JP5155961B2 - 加齢に伴う代謝異常症の予防・改善・治療剤 - Google Patents
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Description
近年、加齢に伴って発生する種々の代謝障害、代謝異常症、あるいは機能障害を改善することで、寿命の延長が実現され、ひいては種々の老化指標が低下するといわれている。欧米化された食生活の定着に伴い、加齢に伴う日本人の代謝異常は変化している。
肥満には種々の原因が挙げられるが、食餌療法や運動療法以上の効果を示す抜本的な治療策は見出されていない。これまで食餌療法以外に加齢に伴う体脂肪の蓄積抑制剤としては、バラ科植物の果実又はエッセンスを投与する方法(特許文献1)、そば粉由来の組成物を投与する方法(特許文献2)、プロシアニジンを投与する方法(特許文献3)、冬瓜果皮と茄子果皮を投与する方法(特許文献4)、特定の脂肪酸を投与してエネルギー代謝効率を変える方法(特許文献5)等さまざまな方法や剤が提案されている。しかし、本発明で以下に説明する腸内定着性を有するラクトバチルス・ガセリによる脂肪蓄積を抑制させるような提案はない。
老人性痴呆には脳血管性痴呆とアルツハイマー型痴呆の2タイプがあるが、特に近年になり脳内アミロイドの蓄積(アミロイドーシス)を伴うアルツハイマー型痴呆の発生が増加している。アミロイドの蓄積症(アミロイドーシス)を抑制する物質としては、アミロイドβ蛋白質を投与する方法(特許文献6)、アミロイド蛋白質の断片を投与する方法(特許文献7)、アニオンで置換された特定構造を有する糖組成物を投与する方法(特許文献8)等が提案されている。しかし、本発明で以下に説明する腸内定着性を有するラクトバチルス・ガセリによる脳内アミロイド蓄積症を抑制させるような提案はない。
上記の疾患はいずれも高齢者の思考や行動を大幅に制限するものであり、その結果、高齢者の生活の質(クオリティー・オブ・ライフ:QOL)を低下させている。
これらの疾患の症状を改善するための治療薬は種々提案され実用化されているが、高齢者のQOLを抜本的に改善するものではない。
従って本発明は、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物及び/または菌体を有効成分とする代謝異常症の予防・改善・治療剤を提供することを課題とする。
さらにまた本発明は、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物及び/または菌体を添加した加齢に伴う代謝異常症の予防・改善・治療作用を有する飲食品を提供することを課題とする。
また本発明は、このような有効成分を添加した加齢に伴う代謝異常症の予防・改善・治療作用を有する飲食品に関する。
即ち本発明は、特許請求範囲に記載した下記の構成からなる発明である。
(2)ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌がヒト腸管内定着性を有するラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)である(1)記載の代謝異常症の予防・改善・治療剤。
(3)代謝異常症が腎臓機能異常症、脳内アミロイドーシス、脂質代謝異常症である(1
)または(2)記載の代謝異常症の予防・改善・治療剤。
(4)ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物が発酵乳である(1)〜(3)のいずれかに記載の代謝異常症の予防・改善・治療剤。
(5)ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌がラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)・SBT2055(FERM BP-10953)である(1)〜(4)
のいずれかに記載の代謝異常症の予防・改善・治療剤。
(6)ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物及び/または菌体を添加した代謝異常症の予防・改善・治療作用を有する飲食品。
本発明によって提供される代謝異常症の予防・改善・治療剤は、毒性および副作用が極めて少なく、また、食品素材としても有用である。
ラクトバチルス・ガセリ Lactobacillus gasseri SBT2055 FERM BP-10953
この菌株は、ヒト腸管細胞に高い親和性を有し、経口で投与した時、生存して腸管内に到達することができ長期間腸管内に常在することが可能であり、腸管内生育することで宿主に作用し加齢に伴う代謝異常を予防・改善・治療する。体外から投与したラクトバチルス・ガセリに(Lactobacillus gasseri)属する乳酸菌が腸内に定着し、このような生理効果を示すことは全く知られておらず、本発明者らによって始めて明らかにされた。
次にこれらの乳酸菌の培養方法を記す。
本発明のラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)の培地には、乳培地または乳成分を含む培地、これを含まない半合成培地等、種々の培地を用いることができる。このような培地としては、脱脂乳を還元して加熱殺菌した還元脱脂乳培地を例示することができる。
培養法は、静置培養またはpHを一定にコントロールした中和培養で行うが、菌が良好に生育する条件であれば特に培養法に制限はない。
これらの有効成分は経口摂取することが望ましい。また、これらの粉末は乳糖等の適当な賦形剤と混合し、粉剤、錠剤、丸剤、カプセル剤または粒剤等として経口投与することができる。投与量は、投与対象者の症状、年齢等を考慮してそれぞれ個別に適宜決定されるが、通常成人1日当たり乾燥物として0.5〜10gであり、これを1日数回に分けて投与するとよい。特に好ましくは、それぞれの株を生菌として、成人一人当たり108〜1012cfu/日投与することで本発明の目的とする効果を発揮させることが可能となる。このようにして摂取することによって腸管内に定着し所望の効果を発揮する。
さらにまた、本発明における飲食品は、前述したラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)の菌株を使用して乳酸発酵を行なって製造されたヨーグルト等であっても良い。
以下に本発明に用いる乳酸菌株として、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)・SBT2055(LG2055)を用いた試験例を示し、菌学的性質及びインビトロ、インビボによる効果を具体的に説明する。しかし、本発明はこの記載内容に限定されるものではない。
[試験例]
1.菌学的性状
(1)菌形
LBS寒天平板培地を用いて37℃、48時間嫌気培養後の結果を示す。
形状:桿菌
大きさ:0.5-1×3-4μm
連鎖したもの多数
(2)グラム染色性 陽性
(3)コロニー形態
形状:円形
周縁:波状
大きさ:直径2-3mm
色調:白色
表面:円滑
(4)芽胞形成 陰性
(5)ガス産生 なし
(6)運動性 なし
(7)カタラーゼ活性 陰性
(8)脱脂乳凝固性 凝固
(9)ゼラチン液化性 なし
(10)硝酸塩還元性 なし
(11)インドール産性 なし
(12)硫化水素産性 なし
市販の細菌同定用キット(アピ50CH、ビオメリュー社)他にて糖の発酵性を検討した結果を以下に記載する。
グリセロール −
エリスリトール −
D-アラビノース −
L-アラビノース +
リボース −
D−キシロース −
L−キシロース −
アド二トール −
β−メチル−D−キシロシド −
ガラクト-ス +
D−グルコース +
L-フルクト-ス +
D-マンノース +
L-ソルボース −
ラムノース −
ダルシトール −
イノシトール −
マンニトール −
ソルビトール −
α−メチル− D−マンノシド −
α−メチル− D−グルコシド −
N-アセチル−グルコサミン +
アミグダリン +
アルブチン +
エスクリン +
サリシン +
セロビオース +
マルトース +
ラクト-ス +
メリビオース −
サッカロース +
トレハロース +
イヌリン −
メレジトース −
D-ラフィノース −
アミドン −
グリコーゲン −
キシリトール −
β−ゲンチオビオース +
D-ツラノース −
D-リキソース −
D-タガトース +
D-アラビトール −
L-アラビトール −
グルコネート −
2−ケトーグルコネート −
5−ケトーグルコネート −
(+は発酵性有りを示し、−は発酵性なしを示す。)
DNA相同性試験
以下に記載したラクトバチルスの基準株、被験菌LG2055株 、そしてコントロールとして、大腸菌(Escherichia. coli)のDNAを抽出、精製した。
LG2055株のDNA同士の相同性を100%、LG2055株と大腸菌とのDNA相同性を0%としたときの、LG2055株と各基準株のDNA相同性をDNAハイブリダイゼーション法により検討した。その結果、LG2055株はラクトバチルス・ガセリJCM1131株と90%以上の相同性を有していたため、LG2055株はラクトバチルス・ガセリと同定された。
胃酸耐性試験は瀧口らの方法(腸内細菌学雑誌 14.11-18.2000)に従ってpH2.0の人工胃液を調製し胃酸耐性試験を行ったところLG2055株は3時間以上生残した。
瀧口らの方法(腸内細菌学雑誌 14.11-18.2000)に従って胆汁末を含む人工腸液を調製し、これに前記の人工胃液処理を行ったLG2055株を加えて耐性を試験したところ、20時間以上の生存性を示した。LG2055株は、消化管を通過し、大腸まで生存して到達することが確認された。
無脂乳固形9.5%、乳脂肪3.0%の乳にLG2055のスターターを4%接種して39度で4時間発酵させた発酵乳を健康な成人ボランティア42名に4週間、毎日100gを1日1回食させて腸内菌の変化を観察した。試験期間中は腸内菌に影響のある食品やオリゴ糖、薬品の摂取を禁ずる以外は自由に食事をさせて評価を行った。試験前は検出されなかったLG2055株がすべての被験者から4週間後には検出され、両株が高い腸管内定着性を有することがわかった。
A.インビボでの実験動物の寿命に与える影響試験
1.乳酸菌脱脂乳培養の調製
LG2055株を用いた。乳酸菌は、115℃、20分間の滅菌処理をした0.5%酵母エキス(アサヒビール食品社製)添加11.55%脱脂乳培地にて、37℃、16時間培養した。得られた培養物は凍結乾燥後、乳鉢で粉砕した。
表1にAIN-93M(オリエンタル酵母工業社製)に準拠した食餌組成を示した。この飼料に5%脱脂乳または上記脱脂乳乳酸菌培養物を添加した。
5週齢の老化促進モデルであるSenescence-Accelerated Mouse(SAM)P8系雌マウス(日本SLC社より入手)を2群、各群30とした。AIN-93Mにて1週間予備飼育後、上記の試験飼料で死亡するまで飼育した。この間、イオン交換水及び飼料(7gから8g以内で)は自由摂取させた。
飼育期間中、週1回体重を測定した。5週齢から60週齢までの体重について分割区法による分散分析を行った。
食餌摂取量は約4週間に1回測定した。予め秤量した飼料を与え、翌日同時間帯に容器中にある餌残量を測定し、1日当たりの食餌摂取量を算出した。
新鮮な糞便を採取し、「嫌気性菌の分離と同定法」(菜根出版)に記載されている光岡らの方法に準拠し、5週齢(初発値)、3ヶ月齢、5ヶ月齢、7ヶ月齢、10ヶ月齢、さらに12ヶ月齢において、腸内フローラ解析を行った。得られたデータについては、分割区法による分散分析を行った。
1.乳酸菌脱脂乳培養物の調製
前記Aと同様にLG2055株を用いた。乳酸菌は、115℃、20分間の滅菌処理をした0.5%酵母エキス(アサヒビール食品社製)添加11.55%脱脂乳培地にて、37℃、16時間培養した。得られた培養物は凍結乾燥後、乳鉢で粉砕した。
前記と同様にAIN-93M(オリエンタル酵母工業社製)に準拠した食餌を調整し、この飼料に5%脱脂乳または上記脱脂乳乳酸菌培養物を添加した。
5週齢のSAM P8系雌マウス(日本SLC社より入手)を2群、各群10匹として用いた。AIN-93Mにて1週間予備飼育後、上記の試験飼料で36週飼育した。この間、イオン交換水及び飼料は自由摂取させた。40週齢まで飼育した後、約16時間絶食させ、ネンブタール(大日本製薬社製)麻酔下に開腹し、下大静脈採血によって屠殺した。
飼育期間中、週1回体重を測定した。得られたデータについては、分割区法による分散分析を行った。
食餌摂取量の測定は、幼若時においては毎週、後に約1ヶ月に1回(1週)の割合で測定した。予め秤量した飼料を与え、翌日同時間帯に容器中にある餌残量を測定し、1日当たりの食餌摂取量を算出した。
飼育期間中、4回代謝ケージにて飼育し、採尿、採糞を行った。代謝ケージでの飼育は、14週齢、22週齢、29週齢及び38週齢において行った。2日間の慣らし飼育の後、3日目から4日目にかけて約24時間、糞便ならびに尿を採取した。期間中は、飲料水、飼料摂取量ならびに体重もモニターした。
代謝ケージ飼育にて得られた尿について、8-OHDG測定用ELISAキット(日本老化制御研究所製)を用いて測定した。
屠殺直後に解剖し、大脳を摘出した。得られた大脳をプロテインインヒビターミクスチャー(SIGMA社製)0.5%添加PBSを用い、テフロン(登録商標)ホモジナイザーにて均質化し、アミロイドベータ(1-42)測定キット(免疫生物研究所製)を用いて測定した。
屠殺直後に解剖し、後腹壁脂肪を左右各々摘出し、精密天秤METTLER AE240(日本シイベルヘグナー社製)にて重量を測定した。
40週齢において、マウスの自発運動ならびに起立運動を測定した。30分間におけるコイル間移動回数、ならびに起立回数を計測した。計測には、実験動物運動量測定装置(室町機械社製)を用いた。
約16時間絶食させた後、ネンブタール麻酔下にて、下大静脈から全採血後、抗凝固剤処理(ヘパリン10単位/ml)後、遠心分離により血漿を得た。その後、生化学自動分析装置FDC5500(富士フィルムメディカル社製)を用いて測定した。
代謝ケージ飼育にて得られた糞便について、遠心エバポレーターCVE-200D(EYELA社製)にて乾燥した後、重量を測定し、プロテインインヒビター(SIGMA社製)0.5%添加PBSを加え、糞便を0.05g/ml濃度に分散し、ホモジナイザー(池本理化工業社製)にて均質化した。この分散液を、4℃、15,000rpmにて10分間遠心し、上清をマウスIgA測定に供した。マウスIgA測定用ELISAキット(BETHYL社製)を用いて測定した。
マウスを約16時間絶食させた後、ネンブタール麻酔下、抗凝固剤処理(ヘパリン10単位/ml)をしたシリンジを用い、下大静脈から全採血後、全自動血球計数器MEK−6158(日本光電社製)を用いて測定した。
脾臓を摘出したのち無菌的につぶし、25mMHEPES-RPMIを加えながら、脾臓細胞懸濁液を調製する。この脾臓細胞懸濁液を定法に従い、セルストレイナーを通して単細胞懸濁液とした。EPICS Application Note8の方法に従い、脾臓リンパ球の細胞表面CD3、細胞内IL4、細胞内INF-gammaの蛍光染色を行った。この後、Coulter EPICS XL にて解析を行い、CD3陽性細胞比、Th1/Th2細胞比を算出した。
A.インビボでの実験動物の寿命に与える影響についての試験結果
図1に実験に用いたマウスの寿命を示した。コントロールに比べ本発明の発酵乳(LG2055)投与群が寿命延長に効果を示すことが明らかになった。
また体重増加曲線を比較した場合(図2)も大きな相違は認められなかった。
表2に、12ヶ月齢に達するまでの腸内フローラ変化の解析結果を示した。本発明の発酵乳(LG2055)投与群による糞便内ビフィドバクテリウム属の有意な増加ならびにレシチナーゼ陰性クロストリディウム属の著しい減少を示した。両菌群共に時間依存性の変化が認められた。
以上の尿排泄量と8-OHDG排泄量の測定結果から、本発明の発酵乳(LG2055株含有)は、加齢に伴う腎臓の機能の低下を予防・改善することが明らかとなった。
また、以下に示す起立運動試験の結果と合わせて痴呆症の予防・改善効果を確認できた。
LG2055株を10%還元脱脂乳培地(121℃、10分加熱)で培養し、本培養物を凍結乾燥し粉末化し、本発明の予防改善治療剤を調製した(A)。
LG2055株をMRS液体培地にて培養した。対数増殖期にある各培養液を、0.35%の酵母エキスを添加した10%還元脱脂乳(115℃、20分間滅菌)に1%接種し、個々マザーカルチャーを作成した。
これをヨーグルトミックス(10%の還元脱脂乳を添加し、100℃にて10分間加熱したもの)に各2.5%添加して調製した。発酵は37℃で行い、乳酸酸度0.85に到達した時点で冷却し、発酵を終了させ、本発明の予防改善治療作用を有する発酵乳を調製した(B)。
LG2055株の液体培養物から対数増殖期にある菌体を4℃、7,000 rpmで15分間遠心分離して滅菌水による洗浄を行い、これを3回繰り返して洗浄菌体を得た。これを凍結乾燥処理して菌体粉末を得た。この菌体粉末1部に脱脂乳4部を混合し、この粉末を打錠機により1gずつ定法により打錠して、菌体200mgを含む錠剤を調製した。また、上記のLG2055株を含有する発酵乳を凍結乾燥し、得られた粉末を用いて直接打錠した。
凍結乾燥粉末を散剤化した後、造粒により顆粒状とした後、空カプセルに10mgづつ充填しカプセル剤とした。
LG2055株をMRS液体培地(Difco社製)5Lに接種後、37℃、18時間静置培養を行った。LG2055株を脱脂乳5Lに接種後、37℃、18時間静置培養を行った。培養終了後、7,000rpmで15分間遠心分離を行い、培養液の1/50量のそれぞれの濃縮菌体を得た。次いで、この濃縮菌体を脱脂粉乳10重量%、グルタミン酸ソーダ1重量%を含む分散媒と同量混合し、pH7に調整後、凍結乾燥を行った。得られた凍結乾燥物を60メッシュのフルイで整粒化し、凍結乾燥菌末を得た。
第13改正日本薬局方解説書製剤総則「散剤」の規定に準拠し、上記5で得られた凍結乾燥菌末1gにラクトース(日局)400g、バレイショデンプン(日局)600gを加えて均一に混合し、散剤を製造した。
次の配合により錠剤を製造した。
(1)LG2055株の脱脂粉乳培地における培養物の凍結乾燥物50g、
(2)ラクトース90g、
(3)コーンスターチ29g、
(4)ステアリン酸マグネシウム1g、
この混合物を圧縮錠剤機により圧縮して、1錠あたり有効成分を40mg含有する錠剤100個を製造した。
LG2055株をホエー培地(0.5%酵母エキス、0.1%トリプチケースペプトン添加)で培養後遠心分離で菌体を回収した。この培養物1gを乳糖5gと混合し顆粒状に成形して顆粒剤を得た。
(1)飲料
洗浄菌体の凍結乾燥粉末をLG2055株が各々108個以上含まれるように200 mlの牛乳と混合して、本発明の予防改善治療剤入り飲料を得た。良好な風味を有していた。
(2)醗酵乳
LG2055株をヨーグルトミックス(生乳に2%脱脂乳を添加し、100℃、10分加熱した)に接種し、20℃で24時間培養した。紙カップに充填し冷却後、ヨーグルトとした製品中のLG2055株の生菌数濃度は、100g当たり108個以上であった。
発酵バター (wt/wt)
乳脂肪 96.8%
食塩 1.2
1.で得られた試料(A) 2
バターケーキ (wt/wt)
バター 24%
薄力粉 24
砂糖 24
全卵 24
2.で得られた試料(B) 4
香料 少々
マヨネーズ (wt/wt)
サラダ油 65%
卵黄 17
食酢 10
1.で得られた試料(A) 3
香辛料 4.4
グルタミン酸モノナトリウム 0.6
Claims (3)
- ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる
培養物及び/または菌体を有効成分とするアルツハイマー型痴呆症の予防・改善・治療剤。 - ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる
培養物が発酵乳である請求項1に記載のアルツハイマー型痴呆症の予防・改善・治療剤。 - ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌がラクトバチルス・
ガセリ(Lactobacillusgasseri)・SBT2055(以下LG2055という)(FERMBP-10953)である請求項1又は2に記載のアルツハイマー型痴呆症の予防・改善・治療剤。
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