JP7075587B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、前記ノイズキャンセル回路は、前記電源に対して前記三相インバータに並列に接続されたハーフブリッジ回路(41)と、前記ハーフブリッジ回路の中点と前記フレームグランドとの間に接続され、抵抗(46)、コイル(47)およびコンデンサ(48)の直列回路からなるRLC回路(42)とを含む、請求項1に記載のモータ制御装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置(EPS:electric power steering)1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
トーションバー10の近傍には、トルクセンサ11が配置されている。トルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルクTを検出する。この実施形態では、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクTは、たとえば、右方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、左方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクの大きさが大きくなるものとする。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ18は、この実施形態では、三相ブラシレスモータである。電動モータ18には、電動モータ18のロータの回転角を検出するための、例えばレゾルバからなる回転角センサ23が配置されている。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することによって、電動モータ18による操舵補助が可能となっている。
ECU12は、モータ駆動回路31と、ノイズキャンセル回路32と、マイクロコンピュータ33とを含んでいる。モータ駆動回路31は、電動モータ18に電力を供給するための回路である。ノイズキャンセル回路32は、コモンモードノイズを抑制するための回路である。モータ駆動回路31およびノイズキャンセル回路32は、マイクロコンピュータ(マイコン)33によって制御される。後述するように、モータ駆動回路31はインバータ制御部51によって制御され、ノイズキャンセル回路32はキャンセル回路制御部52によって制御される。
モータ駆動回路31は、三相インバータからなる。モータ駆動回路31は、電源(バッテリー)100に直列に接続された平滑コンデンサ101と、複数のスイッチング素子111~116と、複数のダイオード121~126とを含む。平滑コンデンサ101は、電源100の両端子間に接続されている。この実施形態では、各スイッチング素子111~116は、nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)から構成されている。以下において、スイッチング素子111~116をFET111~116という場合がある。
U相の上段FET111と下段FET112の接続点は、電動モータ18のU相ステータコイル18Uに接続されている。V相の上段FET113と下段FET114の接続点は、電動モータ18のV相ステータコイル18Vに接続されている。W相の上段FET115と下段FET116の接続点は、電動モータ18のW相ステータコイル18Wに接続されている。各FET111~116は、後述するインバータ制御部51から出力されるPWM信号に基づいて制御される。
RLC回路42は、抵抗46とコイル47とコンデンサ48との直列回路からなる。コイル47の一端に抵抗46が接続され、コイル47の他端にコンデンサ48が接続されている。RLC回路42の一端(抵抗46側の端)は、上段FET44と下段FET45との接続点に接続されている。RLC回路42の他端(コンデンサ48側の端)はフレーム130に接続されている。上段FET44と下段FET45との接続点(上段FET44のソース)は、プルダウン抵抗43を介して-電源ライン132に電気的に接続されている。
モータ駆動回路31と電動モータ18とを接続するための電力供給線には、2つの電流センサ25,26が設けられている。これらの電流センサ25,26は、モータ駆動回路31と電動モータ18とを接続するための3本の電力供給線のうち、2本の電力供給線に流れる相電流を検出できるように設けられている。
第1オンオフパターン:キャリアカウント開始から見て、上段FETオン状態→下段FETオン状態→上段FETオン状態へと変化するパターン。
第2オンオフパターン:キャリアカウント開始から見て、下段FETオン状態→上段FETオン状態→下段FETオン状態へと変化するパターン。
回転角推定部72は、前回の電流制御周期Taで取得された前回の電流制御周期Taの中央時点でのロータ回転角θ(m-1)を用いて、次式(1)に基づいて、次回の電流制御周期Taの中央時点でのロータ回転角θ(m+1)を推定する。
回転角推定部72によって推定された次回の電流制御周期Taでのロータ回転角θ(m+1)は、二相・三相変換部65に与えられる。
アシスト電流値設定部61は、トルクセンサ11によって検出される検出操舵トルクTと、車速センサ24によって検出される車速Vとに基づいて、アシスト電流値Ia*を電流制御周期Ta毎に設定する。検出操舵トルクTに対するアシスト電流値Ia*の設定例は、図5に示されている。検出操舵トルクTは、例えば右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、アシスト電流値Ia*は、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。アシスト電流値Ia*は、検出操舵トルクTの正の値に対しては正をとり、検出操舵トルクTの負の値に対しては負をとる。
PI制御部64は、電流偏差演算部63によって演算された電流偏差に対するPI演算を行なうことにより、電動モータ18に印加すべき二相電圧指令値Vdq *(d軸電圧指令値Vd *およびq軸電圧指令値Vq *)を生成する。この二相電圧指令値Vdq *は、二相・三相変換部65に与えられる。
PWMデューティ演算部66は、次回の電流制御周期Taに対する三相電圧指令値VUVW *に基づいて、次回の電流制御周期Taに対するU相PWMカウント(PWMデューティ)、V相PWMカウントおよびW相PWMカウントを生成して、コモンモードノイズ低減部67に与える。
=VU *×(500/Vb) …(2)
前記式(2)においてVbは、モータ駆動回路31の電源電圧(電源100の出力電圧)である。
上下段FETが第1オンオフパターンとなるように制御されるW相のPWMカウントCwは、前記式(2)の右辺のU相電圧指令値VU *の代わりにW相電圧指令値VW *を用いることによって演算することができる。
=500-{VV *×(500/Vb)} …(3)
前記式(3)においてVbは、モータ駆動回路31の電源電圧(電源100の出力電圧)である。
コモンモードノイズ低減部67は、ある相のスイッチング素子のオンオフによって生じるノイズ電流を、他の相のスイッチング素子のオンオフによって生じるノイズ電流によって相殺することにより、コモンモードノイズを低減するために設けられたものである。コモンモードノイズ低減部67は、PWMデューティ演算部66から与えられる次回の電流制御周期Taに対するU相PWMカウントCu、V相PWMカウントCvおよびW相PWMカウントCwに基づいて、コモンモードノイズを低減するための処理(ノイズ低減処理)を行う。これにより、次回の電流制御周期Ta内の各PWM周期Tcに対するU相PWMカウント、V相PWMカウントおよびW相PWMカウントが得られる。コモンモードノイズ低減部67の動作の詳細については、後述する。
第1PWM出力部68は、コモンモードノイズ低減部67から与えられた電流制御周期Ta内の各PWM周期Tcに対するU相PWMカウント、V相PWMカウントおよびW相PWMカウントを、複数の電流制御周期分にわたって記憶している。第1PWM出力部68は、前回の電流制御周期Taにおいてコモンモードノイズ低減部67から与えられた今回の電流制御周期Ta内の各PWM周期Tcに対するU相PWMカウント、V相PWMカウントおよびW相PWMカウントに基づいて、今回の電流制御周期Ta内の各PWM周期Tcに対するU相PWM信号、V相PWM信号およびW相PWM信号を生成して、モータ駆動回路31に供給する。具体的には、第1PWM出力部68は、今回の電流制御周期Ta内のPWM周期Tc毎に、当該電流制御周期Ta内の各PWM周期Tcに対するU相PWMカウント、V相PWMカウントおよびW相PWMカウントにそれぞれ対応するデューティのU相PWM信号、V相PWM信号およびW相PWM信号を生成して、モータ駆動回路31に供給する。
電流偏差演算部63およびPI制御部64は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、電動モータ18に流れるモータ電流が、電流指令値設定部62によって設定された二相電流指令値Idq *に近づくように制御される。
三相のうちのある1つの相の出力電圧(以下、第1の相電圧という)の波形が図6(a)である場合には、第1の相電圧に起因して、電動モータ18とフレームグランドとの間に存在する浮遊容量C1(図2参照)に流れる電流は、図6(c)に示すようになる。つまり、第1の相電圧の立下り時点t1で-方向の電流が浮遊容量C1に流れ、第1の相電圧の立上り時点t2で+方向の電流が浮遊容量C1に流れる。
ただし、コモンモードノイズ低減部67は、電流制御周期Ta内のPWM周期単位のPWMカウントの相毎の合計値が、対応する相の電流制御周期単位のPWMカウントに応じた値となるように、各PWM周期Tcの最終的なPWMカウントを設定する。この実施形態では、対応する相の電流制御周期単位のPWMカウントに応じた値は、対応する相の電流制御周期単位のPWMカウントに10を乗じた値である。
コモンモードノイズ低減部67(図3参照)は、まず、PWMデューティ演算部66から与えられる次回の電流制御周期Taに対するU相、V相およびW相のPWMカウントCu、CvおよびCwを、次回の電流制御周期Ta内の各PWM周期Tcに対するU相、V相およびW相のPWMカウントCu、CvおよびCwとして設定する(ステップS1)。
次に、コモンモードノイズ低減部67は、相毎に、デットタイムを考慮したスイッチングタイミングを設定する(ステップS2)。
この実施形態では、前述したように、キャリア波形は三角波であり、PWMカウントの出力可能カウントは0~500に設定されている。また、この実施形態では、デットタイムに相当するカウント値を10とする。
上下段FETが第2オンオフパターンとなるように制御されるV相(第2オンオフパターン相)の上段FET指令および下段FET指令について説明する。キャリアカウントが第2オンオフパターン相のPWMカウントよりも大きいときに、第2オンオフパターン相の上段FET指令がオン指令となるように、第2オンオフパターン相の上段FETのスイッチングタイミングが設定されている。つまり、キャリアカウントのアップカウント中にキャリアカウントが第2オンオフパターン相のPWMカウントと等しくなると(時点t2)、図9(e)に示すように、第2オンオフパターン相の上段FET指令は、オフ指令からオン指令に変化する。そして、キャリアカウントのダウンカウント中にキャリアカウントが第2オンオフパターン相のPWMカウントと等しくなると(時点t5)、第2オンオフパターン相の上段FET指令は、オン指令からオフ指令に変化する。
デットタイム期間中のある相の相電圧について、図10Aおよび図10Bを参照して説明する。ここでは、U相を例にとって説明するが、他の2つの相においても同様である。
ステップS2では、コモンモードノイズ低減部67は、ステップS1で設定された各相のPWM周期TcのPWMカウント毎に、当該相の相電圧のレベル変化タイミングに対応したPWMカウント(実タイミングでのPWMカウント)を演算する。
U相およびW相のPWMカウントCuおよびCwのうち、250未満のPWMカウントについては、コモンモードノイズ低減部67は、その値にデットタイムに相当するカウント値(この実施形態では“10”)を加算した値を、当該相の相電圧のレベル変化タイミングに対応するPWMカウントとして設定する。
V相のPWMカウントCvのうち、250未満のPWMカウントについては、コモンモードノイズ低減部67は、その値をそのまま、当該相の相電圧のレベル変化タイミングに対応するPWMカウントとして設定する。
基準相がA相またはB相であると判別された場合には(ステップS4:YES)、コモンモードノイズ低減部67は、第1のPWMカウント変更処理を行う(ステップS5)。
コモンモードノイズ低減部67は、ステップS2の処理によって設定されたPWMカウントに基づいて、第1カウント変更対象相である(C相(V相))および第2カウント変更対象相である(B相(W相))それぞれに対するふり幅規定値xを次のようにして演算する。コモンモードノイズ低減部67は、C相(V相)のPWMカウントと、ノイズ電流を相殺すべき基準相(A相(U相))のPWMカウントとの差の絶対値を、C相(V相)に対するふり幅規定値xとして演算する。
図11Bに示される各相のPWM周期単位のPWMカウントに基づいて設定された、C相(V相)およびB相(W相)の各PWM周期Tcのふり幅を、図12Bに示す。
また、コモンモードノイズ低減部67は、第1のPWMカウント変更処理によって得られた最終的なPWMカウントを、第1PWM出力部68に与える(ステップS7)。そして、コモンモードノイズ低減部67は、今回の電流制御周期Taでの処理を終了する。
また、実タイミンクでのPWMカウントは、図12Dに示すようになる。図12Dに示すように、奇数番目のPWM周期TcにおけるU相(第1オンオフパターン相)のPWMカウントは、V相(第2オンオフパターン相)のPWMカウントと一致している。このため、奇数番目のPWM周期Tcにおいて、U相の相電圧に起因して電動モータ18側の浮遊容量C1(図2参照)に流れるノイズ電流が、V相の相電圧に起因して電動モータ18側の浮遊容量C1に流れるノイズ電流によって相殺される。
この実施形態では、C相が基準相として設定された場合には、C相以外の2つの相のうちのいずれか一方をA相といい、他方をB相ということにする。この実施形態では、C相以外の2つの相であるU相およびW相のうちのU相をA相といい、W相をB相ということにする。
図13Bに示される各相のPWM周期単位のPWMカウントに基づいて設定された、V相およびV相の各PWM周期Tcのふり幅を、図14Bに示す。
また、コモンモードノイズ低減部67は、第2のPWMカウント変更処理によって得られた最終的なPWMカウントを、第1PWM出力部68に与える(ステップS10)。そして、コモンモードノイズ低減部67は、今回の電流制御周期Taでの処理を終了する。
また、実タイミンクでのPWMカウントは、図14Dに示すようになる。図14Dに示すように、奇数番目のPWM周期TcにおけるV相(第2オンオフパターン相)のPWMカウントは、U相(第1オンオフパターン相)のPWMカウントと一致している。このため、奇数番目のPWM周期Tcにおいて、V相の相電圧に起因して電動モータ18側の浮遊容量C1(図2参照)に流れるノイズ電流が、U相の相電圧に起因して電動モータ18側の浮遊容量C1に流れるノイズ電流によって相殺される。
PWMカウント設定部81は、コモンモードノイズ低減部67から与えられる実タイミングでのPWMカウントに基づいて、ノイズキャンセル回路32内のFET44,45をPWM制御するためのPWMカウントを設定する。具体的には、PWMカウント設定部81は、まず、実タイミングでのPWMカウントのうち、コモンモードノイズ低減部67によってノイズ電流が相殺されないPWMカウントのパターン(非キャンセルパターン)を抽出する。
次に、PWMカウント設定部81は、FET44,45をPWM制御するためのPWMカウントとして、抽出した非キャンセルパターンと同じパターンのPWMカウントを設定する。実タイミングでのPWMカウントが例えば図12Dである場合には、PWMカウント設定部81によって設定されるPWMカウントは、図15Aに示すようになる。
図16は、奇数番目のPWM周期TcにおけるW相の相電圧Vw、ノイズキャンセル回路32内の上段FET44に対する指令(上段FET指令)および下段FET45に対する指令(下段FET指令)等を示すタイムチャートである。
奇数番目のPWM周期TcにおけるW相の実タイミングでのPWMカウントは、図12Dに示すように”40”である。したがって、W相電圧Vwは、当該PWM周期Tcの開始時点からPWMカウントの”40”に相当する時間が経過した時点t2でHレベルからLレベルに変化し、時点t2から所定時間が経過した時点t3においてLレベルからHレベルに変化する(図16(a)参照)。
奇数番目のPWM周期Tcにおけるノイズキャンセル回路32に対するPWMカウント値は、図15Aに示すように”40”である。第2PWM出力部82は、第2のオンオフパターンでPWM信号を生成する。したがって、上段FET44に対する指令(上段FET指令)は、図16(c)に示すように、時点t2でオフ指令からオン指令に変化し、時点t3でオン指令からオフ指令に変化する。下段FET45に対する指令(下段FET指令)は、図16(d)に示すように、時点t2に対してデットタイムTdだけ早い時点(時点t1)において、オン指令からオフ指令に変化し、時点t3からデットタイムTdが経過した時点(時点t4)において、オフ指令からオン指令に変化する。デットタイムに相当するカウント値は、モータ駆動回路31で用いられたデットタイムと同様に”10”に設定される。
図17A~図17Cは、コモンモードノイズ電流に着目した等価回路である。W相電圧Vwの立ち下がりタイミングt2では、W相の相電圧Vwによって、図17Aの矢印Q1のようにコモンモードノイズ電流が流れる。また、この時点t2では、ノイズキャンセル回路32によって、図17Bの矢印Q2のようにノイズキャンセル電流が流れる。
このノイズキャンセル電流によって、時点t3において電動モータ18から浮遊容量C1を介してフレーム130に流れた+方向の電流は、図18Cに矢印Q3’で示すように、フレーム130からRLC回路42を介して流れる-方向の電流となり、さらに上段FET44を介して電動モータ18に流れる。これにより、電源ライン131,132とフレーム130との間の浮遊容量C2,C3に流れるコモンモード電流を抑制することができる。
キャンセル回路制御部52は、偶数番目のPWM周期Tcにおいても、前述した奇数番目のPWM周期Tcと同様な処理を行う。これにより、偶数番目のPWM周期Tcにおいて、コモンモードノイズ低減部67によって相殺できないノイズ電流に起因して、コモンモード電流であって、電源ライン131,132とフレーム130との間の浮遊容量C2,C3に流れるコモンモード電流を抑制することができる。
前述の実施形態では、ノイズキャンセル回路32内の上段FET44と下段FET45との接続点は、プルダウン抵抗43によってー電源ライン132に接続されている。しかしながら、図2に一点鎖線で示すように、上段FET44と下段FET45との接続点を、プルダウン抵抗43によってー電源ライン132に接続することなく、プルアップ抵抗49を介して+電源ライン131に接続するようにしてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (3)
- 電源の負極端子が接続されたフレームグランドに接続された筐体を有する電動モータを駆動するための三相インバータと、電流制御周期内に複数のPWM周期が含まれており、当該PWM周期毎に生成されるPWM周期単位のPWM信号に基づいて前記三相インバータを制御する制御部とを含むモータ制御装置であって、
前記電流制御周期毎に、三相各相の電流制御周期単位のPWMカウントを演算するPWMカウント演算部と、
前記PWMカウント演算部から与えられる各相の電流制御周期単位のPWMカウントを対応する相における当該電流制御周期内の各PWM周期に対するPWM周期単位のPWMカウントとして設定し、前記電流制御周期内のPWM周期単位のPWMカウントの相毎の合計値が、対応する相の前記電流制御周期単位のPWMカウントに応じた値となり、かつ前記電流制御周期内の各PWM周期において、前記三相のうちの任意の1つの相の相電圧に起因して前記フレームグランドに流れる電流が、他の2つの相のうちのいずれか一方の相の相電圧に起因して前記フレームグランドに流れる電流によって相殺されるように、当該PWM周期に対するPWM周期単位のPWMカウントを最終的なPWMカウントに変更するノイズ低減部と、
前記電流制御周期内の各PWM周期において、前記他の2つの相のうちの他方の相の相電圧に起因して前記フレームグランドに流れる電流に対して逆位相の電流を発生させるためのノイズキャンセル回路とを含む、モータ制御装置。 - 前記ノイズキャンセル回路は、
前記電源に対して前記三相インバータに並列に接続されたハーフブリッジ回路と、
前記ハーフブリッジ回路の中点と前記フレームグランドとの間に接続され、抵抗、コイルおよびコンデンサの直列回路からなるRLC回路とを含む、請求項1に記載のモータ制御装置。 - 前記ノイズ低減部は、
前記電流制御周期に対する各相の電流制御周期単位のPWMカウントを、対応する相における当該電流制御周期内の各PWM周期に対するPWM周期単位のPWMカウントとして設定する手段と、
前記電流制御周期内の各PWM周期において、前記他の2つの相のうちの一方の相のPWM周期単位のPWMカウントを、当該相の出力電圧波形が、前記任意の1つの相の出力電圧波形を反転させた波形となるように変更する手段とを含む、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
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