JP5155603B2 - 超伝導磁石装置および磁気共鳴撮像装置 - Google Patents
超伝導磁石装置および磁気共鳴撮像装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5155603B2 JP5155603B2 JP2007166317A JP2007166317A JP5155603B2 JP 5155603 B2 JP5155603 B2 JP 5155603B2 JP 2007166317 A JP2007166317 A JP 2007166317A JP 2007166317 A JP2007166317 A JP 2007166317A JP 5155603 B2 JP5155603 B2 JP 5155603B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- superconducting
- coil
- permanent current
- current switch
- superconducting magnet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
Description
一般に、永久電流スイッチは、磁気共鳴撮像装置に適用される超伝導磁石装置において、上下一対として設けられたコイル容器のうち、上側のコイル容器の内部に配置されるものが知れられている。また、一対のコイル容器とは別体に設けられたタンク内に配置されたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
このようなクエンチが発生すると、超伝導コイルから多量の熱が生じる。また、これとは別に、永久電流スイッチにおいて機械的擾乱等により常伝導転移が生じた場合にも、永久電流回路は閉回路を維持することができなくなり、クエンチに至ることがある。
また、前記した特許文献2では、永久電流スイッチが別体に設けられたタンク内に配置されているため、構造が複雑になるという問題を有していた。
(第1実施形態)
MRI装置は、図1に示すように、超伝導磁石装置1と、被検体(不図示、以下同様)を乗せるベッドBと、このベッドBに乗せられた被検体を磁場空間において均一磁場空間となる撮像領域Fへ搬送する、図示しない駆動機構が設けられた搬送手段B1と、この搬送手段B1によって撮像領域Fに搬送された被検体からの核磁気共鳴信号を解析するコンピュータ等の機器からなる解析手段30とから構成され、ベッドBに乗せられた被検体を通して断層撮影を行うものである。
永久電流スイッチ7は、超伝導コイル2,2に永久電流を流すものであり、後記する永久電流スイッチヒータ7Bの通電・非通電によって常伝導状態または超伝導状態にされ、これによって超伝導コイル2,2の励磁・消磁を行うものである。
初めに、ヒータ電源E2により永久電流スイッチヒータ7Bに通電し、永久電流スイッチヒータ7Bの加熱によって超伝導体7Aを常伝導転移させ、永久電流スイッチ7をOFFにする。
その後、励磁電源E1により超伝導コイル2,2に通電し、定格電流まで超伝導コイル2,2を励磁する。そして、定格電流まで超伝導コイル2,2を励磁したら、永久電流スイッチヒータ7Bを非通電にして、永久電流スイッチ7をONにする。この操作で、超伝導コイル2,2と永久電流スイッチ7とからなる永久電流回路(閉回路)に電流が流れる。
その後、励磁電源E1の電流をゼロまで下げる。
以上のような手順によって励磁回路を永久電流運転に移行することができる。
また、超伝導磁石装置1の組立は、例えば、真空容器1A,1Bを先に組み立てておいてから、これらの真空容器1A,1Bを連結管1C,1Cでそれぞれ連結することにより行うことができる。つまり、連結工程による連結管1Cの連結が組立工程の最終段階に近いところで行う組立が行われて、超伝導磁石装置1が組み立てられる。
(1)本実施形態によれば、永久電流スイッチ7が連結管1Cの内部に配置されているので、超伝導コイル2,2に接続される超伝導線2Aの引き回しが短くて済み、超伝導線2Aの配索全長を短くすることができる。また、超伝導コイル2,2の周方向に対する超伝導線2Aの引き回し距離を短くすることが可能となり、その分、超伝導線2Aの引き回しによって生じる不整磁場の発生を好適に抑制することができる。したがって、超伝導磁石装置1により作り出される均一磁場への影響が最小限となるようにすることができ、信頼性の高い超伝導磁石装置1およびMRI装置が得られる。
(2)連結管1Cに永久電流スイッチ7が配置される構造であるので、組立時の最終段階となる真空容器1A,1Bを連結管1C,1Cでそれぞれ連結する工程時に、回路全体の健全性確認のために実施する電気試験、例えば、耐電圧試験や絶縁抵抗試験等を行うことができる。したがって、永久電流スイッチ7を含んだ励磁回路における電気試験の回数を少なくすることができる。これにより、コストを低減することができる。
また、電気試験の回数を少なくすることができるので、試験において永久電流スイッチ7に高電圧の印加される回数が自ずと少なくなる。これにより、絶縁劣化等による永久電流スイッチ7の故障を好適に防止することができる。
(3)連結管1Cの内部に永久電流スイッチ7が配置されるので、連結管1Cを通流可能な冷媒3に永久電流スイッチ7を常に浸漬することが可能であり、永久電流運転中に生じる熱擾乱、例えば、冷媒3の補給時に生じる蒸発ガスに永久電流スイッチ7が晒されることによる熱擾乱を防止することができる。これにより、永久電流スイッチ7が好適に冷却されて保護され、超伝導コイル2,2の永久電流が長期的に安定保持されたものとなる。したがって、超伝導磁石装置1およびMRI装置の信頼性の向上を図ることができる。
(4)永久電流スイッチ7は、連結管1Cの内部において、周囲よりも低強度となる磁場が生成される領域R1に配置されているので、永久電流運転中の不安定性を低減することができ、超伝導コイル2,2の永久電流を長期的に安定保持することができるようになる。これにより、信頼性の高い超伝導磁石装置1およびMRI装置を得ることができる。
また、高強度の磁場を形成する超伝導磁石装置1に対しても好適に適用することができるので、永久電流運転中の不安定性が低減されることと相俟って、診断精度の向上および診断時間の短縮化を図ることができるMRI装置が得られる。
(5)連結管1Cの内部に永久電流スイッチ7が配置されているので、従来のような別体のタンクを設置する必要がなく、別体のタンクを設けたときのように構造が複雑になることがない。したがって、構造が簡単であり、組み付けも行い易い。
(6)連結管1Cの内部に永久電流スイッチ7が配置されるので、永久電流スイッチ7を設けるための別途、特別なスペースを超伝導磁石装置1に設ける必要がなく、超伝導磁石装置1の小型化にも寄与する。
図5に第2実施形態の超伝導磁石装置1’を示す。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、前記した超伝導コイル2,2(超伝導主コイル)とは逆向きの磁場を発生する超伝導シールドコイル10,10を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
つまり、超伝導シールドコイル10,10には、超伝導コイル2,2に流れる第1の方向の電流とは逆方向となる第2の方向の電流が流れるように構成されている。
また、このような構成においても永久電流スイッチ7は、他よりも磁場強度が低強度となる低強度領域R3に配置されるので、超伝導コイル2,2(超伝導シールドコイル10,10)の永久電流が長期的に安定保持されたものとなる。したがって、超伝導磁石装置1(1’)およびMRI装置の信頼性の向上を図ることができる。
1A,1B 真空容器
1C 連結管
2 超伝導コイル
3 冷媒
4 コイル容器
5 熱シールド
7 永久電流スイッチ
7A 超伝導体
7B 永久電流スイッチヒータ
8 保護抵抗
10 超伝導シールドコイル
30 解析手段
B ベッド
B1 搬送手段
E1 励磁電源
E2 ヒータ電源
F 撮像領域
R1〜R3 低強度領域
Claims (6)
- 環状に形成された超伝導コイルを冷媒とともに収納する一対のコイル容器と、
前記各コイル容器をそれぞれ収納する一対の真空容器と、
前記真空容器間を磁場空間として、各真空容器を上下方向に相対向させた状態で支持する連結管と、
前記連結管を介して一対の前記コイル容器の前記超伝導コイル間に接続された超伝導線と、
前記超伝導線に接続され、前記超伝導コイルに永久電流を流す永久電流スイッチと、
を備えた超伝導磁石装置であって、
前記永久電流スイッチは、前記連結管の内部であって、一対の前記コイル容器の対向部間に配置され、
前記超伝導コイルは、第1の方向の電流が流れる超伝導主コイルと、前記第1の方向とは逆方向の第2の方向の電流が流れる超伝導シールドコイルとを含み、
前記永久電流スイッチは、前記超伝導コイルの軸線方向から見たときに、当該超伝導コイルの径方向において、前記超伝導主コイルと前記超伝導シールドコイルとの間に配置され、かつ、上下方向に相対向して配置された前記超伝導コイルの間に配置されていることを特徴とする超伝導磁石装置。 - 前記永久電流スイッチは、前記連結管の内部における磁場強度のうち、他よりも低強度となる低強度領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の超伝導磁石装置。
- 前記連結管を通じて、前記冷媒が一対の前記コイル容器間を通流可能に設けられており、当該冷媒に、前記超伝導線および前記永久電流スイッチが浸漬されていることを特徴とする請求項2に記載の超伝導磁石装置。
- 前記冷媒は液体ヘリウムであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
- 前記永久電流スイッチは、前記連結管の上下方向において略中央となるように配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
- 前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置を備えた磁気共鳴撮像装置であって、
被検体を乗せるベッドと、このベッドに乗せられた前記被検体を一対の前記真空容器間の撮像領域へ搬送する搬送手段と、この搬送手段によって前記撮像領域に搬送された前記被検体からの核磁気共鳴信号を解析する解析手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007166317A JP5155603B2 (ja) | 2007-06-25 | 2007-06-25 | 超伝導磁石装置および磁気共鳴撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007166317A JP5155603B2 (ja) | 2007-06-25 | 2007-06-25 | 超伝導磁石装置および磁気共鳴撮像装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009004693A JP2009004693A (ja) | 2009-01-08 |
JP5155603B2 true JP5155603B2 (ja) | 2013-03-06 |
Family
ID=40320729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007166317A Expired - Fee Related JP5155603B2 (ja) | 2007-06-25 | 2007-06-25 | 超伝導磁石装置および磁気共鳴撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5155603B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2529897B (en) | 2014-09-08 | 2018-04-25 | Siemens Healthcare Ltd | Arrangement for cryogenic cooling |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6149403A (ja) * | 1984-08-17 | 1986-03-11 | Showa Electric Wire & Cable Co Ltd | 超電導マグネツト |
JP4079400B2 (ja) * | 1998-10-22 | 2008-04-23 | 株式会社日立メディコ | 超電導磁石装置 |
JP2002209869A (ja) * | 2001-01-15 | 2002-07-30 | Mitsubishi Electric Corp | 超電導マグネット装置およびその製造方法 |
JP4065747B2 (ja) * | 2001-09-12 | 2008-03-26 | 株式会社日立製作所 | 超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 |
JP4700999B2 (ja) * | 2005-04-28 | 2011-06-15 | 株式会社日立製作所 | 磁気共鳴イメージング装置 |
JP5110872B2 (ja) * | 2006-12-21 | 2012-12-26 | 株式会社日立メディコ | 磁気共鳴イメージング装置およびその運転方法 |
-
2007
- 2007-06-25 JP JP2007166317A patent/JP5155603B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009004693A (ja) | 2009-01-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5852425B2 (ja) | 超電導電磁石装置、その冷却方法、および磁気共鳴イメージング装置 | |
US8525023B2 (en) | Cooled current leads for cooled equipment | |
JP4934067B2 (ja) | 超伝導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置 | |
JP5432429B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング・システムで使用するための複合封止容器及び、その製造方法 | |
JP4266232B2 (ja) | 超伝導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置 | |
JP2007027715A (ja) | 超伝導マグネット向けの低磁場損失コールドマス構造体 | |
US20150323626A1 (en) | Low-loss persistent current switch with heat transfer arrangement | |
JP4691350B2 (ja) | 超伝導磁石用の低渦電流極低温剤回路 | |
WO2015079921A1 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JP2007005793A (ja) | パルス化磁界発生装置 | |
US9620273B2 (en) | Magnet system for generation of a highly stable magnetic field | |
US20110284191A1 (en) | Thermal shield and method for thermally cooling a magnetic resonance imaging system | |
US20170097397A1 (en) | Superconducting coil support device and method and apparatus including superconducting coil support device | |
US6289681B1 (en) | Superconducting magnet split cryostat interconnect assembly | |
JP5155603B2 (ja) | 超伝導磁石装置および磁気共鳴撮像装置 | |
JP2008522704A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置、主磁石の磁界ドリフトを補償するための方法及びコンピュータプログラム | |
WO2013175928A1 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング装置用の磁石 | |
JP6647918B2 (ja) | 超電導電磁石装置および磁気共鳴イメージング装置 | |
JP6901622B2 (ja) | コールドヘッドの熱経路が熱交換器により冷却される超電導磁石 | |
JP4699293B2 (ja) | 超電導マグネット | |
JP6644889B2 (ja) | 磁気共鳴撮像(mri)装置及びmri装置用のクライオスタット | |
CN110462760B (zh) | 用于超导磁体的热总线热交换器 | |
WO2013150951A1 (ja) | 超電導電磁石および磁気共鳴イメージング装置 | |
JP2008210857A (ja) | 超電導磁石装置 | |
JP2013042789A (ja) | 傾斜磁場コイルユニット、および、磁気共鳴イメージング装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120904 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121105 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121127 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121207 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5155603 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |