JP2014189174A - 電動パワーステアリング用の電子制御ユニット - Google Patents

電動パワーステアリング用の電子制御ユニット Download PDF

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Kazuki Harada
一樹 原田
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直樹 山本
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Abstract

【課題】 小型の電動パワーステアリング用の電子制御ユニットを提供する。
【解決手段】 電動モータ43と一体に形成される電動パワーステアリング用の電子制御ユニット43は、電動モータ43に駆動信号を供給するスイッチング回路110と、駆動信号の元となる電源電圧を平滑する電解コンデンサ210と、スイッチング回路110を制御する制御回路と、電源電圧を規定する外部のバッテリ61の正極の電位及び負極の電位をそれぞれ入力する正極端子B+及び負極端子B−で構成される入力端子と、正極端子B+の電位に含まれるノイズを吸収可能なコイル220と、他のノイズを吸収可能な第1〜第4のセラミックコンデンサC1〜C4と、スイッチング回路110を格納するユニットカバー420と、を備える。第1及び第2のセラミックコンデンサC1,C2は、コイル220の前段に設けられ、制御回路の電源は、コイル220の後段で生成される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電動パワーステアリング用の電子制御ユニット等に関する。
自動車等の車両は、電動パワーステアリング装置を備えることができ、電動パワーステアリング装置は、ステアリングハンドルへの運転者による操作によって生じるステアリング系での操舵トルクを補助する補助トルクを発生させる。補助トルクの発生により、電動パワーステアリング装置は、運転者の負担を軽減することができる。補助トルクを与える補助トルク機構は、ステアリング系の操舵トルクを操舵トルクセンサで検出し、この検出信号に基づき電子制御ユニットで駆動信号を発生し、この駆動信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータで発生し、補助トルクを減速機構を介してステアリング系に伝達する。
例えば特許文献1は、電動パワーステアリング用の電子制御ユニットの構造を開示する。特許文献1の図3のモータ制御装置200(電子制御ユニット)は、モータ100の側部に、モータ100と一体に形成されている。また、特許文献1の図10は、モータ制御装置200の回路構成を開示し、CFで示された位置にコモンフィルタを配置する代わりに、以下の(1)〜(3)を実施している。
(1)N側バスバ230BNNとPCB制御グラウンド225GS(制御モジュール220に実装)とをN側電源配線225Nで電気的に接続する。
(2)PCB制御グラウンド225GSとPCBパワーグラウンド225GPとをダイオード226Dを介して電気的に接続する。
(3)PCBパワーグラウンド225GPと下アーム側ソース端子LSとをゲート戻り線GPで電気的に接続する。
特開2010−63242号公報
一般に、電動パワーステアリング用の電子制御ユニットは、小型であることが望ましい。また、コモンフィルタは、コイルで構成されて、電子制御ユニットの小型を抑制してしまう。言い換えれば、電動モータと一体に形成される電動パワーステアリング用の電子制御ユニットでは、コイルで構成される大型のコモンフィルタを採用することができない。特許文献1の図10は、モータ100と一体に形成されるモータ制御装置200において、コモンフィルタを採用しないで半導体スイッチング素子SSWからのノイズを対策するものであるが、モータ100等のモータ制御装置200の外部からのノイズを対策するものではない。
本発明の1つの目的は、小型の電動パワーステアリング用の電子制御ユニットを提供することである。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び好ましい実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
本発明に従う第1の態様は、
電動モータと一体に形成される電動パワーステアリング用の電子制御ユニットであって、
前記電動モータに駆動信号を供給するスイッチング回路と、
前記駆動信号の元となる電源電圧を平滑する電解コンデンサと、
前記スイッチング回路を制御する制御回路と、
前記電源電圧を規定する外部のバッテリの正極の電位及び負極の電位をそれぞれ入力する正極端子及び負極端子で構成される入力端子と、
前記正極端子の前記電位に含まれるノイズを吸収可能なコイルと、
他のノイズを吸収可能な第1のセラミックコンデンサ、第2のセラミックコンデンサ、第3のセラミックコンデンサ及び第4のセラミックコンデンサと、
前記スイッチング回路及び前記電解コンデンサを格納するユニットカバーと、
を備え、
前記電解コンデンサの一端は、前記正極端子及び前記スイッチング回路に接続される第1の電位ラインに接続されるとともに、前記電解コンデンサの他端は、前記負極端子及び前記スイッチング回路に接続される第2の電位ラインに接続され、
前記コイルは、前記第1の電位ラインに直列に、前記電解コンデンサに対して前記スイッチング回路の側ではなく、前記正極端子の側に設けられ、
前記第1のセラミックコンデンサは、前記ユニットカバーに接続される第3の電位ラインと前記第1の電位ラインとの間に、前記スイッチング回路の前記側ではなく、前記正極端子の前記側に設けられ、
前記第1のセラミックコンデンサの容量よりも小さい容量を有する前記第2のセラミックコンデンサは、前記第3の電位ラインと前記第1の電位ラインとの間に、前記スイッチング回路の前記側ではなく、前記正極端子の前記側に設けられ、
前記第1のセラミックコンデンサの容量と同じ容量を有する前記第3のセラミックコンデンサは、前記第3の電位ラインと前記第2の電位ラインとの間に設けられ、
前記第2のセラミックコンデンサの容量と同じ容量を有する前記第4のセラミックコンデンサは、前記第3の電位ラインと前記第2の電位ラインとの間に設けられ、
前記第1のセラミックコンデンサ及び前記第2のセラミックコンデンサは、前記コイルの前段に設けられ、
前記制御回路の電源は、前記コイルの後段で生成されることを特徴とする電動パワーステアリング用の電子制御ユニットに関係する。
第1のセラミックコンデンサは、第1の電位ライン(外部のバッテリの正極の電位)と第3の電位ライン(ユニットカバーの電位)との間に設けられ、第1のセラミックコンデンサの容量と同じ容量を有する第3のセラミックコンデンサは、第3の電位ラインと第2の電位ライン(外部のバッテリの負極の電位)との間に設けられている。従って、コモンモードノイズが第1の電位ライン及び第2の電位ラインに伝導し、入力端子(正極端子、負極端子)を介して電子制御ユニットに進入しても、第1のセラミックコンデンサ及び第3のセラミックコンデンサで、コモンモードノイズを除去又は低減することができる。電子制御ユニットは、コモンフィルタとしてコイルを採用する必要がないので、小型の電動パワーステアリング用の電子制御ユニットを提供することができる。
さらに、第1のセラミックコンデンサの容量よりも小さい容量を有する第2のセラミックコンデンサは、第1の電位ラインと第3の電位ラインとの間に設けられ、第2のセラミックコンデンサの容量と同じ容量を有する第4のセラミックコンデンサは、第3の電位ラインと第2の電位ラインとの間に設けられている。コモンモードノイズが第1のセラミックコンデンサ及び第3のセラミックコンデンサで対処することができる周波数のコモンモードノイズ(低周波側のコモンモードノイズ)だけでなく、その周波数よりも高い周波数コモンモードノイズ(高周波側のコモンモードノイズ)を含む場合がある。このような場合、第2のセラミックコンデンサ及び第4のセラミックコンデンサで、高周波側のコモンモードノイズを除去又は低減することができる。従って、第1〜第4のセラミックコンデンサで、広範囲のコモンモードノイズを除去又は低減することができる。
仮に、コモンフィルタとして低周波側のコモンモードノイズに対処するコイルだけでなく、高周波側のコモンモードノイズに対処するコイルも採用する場合、電子制御ユニットの更なる大型化を招いてしまう。
加えて、コイルは、バッテリ61の正極の電位Bに含まれるノイズを吸収することができるだけでなく、制御回路からのノイズも吸収することができる。仮に、制御回路の電源が、コイルの前段で生成される場合、制御回路からのノイズが入力端子(正極端子、負極端子)、第1〜第4のセラミックコンデンサに到達してしまう。この場合、そのノイズがバッテリ、ユニットカバーにも到達して、そのノイズが増大してしまう。
本発明に従う第2の態様は、第1の態様において、
前記第1のセラミックコンデンサ及び前記第3のセラミックコンデンサの容量は、1[μF]〜10[μF]の範囲であってもよく、
前記第2のセラミックコンデンサ及び前記第4のセラミックコンデンサの容量は、1000[pF]〜0.47[μF]の範囲であってもよい。
第1のセラミックコンデンサ及び第3のセラミックコンデンサでAM周波数帯のコモンモードノイズ(低周波側のコモンモードノイズ)に対処することができるとともに、第2のセラミックコンデンサ及び第4のセラミックコンデンサでFM周波数帯のコモンモードノイズ(高周波側のコモンモードノイズ)に対処することができる。
仮に、コモンフィルタとしてAM周波数帯のコモンモードノイズに対処するコイルだけでなく、FM周波数帯のコモンモードノイズに対処するコイルも採用する場合、電子制御ユニットの更なる大型化を招いてしまう。
本発明に従う第3の態様は、第1又は第2の態様において、
前記コイルは、ノーマルフィルタとして機能してもよく、
前記第1のセラミックコンデンサ、前記第2のセラミックコンデンサ、前記第3のセラミックコンデンサ及び前記第4のセラミックコンデンサは、コモンフィルタとして機能してもよい。
ノーマルフィルタの前段にコモンフィルタを設ける電動パワーステアリング用の電子制御ユニットにより、広範囲のコモンモードノイズを除去又は低減することができる。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
電動パワーステアリング装置の概略構成例を示す。 本発明に従う電動パワーステアリング用の電子制御ユニットの外観例を示す。 図2のユニットカバーを含む電子制御ユニットの分解斜視図の1例を示す。 図3の第1の基板を表す回路構成図の1例を示す。 図5(A)は、図3の第1の基板の分解斜視図の1例を示し、図5(B)は、図5(A)の第1のコンポーネントの主構造の斜視図の1例を示す。 図3の第2の基板の機能ブロック図の1例を示す。 図7(A)は、図3の第1の基板及び中継部材の組み合わせ構造の斜視図の1例を示し、図7(B)は、図3の第1の基板、中継部材及び第2の基板の組み合わせ構造の斜視図の1例を示す。
以下に説明する好ましい実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
図1は、電動パワーステアリング装置10の概略構成例を示す。図1の例において、電動パワーステアリング装置10は、電動パワーステアリング用の電子制御ユニット(制御部とも言う。)42を備える。具体的には、電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル(例えばステアリングホイール)21から車両の操舵車輪(例えば前輪)29,29に至るステアリング系20に補助トルク(付加トルクとも言う。)を与える補助トルク機構40を備えている。
図1の例において、ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22(ステアリングコラムとも言う。)及び自在軸継手23,23を介して回転軸24(ピニオン軸、入力軸とも言う。)を連結し、回転軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のボールジョイント52,52、タイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。ラックアンドピニオン機構25は、回転軸24に有したピニオン31と、ラック軸26に有したラック32とを備える。
ステアリング系20によれば、運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、その操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25を介して、操舵車輪29,29を操舵することができる。
図1の例において、補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、この検出信号(トルク信号とも言う。)に基づき電子制御ユニット42で駆動信号を発生し、この駆動信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルク(付加トルク)を電動モータ43で発生し、補助トルクを減速機構44(例えばウォームギヤ機構)を介して回転軸24に伝達し、さらに、補助トルクを回転軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
補助トルクがステアリング系20に与えられる箇所によって、電動パワーステアリング装置10は、ピニオンアシスト型、ラックアシスト型、コラムアシスト型等に分類することができる。図1の電動パワーステアリング装置10は、ピニオンアシスト型を示しているが、電動パワーステアリング装置10は、ラックアシスト型、コラムアシスト型等に適用してもよい。
電動モータ43は、例えばブラシレスモータであり、ブラシレスモータにおけるロータの回転角又は電動モータ43の回転角(回転信号とも言う。)は、電子制御ユニット42によって検出される。ロータは、例えば永久磁石で構成され、電子制御ユニット42は、永久磁石(N極及びS極)の動きを磁気センサで検出することができる。
電子制御ユニット42は、例えば、電源回路、モータ電流(実電流)を検出する電流センサ、マイクロプロセッサ、FETブリッジ回路、磁気センサ等によって構成される。電子制御ユニット42は、トルク信号だけでなく、例えば車速信号も、外部信号として入力することができる。外部機器60は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車内ネットワークで通信可能な他の電子制御ユニットであるが、例えば車速信号に相当する車速パルスを出力可能な車速センサでもよい。ここで、外部信号は、トルク信号等のシステム側の信号と車速信号等の車体側の信号(車体信号)とを含み、車体信号は、車速信号、エンジン回転数等の通信信号だけでなく、イグニッションスイッチのON/OFF信号を含むことができる。電子制御ユニット42のマイクロプロセッサは、例えばトルク信号、車速信号等に基づいて、電動モータ43をベクトル制御することができる。マイクロプロセッサによって制御されるFETブリッジ回路は、例えば、電動モータ43(ブラシレスモータ)に駆動電流(3相交流電流)を通電するスイッチング回路110,FET1,FET2,FET3,FET4,FET5,FET6(図4参照)によって構成される。磁気センサは、例えばホールIC310(図3参照)によって構成される。
このような電子制御ユニット42は、少なくとも操舵トルク(トルク信号)に基づいて目標電流を設定し、好ましくは、車速センサによって検出された車速(車速信号、車速パルス)及び磁気センサによって検出されたロータの回転角(回転信号)も考慮して、目標電流を設定する。電子制御ユニット42は、電流センサによって検出されたモータ電流(実電流)が目標電流に一致するように、電動モータ43の駆動電流(駆動信号)を制御することができる。
B+は、例えば車両に直流電源として設けられるバッテリ61の正極の電位を示し、B−は、そのバッテリ61の負極の電位を示し、負極の電位B−は、車両の車体に接地することができる。なお、電子制御ユニット42は、例えば外部コネクタ部440(図2参照)に入力端子B+,B−(第1の入力端子、バッテリ端子)を備え、外部コネクタ部440は、バッテリ61からの電力を電子制御ユニット42に供給することができ、電源電圧(正極の電位B+と負極の電位B−との差)は、電動モータ43の駆動信号の元となる。
電動パワーステアリング装置10によれば、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルク(付加トルク)を加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪29,29を操舵することができる。
図2は、本発明に従う電動パワーステアリング用の電子制御ユニットの外観例を示す。図2の例において、ユニットカバー420は、図1の電子制御ユニット42のカバーであり、モータカバー430は、図1の電動モータ43のカバーである。電動モータ43のモータ軸450の方向にユニットカバー420が配置されるように、電子制御ユニット42は、電動モータ430と一体に形成される。図2の例において、方向DR1が電動モータ43の上を指す場合、電子制御ユニット42は、電動モータ43の上部に電動モータ43と一体に形成することができる。なお、外部コネクタ部440は、モータ軸450の側部に位置し、外部のバッテリ61の正極の電位を入力する入力端子B+及び外部のバッテリ61の負極の電位を入力する入力端子B−を有するとともに、操舵トルクセンサ41等と電子制御ユニット42とを接続する少なくとも1つの端子460(第2の入力端子、信号端子)を有している(図3参照)。
図3は、図2のユニットカバー420を含む電子制御ユニット42の分解斜視図の1例を示す。図3の例において、電動パワーステアリング用の電子制御ユニット42は、第1の基板100、第2の基板300、中継部材150及びユニットカバー420を備える。但し、電子制御ユニット42は、図3の例に限定されず、言い換えれば、電子制御ユニット42が少なくとも図6で示されるようなコモンフィルタ(第1〜第4のセラミックコンデンサC1〜C4)を備える時にコモンフィルタとしてコイルを採用する必要がないので、小型の電動パワーステアリング用の電子制御ユニット42を提供することができる。ここで、第1の基板100は、電動モータ43に駆動信号を供給するスイッチング回路110と、駆動信号の元となる電源電圧を平滑する少なくとも1つの電解コンデンサ210とを有する。第2の基板300は、スイッチング回路110を制御する制御回路(図6参照)を有する。
図4は、図3の第1の基板100を表す回路構成図の1例を示す。図4の例において、B+は、図1のバッテリ61の正極の電位を入力する入力端子であり、B−は、バッテリ61の負極の電位を入力する入力端子であり、第1の基板100は、図2の電動モータ43の駆動信号をスイッチング回路110で生成し、駆動信号を出力する3つの出力端子U,V,Wを有する。ここで、駆動信号は、例えば図3の中継部材150の2つの入力端子B+,B−(第1の入力端子、バッテリ端子)から入力された電源電圧(正極の電位B+と負極の電位B−との差)に基づき生成される。なお、図3の中継部材150の外部コネクタ部440の入力端子の電位B+は、図3の第1の基板100又は図5(B)の第1の基板100の第1のコンポーネント101の接続端子H1,H2,H3の電位と同一であり、図3の中継部材150の外部コネクタ部440の入力端子の電位B−は、図3の第1の基板100又は図5(B)の第1の基板100の第1のコンポーネント101の接続端子L1の電位と同一である。
図4の例において、スイッチング回路110は、6つのFET1〜FET6から構成される3相FETブリッジ回路FET1〜FET6であり、正極の入力端子の電位B+のライン(第1の電位ライン)及び負極の入力端子の電位B−のライン(第2の電位ライン)に対して、少なくとも1つの電解コンデンサ210と並列に接続されている。スイッチング回路110は、FET以外の複数のスイッチングトランジスタ(例えばIGBT)で構成してもよい。なお、少なくとも1つの電解コンデンサ210は、例えば4つの電解コンデンサから構成される(図5(B)参照)。
FET1及びFET2は、正極の電位B+のラインと負極の電位B−のラインとの間に直列に接続され、電動モータ43の例えばU巻線を流れるU相電流を生成することができる。U相電流を検出するための電流センサとして例えばシャント抵抗R1をFET2と負極の電位B−のラインとの間に設けることができ、U相電流を遮断可能な半導体リレーとして例えばFET7をFET1とFET2との接続ノードと電動モータ43への出力端子Uとの間に設けることができる。
FET3及びFET4は、正極の電位B+のラインと負極の電位B−のラインとの間に直列に接続され、電動モータ43の例えばV巻線を流れるV相電流を生成することができる。V相電流を検出するための電流センサとして例えばシャント抵抗R2をFET4と負極の電位B−のラインとの間に設けることができ、V相電流を遮断可能な半導体リレーとして例えばFET8をFET3とFET4との接続ノードと電動モータ43への出力端子Vとの間に設けることができる。
FET5及びFET6は、正極の電位B+のラインと負極の電位B−のラインとの間に直列に接続され、電動モータ43の例えばW巻線を流れるW相電流を生成することができる。W相電流を検出するための電流センサとして例えばシャント抵抗R3をFET6と負極の電位B−のラインとの間に設けることができ、W相電流を遮断可能な半導体リレーとして例えばFET9をFET5とFET6との接続ノードと電動モータ43への出力端子Wとの間に設けることができる。
図4の例において、スイッチング回路110は、駆動信号としてU相電流、V相電流及びW相電流を電動モータ43に供給することができ、少なくとも1つの電解コンデンサ210は、駆動信号の元となる電源電圧(正極の電位B+と負極の電位B−との差)を平滑することができる。FET1、FET3及びFET5は、バッテリ61からの電力を遮断可能な半導体リレーとして例えばFET10及びFET11、並びにノイズフィルタとして例えばコイル220を介して、正極の電位B+のラインに接続されている。ここで、コイル220は、正極の電位B+に含まれるノイズを吸収することができる。FET1〜FET11の各々は、図3の複数の信号線160のうちの対応する1つの信号線と接続される図示せぬゲートを有し、オン又はオフされる。
第1の基板100(パワー基板)は、ノイズフィルタとしてコイル220を有することができ、コイル220は、第1の電位ライン(B+)に直列に、電解コンデンサ210に対してスイッチング回路110の側ではなく、入力端子B+の側に設けられている。接続端子H1と接続端子H2との間に設けられるコイル220は、ノーマルノイズを除去又は低減することができ、ノーマルフィルタとして機能する。
なお、図4で省略され、図3で示される複数の信号線160のうちの対応する例えば3つの信号線は、図4のFET2とシャント抵抗R1との接続ノード、FET4とシャント抵抗R2との接続ノード及びFET6とシャント抵抗R3との接続ノードに接続され、これらの接続ノードの電位からU相電流、V相電流及びW相電流を求めることができる。
図4のFET1〜FET11及びシャント抵抗R1〜シャント抵抗R3は、図3の第1の基板100に設けられ(図5(A)参照)、図4の少なくとも1つの電解コンデンサ210及びコイル220は、第1のコンポーネント101(図5(A)参照)として図3の第1の基板100に設けられ、図4の出力端子U,V,W及び図4で省略される複数の信号線160は、第2のコンポーネント102(図5(A)参照)として図3の第1の基板100に設けられる。
図5(A)は、図3の第1の基板100の分解斜視図の1例を示し、図5(B)は、図5(A)の第1のコンポーネント101の主構造の斜視図の1例を示す。図5(A)の例において、第1の基板100は、FET1〜FET11及びシャント抵抗R1〜シャント抵抗R3と、第1のコンポーネント101及び第2のコンポーネント102とを有している。また、図5(B)の例において、4つの電解コンデンサ210と1つのコイル220と接続端子H1,H2,H3,L1とで第1のコンポーネント101の主構造を形成している。図5(A)のフレーム103は、接続端子H1,H2,H3,L1を例えば樹脂でモールドして形成され、フレーム103の底面(第1の面)に4つの電解コンデンサ210と1つのコイル220とが設けられる。ここで、4つの電解コンデンサ210と1つのコイル220とは、フレーム103の底面(第1の面)に例えば半田等の接合部材で固定することができる。同様に、複数の信号線160と3つの3つの出力端子U,V,Wとで第2のコンポーネント102の主構造を形成することができ、図5(A)のフレーム104は、複数の信号線160と3つの3つの出力端子U,V,Wとを例えば樹脂でモールドして形成される。
図6は、図3の第2の基板300の機能ブロック図の1例を示す。図3において、制御回路、入力回路及び電源回路は、図示されず、省略されている一方、図6の例において、第2の基板300は、ホールIC310だけでなく、制御回路、入力回路及び電源回路も有することができる。また、図6の例において、第2の基板300の制御回路は、例えばマイクロプロセッサ及び駆動回路で構成されている。但し、第2の基板300は、図6の例に限定されず、言い換えれば、図6の例において、第2の基板300(制御基板)がコモンフィルタとして第1〜第4のセラミックコンデンサC1〜C4を備えているが、例えば第1の基板100(パワー基板)が第1〜第4のセラミックコンデンサC1〜C4を備えてもよい。
第2の基板300は、コモンフィルタとして機能する第1〜第4のセラミックコンデンサC1,C2,C3,C4を有し、第1のセラミックコンデンサC1は、第1の電位ライン(B+)と第3の電位ライン(ユニットカバー420の電位CASE)との間に、図4の電解コンデンサ210に対してスイッチング回路110の側ではなく、入力端子B+の側に設けられる。第1のセラミックコンデンサC1の容量と同じ容量を有する第3のセラミックコンデンサC3は、第3の電位ライン(CASE)と第2の電位ライン(B−)との間に設けられる。従って、コモンモードノイズが第1の電位ライン(B+)及び第2の電位ライン(B−)に伝導し、入力端子B+,B−を介して電子制御ユニット42に進入しても、第1のセラミックコンデンサC1及び第3のセラミックコンデンサC3で、コモンモードノイズを除去又は低減することができる。第2の基板300は、コモンフィルタとしてコイルを採用する必要がないので、小型の電子制御ユニット420を提供することができる。
さらに、第1のセラミックコンデンサC1の容量よりも小さい容量を有する第2のセラミックコンデンサC2は、第1の電位ライン(B+)と第3の電位ライン(CASE)との間に、図4の電解コンデンサ210に対してスイッチング回路110の側ではなく、入力端子B+の側に設けられる。第2のセラミックコンデンサC2の容量と同じ容量を有する第4のセラミックコンデンサC4は、第3の電位ライン(CASE)と第2の電位ライン(B−)との間に設けられている。
第1〜第4のセラミックコンデンサC1,C2,C3,C4は、図4のスイッチング回路110の前段に設けることができ、第1のセラミックコンデンサC1及び第2のセラミックコンデンサC2は、図4のコイル220の前段に設けることができ、接続端子H1から正極の電位B+を受け取ることができる。第1のセラミックコンデンサC1及び第3のセラミックコンデンサC3の容量は、例えば1[μF]〜10[μF]の範囲に設定されており、第2のセラミックコンデンサC2及び第4のセラミックコンデンサC2の容量は、例えば1000[pF]〜0.47[μF]の範囲に設定されている。
コモンモードノイズが第1のセラミックコンデンサC1及び第3のセラミックコンデンサC3で対処することができる例えばAM周波数帯の周波数のコモンモードノイズ(低周波側のコモンモードノイズ)だけでなく、その周波数よりも高い例えばFM周波数帯の周波数コモンモードノイズ(高周波側のコモンモードノイズ)を含む場合がある。このような場合、第2のセラミックコンデンサC2及び第4のセラミックコンデンサC4で、高周波側のコモンモードノイズを除去又は低減することができる。従って、第1〜第4のセラミックコンデンサC1,C2,C3,C4で、広範囲のコモンモードノイズを除去又は低減することができる。
仮に、第2の基板300がコモンフィルタとしてAM周波数帯のコモンモードノイズに対処するコイルだけでなく、FM周波数帯のコモンモードノイズに対処するコイルも採用する場合、電子制御ユニットの更なる大型化を招いてしまう。
加えて、第1〜第4のセラミックコンデンサC1,C2,C3,C4は、電動モータ430と一体に形成される電子制御ユニット42内に設置されるので、第1〜第4のセラミックコンデンサC1,C2,C3,C4と電動モータ430とを近づけることができる。従って、第1〜第4のセラミックコンデンサC1,C2,C3,C4は、電動モータ430に起因するコモンモードノイズを効果的に除去又は低減することができる。
図6の例において、電源回路は、ホールIC310、入力回路、マイクロプロセッサ及び駆動回路の電源を生成することができる。言い換えれば、電源回路は、バッテリ61の電源電圧(正極の電位B+と負極の電位B−との差)をロジックの電源電圧(電位Vと電位GNDとの差)に変換することができる。
ここで、電源回路は、図4のコイル220の後段に設けることができ、接続端子H2から正極の電位B+を受け取ることができる。コイル220は、バッテリ61の正極の電位B+に含まれるノイズを吸収することができるだけでなく、第2の基板300の例えば制御回路又は駆動回路からのノイズも吸収することができる。仮に、電源回路が、図4のコイル220の前段に設けられる場合、第2の基板300の例えば制御回路又は駆動回路からのノイズが入力端子B+,B−、第1〜第4のセラミックコンデンサC1,C2,C3,C4等に到達してしまう。この場合、そのノイズがバッテリ61、ユニットカバー420等にも到達して、そのノイズが増大してしまう。
図6の例において、制御回路は、少なくとも図4のスイッチング回路110(FET1〜FET6)を制御し、制御回路のマイクロプロセッサは、目標電流を設定することができる。目標電流は、入力回路を介して取り込まれるトルク信号及びモータ電流(実電流)、並びにホールIC310を介して取り込まれる回転信号等によって設定される。制御回路の駆動回路は、目標電流に基づいて、FET1〜FET6に対応する6つの制御信号(ゲート信号)を生成する。FET1〜FET6は、6つの制御信号(ゲート信号)によってオン又はオフされ、これにより、電動モータ43に駆動信号(駆動電流)が供給される。
制御回路は、半導体リレー(FET7〜FET11)を制御することもできる。この場合、制御回路のマイクロプロセッサは、FET7〜FET11の各々のオン又はオフを決定し、制御回路の駆動回路は、これらの決定に基づいて、FET7〜FET11に対応する5つの制御信号(ゲート信号)を生成することができる。図3の第1の基板100の複数の信号線160は、FET1〜FET11に対応する例えばゲート信号を運ぶだけでなく、シャント抵抗R1〜シャント抵抗R3の電位を示す信号も運ぶことができ、図4の回路構成図と図6の機能ブロック図とを電気的に接続することができる。
図7(A)は、図3の第1の基板100及び中継部材150の組み合わせ構造の斜視図の1例を示し、図7(B)は、図3の第1の基板100、中継部材150及び第2の基板300の組み合わせ構造の斜視図の1例を示す。図7(A)の例において、第1の基板100は、図4の正極の電位B+のライン上のノードとして、接続端子H1(第1の正極端子)を有するとともに、図4の負極の電位B−のライン上のノードとして、接続端子L1(第1の負極端子)を有している。ここで、接続端子H1(第1の正極端子)の一端(2つの突起部)は、中継部材150の外部コネクタ部440の入力端子B+(第2の正極端子)の一端(2つの突起部)と対向し、接続端子L1(第1の負極端子)の一端(2つの突起部)は、外部コネクタ部440の入力端子B−(第2の負極端子)の一端(2つの突起部)と対向している。なお、外部コネクタ部440の入力端子B+(第2の正極端子)の他端(1つの突起部)は、例えば、図1のバッテリ61の正極に接続され、外部コネクタ部440の入力端子B−(第2の負極端子)の他端(1つの突起部)は、バッテリ61の負極に接続される。
図7(B)の例において、接続端子H1(第1の正極端子)の一端(2つの突起部)及び中継部材150の入力端子B+(第2の正極端子)の一端(2つの突起部)は、第2の基板300を貫通し、図3に示される第2の基板300の接続領域106の例えば6つの孔のうちの2つの孔も貫通することができる。また、接続端子L1(第1の負極端子)の一端(2つの突起部)及び中継部材150の入力端子B−(第2の負極端子)の一端(2つの突起部)だけでなく、接続端子L1(第1の負極端子)のもう1つの端(もう1つの突起部)が、第2の基板300の接続領域106の例えば6つの孔のうちの3つの孔を貫通することができる。例えば、これらの5つの孔を貫通する接続端子H1、入力端子B+、接続端子L1、入力端子B−を第2の基板300の面(表面)に例えばフロー半田付けで一括して実装することができる。
接続端子H1の一端(2つの突起部)は、第2の基板300の面(表面)で中継部材150の入力端子B+の一端(2つの突起部)と対向しているので、例えばフロー半田付けによって入力端子B+が接続端子H1と接続され、バッテリ61の正極の電位B+が接続端子H1まで到達する。ここで、接続端子H1の2つの突起部のうちの一方及び他方が、それぞれ、図6の例えば左側及び右側に対応し、バッテリ61の正極の電位B+は、接続端子H1を介して例えば図6の左側から右側に到達する。言い換えれば、接続端子H1の2つの突起部のうちの一方と他方との間に、図6の第1及び第2のセラミックコンデンサC1,C2が設けられている。
同様に、接続端子L1の一端(2つの突起部)は、第2の基板300の面(表面)で中継部材150の入力端子B−の一端(2つの突起部)と対向しているので、入力端子B−が接続端子L1と接続され、バッテリ61の負極の電位B−が接続端子L1まで到達する。ここで、接続端子L1の2つの突起部のうちの一方及び他方が、それぞれ、図6の例えば左側及び右側に対応し、バッテリ61の負極の電位B−は、接続端子L1を介して例えば図6の左側から右側に到達する。言い換えれば、接続端子L1の2つの突起部のうちの一方と他方との間に、図6の第3及び第4のセラミックコンデンサC3,C4が設けられている。
なお、接続端子H1は、コイル220を介して接続端子H2と接続され(図4参照)、接続端子H2の一端(1つの突起部)は、図3に示される第2の基板300の接続領域106の例えば6つの孔のうちの残りの1つの孔を貫通することができ、バッテリ61の正極の電位B+が接続端子H2を介して第2の基板300の電源回路(図6参照)まで到達する。また、バッテリ61の負極の電位B−が接続端子H1のもう1つの端(もう1つの突起部)を介して第2の基板300の電源回路(図6参照)まで到達する。
また、図3の例において、第2の基板300の接続領域107の孔に貫通可能な接続端子PGを備える中継部材150が図示され、中継部材150は、接続端子PGだけでなく入力端子B+,B−及び複数の端子460も例えば樹脂でモールドして形成される。接続端子PGは、雄ネジ290によってユニットカバー420の雌ネジ291に固定され(図7(A)参照)、接続端子PGは、ユニットカバー420と接続されことになる。ユニットカバー420の電位CASEは、接続端子PGまで到達し、これにより、接続端子PGを介して第2の基板300の図6に示される第3の電位ライン(ユニットカバー420の電位CASE)が形成される。
図7(A)の例において、中継部材150は、複数の端子(第2の入力端子、信号端子)460を有し、図7(B)の例において、複数の端子460は、図3に示される第2の基板300の接続領域461の複数の孔を貫通することができる。複数の端子460のうちの少なくとも1つの端子460がトルク信号(外部信号)を入力し、操舵トルクセンサ41で検出されるトルク信号は、少なくとも1つの端子460を介して第2の基板300の入力回路(図6参照)まで到達する。もちろん、入力回路は、外部信号として、トルク信号だけでなく、他の端子460を介して例えば車速信号等も入力することができる。
図7(A)の例において、中継部材150は、複数の信号線160を有し、図7(B)の例において、複数の信号線160は、図3に示される第2の基板300の接続領域161の複数の孔を貫通することができる。複数の信号線160の一部は、例えば、図6の制御回路の駆動回路から図4のスイッチング回路110(FET1〜FET6)に送られる制御信号を運び、これらの制御信号は、図6の制御回路の駆動回路まで到達する。また、複数の信号線160の残部は、例えば図4のシャント抵抗R1〜シャント抵抗R3の電位を示す信号(モータ電流)を運び、これらの信号は、図6の入力回路まで到達する。
図7(B)の例において、接続端子H1(第1の正極端子)、入力端子B+(第2の正極端子)、接続端子L1(第1の負極端子)、入力端子B−(第2の負極端子)、接続端子PGは、複数の端子460(第2の入力端子)及び複数の信号線160と一緒に、例えばフロー半田付けによって第2の基板300の面(表面)に面実装されるので、電子制御ユニット42の製造工程を簡略化することが可能となる。加えて、例えばトルク信号を入力する少なくとも1つの端子460(第2の入力端子)を第2の基板300の面(表面)に実装する時に、接続端子H1(第1の正極端子)の一端(2つの突起部)と入力端子B+(第2の正極端子)の一端(2つの突起部)との接続だけでなく、接続端子L1(第1の負極端子)の一端(2つの突起部)と入力端子B−(第2の負極端子)の一端(2つの突起部)との接続も、第2の基板300の面(表面)で実行することができる。
なお、特許文献1の図4、図5において、バッテリBAの電位を表すバスバ230Bは、電解コンデンサC2、C3、リレーRY1等の電気部品と溶接で接続されるので(特許文献1の段落[0040])、モータ制御装置200(電子制御ユニット)の製造工程が複雑又は煩雑となってしまう。加えて、特許文献1の図4において、制御モジュール220へのトルクセンサTSの接続と、バスバ230Bへの電解コンデンサC2、C3、リレーRY1等の電気部品の接続とは、別々に実行する必要がある。
図7(A)の例において、図3に示される中継部材150の孔部155は、複数の孔152を含み、図7(B)の例において、複数の信号線160の各々は、中継部材150の複数の孔152のうちの1つの対応する孔152を介して、図3に示される第2の基板300の接続領域161の複数の接合部(例えば孔等)にガイドされている。
図6の制御回路から図4のスイッチング回路110に送られる制御信号を運ぶ信号線が複数の信号線160である場合、複数の信号線160の各々は、制御回路を有する第2の基板300に接合又は実装される必要がある。この時、複数の信号線160の各々が、中継部材150の複数の孔152のうちの1つの対応する孔152を介して、第2の基板300の複数の接合部のうちの1つの対応する接合部にガイドされるので、複数の信号線160の各々は、第2の基板300に接合又は実装され易い。
図3の例において、中継部材150は、電源電圧を入力する入力端子B+,B−と孔部155とを有し、孔部155(151,152,153)に、制御回路からスイッチング回路110に送られる制御信号を運ぶ信号線160と、駆動信号を出力する出力端子U,V,W(モータ端子)と、第1のコンポーネント101(図5(A)参照)とが挿入される。ユニットカバー420は、第1の基板100を格納することができる。ユニットカバー420の頂部の開口部425は、モータカバー430によって閉じられている(図2参照)。なお、中継部材150の凸部423及び外部コネクタ部440は、それぞれ、ユニットカバー420の側部の凹部421,422に嵌まることができ、中継部材150の側部の板状の蓋428は、開口部426を閉じることができる。
ユニットカバー420の開口部425は、モータカバー430によって閉じられているので、電子制御ユニット42は、独立した部品である蓋(例えば特許文献1の図1の金属筐体240)を備える必要がない。電子制御ユニット42を構成する部品の数を減少することにより、小型の電動パワーステアリング用の電子制御ユニット42を提供することができる。なお、ユニットカバー420の開口部426は、例えば特許文献1の図1のカバー250Mに対応する。
さらに、電子制御ユニット42を示す図3及びモータカバー430を示す図2を参照すれば、第1の基板100、第2の基板200、中継部材150及びモータカバー430は、電動モータ43のモータ軸450の方向(方向DR1)に、第2の基板300、中継部材150、第1の基板100及びモータカバー430の順で配置される。これにより、電子制御ユニット42は、電動モータ43の上部又は下部に、言い換えれば、電動モータ43の例えば背面に、電動モータ43と一体に形成することができ、電子制御ユニット42の出っ張りを抑制し、小型の電子制御ユニット42を提供することができる。従って、電子制御ユニット42及び電動モータ43を電動パワーステアリング装置10又は減速機構44に組み込む際、配置又は設計の自由度が高い。
なお、特許文献1の図2において、モータ制御装置200(電子制御ユニット)は、モータ100の側部に、モータ100と一体に形成され、モータ制御装置200自身が全体として出っ張りを形成する。従って、モータ制御装置200及びモータ100を電動パワーステアリング装置に組み込む際、配置又は設計の自由度が制限されてしまう。
図3の例において、第1の基板100は、例えば金属基板で構成され、ユニットカバー420は、例えば金属で構成され、第1の基板100とユニットカバー420との間に例えばグリス等の熱伝導部材424を介在させ、第1の基板100(パワー基板)の放熱性を高めることができる。具体的には、図4のスイッチング回路110(FET1〜FET6)で発生する熱は、図3の第1の基板100(金属基板)に伝わり易くなり、また、その第1の基板100(金属基板)に伝わった熱は、熱伝導部材424を介してユニットカバー420に伝わり易くなる。この時、ユニットカバー420(金属)に伝わった熱は、ユニットカバー420(金属)の外部に放出され易くなる。
なお、例えば放熱板等の放熱器として機能するユニットカバー420(金属)だけを準備すればよいので、(放熱器として機能しない)ユニットカバーと(ユニットカバーとして機能しない)放熱器との双方を準備する必要がない。また、図4の例において、第1の基板100は、FET7〜FET11で半導体リレーを採用したことで、第1の基板100の全体の高さを低くし(図3参照)、小型の電子制御ユニット42を提供することができる。
なお、図3の第1の基板100の面(表面)に、FET1〜FET11及びシャント抵抗R1〜シャント抵抗R3と、第1のコンポーネント101及び第2のコンポーネント102とを例えばリフロー半田付けで一括して実装することができる。言い換えれば、FET1〜FET11及びシャント抵抗R1〜シャント抵抗R3と、第1のコンポーネント101及び第2のコンポーネント102とは、第1の基板100に面実装することができる。具体的には、図5(A)の例において、第1の基板100の面(表面)とFET1〜FET11、シャント抵抗R1〜シャント抵抗R3等の部品との間には例えばクリーム半田(図示せず)等の接合部材が予め印刷され、そのクリーム半田の上に、FET1〜FET11、シャント抵抗R1〜シャント抵抗R3等の部品が取り付けられている。同様に、第1の基板100の面(表面)の接続領域105,162,163にも例えばクリーム半田(図示せず)等の接合部材が予め印刷され、そのクリーム半田の上に、第1のコンポーネント101及び第2のコンポーネント102を取り付けることができる。次に、これらのクリーム半田を加熱して、FET1〜FET11及びシャント抵抗R1〜シャント抵抗R3と、第1のコンポーネント101及び第2のコンポーネント102とが、第1の基板100の面(表面)に接続する。
このようにして形成される図3の第1の基板100では、例えば6つのFET1〜FET6及び4つの電解コンデンサ210が第1の基板100の面(表面)に実装される時に、4つの電解コンデンサ210は、第1の基板100の面(表面)と異なる(具体的には、直交する)第1の面(フレーム103の底面)に実装されている。言い換えれば、4つの電解コンデンサ210は、第1の基板100の面(表面)に立体的に配置することができる。特に、スイッチング回路110(例えばFET5,6)の上及び下に、それぞれ、少なくとも1つの電解コンデンサ210(例えば2つの電解コンデンサ210)及び第1の基板100が配置され(図5(A)参照)、これにより、電子制御ユニット42の出っ張りを抑制し、小型の電子制御ユニット42を提供することができる。また、なお、特許文献1の図1、図5及び図11において、DCモジュール230(ノーマルフィルタNF)及びパワーモジュール210は、平面的に配置されている。さらに、例えば6つのFET1〜FET6及び4つの電解コンデンサ210は、第1の基板100の面(表面)に一括して実装され得るので、電子制御ユニット42の製造工程を簡略化することが可能となる。
なお、特許文献1の図1、図5及び図11において、DCモジュール230又は電解コンデンサC2,C3は、パワーモジュール210に対して左又は右に配置されているので、言い換えれば、DCモジュール230及びパワーモジュール210は、平面的に配置されているので、モータ制御装置200の出っ張り又は大型化を招いてしまう。また、特許文献1の図1、図5及び図11において、DCモジュール230(ノーマルフィルタNF)及びパワーモジュール210は、平面的に配置されている。さらに、特許文献1の図14において、電解コンデンサC3の負極側の端子C3NTは、バスバ230BNNと溶接で接続され(特許文献1の段落[0045])、且つ特許文献1の図4において、バスバ230BNNは、パワーリードフレーム230BNと溶接で接続されるので(特許文献1の段落[0028])、モータ制御装置200(電子制御ユニット)の製造工程が複雑又は煩雑となってしまう。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
10・・・電動パワーステアリング装置、20・・・ステアリング系、21・・・ステアリングハンドル、22・・・ステアリングシャフト、23・・・自在軸継手、24・・・回転軸、25・・・ラックアンドピニオン機構、26・・・ラック軸、27・・・タイロッド、28・・・ナックル、29・・・操舵車輪、31・・・ピニオン、32・・・ラック、40・・・補助トルク機構、41・・・操舵トルクセンサ、42・・・電子制御ユニット(制御部)、43・・・電動モータ、44・・・減速機構、52・・・ボールジョイント、60・・・外部機器、61・・・バッテリ、100・・・第1の基板、101,102・・・コンポーネント、103,104・・・フレーム、105,106,107・・・接続領域、110・・・スイッチング回路、150・・・中継部材、151,152,153・・・孔、155・・・孔部、160・・・信号線、161,162,163・・・接続領域、210・・・電解コンデンサ、220・・・コイル、290・・・雄ネジ、291・・・雌ネジ、292・・・管、293,294・・・孔、300・・・第2の基板、310・・・ホールIC、390・・・雄ネジ、391・・・雌ネジ、420・・・ユニットカバー、421,422・・・凹部、423・・・凸部、424・・・熱伝導部材、425,426・・・開口部、428・・・蓋、430・・・モータカバー、431・・・凹部、440・・・外部コネクタ部、450・・・モータ軸、460・・・端子、461・・・接続領域、490・・・雄ネジ,491・・・雌ネジ、C1,C2,C3,C4・・・セラミックコンデンサ。

Claims (3)

  1. 電動モータと一体に形成される電動パワーステアリング用の電子制御ユニットであって、
    前記電動モータに駆動信号を供給するスイッチング回路と、
    前記駆動信号の元となる電源電圧を平滑する電解コンデンサと、
    前記スイッチング回路を制御する制御回路と、
    前記電源電圧を規定する外部のバッテリの正極の電位及び負極の電位をそれぞれ入力する正極端子及び負極端子で構成される入力端子と、
    前記正極端子の前記電位に含まれるノイズを吸収可能なコイルと、
    他のノイズを吸収可能な第1のセラミックコンデンサ、第2のセラミックコンデンサ、第3のセラミックコンデンサ及び第4のセラミックコンデンサと、
    前記スイッチング回路を格納するユニットカバーと、
    を備え、
    前記電解コンデンサの一端は、前記正極端子及び前記スイッチング回路に接続される第1の電位ラインに接続されるとともに、前記電解コンデンサの他端は、前記負極端子及び前記スイッチング回路に接続される第2の電位ラインに接続され、
    前記コイルは、前記第1の電位ラインに直列に、前記電解コンデンサに対して前記スイッチング回路の側ではなく、前記正極端子の側に設けられ、
    前記第1のセラミックコンデンサは、前記ユニットカバーに接続される第3の電位ラインと前記第1の電位ラインとの間に、前記スイッチング回路の前記側ではなく、前記正極端子の前記側に設けられ、
    前記第1のセラミックコンデンサの容量よりも小さい容量を有する前記第2のセラミックコンデンサは、前記第3の電位ラインと前記第1の電位ラインとの間に、前記スイッチング回路の前記側ではなく、前記正極端子の前記側に設けられ、
    前記第1のセラミックコンデンサの容量と同じ容量を有する前記第3のセラミックコンデンサは、前記第3の電位ラインと前記第2の電位ラインとの間に設けられ、
    前記第2のセラミックコンデンサの容量と同じ容量を有する前記第4のセラミックコンデンサは、前記第3の電位ラインと前記第2の電位ラインとの間に設けられ、
    前記第1のセラミックコンデンサ及び前記第2のセラミックコンデンサは、前記コイルの前段に設けられ、
    前記制御回路の電源は、前記コイルの後段で生成されることを特徴とする電動パワーステアリング用の電子制御ユニット。
  2. 前記第1のセラミックコンデンサ及び前記第3のセラミックコンデンサの容量は、1[μF]〜10[μF]の範囲であり、
    前記第2のセラミックコンデンサ及び前記第4のセラミックコンデンサの容量は、1000[pF]〜0.47[μF]の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング用の電子制御ユニット。
  3. 前記コイルは、ノーマルフィルタとして機能し、
    前記第1のセラミックコンデンサ、前記第2のセラミックコンデンサ、前記第3のセラミックコンデンサ及び前記第4のセラミックコンデンサは、コモンフィルタとして機能することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング用の電子制御ユニット。
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