JP5153457B2 - ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置 - Google Patents

ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5153457B2
JP5153457B2 JP2008140617A JP2008140617A JP5153457B2 JP 5153457 B2 JP5153457 B2 JP 5153457B2 JP 2008140617 A JP2008140617 A JP 2008140617A JP 2008140617 A JP2008140617 A JP 2008140617A JP 5153457 B2 JP5153457 B2 JP 5153457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
fixed body
detection
capacitance
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008140617A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009288058A (ja
Inventor
猛 宗石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2008140617A priority Critical patent/JP5153457B2/ja
Publication of JP2009288058A publication Critical patent/JP2009288058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5153457B2 publication Critical patent/JP5153457B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、精密加工機械、精密測定装置、半導体製造装置、測長SEM(走査型電子顕微鏡)などにおける一次元運動体(以下「ステージ」という)の停止位置において発生する位置変動(ドリフト)を検出するためのステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置に関するものである。
精密加工機械などにおいては、基台にクロスローラガイドのようなガイド部材を備え、このガイド部材の上に直線的に往復運動や回転運動できるステージが用いられている。このステージは、移動に際してその位置を正確に把握される必要がある。
その一方で、位置測定装置としては、静電容量を利用したものが種々提案されている。たとえば特許文献1である。
図16に示したように、特許文献1に記載の位置測定装置9は、固定体90および移動体91のそれぞれに凸部92,93を形成し、凸部92,93に電極94,95を設置した上で対向配置させものである。この位置測定装置9では、移動体90が移動する際に変化する電極94,95の静電容量の変化を取り出し、その波形を整形することでパルス波形を得るものである。移動量を凸部92,93と凹部96,97の間隔にて測定できる。
実開昭63−21815号公報
この静電容量式の位置測定装置9では、図17に示されるように、静電容量は、移動体の移動に伴い変化する凸部92,93と凹部96,97が重なり合う面積に比例する。しかしながら、重なり合う面積が小さいとき、すなわち境界付近では、後述のように移動体の移動量と静電容量の変化が比例しなくなるため、比較的高精度に位置を検出することができなかった。
そこで、本発明は、ステージの目的位置で停止させた後に生じる位置変動(ドリフト)を正確に検出できるよう、上述の課題を解決し、さらにはステージのドリフト量を、例えばナノメートルオーダーで計測、制御できるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、固定体に対して相対移動可能なステージの位置変動を検出する装置であって、前記固定体に設けられた検出用固定電極と、前記ステージに設けられた検出用移動電極とを有して構成された、前記ステージの移動にともなって各電極間の電気容量が変動する検出用コンデンサ部と、前記固定体に設けられた参照用固定電極と、前記ステージに設けられた参照用移動電極と、を有して構成された、前記ステージの移動の最中における各電極間の電気容量が略一定とされた参照用コンデンサ部と、前記検出用コンデンサ部および前記参照用コンデンサ部の双方に電圧を印加する電源と、を備え、前記参照用コンデンサ部の電気容量の変動に応じて、前記電源から印加する前記電圧を制御しており、前記固定体に設けられた第1の固定電極と、前記ステージに設けられた第1移動電極とで構成された第1コンデンサ部と、前記固定体に設けられた第2の固定電極と、前記ステージに設けられた第2移動電極とで構成された第2コンデンサ部と、を前記検出用コンデンサ部として備え、前記固定体に対して前記ステージを移動させたとき、前記第1コンデンサ部からの電気容量の出力波形と、前記第2コンデンサ部からの電気容量の出力波形とで、位相がずれるように構成されており、前記第1コンデンサ部の電気容量と前記第2コンデンサ部の電気容量とのうち、いずれか一方の電気容量に基づいて、前記ステージの位置変動を検出しており、前記固定体に設けられた第3固定電極、および前記ステージに設けられた第3移動電極を含む第3コンデンサ部をさらに備えており、かつ、前記第3コンデンサ部は、前記第1および第2コンデンサ部とは、前記固定体に対して前記ステージを移動させたときの出力波形の位相がずれていることを特徴とする、ステージの位置変動検出装置を提供する。
前記検出用固定電極および前記検出用移動電極は、前記ステージの移動方向に沿って同一または略同一のピッチで並んだ複数の個別電極部を有し、前記参照用固定電極および参照用移動電極は、前記ステージの移動方向に沿って延びた略長方形状であって、前記ステージの移動範囲にわたって延在していることが好ましい。
また、前記固定体に対して前記ステージを移動させたときの前記第1および第2コンデンサ部からの出力波形の位相のずれは、60°以上120°以下であることが好ましい。また、前記固定体に対して前記ステージを移動させたときの前記第1および第2コンデンサ部からの出力波形の位相のずれが、略90°であることも好ましい。
また、前記固定体に対する前記ステージの停止位置に応じて、前記第1および前記第2コンデンサ部のうちから選択されたコンデンサ部の出力のいずれか一方を選択し、選択したコンデンサ部からの出力波形に基づいて、前記ステージの位置変動を検出するように構成されていることが好ましい。
また、前記検出用固定電極および前記参照用固定電極は、前記固定体に溝を形成した後に、該溝の内部および該溝が形成された面を覆うように導体層を形成し、前記固定体の表面が露出するまで前記導体層を研磨することにより形成されていることが好ましい。
また、前記検出用移動電極および前記参照用移動電極は、前記ステージに溝を形成した後に、該溝の内部および該溝が形成された面を覆うように導体層を形成し、前記ステージの表面が露出するまで前記導体層を研磨することにより形成されていることが好ましい。
固定体と、前記固定体に対して相対移動可能なステージと、前記固定体に対して前記ステージを相対移動させるための駆動手段と、前記ステージを前記固定体における所定の位置で位置決め停止させた後の前記ステージの位置変動を検出する位置変動検出装置と、を備えた搬送装置を、併せて提供する。
また、前記位置変動検出装置において前記ステージの位置変動が確認されたときに、前記位置変動検出装置での検出結果に基づいて、前記駆動手段を制御して前記ステージを所定の位置に位置させるための制御手段をさらに備えていることが好ましい。
固定体と、前記固定体に対して相対移動可能なステージと、前記固定体に対して前記ステージを相対移動させるための駆動手段と、前記ステージを前記固定体における所定の位
置で位置決め停止させた後の前記ステージの位置変動を検出する位置変動検出装置と、を備えており、前記位置変動検出装置は、前記固定体に対して相対移動可能な前記ステージの位置変動を検出する装置であって、前記固定体に設けられた検出用固定電極と、前記ステージに設けられた検出用移動電極とを有して構成された、前記ステージの移動にともなって各電極間の電気容量が変動する検出用コンデンサ部と、前記固定体に設けられた参照用固定電極と、前記ステージに設けられた参照用移動電極と、を有して構成された、前記ステージの移動の最中における各電極間の電気容量が略一定とされた参照用コンデンサ部と、前記検出用コンデンサ部および前記参照用コンデンサ部の双方に電圧を印加する電源と、を備え、前記参照用コンデンサ部の電気容量の変動に応じて、前記電源から印加する前記電圧を制御しており、前記電源からの電源電圧または電源周波数を監視し、その結果を前記電源にフィードバックして前記参照用コンデン部での電気容量を一定化するように構成されている搬送装置を、併せて提供する。
本発明によれば、ステージの目的位置で停止させた後に生じる位置変動(ドリフト)の大きさを、比較的高い精度で検出できる。
以下においては、本発明について、第1および第2の実施の形態として図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態について、図1ないし図12を参照しつつ説明する。
図1および図2に示した搬送装置1は、精密加工機械、精密測定装置、半導体製造装置、測長SEM(走査型電子顕微鏡)などにおいて、ワークを移動させるために使用されるものであり、固定体2、ステージ3および駆動手段4を備えたものである。
固定体2は、ステージ3や駆動手段4などを支持するものであり、たとえばセラミクスなどの絶縁材料により長矩形板状に形成されている。この固定体2には、ガイド20、第1固定電極21および第2固定電極22が設けられている。
ガイド20は、ステージ3の移動経路を規定するためのものであり、固定体2の長手方向A1,A2に延びるレール状に形成されている。このガイド20は、ステージ3に覆われるものであり、側面に係合溝23が形成されている。係合溝23は、後述するステージ3の係合突起33を移動させる部分であり、A1,A2方向に延びる断面三角状に形成されている。
第1の固定電極21は、後述する第1の移動電極31とともに第1コンデンサ部50A(図12参照)を構成するものであり、接地されている。第2の固定電極22は、後述する第2移動電極32とともに第2コンデンサ部50B(図12参照)を構成するものであり、接地されている。また、参照用コンデンサ部50Cは、固定体2に設置された参照用固定電極28とステージ3に設置された参照用移動電極38とから構成され、参照用固定電極28は接地されている。
図3に示したように、第1および第2固定電極21,22は、それぞれ複数の個別電極部21A,22Aを、A1,A2方向に延びるコモン電極21B、22Bによって繋げた形態を有している。すなわち、第1および第2固定電極21,22は、全体として櫛歯状に形成されている。図2に示したように、固定電極21,22は、固定体2の溝24,25の内部を埋めるように形成されており、その表面が固定体2の表面と面一または略面一とされている。
図3に示したように、複数の個別電極部21A,22Aは、ステージ3の移動方向に直交する方向(固定体2の短手方向)であるB1,B2方向に延びる帯状に形成されている。個別電極部21A,22Aはまた、幅寸法(A1,A2方向の寸法)W1および長さ寸法L1(B1,B2方向の寸法)が同一または略同一とされているとともに、幅寸法D1と同一または略同一のピッチP1でA1,A2方向に並んでいる。個別電極部21A,22Aは、幅寸法W1および隣接する個別電極部21A,22AのピッチP1は、たとえば1μm以上100μm以下、長さ寸法L1が2mm以上20mm以下、厚み寸法(溝24,25の深さ寸法)H1は、たとえば1μm以上200μm以下とされている。
これらの固定電極21,22は、図4ないし図6に示した工程を経て形成されている。
まず、図4(a)および図4(b)に示したように、固定体2に対して、個別電極部21Aに対応する凹部を有する溝24、個別電極22Aに対応する凹部を有する溝25、参照用固定電極28に対応する溝29を形成する。溝24、25、および溝29は、固定体2を形成する際に同時に造り込んでもよいし、機械加工などにより形成してもよい。
次いで、図5(a)および図5(b)に示したように、溝24、25、および溝29の内部を完全に埋めるとともに、固定体2における溝24、25、29が形成された面を覆うように導体層26を形成する。導体層26の形成は、たとえばCVD、PVD、鍍金あるいは蒸着により、銅(Cu)、金(Au)あるいはチタン(Ti)などの導体成分を被着させることにより行なわれる。
続いて、図6(a)および図6(b)に示したように、固定体2の表面が露出するまで導体層26を研磨し、溝24、25、および溝29の内部に選択的に導体層を残存させることにより、固定電極21、22が形成される。導体層26の研磨は、たとえば公知のポリシングあるいはラッピングにより行なわれる。このとき、導体層26(個別電極部21,22)の表面粗さは、算術平均粗さRaにおいて、0.2μm以下の滑面とされる。
本実施形態では、このようにして、溝24、25、および溝29の内部を埋めるように、第1および第2固定電極21、22、および参照用固定電極28を形成する。これにより、これらの電極21、22、28のエッジが略直角なシャープなものとされる。本実施形態では、搬送装置1の使用(ステージ3の移動)により、各電極(第1の固定電極21、第2の固定電極22、および参照用固定電極28)のエッジの削れは抑制される。本実施形態では、これにより、各電極(第1の固定電極21、第2の固定電極22、参照用固定電極28)のエッジのシャープネスさに起因する、出力信号の不安定さを抑制することが可能となる。また、各電極をポリシングやラッピングなどの手法により研磨して滑面とすれば、各電極の表面の凹凸に起因する出力信号の不安定化さを抑制し、出力信号のS/N比を小さくすることが可能となる。
図1および図2に示したステージ3は、目的とするワークが載置されるものであり、固定体2に対してA1,A2方向に相対移動可能とされている。このステージ3は、下方に突出したガイド30を有している。
ガイド30には、固定体2におけるガイド20とともにステージ3の移動経路を規定するものであり、第1および第2移動電極31,32および係合突起33が設けられている。係合突起33は、固定体2におけるガイド20の係合溝23に係合される部分であり、A1,A2方向に延びる断面三角状に形成されている。係合突起33が係合溝23に係合した状態では、ガイド30の下面30Aと固定体2の上面27との間の距離dは、たとえば3μm以上10μm以下とされている。
第1移動電極31は、第1固定電極21とともに第1コンデンサ部50A(図12参照)を構成するものである。第2移動電極32は、第2固定電極22とともに第2コンデンサ部50B(図12参照)を構成するものである。
図7および図8に示したように、第1および第2移動電極31、32は、それぞれ複数の個別電極部31A、32Aを、A1,A2方向に延びるコモン電極32Bによって繋げた形態を有している。すなわち、第1および第2移動電極31,32は、全体として櫛歯状に形成されている。また、参照用固定電極28は、図7および図8に示したように、平面視で略長方形状とされている。図2に示したように、移動電極31,32は、ステージ3の溝34,35の内部を埋めるように形成されており、また、参照用移動電極38はステージ3の溝36の内部を埋めるように形成されている。移動電極31、32、および参照用移動電極38は、その表面がステージ3の表面と面一または略面一とされている。そのため、ガイド30の下面30Aと固定体2の上面27との間の距離dは、第1および第2移動電極31、32と第1および第2固定電極21、22との距離に対応したものとなる。
図2および図8に示したように、複数の個別電極部31A,32Aは、平面視において第1および第2固定電極21,22の個別電極部21A,22Aと重なり合うことが可能な位置において、B1,B2方向に延びる帯状に形成されている。また、参照用移動電極38は、平面視において、参照用固定電極28と重なり合うことが可能な位置に、B1、B2方向に延びる帯状に形成されている。
図7および図8に示したように、個別電極部31A,32Aはまた、幅寸法(A1,A2方向の寸法)W2および長さ寸法L2(B1,B2方向の寸法)が同一または略同一とされているとともに、幅寸法W2と同一または略同一のピッチP2でA1,A2方向に並んでいる。ただし、第1移動電極31の複数の個別電極31Aと第2移動電極32の複数の個別電極32Aとは、A1,A2方向において、互いに位置ずれしている。図7に示した例では、個別電極31Aと個別電極32Aの位置ずれの程度は、個別電極31A,32AのピッチP2の1/4とされているが、コンデンサ部の数量との相関で広範囲に選択できる。
なお、個別電極部31A、32Aは、第1および第2固定電極21,22の個別電極部21A,22Aと同様に、幅寸法W2および隣接する個別電極部21A,22AのピッチP2は、たとえば1μm以上100μm以下、長さ寸法L2が2mm以上20mm以下、厚み寸法(溝24,25の深さ寸法)H2は、たとえば2μm以上200μm以下、表面粗さは算術平均粗さRaにおいて、0.2μm以下とされている。
このような第1および第2移動電極31、32、および参照用移動電極38は、第1および第2固定電極21,22と同様に、図4ないし図6を参照して説明した手法により形成することができる。すなわち、各電極(第1移動電極31、第2移動電極32、および参照用移動電極38)は、ステージ3(ガイド30の下面30A)に溝を形成した後に導体層を形成し、この導体層を研磨することにより形成することができる。
本実施形態では、このような第1および第2移動電極31,32、および参照用移動電極38の各々においても、各電極のエッジを略直角なシャープなものとし、その表面を滑面することが可能である。このため、第1および第2移動電極31,32のエッジのシャープネスさや、第1および第2固定電極21,22の表面の凹凸に起因する出力信号の不安定化さを抑制することが可能となる。
上述のように、複数の個別電極部31A、32Aは、平面視において第1および第2固定電極21,22の個別電極部21A,22Aと重なり合う位置に形成されている(図2および図8参照)。そのため、図9(a)に示したように固定体2に対してステージ3をA1方向に移動させた場合には、たとえばステージ3における複数の個別電極部31A,32Aは、固定体2における複数の個別電極部21A,22Aに対して、重なり合わない状態、図9(b)に示したように一部重なり合う状態、図9(c)に示したように全体が重なり合う状態、図9(d)に示したように一部重なり合う状態、図9(e)に示したよう再び重なり合わない状態を繰り返す。
一方、ステージ3における個別電極部31Aと個別電極部32Aは、A1,A2方向に対して互いに位置ずれして配置されている。そのため、図10(a)に示したように、ある地点にステージが停止した状態において、第1固定電極21と第1移動電極31の複数の個別電極部21A,31Aとの間の静電容量(後述する第1コンデンサ部50Aの静電容量)と、第2固定電極22と第2移動電極32の複数の個別電極部22A,32Aとの間の静電容量(後述する第2コンデンサ部50Bの静電容量)とは、互いに位相がずれたものとなる。
なお、図10(a)においては、ステージ3における個別電極部31Aと個別電極部32Aが、これらの個別電極部31A,32AのピッチP2の1/4だけ位置ずれしている場合について示してあり、その場合には位相のずれはπ/4となる。もちろん、個別電極部31A,32Aの位置ずれの程度を変更すれば、その位置ずれの程度に応じて第1および第2コンデンサ部50A,50B(図12参照)からの出力波形は、互いに位相がずれたものとなる。また、ステージ3における個別電極部31Aと個別電極部32Aとを互い位置ずれさせて形成する場合に限らず、固定体2における個別電極部21A,22Aを互いに位置ずれさせて、第1および第2コンデンサ部50A,50B(図12参照)からの出力波形を、互いに位相がずれたものとしてもよい。
また、参照用固定電極28は、図1や図6に示すように、個別電極21Aと第2の個別電極22Aの間隙に、図1中のA1−A2方向に沿って配置されている。本実施形態において、参照用個別電極28は、図1中のA1−A2方向に沿って、固定電極21と略同等の長さに設けられている。また、参照用移動電極33は、図7に示すように、ステージ3上に、図1中のA1−A2方向に沿って、第1の移動電極31Aと略同等の長さに設けられている。
また、参照用固定電極28は、固定体2の個別電極部21A、および固定体2の個別電極部22Aと同電位になるよう短絡されており、それぞれの固定電極は電源部55(図13参照)から共通に電圧を印加される。
なお、参照用固定電極28および参照用移動電極33は、幅寸法W3は略同寸で、たとえば10m以上50m以下、厚み寸法H3は、たとえば2μm以上200μm以下、表面粗さは算術平均粗さRaにおいて、0.2μm以下とされている。
ここで、図10(b)に示したように、第1のコンデンサ部50Aの静電容量と、第2のコンデンサ部50Bの静電容量とで、位相がπ/4ずれている場合を例にとって、ステージ3を停止させた後の位置変動(ドリフト)の検出手法について説明する。
本実施形態におけるドリフトの検出は、第1のコンデンサ部50Aの静電容量と、第2のコンデンサ部50Bの静電容量と、で位相をずらしておき、第1のコンデンサ部50Aと第1のコンデンサ部50Bとのいずれか一方で、比較的高い精度で位置を検出することができる。より具体的には、固定体2に対するステージ3の停止位置に応じて、第1および第2コンデンサ部50A,50Bのうち、選択された一方のコンデンサ部50Aまたは50Bの出力に基づいて、ステージ3のドリフトを検出する。また、本実施形態では、参照用コンデンサ部50Cの静電容量に基づいて、ドリフト以外を原因とした各コンデンサ部50Aおよび50Bの静電容量の変化(例えば、電源部55の電圧や周波数変動又は、ステージ3が外部環境から応力を受けたことなどによる静電容量の変化)の大きさの程度を検知する。本実施形態では、これにより、ドリフトの大きさの程度を、より高い精度で検出する。
図10(b)では、第1コンデンサ部50Aおよび第2コンデンサ部50Bぞれぞれの静電容量の変化について、変動の一周期分を拡大して示している。ここで、ステージ3の停止時においては、第1および第2コンデンサ部50A,50Bからの出力は、図示した一周期分のいずれかの値となる。説明の簡便さのために、第1コンデンサ部50Aからの出力波形と第2コンデンサ部50Bからの出力波形との特定の交点を始点(ゼロ)としたときの出力波形の一周期分について検討する。
ステージ3が、始点(ゼロ)からπ/4の範囲および2π/4から3π/4の範囲に対応する位置にある場合、ステージ3の位置の変動に対する、第1コンデンサ部50Aにおける静電容量の変化は、略直線的なシャープなものとなる(図中の実線)。また、ステージ3が、π/4から2π/4の範囲および3π/4から4π/4の範囲に対応する位置にある場合には、ステージ3の位置の変動に対する、第2コンデンサ部50Bにおける静電容量の変化が、略直線的なシャープなものとなる(図中の鎖線)。すなわち、ステージ3が、始点(ゼロ)からπ/4の範囲および2π/4から3π/4の範囲に対応する位置にある場合、ステージ3の位置の微小な変動量(ドリフト)に対して、第1コンデンサ部50Aの静電容量がリニアに変化する。また、ステージ3が、π/4から2π/4の範囲および3π/4から4π/4の範囲に対応する位置にある場合には、ステージ3の位置の微小な変動量(ドラフト)に対して、第2コンデンサ部50Bの静電容量がリニアに変化する。すなわち、ステージ3が、始点(ゼロ)からπ/4の範囲および2π/4から3π/4の範囲に対応する位置にある場合は、第1コンデンサ部50Aの静電容量の大きさが、停止位置におけるステージ3の位置変動(ドリフト)の大きさと直線的に(リニアに)対応している。また、ステージ3が、π/4から2π/4の範囲および3π/4から4π/4の範囲に対応する位置にある場合には、第2コンデンサ部50Bの静電容量の大きさが、停止位置におけるステージ3の位置変動(ドリフト)の大きさと直線的に(リニアに)対応している。そのため、ステージ3の停止位置に応じて、第1および第2コンデンサ部50A,50Bうちから、出力波形が直線的な挙動を示すコンデンサ部50A,50Bからの出力を採用することにより、ステージ3の停止後におけるドリフトの大きさ(位置の変動量)Δxをリニアに計測することができる。したがって、ステージ3を位置決めした後の温度変化、駆動力伝達手段の弾性変化等に起因して位置決め後の停止位置が時間の経過とともに変動した場合において、ステージ3の停止位置に関係なく、ステージ3のドリフトΔxを比較的に大きな静電容量の変化ΔCとして把握することが可能となり、現在の精密加工機械や特に半導体製造装置において要求されるnmオーダーでのドリフトの計測も可能となる。
なお、移動電極31,32の配置は、図7を参照して説明した例とは異なっていてもよい。たとえば、図11(a)に示したように同一のガイド30において、A1、A2方向に並んでいてもよく、図11(b)に示したようにステージ3において対角位置に配置されていてもよい。
参照用コンデンサ50Cでは、ガイド方向に沿ったステージの移動にともなう静電容量の変化は生じない。しかし、電源部55の電圧や周波数変動又は、ステージ3が外部環境から応力を受けた場合など、その静電容量が変動することになる。この際、第1コンデンサ部50Aや第2コンデンサ部50Bにおいても、静電容量は変動する。この静電容量の変動は、ドリフトの大きさの程度に関わらず生じる。本実施形態では、参照用コンデンサ部50Cにおける静電容量の変化の大きさの程度を、後述する電源制御部61にて検出しつつ、電源制御部61が、この参照用コンデンサ部50Cの静電容量が一定になるよう、電源部55の電圧や周波数を変化させて、静電容量を一定に制御する(いわゆるフィードバック制御を行う)。これにより、第1コンデンサ部50Aおよび第2コンデンサ部50Bぞれぞれの静電容量の変動から、このようなドリフト以外の外部要因に起因する静電容量の変動分が除去される。本実施形態では、このように、静電容量を一定にするためにその静電容量を電源制御部61にて検出、制御することより電源部55の電圧や周波数を変化させて、静電容量を一定に制御する。
図1に示した駆動手段4は、ステージ3をA1―A2方向に往復移動させるものであり、たとえば直流サーボモータにより構成されている。この駆動手段4はさらに、ステージ3を上下方向に変動させるためのアクチュエータを含んでいてもよく、また超音波モータなどの他のアクチュエータにより構成してもよい。
次に、図12および図13を参照して、搬送装置1におけるドリフトの検出装置5について説明する。図12は、ドリフトの検出装置5の概略ブロック図である。ドリフトの検出装置5は、第1コンデンサ部50Aを含んで構成される第1容量検出手段5Aと、第2コンデンサ部50Bを含んで構成される第2容量検出手段5Bと、参照コンデンサ部50Cを含んで構成される参照容量検出部5Cと、選択手段5Dと、検出・制御部52と、駆動手段4と、ステージ3とを有して構成されている。図13は、ドリフト検出装置5の構成について、より具体的に示す回路構成図である。
第1容量検出手段5Aは、第1コンデンサ部50Aを含んで構成されるブリッジ回路53Aとを備えて構成される。第2容量検出手段5Bは、第2コンデンサ部50Bを含んで構成されるブリッジ回路53Bとを含んで構成されている。参照容量検出手段5Cは、参照コンデンサ部50Cを含んで構成されるブリッジ回路53Cとを含んで構成されている。各ブリッジ回路には、電源部55が接続されており、電源部55は電源制御部61と接続されている。電源制御部61は、参照コンデンサ50Cの静電容量の変動に基づき、この参照用コンデンサ部50Cの静電容量が一定になるよう、電源部55の電圧や周波数を変化させて、静電容量を一定に制御する(いわゆるフィードバック制御を行う)。
例えば、第1容量検出手段5Aのブリッジ回路53Aは、予め容量が既知であるコンデンサ等の電気容量部50C〜50Eと、ステージ3の位置の変化(例えば上記ドリフト等)に応じて容量が変化する第1コンデンサ部50Aと、を有して構成された公知のブリッジ回路である。ブリッジ回路53Aでは、電源部55からの交流電圧が印加されることにより、第1コンデンサ部50Aの電気容量に応じた電位差が、所定部位間で発生する。第1コンデンサ部50Aの電気容量に応じた電位差は、選択手段5Dへと出力される。
第2容量検出手段5Bにおいても、ブリッジ回路53Bにおいて、電源部55からの交流電圧が印加されることにより、第2コンデンサ部50Bの電気容量に応じた電位差が所定部位間で発生し、選択手段5Dへと出力される。
選択手段5Dは、第1比較回路51A、と第2比較回路52Bと、を有して構成されている。第1比較回路51Aは、比較アンプ56およびアナログスイッチ57Aを含んで構成されている。比較アンプ56は、第1容量検出手段から出力された、第1コンデンサ部50Aの静電容量に対応する出力値と、予め設定された参照値とを比較し、第1コンデンサ部50Aからの出力値が計測選択範囲内の場合、第1コンデンサ部50Aからの出力値を、アナログスイッチ57により選択し、増幅器58およびローパスフィルタ59を介して、検出・制御部52に送るように構成されている。ここで、参照値は、たとえば上述の、ステージ位置の変動に対して第1コンデンサ部50Aの静電容量の変化の大きさがリニアになる範囲が設定される。例えば、第1コンデンサ部50Aの静電容量の大きさが、図10(b)のC1〜C2の範囲にある場合を計測範囲内として設定される。
第2比較回路51Bも第1比較回路51Aと同様であるが、第1コンデンサ部50Aからの出力値が計測選択範囲外の場合、第2コンデンサ部50Bからの出力値が、アナログスイッチ57により選択されて増幅器58およびローパスフィルタ59を介して、検出・制御部52に送るように構成されている。
このように、本実施形態では、選択手段5Dの、第1比較回路51Aによって、第1コンデンサ部50Aからの出力値により、第1コンデンサ部50Aと第2コンデンサ部50Bとのうちの、何れか一方のコンデンサ部からの出力値を選択して、検出・制御部52に送る。増幅器58は、コンデンサ部50A及び第2コンデンサ部50Bからの出力値を増幅するためものである。ローパスフィルタ59は、電源回路などから制御部52に入力され得る高周波ノイズ成分、空気中を伝わる誘導ノイズなどを除去するためのものである。
検出・制御部52は、選択手段5Dにおいて選択されて出力された、第1コンデンサ部50Aと第2コンデンサ部50Bとのうち、いずれか一方の静電容量の大きさに応じた出力値に基づいて、ステージ3に生じている位置変動の大きさを検出する。選択手段5Dにおいて選択された出力値は、ステージ3の位置変動の大きさに応じて、リニアに出力された出力値(静電容量)である。検出・制御部52では、この選択された出力値(静電容量)の大きさに基づいて、設定された停止位置に対するステージ3の位置変動を、比較的正確に把握することができる。また、検出・制御部52は駆動手段4に接続されており、検出・制御手段52が、検出したステージの位置変動に応じて、駆動手段4の動作を制御することで、ステージ3に発生する位置変動を抑制する。すなわち、検出・制御手段52は、ステージ3の現在の位置変動の大きさを検出するとともに、この位置変動の大きさが0(ゼロ)となるよう駆動手段4の動作を制御する(いわゆるフィードバック制御を行う)。なお、検出・制御部52では、図示しないディスプレイ等に、ステージ3の位置変動の大きさを数値として出力してもよい。
本実施形態では、電源制御部61が、参照コンデンサ50Cの静電容量の変動に基づき、この参照用コンデンサ部50Cの静電容量が一定になるよう、電源部55の電圧や周波数を変化させて、静電容量を一定に制御する(いわゆるフィードバック制御を行う)。これにより、第1コンデンサ部50Aおよび第2コンデンサ部50Bぞれぞれの静電容量の変動から、このようなドリフト以外の外部要因に起因する静電容量の変動分が除去される。
搬送装置1の動作について記載しておく。搬送装置1では、ステージ3にワークを載置した状態において、駆動手段4によってステージ3を移動させることによりワークが搬送される。このとき、第1および第2コンデンサ部50A,50Bからの出力は、たとえば図10(a)に示したようにπ/2ずれた波形となるように経時的に変化する。ステージ3の移動時における第1および第2コンデンサ部50A,50Bからの出力は、アナログスイッチ57により選択され増幅器58およびローパスフィルタ59を介して制御部52に入力される。
一方、ステージ3は、レーザ干渉計やリニアスケールを用いて、その位置が把握され、
所定の位置に到達したときに、制御部52によって駆動手段4を制御することにより、目的位置に停止させられる。
ステージ3の停止後においては、検出装置5によってステージ3の位置変動(ドリフト)が検出される。検出装置5では、ステージ3を停止させたときの停止位置に対応して選択されたコンデンサ部50A,50Bの静電容量が保存値として設定され、この状態において、選択されたコンデンサ部50A,50Bの静電容量に対応する出力値が検出・制御部52にてモニタリングして、静電容量の変動の大きさに応じたステージ3のドリフト量を検出する。
検出・制御部52は、上述の用に検出されたステージ3のドリフト量をゼロにすべく、駆動手段4を制御してステージ3を移動させる。このようなステージ3の移動は、コンデンサ部50A,50Bの静電容量が保存値と一致するまで繰り返し行なわれる。
このような搬送装置1における検出装置5では、2つのコンデンサ部50A,50Bからの出力波形の位相のずれを利用するものであるため、出力波形が直線的な挙動を示すコンデンサ部50A,50Bからの出力を採用することにより、ステージ3の停止後におけるドリフトをリニア、かつ正確に計測することができる。
また、コンデンサ部50A,50Bにおける第1および第2固定電極21,22、第1よび第2移動電極31,32は、溝24,25,34,35の内部を埋めるように形成されることにより、エッジを略直角なシャープなものとなるとともに、その表面が滑面とされている。そのため、第1および第2固定電極21,22、第1よび第2移動電極31,32のエッジのシャープネスさや第1および第2固定電極21,22、第1よび第2移動電極31,32の表面の凹凸に起因する出力信号の不安定化さを抑制することが可能となる。この点においても、ステージ3の停止後におけるドリフトをリニア、かつ正確に計測することができる。
以上の様に搬送装置1では、ステージ3を位置決めした後の温度変化、駆動力伝達手段の弾性変化等に起因して位置決め後の停止位置が時間の経過とともに変動した場合において、ステージ3の停止位置に関係なく、ステージ3のドリフトを比較的に大きな静電容量の変化として把握することが可能となり、現在の精密加工機械や特に半導体製造装置において要求されるnmオーダーでのドリフトの計測も可能となる。また、ステージ3のドリフト3を適切に把握することにより、そのドリフト量に応じてステージ3を目的位置に維持させることが可能となる。
なお、本発明の第2の実施形態について、図14ないし図15を参照しつつ説明する。ただし、図14ないし図15においては、先に説明した要素と同一または同種のものについては同一の符号を付してあり、以下における重複説明は省略する。
第2の実施形態では、ドリフトの検出装置5は、第1コンデンサ部50Aを含んで構成される第1容量検出手段5Aと、第2コンデンサ部50Bを含んで構成される第2容量検出手段5Bと、第3コンデンサ部50Eを含んで構成される第3容量検出手段5Eと、を有して構成されている。なお、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様、参照容量検出手段5Cを備えていることが好ましい。
第3コンデンサ部50Cを構成する第3コンデンサ部50Eは、ステージ3′の移動時において、図14(a)に示したように第1および第2コンデンサ部50A,50Bとは出力波形の位相がすれた静電容量特性を有するものである。より具体的には、第3コンデンサ部50Eからの出力の位相のずれは、第1コンデンサ部50Aを基準としたとき、0よりも大きく、第2コンデンサ50Bの位相のずれよりも小さいものとされている。たとえば、第1コンデンサ部50Aに対する第2コンデンサ部50Bの位相のずれが90°(π/2)の場合、第1コンデンサ部50Aに対する第3コンデンサ部50Eの位相のずれは0°よりも大きく90°よりも小さくされ、好ましくは略45°(π/4)とされる。
このような第3コンデンサ部50Eからの出力は、図14(b)に示したように第1および第2コンデンサ部50A,50Bからの出力波形の交点付近に対応する位置に、ステージ3′が停止させられたときに利用されるものである。第2実施形態では、例えば参照値として、図14(b)に示すC3−C4間を設定する。参照値C3−C4と設定することで、上述の実施形態に示す図10(b)のC1−C2(図14(b)にも示している)を参照値として設定した場合と比べて、選択される、第1コンデンサ部50Aからの出力値の直線性(ステージの変動に対する出力の大きさの直線性)と、第2コンデンサ部50Bからの出力値の直線性と、および第3コンデンサ部50Cからの直線性とが、より高くなる。本実施形態では、第2コンデンサ部50Bよりも位相のずれが小さい、第3コンデンサ部50Cを備えているので、直線性がより高い部分をより限定して選択することができ、ステージ位置の変動に応じた比較的高精度な制御が可能となる。
第3コンデンサ部50Eは、たとえば図15に示したようにステージ3′におけるガイド30に第3移動電極36を設けることにより形成すればよい。第3移動電極36は、第1および第2移動電極31,32と同様に、複数の個別電極部36Aを、A1,A2方向に延びるコモン電極36Bによって繋げた形態を有しており、全体として櫛歯状に形成されている。第3移動電極36はまた、第1および第2移動電極31,32と同様に、溝の内部を埋めるように形成されており、その表面が固定体2の表面と面一または略面一とされている。
第3移動電極36の個別電極部36Aは、第1および第2移動電極31,32の個別電極部31A,32Aと同様な形態、すなわち同様な長さ寸法および幅寸法を有する帯状に形成されている。第3移動電極36の個別電極部36Aはまた、隣接する個別電極部36Aのピッチが第1および第2移動電極31,32の個別電極部31A,32Aのピッチと同様とされており、第1固定電極21の個別電極部21A(図2および図3など参照)との関係において、第1移動電極31の個別電極部31AとがA1,A2方向に対して互いに位置ずれして配置されている。たとえば、第3コンデンサ部50Eからの出力波形を第1コンデンサ部50Aからの出力波形に対して45°(π/4)だけ位相がずれたものとする場合には、第1固定電極21の個別電極部21A(図2および図3など参照)との関係において、第1移動電極31の個別電極部31Aの第3移動電極36の個別電極部36Aの位置ずれの程度は、隣接する個別電極部36Aのピッチの1/8に対応する距離とされる。
さらに、第1および第2固定電極21,22、第1ないし第3移動電極31,32,36における個別電極部21A,22A,31A,32A,36Aは、必ずしも平面視において帯状の形態を有している必要はなく、たとえば台形、三角形あるいは半円形などの他の形態であってもよい。
以上、ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置について説明したが、本発明のステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置は上記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の第1の実施の形態に係る搬送装置の一例を示す斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1に示した搬送装置における固定体の平面図である。 図4(a)は固定体に第1および第2固定電極を形成する方法を説明するための斜視図であり、図4(b)はその断面図である。 図5(a)は固定体に第1および第2固定電極を形成する方法を説明するための斜視図であり、図5(b)はその断面図である。 図6(a)は固定体に第1および第2固定電極を形成する方法を説明するための斜視図であり、図6(b)はその断面図である。 図1に示した搬送装置におけるステージの底面図である。 第1および第2固定電極に対する第1および第2移動電極の位置関係を説明するための平面図である。 ステージを移動させたときの第1および第2固定電極と第1および第2移動電極との位置関係を説明するための図1のIX−IX線に沿う断面に相当する断面図である。 図10(a)は第1および第2コンデンサ部からの出力波形の一例を示すグラフであり、図10(b)はその一周期分を拡大して示したグラフである。 第1および第2移動電極の他の配置例を説明するためのステージの底面図である。 図1に示した搬送装置における検査装置を説明するブロック図である。 図1に示した搬送装置における検査装置を説明する回路図である。 図14(a)は第1ないし第3コンデンサ部からの出力波形の一例を示すグラフであり、図14(b)はその一周期分を拡大して示したグラフである。 図12に示した検出装置における第3コンデンサ部を説明するためのステージの底面図である。 従来の検出装置の一例の要部を示す断面図である。 図17に示した検出装置からの出力波形を示すグラフである。
符号の説明
1 搬送装置
2 固定体
21 第1固定電極
21A (第1固定電極の)個別電極
22 第2固定電極
22A (第2固定電極の)個別電極
23 参照用固定電極
24,25 (固定体の)溝
3,3′ ステージ
31 第1移動電極
31A (第1移動電極の)個別電極
32 第2移動電極
32A (第2移動電極の)個別電極
33 参照用移動電極
34,35 (ステージの)溝
36 第3移動電極
4 駆動手段
5,5′ 検出装置
50A 第1コンデンサ部
50B 第2コンデンサ部
50C〜E 既知コンデンサ部
51 参照用コンデンサ
52 制御部
53 ブリッジ回路
55 電源部
56 比較アンプ
61 電源制御部

Claims (10)

  1. 固定体に対して相対移動可能なステージの位置変動を検出する装置であって、
    前記固定体に設けられた検出用固定電極と、前記ステージに設けられた検出用移動電極とを有して構成された、前記ステージの移動にともなって各電極間の電気容量が変動する検出用コンデンサ部と、
    前記固定体に設けられた参照用固定電極と、前記ステージに設けられた参照用移動電極と、を有して構成された、前記ステージの移動の最中における各電極間の電気容量が略一定とされた参照用コンデンサ部と、
    前記検出用コンデンサ部および前記参照用コンデンサ部の双方に電圧を印加する電源と、を備え、
    前記参照用コンデンサ部の電気容量の変動に応じて、前記電源から印加する前記電圧を制御しており、
    前記固定体に設けられた第1の固定電極と、前記ステージに設けられた第1移動電極とで構成された第1コンデンサ部と、
    前記固定体に設けられた第2の固定電極と、前記ステージに設けられた第2移動電極とで構成された第2コンデンサ部と、
    を前記検出用コンデンサ部として備え、
    前記固定体に対して前記ステージを移動させたとき、前記第1コンデンサ部からの電気容量の出力波形と、前記第2コンデンサ部からの電気容量の出力波形とで、位相がずれるように構成されており、
    前記第1コンデンサ部の電気容量と前記第2コンデンサ部の電気容量とのうち、いずれか一方の電気容量に基づいて、前記ステージの位置変動を検出しており、
    前記固定体に設けられた第3固定電極、および前記ステージに設けられた第3移動電極を含む第3コンデンサ部をさらに備えており、かつ、
    前記第3コンデンサ部は、前記第1および第2コンデンサ部とは、前記固定体に対して前記ステージを移動させたときの出力波形の位相がずれていることを特徴とする、ステージの位置変動検出装置。
  2. 前記検出用固定電極および前記検出用移動電極は、前記ステージの移動方向に沿って同一または略同一のピッチで並んだ複数の個別電極部を有し、
    前記参照用固定電極および参照用移動電極は、前記ステージの移動方向に沿って延びた略長方形状であって、前記ステージの移動範囲にわたって延在している、請求項1記載のステージの位置変動検出装置。
  3. 前記固定体に対して前記ステージを移動させたときの前記第1および第2コンデンサ部からの出力波形の位相のずれは、60°以上120°以下である、請求項1または2に記載のステージの位置変動検出装置。
  4. 前記固定体に対して前記ステージを移動させたときの前記第1および第2コンデンサ部からの出力波形の位相のずれが、略90°である、請求項に記載のステージの位置変動検出装置。
  5. 前記固定体に対する前記ステージの停止位置に応じて、前記第1および前記第2コンデンサ部のうちから選択されたコンデンサ部の出力のいずれか一方を選択し、
    選択したコンデンサ部からの出力波形に基づいて、前記ステージの位置変動を検出するように構成されている、請求項3または4に記載のステージの位置変動検出装置。
  6. 前記検出用固定電極および前記参照用固定電極は、前記固定体に溝を形成した後に、該溝の内部および該溝が形成された面を覆うように導体層を形成し、前記固定体の表面が露出するまで前記導体層を研磨することにより形成されている、請求項1〜のいずれかに記載のステージの位置変動検出装置。
  7. 前記検出用移動電極および前記参照用移動電極は、前記ステージに溝を形成した後に、該溝の内部および該溝が形成された面を覆うように導体層を形成し、前記ステージの表面が露出するまで前記導体層を研磨することにより形成されている、請求項1〜のいずれかに記載のステージの位置変動検出装置。
  8. 固定体と、
    前記固定体に対して相対移動可能なステージと、
    前記固定体に対して前記ステージを相対移動させるための駆動手段と、
    前記ステージを前記固定体における所定の位置で位置決め停止させた後の前記ステージの位置変動を検出する位置変動検出装置と、
    を備えており、
    前記位置変動検出装置は、請求項1〜7のいずれかに記載のものであることを特徴とする、搬送装置。
  9. 前記位置変動検出装置において前記ステージの位置変動が確認されたときに、前記位置変動検出装置での検出結果に基づいて、前記駆動手段を制御して前記ステージを所定の位置に位置させるための制御手段をさらに備えている、請求項に記載の搬送装置。
  10. 固定体と、
    前記固定体に対して相対移動可能なステージと、
    前記固定体に対して前記ステージを相対移動させるための駆動手段と、
    前記ステージを前記固定体における所定の位置で位置決め停止させた後の前記ステージの位置変動を検出する位置変動検出装置と、
    を備えており、
    前記位置変動検出装置は、前記固定体に対して相対移動可能な前記ステージの位置変動を検出する装置であって、前記固定体に設けられた検出用固定電極と、前記ステージに設けられた検出用移動電極とを有して構成された、前記ステージの移動にともなって各電極間の電気容量が変動する検出用コンデンサ部と、前記固定体に設けられた参照用固定電極と、前記ステージに設けられた参照用移動電極と、を有して構成された、前記ステージの移動の最中における各電極間の電気容量が略一定とされた参照用コンデンサ部と、前記検出用コンデンサ部および前記参照用コンデンサ部の双方に電圧を印加する電源と、を備え、前記参照用コンデンサ部の電気容量の変動に応じて、前記電源から印加する前記電圧を制
    御しており、
    前記電源からの電源電圧または電源周波数を監視し、その結果を前記電源にフィードバックして前記参照用コンデン部での電気容量を一定化するように構成されていることを特徴とする、搬送装置。
JP2008140617A 2008-05-29 2008-05-29 ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置 Expired - Fee Related JP5153457B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008140617A JP5153457B2 (ja) 2008-05-29 2008-05-29 ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008140617A JP5153457B2 (ja) 2008-05-29 2008-05-29 ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009288058A JP2009288058A (ja) 2009-12-10
JP5153457B2 true JP5153457B2 (ja) 2013-02-27

Family

ID=41457411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008140617A Expired - Fee Related JP5153457B2 (ja) 2008-05-29 2008-05-29 ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5153457B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9690207B2 (en) 2012-10-17 2017-06-27 Asml Netherlands B.V. Sensor system for lithography
CN111349891A (zh) * 2018-12-24 2020-06-30 北京铂阳顶荣光伏科技有限公司 一种共蒸发系统及检测方法
CN114709089A (zh) * 2022-04-06 2022-07-05 安徽联盈控电子科技有限公司 一种牛角电容再生电压的消除检测装置

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5149421B2 (ja) * 1972-07-24 1976-12-27
SE411392B (sv) * 1977-12-09 1979-12-17 Inst Mikrovagsteknik Vid Tekni Metanordning for kapacitiv bestemning av det inbordes leget hos tva relativt varandra rorliga delar
JPS5780503A (en) * 1980-11-10 1982-05-20 Nippon Soken Inc Electrostatic capacity type distance measuring apparatus
US4456934A (en) * 1982-05-10 1984-06-26 Kollmorgen Technologies Corporation Linear positioning system
JPS58187131U (ja) * 1982-06-05 1983-12-12 松下電器産業株式会社 スライドコンデンサ
JPS58187132U (ja) * 1982-06-07 1983-12-12 松下電器産業株式会社 スライドコンデンサ
CH648929A5 (fr) * 1982-07-07 1985-04-15 Tesa Sa Dispositif de mesure capacitif de deplacement.
JPS6020113A (ja) * 1983-07-15 1985-02-01 Hitachi Ltd 回転信号発生器
JPS62148801A (ja) * 1985-12-24 1987-07-02 Seiko Epson Corp 容量形変位検出器
JPS6321815U (ja) * 1986-07-29 1988-02-13
US4893071A (en) * 1988-05-24 1990-01-09 American Telephone And Telegraph Company, At&T Bell Laboratories Capacitive incremental position measurement and motion control
JPH0318759A (ja) * 1989-06-15 1991-01-28 Akebono Brake Ind Co Ltd 輪速検出装置
JPH0361816A (ja) * 1989-07-31 1991-03-18 Tokin Corp 静電容量式リニアエンコーダ
JPH03125917A (ja) * 1989-10-12 1991-05-29 Tokin Corp 静電容量式リニアエンコーダ
JP3257864B2 (ja) * 1993-05-10 2002-02-18 株式会社村田製作所 コンデンサの製造方法
JP3235005B2 (ja) * 1993-09-14 2001-12-04 セイコープレシジョン株式会社 位置検出装置
JP3625530B2 (ja) * 1995-06-12 2005-03-02 ヒューレット・パッカード・カンパニー 位置検出装置及び位置検出方法
JPH0926427A (ja) * 1995-07-07 1997-01-28 Hewlett Packard Co <Hp> 位置決め装置、およびこれを用いたメディア移動型メモリ装置
JPH09196705A (ja) * 1996-01-23 1997-07-31 Mitsutoyo Corp 変位測定装置
JP2001352147A (ja) * 2000-06-06 2001-12-21 Mitsui Chemicals Inc 櫛形電極及びその製造方法
DE10035192C1 (de) * 2000-07-20 2001-10-11 Carl Mahr Holding Gmbh Kapazitiver Wegaufnehmer für stromsparende Messgeräte
JP3440936B2 (ja) * 2000-12-28 2003-08-25 サンケン電気株式会社 位置制御装置
JP2003185406A (ja) * 2001-12-18 2003-07-03 Minolta Co Ltd 位置検出装置
JP2004061355A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Alps Electric Co Ltd 回転検出装置
JP4467402B2 (ja) * 2004-10-22 2010-05-26 富士通株式会社 センサ装置
JP2007093287A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Tietech Co Ltd リニアモータ
EP2078981A1 (en) * 2008-01-10 2009-07-15 Dialog Imaging Systems GmbH Lens positioning system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009288058A (ja) 2009-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5171395B2 (ja) ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置
JP5153457B2 (ja) ステージの位置変動検出装置およびこれを備えた搬送装置
US20160341761A1 (en) Systems and methods for extracting system parameters from nonlinear periodic signals from sensors
JP2016004041A (ja) 変化する切欠きに対して繰り返して配置されたプレートを有するアブソリュート型エンコーダスケール
JP6121711B2 (ja) 渦電流探傷装置および渦電流探傷方法
JP6327874B2 (ja) 誘導型位置測定装置
CN104097113A (zh) 一种单级驱动定位装置及误差补偿方法
TW201545203A (zh) 用以決定前側圖案化用調整之背側基板紋理圖的產生系統及方法
JP7314349B2 (ja) 検査プローブ
JP6147658B2 (ja) 電磁誘導式位置検出器及び検出方法
US10191081B2 (en) Measuring method for atomic force microscope
JP2017067670A (ja) 変位測定装置
Jeon et al. Contactless suspension and transportation of glass panels by electrostatic forces
JP2017096906A (ja) トポグラフィ・プロフィール及び/又はトポグラフィ・イメージを測定する方法
WO2017208336A1 (ja) ワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工機の制御装置
JP6017096B1 (ja) ワイヤ放電加工機、ワイヤ放電加工機の制御装置の制御方法及び位置決め方法
US7458254B2 (en) Apparatus for evaluating piezoelectric film, and method for evaluating piezoelectric film
JP5955480B1 (ja) ワイヤ放電加工機およびワイヤ位置検出方法
TWI519791B (zh) 用於一光學輔助原子力顯微鏡系統的掃描樣本的方法及其裝置
JP2018031597A (ja) プローブユニット
JP4913467B2 (ja) 電位センサ
JP4607512B2 (ja) ステージのドリフト制御装置
JP3069931B2 (ja) 表面形状測定方法及び装置
JP2008145250A (ja) バリ検出方法及びバリ検出装置
JP2006118916A (ja) 表面情報計測装置及び表面情報計測方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees