JP5152558B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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例えば下記特許文献1では、電源から供給された交流電力が整流回路によって直流電力に変換され、さらに、この直流電力がインバータ回路によって所定の交流電力に変換されることで、モータへの印加電圧および周波数が制御されるようになっている。整流回路は、ダイオードブリッジや電圧平滑用のコンデンサを備えている。
しかしながら、この場合、電源の正極から各コンデンサをそれぞれ介して電源の負極に至る経路の抵抗が互いに等しくされていないと、インバータ回路に供給される電圧をより平滑にすることができず、インバータ回路における電力の逆変換を効率的に実施できなくなる。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、効率的な電力の変換を実施することができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
また、第1または第2のバスバーに上記第1、第2および第3の部分を設けることで、上記第1の接続点からモータ駆動回路の正極側の入力端子に至るまでの第1のバスバーの経路長と、上記第2の接続点からモータ駆動回路の負極側の入力端子に至るまでの第2のバスバーの経路長との和を調整し、この和を各電子素子に関して互いに等しくすることができる。
また、本発明において、上記第1および第2のバスバーのうちの内側に配置されたバスバーに設けられた上記折り返された部分は、上記電動モータの径方向に間隔を隔てて、略平行に配置された第1、第2および第3の部分を含んでいてもよい。この場合、上記第1、第2および第3の部分のそれぞれは、直線状であってもよい。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置を備える電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助する操舵補助機構5とを備えている。転舵機構4としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール21が回転駆動され、ウォームホイール21およびステアリングシャフト6が同行回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することで、転舵輪3が転舵され、運転者の操舵が補助されるようになっている。
図2は、操舵補助機構5の図解的な外観図である。図1および図2を参照して、減速機構19は、図1に示すように、伝動ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。また、ギヤハウジング22は、図2に示すように、ウォーム軸20が収容された駆動ギヤ収容部23と、ウォームホイール21が収容された従動ギヤ収容部24とを含む。ステアリングシャフト6は、従動ギヤ収容部24の挿通孔を挿通している。
モータハウジング25は、制御ハウジング30を介して、ギヤハウジング22に取り付けられている。すなわち、ギヤハウジング22とモータハウジング25との間には、制御ハウジング30が介在している。制御ハウジング30は、電動モータ18に対して電動モータ18の軸方向X1(周壁部26の軸方向)に隣接している。
図3は、制御ハウジング30をその上方から見た図解的な斜視図である。図3を参照して、制御ハウジング30は、一端が開放した概ね四角箱型の部材である。具体的には、制御ハウジング30は、一端が開放した概ね四角箱型の本体部31と、本体部31の底部から本体部31の開放側に向かって延びる筒状部32とを含む。本体部31および筒状部32は、単一の部材で一体に形成されている。また、筒状部32の内周は、中空になっている。
図4を参照して、ECU12は、上記パワー基板42と、複数の電子素子と、マイクロコンピュータ等を含む図示しない制御基板とを含む。パワー基板42は、例えば平面視において矩形にされており、その表面には、複数のスイッチング素子を含むモータ駆動回路43が形成されている。スイッチング素子としては、例えば、バイポーラトランジスタ、MOSFET、IGBT等が挙げられる。モータ駆動回路43は、制御基板上に取り付けられたマイクロコンピュータ等によって制御されるようになっている。
第1のバスバー46および第2のバスバー47は、それぞれ収容室S1内において筒状部32の周りに湾曲状に配置されている。本実施形態では、第1のバスバー46が湾曲内側に配置されている。第1のバスバー46および第2のバスバー47は、単位長さあたりの電気抵抗が等しくされている。
バッテリ45から供給される直流電力は、モータ駆動回路43と並列に接続された複数の同種のコンデンサ(本実施形態では3つ。第1のコンデンサ50、第2のコンデンサ51および第3のコンデンサ52)によって電圧が平滑にされた後、モータ駆動回路43に供給されるようになっている。また、モータ駆動回路43に供給された直流電力は、マイクロコンピュータ等による制御によってモータ駆動回路43で交流電力に変換された後、電動モータ18に供給されるようになっている。本実施形態では、複数の同種のコンデンサ50〜52が、複数の同数の電子素子として機能する。
本実施形態では、第1のバスバー46に折り返された部分A1を設けることで、バッテリ45の正極Pから各コンデンサ50〜52をそれぞれ介してバッテリ45の負極Nに至る経路の長さがそれぞれ調整され、互いに等しくされている。また、第1のバスバー46に折り返された部分A1を設けることで、モータ駆動回路43の正極側の入力端子43aから各コンデンサ50〜52をそれぞれ介してモータ駆動回路43の負極側の入力端子43bに至る経路の長さがそれぞれ調整され、互いに等しくされている。
図7は、バッテリ45の正極Pから各コンデンサ50〜52をそれぞれ介してバッテリ45の負極Nに至る経路の長さを説明するための第1のバスバー46および第2のバスバー47等の模式的な平面図である。また、図8は、第1のバスバー46および第2のバスバー47等を概念的に示す図である。図7における(a)、(b)、(c)では、それぞれ、バッテリ45の正極Pから、第1のコンデンサ50、第2のコンデンサ51または第3のコンデンサ52を介してバッテリ45の負極Nに至る経路にハッチングを施している。
図9は、モータ駆動回路43の正極側の入力端子43aから各コンデンサ50〜52をそれぞれ介してモータ駆動回路43の負極側の入力端子43bに至る経路の長さを説明するための第1のバスバー46および第2のバスバー47等の模式的な平面図である。また、図10は、第1のバスバー46および第2のバスバー47等を概念的に示す図である。図9における(a)、(b)、(c)では、それぞれ、モータ駆動回路43の正極側の入力端子43aから、第1のコンデンサ50、第2のコンデンサ51または第3のコンデンサ52を介してモータ駆動回路43の負極側の入力端子43bに至る経路にハッチングを施している。
図11を参照して、この図11に示す実施形態が、前述の実施形態と主に相違するのは、第1のバスバー146の一部である折り返された部分A2の第1の部分157、第2の部分158および第3の部分159、並びに、第3の部分159に近接する第2のバスバー147の近接部分147cが、平面視において、それぞれ直線状にされていることにある。また、第1の部分157、第2の部分158、第3の部分159および上記第2のバスバー147の近接部分147aは、それぞれ平行に配置されている。平面視において、上記近接部分147cは、第3の部分159に対して一定の間隔を隔てて平行に近接配置されている。
図12を参照して、この図12に示す実施形態が、図11に示す実施形態と主に相違するのは、グランドラインとしての電力供給線44bに接続された第2のバスバー247に折り返された部分A2が設けられていることにある。第2のバスバー247に近接する第1のバスバー246の近接部分246cは、直線状にされており、平面視において、第2のバスバー247の第1の部分157に対して一定間隔を隔てて平行に近接配置されている。
本実施形態では、上記バッテリ45側の経路の抵抗を互いに等しくすることができ、上記モータ駆動回路43側の経路の抵抗を互いに等しくすることができるとともに、電源ライン側の抵抗の増加を抑制しつつ、当該電源ライン側の抵抗と、グランドライン側の抵抗とをバランスさせることができる。すなわち、バッテリ45の正極Pからモータ駆動回路43の正極側の入力端子43aに至る経路の抵抗の増加を抑制しつつ、当該入力端子43aに至る経路の抵抗と、バッテリ45の負極Nからモータ駆動回路43の負極側の入力端子43bに至る経路の抵抗とを互いに等しくすることができる。
また、上述の実施形態では、折り返された部分A1,A2がクランク状である場合について説明したが、折り返された部分A1,A2は、クランク状に限らず、例えばS字状などの折り返し部分を含むその他の形状にされていてもよい。
Claims (9)
- 電源およびモータ駆動回路に並列に接続された複数の同種の電子素子と、
電源の正極とモータ駆動回路の正極側の入力端子とを接続する第1のバスバーと、
電源の負極とモータ駆動回路の負極側の入力端子とを接続する第2のバスバーとを備え、
各電子素子は、第1のバスバーに第1の接続点で接続された第1の端子と、第2のバスバーに第2の接続点で接続された第2の端子とを含み、
電源の正極から各電子素子をそれぞれ介して電源の負極に至る経路の抵抗が、互いに等しくされており、
モータ駆動回路の正極側の入力端子から各電子素子をそれぞれ介してモータ駆動回路の負極側の入力端子に至る経路の抵抗が、互いに等しくされており、
上記第1および第2のバスバーの一方は、モータ駆動回路に接続される電動モータの回転軸の軸方向に第1および第2のバスバーを見たときに、電動モータの回転軸に直交する径方向に第1および第2のバスバーが重なるように、上記第1および第2のバスバーの他方の径方向内側に配置されており、
上記第1および第2のバスバーのうちの内側に配置されたバスバーは、S字状またはクランク状に折り返された部分を含む、モータ制御装置。 - 請求項1において、上記第1の接続点から電源の正極に至るまでの第1のバスバーの経路長と、第2の接続点から電源の負極に至るまでの第2のバスバーの経路長との和が、各電子素子に関して互いに等しくされていることを特徴とするモータ制御装置。
- 請求項1または2において、上記第1の接続点からモータ駆動回路の正極側の入力端子に至るまでの第1のバスバーの経路長と、上記第2の接続点からモータ駆動回路の負極側の入力端子に至るまでの第2のバスバーの経路長との和が、各電子素子に関して互いに等しくされていることを特徴とするモータ制御装置。
- 請求項2または3において、各電子素子に関して、第1の端子の長さと第2の端子の長さとの和は、互いに等しくされていることを特徴とするモータ制御装置。
- 請求項2から4の何れか1項において、上記第1および第2のバスバーは湾曲状に配置され、
第1および第2のバスバーのうち湾曲内側に配置されたバスバーは、S字状またはクランク状をなすように互いに連結された湾曲状の第1、第2および第3の部分を含み、
上記第1、第2および第3の部分は、この順で湾曲内側から外側に並んでおり、
上記第2の部分の長手方向に並ぶように、各電子素子の同側の端子の接続点が配置されていることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項2から4の何れか1項において、上記第1および第2のバスバーの何れか一方はグランドラインに接続され、
上記グランドラインに接続されたバスバーは、S字状またはクランク状をなすように互いに連結された第1、第2および第3の部分を含み、
上記第2の部分の長手方向に並ぶように、各電子素子の同側の端子の接続点が配置されていることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1〜6の何れか1項において、上記電子素子はコンデンサを含むことを特徴とするモータ制御装置。
- 請求項1〜6の何れか1項において、上記電子素子はMOSFETを含むことを特徴とするモータ制御装置。
- 請求項1〜8の何れか1項において、上記第1および第2のバスバーのうちの内側に配置されたバスバーに設けられた上記折り返された部分は、上記電動モータの径方向に間隔を隔てて、略平行に配置された第1、第2および第3の部分を含み、
上記第1、第2および第3の部分のそれぞれは、直線状である、モータ制御装置。
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