JP5152688B2 - 防錆紙 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶部品や半導体製品、クリーンルームで使用される金属製品の包装に好適な防錆紙に関する。
従来より、金属製品の包装用紙としては、紙に防錆剤を塗布又は含浸した防錆紙が用いられている。防錆紙で包装することによって形成される密閉空間内を、防錆紙から揮発した防錆剤ガスで充満することにより、被包装物である金属の酸化を防止することができる。
防錆紙から昇華した防錆剤が、被包装物に対して防錆効果を発揮することから、防錆効果を長持ちさせるためには、防錆剤が徐々に昇華されるようにすることが望まれる。防錆剤の昇華速度を遅らせる手段としては、特許文献1(特開昭62−156399)に、クラフト紙等の紙に防錆剤を含浸又は表面に防錆剤を塗工することにより防錆層を形成し、防錆層の一面に防錆剤の昇華速度を調整するための調整層を設け、他面に防錆層の気化ガスの逸散を防止する遮断層を設けた防錆段ボール原紙が提案されている。ここで、調整層としては、30〜100g/m程度の高坪量の中性クラフト紙が用いられており、遮断層としてはポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム又は金属箔などが用いられている。
近年、液晶部品や半導体製品、クリーンルームで使用される金属製品の包装用防錆紙としては、塵埃の発生がほとんどないように、防錆層を構成する紙素材として無塵紙を用いた無塵防錆紙が用いられる。特許文献2(特開2001−347610)には、水分を遮断するために、防錆層の、包装時に外界側となる側に、水分遮断のための合成樹脂層を積層し、さらに、防錆層の伸縮率と合成樹脂層の伸縮率との差違によるカール発生を防止するために、合成樹脂層上に基紙を積層した防錆紙が提案されている。ここでは、防錆層として、無塵紙に防錆剤を塗布又は含浸させたものが用いられており、無塵紙の特性については特に限定されていない。
特開昭62−156399 特開2001−347610
包装時に外側となる面に、水分遮断とともに、防錆剤の揮発を防止できる合成樹脂層を積層した防錆紙であっても、防錆効果を更に長持ちさせるためには、防錆層に含まれる防錆剤量を多くするか、あるいは防錆剤の蒸散速度を遅くする必要がある。含浸等により防錆層に含まれる防錆層を多くすると、防錆層の被包装物と接触する側の面に防錆剤の結晶が析出、付着した状態となり、これが被包装物を汚染することになったり、発塵の原因となるため、クリーンルームに使用される部品、製品の包装用防錆紙としては好ましくない。
一方、防錆剤を多量に含浸させた防錆層を形成し、防錆層の被包装物と接触する側の面に無塵紙を積層する場合、介在する接着剤層あるいは無塵紙が、昇華により生じた防錆剤ガスの透過を妨げてしまい、防錆効果がなかなか現われないといった問題を生じる。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、クリーンルームで使用する製品や液晶部品など、高度な清浄性が要求される部品、製品の包装用防錆紙であって、しかも防錆効果が包装直後から発揮され、しかも防錆効果の持続性(徐放性)を満足できる防錆紙を提供することにある。
本発明の防錆紙は、無塵紙の片面に防錆剤層が積層され、該防錆剤層上に、該防錆剤の揮発を防止する合成樹脂層が積層された防錆紙であって、前記防錆剤層は前記無塵紙の片面に防錆剤を塗工してなるもので、該防錆剤は前記無塵紙に染みこむが、前記無塵紙の塗工面とは反対側の面には染み出でていないものである。
前記無塵紙は、透気度10秒以上500秒以下で且つ坪量40〜100g/m2及びステキヒトサイズ度20〜50秒である。本発明の防錆紙は、ガーレー剛度が0.1〜20mNであることが好ましく、前記防錆剤の塗工量は、乾燥重量で2〜50g/mであることが好ましく、前記防錆剤層が形成された無塵紙(防錆剤塗工紙)の透気度は10秒以上500秒以下であることが好ましい。また、前記合成樹脂層の膜厚は、5〜100μmであることが好ましい。
以上のような構成を有する本発明の防錆紙は、クリーンルームで使用される部品・製品包装用として好適である。
本発明の防錆紙は、防錆剤層が無塵紙に塗工されることで形成されているので、防錆剤塗工紙の状態での透気度を、無塵紙単独の透気度とほぼ等しい500秒未満とすることができるので、所望の防錆効果を発揮できる。しかも、防錆剤の塗工は、被包装物との接触面となる、無塵紙の塗工面と反対側の面まで染み出さないように行なわれているので、被包装物との接触面は無塵紙となり、清浄性が要求される被包装物表面の汚染を防止できる。
本発明の防錆紙は、図1に示すような構成を有している。すなわち、無塵紙1、無塵紙1の片面1aに積層された防錆剤層2、及び防錆剤層2上に積層された合成樹脂層3からなり、防錆剤層2に含まれる防錆剤は、無塵紙1の防錆剤が積層されている面1aから無塵紙1に染みこんでいるが、反対側の面1bにまでは染み出でていない。
無塵紙1は、クリーンルーム内で使用する用紙として用いられているもので、0.3μm以上の塵埃発生がほとんど見られないものである。具体的には、フィルムベースやスパンボンド法によって作られた合成紙、天然紙をベースに特殊樹脂を含浸した紙などが挙げられるが、本発明の防錆紙には、透気度500秒以下且つステキヒトサイズ度20〜50秒の無塵紙が用いられる。
ステキヒトサイズ度とは、JIS P8122(1976)に準じて測定される液体の浸透性を示す尺度の1つである。ステキヒトサイズ度が20秒未満では、液体の浸透性がよすぎて、防錆剤を塗工した際に、塗工面1aと反対側の面1b、すなわち被包装物との接触面となる塗工面と反対側の面にまで防錆剤が染み出し、被包装物を汚染してしまう。一方、50秒を越えると、無塵紙1に防錆剤が充分浸透できず、塗工ムラができて平滑な防錆剤層2を形成することができない。防錆剤層2の平滑度が低すぎると、合成樹脂層を積層した状態で積層面に空隙ができて、発塵の原因となる。
透気度とは、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000(紙及び板紙−平滑度及び透気度試験法−第2部:王研法)に基づいて測定される気体の透過性を示す尺度の1つである。透気度が500秒を越えると、防錆剤層2に含まれる防錆剤、及び無塵紙1に染みこんだ防錆剤が昇華することにより生じる防錆剤ガスが無塵紙1から蒸散しにくくなり、防錆効果を発揮するのが遅くなって、十分な防錆効果が得られない。
本発明で用いられる無塵紙1としては、上記ステキヒドサイズ度及び透気度を充足するものであればよいが、一般に、フィルムベース、スパンボンド法からなる合成紙よりも、天然パルプに樹脂を含浸させたタイプの無塵紙の方が、上記要件を充足させやすい。
無塵紙1の坪量は40〜100g/mが好ましい。坪量が40g/m未満では紙腰が弱くなって、合成樹脂層のラミネート時やラミネート加工機走行時に、無塵紙1に皺が生じやすくなる。一方、坪量が100g/mを超える場合、紙腰が強くなりすぎて、包装紙として取扱いにくいものになる。
また、無塵紙1の厚みは、包装紙として求められる紙腰、上記ステキヒトサイズ度、及び透気度を充足するように、適宜選択されるが、通常、30〜250μmの範囲で選択される。
防錆剤層2は、無塵紙1の片面1aに防錆剤を塗工することにより形成される。防錆剤としては、揮発性の防錆剤として用いられている公知のものを使用できる。このような防錆剤としては、例えば、亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム、カプリル酸ジシクロヘキシルアンモニウム、炭酸ジシクロヘキシルアンモニウム、亜硝酸ジイソプロピルアンモニウム、安息香酸モノエタノールアンモニウム、安息香酸ソーダ、安息香酸、カプリル酸、カプリン酸、安息香酸イソプロピル、安息香酸ブチル、桂皮酸ブチル、カルバミン酸アンモニウム、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、ヘキサメチレンテトラミン、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、尿素、チオ尿素、亜硝酸ソーダ等が挙げられ、被包装物の種類に応じて適宜選択される。
上記防錆剤は、単独で無塵紙に塗工してもよいし、1種又は2種以上の防錆剤を、水に分散、溶解又は混和して、50質量%以下の防錆剤液を調製し、さらに必要に応じてバインダー類、アルコール等の浸透剤等を添加して調製した塗工液として塗工してもよい。
防錆剤の塗工量は、塗工により防錆剤層2を形成でき且つ塗工面と反対側の面1bに染み出さない程度の量であり、かかる範囲内の量であれば、所期の防錆効果を一定期間以上持続できるように多いほどよい。具体的には、上記無塵紙との関係から、乾燥重量で2〜50g/mとなる量であることが好ましい。
防錆剤又は防錆剤含有塗工液の塗工方法は特に限定せず、通常バーコーター、ロールコーター、グラブアコーター、エアーナイフコーター等の塗工機を使って行うことができる。
無塵紙1に防錆剤層2を上記のようにして積層した状態(塗工無塵紙)で、透気度が500秒以下であることが好ましい。500秒を越えると、防錆剤の蒸散が遅く、包装後、形成される密閉空間内に防錆剤を充満させるのに時間がかかる。上記のような透気度500秒以下の無塵紙1を使用し、この無塵紙1上に直接防錆剤を塗工して防錆剤を形成しているので、塗工無塵紙としても、透気度500秒以下とすることができる。この点、防錆剤を含浸させた無塵紙を防錆層とし、更に無塵紙を積層する構成では、透気度500秒以下の無塵紙を使用しても、バインダー等の介在により、積層体として透気度500秒以下とすることは困難である。
防錆剤の塗工により形成された防錆剤層2上に積層される合成樹脂層3は、包装状態で外表面側となる塗工面側からの防錆剤の揮発を防止するために形成される。従って、気体不透過性の合成樹脂で構成されることが好ましく、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン酢酸ビニル樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、エチレンアクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、エチレンアクリル酸メチル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエステル等が用いられる。メタロセン触媒を用いて重合されたポリエチレン、ポリプロピレン等を用いてもよい。合成樹脂層3の厚みは特には限定しないが、5〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜40μmである。合成樹脂層3の厚みが10μm未満では防錆剤層2を均一にカバーすることが困難となる。一方、合成樹脂層3の厚みが40μmを超えても、塗工面側からの防錆剤の蒸散防止効果はほとんど同じで、100μmを越えると、防錆紙としての剛性が高くなりすぎて、包装紙として取扱いにくいものとなる。
合成樹脂層3は、上記合成樹脂からなるフィルムをラミネートすることによって形成してもよいし、防錆剤層2に溶融合成樹脂を押出ラミネーション法によって押出すことによって積層してもよい。
以上のようにして、得られた防錆紙は、JAPAN TAPPI NO40:2000に準じて測定されるガーレー剛度で0.1〜20mNの範囲であることが好ましい。ガーレー剛度が0.1mN未満の紙腰の場合、紙腰が弱すぎて包装作業性が劣る。一方、ガーレー剛度が20mNを超えると紙腰が強すぎて小さな金属製品の包装には不適である。
以上のような構成を有する防錆紙は、被包装物との接触面には、防錆剤の結晶が析出、付着していないので、クリーンルームで使用する製品など、クリーン度の要求が高い製品の包装紙として求められる無塵紙としての特性を保持している。さらに防錆剤の蒸散は、無塵紙1の通気性に応じて徐放することが可能である。
尚、図1に示す防錆紙は、無塵紙、防錆剤層、及び合成樹脂層から構成されていたが、本発明の防錆紙はこれに限定されない。防錆剤の昇華速度に影響与えない側の面、すなわち合成樹脂層上であれば、例えば防錆紙の補強や防錆紙のカール防止、合成樹脂層の耐湿の為等に、発塵性に問題のない層(紙材、合成樹脂層)をさらに積層してもよい。
〔測定評価方法〕
(1)ステキヒトサイズ度
JIS P8122に準じて測定した。すなわち、タテ×ヨコ×厚みが30mm×30mm×30mmの試験片を作製し、この試験片を20℃の2%のチオシアン酸アンモニウム溶液上に浮かべると同時に、同じ湿度の1%塩化第2鉄の溶液をピペットで1滴落とす。試験片の上下から浸透した両液が反応すると、赤色のチオシアン酸鉄が生成するので、この赤色の斑点が3個現れるまでの時間(秒)を測定し、これをステキヒトサイズ度とする。
(2)透気度
JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて、王研式透気度計(旭精工社製デジタル型王研式透気度・平滑度試験機)を用いて測定した。
(3)ガーレー剛性
タテ×ヨコ×厚みが38mm×25mmの試験片の一端を固定し、鉛直に保持した自由端に力を与え、一定速度で試験編を曲げていくときに要する荷重(mN)を、ガーレーこわさ試験機(熊谷理機工業社製のガーレーステフネステスター)を用いて測定した。
(4)坪量
JIS P8124(1998)に準じて測定した。紙1mあたりの質量(g)で表した値で、試験片20枚の平均値を算出して求めた。
(5)防錆剤の塗工性
無塵紙の片面に、鉄用防錆剤(安息香酸ソーダ)を固形分で15g/mとなるように塗工し、塗工のしやすさを、「○」(コーターで塗工できる)、「×」(コーターで塗工しても、塗工液がはじいてしまい、塗工できない)の2段階で評価した。
また、乾燥後の塗工面の性状、塗工面と反対側の面における防錆剤の染み出しの有無を目視で観察した。
(6)防錆効果
作成した防錆紙について、JIS Z1535(1994)の「5.6接触さび止め性」の試験を行なった。すなわち、錆試験片(鋼板)を防錆紙で包装し、粘着テープで密封した状態で、50±2℃に予熱したデシケータに入れて16時間保持した後、5±2℃に保持したデシケータ内に移して8時間保持した。これを1サイクルとして、4サイクル繰り返した後、試験片を取り出して、錆の発生の有無を調べた。
試験片に発錆のない場合を「○」、発錆が認められた場合を「×」とした。
〔防錆紙の作成〕
実施例1:
坪量64g/m、透気度100秒、ステキヒトサイズ度30秒の無塵紙(厚み77μm)の片面に、製鉄用防錆剤(安息香酸ソーダ)を固形分で15g/mとなるように、メイヤーバーを用いて塗工し、115℃で乾燥した。乾燥後、目視で観察したところ、防錆剤の塗工面には防錆剤層が形成されていることが認められたが、反対側の面には、防錆剤の染み出しは認められなかった。また、塗工後の透気度は100秒であった。
次いで、防錆剤層上に、ラミネート加工機で、20μmのポリエチレン樹脂フィルムをラミネートして、防錆紙を得、防錆効果を調べた。測定結果を表1に示す。
尚、得られた防錆紙について、ガーレー剛度を測定したところ、縦目0.96mN、横目0.35mNであった。
比較例1:
無塵紙として、坪量は同じであるが、透気度及びステキヒトサイズ度が表1のように異なっているものを使用した以外は、実施例1と同様にして防錆剤を塗工し、塗工無塵紙を作製した。塗工後、目視で観察したところ、塗工面の反対側の面にまで、防錆剤が染み出していた。
比較例2:
無塵紙として、坪量は同じであるが、透気度及びステキヒトサイズ度が表1のように異なっているものを使用した以外は、実施例1と同様にして防錆剤を塗工しようとしたところ、防錆剤が無塵紙表面ではじかれ、なかなか浸透しなかった。乾燥後、塗工面を目視で観察したところ、塗工ムラがみられ、平滑な防錆剤層が形成できていなかった。
比較例3:
無塵紙として、坪量は同じであるが、透気度及びステキヒトサイズ度が表1のように異なっているものを使用した以外は、実施例1と同様にして防錆剤を塗工し、防錆紙を作製した。
塗工面には平滑な防錆剤層が形成され、反対側の面にも、塗工液の染み出しは認められなかった。さらに実施例1と同様にして、ポリエチレン樹脂フィルムをラミネートして、防錆紙を得た。得られた防錆紙について、防錆効果を調べた。結果を表1に示す。
実施例2:
無塵紙として、秤量が実施例1と同じで、比較例1よりも透気度が小さく、ステキヒトサイズ度が大きいものを使用し、実施例1と同様にして防錆剤を塗工し、塗工無塵紙を作製した。平滑な防錆剤層を形成することができ、反対側の面に防錆剤の染み出しは認められなかった。次いで、実施例1と同様にして、防錆剤層上に、ラミネート加工機で、20μmのポリエチレン樹脂フィルムをラミネートして防錆紙を得、防錆効果を調べた。測定結果を表1に示す。
Figure 0005152688
表1からわかるように、坪量が同じ無塵紙であっても、ステキヒトサイズ度が小さすぎると、片面のみに防錆剤層を形成することが困難であり(比較例1)、逆にステキヒトサイズ度が50秒を越えると、平滑な防錆剤層を形成することが困難であった(比較例2)。一方、無塵紙のステキヒトサイズ度が20〜50秒で、片面に所望の防錆剤層を形成することができても、透気度が大きくなりすぎると、所望の防錆効果が得られなかった(比較例3)。
一方、ステキヒトサイズ度が20〜50秒で且つ透気度が500秒以下の防錆紙を使用した場合(実施例1,2)、いずれも反対面にまで防錆剤が染み出すことなく、防錆剤を塗工することができ、しかも所望の防錆効果を示した。ステキヒトサイズ度が20〜50秒であれば、透気度が比較例1よりも小さい無塵紙を用いても、防錆剤の塗工性に影響はなく、所望の防錆効果を示した(実施例2)。
被包装物との接触面には、防錆剤の析出、付着がなく、しかも防錆効果の持続性に優れているので、清浄性の要求が高い液晶製品やクリーンルームで使用するような部品、製品の防錆包装紙として好適である。
本発明の防錆紙の一実施態様を示す構成模式図である。
符号の説明
1 無塵紙
2 防錆剤層
3 合成樹脂層

Claims (6)

  1. 無塵紙の片面に防錆剤層が積層され、該防錆剤層上に、該防錆剤の揮発を防止する合成樹脂層が積層された防錆紙であって、
    前記無塵紙は、透気度10秒以上500秒以下で、且つ坪量40〜100g/m2及びステキヒトサイズ度20〜50秒であり、
    前記防錆剤層は前記無塵紙の片面に防錆剤を塗工してなるもので、該防錆剤は前記無塵紙に染みこむが、前記無塵紙の塗工面とは反対側の面には染み出でていない防錆紙。
  2. ガーレー剛度が0.1〜20mNである請求項1に記載の防錆紙。
  3. 前記防錆剤の塗工量は、乾燥重量で2〜50g/mである請求項1又は2に記載の防錆紙。
  4. 前記防錆剤層が形成された無塵紙(防錆剤塗工紙)の透気度は10秒以上500秒以下である請求項1〜3のいずれかに記載の防錆紙。
  5. 前記合成樹脂層の膜厚は、5〜100μmである請求項1〜4のいずれかに記載の防錆紙。
  6. クリーンルームで使用される部品・製品包装用である請求項1〜5のいずれかに記載の防錆紙。
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