JP5156476B2 - 光走査型光電スイッチ - Google Patents
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Description
つまり、検出領域は物体の存在を確実に認識可能な限界により定まり、一方、保護領域は作業者や外部機器の安全を確保する必要のある領域といえる。
本態様によれば、ケーブル部分を凹所の反対側の側端から引き出すことが可能となる。
カバーの汚れ等を検出する光学要素は本スイッチの筐体が大型化する要因となっているが、当該筐体の外縁の内方の部分を利用して第2コネクタおよびケーブル部分を配置することができるので、光走査型光電スイッチの実質的な小型化を図ることができる。
この場合、ケーブル部分を第1溝から第2溝に沿って、一側端側または他側端側の一つに選択的に引き出すことができる。
図1〜図15は実施例1を示す。
本実施例の光走査型光電スイッチは、たとえば、ロボットなどの外部機器に接続され、接続された外部機器の動作許可/動作不許可等を示す安全信号を前記外部機器に出力するものである。たとえば、本光電スイッチは、所定のモードにおいて、図2(b)の人体などの物体Mを予め設定された保護領域A2内において検出した場合、動作不許可の信号を出力して本光電スイッチに接続された外部機器の動作を禁止する(無効化させる)。なお、保護領域A2は検出領域A1内において予め設定されて記憶される。
本光電スイッチは、たとえば、レーザ光などの光を走査して前記物体Mの検出を行うが、まず、光学系について説明する。
図1に示すように、投光素子LDから出射されたレーザ光からなる光L1は、投光レンズ10を通り、投光第1および第2ミラー(反射鏡)11,12により偏向されて、所定の第1の軸線Zに沿って照射される。したがって、投光レンズ10、投光第1および第2ミラー11,12は、前記第1の軸線Zに沿って光L1を照射する光照射手段を構成している。
前記投光第2ミラー12によって反射された光L1は、光走査手段2に向って照射される。前記光走査手段2は、前記第1の軸線Zを中心に回転し、当該第1の軸線Zに対して略45°傾けて設置されたミラーからなる。光走査手段2は、図7に示すモータ8によって回転駆動されることにより、図2(b)の破線で示すように、前記照射手段から照射された光L1を第1の軸線Zに直交する面内に向けて偏向と共に走査する。光走査手段2によって偏向された走査光L1は、該光走査手段2が回転駆動されることにより、図2(b)に示す検出領域A1において走査されて照射される。
前記光走査手段2によって偏向された反射光L2は、受光レンズ20によって集光される。前記受光レンズ20は、第1の軸線Zと一致する光軸を有しており、受光レンズ20によって集光された反射光L2は受光反射体21によって偏向され、光電変換素子22に集光される。
図2(a)に示すように、前記投光素子LDおよび光電変換素子22は、制御手段30に接続されている。
一方、図2の制御手段30には、第1コネクタ5が接続されている。前記第1コネクタ5には、前記外部機器に接続される第2コネクタ付のケーブル5Aが接続される。第2コネクタ付のケーブル5Aは、ケーブル部分51の端部に第2コネクタ50を有する。
方位算出手段32は、前記投光および受光において、光走査手段2により前記検出領域A1に向けて偏向された走査光L1の照射方位(偏向方位)と物体Mからの反射光L2が入光する方位とを算出する。
距離算出手段31は、前記各偏向方位について、光電変換素子22からの受光信号に基づいて物体Mまでの距離を算出する。すなわち、投光素子LDからの走査光L1の投光タイミングと、物体Mによって反射された反射光L2を受光した光電変換素子22の受光タイミングの差に、既知の光速を乗算して物体までの距離を算出する。前記投受光タイミングに基づく距離の算出は、所定の微小時間ごとに繰り返し行われる。
図2(a)に示す位置認識手段33は、物体Mの位置の認識を行う。すなわち、位置認識手段33は、前記投受光タイミング毎に、前記方位算出手段32により算出された偏向方位と、当該偏向方位において距離算出手段31が算出した物体Mまでの距離とに基づいて、当該物体Mの位置を算出することにより、該物体Mの位置を認識する。
判別手段34は、位置認識手段33により算出された物体Mの位置に基づいて、予め設定された保護領域A2内に物体Mが存在するか否かを判別する。
ここで、本光電スイッチの筐体1には、前記走査光L1および反射光L2を透過する図3の透明なフロントカバー4が装着されている。たとえば、カバー4が汚れ等で曇っている場合には、図2(a)の光電変換素子22に入射する反射光L2の光量が低下し、物体Mの位置検出の感度が低下する。
なお、ここで「透明」とは、走査光L1の波長に対して透過可能であることを意味しており、走査光L1が赤外光である場合には、フロントカバー4はこの赤外光の波長に対して透過性を有している。
確認手段35は、前記第2光学素子72からのカバー4の状態を含む自己の状態を監視し、自己の状態が安全な状態であることを確認する。すなわち、確認手段35は、本光電スイッチが故障しているか否かの検出を行う故障検出手段、つまり、所期の検出等を行うことができる安全な状態か否かを確認する手段を構成している。本光電スイッチが故障していると確認手段35が判断した場合には、液晶表示器38aやLED38bに当該状態を制御手段30が表示させると共に、信号生成手段36を介して、動作不許可の信号を外部機器に向けて送信する。
また、第2光学素子72からの信号に基づきカバー4が劣化し、交換時期であると確認手段35が判断した場合、液晶表示器38aやLED38bに当該状態を制御手段30が表示させる。
なお、第1光学素子と第2光学素子がカバー4を挟んで対峙して配置される場合について説明したが、本件発明はこれに限らず、たとえば、第3の光学素子である鏡を第2光学素子72と置き換えて配置し、第2光学素子72を第1光学素子71の近傍に配置する。この場合、第1光学素子71から投射された光はカバー4を通過して第3の光学素子である鏡で反射し、この反射光が再びカバー4を通過して第2光学素子72で受光される。
信号生成手段36は判別手段34の判別結果に基づいて安全信号を生成する。
たとえば、所定のモードにおいて、本スイッチの正常な動作が期待できる前記正常な状態であることを前記確認手段35が確認し、かつ、保護領域A2内に物体Mが存在しないと判別手段34が判別した場合には、信号生成手段36は安全信号として機能有効化信号を生成する。前記生成された当該信号は、制御手段30から第1コネクタ5を介して外部機器に向けて送信され、外部機器の動作が許容される。
図3に示すように、本光電スイッチは前記筐体1に表示操作盤3を備えている。
図7に示すように、前記光走査手段2の下方には、第1の軸線Zを中心に該光走査手段2を回転させるための前記モータ8が設けられている。図8に示すように、モータ8の回転軸には前記ロータリエンコーダ8aが設けられている。
図10(a),(b)に示すように、投光第2ミラー12は、受光レンズ20の第1の軸線Zの略中心に取り付けられている。
図11(a)の第2コネクタ50には図11(b)の多数の接続端子53が嵌入するハウジング52が設けられている。
図11(b)に示すように、第2コネクタ50を凹所15の奥の第1コネクタ5に差し込むと、接続端子53がハウジング52内に嵌入して導通し、ケーブル部分51を介して、光走査型光電スイッチと外部機器との信号の送受信や、本光電スイッチへの電力の供給が可能となる。
図4(a),(b)および図12(a),(b)に示すように、筐体1には、前記第2コネクタ50を受け入れ可能な前記凹所15が形成されている。前記凹所15は受け入れたコネクタ50の外表面が筐体1の外表面と概ね同一となる大きさに形成するのが好ましい。
前記凹所15は、第1溝61を介して第2溝62に連なって形成されており、前記凹所15,第1および第2溝61,62は全体して略L字状に形成されている。
ケーブル部分51は、以下に例示するように、筐体1の様々な取付場所に応じて種々の方向に引き出すことができる。
図13および図14(a)に示すように、第2コネクタ50の近傍でケーブル部分51を屈曲することにより、ケーブル部分51を筐体1から遠ざかる第1の横方向X1に引き出すことができる。かかる場合には、図13に示すように、第2コネクタ50の近傍のケーブル部分51が第1溝61内に入り込んだ状態となる。
図13および図14(b)に示すように、ケーブル部分51を第1の軸線方向Zの下方Z1に向って引き出すこともできる。
図15(a)に示すように、第1面E1を上方に向けて取り付けた場合、ケーブル部分51を前記第1の横方向X1、第2の横方向X2および鉛直上方Z2などに向って引き出すことができる。
本実施例の場合、凹所15および第1溝61は、筐体1の第1面E1(裏蓋1b)に形成されており、筐体1の第1面E1から、該筐体1の内方に向って後退している。第2溝62は、前記第1面E1と第2面E2とが交わる交線Xに沿って設けられていると共に、前記第1面E1から筐体1の内方に向って後退している。
したがって、凹所15は第1溝61を介して第2溝62に連なって形成されており、前記凹所15,第1および第2溝61,62は全体として略T字状に形成されている。
その他の構成は、実施例1と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その詳しい説明および図示を省略する。
1a:主筐体
1b:裏蓋(第1副筐体)
1c:底板(第2副筐体)
4:カバー
5:第1コネクタ
15:凹所
22:光電変換素子
33:位置認識手段
34:判別手段
35:確認手段
36:信号生成手段
35:確認手段
36:信号生成手段
50:第2コネクタ
51:ケーブル部分
61:第1溝
62:第2溝
72:第2光学素子
E1:第1面
E2:第2面
L1:走査光
L2:反射光(反射された走査光)
Z:第1の軸線
Claims (6)
- 所定の軸線を中心に回転し走査光で検出領域を走査する光走査手段と、
前記検出領域内の物体で反射された前記走査光を受光し、それに応じた受光信号を生成する光電変換素子と、
前記受光した走査光の照射方位を算出すると共に、当該照射方位についての前記受光信号に基づいて前記物体までの距離を算出し、前記照射方位および前記距離から前記物体の位置を認識する認識手段と、
予め設定された保護領域内に前記物体が存在するか否かを判別する判別手段と、
前記走査光の光路上に配置され前記走査光が透過するカバーと、
前記カバーを挟んで対向配置され、光を用いて前記光路の一部としての前記カバーの状態を監視するための複数個の光学素子と、
前記軸線に略平行で、かつ、前記カバーで覆われていない第1面および前記軸線に略直交する第2面を有し、前記第2面において前記光学素子の配列に概ね沿った外縁を持つ筐体と、
前記光学素子からの前記光路の一部としての前記カバーの状態を含む自己の状態を監視し、自己の状態が安全な状態である事を確認する確認手段と、
前記判別手段により物体が前記保護領域内に存在しないと判別されると共に前記確認手段により自己の状態が安全な状態である事を確認した場合は機能有効化信号を生成し、前記判別手段により物体が前記保護領域内に存在すると判別される場合、ならびに、前記確認手段により自己の状態が安全な状態である事を確認できない場合は機能無効化信号を生成する信号生成手段と、
外部へ前記信号生成手段で生成された信号を出力すると共に電源ラインを含む第1コネクタと、
を備え、
第1コネクタに接続される第2コネクタ付のケーブルの前記第2コネクタを受け入れ可能な凹所が前記筐体に形成され、
前記第2コネクタ付のケーブルのケーブル部分を受け入れ可能な第1および第2溝が前記筐体に形成され、
前記凹所および各溝は前記第2面から前記軸線方向に向って後退しており、
前記凹所および前記第1溝は前記光学素子の配列に概ね沿った前記外縁から前記筐体の内方に向って後退しており、
前記第2溝は前記第1面から前記筐体の内方に向って後退しており、
前記凹所が第1溝を介して前記第2溝に連なっていることを特徴とする光走査型光電スイッチ。 - 請求項1において、前記第1面と前記第2面とが交わる交線に沿って前記第2溝が前記筐体の一側端から他側端まで形成されている光走査型光電スイッチ。
- 請求項1もしくは2において、前記光学素子がU字状の領域に配列され、前記凹所および第1溝が前記U字状の領域に対応する位置に設けられている光走査型光電スイッチ。
- 所定の軸線を中心に回転し走査光で検出領域を走査する光走査手段と、
前記検出領域内の物体で反射された前記走査光を受光し、それに応じた受光信号を生成する光電変換素子と、
前記受光した走査光の照射方位を算出すると共に、当該照射方位についての前記受光信号に基づいて前記物体までの距離を算出し、前記照射方位および前記距離から前記物体の位置を認識する認識手段と、
予め設定された保護領域内に前記物体が存在するか否かを判別する判別手段と、
前記走査光の光路上に配置され前記走査光が透過するカバーと、
前記カバーを挟んで対向配置され、光を用いて前記光路の一部としての前記カバーの状態を監視するための複数個の光学素子と、
前記軸線に略平行で、かつ、前記カバーで覆われていない第1面および前記軸線に略直交する第2面を有し、前記第2面において前記光学素子の配列に概ね沿った外縁を持つ筐体と、
前記光学素子からの前記光路としての前記カバーの状態を含む自己の状態を監視し、自己の状態が安全な状態である事を確認する確認手段と、
前記判別手段により物体が前記保護領域内に存在しないと判別されると共に前記確認手段により自己の状態が安全な状態である事を確認した場合は機能有効化信号を生成し、前記判別手段により物体が前記保護領域内に存在すると判別される場合、ならびに、前記確認手段により自己の状態が安全な状態である事を確認できない場合は機能無効化信号を生成する信号生成手段と、
外部へ前記信号生成手段で生成された信号を出力すると共に電源ラインを含む第1コネクタと、
を備え、
第1コネクタに接続される第2コネクタ付のケーブルの前記第2コネクタを受け入れ可能な凹所が前記筐体に形成され、
前記第2コネクタ付のケーブルのケーブル部分を受け入れ可能な第1および第2溝が前記筐体に形成され、
前記凹所および第1溝は前記第1面から前記筐体の内方に向って後退しており、
前記第2溝は前記第1面と第2面とが交わる交線に沿って設けられていると共に、前記第1面から前記筐体の内方に向って後退しており、
前記凹所が前記第1溝を介して前記第2溝に連なっており、
前記第2溝が前記第1溝と連なる部位から前記交線に沿って前記筐体の少なくとも一方の側端まで前記第2溝が形成されている光走査型光電スイッチ。 - 請求項4において、前記第2溝が前記交線に沿って前記筐体の一側端から他側端まで形成されている光走査型光電スイッチ。
- 請求項4もしくは5において、前記筐体は前記カバーで覆われる開口が形成された主筐体と、前記主筐体に締結され前記筐体の第1面を形成する第1副筐体と、前記主筐体に締結され前記筐体の第2面を形成する第2副筐体とを備えた光走査型光電スイッチ。
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