JP5158723B2 - 高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置 - Google Patents

高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置 Download PDF

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Description

本発明は、水素燃料電池車に搭載する高圧タンクの破壊の兆候を早期に検出できる、高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置に関する。詳しくは、高圧の流体を内蔵した高圧タンクがクリープや疲労等で劣化、又は破壊するときに発生するアコースティックエミッション信号を検知し、高圧タンクの破壊の兆候を早期に検出できる、高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置に関する。更に詳しくは、水素燃料電池車等に搭載する高圧水素タンク、又は定置型の高圧水素タンクがクリープや疲労等で劣化、又は破壊するときに発生するアコースティックエミッション信号を検知し、高圧タンクの破壊の兆候を早期に検出できる、高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置に関する。
クリーンエネルギーの使用などのエコロジーに対する意識が学術・産業界のみならず、一般の消費者の中で浸透している。その中で、燃料電池を利用した燃料電池車両、ハイブリッド車両の開発が目覚しく、一般の消費者の購入意識が高まっている。このような燃料電池車両やハイブリッド車両の安全性を堅持することは不可欠であり、燃料電池用の高圧水素を収容した容器の点検・管理が重要である。例えば、高圧の水素を利用した水素燃料電池車においては、高圧の水素を収容した高圧タンクが燃料電池車両(以下、水素電池車両という。)に搭載されている。
一般的には、これらの水素電池車両用の高圧タンクは、35MPaのように高圧の水素ガスを扱う。この高圧の水素ガスを、高圧タンクに繰り返し充填して使用するとき、高圧タンクに微小なき裂が発生し、これが進展して高圧タンクの破壊に繋がる可能性がある。よって、高圧タンクの安全性を高めるために、高圧タンクの破壊、特に破壊の兆候、を事前に的確に検知することが重要である。
材料内部や表面での微小な欠陥(クラックやボイド)を、被検査物を物理的に破壊することなく検出する検査方法は、非破壊検査と言われている。非破壊検査には、放射線透過試験、超音波探傷試験等がある。アコースティックエミッション(以下、AEという。)も、非破壊検査に利用される検査方法の一つである。AEでは、クラック発生の初期微候の検出が可能であり、特に設備の運転中のクラック発生又はクラック進行状態の監視に使用されている。
(イベント法とリングダウン法)
まず、AEの計測とその処理について説明する。AEは、材料中のき裂発生、進展にともなって生じる弾性波である。1つのAE信号は、短期間に連続的に発生する複数の周波数の弾性波から構成されており、その強度と大きさはき裂の大きさによって異なる。
アコースティックエミッションセンサー(以下、AEセンサーという。)で受信したAE信号を処理する方法として、次の二つの方法がある。第1の方法は、1つのAE信号を1つと数えるイベント法である。このイベント法では、計数するAE信号をAEヒットと呼び、単位時間当たりのAEヒット数をAEヒットレートと呼ぶ。このAEヒットレートは、応力の繰り返しによって進展するき裂から発生するAE信号が基本的に離散的であることを考慮し、疲労き裂進展の評価に用いることが多い。
第2の方法は、定義した基準値以上の振幅を全て数えるリングダウン法である。このリングダウン法で計数するAE信号をAEカウントと呼び、単位時間当たりのAEカウント数をAEカウントレートと呼ぶ。図14は、イベント法と、リングダウン法の違いを図示している。図14(a)には、1つのAE信号を示している。図14(b)及び(c)には、このAE信号を計数する2つの方法であるイベント法とリングダウン法の違いを示している。
図14(b)は、イベント法を示している。図14(c)は、リングダウン法を示している。図14(a)のAE信号の最大強度は、設定した閾値以上である。図14(a)のAE信号は、図14(b)に示すように、イベント法では、「1」とカウントされる。リングダウン法では、1つのAE信号を構成する複数の弾性波の中で設定した閾値以上の強度のものを全て数える。このために図14(a)のAE信号は、図14(c)に示すように、リングダウン法では、「4」とカウントされる。
AE信号を利用した非破壊検査技術は、数多く提案されている。例えば、特許文献1には、タンク等の構造物をアコースティックエミッションによって、非破壊試験する構造物の破壊荷重の予測的特定法が開示されている。この予測的特定法は、タンクの破壊プロセスに従って発生するAEエネルギーのヒット数をカウントし、このカウント数の累積値に基づいて、破壊荷重の予測値を特定している。つまり、エネルギーの積分値を用いて、破壊荷重の予測値を特定するものである。
特許文献2には、液体や気体を貯蔵する金属製のタンクの底板に、発生する腐食によって損傷位置を標定するタンク検査装置が開示されている。このタンク検査装置は、AEセンサーを用いて、腐食損傷の発生位置を標定している。検出波形の各時間において、時間―周波数変換を行い、周波数帯域ごとの信号強度を時系列的に求めている。これにより、特定の周波数における特定モードの波の到達時間の情報が得られ、例えば、音源位置の高精度な標定が可能となる(特許文献2の段落番号『0015』を参照。)。
特開平8−54330号公報。 特開2005−17089号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、構造物の静的な破壊荷重は予測できるが、静的な破壊荷重以下の圧力の繰り返しによって生じる、構造物の疲労破壊については、言及していない。つまり、特許文献1に記載の方法は、高圧タンク等の静的な破壊荷重を予測できても、疲労寿命については予測できない。
特許文献2の標定は、車両搭載用の水素タンク等の比較的小型の容器に関して、破壊前の無数の微小き裂が成長して、巨視的なき裂になった時の位置は推定できるが、巨視的なき裂になって破壊に繋がる前に、その兆候を正確に把握することはできない。
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、高圧の流体を内蔵した高圧タンクの破壊の兆候を、早期かつ非破壊で検出できる高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置を提供する。
本発明の他の目的は、高圧の水素を内蔵した高圧水素タンクの破壊の兆候を、早期かつ非破壊で検出できる高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置を提供する。
本発明の更に他の目的は、燃料電池用車両に搭載して利用する高圧タンクの破壊の兆候を、早期かつ非破壊で検出できる高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置を提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明の高圧タンクの損傷検知方法は、
材料が変形、又は材料中に微小なき裂が生成、若しくは前記微小なき裂が成長して材料が破壊する際に発生するアコースティックエミッションを検知するためのアコースティックエミッションセンサーを使用して、高圧の流体を貯蔵した高圧タンクが前記流体の充填によって生じる破壊の兆候を非破壊で検知するための高圧タンクの損傷検知方法であって、
前記高圧タンクの内圧の圧力と、前記アコースティックエミッションは、前記高圧タンクに前記流体を充填しながら測定し、
前記アコースティックエミッションセンサーで受信した信号で、短期間に連続的に発生する同波数の弾性波から構成される1群のアコースティックエミッション信号を1ヒットと数え、前記ヒットの時間変化を示すヒットレートを求め、
前記破壊の兆候は、前記ヒットレートに対応する前記圧力に対して前記ヒットレートの変化を求めて検知され、
前記高圧タンクの前記圧力が使用最高圧力未満のとき、前記圧力に比例して増加していた前記ヒットレートが、増加せずに飽和状態になる値である場合、前記破壊の兆候と判定することを特徴とする。
アコースティックエミッション信号の検知は、アコースティックエミッションセンサーを、高圧タンクに接触することにより行うと良い。
本発明の高圧タンク用の損傷検知装置は、
材料が変形又は破壊する際に発生するアコースティックエミッションを検知するためのもので、高圧の流体を貯蔵した高圧タンクが前記流体の充填によって生じるき裂から発生する前記アコースティックエミッションを検知するアコースティックエミッションセンサーと、
前記アコースティックエミッションセンサーの出力値を格納するための記憶手段と、
格納された前記出力値の大きさ及び/又は形状の時間的変化を計算するための計算手段と、
前記時間的変化から、前記出力値が破壊の兆候であるか否かを判定するための判定手段と、
前記判定の結果及び/又は前記記憶手段の内容を出力データとして出力するための出力手段と
からなり、
前記計算手段は、前記出力値から、前記アコースティックエミッションセンサーで受信した信号である前記アコースティックエミッション信号の単位時間当たりのヒット数を示すヒットレートを計算して、前記ヒットレートの変化を計算し、
前記判定手段は、前記ヒットレートの変化から、前記ヒットレートが増加しない飽和状態になる値を求めて、前記破壊の兆候であるか否かを判定することを特徴とする。
本発明においては、「流体」は、「液体」及び/又は「気体」を意味する。「高圧タンク」は、流体を内蔵した容器を意味し、特に、高圧の流体を内蔵するためのタンクを意味する。高圧タンクとしては、高圧水タンク等の高圧液体を貯蔵した容器、高圧水素タンク等の高圧ガスを内蔵した容器等が例示できる。通常、高圧タンクに加圧流体を充填するとき、高圧タンクの内圧の増加に伴い、微小き裂が高圧タンク内面のいたる部位に発生する。その微小き裂が、内圧の増加に伴い進展し、その進展に伴い、AEヒットレートが増加する。
この微小き裂が進展し、また複数の微小き裂が合体して、一つの巨視的なき裂に成長すると、個々のAE信号の区別が正確にできなくなる。よって、見かけ上、AEセンサーに受信されるAE信号のヒットレートが増加しなくなる。つまり、高圧タンクの内圧の増加に対してAE信号のヒットレートが増加しなくなり飽和状態になる。これ以上に、高圧タンクを高圧の流体で充填すると、き裂が進展し、高圧タンクが破壊する。この飽和状態のヒットレートをもって、破壊の兆候と判断する。
この破壊の兆候は、図13のグラフに示される特性を根拠とするものである。図13は、高圧タンクに流体を繰り返し充填するときに、高圧タンクから発生するAEのヒットレートを、高圧タンクの内圧に対して図示したグラフである。図中の曲線Aは、高圧タンクの初期の自緊処理中のAEのヒットレートの例を示すグラフである。曲線Bは、高圧タンクに巨視的なき裂などの損傷が発生していないときの、高圧タンクから発生するAEのヒットレートの例を示すグラフである。
曲線Cは、高圧タンクの破壊の兆候を示すAEのヒットレートの例を示すグラフである。曲線Dは、高圧タンクの破壊過程で、高圧タンクから発生するAEのヒットレートの例を示すグラフである。図13に示すように、高圧タンクに流体を繰り返し充填すると、ヒットレート対内圧を示す曲線は、曲線AからDに至るように、矢印i、ii、iiiの順に変化する。ここで、それぞれの曲線について説明する。
(曲線A)
図13中の曲線Aは、高圧タンクから発生する初期のAEヒットレートである。高圧タンクの疲労強度向上の目的で、通常は、高圧タンクの使用前に、高圧タンクに自緊処理を行う。自緊処理は、高圧タンクで設計上想定している使用最高圧力より大きい内圧の流体を、高圧タンクに充填して負荷をかける処理である。この自緊処理により、高圧タンクに荷重履歴を付ける。図13中に示した高圧タンクの荷重履歴の場合は、製造時の使用最高圧力が35MPaのため、それ以上の内圧になるように、高圧タンクに流体を充填している。高圧タンクにとっては、この自緊処理が1回目の流体の充填である。2回目の充填によるAEヒットレートは、荷重履歴の影響により、高圧タンクの使用最高圧力に近い内圧まで発生しない。
(曲線B)
曲線Bは、高圧タンクに巨視的なき裂などの損傷が発生していないとき、高圧タンクから発生するAEのヒットレート示すグラフである。高圧タンクに流体を繰り返し充填すると、高圧タンクの破壊をもたらすような、巨視的なき裂が高圧タンクに発生する前に、ライナーや炭素繊維強化プラスチック内に微小なき裂が発生する。これらの微小なき裂の発生に伴うAEヒットレートは、曲線Bのようになる。このAEヒットレートは、微小なき裂の発生に伴い曲線Aよりも低い内圧で発生する。そして、高圧タンクの内圧の増加に伴い微小なき裂が進展するため、AEヒットレートは右肩上がりとなる。
(曲線C)
更に、高圧タンクに流体を繰り返し充填すると、高圧タンクに発生した微小なき裂の一つが巨視的な大きいき裂となり成長し、これに伴い単位時間当たりに数多くのAEヒットレートが発生する。このAEヒットレートは、内圧が大きくなると増加し、即ち右肩上がりになる。更に、単位時間当たりに発生するAEヒットレートの数が多くなると、計測される離散的なAE信号が連続的となる。これにより、個々のAE信号を正確に区別できなくなる。即ち、複数のAEヒットが、「1」ヒットと計測される。これにより、見かけ上のAEヒットの数が増加しなくなり、ヒットレートのグラフは見かけ上、飽和状態になる。
しかし、AEエネルギーやAEカウントレートは、内圧の増加に対して必ずしも飽和せず、AEヒットレートのみが、曲線Cのように内圧の増加に対して、最初は右肩上がりである。そして、AEヒットレートは、ある圧力以上では飽和する傾向を示す。この飽和のヒットレートの値をAEthと定義する。言い換えると、AEthは、精度や製造法の異なる高圧タンクごとに定義した限界AEヒットレートである。このAEth以上のAEヒットレートが得られた高圧タンクに、更に繰り返し流体を充填すると、高圧タンクの破壊又は貫通き裂が生じ、次の曲線Dに示すような曲線の履歴をたどることになる。このAEthは、高圧タンクの破壊の兆候の目印にすることができる。
(曲線D)
曲線Dは、高圧タンクの破壊過程で発生するAEのヒットレートを示すグラフである。このときのAE信号は、巨視的なき裂の進展に伴い発生し、高圧タンクの内圧の増加に対して不規則なピークを持つ。曲線DのAEヒットレートは、他の曲線B、Cのときのヒットレートに比べて小さいのは、巨視的なき裂の進展に伴い発生する多くのAEヒットレートを正確に区別して計測できなくなるためである。言い換えると、曲線Cと同様に巨視的なき裂の進展に伴い多くのAEヒットレートが発生し、計測される離散的なAE信号が連続的となり、個々のAE信号を正確に区別できなくなる。
また、ヒットレートに対応する高圧タンクの内圧に対してヒットレートの変化(数、率を含む)を求めて、破壊の兆候を検知する。更に、高圧タンクに流体を充填しながら、高圧タンク内の圧力と、AE信号を測定する。高圧タンク内の圧力が、使用最高圧力未満のとき、この圧力に比例して増加していたヒットレートが、増加せず飽和状態になる値を破壊の兆候であると判定すると良い。なお、アコースティックエミッションセンサーは、高圧タンクに接触するように固定手段によって固定されている。
また、本発明の高圧タンク用の損傷検知装置は、アコースティックエミッションセンサーで検知したアコースティックエミッション信号を増幅するプリアンプを有すると良い。このプリアンプで増幅されたアコースティックエミッション信号は、アコースティックエミッションセンサーの前記出力値として、上記の記憶手段に格納されると良い。
計算手段は、ヒットレートの変化(数、率)を計算しても良い。計算手段は、この判定手段を含むことができる。
本発明の高圧タンク用の損傷検知装置は、高圧タンクの内圧の圧力を測定する圧力測定手段を有し、アコースティックエミッションセンサーと同時に圧力測定手段によって測定されたもので、圧力の値を示す圧力値は、アコースティックエミッションセンサーの出力値と関係付けられて記憶手段に格納され、計算手段は、この出力値と、この出力値に対応する圧力値から、圧力に対する前記ヒットレートを計算すると良い。判定手段は、高圧タンクの圧力が設計最高圧力未満のとき、その圧力に比例して増加していたヒットレートが、増加せず飽和状態になるときを破壊の兆候であると判定すると良い。
また、本発明の高圧タンク用の損傷検知装置は、前記アコースティックエミッションセンサーが、前記アコースティックエミッションを連続的に、又は定期的に、又は指定した経過時間後に測定し、出力値を出力すると良い。
アコースティックエミッションセンサーは、アコースティックエミッションが所定の基準値以上の値の場合に、出力値を出力すると良い。計算手段は、記憶手段に格納された出力値が所定の基準値以上の値の場合に、ヒット数としてヒットレートを計算すると良い。
出力手段は、出力データを、有線又は無線の接続手段によって、外部システムへ送信する機能を有したものが良い。本発明の高圧タンク用の損傷検知装置は、アコースティックエミッションセンサーを高圧タンクに接触するように固定するための固定手段を用いる。本発明の高圧タンク用の損傷検知装置は、燃料電池車両等のように移動体に搭載しても良い。
本発明によると、次の効果が奏される。
本発明は、高圧の流体を内蔵した高圧流体内蔵容器の破壊の兆候を早期かつ非破壊で検出することが可能になった。
本発明は、高圧の流体を内蔵した高圧タンクの破壊の兆候を早期かつ非破壊で検出することが可能になった。
本発明は、高圧の水素を内蔵した高圧タンクの破壊の兆候を早期かつ非破壊で検出することが可能になった。
本発明は、燃料電池用車両に搭載されて利用される高圧タンクの破壊の兆候を早期かつ非破壊で検出することが可能になった。
本発明によれば、高圧タンクに流体を充填するとき、又は、高圧タンク若しくはそれを利用する装置・設備の検査、点検時に、高圧タンクのAE出力値を定期的に記録し、その経時変化から高圧タンクの破壊の兆候を早期に検出することが可能になった。よって、高圧タンクの破壊、流体漏れ等の事故を事前防ぐことができる。
本発明によれば、高圧タンクの応用として、燃料電池用車両の水素充填時、又は車両検査時に、高圧タンクのAE出力値を定期的に記録し、その経時変化から高圧タンクの破壊の兆候を早期に検出することが可能になった。よって、燃料電池用車両に利用される高圧タンクの破壊、水素漏れ等の事故を事前防ぐことができる。
図1は、AEセンサー1付きの高圧タンク2の概要を図示した図である。 図2は、図1の高圧タンク2のA−A断面の断面図である。 図3は、高圧タンク2用の損傷検知装置の概要図である。 図4は、電子計算機を用いた、高圧タンク2用の損傷検知装置の概念図である。 図5は、電子計算機30の例を示すブロック図である。 図6は、実施例1において、試験片40の概要を示す図である。 図7は、実施例1において、負荷に対するAEヒットレートの測定結果を示すグラフである。 図8は、実施例1において、試験片40にかかった負荷と、塑性変形の伸張の関係示すグラフである。 図9は、実施例2において、き裂の写真である。 図10は、実施例2において、1回目〜3回目の試験の計測の結果グラフである。 図11は、図10のグラフを、計測毎に分けて図示したグラフであり、図11(a)は1回目の試験の結果を示すグラフで、図11(b)は2回目の試験の結果を示すグラフで、図11(c)は3回目の試験の結果を示すグラフである。 図12は、2回目の試験の結果において、内圧140MPaの測定値を1としたときのAEヒットレートとAEエネルギー示すグラフである。 図13は、高圧タンクに流体を繰り返し充填するときに、高圧タンクから発するAEのヒットレートを、高圧タンクの内圧に対して図示したグラフである。 図14は、イベント法、リングダウン法の説明図である。
本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は、AEセンサー1付きの高圧タンク2の概要を図示している。図2は、図1の高圧タンク2のA−A断面図である。高圧タンク2は、両端が密封された円筒状のものである。図2に図示したように、高圧タンク2の壁は金属製である。高圧タンク2の壁の内部はアルミ合金又はオーステナイト系ステンレス製のライナーである。高圧タンク2の壁の表面を炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)という。)で覆っている構成である。
この高圧タンク2の表面に、AEセンサー1を配置している。このAEセンサー1で、高圧タンク2から発生するAEを検知する。AEセンサー1には、信号処理部10(後述する。)が接続されている。信号処理部10によって、高圧タンク2から発生するAEを分析し、高圧タンク2の状態を把握する。後述の実施例1及び実施例2に示す2つの試験を行って、高圧タンク2の破壊特性を明らかにした。
具体的には、流体で充填した高圧タンク2から発生するAEを測定することで、高圧タンク2の破壊の兆候を特定できることを示した。高圧タンク2の破壊の兆候は、高圧タンク2から発生するAEのAEヒットレートが、内圧の増加に対して増加しなくなり、飽和状態になったときである。高圧タンク2を再び流体で充填する場合は、高圧タンク2の破壊につながる。
高圧タンク2を定期的に検定し、その度にAEを測定し、経時的なデータとして蓄積しておく。これらのデータから、AEヒットレートの変化を求め、AEヒットレートが飽和状態になる時期を推測する。AEヒットレートが飽和状態の兆候を示す場合には、この高圧タンク2の使用を停止する。例えば、燃料電池自動車に利用される高圧タンク2は、車検時、水素等の流体の充填時、何ヶ日や何ヶ月等の定期点検のときに検査し、AEを測定することが望ましい。この高圧タンク2は、毎月、毎週等のように定期的にAEを測定し、AEの経時変化を記録しておくことが望ましい。
図3は、高圧タンク2のAEを測定し、破壊の兆候を検知するための高圧タンク2用の損傷検知装置(以下、損傷検知装置という。)の概要図である。損傷検知装置は、AEセンサー1と、AEセンサー1からの信号を処理するための信号処理部10から構成される。信号処理部10は、メモリ11、CPU12、入力インターフェース13、出力インターフェース14等からなる。メモリ11には、信号処理部10を制御するための制御プログラムが格納される。信号処理部10の起動時に、制御プログラムが呼び出されて動作する。
入力インターフェース13は、AE信号を信号処理部10に入力するためのインターフェースである。入力インターフェース13は、AEセンサー1に直接接続されて、AEセンサー1で受信したAE信号を受信する。受信されたAE信号は、メモリ11に保存されて、制御プログラムによって読み出されて処理される。CPU12は、メモリ11に格納されている制御プログラムの命令を順次実行して、信号処理部10を動作させる。
出力インターフェース14は、信号処理部10でAE信号を処理した結果を出力するためのものである。つまり、制御プログラムでデータ処理した結果を出力する。この出力されたデータは、外部デバイス20に提供される。例えば、作業者が確認可能な形式で出力され、ディスプレイ等に表示される。また、出力インターフェース14に接続された他の電子計算機に提供されることが可能である。
損傷検知装置は、AEセンサー1で受信した信号を増幅して、信号処理部10に出力するためのプリアンプ21を有することができる。信号処理部10は、電源供給用に電源用インターフェース15を有する。電源用インターフェース15は、直流又は交流の電源等に接続することができる。信号処理部10は、バッテリー等の電源を内蔵し、電源用インターフェース15はこの内蔵電源に接続されることが好ましい。
次に、信号処理部10は、AE信号を処理する概要を示す。AE信号の処理は、制御プログラムによって行なわれる。また、制御プログラムと同様な機能を持つ回路で実現できる。信号処理部10は、AEセンサー1から受信したデータから、AE信号をメモリ11に保存する。このとき、受信した時間を示す受信時間データを関連付けて保存する。また、高圧タンク2の内圧等に関する他のデータも保存する。
信号処理部10は、メモリ11に保存されたAE信号と受信時間データを読み出して、データを処理し、AE信号の特定時間当たりのヒット数を示すヒットレートを計算する。そして、ヒットレートを内圧に関連付け、予め設定した破壊の兆候に関するデータと比較して、破壊の兆候であるかを判定する。信号処理部10は、このヒットレートの時間的な変化から、破壊の兆候であるか否かを判定する。つまり、ヒットレートが高圧タンク2の内圧に対して飽和状態になったかを計算する。破壊の兆候の判定、ヒットレートの計算等の処理は、制御プログラムを実行しているCPU12によって行なわれる。
信号処理部10は、ヒットレートの計算結果、判定の結果及び/又はメモリ11の内容を出力データとして、出力インターフェース14から出力する。出力形式は、これらのデータをグラフ化、表形式にして、表示装置又は印刷装置用のデータとすることが好ましい。また、テキスト形式のデータにして、他の電子計算機等の処理用に出力することもできる。更に、図10に示すようなタンクの破壊に関するグラフは、タンクの製造時に同じ製法のタンクのデータを用いて、作成することができる。つまり、このグラフは、同じ材料を用いて、同じ方法で製造した他のタンクのデータを用いて、作成することができる。
このグラフに、最新のデータを追加して出力することが可能である。このようにすると、タンクの使用者、管理者等は、タンクの損傷状態の進展を把握しやすくなる。信号処理部10は、上述のように、タンクの内圧を測定するための圧力測定器等を有することが好ましい。信号処理部10は、タンクの自緊処理に関するデータを有することが好ましい。事前に自緊処理に関するデータが無い場合は、タンクの第1回目の測定データを、自緊処理データとして代用することができる。
しかし、AEセンサー1は損傷検知装置に含まれず、損傷検知装置に接続して使用する独立したものでも良い。また、損傷検知装置は、AEセンサー1で測定したデータをインポートし、その処理だけをするものでも良い。この場合は、AEセンサー1で高圧タンク2から発生するAEを測定し、データを記憶手段に保存しておく。記憶手段は、当該者に明らかなものであればどのようなものでも良い。損傷検知装置にこの記憶手段を接続して、AEのデータを入力する。
信号処理部10は、AEセンサー1からデータを連続的に、又は定期的に、又は指定時刻に受信することができる。また、信号処理部10は、操作者の受信要求、信号処理部10に接続された他の電子機器等の受信要求時に、AEセンサー1からデータを受信することができる。更に、信号処理部10は、計算結果を連続的に、又は定期的に、又は指定時刻に出力することができる。
AEセンサー1は、高圧タンク2の壁面に接触するように固定される。この固定時の固定手段としては、AEセンサー1と高圧タンク2の壁面が密着し、接触するようなものであればどのような方法でも良い。信号処理部10は、高圧タンク2を利用している燃料電池車両のような移動体に搭載されているときは、その移動体に搭載する。この場合は、高圧タンク2の状態を常時、又はオンデマンドでどこでも監視することが可能になる。
図示されていないが、高圧タンク2の内圧は、圧力測定器を用いて測定されることが好ましい。圧力測定器は、高圧タンク2に流体を充填する装置に含まれるデバイスであることができる。圧力測定器は、当該者に明らかなものであれば、既知の測定手段を含めどんな種類・測定原理のものでも良い。AEセンサー1は、所定の検知感度のものであることが好ましい。つまり、AEセンサー1は、AE信号を検知するその検知感度を調整可能なものが良い。
この検知感度は、信号処理部10で設定しても良い。つまり、信号処理部10は、AEセンサー1から受信した信号の内、所定基準値以上の値をAE信号として処理することができる。信号処理部10は、AEセンサー1から受信したデータをそのまま出力インターフェース14から出力できる。この出力された生のデータは、出力インターフェース14に接続された電子計算機等の外部デバイス20で処理することができる。例えば、外部デバイス20は、信号処理部10で行っていた、上述のヒットレートの計算、破壊の兆候の判定等の処理を行う。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態とは、基本的に同じであるが、電子計算機30を備えている点が異なる。ここで、第1の実施の形態と異なる部分を説明し、同一のものは省略する。本発明の第2の実施の形態の損傷検知装置は、図4に図示したように電子計算機30及びAE測定装置31を有する。AEセンサー1はプリアンプ21に接続され、プリアンプ21はAE測定装置31に接続される。AE測定装置31は、電子計算機30のシリアルポート又はパラレルポートに接続される。AE測定装置31は、AEセンサー1で受信した信号を電子計算機30に入力可能な形式に変換する機能を備えている電子回路であることが好ましい。
AE測定装置31は、上述の信号処理部10からなることがもっと好ましい。この場合は、電子計算機30は、出力インターフェース14に接続される。AE測定装置31と電子計算機30は、無線又は有線で接続される。無線で接続される場合は、AE測定装置31は通信モジュールを別途備えていることが望ましい。AEセンサー1は、高圧タンク2の1以上の場所に設置される。AEセンサー1それぞれに対応したプリアンプ21に接続される。プリアンプ21は、1つのAE測定装置31に接続される。電子計算機30は、信号処理部10で処理しているデータ処理の全部、又は一部を行うことができる。
図5は、電子計算機30の概要を示すブロック図である。電子計算機30は、メモリ111、中央処理ユニット(CPU)112、入力インターフェース113、出力インターフェース115、入力装置116、ディスプレイ117、ハードディスクドライブ118等を備えた、電子計算機である。メモリ111、CPU112、入力インターフェース113、出力インターフェース115は、バス110で互いに接続されて、このバス110を経由したデータの送受信を行う。メモリ111は、ROM、RAM等の記憶装置である。
CPU112は、電子計算機30の動作を制御するもので、メモリ111に格納されたプログラムによって、電子計算機30の動作を制御する。マウス、キーボード等の入力装置116は、入力インターフェース113に接続される。電子計算機30は、ハードディスクドライブ118等の補助記憶装置を有する。ハードディスクドライブ118には、計算プログラムが格納される。この計算プログラムは、呼び出されて、メモリ111に展開されて、動作する。
電子計算機30は、他の装置を接続するためのインターフェース114を有する。AE測定装置31は、インターフェース114に接続されると良い。電子計算機30は、AE測定装置31から出力される信号を受信して、これを処理する。電子計算機30のハードディスクドライブ118に格納されている計算プログラムによって、上述の信号処理部10で処理しているデータ処理の全部、又は一部を行うことができる。 例えば、計算プログラムは、電子計算機30に、次の処理を実行させる。電子計算機30は、AE測定装置31から、AE測定データを受け取り、これを処理する。
電子計算機30は、AE測定データから、AE信号のヒットレートを計算、このヒットレートの時間的変化から破壊兆候の判定を行なう。破壊の兆候の判定、ヒットレートの計算等の処理は、計算プログラムを実行しているCPU112によって行なわれる。そして、電子計算機30で処理された結果は、損傷検知装置の利用者又は管理者に、通知するために、ディスプレイ117に表示される。さらに、電子計算機30は、AE信号、AE信号のヒットレート、破壊の兆候を、図13に例示したグラフのようにまとめて、表示すると良い。また、電子計算機30は、これらのデータを、次の実施例1及び/又は実施例2で示す、グラフ、表のようにまとめて表示、又は、出力することもできる。
本発明の実施例として、高圧タンクのライナー材であるSUS316−Lの引張試験を示す。図6に図示したように、材料SUS316−Lでできている試験片40の両端から引張り、引張試験を実施した。試験片40の試験部41は、長さ25mm、半径2.5mmのものであった。引張試験を行った試験装置は、日本フィジカルアコースティックス社製(所在地:日本国東京都渋谷区)のμDisp装置である。試験部41の中央付近にAEセンサー1(日本フィジカルアコースティックス社製、種類:R−15alpha)を貼り付けて、試験部41から発生するAE信号を受信して、AEヒットレートを測定した。引張試験は、試験片40で変位速度1mm/minで引張り、破断させた。
図7は、負荷に対するAEヒットレートの測定結果を示すグラフである。縦軸はAEヒットレートを示し、横軸は負荷を示している。このグラフからわかるように、負荷600MPaまでに、AEヒットレートが多い。図8は、試験片40に負荷した応力と、試験部41の変位の関係示すグラフである。このグラフからわかるように、650MPaまでの負荷応力のときは、試験片40は弾性変形し、それ以後は塑性変形した。破断時、試験片40は最大10mmまで伸張した。
図7と図8の関係から、試験片40が塑性変形しているときに発生する、AEヒットレートは少ない。一方で、試験片40の弾性変形の初期段階では、AEヒットレートが多く認められた。金属材料の引張試験中に、金属材料の試験片40とは関係ない部位からAEが発生し、AEセンサー1に受信されることが良く知られている。これについては、例えば、森北出版株式会社から出版された大津政康著「アコースティックエミッションの特性と理論」(2005年版)の第27ないし28頁に「カイザー効果」と指摘している。
これを考慮すると、負荷の少ないとき、つまり試験片40の弾性変形のときに、計測されるAEは、試験片40の締結部の摩擦等によるものであり、試験片40の変形に無関係な成分を含んでいると考えられる。更に、100MPa付近にピークを持つ信号は、摩擦の影響と考えられる。
高圧の流体として、高圧タンク(以下、タンクという。)に水を充填して高水圧を付加した。これにより、破壊試験を実施した。この試験の結果から、発生するAEとタンクの破壊過程の関連性を示した。タンクについては、図2に示すように、内部がSUS製ライナーであり、その周囲を炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)という。)で覆っている。
タンクの長さは250cm、直径は25cmである。まず、図1に図示したように、4個のAEセンサー1をタンクの4ヶ所に貼り付けた。ライナーの材質はSUS316−Lである。破壊試験は、同じタンクを用いて3回実施した。2、3回目は、同日に実施した。図10は、1回目〜3回目の破壊試験中のAEセンサー1による計測の結果グラフである。このグラフの縦軸は、AEヒットレートを示し、横軸は、内圧を示している。図11は、図10のグラフを、見やすくするために、計測毎に分けて図示したグラフである。図11(a)は1回目の試験の結果を示すグラフである。図11(b)は2回目の試験の結果を示すグラフである。図11(c)は3回目の試験の結果を示すグラフである。
〔1回目の破壊試験〕
内圧145MPaまで負荷したとき、シールリングの塑性変形により内圧がしなくなり中断した。1回目の破壊試験時のAEヒットレートは、次の2回目、3回目のバース試験時と比べてかなり大きいものであった。AEヒットレートは、試験の開始直後に、50MPa付近にピークを持ち、その後、カウント数が低下する。そして、再度内圧の増加に対して右肩上がりとなっている。
この破壊試験に用いたタンクは、FEM(Finite Element Method、有限要素法)解析により応力計算がなされて、設計されたものである。FEM解析は、構造物を有限の要素に分割して応力の分布や変形等を近似し解析する方法である。FEM解析から、タンクは内圧320MPaで破壊、タンク内面のライナーは数十MPaのオーダーの内圧で降状するように設計されている。上述の実施例1のライナーの引張試験の結果を考慮すると、ライナーの塑性変形過程ではAEは殆ど発生しない。
内圧50MPa付近でピークを持つAEは、締結部の摩擦や周辺部品から発生するAE成分を含んでおり、タンクのみから発生しているものではない。内圧80MPaを超えると、AEヒットレートが再び増加し始める。このAEヒットレートは、タンクのいたるところから発生した微小き裂によるもので、内圧の増加に伴い微小き裂が進展するため、右肩上がりになっている。
〔2回目のバースト試験〕
シーリング部の構造を変更して、再度試験を実施した。内圧175MPaまで負荷したとき、口金部のナットが緩み、水漏れが発生し、破壊試験を中断した。2回目のAEヒットレートは、1回目の最大内圧辺りから発生し始めた。この現象は、荷重履歴の影響によるカイザー効果によるものである。
2回目の試験は、1回目の最大の内圧である内圧145MPaで自緊処理したタンクの破壊試験とみなすことができる。内圧が、自緊処理条件より小さいとき、タンクから発生するAEは非常に少ない。内圧が、自緊処理条件より大きくなると、AEヒットレートは内圧の増加に対して右肩上がりとなる。AEヒットレートが右肩上がりとなるのは、内圧の増加に伴い微小き裂が進展するためである。内圧が165MPa以上では、AEヒットレートが内圧の増加に対して飽和している。
〔3回目のバースト試験〕
口金のナットを変更して、再度試験を実施した。内圧160MPa付近でタンクが破壊した。なお、破壊によりAEセンサー1は全て破損した。2回目の荷重履歴と無関係に、AEヒットレートが2回目の最大内圧より低い内圧から発生し始めた。試験途中に頻繁に何かが破損するような音が聞こえ、それに対してAEが計測された。 図9は、このときの、き裂の写真である。
3回目の試験は、内圧175MPa(2回目の最大内圧)で自緊処理したタンクの破壊試験とみなすことができる。3回目の試験で、タンクは内圧160MPaで破壊した。AEヒットレートは、自緊処理条件より小さい内圧で発生した。3回目のAEヒットレートは、2回目より少なかった。
3回目の試験によるAEヒットレートは、内圧増加に対してあまり変化せず、いくつかのピークを示している。2回目の試験で認められた飽和傾向にあるAEヒットレートは、3回目ほどピークは顕著ではないがこの挙動に近い。3回目の試験では、自緊条件より小さい内圧でAEは発生しており、試験前に破壊をもたらす巨視的なき裂が発生していた可能性が高い。2回目の飽和傾向にあるAE及び3回目のAEは、タンクのいたるところで発生した微小き裂の合体により形成された巨視的なき裂の進展に対応している。
〔データの整理〕
次の表1には、試験時のパラメータをまとめて示している。
この表の値は、各パラメータをヒットレートで規格化したものである。つまり、カウントレート、ヒットレート、及びエネルギーの各データをヒットレートの値で割っている。この表1からわかるように、1ヒットレートあたりのカウントレート、エネルギー、及び振幅は、2回目の試験より3回目の試験の方が大きい。グラフの第3列目の2回目の右肩上がり部分と、グラフの第4列目の飽和部分のAEを比較すると、飽和部分の1ヒットレート当たりカウントレート、エネルギー及び振幅の方が、右肩上がり部よりも若干大きい。
内圧155MPaを負荷したときに発生する各AEパラーメータを比較する。表2には、内圧155MPaのとき、2回目の試験と、3回目の試験で発生したAEパラメータを示している。
内圧155MPaでは、2回目のAEヒットレートは飽和していない。3回目のAEは、2回目と比べて、ヒットレートが小さいが、カウントレートとエネルギーは大きい。破壊の規模や破壊過程を判別する指標となるAE信号の振幅は、2回目と3回目で大差ない。 巨視的なき裂の進展に伴い発生する単位時間当たりのAEは、微小き裂の進展に伴い発生する右肩上がりのAEより格段に多くなり、計測器が個々の信号を正確に区別できていないと考えられる。このため、3回目のAEは、2回目と比べて、ヒットレートは少ないものの、カウント数とエネルギーは増加している。
2回目のAE信号は、AEエネルギーを用いて整理(内圧140MPaのエネルギーで規格化して整理)すると次のようになる。図12は、2回目の試験の結果において、内圧140MPaの測定値を1としたときのAEヒットレートとAEエネルギー示すグラフである。AEエネルギーは、AEヒットレートと異なり、内圧の増加に対して飽和傾向を示さない。内圧の増加に伴うAEヒットレートの飽和傾向は、破壊をもたらす巨視的なき裂発生に対応していると考えられる。
本発明は、高圧流体を内蔵した高圧流体容器を扱う分野で利用すると良い。特に、燃料電池を搭載した燃料電池車両等の自動車分野で利用すると良い。

Claims (11)

  1. 材料が変形、又は材料中に微小なき裂が生成、若しくは前記微小なき裂が成長して材料が破壊する際に発生するアコースティックエミッションを、検知するためのアコースティックエミッションセンサーを使用して、高圧の流体を貯蔵した高圧タンクが前記流体の充填によって生じる破壊の兆候を、非破壊で検知するための高圧タンクの損傷検知方法であって、
    前記高圧タンクの内圧の圧力と、前記アコースティックエミッションは、前記高圧タンクに前記流体を充填しながら測定し、
    前記アコースティックエミッションセンサーで受信した信号で、短期間に連続的に発生する同波数の弾性波から構成される1群のアコースティックエミッション信号を1ヒットと数え、前記ヒットの時間変化を示すヒットレートを求め、
    前記破壊の兆候は、前記ヒットレートに対応する前記圧力に対して前記ヒットレートの変化を求めて検知され、
    前記高圧タンクの前記圧力が使用最高圧力未満のとき、前記圧力に比例して増加していた前記ヒットレートが、増加せず飽和状態になる値である場合、前記破壊の兆候と判定する
    ことを特徴とする高圧タンクの損傷検知方法。
  2. 請求項1に記載の高圧タンクの損傷検知方法において、
    前記アコースティックエミッション信号の検知は、前記アコースティックエミッションセンサーを、前記高圧タンクに接触することにより行う
    ことを特徴とする高圧タンクの損傷検知方法。
  3. 材料が変形又は破壊する際に発生するアコースティックエミッションを検知するためのもので、高圧の流体を貯蔵した高圧タンクが前記流体の充填によって生じるき裂から発生する前記アコースティックエミッションを、検知するアコースティックエミッションセンサーと、
    前記アコースティックエミッションセンサーの出力値を格納するための記憶手段と、
    格納された前記出力値の大きさ及び/又は形状の時間的変化を計算するための計算手段と、
    前記時間的変化から、前記出力値が破壊の兆候であるか否かを判定するための判定手段と、
    前記判定の結果及び/又は前記記憶手段の内容を出力データとして出力するための出力手段と
    からなり、
    前記計算手段は、前記出力値から、前記アコースティックエミッションセンサーで受信した信号である前記アコースティックエミッション信号の単位時間当たりのヒット数を示すヒットレートを計算して、前記ヒットレートの変化を計算し、
    前記判定手段は、前記ヒットレートの変化から、前記ヒットレートが増加しない飽和状態になる値を求めて、前記破壊の兆候であるか否かを判定する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  4. 請求項に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記高圧タンクの内圧の圧力を測定する圧力測定手段を有し、
    前記アコースティックエミッションセンサーと同時に前記圧力測定手段によって測定されたもので、前記圧力の値を示す前記圧力値は、前記出力値と関係付けられて前記記憶手段に格納され、
    前記計算手段は、前記出力値と、前記出力値に対応する前記圧力値から、前記圧力に対する前記ヒットレートを計算し、
    前記判定手段は、前記高圧タンクの圧力が使用最高圧力未満のとき、前記圧力に比例して増加していた前記ヒットレートが、増加せず飽和状態になるときを前記兆候であると判定する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  5. 請求項3又は4に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記アコースティックエミッションセンサーは、前記アコースティックエミッションを、連続的に、定期的に、及び指定した経過時間後の中から選択される一方法で測定して、前記出力値を出力する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  6. 請求項ないしの中から選択される1項に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記アコースティックエミッションセンサーは、前記アコースティックエミッションが所定の基準値以上の値の場合に、前記出力値を出力する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  7. 請求項ないしの中から選択される1項に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記計算手段は、前記記憶手段に格納された前記出力値が所定の基準値以上の値の場合に、前記ヒット数として前記ヒットレートを計算する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  8. 請求項ないしの中から選択される1項に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記出力手段は、前記出力データを、有線又は無線の接続手段によって、外部システムへ送信する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  9. 請求項ないしの中から選択される1項に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記高圧タンク用の損傷検知装置は、前記アコースティックエミッションセンサーを前記高圧タンクに接触するように固定するための固定手段を有する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  10. 請求項ないしの中から選択される1項に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記高圧タンク用の損傷検知装置は、移動体に搭載されている
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
  11. 請求項ないしの中から選択される1項に記載の高圧タンク用の損傷検知装置において、
    前記高圧タンク用の損傷検知装置は、前記アコースティックエミッションセンサーで検知した前記アコースティックエミッション信号を増幅するためのプリアンプを有し、
    前記増幅された前記アコースティックエミッション信号を、前記アコースティックエミッションセンサーの前記出力値として前記記憶手段に格納する
    ことを特徴とする高圧タンク用の損傷検知装置。
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