JP5151967B2 - 自動変速機のオイルポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車輌に搭載される自動変速機のオイルポンプ装置に係り、詳しくは、油を給排する油路が穿設によって設けられるポンプカバーを備えた自動変速機のオイルポンプ装置に関する。
従来、例えば自動車等の車輌に搭載される自動変速機においては、各種の油圧制御や潤滑油の供給のために油圧を発生させるオイルポンプ装置が備えられている。このようなオイルポンプ装置は、駆動軸上で該駆動軸の回転に基づいて油圧を発生させるギヤやロータ等と、これらギヤやロータ等を収納する収納穴が形成されたポンプボディと、該ポンプボディに接合することで収納穴を閉塞するポンプカバーとを備えて構成されたものが多く採用されている。
このようなオイルポンプ装置は、トルクコンバータ等の発進装置と変速機構との間に配置され、自動変速機の油圧源となっており、これら発進装置と変速機構とを隔てる隔壁として使用されると共に、駆動軸を支持するフロントサポートとしても使用される。このため、ポンプボディやポンプカバーは、変速機構下部に配置されたバルブボディと変速機構の前方側に配置された係合要素、即ちクラッチやブレーキの油圧サーボや潤滑用油路や発進装置とをつなぐ多数の油路を内部に配した構成とされる。
これらの油路は、主にポンプボディやポンプカバーの外周側から内周側に向かって穿設することで形成される油路とされるが、これらポンプボディやポンプカバーの外周側は変速機構ケースの内径に合わせて大径であるのに対して、内周側はステータシャフトの外径に合わせた小径であるため、油路の外周端側はポンプボディやポンプカバーの概ね下半周部分に余裕を持って配列可能であるのに対して、内周側は概ね全周を取巻くように配列されるため、油路の配置が複雑となる。
ところで、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)タイプの車輌等に用いられる、車輌の進行方向に対して駆動軸が縦方向となる縦置き型の自動変速機では、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)タイプの車輌等に用いられる、車輌の進行方向に対して駆動軸が横方向となる横置き型の自動変速機に比して、軸方向の寸法に比較的余裕がある。このため、上記のようなオイルポンプ装置では、ポンプカバーの肉厚を多くし、該ポンプカバー内で上記油路を立体的に交差させることで複雑な油路の配置を可能にしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記横置き型の自動変速機においては、軸方向が車輌幅方向となるため、軸方向のコンパクト化が望まれており、オイルポンプ装置のポンプカバーの肉厚も薄くすることが望まれていた。そのため、このようなオイルポンプ装置では、ポンプボディとポンプカバーとの貼合面における収納穴の外周側に沿った弧状の溝を型によって形成し、ポンプボディとポンプカバーとを貼合することにより油路を形成し、ポンプカバーの肉厚の肥大化を防止するものでありながら複雑な油路の配置を可能にしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−17092号公報 特開平8−170591号公報
ところで、駆動軸に回転連結する外歯の歯車状に形成されたドライブギヤ及び該ドライブギヤに噛合する内歯の歯車状に形成されたドリブンギヤからなるポンプギヤを有するギヤ式のオイルポンプ装置においては、高効率化を図るために、上記収納穴に収納したポンプギヤの端面と、貼合したポンプカバーの閉塞面との隙間(以下、サイドクリアランスという)を小さく抑えることが望まれている。
しかし、一般にオイルポンプ装置のポンプボディにおいては、貼合面を基準として収納穴を切削加工しており、上記特許文献2に示すような、貼合面に油路を形成したオイルポンプ装置を用いた場合、ポンプボディとポンプカバーとの貼合面の面積が油路を形成することで大径化してしまい、該貼合面の平面度を良好にすることが困難となる。このため、収納穴の底面における平面度や平行度も良好にすることが困難となり、サイドクリアランスを小さく抑えることができず、高効率化の妨げとなる虞があった。
そこで本発明は、ポンプボディとポンプカバーとの貼合面の面積の小径化を図ることで、高効率化を図ることが可能な自動変速機のオイルポンプ装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る本発明は(例えば図1乃至図3参照)、駆動軸(7)に接続されたポンプギヤ(11)と、該ポンプギヤを収納する収納穴(12a)が形成されたポンプボディ(12)と、該ポンプボディの貼合面(12b)に貼合されて該ポンプギヤ(11)を封入するフランジ状部(13a)及び前記駆動軸(7)を貫通配置させる中空状部(13b)を有するポンプカバー(13)と、を備え、
該ポンプカバーのフランジ状部(13a)の外周一方側に配置された油圧制御装置(9)から、前記中空状部(13b)の内周面に形成された軸方向油路(M1,M2,M3,M4,M5,M6,M7)まで、該フランジ状部(13a)の外周側から穿設された複数の油路(L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7)を介して、少なくとも複数の摩擦係合要素(例えば5,C−1,C−3,C−4)用の係合圧(PSLU,PSLC1,PSLC3,PSLC4)、潤滑圧(PLUB)、発進装置(4)の循環入力圧(PINCIR)及び循環排出圧(POUTCIR)を導通する自動変速機(1)のオイルポンプ装置(10)において、
前記ポンプカバー(13)のフランジ状部(13a)に、前記油圧制御装置(9)が配置された位置とは異なる外周側から前記中空状部(13b)の軸方向油路(M5)に向けて、前記循環排出圧(POUTCIR)を排出する循環排出油路(L5)を穿設し、
前記ポンプボディ(12)に、前記ポンプカバー(13)の循環排出油路(L5)に導通し得る一方向弁(20)を配設し、該ポンプボディ(12)における前記油圧制御装置(9)が配置された位置とは異なる外周側から前記循環排出圧(POUTCIR)を排出し得るように構成し、
前記少なくとも複数の摩擦係合要素(例えば5,C−1,C−3,C−4)用の係合圧(PSLU,PSLC1,PSLC3,PSLC4)、潤滑圧(PLUB)、発進装置(4)の循環入力圧(PINCIR)を導通する複数の油路(L1,L2,L3,L4,L6,L7)を、前記油圧制御装置(9)が配置されている前記フランジ状部(13a)の外周側から前記中空状部(13b)の軸方向油路(M1,M2,M3,M4,M6,M7)に向けて、前記ポンプカバー(13)に対する穿設により構成した、
ことを特徴とする自動変速機のオイルポンプ装置(10)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図2参照)、前記少なくとも複数の摩擦係合要素(例えば5,C−1,C−3,C−4)用の係合圧(PSLU,PSLC1,PSLC3,PSLC4)、潤滑圧(PLUB)、発進装置(4)の循環入力圧(PINCIR)を導通する複数の油路(L1,L2,L3,L4,L6,L7)のうちの少なくとも1つ(L6)を、前記フランジ状部(13a)の外周側から穿設した2本の穿設孔(L6a,L6b)により角度変更するように形成してなる、
ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機のオイルポンプ装置(10)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図1及び図2参照)、前記ポンプカバー(13)のフランジ状部(13a)の前記循環排出圧(POUTCIR)を排出する前記循環排出油路(L5)と前記ポンプボディ(12)の一方向弁(20)とを連通する油路(21)を、前記ポンプカバー(13)の貼合面(13c)から穿設して形成してなる、
ことを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機のオイルポンプ装置(10)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図2参照)、前記ポンプカバー(13)及び前記ポンプボディ(12)は、前記駆動軸(7)を中心とした円周上に所定間隔を有して複数配置された締結部(13f,12e)にて締結され、
前記一方向弁(20)は、前記締結部(13f,12e)のうち隣接して配置される2つの前記締結部の間に配置されてなる、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機のオイルポンプ装置(10)にある。
請求項5に係る本発明は(例えば図1参照)、前記自動変速機は、少なくとも前記駆動軸(7)が車輌の進行方向に対して横方向となる横置き型の自動変速機(1)からなる、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機のオイルポンプ装置(10)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、ポンプカバーのフランジ状部に、循環排出圧を排出する循環排出油路を穿設し、ポンプボディに、該循環排出油路に導通し得る一方向弁を配設し、該ポンプボディにおける油圧制御装置が配置されていない外周側から循環排出圧を排出し得るように構成し、この他の複数の油路を、油圧制御装置が配置されているフランジ状部の外周側から中空状部の軸方向油路に向けて、ポンプカバーに対する穿設だけで構成したので、例えば貼合面に型によって油路を形成することなく複雑な油路の配置を可能にすることができ、ポンプボディとポンプカバーとの貼合面の面積を小径化することができ、貼合面及び収納穴の平面度を良好とすることができて、ポンプギヤのサイドクリアランスを小さくすることができ、オイルポンプ装置の高効率化を図ることができる。
請求項2に係る本発明によると、少なくとも複数の摩擦係合要素用の係合圧、潤滑圧、発進装置の循環入力圧を導通する複数の油路のうちの少なくとも1つを、フランジ状部の外周側から穿設した2本の穿設孔により角度変更するように形成するので、ポンプカバーにおける油圧制御装置の配置された外周側から油圧制御装置の配置されていない内周側の軸方向油路まで穿設孔のみによって油路を配置することができる。
請求項3に係る本発明によると、ポンプカバーのフランジ状部の循環排出圧を排出する油路とポンプボディの一方向弁とを連通する油路を、ポンプカバーの貼合面から穿設して形成するので、複雑な油路の配置をポンプカバーに対する穿設だけで構成することができる。
請求項4に係る本発明によると、ポンプカバー及びポンプボディは、駆動軸を中心とした円周上に所定間隔を有して複数配置された締結部にて締結され、一方向弁は、締結部のうち隣接して配置される2つの締結部の間に配置されているので、仕様の異なるオイルポンプ装置の場合にも、締結部の配置される円周上で確実に一方向弁を配置することができる。
請求項5に係る本発明によると、少なくとも駆動軸が車輌の進行方向に対して横方向となる横置き型の自動変速機にあって、オイルポンプ装置の高効率化を図ることができる。
以下、本発明に係る実施の形態を図1ないし図3に沿って説明する。図1は本実施の形態に係るオイルポンプ装置を示す側面断面図、図2は図1のポンプボディの一部とポンプカバーとを示すA−A矢視図、図3は本実施の形態に係る油圧制御装置の一部を示す回路図である。
まず、本発明を適用し得る自動変速機1の概略構成について説明する。例えばFFタイプ(フロントエンジン、フロントドライブ)の車輌に用いて好適な自動変速機1には、図1に示すように、エンジン(図示せず)の回転に基づいた回転が伝達し得る自動変速機1の駆動軸7が配置され、該駆動軸7と同軸上に発進装置4(図3参照)と、オイルポンプ装置10と、変速機構3とが配置されており、該変速機構3から出力される動力を、ディファレンシャル装置(図示せず)に、カウンタシャフト8を介して伝達する配置構成となっている。また、上記変速機構3は、ケース2の内部に収納されて配置されており、該ケース2の外面の一方側に油圧制御装置9(図3参照)が配置されている。
上記変速機構3は、駆動軸7上において、3つの回転要素を有する、いわゆるシングルピニオンプラネタリギヤからなるプラネタリギヤSPと、4つの回転要素を有する、いわゆるラビニヨ型プラネタリギヤからなるプラネタリギヤユニット(図示せず)とが備えられている。また、変速機構3には、これらプラネタリギヤSP及びプラネタリギヤユニットからなる変速歯車機構の動力伝達経路を形成するための複数のクラッチ(摩擦係合要素)(例えばC−1,C−2,・・・)やブレーキ(摩擦係合要素)(例えばB−1,・・・)を係脱する複数の油圧サーボが備えられており、これら複数の油圧サーボを制御する油圧制御装置9が備えられている。
上記発進装置4は、図3に示すように、エンジンの出力軸(図示せず)に対して接続された外摩擦板及び変速機構3の駆動軸7(図1参照)に対して接続された内摩擦板を有する油圧多板式からなる発進クラッチ5と、エンジンの出力軸(図示せず)に対して接続されたポンプインペラ6aと、作動流体を介して該ポンプインペラ6aの回転が伝達されるタービンランナ6bとを有するフルードカップリング装置6とを備えて構成されている。また、該フルードカップリング装置6は、例えばオフフェール等で発進クラッチ5が制御不能となった場合にも、流体伝動を行うことで車輌を移動可能にし、リンポンプホーム機能を達成するものである。
上記油圧制御装置9は、図3に示すように、ストレーナ14、詳しくは後述するオイルポンプ装置10、循環圧調圧バルブ30等を備えて構成されている。油圧制御装置9は、エンジンの回転に連動して駆動されるオイルポンプ装置10を備えており、該オイルポンプ装置10により不図示のオイルパンからストレーナ14を介してオイルを吸い上げる形で油圧を発生させている。上記オイルポンプ装置10により発生された油圧は、油路a1に出力されると共にプライマリレギュレータバルブ(図示せず)によってライン圧Pに調圧される。
循環圧調圧バルブ30は、スプール30pと、該スプール30pを上方に付勢するスプリング30sとを備えていると共に、該スプール30pの上方に油室30aと、上記ライン圧Pが入力される入力ポート30bと、出力ポート30cとを備えている。また、油室30aには、詳しくは後述する循環入力圧PINCIRがフィードバック圧として入力される。
循環圧調圧バルブ30のスプール30pの位置は、図中の上方側の状態であると、入力ポート30bと出力ポート30cとが連通し、また、スプール30pが図中の下方側の状態に移動されると入力ポート30bと出力ポート30cとの連通量(絞り量)が絞られて(遮断されて)いく。つまり入力ポート30bに入力されるライン圧Pが大きくなると油室30aに入力されるフィードバック圧も大きくなり、入力ポート30bと出力ポート30cとの連通量が絞られていく。これによって出力ポート30cより排出される油圧量が調整されることで、油路b1,b2,b3の油圧が循環入力圧PINCIRとして調圧され、チェックバルブ31及び油路c1を介して発進装置4の循環圧入力ポート4bに入力される。
また、発進装置4に入力された循環入力圧PINCIRは、発進クラッチ5の冷却及びフルードカップリング装置6の作動流体として循環した後、循環出力圧POUTCIRとして循環圧出力ポート4cから油路e1を介して後述するドレンチェックバルブ(一方向弁)20からドレーンされる。
また、油圧制御装置9には、図3に示した部分の他に、スロットル開度に基づいたセカンダリ圧PSECを調圧し、この際に排出する排圧を潤滑圧PLUBとして潤滑油路(図示せず)に出力するセカンダリレギュレータバルブ(図示せず)、車輌の走行状況に応じた不図示の電子制御装置からの信号に基づき、油路d1を介して上記発進クラッチ5の入力ポート4aに入力される係合圧PSLUを出力するリニアソレノイドバルブ(図示せず)、及び車輌の走行状況に応じた電子制御装置からの信号に基づき、上記クラッチ(C−1,C−3,C−4)等の油圧サーボに係合圧PSLC1,PSLC3,PSLC4を出力するリニアソレノイドバルブ(図示せず)等のバルブが備えられている。
さらに、油圧制御装置9には、図3に示したバルブや油路、及び上記不図示のバルブや油路の他にも、各種バルブや油路等が備えられているが、説明の便宜上、本発明の要部を除き、省略して説明する。
次に、本発明の要部であるオイルポンプ装置10の構成について図1及び図2に沿って説明する。上記オイルポンプ装置10は、図1及び図2に示すように、ポンプギヤ11と、該ポンプギヤ11を収納するポンプボディ12と、ポンプカバー13とによって構成されている。該ポンプギヤ11は、駆動軸7に回転連結されると共に外歯の歯車状に形成されたドライブギヤ11a、及び該ドライブギヤ11aに噛合する部分を有する内歯の歯車状に形成されたドリブンギヤ11bによって構成されている。
上記ポンプボディ12は、ポンプボディ12と貼合される貼合面12bの中心部分にポンプギヤ11が収納される収納穴12aが設けられており、該収納穴12aの底部には、駆動軸7が貫通配置される孔部12fが設けられている。また、収納穴12aの底部には、ポンプギヤ11に油を供給する供給油路12cと、ポンプギヤ11から油を排出する排出油路12dとが形成されている。さらに、ポンプボディ12には、駆動軸7が貫通配置される孔部12fを中心とした円周上に所定間隔を有して複数配置されると共に、内周面に雌ネジが形成された締結孔(締結部)12eが形成されている。
また、ポンプボディ12には、詳しくは後述する油路L5上、かつ図2中左方側の2つの上記締結孔12eの間で、該締結孔12eの配置される円周上の部分にドレンチェックバルブ20が配置されている。該ドレンチェックバルブ20は、上記発進装置4の循環圧出力ポート4cから出力された循環出力圧POUTCIRをドレーンする。さらに、ドレンチェックバルブ20は、循環出力圧POUTCIRをケース2の一部とポンプカバー13との間に排出しており、変速機構3の回転体(クラッチドラム)に直接かからないように構成されている。
上記ポンプカバー13は、平板状に形成されたフランジ状部13aと、駆動軸7が貫通配置される中空状部13bとによって構成されており、該フランジ状部13aには、上記ポンプギヤ11が収納される収納穴12aを閉塞すると共に上記ポンプボディ12の貼合面12bと貼合される貼合面13cを有している。また、該貼合面13c部分には、上記締結孔12eと同様に、駆動軸7が貫通配置される中空状部13bを中心とした円周上に所定間隔を有して複数配置された締結孔(締結部)13fが形成されており、これら複数の締結孔12e,13fにおいてボルト25によってポンプボディ12及びポンプカバー13が固定されている。
さらに、ポンプカバー13には、ポンプギヤ11に油を供給する供給油路12cに接続する供給油路13dと、ポンプギヤ11から油を排出する排出油路12dに接続する排出油路13eとが形成されている。また、ポンプカバー13の外周部分には、該ポンプカバー13を上記ケース2に複数のボルト26によって固定するための複数の締結孔13gが設けられている。なお、ポンプカバー13のフランジ状部13aは、後述する外周側から穿設によって形成される油路が、非連通状態で立体的に交差させることができない、薄肉の肉厚に形成されている。
ついで、ポンプカバー13に穿設によって形成される油路について説明する。ポンプカバー13には、油圧制御装置9と変速機構3のオイルポンプ装置10側に配置されたクラッチ(C−1,C−3,C−4)の油圧サーボや発進装置4や変速機構3との間で各油圧(PSLC1,PSLC3,PSLC4,PSLU,PINCIR,POUTCIR,PLUB)を給排するための油路が形成されている。これら油路は、油圧制御装置9の配置された(本実施の形態では、図2中右方側)ポンプカバー13の外周側から、中空状部13bの内周面に形成された軸方向油路M1,M2,M3,M4,M5,M6,M7に向けてドリル等による穿設によって形成される。
ポンプカバー13には、図2中右方側の2つの締結孔12eの間において、3本の油路L1,L2,L3が、それぞれ軸方向油路M1,M2,M3に向けて穿設されており、油路L1及びM1はクラッチC−1(図1参照)の係合圧PSLC1を導通し、油路L2及びM2は潤滑圧PLUBを導通し、油路L3及びM3はクラッチC−3(図1参照)の係合圧PSLC3を導通している。
また、ポンプカバー13には、図2中右下方側において、油路L4が軸方向油路M4に向けて穿設されており、油路L4及びM4はクラッチC−4(図示せず)の係合圧PSLC4を導通している。さらに、図2中右上方側において、油路L7が軸方向油路M7に向けて穿設されており、油路L7及びM7は発進装置4(図3参照)の循環入力圧PINCIRを導通している。
また、ポンプカバー13には、油路L7に隣接して該油路L7と平行に穿設された油路L6bと、図2中左上方側の外周側から軸方向油路M6に向けて穿設された穿設孔L6aとが形成されており、これら穿設孔L6b及びL6aが交差し、連通することで角度変更された油路L6が形成されている。該油路L6及びM6は発進クラッチ5の係合圧PSLUを導通している。
さらに、ポンプカバー13には、図2中左方側、即ち油圧制御装置9の配置位置とは反対側において、油路(循環排出油路)L5が軸方向油路M5に向けて穿設されており、油路L5及びM5は発進装置4(図3参照)の循環出力圧POUTCIRを導通している。また、油路L5には、上述したドレンチェックバルブ20とを連通する油路21が、ポンプカバー13の貼合面13cから、穿設されている。そして、循環出力圧POUTCIRは、発進装置4の循環圧出力ポート4cから軸方向油路M5、油路L5、及び油路21を介してドレンチェックバルブ20から排出される。なお、上記説明した図3に示す油路e1は、回路図内での概念であり上記軸方向油路M5、油路L5、及び油路21を含むものである。
なお、上記説明した油路L1,L2,L3,L4,L5,L7及び穿設孔L6a,L6bの外周側端部は閉栓されており、油路L1,L2,L3,L4,L7及び穿設孔L6bについては、これら閉栓部分より内周側に軸方向に形成された油路を介して油圧制御装置9に接続されている。
以上のように構成されたオイルポンプ装置10は、例えばエンジンの回転に基づく回転が駆動軸7に伝達され、該駆動軸7が回転駆動されると、駆動回転がドライブギヤ11aに伝達されて、オイルポンプとして作動される。ドライブギヤ11aが回転駆動されると、ドリブンギヤ11bは、従動回転される。すると、ドリブンギヤ11bの内歯とドライブギヤ11aの外歯との間には、両ギヤの回転駆動に伴い、吸入領域で広がっていき、排出領域で狭まっていくような移動油室が形成される。これにより、吸入領域で移動油室内に油が吸入され、排出領域で吸入された油が圧縮排出される。つまり、オイルポンプ装置10は、供給油路12cのオイルを吸入し、排出油路12dにオイルを圧縮排出して、油圧を発生させる。
以上のように本発明に係る自動変速機のオイルポンプ装置10によると、ポンプカバー13のフランジ状部13aに、循環排出圧POUTCIRを排出する循環排出油路L5を穿設し、ポンプボディ12に、該循環排出油路L5に導通し得るドレンチェックバルブ20を配設し、該ポンプボディ12における油圧制御装置9が配置されていない外周側から循環排出圧POUTCIRを排出し得るように構成し、この他の複数の油路L1,L2,L3,L4,L6,L7を、油圧制御装置9が配置されているフランジ状部13aの外周側から中空状部13bの軸方向油路M1,M2,M3,M4,M6,M7に向けて、ポンプカバー13に対する穿設だけで構成したので、例えばフランジ状部13aの肉厚が油路L1,L2,L3,L4,L6,L7による立体的な交差が不能な厚みである場合でも、例えば貼合面に型によって油路を形成することなく複雑な油路の配置を可能にすることができ、ポンプボディ12とポンプカバー13との貼合面12b,13cの面積を小径化することができ、貼合面12b,13c及び収納穴12aの平面度を良好とすることができて、ポンプギヤ11のサイドクリアランスを小さくすることができ、オイルポンプ装置10の高効率化を図ることができる。
また、少なくとも複数のクラッチ5,C−1,C−3,C−4等の係合圧PSLU,PSLC1,PSLC3,PSLC4、潤滑圧PLUB、発進装置の循環入力圧PINCIRを導通する複数の油路L1,L2,L3,L4,L6,L7のうちの少なくとも1つの油路L6を、フランジ状部13aの外周側から穿設した2本の穿設孔L6a,L6bにより角度変更するように形成するので、ポンプカバー13における油圧制御装置9の配置された外周側から油圧制御装置9の配置されていない内周側の軸方向油路まで穿設孔のみによって油路を配置することができる。
また、ポンプカバー13のフランジ状部13aの循環排出圧POUTCIRを排出する油路L5とポンプボディ12のドレンチェックバルブ20とを連通する油路21を、ポンプカバー13の貼合面13cから穿設して形成するので、複雑な油路の配置をポンプカバー13に対する穿設だけで構成することができる。
また、ポンプカバー13及びポンプボディ12は、駆動軸7を中心とした円周上に所定間隔を有して複数配置された締結部13f,12eにて締結され、ドレンチェックバルブ20は、締結部13f,12eのうち隣接して配置される2つの締結部13f,12eの間に配置されているので、仕様の異なるオイルポンプ装置の場合にも、締結部13f,12eの配置される円周上で確実に一方向弁を配置することができる。
なお、上記係合圧を給排する複数の摩擦係合要素は、発進クラッチ5及びクラッチC−1,C−3,C−4であるように説明したが、これに限らず、どのようなクラッチやブレーキに係合圧を給排するように構成しても本発明を適用できる。
本実施の形態に係るオイルポンプ装置を示す側面断面図。 図1のポンプボディの一部とポンプカバーとを示すA−A矢視図。 油圧制御装置の一部を示す回路図。
符号の説明
1 自動変速機
4 発進装置
5 摩擦係合要素(発進クラッチ)
7 駆動軸
9 油圧制御装置
10 オイルポンプ装置
11 ポンプギヤ
12 ポンプボディ
12a 収納穴
12b 貼合面
13 ポンプカバー
13a フランジ状部
13b 中空状部
13c 貼合面
13f,12e 締結部(締結孔)
20 一方向弁(ドレンチェックバルブ)
21 油路
C−1,C−3,C−4 摩擦係合要素(クラッチ)
L1,L2,L3,L4,L6,L7 油路
L5 循環排出油路
M1,M2,M3,M4,M5,M6,M7 軸方向油路
SLU,PSLC1,PSLC3,PSLC4 係合圧
LUB 潤滑圧
INCIR 循環入力圧
OUTCIR 循環排出圧

Claims (5)

  1. 駆動軸に接続されたポンプギヤと、該ポンプギヤを収納する収納穴が形成されたポンプボディと、該ポンプボディの貼合面に貼合されて該ポンプギヤを封入するフランジ状部及び前記駆動軸を貫通配置させる中空状部を有するポンプカバーと、を備え、
    該ポンプカバーのフランジ状部の外周一方側に配置された油圧制御装置から、前記中空状部の内周面に形成された軸方向油路まで、該フランジ状部の外周側から穿設された複数の油路を介して、少なくとも複数の摩擦係合要素用の係合圧、潤滑圧、発進装置の循環入力圧及び循環排出圧を導通する自動変速機のオイルポンプ装置において、
    前記ポンプカバーのフランジ状部に、前記油圧制御装置が配置された位置とは異なる外周側から前記中空状部の軸方向油路に向けて、前記循環排出圧を排出する循環排出油路を穿設し、
    前記ポンプボディに、前記ポンプカバーの循環排出油路に導通し得る一方向弁を配設し、該ポンプボディにおける前記油圧制御装置が配置された位置とは異なる外周側から前記循環排出圧を排出し得るように構成し、
    前記少なくとも複数の摩擦係合要素用の係合圧、潤滑圧、発進装置の循環入力圧を導通する複数の油路を、前記油圧制御装置が配置されている前記フランジ状部の外周側から前記中空状部の軸方向油路に向けて、前記ポンプカバーに対する穿設により構成した、
    ことを特徴とする自動変速機のオイルポンプ装置。
  2. 前記少なくとも複数の摩擦係合要素用の係合圧、潤滑圧、発進装置の循環入力圧を導通する複数の油路のうちの少なくとも1つを、前記フランジ状部の外周側から穿設した2本の穿設孔により角度変更するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機のオイルポンプ装置。
  3. 前記ポンプカバーのフランジ状部の前記循環排出圧を排出する前記循環排出油路と前記ポンプボディの一方向弁とを連通する油路を、前記ポンプカバーの貼合面から穿設して形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機のオイルポンプ装置。
  4. 前記ポンプカバー及び前記ポンプボディは、前記駆動軸を中心とした円周上に所定間隔を有して複数配置された締結部にて締結され、
    前記一方向弁は、前記締結部のうち隣接して配置される2つの前記締結部の間に配置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機のオイルポンプ装置。
  5. 前記自動変速機は、少なくとも前記駆動軸が車輌の進行方向に対して横方向となる横置き型の自動変速機からなる、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機のオイルポンプ装置。
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