JP2024024355A - 車両用操向システム、及びトルク値補正システム - Google Patents

車両用操向システム、及びトルク値補正システム Download PDF

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【課題】入力軸とトルクセンサの検出コイルとの間の軸心のズレに起因するトルク変動を抑制することができる車両用操向システム、及びトルク値補正システムを提供すること。【解決手段】車両用操向システムは、ステアリングホイールが連結される入力軸と電動モータで生じたトルクが減速装置を介して伝達される出力軸との相対回転によって生じる電気信号に基づき、入力軸と出力軸との間に生じた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵トルクに基づき、操舵補助制御を実施するECUと、を有する。ECUは、入力軸と出力軸とを同方向に同一速度で回転させた際に取得したトルク補正値に基づき、操舵トルクを補正する。【選択図】図20

Description

本発明は、車両用操向システム、及びトルク値補正システムに関する。
回転体に加わるトルクを検出するトルクセンサは、操舵装置が有する回転体に取り付けられ、回転体に対して回転トルクが作用した際における回転体の回転方向の角度の変位を検出することにより、トルクを検出することが可能になっている。例えば、特許文献1に記載されたトルク検出装置では、トーションバーを介して入力軸と出力軸とが連結されており、入力軸及び出力軸のうちの何れか一方には、軸方向に延びた複数の凸条が形成され、他方には、複数個の窓が形成されると共に内側に入力軸が入り込む円筒部材が固定されている。また、円筒部材の周囲には、ヨークによって保持される検出コイルが配置されており、検出コイルの出力電圧を検出することにより、入力軸と出力軸との回転方向における相対的な角度の変位を検出し、入力軸に伝達されたトルクの検出が可能になっている。
特許文献1に記載されたトルクセンサは、回転トルクが入力されてトーションバーが捩じれることにより入力軸と出力軸との間で相対的な角度が変化した際に、検出コイルで発生する磁界が変化することによって変化するインピーダンスの変化量を電気信号として読み取り、入力軸と出力軸との間で作用するトルクを検出している。
特開2014-122869号公報
上記従来技術において、トルクセンサの製造時、あるいは車両用操向システムにトルクセンサを組み込む際に、入力軸とトルクセンサの検出コイルとの間で軸心のズレが生じることが起こり得る。このような場合に、入力軸とトルクセンサの検出コイルとの間の軸心のズレに起因する信号が出力値に影響するため、改善の余地がある。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、入力軸とトルクセンサの検出コイルとの間の軸心のズレに起因するトルク変動を抑制することができる車両用操向システム、及びトルク値補正システムを提供すること、を目的としている。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係る車両用操向システムは、ステアリングホイールが連結されるステアリングシャフトの入力軸と出力軸との相対回転によって生じる電気信号に基づき、前記入力軸と前記出力軸との間に生じた操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵トルクに基づき、操舵補助制御を実施する制御装置と、を有し、前記制御装置は、前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させた際に取得したトルク補正値に基づき、前記操舵トルクを補正する。
上記構成によれば、車両の実走行時において、ステアリングシャフトの入力軸とトルクセンサの検出コイルとの間の軸心のズレに起因するトルク変動が抑制された補正後の操舵トルクを用いて、操舵補助制御を実施することができる。
車両用操向システムの制御装置の望ましい態様として、前記出力軸の絶対角度を検出する角度センサを有し、前記制御装置は、前記操舵トルクを補正する際に、前記角度センサによって検出された絶対角度に対応するトルク補正値を適用する態様であっても良い。
車両用操向システムの制御装置の望ましい態様として、前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサを有し、前記制御装置は、前記操舵トルクを補正する際に、前記電動モータの回転角及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度に対応するトルク補正値を適用する態様であっても良い。
車両用操向システムの制御装置の望ましい態様として、前記ステアリングシャフトに減速装置を介してトルクを与える電動モータと、前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサと、を有し、前記制御装置は、前記操舵トルクを補正する際に、外部から入力された舵角情報及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度に対応するトルク補正値を適用する態様であっても良い。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係るトルク値補正システムは、ステアリングホイールが連結されるステアリングシャフトの入力軸と出力軸との相対回転によって生じる電気信号に基づき、前記入力軸と前記出力軸との間に生じた操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵トルクに基づき、操舵補助制御を実施する制御装置と、を有する車両用操向システムのトルク値補正システムであって、前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させ、前記操舵トルクを補正する際に適用するトルク補正値を取得する処理装置を有する。
上記構成によれば、車両の実走行時において、ステアリングシャフトの入力軸とトルクセンサの検出コイルとの間の軸心のズレに起因するトルク変動が抑制された補正後の操舵トルクを用いて、操舵補助制御を実施することができる。
トルク値補正システムの望ましい態様として、前記車両用操向システムは、前記出力軸の絶対角度を検出する角度センサを有し、前記処理装置は、前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させた際に、前記トルクセンサによって検出されたトルク補正値と、前記角度センサによって検出された絶対角度とを関連付けて、前記操舵トルクを補正するための補正データを生成する態様であっても良い。
トルク値補正システムの望ましい態様として、前記車両用操向システムは、前記ステアリングシャフトに減速装置を介してトルクを与える電動モータと、前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサを有し、前記処理装置は、前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させた際に、前記トルクセンサによって検出されたトルク補正値と、前記電動モータの回転角及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度とを関連付けて、前記操舵トルクを補正するための補正データを生成する態様であっても良い。
トルク値補正システムの望ましい態様として、前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させる外部駆動用モータを有し、前記車両用操向システムは、前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサを有し、前記処理装置は、前記外部駆動用モータを駆動した際に、前記トルクセンサによって検出されたトルク補正値と、前記外部駆動用モータの回転角及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度とを関連付けて、前記操舵トルクを補正するための補正データを生成する態様であっても良い。
トルク値補正システムの望ましい態様として、前記トルクセンサは、前記入力軸及び前記出力軸のうちの何れか一方に設けられたセンサシャフト部と、前記入力軸及び前記出力軸のうちの他方に連結され、前記センサシャフト部を覆って配置されるセンサスリーブと、を備え、センサシャフト部は、径方向外側に複数の凸部が周方向に沿って等間隔に配置され、前記センサスリーブは、当該センサスリーブの厚み方向に貫通する複数の窓孔が周方向に並んで配置されている態様であっても良い。
本開示に係る車両用操向システム、及びトルク値補正システムは、入力軸とトルクセンサの検出コイルとの間の軸心のズレに起因するトルク変動を抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る車両用操向システムの模式図である。 図2は、図1に示すトルクセンサ周りの要部縦断面図である。 図3は、図2に示すトルク検出部の構成部材を示す斜視図である。 図4は、トルク検出部の構成部材を示す斜視図である。 図5は、図4に示すヨークの斜視図である。 図6は、図5のA-A断面図である。 図7は、ヨークの製造に用いるブランク材の平面図である。 図8は、図7のB-B断面図である。 図9は、センサスリーブに対してセンサシャフト部が相対回転をした状態を示す説明図である。 図10は、センサスリーブに対してセンサシャフト部が相対回転をした状態を示す説明図である。 図11は、トルク信号から得られるトルク値と、センサシャフト部とセンサスリーブとの相対角度差との関係の一例を示す線図である。 図12Aは、センサスリーブ及びセンサシャフト部の横断面図である。 図12Bは、センサスリーブ及びセンサシャフト部の横断面図である。 図13Aは、センサスリーブ及びセンサシャフト部の横断面図である。 図13Bは、センサスリーブ及びセンサシャフト部の横断面図である。 図14Aは、図12A及び図12Bに示す例において、センサシャフト部の各凸部と検出コイルとの距離の変化によって生じるトルク成分を示す概念図である。 図14Bは、図12A及び図12Bに示す例において、トルクセンサから出力されるトルク信号によって算出されるトルク値の変動を示す概念図である。 図15Aは、図13A及び図13Bに示す例において、センサシャフト部の各凸部と検出コイルとの距離の変化によって生じるトルク成分を示す概念図である。 図15Bは、図13A及び図13Bに示す例において、トルクセンサから出力されるトルク信号によって算出されるトルク値の変動を示す概念図である。 図16は、入力軸の回転に伴ってセンサシャフト部とセンサスリーブとが相対回転した際のトルク値の変化を示す概念図である。 図17は、実施形態1に係る車両用操向システム及びトルク値補正システムの具体的な構成例を示すブロック図である。 図18は、実施形態1に係るトルク値補正システムの処理装置の制御ブロック構成の一例を示す図である。 図19Aは、補正データ取得時において取得されるトルク補正値を示す概念的な線図である。 図19Bは、補正データ取得時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。 図19Cは、補正データ取得時において生成される補正データを示す概念的な線図である。 図20は、実施形態1に係る車両用操向システムのECUの制御ブロック構成の一例を示す図である。 図21は、実施形態2に係る車両用操向システムの模式図である。 図22は、実施形態2に係る車両用操向システム及びトルク値補正システムの具体的な構成例を示すブロック図である。 図23は、実施形態2に係るトルク値補正システムの処理装置の制御ブロック構成の一例を示す図である。 図24Aは、補正データ取得時において取得されるトルク補正値を示す概念的な線図である。 図24Bは、補正データ取得時において取得される電動モータ角度信号を示す概念的な線図である。 図24Cは、補正データ取得時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。 図24Dは、補正データ取得時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。 図24Eは、補正データ取得時において生成される補正データを示す概念的な線図である。 図25は、実施形態2に係る車両用操向システムのECUの制御ブロック構成の一例を示す図である。 図26Aは、車両の実走行時において取得される電動モータ角度信号を示す概念的な線図である。 図26Bは、車両の実走行時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。 図26Cは、車両の実走行時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。 図27は、実施形態3に係る車両用操向システムの模式図である。 図28は、実施形態3に係る車両用操向システム及びトルク値補正システムの具体的な構成例を示すブロック図である。 図29は、実施形態3に係るトルク値補正システムの処理装置の制御ブロック構成の一例を示す図である。 図30Aは、補正データ取得時において取得されるトルク補正値を示す概念的な線図である。 図30Bは、補正データ取得時において取得される外部駆動モータ角度信号を示す概念的な線図である。 図30Cは、補正データ取得時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。 図30Dは、補正データ取得時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。 図30Eは、補正データ取得時において生成される補正データを示す概念的な線図である。 図31は、実施形態3に係る車両用操向システムのECUの制御ブロック構成の一例を示す図である。 図32Aは、車両の実走行時において取得される舵角情報を示す概念的な線図である。 図32Bは、車両の実走行時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。 図32Cは、車両の実走行時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る車両用操向システムの模式図である。図1に示す実施形態1に係る車両用操向システム1において、ステアリング装置80は、操作者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、中間シャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、を含みスタブシャフト87に接合されている。実施形態に係るステアリング装置80では、操舵力アシスト機構83は、ステアリングホイール81寄りの位置に設けられており、外部と隔てられた車室内に配置されている。
ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bと、トーションバー82c(図2参照)と、を含む。トーションバー82cは、入力軸82aと出力軸82bとの双方に連結されており、入力軸82aと出力軸82bとは、トーションバー82cを介して連結されている。入力軸82aは、一端がステアリングホイール81に連結されており、他端側からトーションバー82cが延びている。出力軸82bは、一端側からトーションバー82cが延びており、他端がユニバーサルジョイント84に連結されている。入力軸82aと出力軸82bとの間では、双方に連結されるトーションバー82cを介して回転トルクが伝達される。
図1に示すように、中間シャフト85は、ユニバーサルジョイント84とユニバーサルジョイント86とを連結している。中間シャフト85の一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。スタブシャフト87の一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、スタブシャフト87の他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。ユニバーサルジョイント84及びユニバーサルジョイント86は、例えばカルダンジョイントである。ステアリングシャフト82の回転が中間シャフト85を介してスタブシャフト87に伝わる。すなわち、中間シャフト85はステアリングシャフト82に伴って回転する。
図1に示すように、ステアリングギヤ88は、ピニオンギヤ88aと、ラック88bとを含む。ピニオンギヤ88aは、スタブシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオンギヤ88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ピニオンギヤ88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。ラック88bが移動することで車輪の角度が変化する。
図1に示すように、操舵力アシスト機構83は、減速装置91と、電動モータ94とを含む。減速装置91は、例えばウォーム減速装置である。減速装置91は、電動モータ94で生じたトルクを増加して出力軸82bに伝える。これにより、減速装置91は、出力軸82bに補助操舵トルクを与える。ステアリング装置80はコラムアシスト方式の電動パワーステアリング装置である。なお、コラムアシスト方式の電動パワーステアリング装置とは、ステアリングホイール81に接続されたステアリングシャフト82に、電動モータ94で発生させたアシストトルクを付与する態様のパワーステアリング装置を指す。
図1に示す実施形態1に係る車両用操向システム1において、ステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ10と、角度センサ11と、車速センサ95と、を含む。電動モータ94、トルクセンサ10、角度センサ11、及び車速センサ95は、ECU90と電気的に接続される。トルクセンサ10は、入力軸82aに伝達された操舵トルクを検出し、ECU90に出力する。角度センサ11は、出力軸82bの角度を検出し、ECU90に出力する。車速センサ95は、ステアリング装置80が搭載される車体の走行速度(車速)を検出する。車速センサ95は、車体に設けられ、車速をCAN通信によりECU90に出力する。
ECU90は、車両の操向制御用コンピュータである。具体的に、ECU90は、電動モータ94の動作を制御する。ECU90は、トルクセンサ10、角度センサ11、及び車速センサ95のそれぞれから信号を取得する。ECU90には、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。ECU90は、操舵トルク及び車速に基づいて補助操舵指令値を算出する。ECU90は、補助操舵指令値に基づいて電動モータ94へ供給する電力値を調節する。ECU90は、電動モータ94の誘起電圧の情報又は電動モータ94に設けられたレゾルバ等から出力される情報を取得する。ECU90が電動モータ94を制御することで、ステアリングホイール81の操作に要する力が小さくなる。
図2は、図1に示すトルクセンサ10周りの要部縦断面図である。トルクセンサ10は、トルクセンサ10を覆うハウジング20内に配置されている。ハウジング20は、トーションバー82cを介して連結される入力軸82aと出力軸82bとの連結部分を覆い、入力軸82aと出力軸82bとを支持している。ハウジング20は、ハウジング20で支持する入力軸82aや出力軸82bの軸心方向に2分割されており、入力軸82a側に位置する部分である入力軸側ハウジング部20aと、出力軸82b側に位置する部分である出力軸側ハウジング部20bとを有している。ハウジング20は、分割された入力軸側ハウジング部20aと出力軸側ハウジング部20bとが組み合わされることにより形成されている。
ハウジング20が有する入力軸側ハウジング部20aの内部には軸受21aが配置されており、入力軸82aは、軸受21aによって回転自在に支持されている。入力軸側ハウジング部20aにより支持される入力軸82aは、入力軸側ハウジング部20aにおける出力軸側ハウジング部20bが位置する側の反対側に向かって入力軸側ハウジング部20aから突出する状態で支持されている。また、出力軸側ハウジング部20bの内部には軸受21bが配置されており、出力軸82bは、軸受21bによって回転自在に支持されている。出力軸側ハウジング部20bにより支持される出力軸82bは、出力軸側ハウジング部20bにおける入力軸側ハウジング部20aが位置する側の反対側に向かって出力軸側ハウジング部20bから突出する状態で支持されている。
入力軸側ハウジング部20aと出力軸側ハウジング部20bとにより支持される入力軸82a及び出力軸82bは、入力軸82aの内部に配設されたトーションバー82cを介して連結されている。入力軸82a、トーションバー82c及び出力軸82bは、同軸に配置されており、入力軸82aとトーションバー82cとは、入力軸82aの内部に形成された孔にトーションバー82cが入り込み、ピン結合によって連結されている。また、トーションバー82cと出力軸82bとは、出力軸82bの内部に形成された孔にトーションバー82cが入り込み、スプライン結合によって連結されている。ステアリングホイール81(図1参照)は、入力軸82aにおける出力軸82bが位置する側の反対側の端部、即ち、入力軸82aにおける入力軸側ハウジング部20aから露出している側の端部に取り付けられている。
減速装置91は、電動モータ94(図1参照)で発生した駆動力を、ハウジング20内で出力軸82bに対して伝達することが可能になっている。詳しくは、減速装置91は、互いに噛み合うウォーム93とウォームホイール92とを有しており、ウォーム93は、電動モータ94の出力軸に取り付けられている。また、ウォームホイール92は、出力軸82bに対して同軸で出力軸82bと一体で回転可能に取り付けられており、出力軸側ハウジング部20b内でウォーム93と噛合している。ウォームホイール92は、金属製のハブ92aに合成樹脂製の歯部92bが一体的に固定されている。電動モータ94の駆動力は、出力軸側ハウジング部20b内で噛合するウォーム93及びウォームホイール92を介して出力軸82bに伝達され、電動モータ94の回転方向を適宜切り換えることにより、出力軸82bに対して任意の回転方向で操舵補助トルクが付与される。
次に、入力軸82a及び出力軸82b間のトルクを検出するトルクセンサ10を構成するトルク検出部30の構成について説明する。トルク検出部30は、入力軸82aに設けられたセンサシャフト部31と、入力軸側ハウジング部20aの内側に配置された検出コイル40と、センサシャフト部31と検出コイル40との間に配置されたセンサスリーブ32とを備える。センサシャフト部31は、入力軸82aにおけるセンサスリーブ32の内側に位置する部分になっており、換言すると、入力軸82aにおけるセンサスリーブ32の内側に位置する部分が、トルク検出部30が有するセンサシャフト部31を構成している。
図3は、図2に示すトルク検出部30の構成部材を示す斜視図である。センサシャフト部31は磁性材料で構成されており、センサシャフト部31の表面には、図3に示すように、センサシャフト部31の径方向における外側に突出する複数の凸部31aが、センサシャフト部31の周方向に並んで配置されている。複数の凸部31aは、センサシャフト部31の軸心方向に延びて形成されており、周方向に沿って等間隔に配置されている。また、周方向に並ぶ凸部31a同士の間の部分は、溝部31bになっている。つまり、センサシャフト部31の表面には、センサシャフト部31の軸心方向に延びる複数の凸部31aがセンサシャフト部31の周方向に沿って等間隔で配置されることにより、センサシャフト部31の軸心方向に延びる複数の溝部31bが、センサシャフト部31の周方向に沿って等間隔で形成されている。本実施形態では、センサシャフト部31には、8個の凸部31aが配置されており、これに伴い溝部31bも8本が配置されている。なお、図3では、トルク検出部30の動作について後述するために、センサシャフト部31が有する複数の凸部31aのうち、1つの凸部31a(凸部31aa)にハッチングを施している。
センサスリーブ32は、円筒状の形状で形成されており、検出コイル40の内側の位置で入力軸82aのセンサシャフト部31を覆って配置されている。センサスリーブ32は、導電性で且つ非磁性の材料、例えばアルミニウムより構成されており、センサシャフト部31に接近してセンサシャフト部31と同軸に配置されている。センサシャフト部31を覆って配置されるセンサスリーブ32は、図2に示すように、円筒状の形状で形成されるセンサスリーブ32の軸心方向における出力軸82b側の部分は出力軸82bが位置する側まで延びて、出力軸82bに連結される連結部32aとして設けられている。センサスリーブ32の連結部32aは、出力軸82bにおける入力軸82a側の端部付近を出力軸82bの径方向における外側から覆って出力軸82bに連結されている。これにより、センサスリーブ32は、出力軸82bと一体となって回転可能に出力軸82bに取り付けられている。
検出コイル40は、円環状のコイルボビン41に巻かれることにより、円環状の形態で形成されている。コイルボビン41は、内径がセンサスリーブ32の外径に近く、且つ、センサスリーブ32の外径よりも大きい円環状の形状で形成されている。検出コイル40は、同一規格の第1検出コイル40aと第2検出コイル40bとの一対が設けられており、それぞれが個別にコイルボビン41に巻かれている。即ち、第1検出コイル40aは第1コイルボビン41aに巻き回され、第2検出コイル40bは第2コイルボビン41bに巻き回されている。これにより、一対の第1検出コイル40aと第2検出コイル40bとは、いずれも円環状の形態で形成されている。
第1コイルボビン41aと第2コイルボビン41bとに巻き回される第1検出コイル40aと第2検出コイル40bは、センサスリーブ32の軸心方向に離隔して軸心方向に並んでセンサスリーブ32の径方向における外側に、センサスリーブ32と同軸に配置されている。
コイルボビン41に巻き回された検出コイル40は、検出コイル40を覆うヨーク42によって保持されている。ヨーク42は、磁性材料で構成されており、第1検出コイル40aに対応する第1ヨーク42aと、第2検出コイル40bに対応する第2ヨーク42bとを有している。第1ヨーク42aは、第1コイルボビン41aに巻き回された第1検出コイル40aを覆って第1コイルボビン41aと共に第1検出コイル40aを保持している。第2ヨーク42bは、第2コイルボビン41bに巻き回された第2検出コイル40bを覆って第2コイルボビン41bと共に第2検出コイル40bを保持している。
第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとは、図2に示すように、入力軸側ハウジング部20aの内側に配置され、入力軸側ハウジング部20aに固定されている。第1検出コイル40a及び第2検出コイル40bの出力線は、入力軸側ハウジング部20aの内部に配置された回路基板46の基板側コネクタ47に、コイル側コネクタ45を介して接続されている。また、別の方法として、図示しないが、コイルボビン41に圧入されたコイル側端子にコイル先端部分を絡げて半田固定した状態で、基板スルーホールに挿入し、半田付けで接続されていてもよい。ここで、基板側コネクタ47をはじめとして、回路基板46の電気回路を担う電子部品は、リフロー半田付けによる表面実装、若しくはリード半田付け等によって実装されている。
第1コイルボビン41aと第2コイルボビン41bとの間には、カバーヨーク43が配置されている。カバーヨーク43は、磁性材料で構成されている。これにより、第1コイルボビン41aに巻かれる第1検出コイル40aと、第2コイルボビン41bに巻かれる第2検出コイル40bとは、それぞれ軸心方向における両側と径方向における外側が、磁性材料からなる第1ヨーク42a及び第2ヨーク42bとカバーヨーク43とにより囲まれている。さらに、第1検出コイル40aと第2検出コイル40bとの径方向における内側には、非磁性の材料からなるセンサスリーブ32を挟んで、磁性材料からなるセンサシャフト部31が配置されている。
検出コイル40の内側の配置されるセンサスリーブ32は、センサスリーブ32の周方向に並んでセンサスリーブ32を形成する板の厚み方向に貫通する複数の窓孔33を有しており、複数の窓孔33は、センサスリーブ32の周方向に並んで配置されている。各窓孔33は、長方形の孔の形状で形成されている。窓孔33は、センサスリーブ32の径方向において、第1検出コイル40aの内側に配置される第1窓孔33aと、第1窓孔33aと同じ形状で第2検出コイル40bの内側に配置される第2窓孔33bとを有している。即ち、窓孔33は、センサスリーブ32の軸心方向において互いに異なる位置に配置される第1窓孔33aと第2窓孔33bとを有している。
第1窓孔33aと第2窓孔33bとは、センサシャフト部31に配置される凸部31aの数と同じ数の第1窓孔33aと、凸部31aの数と同じ数の第2窓孔33bとが、それぞれセンサスリーブ32の周方向に等間隔で配置されている。また、第1窓孔33aと第2窓孔33bとは、センサスリーブ32の周方向における位置が互いに異なる位置に配置されている。つまり、第1窓孔33aと第2窓孔33bとは、センサスリーブ32の周方向における位相が互いに異なる位置に、それぞれ複数配置されている。窓孔33は、これらのようにセンサスリーブ32に配置されることにより、第1窓孔33aは第1検出コイル40aに包囲され、第2窓孔33bは第2検出コイル40bに包囲される。
図4は、トルク検出部30の構成部材を示す斜視図である。コイルボビン41は、プラスチック等の不導体からなるリール状の部材になっており、入力軸側ハウジング部20aに入力軸82aや出力軸82bと同軸に固定される。コイルボビン41は、一対のフランジ部41cを有し、フランジ部41cの間の溝部に、検出コイル40が巻き回されている。
本実施形態のトルク検出部30では、検出コイル40がそれぞれ巻き回された同一形状の2つのコイルボビン41を、互いに向かい合わせて用いる。詳しくは、コイルボビン41としては、第1検出コイル40aに対応する第1コイルボビン41aと、第2検出コイル40bに対応する第2コイルボビン41bとが設けられており、第1検出コイル40aは第1コイルボビン41aに巻き回され、第2検出コイル40b第2コイルボビン41bに巻き回されている。
2つのコイルボビン41がそれぞれ有する一対のフランジ部41cのうち、互いに他方のコイルボビン41が位置する側に配置されるフランジ部41cの側面端部には、基板側コネクタ47と接続可能なコイル側コネクタ45を構成する後述する端子取付部41gが設けられている。また、コイルボビン41における端子取付部41gが設けられるフランジ部41cの側面端部には、端子取付部41gをコイルボビン41の上端部に位置させた状態でのコイルボビン41の中心を通る垂線を対称軸とする線対称の位置に、規制部41fが形成されている。
規制部41fは、2つのコイルボビン41を、フランジ部41cを対向させて同一軸上に配置してトルク検出部30の組み立てを行った際に、双方のコイルボビン41の規制部41f同士が接触して係合する。これにより、規制部41fは、2つのコイルボビン41の周方向における相対位置を決定し、且つ、コイルボビン41の周方向における相対回転を規制することが可能になっている。なお、規制部41fは、1つのコイルボビン41に対して2つ以上であれば、その数は適宜選択可能である。
端子取付部41gは、フランジ部41cからコイルボビン41の径方向における外側に突出する部材になっており、径方向における外側の端面には、基板側コネクタ47と接続するための2本のコイル側端子41hが圧入固定されている。基板側コネクタ47に配置される2本のコイル側端子41hは、互いに平行に配設され、端子取付部41gからコイルボビン41の径方向における外側に突出するように固定されている。このように、2つのコイルボビン41にそれぞれ設けられる端子取付部41g及びコイル側端子41hは、コイル側コネクタ45を構成している。
第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとは、同一形状の部材になっており、第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとは、それぞれコイルボビン41の径方向における外側からコイルボビン41に嵌る壁部42cと、コイルボビン41を保持する際に、軸心方向における外側を向く端部に形成されたリング状の底部42fとを有している。壁部42cは、略円筒形の形状で形成され、内径がコイルボビン41の外径と同程度の大きさになっており、これによりヨーク42は、壁部42cの内側にコイルボビン41に嵌め込んだ状態でコイルボビン41を保持することが可能になっている。即ち、略円筒形の形状で形成される壁部42cは、コイルボビン41をヨーク42で保持することにより、コイルボビン41に巻き回される検出コイル40を、検出コイル40の径方向における外側から覆うことができる。また、底部42fは、内径がコイルボビン41の内径と同程度の大きさになっており、コイルボビン41をヨーク42で保持する状態において、コイルボビン41に巻き回される検出コイル40の軸心方向における側方から検出コイル40を覆うことができる。
図5は、図4に示すヨーク42の斜視図である。第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとのそれぞれのヨーク42は、壁部42cにおける底部42fが位置する側の反対側の端部に、凹部42dが形成されている。凹部42dは、壁部42cにおける底部42fが位置する側の反対側の端部が、底部42fが位置する側に凹むことにより形成されている。壁部42cには、このように形成される凹部42dが3箇所に配置されており、3箇所の凹部42dは、ヨーク42の周方向において所定の角度ずつ互いに離隔している。壁部42cに形成される3つの凹部42dは、ヨーク42の周方向において、コイルボビン41が有する端子取付部41gと2つの規制部41fに対応する位置に配置されている。
さらに、ヨーク42の壁部42cには、複数の嵌合部42eが形成されている。嵌合部42eは、壁部42cにおける底部42fが位置する側の反対側の端部が、底部42fが位置する側に、凹部42dよりも浅い深さで凹むことにより形成されている。嵌合部42eは、凹部42dと同様に壁部42cの3箇所に配置されており、3箇所の嵌合部42eは、ヨーク42の周方向に隣り合う凹部42d同士の間に1つずつが配置されている。即ち、ヨーク42の壁部42cに配置される凹部42dと嵌合部42eとは、ヨーク42の周方向において交互に配置されている。
ヨーク42の壁部42cは、これらのように凹部42dと嵌合部42eとがそれぞれ複数配置されているため、底部42fからの高さが、ヨーク42の周方向において周期的に変化して形成されている。
カバーヨーク43は、略リング状の部材になっており、外周面に、互いに周方向に所定の角度ずつ離隔する3つの突起部43aが配置されている。カバーヨーク43は、突起部43aを第1ヨーク42aの嵌合部42eと第2ヨーク42bの嵌合部42eに嵌合させた状態で、第1ヨーク42a及び第2ヨーク42bの壁部42cの径方向における内側の部分に圧入される。
即ち、カバーヨーク43が第1ヨーク42a及び第2ヨーク42bに圧入されるときの圧入深さは、カバーヨーク43の突起部43aと、第1ヨーク42a及び第2ヨーク42bの嵌合部42eとによって規制される。具体的には、第1ヨーク42a及び第2ヨーク42bに形成される嵌合部42eの軸心方向の深さは、製造公差も含めて、カバーヨーク43の厚みの半分程度になっている。なお、本実施形態では、カバーヨーク43の突起部43a及びヨーク42の嵌合部42eは、それぞれ3つずつ設けているが、突起部43a及び嵌合部42eを設置する数や設置する角度は適宜設定可能である。
回路基板46には、基板側コネクタ47が実装されている。基板側コネクタ47はメス端子を有するものであり、回路基板46の基板側コネクタ47にコイル側コネクタ45を、回路基板46の厚み方向に接続することにより、トルク検出部30と回路基板46との間の電気的接続が得られる。また、別の方法として、コイルボビン41に圧入されたコイル側端子にコイル先端部分を絡げて半田固定した状態で、基板スルーホールに挿入し、半田付けで接続されていてもよい。
ここで、ヨーク42についてより詳細に説明する。図6は、図5のA-A断面図である。ヨーク42における底部42fと壁部42cとの境界には、ヨーク42を形成する板の厚み方向が深さ方向となる溝部42gが配置されている。即ち、溝部42gは、ヨーク42を形成する板の厚み方向が深さ方向となり、ヨーク42の周方向における位置が同じ位置で底部42fや壁部42cに沿った方向が幅方向となる溝状の形状で形成されている。
なお、ここでいう底部42fと壁部42cとの境界とは、底部42fと壁部42cとの間で曲げられている範囲をいう。つまり、底部42fと壁部42cとの境界とは、後述するブランク材42h(図7参照)に対して折り曲げ加工を行うことによって底部42fと壁部42cと形成する際に、折り曲げ加工により底部42fと壁部42cとの間で曲げられる部分をいう。
溝部42gは、ヨーク42の径方向における底部42fの外周端と、ヨーク42の軸心方向における壁部42cの底部42fが位置する側の端部とが接続されている部分に配置されている。具体的には、溝部42gは、底部42fの厚み方向における壁部42cが位置する側の面と、壁部42cの厚み方向における底部42fが位置する側の面とが接続される部分に配置されており、即ち、底部42fと壁部42cとによって形成される角部における、劣角側の部分に配置されている。このようにヨーク42の底部42fと壁部42cとの境界に配置される溝部42gは、ヨーク42の周方向における全周に亘って連続的に配置されている。
次に、ヨーク42の製造方向について説明する。図7は、ヨーク42の製造に用いるブランク材42hの平面図である。ヨーク42は、第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとのいずれも、平板からなる部材であるブランク材42hを折り曲げ加工することにより製造する。ブランク材42hは、ブランク材42hの形状にする前の板材料より、壁部42cになる部分と底部42fになる部分とを有する状態で切り出す。
このため、ブランク材42hでは、壁部42cは、底部42fと同一平面となって形成されており、ブランク材42hは、底部42fとなる部分の径方向における外側に、底部42fの全周に亘って壁部42cとなる部分が配置された、円板状、或いは円環状の部材になっている。壁部42cに形成される凹部42dと嵌合部42eは、ブランク材42hの時点で形成する。
図8は、図7のB-B断面図である。ブランク材42hには、底部42fとなる部分と壁部42cとなる部分との境界に、溝部42gが配置される。溝部42gは、平板であるブランク材42hの厚み方向が溝の深さ方向になり、ブランク材42hの平面視においては円形に形成される溝になっている。溝部42gは、例えば、図8に示すように、溝部42gの延在方向に見た場合における形状が、溝部42gの開口部側から溝の底側に向かうに従って溝の幅が狭くなる、半円状の形状で形成されている。
ヨーク42は、このように形成されるブランク材42hに対してプレス加工を行うことにより、ヨーク42に形状に成形をする。即ち、平板からなるブランク材42hに対して、底部42fの部分と壁部42cの部分とに対して、板の厚み方向において互いに反対方向の力を付与してプレス加工を行い、ブランク材42hにおける溝部42gの外側に位置する部分を、板の厚み方向に曲げる。つまり、ブランク材42hは、溝部42gの位置で折り曲げる。その際に、溝部42gの部分は、周囲の部分と比較して板の厚みが薄いため、相対的に剛性が低くなっている。このため、ブランク材42hは、溝部42gの位置を支点として曲がり易くなっており、溝部42gの位置で容易に曲げることが可能になっている。
溝部42gの位置でブランク材42hを曲げたら、曲げた部分、つまり、ブランク材42hにおける溝部42gの外側に位置する部分を、円筒形の形状にする。これにより、底部42fの周囲に円筒形の壁部42cが配置される形状にし、ヨーク42を形成する。ヨーク42は、第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとのいずれもこれらのように製造を行う。
次に、ヨーク42を有するトルク検出部30の組み立てについて説明する。トルク検出部30を組み立てる際には、まず、検出コイル40をそれぞれコイルボビン41に巻き付ける。第1検出コイル40aを第1コイルボビン41aに巻き付ける場合、第1検出コイル40aの先端部分を一方のコイル側端子41hに絡げて半田またはティグ溶接で固定し、第1検出コイル40aを第1コイルボビン41aのフランジ部41c同士の間の部分に巻き付けた後、その終端部分を他方のコイル側端子41hに絡げて半田またはティグ溶接で固定する。第2検出コイル40bについても同様である。
次に、検出コイル40を巻き付けた2つのコイルボビン41を、それぞれヨーク42の内側に嵌着する。そして、これら2つのコイルボビン41を、カバーヨーク43を挟んでコイルボビン41同士が互いに向かい合うように配置し、カバーヨーク43に対して軸心方向における両側から第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとをそれぞれ圧入する。
2つのコイルボビン41が向かい合う状態で第1ヨーク42aと第2ヨーク42bとに圧入されることにより、第1コイルボビン41aの端子取付部41gと第2コイルボビン41bの端子取付部41gとが合わさり、コイル側コネクタ45が形成される。トルク検出部30は、これらのように組み立てた状態で入力軸側ハウジング部20aの内側に装着し、コイル側コネクタ45を、回路基板46の基板側コネクタ47に接続する。これにより、トルクセンサ10はステアリング装置80に設置される。
回路基板46にはトルクセンサ10を構成するトルク演算回路(図示省略)が搭載されており、トルク演算回路は、第1検出コイル40aと第2検出コイル40bとの出力電圧を検出し、当該出力電圧の差分に基づいて、ステアリングホイール81に付与されて入力軸82aに伝達された操舵トルクを検出する。このように、トルクセンサ10は、入力軸82aと出力軸82bとの相対的な変位(回転変位)を、2つの検出コイル40のインピーダンスの変化に対応させて検出する。
次に、実施形態に係るステアリング装置80の作用について説明する。ステアリング装置80が搭載される車両の運転時に、ステアリングホイール81が操作をされた場合は、ステアリングホイール81に付与された操舵力は、ステアリングホイール81からステアリングシャフト82に伝えられる。
ステアリングシャフト82に伝えられた操舵力は、操舵トルクとしてステアリングシャフト82から中間シャフト85に伝達され、中間シャフト85からスタブシャフト87を経てピニオンギヤ88aに伝達される。これにより、ピニオンギヤ88aを有するステアリングギヤ88は、ピニオンギヤ88aから伝達された回転運動を、ラック88bの直線運動に変換し、タイロッド89を動作させる。
また、本実施形態に係るステアリング装置80は、運転者の操舵をアシストする補助操舵トルクを発生させる電動モータ94を有している。電動モータ94は、ステアリングシャフト82に亘って配置されるトルクセンサ10により検出した操舵トルクに基づいて補助操舵トルクを発生する。
トルクセンサ10は、ステアリングシャフト82に付与された操舵トルクを、ステアリングシャフト82が有する入力軸82aと出力軸82bとが相対回転した際における相対回転の角度に基づいて検出する。即ち、入力軸82aと出力軸82bとは、トーションバー82cを介して連結されているため、ステアリングシャフト82に操舵トルクが付与された際には、入力軸82aと出力軸82bとの間では、トーションバー82cを介して操舵トルクが伝達される。その際に、トーションバー82cが僅かに捩じれることにより、入力軸82aと出力軸82bとは、相対回転をする。
入力軸82aはトルクセンサ10を構成するセンサシャフト部31を有しており、出力軸82bにはトルクセンサ10を構成するセンサスリーブ32が連結されているため、入力軸82aと出力軸82bとが相対回転をした場合、センサシャフト部31とセンサスリーブ32も相対回転をする。トルクセンサ10は、センサシャフト部31とセンサスリーブ32と相対回転した際における相対回転の角度を検出することにより、操舵トルクを検出する。
詳しくは、トルクセンサ10で操舵トルクを検出する際には、検出コイル40で磁界を発生し、センサシャフト部31とセンサスリーブ32とが相対回転をした際に、検出コイル40で発生した磁界が変化することにより変化する検出コイル40のインピーダンスの変化量を電気信号として読み取ることにより、操舵トルクを検出する。
入力軸82aと出力軸82bとが相対回転をすることに伴ってセンサシャフト部31とセンサスリーブ32とが相対回転をした場合における変化を、図9、図10を用いて説明する。図9、図10は、センサスリーブ32に対してセンサシャフト部31が相対回転をした状態を示す説明図である。図9、図10は、図3に対してセンサシャフト部31が矢印の方向にセンサスリーブ32に対して相対回転をした状態の説明図になっている。センサシャフト部31には、凸部31aが複数配置されており、センサスリーブ32には窓孔33が複数配置されており、センサシャフト部31とセンサスリーブ32とが相対回転をした場合、センサシャフト部31の凸部31aと、センサスリーブ32の窓孔33との相対的な位置が変化する。
ここで、磁界を発生する検出コイル40の周囲に配置されるヨーク42とカバーヨーク43、及びセンサシャフト部31は、磁性材料からなるため、磁束が通すことができる。一方で、センサスリーブ32は、非磁性の材料からなるため、磁束は通り難くなっているものの、窓孔33の位置には非磁性の材料が存在しないので、磁束が通り易くなっている。
このため、センサシャフト部31の周方向において窓孔33が配置されている位置では、検出コイル40で発生した磁界の磁束は窓孔33を通過することができるため、ヨーク42とカバーヨーク43とセンサシャフト部31の凸部31aとを通る磁路の磁束量が大きくなる。これに対し、センサシャフト部31の周方向において窓孔33が配置されていない位置では、検出コイル40で発生した磁界の磁束はセンサスリーブ32によって遮られ易くなるため、ヨーク42とカバーヨーク43とセンサシャフト部31の凸部31aとを通る磁路の磁束量は小さくなる。
従って、センサシャフト部31の凸部31aと、センサスリーブ32の窓孔33との相対的な位置が変化した場合、検出コイル40で発生した磁界の磁束の通り易さが変化するため、センサシャフト部31の凸部31aとセンサスリーブ32の窓孔33との相対的な位置によって、検出コイル40のインピーダンスが変化する。
例えば、図3に示すセンサシャフト部31に配置される複数の凸部31aのうち、1つの凸部31aaに着目すると、図3の状態では、凸部31aaは、センサスリーブ32の窓孔33とは周方向における位置が異なる位置になっている。このため、検出コイル40で発生した磁界の磁束は、凸部31aaを通り難くなっている。
これに対し、ステアリングシャフト82に操舵トルクが入力されることによりトーションバー82cがねじれて入力軸82aが出力軸82bに対して相対回転した場合は、センサシャフト部31もセンサスリーブ32に対して相対回転をするため、センサシャフト部31の凸部31aと、センサスリーブ32の窓孔33との相対的な位置が変化する。この場合、検出コイル40で発生した磁界の磁束は、センサシャフト部31の凸部31aと、センサスリーブ32の窓孔33との相対的な位置に応じて、磁束の通り易さが変化する。
例えば、図3に示すセンサシャフト部31が、センサスリーブ32に対して図9の矢印で示す方向に相対回転をすることにより、センサシャフト部31の凸部31aaの周方向における位置が、図9に示すように1つの第2窓孔33bと同じ位置になったとする。この場合、第2検出コイル40bで発生する磁界の磁束は、第2窓孔33bを通ってセンサシャフト部31の凸部31aaを通り易くなるため、凸部31aaを通る磁路の磁束量が大きくなり易くなる。
一方で、凸部31aaは、周方向における位置が第1窓孔33aとは周方向における位置が同じ位置になっていないため、第1検出コイル40aで発生する磁界の磁束はセンサシャフト部31の凸部31aaを通り難くなり、凸部31aaを通る磁路の磁束量は小さくなり易くなる。
また、図3に示すセンサシャフト部31が、センサスリーブ32に対して図10の矢印で示す方向に相対回転をすることにより、センサシャフト部31の凸部31aaの周方向における位置が、図10に示すように1つの第1窓孔33aと同じ位置になったとする。この場合、第1検出コイル40aで発生する磁界の磁束は、第1窓孔33aを通ってセンサシャフト部31の凸部31aaを通り易くなるため、凸部31aaを通る磁路の磁束量が大きくなり易くなる。
一方で、凸部31aaは、周方向における位置が第2窓孔33bとは周方向における位置が同じ位置になっていないため、第2検出コイル40bで発生する磁界の磁束はセンサシャフト部31の凸部31aaを通り難くなり、凸部31aaを通る磁路の磁束量は小さくなり易くなる。
第1検出コイル40aや第2検出コイル40bで発生する磁界の磁束は、これらのようにセンサシャフト部31とセンサスリーブ32との相対的な回転角度に応じてそれぞれ磁界の磁束量が変化するため、これに伴いそれぞれの検出コイル40のインピーダンスが変化する。トルクセンサ10は、検出コイル40のインピーダンスの変化量を示す電気信号を、回路基板46からトルク信号としてECU90に対して出力する。
ECU90は、トルクセンサ10から伝達されたトルク信号に基づいて電動モータ94を作動させ、電動モータ94に補助操舵トルクを発生させる。つまり、トルクセンサ10からECU90に伝達されたトルク信号は、センサシャフト部31とセンサスリーブ32との相対回転の角度に応じて変化し、ステアリングシャフト82の入力軸82aと出力軸82bとの間で作用する操舵トルクに基づいて変化する。このため、ECU90は、トルクセンサ10から伝達されたトルク信号を、ステアリングシャフト82に作用する操舵トルクによって変化する情報として使用し、トルクセンサ10から伝達されるトルク信号に基づいて電動モータ94へ供給する電力値を調節し、電動モータ94に補助操舵トルクを発生させる。
図11は、トルク信号から得られるトルク値と、センサシャフト部とセンサスリーブとの相対角度差との関係の一例を示す線図である。図11では、センサシャフト部31とセンサスリーブ32との相対角度差が大きくなるに伴って、トルク信号から算出されるトルク値が大きくなる例を示している。
ECU90は、トルクセンサ10から操舵トルクの信号を取得し、車速センサ95から車両の車速信号を取得し、さらに、電動モータ94に設けられた回転検出装置から電動モータ94の動作情報を取得し、これらの動作情報と操舵トルクと車速信号とに基づいて電動モータ94に補助操舵トルクを発生させる。電動モータ94で発生した補助操舵トルクは、ステアリングシャフト82の出力軸82bに対して減速装置91を介して伝達される。これにより、運転者がステアリングホイール81に付与した操舵力は、電動モータ94で発生した補助操舵トルクによりアシストされ、操舵補助制御が実施される。
なお、ステアリングホイール81からステアリングシャフト82に操舵トルクが入力された場合において、操舵トルクに対して抵抗するトルクをステアリングシャフト82が中間シャフト85側から受けない場合は、ステアリングシャフト82は、トーションバー82cがほとんど捩じれることなく、入力軸82aと出力軸82bとが一体に回転をする。この場合、トルクセンサ10は、操舵トルクが0であることを示す信号を出力する必要がある。以下、操舵トルクに対して抵抗するトルクをステアリングシャフト82が中間シャフト85側から受けない状態を、「無負荷状態」、「無負荷時」とも称する。
上述したような構成のトルクセンサ10において、トルクセンサ10の製造時、あるいは車両用操向システムにトルクセンサを組み込む際に、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xと、検出コイル40、ヨーク42、カバーヨーク43等で構成されるヨークユニット4の軸心Xとの間でズレが生じることが起こり得る。このような場合に、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因して、第1検出コイル40aの出力電圧と第2検出コイル40bとの出力電圧との差分がトルク信号として出力され、無負荷時においても操舵トルクが0にならない場合がある。
図12A、図12B、13A、図13Bは、センサスリーブ及びセンサシャフト部の横断面図である。図12A及び図12Bでは、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとの間でのズレが略ゼロである場合の断面構造を示している。図13A及び図13Bでは、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとの間でΔxのズレが生じている場合の断面構造を示している。図12B及び図13Bでは、それぞれ、図12A及び図13Aに対して半回転(0~π)した状態を示している。
図14Aは、図12A及び図12Bに示す例において、センサシャフト部の各凸部と検出コイルとの距離の変化によって生じるトルク成分を示す概念図である。図14Bは、図12A及び図12Bに示す例において、トルクセンサから出力されるトルク信号によって算出されるトルク値の変動を示す概念図である。図14Aに示す実線は、図12A及び図12Bに示すセンサシャフト部31の凸部31aaと検出コイル40a,40bとの距離の変化によって生じるトルク成分を示している。また、図14Aに示す破線は、図12A及び図12Bに示す凸部31aa以外のセンサシャフト部31の凸部31aと検出コイル40a,40bとの距離の変化によって生じるトルク成分を示している。
図15Aは、図13A及び図13Bに示す例において、センサシャフト部の各凸部と検出コイルとの距離の変化によって生じるトルク成分を示す概念図である。図15Bは、図13A及び図13Bに示す例において、トルクセンサから出力されるトルク信号によって算出されるトルク値の変動を示す概念図である。図15Aに示す実線は、図13A及び図13Bに示すセンサシャフト部31の凸部31aaと検出コイル40a,40bとの距離の変化によって生じるトルク成分を示している。また、図15Aに示す破線は、図13A及び図13Bに示す凸部31aa以外のセンサシャフト部31の凸部31aと検出コイル40a,40bとの距離の変化によって生じるトルク成分を示している。
図16は、入力軸の回転に伴ってセンサシャフト部とセンサスリーブとが相対回転した際のトルク値の変化を示す概念図である。図16に示す実線は、入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとの間でΔxのズレが生じている場合(図13A、図13B参照)のトルク値の変化を示し、図16に示す破線は、入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとの間でのズレが略ゼロである場合(図12A、図12B参照)のトルク値の変化を示している。
図14Aに示すように、入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとの間でのズレが略ゼロである場合(図12A、図12B)、センサシャフト部31の各凸部31aと検出コイル40a,40bとの距離の変化によって生じるトルク成分は略ゼロとなる。これにより、図14Bに示すように、無負荷状態におけるトルク値の変動は略ゼロとなり、図15Cに破線で示すように、入力軸82aの回転に伴ってセンサシャフト部31とセンサスリーブ32とが相対回転した際の回転角の変化に伴うトルク値の変動成分は略ゼロとなり、図16に破線で示すように、回転角の変化に伴うトルク値の変動は生じない。
一方、図15Aに示すように、入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとの間でΔxのズレが生じている場合(図13A、図13B)、センサシャフト部31の各凸部31aと検出コイル40a,40bとの距離の変化によってトルク成分が生じる。これにより、図15Bに示すように、無負荷状態におけるトルク値がセンサシャフト部31の凸部31aの数に応じて変動する。本開示のトルクセンサ10では、センサシャフト部31に8つの凸部31aが設けられているため、1回転(0~2π)において8つのピークを持つ変動成分が生じることとなる。この変動成分が、入力軸82aの回転に伴ってセンサシャフト部31とセンサスリーブ32とが相対回転した際に、図16に破線で示したトルク値に対して重畳し、図16に実線で示すように、回転角の変化に伴ってトルク値が変動することとなる。
以下、ステアリングシャフト82の入力軸82aとヨークユニット4とのズレに起因するトルク変動を抑制する車両用操向システム、及びトルク値補正システムについて説明する。
図17は、実施形態1に係る車両用操向システム及びトルク値補正システムの具体的な構成例を示すブロック図である。実施形態1に係るトルク値補正システム100は、例えば、車両に実施形態1に係る車両用操向システム1を組み込む前に、車両の実走行時においてトルクセンサ10によって検出されるトルク値を補正するための補正データを取得する。
トルク値補正システム100は、処理装置101、及び外部駆動モータ102を備える。処理装置101は、車両用操向システム1のECU90を介して、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Th、及び、角度センサ11から出力される角度信号θhが入力される。
図17に示す例において、外部駆動モータ102は、ステアリングシャフト82の出力軸82bに連結されている。また、ステアリングシャフト82の入力軸82aを無負荷状態(例えば、ステアリングホイール81を連結しない状態)とする。これにより、外部駆動モータ102を駆動した際に、センサシャフト部31とセンサスリーブ32とが同方向に同一速度で回転する。これに限らず、外部駆動モータ102は、ステアリングシャフト82の入力軸82aに連結される態様であっても良い。この場合、ステアリングシャフト82の出力軸82bを無負荷状態(例えば、ユニバーサルジョイント84を連結しない状態)とする。これにより、外部駆動モータ102を駆動した際に、センサシャフト部31とセンサスリーブ32とが同方向に同一速度で回転する。あるいは、ステアリングシャフト82の入力軸82a及び出力軸82bの双方に外部駆動モータ102を連結し、2つの外部駆動モータ102を同方向に同一速度で駆動する態様であっても良い。
図18は、実施形態1に係るトルク値補正システムの処理装置の制御ブロック構成の一例を示す図である。実施形態1に係るトルク値補正システム100の処理装置101は、補正データ生成部103、トルク値算出部104、及び絶対角度算出部105を含む。図18に示す各制御ブロックは、処理装置101において実行される補正データ取得プログラムによって実現される。
実施形態1に係るトルク値補正システム100は、外部駆動モータ102を駆動してセンサシャフト部31とセンサスリーブ32とを同方向に同一速度で1回転させ、補正データを取得する。図19Aは、補正データ取得時において取得されるトルク補正値を示す概念的な線図である。図19Bは、補正データ取得時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。図19Cは、補正データ取得時において生成される補正データを示す概念的な線図である。
具体的に、処理装置101のトルク値算出部104は、補正データ取得時において、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Thに基づきトルク補正値Th_nlを算出する(図19A参照)。また、処理装置101の絶対角度算出部105は、補正データ取得時において、角度センサ11から出力される角度信号θhに基づき絶対角度θ_absを算出する(図19B参照)。処理装置101のトルク値算出部104によって算出されるトルク補正値Th_nlは、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因した変動成分を含む。
そして、処理装置101の補正データ生成部103は、トルク値算出部104によって算出されたトルク補正値Th_nlと、絶対角度算出部105によって算出された絶対角度θ_absとを関連付けて、補正データCor_data(図19C参照)を生成する。
図20は、実施形態1に係る車両用操向システムのECUの制御ブロック構成の一例を示す図である。実施形態1に係る車両用操向システム1のECU90は、トルク値補正部901、トルク値算出部902、記憶部903、及び絶対角度算出部904を含む。図20に示す各制御ブロックは、ECU90において実行されるトルク値補正プログラムによって実現される。
補正データ取得時にトルク値補正システム100によって取得された補正データCor_dataは、ECU90の記憶部903に格納される。トルク値補正システム100は、車両に車両用操向システム1を組み込む際に取り外される。
実施形態1に係る車両用操向システムのECU90は、車両の実走行時において取得したトルク値に対し、トルク値補正システム100によって取得された補正データCor_dataを適用する。
具体的に、ECU90のトルク値補正部901は、車両の実走行時において、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Thに基づきトルク値Th_actを算出する。また、ECU90の絶対角度算出部904は、車両の実走行時において、角度センサ11から出力される角度信号θhに基づき算出された絶対角度θ_absを算出する。
そして、ECU90のトルク値補正部901は、車両の実走行時において、絶対角度算出部904によって算出された絶対角度θ_absに対応するトルク補正値Th_nlを記憶部903に格納された補正データCor_dataから読み出し、トルク値算出部902によって算出されたトルク値Th_actから差し引いて、補正後のトルク値Th_corを出力する(Th_cor=Th_act-Th_nl)。これにより、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因した変動成分が除去される。
これにより、ECU90は、車両の実走行時において、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因するトルク変動が抑制された補正後のトルク値Th_corを操舵トルクとして、操舵補助制御を実施することができる。
(実施形態2)
実施形態2では、実施形態1とは異なる構成部及び動作について詳細に説明し、実施形態1と同じ説明を省略する場合がある。
図21は、実施形態2に係る車両用操向システムの模式図である。実施形態2に係る車両用操向システム1aにおいて、ステアリング装置80aは、実施形態1における角度センサ11に代えて、位置センサ12を含む。位置センサ12は、出力軸82bの回転位置の基準となる位置を検出し、ECU90に出力する。位置センサ12としては、例えばインデックスセンサが例示される。これに限らず、位置センサ12は、例えばホール素子であっても良い。なお、位置センサ12は、入力軸82aの回転位置の基準となる位置を検出する態様であっても良い。位置センサ12は、入力軸82a又は出力軸82bの回転位置の基準となる位置を検出する。位置センサ12の検出軸(入力軸82a又は出力軸82b)には、電動モータ94によりトルクが加えられる。すなわち、例えば、電動モータ94が出力軸82bにトルクを加える構成では、位置センサ12は、出力軸82bの回転位置(角度)を検出する。電動モータ94によってトルクが加えられる軸の回転位置(角度)を検出することで、検出精度を向上することができる。
図22は、実施形態2に係る車両用操向システム及びトルク値補正システムの具体的な構成例を示すブロック図である。実施形態2に係るトルク値補正システム100aは、例えば、車両に実施形態2に係る車両用操向システム1aを組み込む前に、車両の実走行時においてトルクセンサ10によって検出されるトルク値を補正するための補正データを取得する。
トルク値補正システム100aは、処理装置101a、及び外部駆動モータ102を備える。処理装置101aは、車両用操向システム1aのECU90aを介して、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Th、電動モータ94の回転角検出部94aから出力される電動モータ角度信号θm、及び、位置センサ12から出力される基準位置信号P_refが入力される。
図23は、実施形態2に係るトルク値補正システムの処理装置の制御ブロック構成の一例を示す図である。実施形態2に係るトルク値補正システム100aの処理装置101aは、補正データ生成部103、トルク値算出部104、及び絶対角度算出部105aを含む。図23に示す各制御ブロックは、処理装置101aにおいて実行される補正データ取得プログラムによって実現される。
実施形態2に係るトルク値補正システム100aは、外部駆動モータ102を駆動してセンサシャフト部31とセンサスリーブ32とを同方向に同一速度で1回転させ、補正データを取得する。本実施形態では、角度センサ11から出力される角度信号θhに代えて、電動モータ94の回転角検出部94aから出力される電動モータ角度信号θmと位置センサ12から出力される基準位置信号P_refとを用いて絶対角度θ_absを算出する構成としている。
図24Aは、補正データ取得時において取得されるトルク補正値を示す概念的な線図である。図24Bは、補正データ取得時において取得される電動モータ角度信号を示す概念的な線図である。図24Cは、補正データ取得時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。図24Dは、補正データ取得時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。図24Eは、補正データ取得時において生成される補正データを示す概念的な線図である。
具体的に、処理装置101aのトルク値算出部104は、補正データ取得時において、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Thに基づきトルク補正値Th_nlを算出する(図24A参照)。また、処理装置101aの絶対角度算出部105aは、補正データ取得時において、電動モータ94の回転角検出部94aから出力される電動モータ角度信号θm(図24B参照)、及び、位置センサ12から出力される基準位置信号P_ref(図24C参照)に基づき絶対角度θ_absを算出する(図24D参照)。処理装置101aのトルク値算出部104によって算出されるトルク補正値Th_nlは、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因した変動成分を含む。
そして、処理装置101aの補正データ生成部103は、トルク値算出部104によって算出されたトルク補正値Th_nlと、絶対角度算出部105aによって算出された絶対角度θ_absとを関連付けて、補正データCor_data(図24E参照)を生成する。
図25は、実施形態2に係る車両用操向システムのECUの制御ブロック構成の一例を示す図である。実施形態2に係る車両用操向システム1aのECU90aは、トルク値補正部901、トルク値算出部902、記憶部903、及び絶対角度算出部904aを含む。図25に示す各制御ブロックは、ECU90aにおいて実行されるトルク値補正プログラムによって実現される。
補正データ取得時にトルク値補正システム100aによって取得された補正データCor_dataは、ECU90aの記憶部903に格納される。トルク値補正システム100aは、車両に車両用操向システム1aを組み込む際に取り外される。
実施形態2に係る車両用操向システムのECU90aは、車両の実走行時において取得したトルク値に対し、トルク値補正システム100aによって取得された補正データCor_dataを適用する。
具体的に、ECU90aのトルク値補正部901は、車両の実走行時において、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Thに基づきトルク値Th_actを算出する。図26Aは、車両の実走行時において取得される電動モータ角度信号を示す概念的な線図である。図26Bは、車両の実走行時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。図26Cは、車両の実走行時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。
ECU90aの絶対角度算出部904aは、車両の実走行時において、電動モータ94の回転角検出部94aから出力される電動モータ角度信号θm(図26A参照)、及び、位置センサ12から出力される基準位置信号P_ref(図26B参照)に基づき絶対角度θ_absを算出する(図26C参照)。
そして、ECU90aのトルク値補正部901は、車両の実走行時において、絶対角度算出部904aによって算出された絶対角度θ_absに対応するトルク補正値Th_nlを記憶部903に格納された補正データCor_dataから読み出し、トルク値算出部902によって算出されたトルク値Th_actから差し引いて、補正後のトルク値Th_corを出力する(Th_cor=Th_act-Th_nl)。これにより、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因した変動成分が除去される。
これにより、ECU90aは、車両の実走行時において、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因するトルク変動が抑制された補正後のトルク値Th_corを操舵トルクとして、操舵補助制御を実施することができる。
(実施形態3)
実施形態3では、実施形態1及び実施形態2とは異なる構成部及び動作について詳細に説明し、実施形態1及び実施形態2と同じ説明を省略する場合がある。
図27は、実施形態3に係る車両用操向システムの模式図である。実施形態3に係る車両用操向システム1bにおいて、ステアリング装置80bは、車両に実施形態3に係る車両用操向システム1bを組み込んだ際に、CAN(Controller Area Network)96を介して、外部ユニット(不図示、例えば舵角検出ユニット)からECU90bに舵角情報が入力される。なお、図27では、位置センサ12が出力軸82bの回転位置を検出する構成を例示しているが、位置センサ12は、実施形態2と同様に、入力軸82aの回転位置の基準となる位置を検出する態様であっても良い。位置センサ12は、入力軸82a又は出力軸82bの回転位置の基準となる位置を検出する。位置センサ12の検出軸(入力軸82a又は出力軸82b)には、電動モータ94によりトルクが加えられる。すなわち、例えば、電動モータ94が出力軸82bにトルクを加える構成では、位置センサ12は、出力軸82bの回転位置(角度)を検出する。電動モータ94によってトルクが加えられる軸の回転位置(角度)を検出することで、検出精度を向上することができる。
図28は、実施形態3に係る車両用操向システム及びトルク値補正システムの具体的な構成例を示すブロック図である。実施形態3に係るトルク値補正システム100bは、例えば、車両に実施形態3に係る車両用操向システム1bを組み込む前に、車両の実走行時においてトルクセンサ10によって検出されるトルク値を補正するための補正データを取得する。
トルク値補正システム100bは、処理装置101b、及び外部駆動モータ102を備える。処理装置101bは、車両用操向システム1bのECU90bを介して、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Th、及び、位置センサ12から出力される基準位置信号P_refが入力される。また、処理装置101bは、外部駆動モータ102の回転角検出部102aから出力される外部駆動モータ角度信号θm_exが入力される。
図29は、実施形態3に係るトルク値補正システムの処理装置の制御ブロック構成の一例を示す図である。実施形態3に係るトルク値補正システム100bの処理装置101bは、補正データ生成部103、トルク値算出部104、及び絶対角度算出部105bを含む。図29に示す各制御ブロックは、処理装置101bにおいて実行される補正データ取得プログラムによって実現される。
実施形態3に係るトルク値補正システム100bは、外部駆動モータ102を駆動してセンサシャフト部31とセンサスリーブ32とを同方向に同一速度で1回転させ、補正データを取得する。本実施形態において、補正データ取得時には外部ユニット(不図示)からの舵角情報が入力されない。このため、本実施形態では、補正データを取得する際、舵角情報に代えて、外部駆動モータ角度信号θm_exを用いて絶対角度θ_absを算出する構成としている。
図30Aは、補正データ取得時において取得されるトルク補正値を示す概念的な線図である。図30Bは、補正データ取得時において取得される外部駆動モータ角度信号を示す概念的な線図である。図30Cは、補正データ取得時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。図30Dは、補正データ取得時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。図30Eは、補正データ取得時において生成される補正データを示す概念的な線図である。
具体的に、処理装置101bのトルク値算出部104は、補正データ取得時において、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Thに基づきトルク補正値Th_nlを算出する(図30A参照)。また、処理装置101bの絶対角度算出部105bは、補正データ取得時において、外部駆動モータ102の回転角検出部102aから出力される外部駆動モータ角度信号θm_ex(図30B参照)、及び、位置センサ12から出力される基準位置信号P_ref(図30C参照)に基づき絶対角度θ_absを算出する(図30D参照)。処理装置101bのトルク値算出部104によって算出されるトルク補正値Th_nlは、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因した変動成分を含む。
そして、処理装置101bの補正データ生成部103は、トルク値算出部104によって算出されたトルク補正値Th_nlと、絶対角度算出部105bによって算出された絶対角度θ_absとを関連付けて、補正データCor_data(図30E参照)を生成する。
図31は、実施形態3に係る車両用操向システムのECUの制御ブロック構成の一例を示す図である。実施形態3に係る車両用操向システム1bのECU90bは、トルク値補正部901、トルク値算出部902、記憶部903、及び絶対角度算出部904bを含む。図31に示す各制御ブロックは、ECU90bにおいて実行されるトルク値補正プログラムによって実現される。
補正データ取得時にトルク値補正システム100bによって取得された補正データCor_dataは、ECU90bの記憶部903に格納される。トルク値補正システム100bは、車両に車両用操向システム1bを組み込む際に取り外される。
実施形態3に係る車両用操向システムのECU90bは、車両の実走行時において取得したトルク値に対し、トルク値補正システム100bによって取得された補正データCor_dataを適用する。
具体的に、ECU90bのトルク値補正部901は、車両の実走行時において、トルクセンサ10から出力されるトルク信号Thに基づきトルク値Th_actを算出する。図32Aは、車両の実走行時において取得される舵角情報を示す概念的な線図である。図32Bは、車両の実走行時において取得される位置信号を示す概念的な線図である。図32Cは、車両の実走行時において取得される絶対角度を示す概念的な線図である。
ECU90aの絶対角度算出部904bは、車両の実走行時において、CAN96を介して外部ユニットからECU90bに入力される舵角情報θh1(図32A参照)、及び、位置センサ12から出力される基準位置信号P_ref(図32B参照)に基づき絶対角度θ_absを算出する(図32C参照)。
そして、ECU90bのトルク値補正部901は、車両の実走行時において、絶対角度算出部904bによって算出された絶対角度θ_absに対応するトルク補正値Th_nlを記憶部903に格納された補正データCor_dataから読み出し、トルク値算出部902によって算出されたトルク値Th_actから差し引いて、補正後のトルク値Th_corを出力する(Th_cor=Th_act-Th_nl)。これにより、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因した変動成分が除去される。
これにより、ECU90bは、車両の実走行時において、ステアリングシャフト82の入力軸82aの軸心xとヨークユニット4の軸心Xとのズレに起因するトルク変動が抑制された補正後のトルク値Th_corを操舵トルクとして、操舵補助制御を実施することができる。
なお、上述した実施形態で使用した図は、本開示に関して定性的な説明を行うための概念図であり、これらに限定されるものではない。具体的に、例えば、上述した実施形態では、トルクセンサ30について、センサシャフト部31が入力軸82aに設けられ、センサスリーブ32が出力軸82bに連結される態様を例示したが、センサシャフト部31が出力軸82bに設けられ、センサスリーブ32が入力軸82aに連結される態様であっても良い。また、上述の実施形態は本開示の好適な実施の一例ではあるが、これに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1,1a,1b 車両用操向システム
4 ヨークユニット
10 トルクセンサ
11 角度センサ
12 位置センサ
20 ハウジング
20a 入力軸側ハウジング部
20b 出力軸側ハウジング部
30 トルク検出部
31 センサシャフト部
31a 凸部
31b 溝部
32 センサスリーブ
32a 連結部
33 窓孔
33a 第1窓孔
33b 第2窓孔
40 検出コイル
40a 第1検出コイル
40b 第2検出コイル
41 コイルボビン
42 ヨーク
42a 第1ヨーク
42b 第2ヨーク
42c 壁部
42f 底部
42g 溝部
42h ブランク材
43 カバーヨーク
45 コイル側コネクタ
46 回路基板
47 基板側コネクタ
80,80a,80b ステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 ステアリングシャフト
82a 入力軸
82b 出力軸
82c トーションバー
83 操舵力アシスト機構
84 ユニバーサルジョイント
85 中間シャフト
86 ユニバーサルジョイント
87 スタブシャフト
88 ステアリングギヤ
88a ピニオンギヤ
88b ラック
89 タイロッド
90,90a,90b ECU
91 減速装置
92 ウォームホイール
93 ウォーム
94 電動モータ
94a 回転角検出部
95 車速センサ
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置
100,100a,100b トルク値補正システム
101,101a,101b 処理装置
102 外部駆動モータ
102a 回転角検出部
103 補正データ生成部
104 トルク値算出部
105,105a,105b 絶対角度算出部
901 トルク値補正部
902 トルク値算出部
903 記憶部
904,904a,904b 絶対角度算出部

Claims (9)

  1. ステアリングホイールが連結されるステアリングシャフトの入力軸と出力軸との相対回転によって生じる電気信号に基づき、前記入力軸と前記出力軸との間に生じた操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    前記操舵トルクに基づき、操舵補助制御を実施する制御装置と、
    を有し、
    前記制御装置は、
    前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させた際に取得したトルク補正値に基づき、前記操舵トルクを補正する、
    車両用操向システム。
  2. 前記出力軸の絶対角度を検出する角度センサを有し、
    前記制御装置は、
    前記操舵トルクを補正する際に、前記角度センサによって検出された絶対角度に対応するトルク補正値を適用する、
    請求項1に記載の車両用操向システム。
  3. 前記ステアリングシャフトに減速装置を介してトルクを与える電動モータと、
    前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサと、
    を有し、
    前記制御装置は、
    前記操舵トルクを補正する際に、前記電動モータの回転角及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度に対応するトルク補正値を適用する、
    請求項1に記載の車両用操向システム。
  4. 前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサを有し、
    前記制御装置は、
    前記操舵トルクを補正する際に、外部から入力された舵角情報及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度に対応するトルク補正値を適用する、
    請求項1に記載の車両用操向システム。
  5. ステアリングホイールが連結されるステアリングシャフトの入力軸と出力軸との相対回転によって生じる電気信号に基づき、前記入力軸と前記出力軸との間に生じた操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    前記操舵トルクに基づき、操舵補助制御を実施する制御装置と、
    を有する車両用操向システムのトルク値補正システムであって、
    前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させ、前記操舵トルクを補正する際に適用するトルク補正値を取得する処理装置を有する、
    トルク値補正システム。
  6. 前記車両用操向システムは、
    前記出力軸の絶対角度を検出する角度センサを有し、
    前記処理装置は、
    前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させた際に、前記トルクセンサによって検出されたトルク補正値と、前記角度センサによって検出された絶対角度とを関連付けて、前記操舵トルクを補正するための補正データを生成する、
    請求項5に記載のトルク値補正システム。
  7. 前記車両用操向システムは、
    前記ステアリングシャフトに減速装置を介してトルクを与える電動モータと、
    前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサと、
    を有し、
    前記処理装置は、
    前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させた際に、前記トルクセンサによって検出されたトルク補正値と、前記電動モータの回転角及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度とを関連付けて、前記操舵トルクを補正するための補正データを生成する、
    請求項5に記載のトルク値補正システム。
  8. 前記入力軸と前記出力軸とを同方向に同一速度で回転させる外部駆動用モータを有し、
    前記車両用操向システムは、
    前記入力軸又は前記出力軸の回転位置の基準を検出する位置センサを有し、
    前記処理装置は、
    前記外部駆動用モータを駆動した際に、前記トルクセンサによって検出されたトルク補正値と、前記外部駆動用モータの回転角及び前記位置センサによって検出された回転位置の基準に基づき算出された絶対角度とを関連付けて、前記操舵トルクを補正するための補正データを生成する、
    請求項5に記載のトルク値補正システム。
  9. 前記トルクセンサは、
    前記入力軸及び前記出力軸のうちの何れか一方に設けられたセンサシャフト部と、
    前記入力軸及び前記出力軸のうちの他方に連結され、前記センサシャフト部を覆って配置されるセンサスリーブと、
    を備え、
    センサシャフト部は、径方向外側に複数の凸部が周方向に沿って等間隔に配置され、
    前記センサスリーブは、当該センサスリーブの厚み方向に貫通する複数の窓孔が周方向に並んで配置されている、
    請求項5に記載のトルク値補正システム。
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