JP5155550B2 - トルク検知センサにおけるカバー体の固定構造 - Google Patents

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本発明は、例えば、パワーステアリング装置において、ステアリングホイールのトルク検知センサにおけるカバー体の固定構造の技術分野に属するものである。
一般に、筒状のケース体の開口端にプレート体を突き当て状に固定する場合では、ケース体開口端に筒孔方向に向けて突出形成された突出片を形成する一方、プレート体に取り付け孔を形成し、前記突出片を取り付け孔に遊嵌状に貫通させ、取り付け孔から突出する突出片の貫通端部を突出方向両端部から挟み込むようにしてカシメることにより、これらを固定するように構成したものがある。
このような固定構造が実施されるものとしては、例えば、電動モータを構成するヨークと、該ヨークの開口端を覆蓋するエンドブラケットとの固定構造があり、ヨーク側に形成された矩形状の突出片の突出先端部を周回り方向に二つ割り状とし、エンドブラケットの取り付け孔を貫通した突出片の突出先端部を、二つ割り状の片部をそれぞれ周回り方向反対側に向けて折り曲げるような開きカシメすることにより固定する(エンドブラケットがヨークから抜け出さない)構成としたものが提唱されている。
特開昭57−104751号公報 特開2004−56920
ところが、前記従来のものは、何れのものにあっても、二つ割り状の突出端部を周回り方向反対側に向けて折り曲げるように押圧してカシメ付ける構成であるので、カシメによる突出端部の変形部が取り付け孔の孔縁に係止して、エンドブラケットがヨークから抜け出して外れてしまうようなことはないが、折り曲げ部と取り付け孔とのあいだにクリアランス(隙間)が形成され、該クリアランスに相当する分だけ、エンドブラケットとヨークとのあいだにガタが発生するという問題がある。
そこで、図9(A)に示すように、予め設定される所定の幅を有した歯先25を備えたカシメ具を用い、前記歯先26を、ケース体突出片の二つ割り状に形成されていない貫通端部27の長尺方向(周回り方向)中央部位に対し、長尺方向に対して直交する状態(径方向に平行となる状態)で当てがうようにしてカシメると、貫通端部27が凹部27aを形成する状態で大きく塑性変形し、該塑性変形した貫通端部27の変形部27bが、取り付け孔28の孔縁に対しクリアランスのない状態で係止すると考えられる。しかるに、この場合に、歯先の幅方向に直交する方向の変形力を受けて塑性変形するため、変形部27bは取り付け孔28の周回り方向に対向する孔縁28aに集中して形成される。このため、貫通端部26と取り付け孔28とのあいだに周方向、径方向両者に隙間があるような場合に、前記周回り方向の孔縁28aにおいては、図9(B)に示すようにガタつきなく係止されるが、径方向の孔縁28bにおいては、図9(C)に示すように、変形部27bと孔縁28bとのあいだにクリアランスが残ってしまうことが考えられる。このため、このようなカシメ手段を、例えば、トルク検知センサのように一対のコイルが内装されるケース体の開口端を基板が設けられるプレート体に固定するような構成のものに対して用いた場合では、ケース体が軸ズレすることによりコイルにも芯ズレが生じて、センサ機能を損なう惧れが生じることになり、このままでは採用できないという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、コイルユニットと、該コイルユニットが収容されるとともに所定板厚を有して形成される有底円筒状のカバー体と、該カバー体の開口端に対向し、該カバー体が一体的に固定される板材から形成されたベースプレートとを備え、車体に回転自在に取り付けられるステアリングシャフトに設けられたトーションバーに同心状に外嵌され、該トーションバーに作用するトルクを電気的に検知するトルク検知センサにおいて、前記カバー体の開口端には、筒長方向に向けて突出し、周回り方向に長尺状となった突出片が周回り方向に複数形成され、前記ベースプレートには、各突出片がそれぞれ遊嵌状に貫通する複数の取り付け孔が形成されたものとして、前記取り付け孔を貫通した突出片の貫通端部をカシメ手段によりカシメることでカバー体をベースプレートに固定するにあたり、前記貫通端部の長尺方向に対して所定の傾斜角度を存する傾斜面を有するとともに、前記突出片の板厚よりも長く設定された幅を有して形成された少なくとも一つの歯先を備えたカシメ具を用い、前記歯先を、貫通端部に対して貫通端側から長尺方向所定の傾斜角度を存して当てがってカシメることで、前記貫通端部に、取り付け孔の周回り方向一端部においては内径側の孔縁に係止し、周回り方向他端部においては外径側の孔縁に係止する変形部を形成して、該変形部が取り付け孔の孔縁に対して内外対角方向に係止する状態で前記カバー体が前記ベースプレートに固定されるように構成したトルク検知センサにおけるカバー体の固定構造である。
請求項2の発明は、前記傾斜面は、一方の側面から他方の側面に向けて傾斜状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトルク検知センサにおけるカバー体の固定構造である。
請求項3の発明は、前記カシメ具は、互いに平行に設けられ、かつ互いの傾斜面同士が取り付け孔の孔縁方向をそれぞれ向いた反対向きの状態に設定された一対の歯先を有したものである請求項1または2に記載のトルク検知センサにおけるカバー体の固定構造である。
請求項1の発明とすることにより、トルク検知センサにおいて、カバー体をベースプレート体に対してガタつきなく固定することが可能となる。
請求項2の発明とすることにより、ガタつき規制を一層確実に行うことができる。
請求項3の発明とすることにより、精度の高いトルク検知がなされるパワーステアリング装置を構成することができる。
つぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1は、車体に回転自在に設けられるステアリングホイール(操作ハンドル)であって、該ステアリングホイール1には、ステアリングシャフト(回転軸)2の一端(先端)部が連結され、ステアリングシャフト2の他端(基端)部に本発明が実施されたパワーステアリング装置3が設けられるが、これらの構成は従来通りとなっている。
前記パワーステアリング装置3を構成するハウジングHは、ステアリングシャフト2の軸芯方向に二つ割り状に形成された第一、第二ハウジング4、5を一体化することにより構成されている。前記第一、第二ハウジング4、5には、ステアリングシャフト2の軸芯と同芯となる関係で貫通孔4a、5aが連通状に開設されており、これら貫通孔4a、5aには、ステアリングシャフト2の他端部に連動連結される出力軸6が、軸受け4b、5bにより軸承される状態で回転自在に支持されている。
尚、前記ステアリングシャフト2は、車体側に固定されるステアリングコラム2aに回転自在に遊嵌しており、該ステアリングコラム2aの他端部には、パワーステアリング装置3のハウジングH(第一、第二ハウジング4、5)を一体的に固定するための取り付けブラケット2bが外径側に向けて延出状に形成されている。
前記出力軸6は、第一、第二ハウジング貫通孔4a、5aに対して貫通状に支持されており、第一ハウジング4の貫通孔4aから突出する出力軸6の一端部6aに、前記ステアリングシャフト2の他端部2cが予め設定される回転範囲において相対回転が許容され、該回転範囲を超える回転では一体回転する状態で連動連結されている。そして、前記出力軸6は筒孔6bを備えた円筒状に形成されており、前記筒孔6b内には、トルク検知センサを構成するトーションバー7が遊嵌されている。そして、トーションバー7は、一端部7aがステアリングシャフト2の他端面に凹設された支持孔2dに圧入固定される一方、他端部7bが出力軸6の他端部6cに固定ピン7cを用いて一体的に固定されている。これによって、後述するように、ステアリングホイール1が操作されて、ステアリングシャフト2に回転操作力が作用することに伴い、トーションバー7に前記操作力(トルク)に対応した捩れが発生すると、ステアリングシャフト2と出力軸6とのあいだにおいて前記所定の回転範囲内において相対回転がなされるように設定されている。
さらに、前記第一、第二ハウジング4、5の突き当て部には、ウォームホイール収容室WRが形成されており、該ウォームホイール収容室WRには、出力軸6に一体的に外嵌されるウオームホイール8が回転自在に収容されている。また、第一ハウジング4には、出力軸6に対して直交方向に延出するウォーム軸収容室4cが形成されており、該ウォーム軸収容室4cに、電動モータMの駆動に伴い回転するウォーム軸9が収容されている。前記ウォーム軸9外周のウォーム9aとウォームホイール8とは、ウォーム軸収容室4cと前記ウォームホイール収容室WRの周回り方向所定の箇所との連通部位において噛合することにより連動連結するように設定されている。そして、後述するように、電動モータMが駆動した場合に、ウォーム軸9、ウォームホイール8、出力軸6が回転し、ステアリングシャフト2の回転作動をアシストするように設定されている。
尚、出力軸6の基端部は、図示しないステアリングギア(操舵装置)側の部材SGに連動連結され、出力軸6の回転に伴いステアリングギアを作動して、車両の操向操作を行うように設定されている。
一方、前記出力軸6の先端部6a近傍部位には、出力軸側検出用溝6dが周回り方向に複数形成されている一方、該出力軸側検出用溝6dの外周には円筒状のスリーブ10が相対回転自在に外嵌しており、該スリーブ10の先端部が、ステアリングシャフト2の基端部2cに一体固定手段(例えばカシメ)を介して固定されている。さらに、前記スリーブ10には、前記出力軸側検出用溝6dとは所定の対向状態でステアリングシャフト側検出用溝10aが筒部を貫通する状態で周回り方向に複数開設されている。そして、前述したように、ステアリングホイール1が任意の操作力に基づいて操作がなされた場合に、ステアリングシャフト2と出力軸6とのあいだに所定の回転範囲内での相対回転がなされると、ステアリングシャフト側検出用溝10aと出力軸側検出用溝6dとの対向状態に位置ズレが生じるように設定されている。
そして、前記スリーブ10の外周に、トルク検知センサとしてのセンサアッシー11が固定されており、該センサアッシー11により、前記ステアリングシャフト側検出用溝10aと出力軸側検出用溝6dとの対向状態に生じる位置ズレ(ステアリングシャフト2と出力軸6との相対回転)に基づいてトーションバー7に作用するトルクを電気的に検知するように設定されている。
前記センサアッシー11に設けられるコイルユニット12は、スリーブ10の外周に一体的に外嵌し、前記出力軸側検出用溝6dとステアリングシャフト側検出用溝10aとの対向状態に位置ズレが生じることに基づいて磁束量が変化する第一、第二コイル13、14を備えて構成されている。これら第一、第二コイル13、14は出力軸6の軸芯方向に隣接状に配設されており、第一、第二何れか一方のコイル13または14は、出力軸6とステアリングシャフト2とのあいだに生じるトルク検知用であり、他方のコイル14または13は、コイルユニット12の温度変化に伴う誤検知防止用であり、このようにすることで、センサアッシー11による正確な検知作動が保証されるようにしている。
前記各第一、第二コイル13、14は、それぞれスリーブ10に外嵌する同形状のコイルボビン13a、14aに、同様の巻線13b、14bがそれぞれ巻装されたものを、磁性材で構成される有底筒状のヨーク13c、14cに内嵌せしめ、ヨークカバー13d、14dにより覆蓋することにより構成されている。そして、これら第一、第二コイル13、14は、巻線13b、14bに所定の電流を印加することにより、ステアリングシャフト側検出用溝10aと出力軸側検出用溝6dとの対向状態に位置ズレが生じることに伴い、ヨーク13c、14cおよびヨークカバー13d、14dの磁気に変化(磁気変化)が生じ、巻線13b、14bを流れる電流のインピーダンスが変化するように構成されている。
また、ヨーク13c、14cの外周部には支持部13f、14fがそれぞれ形成されており、これら支持部13f、14fには、各巻線13b、14bの巻き出し端部と巻き終り端部に接続される各一対のコイル側端子13e、14eがそれぞれ絶縁状に支持されるように構成されており、これら一対のコイル側端子13e、14eは、支持部13f、14fから外径側にそれぞれ突出配設されるように構成されている。
そして、これら第一、第二コイル13、14は、ヨークカバー13d、14d同士が当接(対向)し、かつ、コイル側端子13e、14e同士が周回り方向に隣接する状態で軸芯方向に隣接せしめた状態とし、図5から明らかなように、リング状の底片15aを備えた有底筒状のカバー体15の筒部15bに皿バネ16とともに収容されるように設定されている。前記カバー体15筒部15bには切り欠き部15cが切り欠き形成され、該切り欠き部15cからコイル側端子13e、14eが外径側に突出するように設定されている。さらに、前記カバー体15は、筒部15bの開口端縁部から外径側に延出するフランジ部15dが形成されており、該フランジ部15dの外周縁部に、周回り方向複数(三個)の突出片15eが筒長方向に向けて突出形成されているが、該突出片15eは、図5から明らかなように、周回り方向に長尺状となっている
ここで、コイルユニット12において、第一、第二コイル13、14のコイルボビン13a、14aの筒孔、ヨーク13c、14c、ヨークカバー13d、14d、カバー体底片15a、皿バネ16にそれぞれ開設される貫通孔は、出力軸6の軸芯と同芯となる連通状貫通孔12aに構成されている。
17は、センサアッシー11を一体化するための長方形状のベースプレートであって、該ベースプレート17は、長方形状の金属製板材で形成されており、ベースプレート17の長手方向一半部には、コイルユニット12の連通状貫通孔12aと略同径か僅かに大径な貫通孔17aが開設され、さらに、貫通孔17aの外周縁部には周回り方向複数箇所(三箇所)にカシメ用取り付け孔17b(本発明の取り付け孔に相当する)が形成されている。そして、前記コイルユニット12は、後述するように、ベースプレート17の他方側プレート面17cに対向せしめ、連通状貫通孔12aとベースプレート17の貫通孔17aとを同芯状とし、カバー体フランジ部15dをベースプレート貫通孔17aの外周縁部に対向せしめ、カバー体突出片15eをベースプレートカシメ用取り付け孔17bに挿し込んで貫通させて、後述するカシメ手段を実施することにより、図2、3から明らかなように、カバー体15を開口端側がベースプレート17に一体的に組み込まれるように設定されている。そして、この組み込み状態において、ベースプレート17はコイルユニット12の軸芯に対し直交方向に延出状に組み込まれており、コイルユニット12は、第一、第二コイル13、14が、カバー体底片15aとベースプレート17とのあいだにおいて、皿バネ16の押圧力により出力軸6の軸芯方向に弾圧された状態となり、周回り方向、軸芯方向の位置決めがなされた状態でベースプレート17に固定されるように設定されている。
さらに、前記ベースプレート17の他半部であって、コイルユニット12の隣接部位となる他方側プレート面17cには、樹脂材で形成された矩形枠状の基板支持体18が、該基板支持体18に収容されるセンサ回路基板19とともに、螺子18aを用いて固定されている。尚、基板支持体18は、螺子18aによる固定がなされるが、さらに、基板支持体18には一端側に突出する係止爪片18bが形成され、該係止爪片18bが、ベースプレート17に開設された爪取り付け孔17dに抜け止め状に止着されるように設定されている。
一方、前記センサ回路基板19は、ベースプレート17の他方側プレート面17cとは所定間隙を存する状態で配設されている。そして、センサ回路基板19には、第一、第二コイル13、14の巻線(巻き出し端部、巻き終り端部)13b、14bに導通する各一対のコイル側端子13e、14eの突出端部にそれぞれ電気的に接続する四枚の基板側端子19a、19bが設けられるが、これら基板側端子19a、19bは、それぞれU字形状に形成されており、一端がコイル側端子13e、14eに接続され、他端がセンサ回路基板19を一方側面19cから他方側面19dに向けて貫通支持されるように組み込まれている。そして、これら基板側端子19a、19b(巻線13b、14b)は、センサ回路基板19の他方側面19d上に設けられる電子部品19eにより構成されるセンサ回路に接続され、これによって、コイルユニット12(第一、第二コイル13、14のヨーク13c、14cおよびヨークカバー13d、14d)に生じる磁気変化が検知(センシング)されるように設定されている。
尚、20は、コイル側端子13e、14eの突出部とセンサ回路基板基19とを覆うフード体である。
このように構成されるセンサアッシー11は、ハウジングH(第一ハウジング4)のウォームホイル室WRの一端側に形成されるアッシー取り付け部4dに対してセンサ回路基板19が対向する状態で、ハウジングHの一端側から組み込まれるように設定されている。そして、コイルユニット12に形成される連通状貫通孔12aおよびベースプレート貫通孔17aとを、出力軸6外周に相対回転自在に外嵌するスリーブ10の外周に相対回転自在、かつ、同芯状となる状態で貫通させ、ベースプレート17の外縁部に開設された固定用取り付け孔17eから挿入した取り付け螺子17fを用いてアッシー取り付け部4dに螺合することにより、センサアッシー11がハウジングHに一体的に固定されている。そして、このように組み込むことにより、コイルユニット12とセンサ回路基板19とが一度の組み込み作業によってハウジングHに取り付けることが可能となり、しかも、コイルユニット12とセンサ回路基板19との接続がなされた状態で組み込むことができるように構成されている。さらに、このものでは、メンテナンス時に、センサアッシー11のみの交換についても容易に行えるように構成されている。
尚、この組込み状態において、コイルユニット12の配設部位に対し、センサ回路基板19はコイルユニット12の外径方向に延出するように配設されているため、ステアリングシャフト2と出力軸6との連結部において、従来のセンサ回路基板を軸芯方向に長く設ける場合のように軸芯方向に長いスペースを確保する必要がなく、コイルユニット12を配設するのに必要なスペースだけを確保すれば両者を配設することができるように配慮されている。
そして、センサアッシー11は、ステアリングシャフト2が出力軸6に対して相対回転してトーションバー7に捻れが生じる状態となると、前述したように、出力軸側検出用溝6dとステアリングシャフト側検出用溝10aとの対向状態が変化し、該変化に伴うコイルユニット12(第一、第二コイル13、14)の磁束変化が、巻線13b、14bが接続されるセンサ回路基板19においてインピーダンスの変化として検知される。そして、前記検知値は、パワーステアリング装置3近傍部位に配される制御部21に出力され、制御部21では、前記検知値に基づいて演算等のデータ処理を行い、対応する駆動信号を電動モータMに出力することにより、電動モータMが駆動してウォーム軸9を回転せしめ、これによって、ウォームホイール8が出力軸6とともに回転し、もって、ステアリングシャフト2の回転操作をアシストするように設定されている。
ところで、センサアッシー11による精度の高いセンシングをするには、コイルユニット12(第一、第二コイル13、14)の軸芯と、出力軸6、ステアリングシャフト2、トーションバー7、スリーブ10の各軸芯との位置関係が正確に同芯状に保持されることが必要である。これに対し、本実施の形態のコイルユニット12は、直接ハウジングHに固定されるのではなく、ベースプレート17上に支持されたものをハウジングHに固定する構成であるので、コイルユニット12やベースプレート17に何らかの負荷が作用した場合に、コイルユニット12の軸芯ズレが生じやすいことが想定される。そこで、本実施の形態では、ベースプレート17のコイルユニット12支持部外周部位に、補強部として一方側プレート面17gから他端側に向けて突出するよう押し出し加工されたビード17hが所定間隙を存してリング状に形成され、ベースプレート17やコイルユニット12に負荷が作用したような場合に、ベースプレート17に歪みや変形が生じるような不具合を抑制でき、コイルユニット12の軸芯と、出力軸7、スリーブ10の軸芯同士がずれてしまい、正確なトルク検知ができなくなるようなことがないように構成されている。
さらに、このものでは、コイルユニット12は、前述したように、カシメ手段によりベースプレート17への固定されているが、前記カシメ手段は、コイルユニット12がベースプレート17に対して軸芯ズレすることが防止されるように構成されている。
つまり、カバー体15側の突出片15eは、所定の板厚を備えて構成されており、周回り方向長さは板厚よりも長く形成されている。一方、ベースプレート17のカシメ用取り付け孔17bは、突出片15eの外形状よりも僅かに大きく形成されており、突出片15eはカシメ用取り付け孔17bに対し遊嵌状に貫通するように構成されている。
22は、カシメ具を構成する歯先であって、該歯先22は、本実施の形態においては図7から明らかなように一対で互いに平行に設けられており、突出片15eの板厚よりも長く設定された幅を有して形成されているとともに、歯先22には、一方の側面から他方の側面に向けて傾斜状に切断された傾斜面22aが形成されているが、傾斜面22aが取り付け孔17bの孔縁方向をそれぞれ向いた反対向きの状態になっている
そして、カシメ用取り付け孔17bを貫通して他端側に突出する突出片15eの貫通端部15fに対し、該貫通端部15fの長尺方向L、即ち、周回り方向の二箇所において、それぞれカシメ具の歯先22を他端側から一端側に向けて当てがってカシメるが、このとき、それぞれの歯先22は、図7(A)に示すように、貫通端部15fの長尺方向Lに対して所定の傾斜角度θ(本実施の形態では45度)を存し、かつ、互いの傾斜面22a同士がそれぞれ反対方向を向く(対向しない)状態であてがわれるように設定されている。
前記状態において、カバー体15のフランジ部15dに図示しないカシメ受け部材を突きあてて固定し、貫通端部15fに突き当てた歯先22をカシメ受け部材側(一端側)に押し付けることにより貫通端部15eをカシメるように構成されている。このとき、貫通端部15eには、歯先22の幅方向に直交する方向(図7(A)における矢印方向)のカシメ力が作用し、これによって、貫通端部15eは、図7(B)、(C)に示すように、第一、第二凹部15g、15hが形成される一方で、歯先22の幅方向に直交する方向に変形した変形部15iが形成され、これによって、変形部15iは、カシメ用取り付け孔17bの周回り方向一端部においては内径側の孔縁に係止し、周回り方向他端部においては外径側の孔縁に係止して、少なくとも内外対角方向の孔縁に係止する状態でカシメ固定がなされるように設定されている。
このように、突出片15eをベースプレート17にカシメ固定したとき、突出片15eとカシメ用取付け孔17bとのあいだに、周回り方向の隙間が形成されないことにより、カバー体15、即ち、コイルユニット12のベースプレート17に対する周回り方向のガタつきを規制できるが、さらには、内径方向については、カシメ用取り付け孔17bの周回り方向一端部において変形部15iが係止していることによりガタつき規制がなされ、外径方向については、カシメ用取り付け孔17bの周回り方向他端部において変形部15iが係止していることによりガタつき規制がなされ、もって、コイルユニット12のベースプレート17に対するガタつきが規制されて、コイルユニット12の軸芯ズレのないセンサアッシー11となるように構成されている。
尚、ベースプレート貫通孔17aの孔縁に形成されるビード17hは、コイルユニット12のカバー体15がカシメ固定されるカシメ用取り付け孔17bの形成位置と略同芯円上に位置している。これによって、コイルユニット12をベースプレート17にカシメ固定する際にビード17hがベースプレート17の補強を効果的に行うように設定されている。
叙述の如く構成された本形態において、パワーステアリング装置3は円滑なステアリングホイール1の操作を実現することができる。このものにおいて、ステアリングシャフト2とパワーステアリング装置3の出力軸6との相対回転を検知するコイルユニット12をベースプレート17に組み込む際に、カバー体15に形成された突出片15eを、ベースプレート17に形成されたカシメ用取り付け孔17bに貫通させ、突出片15eの貫通端部15fをカシメることにより、コイルユニット12がベースプレート17に一体固定されるが、この場合に、貫通端部15fの板厚よりも長い歯先22を備えたカシメ具を用い、該歯先22を、貫通端部15fの長尺方向に対して所定の傾斜角度θを存してあてがってカシメる構成としている。この結果、貫通端部15fをカシメることにより形成される変形部15iは、カシメ用取り付け孔17bの少なくとも対角方向に係止することになり、前述したように、カバー体15のベースプレート17に対する周回り方向のガタつきが規制されるばかりでなく、径方向のガタつきを規制でき、コイルユニット12をベースプレート17に対して軸芯ズレがないように構成することができ、もって、トーションバー7のトルク検知が精度良くなされる信頼性の高いセンサアッシー11を提供することができる。
このように、本発明が実施されたものにあっては、カバー体15に形成される突出片15eを、ベースプレート17のカシメ用取り付け孔17bにカシメ固定するにあたり、歯先22を互いに平行となる位置関係とし、かつ、傾斜面22a同士が互いに対向しないようにし、突出片15e(貫通端部15f)の長尺方向に対して傾斜状にあてがってカシメるようにしたので、変形部15iがカシメ用取り付け孔17bの対角方向の両孔縁に係止するのが確実になって、ガタつき規制を確実に実現することができる。さらに、歯先22の一方の側面にのみ傾斜面22aを形成することにより、貫通端部15fの変形二方向性を持たすことが可能となるが、このものでは、傾斜面22aがカシメ用取り付け孔17bの対角方向の両孔縁側に向いているので、該側への変形が促進されて、ガタつき規制が一層確実に行える。
さらに、本発明を、パワーステアリング装置3を構成するセンサアッシー11のコイルユニット12をベースプレート17に固定するカシメ手段として実施した場合では、コイルユニット12の軸芯ズレが規制されることにより、精度の高いトルク検知を実現することが可能となる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、突出片の取り付け孔から突出する貫通端部をカシメ具の歯先でカシメることにより、貫通端部の変形部が取り付け孔の少なくとも対角方向の孔縁に係止すれば、周方向、径方向のガタつきを規制することができる。この場合に、貫通端部、取り付け孔、カシメ具の歯先の各形状に対応して、カシメ具として用いる歯先の形状、歯先の数、歯先を貫通端部に当てがう傾斜角度を適宜設定することができる。
図8に示す第二の実施の形態では、プレート体23の取り付け孔23aから突出する貫通端部24は、該貫通端部24の板厚より幅広な歯先25を、貫通端部24の長尺方向中間部において、長尺方向に対して45度の傾斜角度を存して当てがってカシメることにより、貫通端部24に凹部24aと取り付け孔23aの孔縁に係止する変形部24bとが形成されるが、この場合でも、歯先25の幅向に直交するカシメ力が取り付け孔23aの対角方向に向くことにより、変形部23bが、前記取り付け孔23aの対角方向に係止して、周方向、径方向ともにガタつき規制をすることができる。
パワーステアリング装置の取り付け状態を説明する概略斜視図である。 パワーステアリング装置の断面図である。 図3(A)、(B)、(C)はそれぞれセンサアッシーの組み込み過程における側面図、図3(A)のX−X断面図、他側面図である。 図4(A)、(B)はそれぞれコイルの側面図、図4(A)のX−X断面図である。 図5(A)、(B)、(C)、(D)、(E)はそれぞれカバー体の平面図、側面図、図5(B)のX−X断面図、他側面図、底面図である。 図6(A)、(B)、(C)はそれぞれベースプレートの側面図、図6(A)のX−X断面図、他側面図である。 図7(A)、(B)、(C)はそれぞれカシメ手段を説明する側面図、要部の拡大図、図7(B)におけるX矢視図である。 図8(A)、(B)はそれぞれ第二の実施の形態におけるカシメ手段を説明する側面図、図8(A)におけるX−X断面図である。 図9(A)、(B)、(C)は、他例におけるカシメ手段を説明する斜視図、図9(A)におけるX−X断面図、図9(A)におけるY−Y断面図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 パワーステアリング装置
4 第一ハウジング
6 出力軸
7 トーションバー
8 ウオームホイール
9 ウォーム軸
10 スリーブ
11 センサアッシー
12 コイルユニット
13 第一コイル
14 第二コイル
15 カバー体
15b 突出片
15f 貫通端部
15i 変形部
16 皿バネ
17 ベースプレート
17b カシメ用取り付け孔
17h ビード
18 基板支持体
19 センサ回路基板
21 制御部
22 歯先
22a 傾斜面

Claims (3)

  1. コイルユニットと、該コイルユニットが収容されるとともに所定板厚を有して形成される有底円筒状のカバー体と、該カバー体の開口端に対向し、該カバー体が一体的に固定される板材から形成されたベースプレートとを備え、車体に回転自在に取り付けられるステアリングシャフトに設けられたトーションバーに同心状に外嵌され、該トーションバーに作用するトルクを電気的に検知するトルク検知センサにおいて、前記カバー体の開口端には、筒長方向に向けて突出し、周回り方向に長尺状となった突出片が周回り方向に複数形成され、前記ベースプレートには、各突出片がそれぞれ遊嵌状に貫通する複数の取り付け孔が形成されたものとして、前記取り付け孔を貫通した突出片の貫通端部をカシメ手段によりカシメることでカバー体をベースプレートに固定するにあたり、前記貫通端部の長尺方向に対して所定の傾斜角度を存する傾斜面を有するとともに、前記突出片の板厚よりも長く設定された幅を有して形成された少なくとも一つの歯先を備えたカシメ具を用い、前記歯先を、貫通端部に対して貫通端側から長尺方向所定の傾斜角度を存して当てがってカシメることで、前記貫通端部に、取り付け孔の周回り方向一端部においては内径側の孔縁に係止し、周回り方向他端部においては外径側の孔縁に係止する変形部を形成して、該変形部が取り付け孔の孔縁に対して内外対角方向に係止する状態で前記カバー体が前記ベースプレートに固定されるように構成したトルク検知センサにおけるカバー体の固定構造。
  2. 前記傾斜面は、一方の側面から他方の側面に向けて傾斜状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトルク検知センサにおけるカバー体の固定構造。
  3. 前記カシメ具は、互いに平行に設けられ、かつ互いの傾斜面同士が取り付け孔の孔縁方向をそれぞれ向いた反対向きの状態に設定された一対の歯先を有したものである請求項1または2に記載のトルク検知センサにおけるカバー体の固定構造。
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