JP5155123B2 - 液浸リソグラフィ装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

液浸リソグラフィ装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Description

[0001] 本発明はリソグラフィ装置及びデバイスを製造する方法に関する。
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を備える)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが与えられる互いに近接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを具備している。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
[0003] 投影システムの最終要素と基板との間の空間を充填するように、リソグラフィ投影装置内の基板を水などの比較的高い屈折率を有する液に液浸することが提案されている。液体は蒸留水であることが好ましいが、他の液体を使用することもできる。本発明の実施形態の説明は、液体に言及している。しかし、流体は、適切な非圧縮性流体、特にウェッティング流体及び/又は屈折率が空気より高い、好ましくは屈折率が水より高い流体でよい。そのポイントは、露光放射は液体中の方が波長が短いので、結像する形体の小型化を可能にすることである。(液体の効果は、システムの有効開口数(NA)を大きくでき、焦点深さも大きくすることと見なすこともできる。)固体粒子(例えば石英)が懸濁している水又はナノ粒子の懸濁物(最大寸法が10nmまでの粒子)がある液体などの、他の液浸液も提案されている。このような粒子は、これが懸濁している液体と同様、又はそれと同じ屈折率を有してよい。代替的又は追加的に、液浸液は炭化水素、フルオロ置換炭化水素及び水溶液を含んでよい。
[0004] しかし、基板を、又は基板と基板テーブルを液体の浴槽に浸すこと(例えば参照により全体が本明細書に組み込まれるUS4,509,852号参照)は、スキャン露光中に加速すべき大きい塊の液体があることでもある。これには、追加のモータ又はさらに強力なモータが必要であり、液体中の乱流が望ましくない予測不能な効果を引き起こすことがある。
[0005] 提案されている解決法の1つは、液体供給システムが、液体閉じ込めシステムを使用して、基板の局所区域及び投影システムの最終要素と基板の間にのみ液体を提供することである(基板は通常、投影システムの最終要素より大きい表面積を有する)。これを配置構成するための1つの知られている方法が、参照により全体が本明細書に組み込まれるWO99/49504号で開示されている。図2及び図3に図示されているように、液体が少なくとも1つの入口INによって基板上に、好ましくは最終要素に対する基板の動作方向に沿って供給され、投影システムの下を通過した後に少なくとも1つの出口OUTによって除去される。つまり、基板Wが−X方向にて要素の下でスキャンされると、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて取り上げられる。図2は、液体が入口INを介して供給され、低圧源に接続された出口OUTによって要素の他方側で取り上げられる構成を概略的に示したものである。図2の図では、液体が最終要素に対する基板の動作方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終要素の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に図示され、ここでは各側に4組の入口と出口が、最終要素の周囲の規則的パターンで設けられる。
[0006] 局所的液体供給システムがあるさらなる液浸リソグラフィの解決法が、図4に図示されている。液体は、投影システムPLのいずれかの側にある2つの溝入口INによって供給され、入口INの半径方向外側に配置された複数の別個の出口OUTによって除去される。入口IN及び出口OUTは、中心に穴があり、投影される投影ビームが通る板に配置することができる。液体は、投影システムPLの一方側にある1つの溝入口INによって供給されて、投影システムPSの他方側にある複数の別個の出口OUTによって除去される。これによって投影システムPSと基板Wの間に液体の薄膜の流れが生じる。どの組合せの入口INと出口OUTを使用するかの選択は、基板Wの動作方向によって決定することができる(他の組合せの入口IN及び出口OUTは不活性である)。
[0007] それぞれが参照により全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第1420300号及び米国特許出願公開第2004−0136494号では、ツイン又はデュアルステージ液浸リソグラフィ装置の概念が開示されている。このような装置には、基板を支持する2つのテーブルが設けられる。第一位置にあるテーブルで、液浸液がない状態でレベリング測定を実行する。液浸液が存在する第二位置にあるテーブルで、露光を実行する。あるいは、装置は、露光位置と測定位置の間で移動可能な1つのテーブルのみを有してもよい。
[0008] 液浸リソグラフィ装置では、特定の時間に液浸液が位置することが意図されていない表面に、又は表面の部分に、液浸液の小滴が意図せずに移送されるか、残されることがある。これは、不良基板が生成される結果となる問題を引き起こすことがある。
[0009] 例えば、このような望ましくない小滴の形成を減少させる、及び/又は液浸リソグラフィ装置の1つ又は複数の表面から液浸液の望ましくない小滴を除去することが望ましい。
[0010] 本発明の実施形態によれば、少なくとも周期的に液浸液と接触している表面と、制御される液浸液と電気的に接続可能な第一電極、表面に関連し、制御される液浸液から電気的に絶縁される第二電極、及び第一電極と第二電極の間に制御された電圧差を提供する電圧制御装置を備える能動的液浸液制御システムと、を備える液浸リソグラフィ装置が提供される。
[0011] 本発明の実施形態によれば、基板テーブル上で基板を支持し、投影システムを使用して放射のパターン付きビームを基板に投影し、液浸システムを使用して投影システムの最終要素と基板又は基板テーブルとの間の空間に液浸液を供給し、投影システムの表面、基板テーブルの表面、及び液浸システムの表面から選択した少なくとも1つの表面上で、制御される液浸液に電気的に接続される第一電極と、表面に関連し、且つ制御される液浸液から電気的に絶縁される第二電極との間に制御された電圧を適用することによって、液浸液を制御することを含むデバイス製造方法が提供される。
[0012] 本発明の実施形態によれば、
基板を保持する基板テーブルであって、基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方が電気絶縁材料の層で被覆される、基板テーブルと、
パターン付き放射ビームを基板に投影する投影システムと、
投影システムと基板又は基板テーブルとの間の空間にて少なくとも部分的に液体を閉じ込めるバリア部材であって、自身と基板又は基板テーブルとの間に間隔があるように構成されて、空間に液体がある場合に液体と周囲の気体との間に空間を囲むメニスカスが形成され、また、メニスカスの領域に隣接する液体と電気的に接触する電極を備える、バリア部材と、
基板テーブルと投影システムとの間に実質的にメニスカスの領域に向かう方向にて相対運動がある場合に、電極と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に制御された電圧差を提供する電圧制御装置と
を備える液浸リソグラフィ装置が提供される。
[0013] 本発明の実施形態によれば、
基板テーブル上で基板を支持することであって、基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方が電気絶縁材料の層で被覆される、該支持すること
投影システムを使用して、パターン付き放射ビームを基板に投影すること、
投影システムと基板又は基板テーブルの間で少なくとも部分的にバリア部材によって規定された空間に液体を供給することであって、バリア部材と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に空間があり、液体と周囲の気体との間に空間を囲むメニスカスが形成され、バリア部材は、メニスカスの領域に隣接する液体と電気的に接触する電極を備える、該供給すること
基板テーブルと投影システムとの間に、実質的にメニスカスの領域に向かう方向にて相対運動がある場合に、電極と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に制御された電圧差を提供すること
を含むデバイス製造方法が提供される。
[0014] 本発明の実施形態によれば、少なくとも周期的に液浸液に接触している表面と、表面上の液浸液の接触角を制御する能動的液浸液制御システムと、を備える液浸リソグラフィ装置が提供される。
[0015] 本発明の実施形態によれば、表面上の液体の接触角を制御することを含む、液浸リソグラフィ装置内の表面上の液体の挙動を制御する方法が提供される。
[0016] 次に、本発明の実施形態を添付の略図を参照しながら、ほんの一例として説明する。図面では対応する参照記号は対応する部品を示している。
[0017] 本発明の実施形態によるリソグラフィ装置を示した図である。 [0018] 従来技術のリソグラフィ投影装置で使用する液体供給システムを示した図である。 [0018] 従来技術のリソグラフィ投影装置で使用する液体供給システムを示した図である。 [0019] リソグラフィ投影装置で使用するさらなる液体供給システムを示した図である。 [0020] リソグラフィ投影装置で使用するさらなる液体供給システムを示した図である。 [0021] 望ましくない小滴が形成されることがある典型的な位置を示す、例示的バリア部材と周囲の区域を示した拡大断面図である。 [0022] 本発明の実施形態を組み込んだ液浸リソグラフィ装置の表面を示した略図である。 [0023] 液浸リソグラフィ装置への本発明の実施形態の適用を示した図である。 [0024] 液浸リソグラフィ装置への図8の実施形態の適用を示した詳細図である。 [0025] 液浸リソグラフィ装置で遭遇する問題を示した図である。 [0025] 液浸リソグラフィ装置で遭遇する問題を示した図である。 [0026] 図10及び図11に関連して説明した問題の本発明の実施形態による解決法を示した図である。 [0027] 図12の実施形態による液浸リソグラフィ装置の液浸フードの代替構成を示した図である。 [0027] 図12の実施形態による液浸リソグラフィ装置の液浸フードの代替構成を示した図である。 [0028] 液浸リソグラフィ装置への本発明の実施形態の適用を示した図である。 [0028] 液浸リソグラフィ装置への本発明の実施形態の適用を示した図である。 [0029] 図15に示したような本発明の実施形態のさらなる適用を示した図である。 [0029] 図16に示したような本発明の実施形態のさらなる適用を示した図である。
[0030] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、
[0031] 放射ビームB(例えばUV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、
[0032] パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第一ポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
[0033] 基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第二ポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、
[0034] パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ又は複数のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSとを含む。
[0035] 照明システムは、放射の誘導、成形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型等の光学コンポーネント、又はその任意の組み合わせなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。
[0036] 支持構造MTは、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。この支持構造は、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。支持構造は、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造は、パターニングデバイスが例えば投影システムなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0037] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特別な機能層に相当する。
[0038] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0039] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なされる。
[0040] ここに示している本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0041] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のマスクテーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ又は複数の他のテーブルを露光に使用している間に1つ又は複数のテーブルで予備工程を実行することができる。
[0042] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、それぞれ別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0043] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。また、イルミネータを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0044] 放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターンが与えられる。放射ビームBはパターニングデバイスMAを通り抜けて、基板Wのターゲット部分C上にビームを集束する投影システムPSを通過する。第二ポジショナPW及び位置センサIF(例えば干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば放射ビームBの経路において様々なターゲット部分Cに位置決めするように正確に移動できる。同様に、第一ポジショナPM及び別の位置センサ(図1には明示されていない)を使用して、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後に、又はスキャン中に、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。一般的に、支持構造MTの移動は、第一ポジショナPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第二ポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを使用して実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、支持構造MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、固定してもよい。パターニングデバイスMA及び基板Wは、パターニングデバイスアラインメントマークM1、M2及び基板アラインメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アラインメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に配置してもよい(スクライブレーンアラインメントマークと呼ばれる)。同様に、パターニングデバイスMA上に複数のダイを設ける状況では、パターニングデバイスアラインメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0045] 図示のリソグラフィ装置は以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
[0046] 1.ステップモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち1回の静止露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の静止露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
[0047] 2.スキャンモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり1回の動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の動的露光におけるターゲット部分の(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分の(スキャン方向における)高さが決まる。
[0048] 3.別のモードでは、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0049] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0050] 液浸リソグラフィ装置では、特定の時間に液浸液が位置することが意図されていない表面に、又は表面の部分に、液浸液の小滴が意図せずに移送されるか、残されることがある。これは、不良基板が生成される結果となる問題を引き起こすことがある。
[0051] 望ましくない液浸液小滴の存在が欠陥自体を引き起こし得るという問題もある。例えば、例えば、レンズ又はセンサ要素上に望ましくない小滴が形成されるか、残っている場合、その要素の光学特性を変化させ、例えば測定及び/又は集光などの不正確さを引き起こすことがある。
[0052] さらに、望ましくない液浸液小滴が表面上に残ると、これが蒸発することがある。この蒸発によって、望ましくない小滴が位置する表面を備えるリソグラフィ装置の要素に熱負荷がかかることがある。この熱負荷は、例えば制御されない状態で要素の光学特性を変化させ、及び/又は要素を物理的に変形することによって、さらなる不正確さをもたらすことがある。
[0053] 望ましくない小滴が表面上に残り、蒸発できることによって引き起こされるさらなる問題は、液体が蒸発すると、表面に汚染物質が蓄積し得ることである。汚染物質は、液浸液中に蓄積した不純物又は液浸液中の添加物の結果であることがある。
[0054] 望ましくない液浸液小滴を除去するために可能な技術は、それが位置する表面から受動的に除去することである。これは、その表面に疎液性コーティングを塗布することによって達成できる。あるいは、疎液性コーティングと親液性コーティングの組合せを使用することによって達成できる。しかし、望ましくない小滴を受動的に除去するこれらの技術は、小滴の除去に比較的時間がかかる。したがって、以上で概略したその存在に伴う問題の1つ又は複数が生じることがある。
[0055] 望ましくない液浸液小滴をこれより迅速に除去する方法は、その下にガス流を使用して、表面から離すことである。しかし、このようなガス流を使用すると、小滴が部分的に蒸発することがあり、その結果、例えば熱負荷及び/又は不純物の蓄積など、本明細書で検討している関連の問題が1つ又は複数生じることがある。
[0056] 液浸リソグラフィ装置、望ましくはその液浸システムの表面から、迅速かつ液浸液小滴の有意の蒸発を招かずに除去することが望ましい。本明細書で使用する「液浸システム」は、少なくとも液体処理システム、基板テーブルWT及び投影システムPSの最終要素を含んでよい。本発明の実施形態に関する以下の検討は液体に言及しているが、別の流体にも同じ原理を使用することができる。例えば、本発明の実施形態は、少なくとも流体の小滴、液体の小滴、固体粒子が懸濁している流体小滴、及び前記粒子が懸濁している液体小滴に適用可能である。
[0057] 小滴(droplet)という用語は、例えば自身より大きい液体の塊の部分を形成しない個別の小滴を意味するように解釈することができる。さらに、小滴は、液体を介して別の液体塊に接続することができない。本出願で複数の小滴の制御又は除去に言及する場合、それは単一の小滴の制御又は除去にも等しく当てはまり、その逆もあることも理解される。
[0058] 本発明の実施形態は、リソグラフィ装置の任意のコンポーネントに当てはまることも理解される。特に、例えば液浸システムを使用する液浸リソグラフィ装置の任意のコンポーネントにも当てはまる。本発明の実施形態は、自身上に望ましくない液浸液小滴が形成されやすい表面に当てはまる可能性が最も高い。これは、例えば投影システムPSの最終要素、基板W、基板テーブルWT、液体処理システムのバリア部材120などの液体処理システム、及び/又は液浸システム、つまり液浸リソグラフィ装置内の液浸液を提供、閉じ込め又は制御するシステムの表面、及び/又はその周囲の表面を含んでよい。
[0059] 本発明の実施形態は、局所液体供給システム(つまり「局所区域」("local area"))を有する、又は「槽」("bath")及び「オールウエット」("all-wet")構成などの閉じ込められていない液体供給システムを有する液浸システムを備えることができる液浸リソグラフィ装置の任意の形態に特に適用可能である。「槽」構成では、基板を液浸液の槽に完全に液浸する(つまり浸す)。「オールウエット」構成では、投影システムに面する基板の主表面が、液浸液で完全に覆われる。液浸液は、望ましくは薄い膜で基板を覆うことができる。液浸液は、基板上を自由に流れるように供給することができ、基板の主表面を囲む基板テーブル上でもよい。
[0060] 局所液体供給システムがある別の液浸リソグラフィ装置では、供給システムは、投影システムの最終要素と基板テーブルの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在するバリア部材(又はいわゆる液浸フード)を有する。このような解決法が図5に図示されている。バリア部材は、投影システムに対してXY面で実質的に静止している。しかし、Z方向(光軸の方向)では多少の相対運動があってよい。バリア部材と基板の表面との間にシールが形成される。
[0061] 図5を参照すると、シール部材16が、投影システムの像フィールドの周囲で基板に対する非接触シールを形成し、したがって液体は、基板表面と投影システムの最終要素の間のリザーバ又は液浸空間11を充填するように閉じ込められる。リザーバ11は、投影システムPLの最終要素の下方に位置し、これを囲むバリア部材12によって形成される。液体は、投影システムの下方で、バリア部材12内の空間に運び込まれる。例えば、液体はポート13を通して提供及び/又は除去することができる。バリア部材12は、投影システムの最終要素の少し上まで延在する。液体のバッファが提供されるように、液体が最終要素の上まで上昇する。バリア部材12は、1つの構成ではその上端が投影システム又はその最終要素の形状に非常に一致することができ、例えば円形でよい内周を有する。底部では、内周は像フィールドの形状に非常に一致し、例えば長方形であるが、そうである必要はない。
[0062] 液体は、バリア部材12の底部と基板Wの表面との間に形成されたガスシール16によってリザーバ内に閉じ込められる。ガスシールは、例えば空気又は合成空気などの気体によって形成される。一例では、N2又は別の不活性ガスを、圧力下で入口15を介してバリア部材12と基板Wの間のギャップに提供する。気体は、第一出口14を介して抽出される。気体入口15への過剰圧力、第一出口14の真空のレベル、及びギャップの幾何学的形状は、液体を閉じ込める内側への高速の気体流があるように構成される。このようなシステムが、米国特許出願公開US2004−0207824号で開示されている。
[0063] 液浸リソグラフィ装置のさらなる例が、図6に図示されている。図6の装置は、例えば液浸液を供給、閉じ込め、及び除去するために、液体処理システムを有する。液体処理システムは、バリア部材12を備えてよい。液体処理システムは、液体供給システム(図6には図示されていないが、図5の入口13に類似している)、液体除去システム18、181及び/又は自身を越える液浸液の動きを阻止するシール部材160のうち1つ又は複数を有することができる。シール部材160は、液浸液を容積に閉じ込めるように働くことができる。図6に示すような典型的な局所区域液浸リソグラフィ装置は、液浸液の主塊200を閉じ込めるように働くことができる。
[0064] 液浸液の1つ又は複数の望ましくない小滴が、液浸システムなどの液浸リソグラフィ装置の任意の表面に残る、又は形成されることがある。図6は、液浸システム及び液浸リソグラフィ装置の周囲のフィーチャを通る断面の拡大図を示す。図6は、液浸リソグラフィ装置の図示部分の1つ又は複数の表面に形成される、又はそこに残ることがある様々な望ましくない液体小滴の位置を示す。単純にするために、液浸システム及び周囲のフィーチャを通る断面の半分しか図示されていない。図6に示す望ましくない小滴の位置は、以下で説明するように、従来通りの液浸リソグラフィ装置に見られるような位置の典型である。しかし、1つ又は複数の望ましくない液浸液小滴が、液浸リソグラフィ装置の任意の他の表面に形成され得ることが理解される。
[0065] 影の区域は、液浸液が位置する場所を示す。図6に示す装置のうち、液浸液の存在が望ましい唯一の部分は、領域200である。領域200は、投影システムPSの最終要素と基板W(又は基板テーブルWT)とバリア部材120の表面とによって境界を区切られている。1次メニスカス201が、バリア部材120の底面121と基板Wの間に延在する。液体の縁部202が、バリア部材120と投影システムPSの最終要素との間に延在する。液体縁部202は、例えば表面張力によって形成することができる。
[0066] 望ましくない液浸液小滴が形成し得る典型的な区域は、基板Wに面するバリア部材120の表面121である。図6に示すように、バリア部材120には、基板Wに面するバリア部材120の表面121に形成された液浸液抽出ダクト18が設けられる。抽出ダクト18は、液浸リソグラフィ装置を通る液浸液の流れを制御する液体処理システムの部分である。ダクト18は、様々な周囲位置に位置する幾つかのニードル型抽出ダクトの1つである。ダクト18は、区域200を囲むように配置される。ダクトは、低圧に対して開いている出口181を最終的に通して、液浸液を除去するように構成される。このシステムは、液浸液の大部分が抽出ダクト18の入口を越えて半径方向に通過しないことを保証する上で効果的である。しかし、液浸液の一部は、抽出ダクト18を通して抽出することができず、液浸液が望ましい区域200の外側に、この液体が望ましくない小滴を形成することがある。バリア部材120上のこのような小滴は、その後に基板上に落下し、基板Wの欠陥を引き起こし得る。このような欠陥は、パターン欠陥試験で円弧及び線として示されることがある。
[0067] 通常、液浸液の望ましくない2次塊101が、抽出ダクト18の入口を越えたばかりの箇所に形成されることがある。液浸液のこの2次塊101は、基板Wに面するバリア部材120の表面121と基板W及び/又は基板テーブルWTとの間に形成される。本明細書で基板W又は基板テーブルWTに言及する場合、これは基板W及び基板テーブルWTの意味になることがある。基板W及び基板テーブルWTがバリア部材120及び投影システムPSに対して移動すると、液浸液の2次塊101が基板Wに対して移動して、基板W及び/又は基板テーブルWTの表面上に小滴102を形成する。つまり、望ましくない液浸液小滴102の痕跡が、基板W及び/又は基板テーブルWT上に残る。バリア部材の表面121に、1つ又は複数の望ましくない小滴が形成されることもある。これらの小滴102は、液浸液の2次塊101に由来し、基板W及び/又は基板テーブルWT上に欠陥を引き起こすことがある。このような欠陥は、パターン欠陥試験で円弧及び線として示されることがある。
[0068] 抽出ダクト18によって採取されなかった液体は、液浸液の主塊200からさらに搬送されることがある。これを防止するか、少なくとも軽減するために、液浸リソグラフィデバイスはガスシール160を有してよい。図示の実施形態では、ガスシール160は、気体が通過する液浸システムへの入口150を有するガスナイフである。ガスナイフ160からの気体流は、基板Wに向かって誘導される。ガスナイフ160は、いかなる液浸液も自身を越えるのを阻止するように構成される。ガスナイフ160は、自身を越える全ての液浸液を停止させることが理想的である。ガスナイフ160は、自身を越える全ての液浸液を停止させることが理想的である。図6の矢印161及び162は、気体流の経路の方向を示す。最終的に、経路161を辿る(つまり液浸液の主塊200に向かう方向の)気体流も、出口181を通って出る。バリア部材120には、ガスナイフ160の(投影システムの光軸に対して)半径方向内側に窪み170が設けられる。この窪み170は、ガスナイフ160から半径方向内側で流路161に沿って流れるガスナイフからの気体に適切な気体流出口経路を提供するためのものである。
[0069] 液浸液の望ましくない小滴は、ガスナイフ160のいずれかの側に形成されることがある。例えば、(投影システムの光軸に対して)半径方向内側の表面に形成されることがある。これは、ガスナイフ160の半径方向外側に形成されることもある。液浸液の望ましくない小滴が、ガスナイフ160の半径方向外側の表面に形成されることがあるのは、例えば基板又は基板縁部に小滴を引き起こすガスナイフからの気体が、基板Wに面するバリア部材120の下面121のような液浸システムの表面へと上方向に跳ねかかるからである。図6に示す例では、ガスナイフ160の半径方向外側の表面に、望ましくない液浸液小滴が図示されていない。
[0070] 図示の例では、ガスナイフ160の半径方向内側の(つまり液浸液の主塊200に向かう方向の)表面に、望ましくない液浸液小滴が形成されている。図6の例では、2つの小滴が図示されている。1つの小滴103は、気体出口経路161を形成する窪み170の半径方向内面にある。1つの小滴104は、気体出口経路161を形成する窪み170の半径方向外面にある。小滴103及び104は、例えば重力に由来する力により、基板表面W上に落下又は排液されやすく、以上で検討したような問題を引き起こす可能性がある。ガスナイフ160の動作により再循環する気体流を経験する表面は全て、自身上に特に液浸液小滴を形成しやすい。
[0071] 基板Wに面するバリア部材120の表面に形成されているものとして図6に示すこれらの小滴102、103に加えて、任意の他の位置に望ましくない液浸液小滴が形成されることがある。望ましくない液浸液小滴の正確な位置は、例えば液体処理システムの特定の設計に依存する。望ましくない液浸液小滴の正確な位置は、例えばバリア部材120と投影システムPSと基板Wと基板テーブルWTとの特定の相対運動に依存することがある。
[0072] 溶接した接合部を有する表面に、望ましくない小滴が形成されることがある。このような接合部の表面から全ての液浸液を除去することは、特に困難になり得る。
[0073] 望ましくない液浸液小滴が形成し得るさらなる領域は、投影システムPSの最終要素とバリア部材120の対向する表面上、例えば基板Wに面していないバリア部材120の表面122上である。表面122は、基板Wと投影システムPSの最終要素との間に配置することができ、バリア部材120の上面122と呼ぶことができる。この表面は、望ましくない液浸液小滴が特に形成しやすい。投影システムPSの最終要素の下面も、望ましくない液浸液小滴が特に形成しやすい。
[0074] その理由は、ステッピング及び/又はスキャニング動作中に、基板テーブルWT及び基板Wが投影システムPS、バリア部材120及び液体処理システムの他の部品に対して動くからである。塊200中で液浸液が動くと、液体が動き、したがってその上部メニスカス、つまり液体縁部202が、投影システムの最終要素の表面とバリア部材120の上面との間で動く。スキャン方向でバリア部材の前方にある液体縁部の部分は、投影システムの光軸に向かって動き、スキャン方向でバリア部材の後方にある流体縁部の部分は、光軸から離れるように動く。次のスキャンステップでスキャン方向が逆転すると、液体縁部の各部分の動く方向が変化する。したがって、連続するスキャン動作を通して、液体縁部の位置が変動する。スキャン運動は高速であるので、変動は高速で、制御されないことがある。したがって、液体縁部の動きによって小滴が形成されることがある。この現象を「スロッシング」と呼ぶ。この相対運動の結果、液浸液の小滴が、例えば投影システムPSの最終要素及び/又はバリア部材120の上面122に堆積することがある。本明細書で言及するように、投影システムPSの最終要素は、例えばいわゆるWELLEレンズのような投影レンズでよい。通常の使用では、バリア部材120と投影システムPSの最終要素との間の液浸液のレベルが変化し、液浸液が表面から後退すると、常に望ましくない小滴が残り得る。
[0075] 代替的又は追加的に、基板テーブルWT及び/又は基板Wがバリア部材120に向かって相対的に動く結果、バリア部材120の表面122(つまり基板W及び/又は基板テーブルWTに面していない表面)、及び投影システムPSの最終要素の下面(つまり基板W及び/又は基板テーブルWTに面している表面)に、望ましくない小滴が形成されることがある。これは、例えば基板W又は基板テーブルWTの制御エラーが生じた場合に発生し得る。これが生じると、液浸液の主塊200が、基板Wに面していないバリア部材120の表面と、投影システムPSの最終要素の下面との間の領域へと溢れることができる。液浸液のこの溢れが後退すると(例えば基板W及び基板テーブルWTがバリア部材120から後退すると)、液浸液の望ましくない小滴が、バリア部材120の表面122及び投影システムPSの最終要素の下面に残ることがある。
[0076] 図6に示す例では、バリア部材120の上面122に1つの望ましくない小滴105が図示されている。投影システムPSの下面に、さらなる望ましくない小滴106が図示されている。
[0077] 以前に説明したように、表面の1つに何らかの望ましくない小滴が残ると、それが蒸発し、特定の表面に望ましくない熱負荷を与える可能性がある。投影システムPSの最終要素の下面に小滴106がある場合、小滴の蒸発によって投影システムPSの最終要素に望ましくない熱負荷が与えられるので、これが特に問題となることがある。これは、投影システムPSの光学特性及び性能に影響を及ぼすことがある。これは、例えば投影システムPSの最終要素がレンズ要素である場合に、特に問題となることがある。蒸発中に、熱負荷が経時変化し、投影システムPSの光学特性に予測不能の変動を引き起こし得る。光学特性のこのような予測不能の変動を補償することは、極めて困難なことがある。
[0078] バリア部材120の上面122上に小滴105が残った場合、これが蒸発して、バリア部材120に望ましくない熱負荷を引き起こすことがある。この望ましくない熱負荷は、バリア部材120の変形を引き起こし得る。これは、例えばバリア部材120の位置決めを困難にすることがある。これは、液浸液の主塊200の光学特性を変化させることがある。
[0079] さらに、液浸システム中で小滴が蒸発すると、液浸液の主塊200を区切っている様々な表面を冷却することがある。例えば、投影システムPSの最終要素の下面、バリア部材120の表面及び/又は基板表面自体が冷却することがある。これは、液浸液の主塊200自体の冷却につながり、それによって液体の屈折率を変化させたりして、液浸液の主塊200の光学特性に影響し得る。
[0080] 図7は、液浸リソグラフィ装置の表面から液浸液の小滴を除去することを補助する本発明の実施形態を示す。図示のように、表面20には複数の電極21、22が設けられている。第一タイプの電極21が表面20上に形成されるか、それに対して露出し、したがって表面上の液浸液の小滴23が第一タイプの電極21に直接接触することができる。したがって、第一タイプの電極21は、小滴23の液浸液に電気的に接続することができる。図7に示すように、第二タイプの電極22を、表面20の電気絶縁層24内に形成することができる。代替的又は追加的に、第二タイプの電極22が表面20に形成され、絶縁層で被覆することができる。いかなる場合でも、第二タイプの電極22は、第一タイプの電極21と、表面20上に形成された液浸液の全ての小滴23との両方から電気的に絶縁される。
[0081] 電圧制御装置25を設けて、第一タイプの電極21と第二タイプの電極22との間に制御された電圧差を提供できるように構成する。したがって、このような電圧差が提供されると、第一タイプの電極21と接触している液浸液の小滴23と、液浸液の小滴23に隣接しているが、そこから電気的に絶縁されている第二タイプの電極22との間に、電圧差を確立することができる。その結果、液浸液の小滴23がエレクトロウェッティング効果((electro wetting effect)を経験する。したがって、表面20に対する液浸液の小滴23の接触角が減少し、小滴23が表面上でさらに広がる。
[0082] 液浸リソグラフィ装置内の表面でこのようなシステムを使用することの利点は、エレクトロウェッティング効果を受け、したがって表面に広がる小滴が、表面から落下する可能性が低下することである。したがって、このシステムは、液浸液の小滴が形成され、その後にそこから例えば基板上へと落下する表面に適用することができる。表面20上に液浸液の小滴23が広がることにより、小滴23が、表面20から液浸液を抽出するために使用できる導管26への開口と接触する可能性を高くすることができる。例えば、導管26は、毛管作用によって表面20から液浸液を抽出するほど十分に小さくてよい。また、米国特許出願公開US2007−0146666号に開示されているように、導管26は、液浸液を所与の方向に流すために、毛管作用と静電力との組合せを使用することができる。しかし、任意の形態の液浸液抽出を、本発明の実施形態と組み合わせて使用することができる。以上で説明したように、小滴が表面20から落下する可能性を低下させるためにエレクトロウェッティング効果を使用すると、導管26などの液浸液抽出システムがない、又はこのようなシステムが動作しない状態で、本発明の実施形態を使用できるという十分な利点がある。
[0083] 表面20上の電極21、22は、表面20上の液浸液の複数の個別的小滴23が、表面20上に液浸液の連続的な膜が形成されるほど十分なエレクトロウェッティング効果の影響で広がるように構成することができる。これは、例えば導管26を介した液浸液の除去を促進し、及び/又は液浸液が表面20から落下する可能性をさらに低下させることができるので有益である。
[0084] 表面20のサイズに応じて、任意の数の第一タイプの電極21、及び任意の数の第二タイプの電極22を使用することができる。同様に、表面上で、又はそれに隣接して、任意の適切な構成又は配置の電極を使用することができる。有利な配置構成では、間隔が、液浸リソグラフィ装置の特定の表面上で問題にならないと考えられる液浸液の小滴の最大サイズに対応するように、隣接する第一タイプの電極21の間隔を選択することができる。したがって、例えば表面から落下するほど大きい、又は蒸発を通して有意の冷却を引き起こすという理由で、小滴が問題になるほど十分に大きくなると、少なくとも1つの第一タイプの電極21と電気的に接触し、したがってエレクトロウェッティング効果を可能にする。
[0085] 本発明の実施形態は、望ましくない液浸液の小滴が形成される、位置する、又は残されることがある任意の位置に適用することができる。例えば、以上で検討した実施形態は、以上で検討され、液浸液の小滴が形成し得る表面の全部に適用することができる。例えば、ガスシール160の半径方向内側の表面、気体出口経路161を形成する窪み170の半径方向内側又は外側の表面、又はバリア部材120の底面121に適用することができる。また、上述したような実施形態は、基板テーブルWTの上面に位置する表面に適用することができる。これは、例えば液浸液に液浸してから、基板Wの縁部に向かって配置されたダイが露光している間に、液浸液小滴が基板テーブルの上面に、又は基板と基板テーブルの間に位置するシールに残ることがあるからである。
[0086] 上述した実施形態は、「オールウエット」液浸リソグラフィ装置内で望ましくない液浸液小滴が形成されることがある表面に提供することができる。「オールウエット」液浸リソグラフィ装置は、液浸液がその液浸システムの液体供給システムによって閉じ込められていない液浸リソグラフィシステムを備える。したがって、少なくとも露光を経験する基板Wの主要表面の全体が、露光中に液浸液に液浸される。したがって、所与の時間に露光されていない基板の区域さえ、なお液浸液に覆われている。これは、基板Wのターゲット部分(つまり現在露光していない基板Wの部分)を囲む区域のみが、露光中に液浸液に覆われる上述の構成とは対照的である。
[0087] 望ましくない液浸液小滴が形成され得る例で、他の実施形態に関して本明細書で説明したものは、「オールウエット」液浸リソグラフィ装置にも適用可能である。また、「オールウエット」液浸リソグラフィ装置は、望ましくない液浸液小滴が形成され得る他の表面にも、本明細書で説明した実施形態を使用することができる。
[0088] 例えば、格子陽極、スカート及びエンコーダヘッド(全部が位置決めシステムに影響を及ぼし得る)及び/又は基板テーブルWT上に、望ましくない小滴が形成されることがある。特に、基板テーブルWTに言及すると、「オールウエット」液浸システムでは、基板の縁部と基板テーブルWTとの間のギャップが、動作中に液浸液で充填される。しかし、液浸液の小滴が、乾燥後でもこのギャップ内及び/又は基板の縁部上に残ることは一般的であるが、望ましくない。基板テーブルWT上に小滴が残っている場合、これはその後の基板Wが基板テーブルWT上に適切に配置されるのを阻止することがある。これは、基板Wの不正確な位置決めの可能性を大きくすることがある。さらに、その後の基板Wが基板テーブルWT上に配置されると、基板テーブルWT上に残っている望ましくない液浸液小滴が、基板W自体を含む他の区域に跳ねかかることがある。これらの望ましくない液浸液小滴が蒸発するにつれ、これは以上で概略した1つ又は複数の問題につながることがある。例えば、小滴の蒸発は、乾燥汚れを残す、汚染粒子を残す、及び/又はこれが位置する表面を備える要素に望ましくない熱負荷を引き起こすことがある。
[0089] したがって、このような望ましくない液浸液小滴を制御する、及び/又はその除去を補助するために、上述した実施形態を「オールウエット」液浸システムの表面に提供することができる。例えば、基板テーブルWTのベースに、つまり基板Wに面する基板テーブルWTの表面に、上述した方法で電極を設けることができる。電極は、基板テーブルWTと基板W自体の周縁表面との間のギャップに設けることができる。さらに、基板テーブルの縁部などの表面に電極を設けてよい。
[0090] 図7に関して上述した実施形態は、1つ又は複数のニードル型液浸液出口を有する液浸リソグラフィ装置の表面に形成された小滴を制御するためにエレクトロウェッティングを使用することに関する。しかし、本発明の実施形態は、任意のタイプの液浸リソグラフィ装置で使用することができる。特に、1相抽出システムを有する液浸リソグラフィ装置に、エレクトロウェッティング構成を有益に適用することができる。これは、例えば図8に示すようなマイクロシーブ液浸液抽出システムでよい。
[0091] 図8に示す構成では、液体抽出システムは、わずかに低圧に維持されて液浸液で充填されたチャンバー171を備える。チャンバーの下面は、例えば直径が5から5μmの範囲の複数の小さい穴を有する(マイクロシーブとしても知られている)多孔質部材17で形成される。チャンバーの下面は、液体が除去される表面、例えば基板Wの表面から1mm未満の高さに維持される。例えば、これは50から300μmの範囲でよい。多孔質部材17は、有孔板又は液体が通過できるように構成された任意の他の適切な構造でよい。実施形態では、多孔質部材17は少なくともわずかに親液性である。つまり液浸液に対して90°未満の接触角を有する。接触角は60°未満であることが望ましく、30°未満であることがさらに望ましい。
[0092] 低圧は、多孔質部材17の穴に形成されたメニスカスが、液浸液抽出システムのチャンバー171に気体が引き込まれるのを阻止するような圧力である。しかし、多孔質部材17が表面W又は基板テーブルW上の液体と接触すると、流れを制限するメニスカスがない。したがって、液体は、液浸液抽出システムのチャンバー171に自由に流入することができる。このようなデバイスは、気体をチャンバー171に引き込まずに、基板Wの表面から液体の大部分を除去することができる。このような多孔質部材の使用に関するさらなる詳細は、例えば欧州特許出願公開第EP1628163号に見ることができる。
[0093] 図8の例では、液浸液抽出システムが、バリア部材120の下側の最内縁の付近で、チャンバー171によって形成される。チャンバー171は、液浸液の塊を含む領域を囲む連続的な帯を形成することができる。特に、これは環状又はリング形とすることができる。別個のチャンバーの不連続な列から形成してもよい。チャンバー171の下面は、上述したようにマイクロシーブなどの多孔質部材171で形成される。リング形チャンバー171が適切な1つ又は複数のポンプに接続されて、チャンバーから液体を除去し、所望の低圧を維持する。使用時には、チャンバー171は液体で一杯であるが、図8では明快さを期して空の状態で図示されている。
[0094] 表面上の液浸液の小滴を制御するために表面上で制御されたエレクトロウェッティングを使用する上述の実施形態は、液浸リソグラフィ装置の任意の表面に、特に液浸システム又はバリア部材120の任意の表面に、図8に示す液体抽出システムを使用して適用することができる。また、本発明の実施形態では、エレクトロウェッティングを使用して、液体抽出システムの性能を改良することができる。特に、使用中、以上で検討したような多孔質部材は、所与の使用期間を過ぎると有効性が低下することがある。特に、基板からのレジストの粒子のような有機質破片(デブリdebris)、及び基板からのトップコートの薄片(フレークflake)が、多孔質部材の有効性を低下させることがある。例えば、破片が多孔質部材17のチャンバー171側に堆積し、チャンバー171内の液が多孔質部材17の表面と適切に接触するのを防止することがある。その結果、気体がチャンバー171に引き込まれるのを防止するために多孔質部材17の穴に形成されるように意図されたメニスカスが、正しく形成されず、気体がチャンバー171に引き込まれることがある。この効果を軽減するために、本発明の実施形態を使用することができる。
[0095] 図9は、本発明の実施形態による多孔質部材17の構成を示す。特に、エレクトロウェッティング効果を確立するために、第一電極41と第二電極42の間に制御された電圧を提供するように構成された電圧制御装置40が設けられる。第一電極41は、チャンバー171内の液浸液と電気的に接触するように構成される。所望に応じて、複数のこのような電極を設けてよいことが理解される。第二電極42は、多孔質部材自体又はその部分によって提供される。特に、図9に示す例では、多孔質部材は、例えばステンレス鋼から形成された第二電極として機能する導電性コア42、及び導電性コア42の周囲に形成された絶縁コーティング43を備える。
[0096] したがって、電圧制御装置40によって第一電極41と第二電極42の間に制御された電圧が加えられると、液浸液が多孔質部材17の表面をエレクトロウェッティングする。その効果は、多孔質部材の親液性、望ましくは親水性を高め、チャンバー171内の液浸液が多孔質部材17の近傍に留まることを保証することである。したがって、多孔質部材17の穴のメニスカスがよりよく形成され、したがって気体がチャンバー171に引き込まれることの発生を抑制することができる。したがって、所望通りの機能を停止する前に、この実施形態を使用しない場合よりも多くの量の破片を、多孔質部材17の表面に形成することができる。したがって、この実施形態を設けると、多孔質部材17の有効寿命を延長することができる。
[0097] 多孔質部材の表面は、例えば適切なコーティングを使用することによって、親液性になるように選択することができる。
[0098] 第二電極42として多孔質部材17自体を使用する代わりに、絶縁材料の層によって液浸液から絶縁された別個の電極を、多孔質部材17の表面に形成することができる。
[0099] 上述した実施形態は、例えば小滴が表面から落下する可能性を低下させる、表面からの液浸液小滴の抽出を促進する、及び/又は多孔質部材有効寿命を延長するためにその上の液浸液の湿潤を改良するように、液浸リソグラフィ装置内の表面に形成された液体の小滴を制御するエレクトロウェッティングを使用することに関する。本発明のさらなる実施形態は、まず液浸液の小滴が、特に基板自体又は基板テーブル上に形成される可能性を低下させるためにエレクトロウェッティングを使用する。
[00100] 局所液浸システムを備える液浸リソグラフィ装置が、図10に概略的に図示されている。これは、図5から図6及び図8に示した液浸システムを一般化したものである。図示のように、液浸液は、投影システムの表面51、バリア部材52、及び基板、基板テーブルの表面又はその両方の組合せとすることができる下面53によって規定された空間50内に閉じ込められる。また、空間50を囲むメニスカス54が、下面53と、下面53の反対側にあるバリア部材52の表面52aとの間のギャップに形成される。メニスカス54は、液浸液とそれを囲む気体の間に形成される。
[00101] 図11に概略的に図示されたように、露光プロセス中に、基板が投影システム及びバリア部材52に対して動作する。その結果、図示のように下面53におけるメニスカスの接触角が、図10に示す静止接触角から変化する。特に、メニスカス54の前進側54aで、下面53に対するメニスカスの接触角が増加し、メニスカス54の後退側54bでは、下面53に対して接触角が減少する。メニスカスの後退側54bにおける接触角が減少しすぎると、液浸液が失われ、望ましくない液浸液小滴が下面53に、つまり基板又は基板テーブルに残る結果になることがある。通常、後退側54bの接触角は液体の所与の角度より低下しないことが望ましい。例えば、液浸液として水を使用する場合、これが発生する可能性が十分に低下するために、20°未満、30°未満、40°未満、又は50°未満に低下しないように制御することが望ましい。したがって、表面上の液浸液の静止接触角を上昇させ、後退側54bの接触角を低くしすぎずに、投影システム及びバリア部材52に対する基板及び基板テーブルの速度を上げることができるコーティングを、下面53の表面に適用することができる。しかし、下面53の液浸液の静止接触角を増加させることの利点は限られる。というのは、メニスカスの前進側54aの接触角が大きすぎると、メニスカスが溢れることがあり、液浸液中に気泡が閉じ込められるからである。したがって通常は、下面53に対する前進側54aのメニスカスの接触角が使用中の液体の所与の角度を超えないように保証することが望ましい。例えば、液浸液として水を使用する場合、接触角は90°を超えない、80°を超えない、又は70°を超えないように制御することが望ましい。したがって、下面53上の液浸液の使用可能な静止接触角、したがって投影システム及びバリア部材52に対する基板及び基板テーブルの最大スキャン速度を制限することができる。
[00102] 図12に示すような本発明の実施形態は、使用スキャン速度を上げることができる、及び/又は後退側での液浸液の損失を減少させる、及び/又は前進側で気泡を閉じ込める原因となるメニスカスの溢れの可能性を低下させることができるシステムを提供する。
[00103] 図12に示すように、下面53、つまり基板及び/又は基板テーブルと電気的に接触している第一電極61が設けられている。前進側のメニスカスの部分54aの領域で、バリア部材52の下面52aに第二電極62が設けられている。図示のように、下面53は絶縁コーティング63によって液浸液から電気的に絶縁される。第一電極61と第二電極62の間に制御された電圧を提供し、それによって前進側のメニスカスの部分54a内にエレクトロウェッティング効果を誘発する電圧制御装置64が設けられている。その結果、第一電極61と第二電極62の間に、したがって液浸液に電圧差を加えることによって、前進側54aで下面53の液浸液の接触角を小さくすることができる。したがって、この方法で接触角を小さくすることができるので、結果となる前進側54aでの接触角が不当なほど高くなり、例えばメニスカスを溢れさせ、その後に気泡が液浸液中に閉じ込められるという危険を冒さずに、より大きい静止接触角とより高い速度との組合せを使用することができる。その結果、静止接触角を大きくできることにより、結果となる後退側54bでの接触角が十分に大きいままで、後退側で液浸液の損失の可能性を低下させることを保証するのに役立つことが可能である。
[00104] 基板及び基板テーブルを、複数の異なる方向で投影システム及びバリア部材に対して移動させることができる。例えば、装置は、基板の主要表面の面に平行な任意の方向で、投影システムに対して基板を動かせるように構成することができる。したがって、図5から図6、図8及び図10から図12に示す装置のいずれかで使用可能なバリア部材70の下側を平面図で示す図13に示すように、バリア部材は複数の電極71、72、73、74を含むことができる。システムでは、電圧制御装置は、バリア部材70上の各電極71、72、73、74と下面に電気的に接続された電極との間の電圧差を別個に制御するように構成することができる。したがって、基板がバリア部材70及び投影システムに対して特定の方向に移動すると、電圧制御装置が下面53と、メニスカスの前進側に関連する電極の間、したがって液浸液のその部分に電圧差を提供することができる。それと同時に、これは下面53と他の電極の間、したがって液浸液の対応する隣接部分に電圧差を提供しないか、低い電圧差を提供する。
[00105] 装置は、スキャン方向及び/又はステッピング方向など、投影システム及びバリア部材に対して基板及び基板テーブルが動作する特定の重要な方向でのみ、接触角を制御するように構成することができる。
[00106] 都合のよい構成では、下面、つまり基板及び/又は基板テーブルを地面に接続することができ、電圧制御装置は、下面に対する電圧差が必要ない任意の電極を地面に接続するように構成することができる。
[00107] 電極71、72、73、74は任意の適切な形状でよい。また、バリア部材70の表面に任意の数の電極を設けてよいことが理解される。特に、4個、6個又は8個の電極を設けると都合がよい。電圧制御装置は、複数の電極が前進側でメニスカスに隣接している場合、下面と複数の電極との間に電圧差を確立することができる。例えば、比較的多数の電極がバリア部材に設けられている場合に、そうすることができる。また、電極は相互から電気的に絶縁しなければならない。例えば、バリア部材の表面を絶縁材料でコーティングし、電極を絶縁材料の表面に形成することができる。
[00108] 図14の平面図にバリア部材80の異なる構成が図示されている。図示のように、バリア部材の表面に形成された別個の電極の代わりに、それぞれが電極として機能し、非導電性材料の区間85、86、87、88によって相互から電気的に隔離されている別個の区間81、82、83、84で、バリア部材80を形成することができる。
[00109] 図15は、例えば液体小滴が形成される可能性を低下させるために使用できる本発明のさらなる実施形態を示す。特に、図10から図14に関して上述した実施形態のように、図15の実施形態は、エレクトロウェッティング効果を使用することによって、投影システムの前進側で液浸液の接触角を減少させるために使用することができる。したがって、前進側の結果となる接触角が不当なほど高くなるという危険を冒さずに、より高い静止接触角とより高い速度を有する液体の組合せを使用することができる。例えば、接触角が不当なほど高い場合、メニスカスが溢れ、その後に液浸液内に気泡が閉じ込められるという危険が引き起こされることがある。それと同時に、後退側の接触角は、後退側で液浸液の損失の危険性を低下させるために、十分に高いままであるように保証することができる。
[00110] 図15に示すように、投影システム94と基板テーブル95の上面又は基板96の表面との間で液浸液が設けられている空間の一部を規定するバリア部材93に、第一電極91が設けられている。第一電極91は、バリア部材93によって部分的に規定された空間内の液浸液と電気的に接触するように構成される。複数の第二電極95が基板テーブル95に設けられ、相互から、及び液浸液から電気的に隔離される。
[00111] 図15に示すように、第二電極92は、基板テーブル95の表面上の電気絶縁材料の層95aによって相互から、及び液浸液から隔離することができる。代替的又は追加的に、液浸液からの第二電極92の電気的隔離は、基板テーブル95の頂部に基板96を配置することによって提供することができる。
[00112] 図15に示すように、液浸液と電気的に接触している1つの第一電極91を設けると十分なことがある。しかし、液浸液と電気的に接触している追加の第一電極を設けてもよい。
[00113] 電圧制御装置97が設けられ、第一電極91及び第二電極92に接続される。電圧制御装置97は、液浸液のエレクトロウェッティングを提供するために第一電極91と各第二電極92との間に電圧差を提供できるように構成される。特に、電圧制御装置97は、第一電極91と各第二電極92との間の電圧差を制御して、各第二電極92に、又は第二電極92のグループに異なる電圧差を提供できるように構成することができる。電圧制御装置は、どの第二電極92にどの程度のエレクトロウェッティングを提供するか制御するために使用することができる。
[00114] 例えば、電圧制御装置97は、基板テーブル95が投影システム94に対して移動すると、前進側でバリア部材93と基板96又は基板テーブル95の間で液浸液の周囲にメニスカスが形成される領域で、第一電極91と1つ又は複数の第二電極92との間に電圧差が確立されるように構成することができる。以前の実施形態に関して詳細に説明したように、前進側でエレクトロウェッティングを使用すると、より高い静止接触角を有する液浸液と、投影システム94に対する基板テーブル95のより高速の運動との組合せを使用することが確立される。これは、結果となる前進側での接触角が不当なほど高くなり、例えばメニスカスを溢れさせ、その後に気泡が液浸液中に閉じ込められるという危険を冒さずに、達成することができる。静止接触角がより大きい液浸液を使用できるようにすることで、結果となる後退側での接触角が十分に大きいままで、後退側で液浸液の損失の可能性を低下させることを保証するのに役立つことが可能である。
[00115] 複数の第二電極92を様々な異なる方法で構成できることが理解される。しかし、図16に示す一例では、第二電極をアレイ状の第二電極92として設け、複数の列及び行で基板テーブル95の表面を覆うことができる。
[00116] 電圧制御装置97に、第一電極91と各第二電極92の間の電圧差を制御する複数のシステムのいずれかを設けてよいことを、さらに理解されたい。
[00117] 例えば、第一電極91と個々の第二電極92との間に所望の電圧差を直接提供するために、電圧制御装置97と各第二電極92の間に別個の電圧線を設けることができる。
[00118] 追加的又は代替的に、図15に示すように、第二電極92が共通の電圧線99に接続されている場合に第一電極91とそれの間に電圧差を提供する共通の電圧線99に各第二電極92を選択的に接続するために、各第二電極92は、電圧制御装置97によって制御されたスイッチ98を付随することができる。各スイッチ98と制御装置97の間に別個の制御線を設けることができる。代替的又は追加的に、スイッチ98の切り替えを制御するために、マトリクスアドレス指定を使用することができる。
[00119] 図15に示す実施形態を、局所液体供給システムを使用する液浸リソグラフィへの適用に関して述べてきたが、以上で説明したように、非閉じ込め液体供給システムを有する液浸リソグラフィに使用してもよい。このような構成では、図17に示すように、基板131の表面及び基板テーブル132の全部又は部分にて、比較的薄い層の液浸液130を保持することができる。しかし、図18の平面図に示すように、基板131又は基板テーブル132上に形成される乾燥区域133の問題があり得る。したがって、この実施形態の液浸液制御システムを使用して、非閉じ込め液体供給システムを有する液浸リソグラフィシステムを改良することができる。
[00120] 特に、第一電極91、つまり液浸液と電気的に接触している電極と、乾燥が生じるような領域で基板テーブル上にある1つ又は複数の第二電極との間に電圧差を提供することにより、エレクトロウェッティング効果が液浸液の接触角を小さくし、乾燥が発生する可能性を低下させることができる。実際、第一電極と1つ又は複数の第二電極との間に電圧差を加えると、基板131、基板テーブル132又はその両方の表面の湿潤が改良される。したがって、電圧制御システムは、乾燥しやすいと分かっている基板及び/又は基板テーブルの領域で、第一電極と1つ又は複数の第二電極との間に電圧差を提供するように構成することができる。例えば、電圧制御システムには、以前に乾燥が生じたことがある基板又は基板テーブルの1つ又は複数の位置を記憶するメモリを設けることができる。
[00121] 以上で検討した本発明の各実施形態では、絶縁又は非導電性材料を設けることに言及してきた。このような材料は、電流の流れに対して、その前後でエレクトロウェッティング効果を誘発するのに十分な電圧差を維持できるのに十分な抵抗を提供する材料でなければならない。また、材料は、液浸リソグラフィ装置内で使用した場合に、いかなる有害な効果も与えない材料でなければならない。特に、液浸液と接触した状態で使用可能でなければならない。絶縁材料は、十分な電気抵抗を提供しながら、可能な限り薄くすることが望ましい。概して、セラミック及び/又はポリマが適切である。絶縁材料として使用するのに特に適切な材料は、石英及び酸化珪素を含む。基板を絶縁層で覆うことが望ましい実施形態では、レジスト上に電気絶縁トップコートを形成することができる。
[00122] また、以上で検討した本発明の各実施形態では、使用される液浸液が、液浸液と接触している電極と、隔離した電極に隣接して、エレクトロウェッティング効果があることが望ましい液浸液の部分との間に、著しい電圧低下がないほど十分に導電性でなければならない。例えば、液浸液には水溶液を使用することができ、特に二酸化炭素を水に溶解して形成した希釈水溶液を使用することができる。さらなる例として、液体は、NAが高いリソグラフィに適切な流体でよく、例えば有機流体でよい。このような流体は、発生した1つ又は複数の電界に対して自身を位置決めする電気反応性添加剤を含んでよい。
[00123] 本発明の実施形態の電圧制御装置は、適切な電極間に直流電圧差を提供して、エレクトロウェッティング効果を提供することができる。あるいは、電圧制御装置は、ヒステリシスを有益に減少できる交流電圧差を提供し、エレクトロウェッティング効果をより早期に開始できるようにすることができる。電圧制御装置によって提供される電圧差は、これらの組合せ、つまり交流電圧差と直流オフセットの組合せでよい。
[00124] 上述した実施形態の幾つかでは、液体に曝露した電極が1つの表面上に図示され、絶縁材料で覆われた電極が別の表面上に図示されていた。実施形態では、適宜、電極の位置を表面間で切り換えてよい。
[00125] 実施形態では、電極を表面上の親液性又は疎液性材料と組み合わせて、例えば後退側及び前進側に所望の接触角を提供することができる。
[00126] 動作時に、電極は自身に関連する表面の有効接触角を小さくする、つまり親液性を高め、例えば十分に動作した場合は0°に近づけることができる。電極が動作していない場合、関連する表面は(例えば疎液性コーティングを有することによって)その表面特性に従う接触角を有する。表面特性及び十分に動作している場合の電極が、関連する表面の最大及び最小有効接触角、つまり関連する表面の有効接触角の範囲を決定することができる。電極が動作すると、関連する表面が例えば十分に動作している場合は20、10又は0°の最大有効接触角を達成するか、電極が動作せず、十分に動作している場合は関連する表面の有効接触角の間の有効接触角を達成することができる。電極の動作を制御すると、関連する表面の有効接触角を制御可能にすることができる。電極を制御すると、有効表面上の液体、例えばそのメニスカスの制御改良を促進することができる。
[00127] 有効接触角及び有効表面上の液体の制御程度を割り出すために、表面特性に従う(つまり電極を動作させずに)特定の接触角を有するように、関連する表面を選択することができる。したがって、有効接触角範囲を最大にするには、表面が疎液性、望ましくは高い疎液性で、例えば180°に近づくコーティングを有することが望ましい。電極が十分に動作すると最小接触角を達成し、これは0°でよい。180°の接触角を有する表面特性の関連表面は、達成可能な最大範囲の有効接触角を有することができる。幾つかの表面では、接触角を制限することが望ましく、例えば表面が表面特性に従って90°の接触角を有してよい。このような表面の有効接触角の範囲は0から90°でよい。
[00128] 液浸液の動作を制御するか、少なくとも制御を改良するように、液浸システムの表面に、エレクトロウェッティング用の電極と疎液性の関連表面との組合せを使用することが望ましい。このような表面は、センサ、液浸液と接触しているレンズの表面、例えば基板Wの縁部と基板テーブルWTの間などの基板テーブルWTの表面におけるギャップ、及び/又は液体閉じ込め構造の表面、例えば液体閉じ込め構造の下面又は投影システムに面する液体閉じ込め構造の表面を含んでよい。使用中の液体閉じ込め構造のこのような表面は、液浸液のメニスカスと接触する。
[00129] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることは言うまでもない。例えば、これは、集積光学装置、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどである。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことは、当業者に明らかである。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに、基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[00130] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nmもしくは126nm、またはその辺りの波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
[00131] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折及び反射光学部品を含む様々なタイプの光学部品のいずれか、又はその組合せを指す。
[00132] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つ又は複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又はそのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形態をとることができる。リソグラフィ装置の少なくとも1つのコンポーネント内に配置された1つ又は複数のコンピュータ処理装置が1つ又は複数のコンピュータプログラムを読み取った場合に、本明細書で言及している1つ又は複数の異なる制御装置を動作可能にしてよい。1つ又は複数の処理装置は、制御装置の少なくとも1つと通信するように構成され、それによって制御装置は、1つ又は複数のコンピュータプログラムの機械読み取り式命令に従って動作する。
[00133] 本発明の1つ又は複数の実施形態は、液浸液を浸漬槽の形態で提供するか、基板の局所表面区域にのみ提供するか、閉じ込めないかにかかわらず、任意の液浸リソグラフィ装置に、特に排他的ではないが上述したタイプに適用することができる。非閉じ込め構成では、液浸液は基板及び/又は基板テーブルの表面上に流れることができ、したがって基板テーブル及び/又は基板の覆われていないほぼ全表面が濡れる。このように非閉じ込め液浸システムでは、液体供給システムは液浸液を閉じ込めない、又はある割合の液浸液の閉じ込めを提供することができるが、液浸液をほぼ完全には閉じ込めない。
[00134] 本明細書で想定するような液体供給システムは、広義に解釈されたい。特定の実施形態では、これは投影システムと基板及び/又は基板テーブルの間の空間に液体を提供する機構又は構造の組合せでよい。これは、1つ又は複数の構造、1つ又は複数の液体入口、1つ又は複数の気体入口、1つ又は複数の気体出口、及び/又は液体を空間に提供する1つ又は複数の液体出口の組合せを備えてよい。実施形態では、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの一部であるか、空間の表面は基板及び/又は基板テーブルの表面を完全に覆うか、空間が基板及び/又は基板テーブルを囲んでよい。液体供給システムは任意選択で、液体の位置、量、品質、形状、流量又は任意の他の特徴を制御する1つ又は複数の要素をさらに含んでよい。液浸システムは、投影システムと基板テーブルの間の空間に液浸液を閉じ込める液浸液閉じ込め構造、及び液浸液閉じ込め構造を備えてよい。少なくとも周期的に液浸液と接触している表面、及び能動的液浸液制御システムを備える液浸リソグラフィ装置が提供される。能動的液浸液制御システムは第一電極、第二電極及び電圧制御装置を備える。第一電極は、表面上で制御される液浸液に電気的に接続可能である。第二電極はこの表面に関連し、表面上で液浸液から電気的に隔離される。電圧制御装置は、第一電極と第二電極の間に制御された電圧差を提供するように構成される。
[00135] この表面は、抽出装置の多孔質部材の表面でよい。多孔質部材の少なくとも一部を、第一又は第二電極の一方として使用することができる。多孔質部材は、第二電極を形成する導電性材料、及び電気絶縁材料のコーティングで形成されたコアを備えてよい。コーティングは石英又は酸化珪素で形成することができる。第一電極は、抽出装置によって液浸液が抽出される多孔質部材の側で、液浸液に電気的に接続可能でよい。
[00136] 能動的液浸液制御システムは、複数の第一電極及び複数の第二電極を備えてよい。複数の第一電極は、表面上の液浸液の小滴が第一電極の少なくとも1つと電気的に接続できるように、表面上に構成することができる。複数の第二電極は、表面上の液浸液のどの小滴も第二電極から電気的に隔離されるように、表面上に構成することができる。複数の第二小滴は電気絶縁材料でコーティングすることができる。コーティングは石英又は酸化珪素で形成することができる。
[00137] 装置は、第一電極と第二電極の間に、各小滴が表面に広がるように、第一電極の少なくとも1つと接触している表面上で液浸液の小滴をエレクトロウェッティングすることになる電圧差を提供するように構成することができる。装置は、表面から液体を抽出するように構成された液体抽出システムを備えてよい。
[00138] 能動的液浸液制御システムは、パターン付き放射ビームを基板に投影するように構成された液浸リソグラフィ装置の投影システムの表面、基板を支持するように構成された基板テーブルの表面、及び投影システムの最終要素と基板の間の空間に液浸液を供給するように構成された液浸システムの表面から選択した少なくとも1つの表面上で、液浸液を制御するように構成される。
[00139] 装置は、基板を保持するように構成された基板テーブルを備えてよく、基板テーブルは第二電極を備える。少なくとも周期的に液浸液と接触している表面は、基板テーブルの表面、基板テーブルに支持された場合は基板の表面、又は基板テーブル及び基板の両方の表面でよい。第二電極は相互から、及び表面上の液浸液から電気的に隔離することができる。電圧制御装置は、第一電極と各第二電極との間の電圧差を別個に制御するように構成することができる。
[00140] 装置はさらに、投影システム及びバリア部材を備えてよい。投影システムは、パターン付き放射ビームを基板に投影するように構成することができる。バリア部材は、投影システムと基板又は基板テーブルの間の空間に少なくとも部分的に液体を閉じ込めるように構成することができ、バリア部材は、バリア部材と基板又は基板テーブルとの間に間隔があるように構成されて、空間に液体がある場合に液体と周囲の気体との間に空間を囲むメニスカスが形成される。電圧制御装置は、基板テーブルと投影システムの間にメニスカスの領域に向かって相対運動がある場合に、第一電極とメニスカスの領域に隣接する第二電極との間に電圧差が提供されるように構成することができる。
[00141] バリア部材は第一電極を備えてよい。第一電極は、投影システムと基板又は基板テーブルとの間の空間内の液体と電気的に接続するように構成することができる。
[00142] 装置は、使用時に基板の主要面のほぼ全体が液浸液でコーティングされるように構成することができる。電圧制御装置は、第一電極と、乾燥区域を形成する恐れがあると見なされる基板の領域、基板テーブルの領域、又は基板及び基板テーブルの両方の領域に関連する第二電極との間に電圧差を提供するように構成することができる。
[00143] 第二電極は、基板テーブルの表面上に又は表面にあって、電気絶縁材料のコーティングで被覆してよい。第二電極は、アレイ状の第二電極の形態でよく、各第二電極は、第二電極を電圧源に接続して、第二電極と第一電極の間に電圧差を確立するように構成されたスイッチを伴う。電圧制御装置は、マトリクスアドレス指定によって第二電極に付随するスイッチを制御するように構成されたスイッチ制御システムを備えてよい。
[00144] 液浸液は導電性でよい。液浸液は希釈水溶液でよい。電圧制御装置は、第一電極と第二電極の間に交流電圧を提供するように構成することができる。電圧制御装置は、第一電極と第二電極の間に直流成分を提供するように構成することができる。
[00145] 基板テーブル上で基板を支持し、投影システムを使用してパターン付き放射ビームを基板に投影し、液浸システムを使用して投影システムと基板又は基板テーブルの間の空間に液浸液を供給し、投影システムの表面、基板テーブルの表面及び液浸システムの表面から選択された少なくとも1つの表面上の液浸液を、制御される液浸液に電気的に接続された第一電極と、表面に関連して制御される液浸液から電気的に隔離された第二電極との間に制御された電圧を加えることによって制御することを含むデバイス製造方法が提供される。
[00146] 基板テーブル、投影システム、バリア部材及び電圧制御装置を備える液浸リソグラフィ装置が提供される。基板テーブルは基板を保持するように構成され、基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方が、電気絶縁材料の層でコーティングされる。投影システムは、パターン付き放射ビームを基板に投影するように構成される。バリア部材は、投影システムと基板又は基板テーブルの間の空間に少なくとも部分的に液体を閉じ込めるように構成することができ、バリア部材は、バリア部材と基板又は基板テーブルとの間に間隔があるように構成されて、空間に液体がある場合に液体と周囲の気体との間に空間を囲むメニスカスが形成され、また、バリア部材は、メニスカスの領域に隣接する液体と電気的に接触するように構成された電極を備える。電圧制御装置は、基板テーブルと投影システムの間にメニスカスの領域に実質的に向かう方向にて相対運動がある場合に、電極と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に制御された電圧差を提供するように構成される。
[00147] バリア部材は複数の電極を備えてよく、それぞれがメニスカスの個々の領域に隣接する液体と電気的に接触している。電圧制御装置は、各電極と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に提供される電圧差を別個に制御するように構成することができる。バリア部材は、メニスカスの周囲に均一に分布した少なくとも4個、少なくとも6個、又は少なくとも8個の電極を備えてよい。電極は、液体と接触しているバリア部材の表面上にあってよく、相互から電気的に隔離されている。バリア部材は複数の区間を備えてよく、それぞれが個々の電極として機能し、区間は相互から電気的に隔離される。
[00148] 基板テーブルは、石英又は酸化珪素から形成された層でコーティングすることができる。基板は、非導電性コーティング層でコーティングすることができる。
[00149] 任意の瞬間に、電圧制御装置は、基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方と、せいぜい1個の電極との間に電圧差を提供するように構成することができる。電極は、その瞬間に相対運動が目指しているメニスカスの部分に最も密接に対応しているメニスカスの領域に隣接していてよい。
[00150] 任意の瞬間に、電圧制御装置は、基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方と、せいぜい1個の電極との間に電圧差を提供するように構成することができる。電極は、その瞬間に相対運動が目指しているメニスカスの部分に最も密接に対応しているメニスカスの個々の領域に隣接していてよい。
[00151] 基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方を、地面に電気的に接続することができる。電圧制御装置は、各電極と地面の間の電圧差を個々に制御するように構成することができる。
[00152] 電圧制御装置は、電極と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に電圧差を提供していない場合、電圧制御装置が電極を地面に接続するように構成することができる。
[00153] 液体は導電性でよい。液体は希釈水溶液でよい。
[00154] 電圧制御装置は、電極と液体の間に交流電圧を提供するように構成することができる。電圧制御装置は、電極と液体の間に直流成分を提供するように構成することができる。
[00155] 装置は、投影システムに対して基板テーブルを動かすように構成されたアクチュエータシステムを備えてよい。
[00156] 基板テーブル上で基板を支持することを含み、基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方が電気絶縁材料の層で被覆され、投影システムを使用して、パターン付き放射ビームを基板に投影し、投影システムと基板又は基板テーブルの間で少なくとも部分的にバリア部材によって規定された空間に液体を供給することをさらに含み、バリア部材と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に空間があり、液体と周囲の気体との間に空間を囲むメニスカスが形成され、バリア部材は、メニスカスの領域に隣接する液体と電気的に接触する電極を備え、基板テーブルと投影システムとの間に実質的にメニスカスの領域に向かう方向にて相対運動がある場合に、電極と基板、基板テーブル、又は基板及び基板テーブルの両方との間に制御された電圧差を提供することをさらに含むデバイス製造方法が提供される。
[00157] この方法は、投影システムに対して基板テーブルを移動することを含んでよい。
[00158] 少なくとも周期的に液浸液と接触している表面と、表面上の液浸液の接触角を制御するように構成された能動的液浸液制御システムと、を備える液浸リソグラフィ装置を提供することができる。
[00159] 能動的液浸液制御システムは、エレクトロウェッティングによって接触角を制御するように構成される。
[00160] 液浸リソグラフィ装置内の表面上の液体の挙動を制御する方法が提供され、方法は、表面上の液体の接触角を制御することを含む。接触角は、エレクトロウェッティングによって制御することができる。
[00161] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。

Claims (10)

  1. 少なくとも周期的に液浸液と接触している表面と、
    能動的液浸液制御システムであって、
    前記表面上に設けられ、前記表面上で制御される液浸液と電気的に接続可能な第一電極、
    前記表面上の電気絶縁層の中および/または下に設けられ、それによって、前記表面上で制御される液浸液から電気的に絶縁される第二電極、及び
    前記第一電極と前記第二電極の間に、エレクトロウェッティングに起因して前記液浸液の小滴を前記表面上に広げる制御された電圧差を提供する電圧制御装置
    を備える能動的液浸液制御システムと、
    を備える液浸リソグラフィ装置。
  2. 記能動的液浸液制御システムが、前記表面上の前記液浸液の小滴を複数の前記第一電極のうちの少なくとも1つと電気的に接続できるように、前記表面上に構成された複数の前記第一電極と、前記表面上の前記液浸液の任意の小滴を前記第二電極から電気的に隔離するように、前記表面上に構成された複数の前記第二電極とを備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第一電極と前記第二電極の間に、各小滴が前記表面上に広がるように、前記第一電極の少なくとも1つと接触している前記表面上の前記液浸液の小滴をエレクトロウェッティングすることになる電圧差を提供する、請求項に記載の装置。
  4. 前記能動的液浸液制御システムが、パターン付き放射ビームを基板に投影する前記液浸リソグラフィ装置の投影システムの表面、前記基板を支持する基板テーブルの表面、及び前記投影システムの最終要素と前記基板の間の空間に液浸液を供給する液浸システムの表面から選択された少なくとも1つの表面上の液浸液を制御する、請求項又は請求項に記載の装置。
  5. 基板を保持する、前記第二電極を備える基板テーブルをさらに備え、少なくとも周期的に液浸液と接触している前記表面が、前記基板テーブルの表面、前記基板テーブルによって支持されている場合は基板の表面、又は前記基板テーブル及び基板の両方の表面である、請求項1ないしのいずれかに記載の装置。
  6. 前記基板テーブルが複数の前記第二電極を備え、前記第二電極が相互から、及び前記表面上の前記液浸液から電気的に隔離され、前記電圧制御装置が、前記第一電極と前記第二電極それぞれの間の前記電圧差を別個に制御する、請求項に記載の装置。
  7. 前記液浸リソグラフィ装置が、使用時に、前記基板の主要面の実質的に全体を液浸液で被覆し、前記電圧制御装置が、前記第一電極と、乾燥区域を形成する危険があると見なされる、前記基板の領域、前記基板テーブルの領域、又は前記基板及び前記基板テーブルの両方の領域に関連する第二電極との間に電圧差を提供する、請求項又は請求項に記載の装置。
  8. 記液浸液が導電性である、請求項1ないしのいずれかに記載の装置。
  9. 前記電圧制御装置が、前記第一電極と第二電極の間に交流電圧を提供する、請求項ないしのいずれかに記載の装置。
  10. 基板テーブル上で基板を支持すること、
    投影システムを使用して放射のパターン付きビームを前記基板に投影すること、
    液浸システムを使用して前記投影システムと前記基板又は基板テーブルとの間の空間に液浸液を供給すること、
    前記投影システムの表面、前記基板テーブルの表面及び前記液浸システムの表面から選択した少なくとも1つの表面上の液浸液を制御することであって、前記表面上に設けられ、制御される液浸液に電気的に接続される第一電極と、前記表面上の電気絶縁層の中および/または下に設けられ、それによって、前記表面上で制御される液浸液から電気的に絶縁される第二電極との間に、エレクトロウェッティングに起因して前記液浸液の小滴を前記表面上に広げる制御された電圧を適用することによって、前記液浸液を制御すること
    を含むデバイス製造方法
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