
これらの波型鋼板4は、基礎ブロック3の上に単に立てただけでは転倒してしまう。
そこで、波型鋼板4の溝内に支柱5を位置させ、波型鋼板4の横断材41と支柱5とをUボルトなどを利用して一体化する。
こうして最下段の波型鋼板4を鉛直の姿勢で固定し自立させることができる。
基礎ブロック3に、最下段の波型鋼板4と支柱5を立てる。
その際に、波型鋼板4の溝の方向を鉛直に向けて位置させる。
この波型鋼板4は、上記したように薄い鋼製の折板であるから、横断材41を手掛かりとして、人力だけで容易に運搬して立てて設置することができる。
これらの波型鋼板4は、基礎ブロック3の上に単に立てただけでは転倒してしまう。
そこで、波型鋼板4の溝内に支柱5を位置させ、波型鋼板4の横断材41と支柱5とをUボルトなどを利用して一体化する。
こうして最下段の波型鋼板4を鉛直の姿勢で固定し自立させることができる。
<8>盛土
最下段の波型鋼板4と、法面Sとの間に、ほぼ水平面を維持させて最下層の盛土層6を形成する。
盛土層6を形成する盛土材は軽量であることが好ましく、特にエアモルタルを使用すると盛土全体が軽量化する。
その結果、地盤の沈下や、側方への流動の発生を防止することができる。
エアモルタルは流動性があるから、遠方からポンプによって圧送することができ、足場の悪い現場でも容易、迅速な盛土が可能である。
なお、エアモルタル以外にも石炭灰、焼却灰、などに固結材、発泡剤、水を混合したような公知の流動化盛土材を使用することができる。
一層の盛土層6の高さが、所定の高さまで達したら、圧送を停止し、材料によっては転圧して締め固める。
なお、盛土層6の内部に、水平方向に引張抵抗材61を敷設すれば、さらに安定した盛土層を得ることができる。
この引張抵抗材61としては防錆処理した金網、合成樹脂や繊維製のシートや網材などを使用できる。
最下段の波型鋼板4と、法面Sとの間に、ほぼ水平面を維持させて最下層の盛土層6を形成する。
盛土層6を形成する盛土材は軽量であることが好ましく、特にエアモルタルを使用すると盛土全体が軽量化する。
その結果、地盤の沈下や、側方への流動の発生を防止することができる。
エアモルタルは流動性があるから、遠方からポンプによって圧送することができ、足場の悪い現場でも容易、迅速な盛土が可能である。
なお、エアモルタル以外にも石炭灰、焼却灰、などに固結材、発泡剤、水を混合したような公知の流動化盛土材を使用することができる。
一層の盛土層6の高さが、所定の高さまで達したら、圧送を停止し、材料によっては転圧して締め固める。
なお、盛土層6の内部に、水平方向に引張抵抗材61を敷設すれば、さらに安定した盛土層を得ることができる。
この引張抵抗材61としては防錆処理した金網、合成樹脂や繊維製のシートや網材などを使用できる。
<9>波型鋼板の連結
支柱5を延長する。
同時に最下段の波型鋼板4の上縁に、2段目の波型鋼板4の下縁を搭載し、あるいは重ね合わせて、支柱5に波型鋼板4を鉛直状態で固定する。
その場合にも、支柱5も波型鋼板4も軽量であるから、特別の重機を使用することなく設置することができる。
上下の波型鋼板4の連結は、例えば多少の寸法だけ重ね合わせ、ボルトで締結する方法を採用する。
その際に、波型鋼板4の外側での作業は困難であるため、波型鋼板4に対して地山側からドリルでネジを切り、そのネジ山にボルトをねじ込む、といった公知の方法を採用することができる。
あるいは波型鋼板4の断面形状と同一形状の連結材を準備してその連結材を上下の波型鋼板4間に介在させる方法、あるいは溶接する方法も採用できる。
波型鋼板4の水平方向の連結は、波型鋼板4の端部の溝を重ね合わせて、上下方向の接続と同様の方法で連結することができる。
連結に際して重ねた部分から流動化した軽量盛土が漏洩しないように、止水剤を注入したり、止水テープを介在させる。
支柱5を延長する。
同時に最下段の波型鋼板4の上縁に、2段目の波型鋼板4の下縁を搭載し、あるいは重ね合わせて、支柱5に波型鋼板4を鉛直状態で固定する。
その場合にも、支柱5も波型鋼板4も軽量であるから、特別の重機を使用することなく設置することができる。
上下の波型鋼板4の連結は、例えば多少の寸法だけ重ね合わせ、ボルトで締結する方法を採用する。
その際に、波型鋼板4の外側での作業は困難であるため、波型鋼板4に対して地山側からドリルでネジを切り、そのネジ山にボルトをねじ込む、といった公知の方法を採用することができる。
あるいは波型鋼板4の断面形状と同一形状の連結材を準備してその連結材を上下の波型鋼板4間に介在させる方法、あるいは溶接する方法も採用できる。
波型鋼板4の水平方向の連結は、波型鋼板4の端部の溝を重ね合わせて、上下方向の接続と同様の方法で連結することができる。
連結に際して重ねた部分から流動化した軽量盛土が漏洩しないように、止水剤を注入したり、止水テープを介在させる。
<10>第2層の盛土
第2段目の波型鋼板4と法面Sとの間で、下層の盛土の上に、第2層の盛土層6の形成を行う。
こうして、波型鋼板4の上方への連結と盛土層6の形成を繰り返して、最上段までの盛土を完成する。
第2段目の波型鋼板4と法面Sとの間で、下層の盛土の上に、第2層の盛土層6の形成を行う。
こうして、波型鋼板4の上方への連結と盛土層6の形成を繰り返して、最上段までの盛土を完成する。
<11>道路面の形成
最上層の盛土層6の内部には引張抵抗材61、例えば金網や合成樹脂シート、合成樹脂網体を敷設する。
そしてその盛土層の上面にコンクリート、あるいはアスファルトの舗装7を行う。
舗装7面の下の盛土層6には、その内部に引張抵抗材5を敷設してあるから、沈下や変形が発生し難い。
その結果、表面の舗装7にクラックが発生するような事故の発生を避けることができる。
最上層の盛土層6の内部には引張抵抗材61、例えば金網や合成樹脂シート、合成樹脂網体を敷設する。
そしてその盛土層の上面にコンクリート、あるいはアスファルトの舗装7を行う。
舗装7面の下の盛土層6には、その内部に引張抵抗材5を敷設してあるから、沈下や変形が発生し難い。
その結果、表面の舗装7にクラックが発生するような事故の発生を避けることができる。
<12>アンカーの打設
法面Sの内部の地山の挙動に応じて、必要な場合にはアンカー8を打設する。
このアンカー8は波型鋼板4の外側から、地山Gへ向けて行い、地山G内のすべり面よりも深い位置まで削孔してアンカー8を挿入して緊張して固定する。
このアンカー8の打設方法や緊張方法、固定方法など多数の公知の方法が存在するから、その中から最適な方法を選択して採用する。
こうしてエアモルタルなどの軽量な材料の層を積み上げた道路が完成する。
法面Sの内部の地山の挙動に応じて、必要な場合にはアンカー8を打設する。
このアンカー8は波型鋼板4の外側から、地山Gへ向けて行い、地山G内のすべり面よりも深い位置まで削孔してアンカー8を挿入して緊張して固定する。
このアンカー8の打設方法や緊張方法、固定方法など多数の公知の方法が存在するから、その中から最適な方法を選択して採用する。
こうしてエアモルタルなどの軽量な材料の層を積み上げた道路が完成する。
<13>波型鋼板を対向させる構成(図7)
以上の構成は、波型鋼板と法面との間に盛土材を投入する構成であった。
しかし二組の波型鋼板を対向させて設置し、その間に盛土材を投入する構成を採用することもできる。
その場合には、まず盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成する。
この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を立てる。
同時に、下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置する。
以上の構成は前記の実施例と同様である。
ただし本実施例では、上記の構成で立設した波型鋼板を二組対向させて配置する。
そして対向する壁面波型鋼板の間に盛土材を投入し盛土層を形成するものである。
その際に、最上層の盛土層内には引張抵抗材を敷設したり、その盛土層の上を舗装を行う構成は同様である。
以上の構成は、波型鋼板と法面との間に盛土材を投入する構成であった。
しかし二組の波型鋼板を対向させて設置し、その間に盛土材を投入する構成を採用することもできる。
その場合には、まず盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成する。
この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を立てる。
同時に、下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置する。
以上の構成は前記の実施例と同様である。
ただし本実施例では、上記の構成で立設した波型鋼板を二組対向させて配置する。
そして対向する壁面波型鋼板の間に盛土材を投入し盛土層を形成するものである。
その際に、最上層の盛土層内には引張抵抗材を敷設したり、その盛土層の上を舗装を行う構成は同様である。
1:吹き付けモルタル層
2:せん断防止ボルト
3:基礎ブロック
4:波型鋼板
5:支柱
6:盛土層
7:舗装
2:せん断防止ボルト
3:基礎ブロック
4:波型鋼板
5:支柱
6:盛土層
7:舗装
Claims (2)
- 法面に接して盛土を行って道路を拡幅する場合に、
盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成し、
この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を、溝を鉛直方向に向けて立て、
下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置し、
前記壁面波型鋼板と法面との間に盛土材を投入し盛土層を形成し、
最上層の盛土層内には引張抵抗材を敷設し、
その盛土層の上を舗装して行う、
道路構築方法。 - 盛土の裾の位置にはコンクリート製の基礎ブロックを形成し、
この基礎ブロックの上に鋼材を折り曲げて多数の溝を形成した壁面用波型鋼板を、溝を鉛直方向に向けて立て、
下端を基礎ブロックに定着した支柱を、波型鋼板の溝内に貫通させて設置し、
上記の構成で立設した波型鋼板を二組対向させて配置し、
対向する壁面波型鋼板の間に盛土材を投入し盛土層を形成し、
最上層の盛土層内には引張抵抗材を敷設し、
その盛土層の上を舗装して行う、
道路構築方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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