JP5160969B2 - 装飾体ユニット - Google Patents
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Description
例えば、遊技盤に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞すると、遊技盤中の図柄表示装置に表示される図柄が変動を開始し、所定時間経過後に停止した図柄が予め定めた大当たり図柄となった場合に大当たり状態となり、遊技者が大量の出球を獲得できるようになっている。このような遊技機では、遊技の興趣を高めるために様々な表示演出が行われる。
例えば、特許文献1には、大当たりになると図柄表示装置の表示内容に連動して役物を左右に動作させる構成が開示されている。また、特許文献2には、図柄が所定の組合せになると、役物を遊技盤の前後方向に移動させる構成が開示されている。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、可動盤面部品(可動装飾体)を、単純動作する本体部分と、本体部分に付設されて本体部分の動作変化に応じて出没、開閉動作することにより可動盤面部品の全体形状に大きな変化を与える開閉部材と、から構成した可動装飾体ユニット、遊技盤、及びパチンコ遊技機を提供するものである。
更に、本発明では、本体部分に前後方向位置を異ならせた複数組の開閉部材を設けることにより、多段配置した開閉部材による装飾性を更に高めることを目的としている。
本発明の装飾体ユニットでは、遊技領域上を単に移動したり、遊技領域内外に出没する等の変化に乏しい従来の装飾体に代えて、移動した後で大きく変形する構成を付加したため、遊技内容に著しい変化をもたらし、遊技者が退屈感を抱くことを防止できる。開閉部材は閉止しているときには少なくともその一部が主部材により隠蔽されて視認できないが、開放時には突然主部材の外周縁に拡開して出現する。このため遊技者は主部材が突然大きくなった、或いは異なった大型形状に変化したものと錯覚し、遊技を楽しむことができる。
また、主部材は複数組の開閉部材を多段状に配置しているので、形状変化の立体性、多様性、意外性を高めることができる。
請求項2の発明に係る装飾体ユニットは、前記各開閉部材は、閉止位置にあるときには前記主部材により隠蔽されて少なくとも一部が前方から視認不能である一方で、開放位置にあるときには前記主部材外周縁の外径側に花弁状に突出した状態となることを特徴とする。
本発明では主部材により、開閉部材を、少なくとも一部が隠蔽された閉止位置と、外径側に突出した位置との間で開閉自在に支持しているので、開閉部材を花弁状に構成することが可能となり、多様性のある可動装飾ユニットを構築することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の一例を示した全体正面図である。
この図に示すパチンコ遊技機1は、矩形形状の枠2を有し、この枠2の窓孔に対して裏側から遊技盤3が着脱可能に取り付けられている。
遊技盤3の前面側には、図示しないガラス枠が開閉可能に取り付けられている。また遊技盤3の下部には遊技球を貯留する受け皿部4と、受け皿部4内の遊技球を発射する発射レバー5等が設けられている。また、受け皿部4の上部には遊技機用ボタンスイッチや、遊技球の購入ボタン、購入取り消しボタンが設けられている。
遊技盤の裏面には、液晶画面、主制御基板とサブ制御基板等、遊技の進行、演出に関わる裏部品を組み付けた合成樹脂製の機構板(何れも図示せず)が開閉自在に装着されている。遊技盤3における遊技領域3aの周囲には、発射レバー5を操作することにより発射装置から発射された遊技球を遊技領域3aの上部に案内したり、アウト口15に案内する外レールR1、及び内レールR2が設けられている。
開口部6の下方には、図柄表示装置7の特別図柄を可変表示させるための可変入賞装置8が設けられている。
開口部6の左右両側には夫々遊技盤3の盤面上を流下する遊技球を受けるステージ部9が設けられている。ステージ部9に案内された遊技球のうち、ステージ部の所定の入口に入った遊技球は、始動入賞口11の真上に位置する出口から遊技盤面へと出て始動入賞口11に入賞し易くなり、残りの遊技球はステージ部9上から落下し、多くの場合始動入賞口11に入賞しない。
遊技盤3には図示しない普通入賞口やアウト口15等が設けられていると共に、風車や図示しない多数の遊技釘が突設されている。遊技釘は、遊技球の落下速度を遅くすると共に、落下方向を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。
普通図柄表示装置に表示される普通図柄は、1個または複数個の図柄を変動表示可能であり、普通図柄始動口としてのゲート13が遊技球を検出することを条件に、その図柄が乱数制御等により所定時間可変して停止するようになっている。
普通図柄としては、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の適宜の遊技図柄が使用される。そして、ゲート13を遊技球が通過したことを条件に乱数制御により普通図柄が所定態様となった場合に、可変入賞装置8に設けられた電動式チューリップから成る可動片を所定時間、開成動作するように構成されている。
図柄表示装置7の上方には、可動役物20と、本発明に係る装飾体ユニット30が配置されている。
可動役物20は、「水戸黄門」という文字を象った部材からなり、また、装飾体ユニット30は、三つ葉葵の紋章を象った正面視円盤状の構成を有している。
可動装飾体ユニット(装飾体ユニット)30は、遊技盤3の盤面上に配置されて正面に三つ葉葵の紋章を象った可動装飾体(装飾体)31と、可動装飾体31を駆動するための図示しない駆動源と、を備えている。
なお、装飾体ユニット30は、遊技盤上を移動可動である必要はなく、位置固定された装飾体ユニットであってもよい。
可動装飾体31は、遊技盤3(遊技盤3に固定された他の部材を含む)によって所定の経路を経て進退自在な可動状態で支持されている。具体的には、可動装飾体31は、図柄表示装置7の上方の退避位置と、図柄表示装置7の前面に出現した突出位置との間を進退自在に構成されている。即ち、可動装飾体31は、遊技盤面に配置された図柄表示装置7のディスプレイ面と干渉しない退避位置と、ディスプレイ面の少なくとも一部を隠蔽する突出位置との間を進退自在に構成されている。図2に示した可動役物20との関係では、可動装飾体ユニット30は、可動部材21、22が図2(b)に示した全開状態に移行して下方への移動経路が開放された段階で図柄表示装置の前面に下降可能となり、同様に可動部材21、22が全開状態にあるときに図柄表示装置の前面から上昇して原位置に復帰する。
なお、本例では、可動装飾体31は退避位置にあるときに遊技者から視認可能な状態にあるが、退避位置にあるときに遊技者から視認できない隠蔽位置にあるようにしてもよい。
可動装飾体(装飾体)31は、遊技盤面上を上下方向に進退自在に構成された主可動部材(主部材)32と、主可動部材32に前後方向位置を異ならせて設けた複数組の軸支部、即ち第1及び第2の33A、33Bによって夫々内外径方向へ出没自在に軸支された第1及び第2の開閉部材40A、40Bと、モータ等の駆動源からの駆動力により作動して各開閉部材40A、40Bを一括して出没動作させる駆動機構55と、を備えている。
なお、装飾体31が位置固定されている場合には、主部材32も位置固定となる。
前後方向位置をずらして配置された第1の開閉部材(群)40Aと、第2の開閉部材(群)40Bは、第1及び第2の軸支部(群)33A、33Bによって夫々開閉自在に軸支されており、各開閉部材40A、40Bは、閉止位置にあるときには前方から見て内径側に退避している一方で、開放位置にあるときには主可動部材外周縁の外径側に突出した状態となる。
主可動部材(主部材)32は、前面に位置する円盤状の装飾板34と、装飾板34の背面に固定されて駆動機構55を支持する略円筒状の図示しないケーシングと、を備えている。装飾板34の外周縁をケーシングの外周面よりも外径方向へ張り出した張出し部34aとし、装飾板34の張出し部34aの背面に、閉止位置にある各開閉部材40A、40Bを収容してその少なくとも一部を隠蔽するように構成している。本例では、各開閉部材40A、40Bが開放位置にあるときには、主可動部材外周縁の外径側に花弁状に突出した状態となる。
従って、各開閉部材40A、40Bは、図3(a)のように内径側に退避した閉止位置にあるときには前方から見て少なくとも一部が隠蔽されている一方で、図3(b)のように外径側に向けて略90度拡開して遊技盤面とほぼ平行となった開放位置にあるときには主可動部材32の外周縁の外径側に突出した視認可能状態となる。即ち、各開閉部材40A、40Bは、閉止位置にあるときには主可動部材32の外周縁により隠蔽されて少なくとも一部が前方から視認不能である一方で、開放位置にあるときには主可動部材外周縁の外径側に花弁状に突出した状態となる。開放時の開閉部材の突出角度は遊技盤面と平行であってもよいし、遊技盤面に対して傾斜した角度であってもよい。
特に、本発明では、第1及び第2の開閉部材の前後方向位置が異なるため、変形態様に立体感を付与して変化の多様性を演出することができる。
可動装飾体31を構成する各開閉部材40A、40Bは、小面積の円形板状体の前面に文字、図柄を描いたものであり、各開閉部材40A、40Bを開放状態に移行させた場合には主可動部材32の前面に描かれた紋章の外周縁に沿って飾りが付加された状態となるので、紋章の面積が拡大すると共に、異なった形状に変化する。可動装飾体31は遊技盤面に沿って移動する単純動作した後で、形状を拡大変形させるので、遊技者は変化に富んだ演出を堪能することができる。
また、図柄表示装置7の画面上に表示される絵柄、文字等と、開閉部材の形状や描かれた絵柄とを連携させることにより、バリエーションに富んだ演出効果を発揮させることができる。
本例に係る駆動機構55は、第1の軸支部(群)33Aによって開閉自在に軸支される第1の開閉部材(群)40Aを駆動する第1の駆動ユニット55Aと、第2の軸支部(群)Bによって開閉自在に軸支される第2の開閉部材(群)40Bを開閉駆動する第2の駆動ユニット55Bと、を有する。
第1の駆動ユニット55Aと第2の駆動ユニット55Bは、ほぼ同様の構成を有しており、図10に示した開閉レバー55Lを周方向へ移動させることによって各開閉部材群40A、40Bは一括して内径側に退避した閉止位置(図5)と、外径側に突出した開放位置(図3)との間を動作する。開閉レバー55Lは図示しないモータ、或いはソレノイドによって往復操作される。
従って、各大径ギヤ57A、57Bを正逆両方向へ回動させることにより、各小径ギヤ58A、58Bが正逆両方向へ回動し、その結果、各小径ギヤと一体化されたリンク片60A、60Bが回動する(図9)。
第1の開閉部材40Aと、第2の開閉部材40Bは、周方向位置をずらしてあるため、開放時には各第1の開閉部材40A間の間隙から第2の開閉部材40Bが視認できる。
各大径ギヤ57A、57Bは図7、図8、図9中に詳細に示すように個々の小径ギヤ58A、58Bと対応する部分のみにギヤ部を有しても良いし、全周に亘ってギヤ部を有しても良い。各大径ギヤ57A、57Bの外周のギヤ部の周方向位置をずらしたり、周方向長さを異ならせることにより、軸部材56の回動によって開閉する各開閉部材の動作にタイミングのずれを付与して、開閉動作に多様性をもたしてもよい。
図9(a)において大径ギヤ57Aが矢印M方向へ回動すると開閉部材40Aは小径ギヤ58Aとともに反時計回り方向(閉止方向)へ回動して図9(b)中に実線で示した閉止位置へ移動する。一方、大径ギヤ57Aが矢印N方向へ回動すると開閉部材40Aは小径ギヤ58Aとともに時計回り方向(開放方向)へ回動して図9(a)中に実線で示した開放位置へ移動する。符号65はリンク片60Aと当接して開放位置を規制するストッパである。
更に、駆動機構55は、第2の開閉部材40B(第1の40A)を自転させるための第3の駆動ユニット55C(開閉部材自転機構)を有する。第3の駆動ユニット55Cは、軸部材56と同軸状、且つ相対回転可能に配置された大径ギヤ(他の大径ギヤ)70と、支持部材61Bの下面に各小径ギヤ58Bと同軸状に配置されて大径ギヤ70と噛合する小径ギヤ(他の小径ギヤ)71と、を有し、大径ギヤ70を回転させることにより各小径ギヤ71を回転させると、小径ギヤ71と一体の小径ギヤ58Bが回転する。一方、各小径ギヤ58Bの前面には同軸状にプーリ72が一体化されており、第2の開閉部材40Bの下部にはプーリ73が一体化されている。両プーリ(伝達部材)72、73の外周にはベルト(伝達部材)74を張設しているため、小径ギヤ71が回動するとプーリ72が一体回転し、ベルト74を介してプーリ73を回転させる。このため、プーリ73と一体の第2の開閉部材40Bが自転することができる。
なお、図3、図4中に背面側の支持部材61Bに第3の駆動ユニット55Cを設けて背面側の第2の開閉部材40Bだけを自転させる構成を示したが、前面側の支持部材61Aにも同様の構成の第3の駆動ユニット55Cを設けて第1の開閉部材40Aを自転させるように構成してもよい。
なお、上記実施形態では、ギヤを用いてリンク片に60A、60Bに駆動力を伝達することにより開閉部材40A、40Bを開閉動作させるように構成したが、常時においてはバネ等により開閉部材を閉止位置に付勢する一方で、軸部材56を回転させた時の遠心力によってバネに抗してリンク片および開閉部材を外径方向へ突出させるように構成してもよい。
なお、上記各実施形態における各開閉部材40A、40Bの前面には、主可動部材32の前面に描かれた図柄とマッチングする図柄、或いは/及び、文字を描くことにより、特有の演出効果を発揮することが可能となる。
上記実施形態では、第1及び第2の開閉部材40A、40Bからなる二段の開閉機構を設けた例を示したが、三段以上の開閉機構を設けても良いことは勿論である。
可動装飾体31は、遊技盤面に配置された図柄表示装置7のディスプレイ面と干渉しない退避位置と、ディスプレイ面の少なくとも一部を隠蔽する突出位置との間を進退自在に構成されている。このため、ディスプレイ面の前面に可動装飾体31を位置させた状態で、ディスプレイ面に表示される画像と可動装飾体の動作とのコラボレーションにより特有の演出を実現することが可能となる。
また、主可動部材32を遊技盤面(図柄表示装置7)の前面に出現させてから開閉部材を出没動作させるように構成してもよいし、主可動部材が遊技盤面外から遊技盤面内に移動する過程で開閉部材を出没動作、或いは自転させるようにしてもよい。
なお、パチンコ遊技機の他の詳細な構成については図示説明していないが、本願発明の技術的範囲中にパチンコ遊技機、及び遊技盤が含まれることに疑いがない。
Claims (2)
- 遊技盤上に配置された装飾体を備えた装飾体ユニットであって、
前記装飾体は、主部材と、前後方向位置を異ならせて該主部材に設けた複数組の軸支部によって夫々内外径方向へ出没自在に軸支された開閉部材と、を備え、
前記各開閉部材は、閉止位置にあるときには前方から見て内径側に退避している一方で、開放位置にあるときには前記主部材外周縁の外径側に突出した状態となることを特徴とする装飾体ユニット。 - 前記各開閉部材は、閉止位置にあるときには前記主部材により隠蔽されて少なくとも一部が前方から視認不能である一方で、開放位置にあるときには前記主部材外周縁の外径側に花弁状に突出した状態となることを特徴とする請求項1に記載の装飾体ユニット。
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