JP5151639B2 - エレベータのフェッシャープレート装置 - Google Patents

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この発明は、エレベータのフェッシャープレート装置に関するものである。
建築基準法では、エレベータのフェッシャープレート装置の設置が義務付けられる。この基準法では、フェッシャープレート装置の幅は、かご出入口幅よりも広くすることが規定される。このフェッシャープレート装置により、何等かの事情で、かごが階間に停止したときに、人がかごの出入口を介して出ようとする場合でも、人がかごと昇降路内壁面との間から転落しないようになっている。
そして、かかるフェッシャープレート装置の一つとして、乗かご出入口の両側より内側に配設されて昇降路内壁面に固定した止め金具と、乗かご出入口の両側より内側で昇降方向に延びて配置されて止め金具に固定したフレームを設け、パネルをフレームに固定するものが提案されている。これにより、フェッシャープレート装置の据付性の向上が図られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−255936号公報
しかし、特許文献1記載のものは、パネルとフレームの固定穴を合わせ、工具を使用してリベットを打ち込んで固定するため、フェッシャープレート装置の据付性が格段に向上するとは言い難いものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、据付性が格段に向上したエレベータのフェッシャープレート装置を提供することである。
この発明に係るエレベータのフェッシャープレート装置は、かごの出入口幅よりも狭い幅で形成され、乗場の敷居と前記乗場の敷居に隣接した乗場ドア装置との間の空間に設けられ、昇降路中央側から前記空間を塞いだパネルと、前記かごが対向した場合に互いの反対向縁部が前記かごの出入口の側縁部よりも戸当り側に位置するように乗場側の前記昇降路内壁面に設けられ、前記パネルの鉛直方向への移動を案内するとともに、前記パネルの水平方向の移動を規制したパネル用ガイドレールと、前記パネル用ガイドレールの互いの反対向縁部側に配置され、互いの反対向縁部が前記かごの出入口の側縁部よりも戸袋側に位置する補助部材と、前記パネルの下方への移動を規制したパネル用支持体とを備えたものである。


この発明によれば、フェッシャープレート装置の据付性が格段に向上する。
この発明を実施するための最良の形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置の正面図である。図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置の平面図である。図3はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置の側面図である。図4はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネル用ガイドレール上端の拡大図である。図5は図1のA−A線における断面図である。
図において、1は乗場の敷居である。2は乗場の敷居1に隣接した乗場ドア装置である。そして、乗場の敷居1と乗場ドア装置2との間には、フェッシャープレート装置4が設けられる。このフェッシャープレート装置4により、何等かの事情で、かご(図示せず)が階間に停止したときに、人がかごの出入口を介して出ようとする場合でも、人がかごと昇降路内壁面3との間から転落しないようになっている。以下、本実施の形態におけるフェッシャープレート装置4の詳細を説明する。
5は複数枚のパネルである。これらのパネル5は、かごの出入口幅よりも広い幅で形成される。そして、これらのパネル5は、鉛直方向に並んだ状態で、乗場の敷居1と乗場ドア装置2との間の空間の略全高を塞ぐように配置される。6は一対のパネル用ガイドレールである。これらのパネル用ガイドレール6は、互いに水平方向に離れて、乗場の敷居1と乗場ドア装置2との間の空間の略全高に渡って鉛直方向に延びて配置される。そして、これらのパネル用ガイドレール6は、取付部材7を介して止め金具8により、乗場側の昇降路内壁面3に固定される。
かかるパネル用ガイドレール6の互いの対向面には、案内溝9が形成される。そして、パネル用ガイドレール6上端の対向面側かつ昇降路中央側には、第1切り欠き部10が設けられる。この第1切り欠き部は、互いの側面間の距離が、パネルの幅よりも長く形成される。そして、パネル用ガイドレールの第1切り欠き部10よりも昇降路内壁面3側には、取付ねじ穴11が設けられる。さらに、案内溝9下端には、ガイド板からなるパネル用支持体12が設けられる。
かかる構成のフェッシャープレート装置4においては、案内溝9により、パネル5の両側部が鉛直方向に案内され、パネル5の水平方向の移動が規制される。また、パネル用支持体12により、パネル5の下方への移動が規制される。なお、最上位のパネル5は、取付ねじ13により、パネル用ガイドレール6に締結される。この取付ねじ13は、取付ねじ穴11にねじ込まれるものである。
次に、フェッシャープレート装置4の据付手順を説明する。
まず、止め金具8が、昇降路内壁面3に固定される。そして、パネル用ガイドレール6が、取付部材7を介して止め金具8に固定される。かかる作業は、従来と同様に、行われる。そして、かごの出入口が、乗場の敷居1と乗場ドア装置2との間と同等高さになるように、かごが移動される。
かかる位置で、かごの戸(図示せず)が戸開される。そして、一枚目のパネル5が、かごの出入口を介して、パネル用ガイドレール6の第1切り欠き部10に挿入される。一枚目のパネル5は、自重により、下方へ移動し、パネル用支持体12に当接する。かかる位置で、一枚目のパネル5が保持される。その後、二枚目のパネル5が、パネル用ガイドレール6の第1切り欠き部10に挿入される。そして、二枚目のパネル5は、自重により、下方へ移動する。そして、二枚目のパネル5の下縁部が、一枚目のパネル5の上縁部に当接する。かかる位置で、二枚目のパネル5が保持される。
そして、順次、複数のパネル5がパネル用ガイドレール6の第1切り欠き部10に挿入される。そして、最上位のパネル5が取付ねじ13により、パネル用ガイドレール6に締結される。かかる手順で据え付けられたフェッシャープレート装置4において、パネル5の両側部は、パネル用ガイドレール6に鉛直方向の移動を案内されるとともに、水平方向の移動を規制される。また、これと同時に、パネル5は、パネル用支持体12に、下方から支持される。これにより、パネル5は、乗場と敷居と乗場ドア装置2のとの間に形成された空間を、昇降路中央側から塞ぐ位置に保持される。
以上で説明した実施の形態1によれば、最上位のパネル5以外、ねじ止め作業が不要となる。このため、フェッシャープレート装置4の据付性が格段に向上する。なお、パネル5は、パネル用ガイドレール6に挿入可能な構造であれば、特に限定されるものではない。
また、長いパネル用ガイドレール6の場合は、パネル用ガイドレール6中央の対向面側かつ昇降路中央側で、案内溝9に連結して設けられ、互いの側面間の距離が、パネル5の幅よりも長く形成されるとともに、パネル5の高さよりも高く形成された第2切り欠き部を備えてもよい。この場合、パネル用ガイドレール6下方側に配置されるパネル5を、第2切り欠き部から挿入することにより、より据付時間の短縮が図られる。
なお、本実施の形態のフェッシャープレート装置4においては、当然に、分解時の作業性も向上する。即ち、エレベータのフェッシャープレート装置4の設置から撤去までの工程全体において、歩留りが向上する。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネルの正面図である。図7はこの発明の実施の形態2におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネルの側面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1におけるパネル5は、複数枚で構成されていた。一方、実施の形態2におけるパネル14は、一枚で構成されている。このパネル14は、昇降路内壁面3方向及び昇降路中央方向に可撓性を有する。より具体的には、パネル14は、薄い板厚からなる。そして、パネル14は、適所を昇降路内壁面3方向又は昇降路中央方向に折り曲げられて波状に形成される。
かかる構成のパネル14は、パネル用ガイドレール6に、昇降路内壁面3方向及び昇降路中央方向の変形を規制される。かかる状態のパネル14は、かごの出入口から人の転落を防止する程度の剛性を有する。そして、パネル14上端には、取付穴14aが設けられる。パネル14は、取付穴14aを貫通する取付ねじ13により、パネル用ガイドレール6に締結される。
以上で説明した実施の形態2によれば、パネル5を複数枚用意する必要がない。このため、よりフェッシャープレート装置4の据付性が向上する。
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置の正面図である。図9はこの発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置の平面図である。図10はこの発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置の側面図である。図11はこの発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネル用ガイドレール上端の拡大図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1においては、パネル用ガイドレール6は、かごが対向した場合に、かごの出入口の側縁部よりも戸袋側に位置するように設けられていた。そして、パネル5は、かごの出入口幅よりも広い幅で形成されていた。
一方、実施の形態3においては、パネル用ガイドレール15は、かごの出入口の側縁部よりも戸当り側に位置するように設けられている。そして、パネル16は、かごの出入口幅よりも狭い幅で形成されている。
さらに、実施の形態3においては、取付部材17の他片が、パネル16と略同一平面上に配置される。即ち、取付部材17の他片は、パネル16とともに、乗場の敷居1と乗場ドア装置2との間の空間を、昇降路中央側から塞ぐ補助部材として機能する。
以上で説明した実施の形態3によれば、かご内から容易にパネル16をパネル用ガイドレール6に挿入することができる。このため、よりフェッシャープレート装置4の据付性が向上する。なお、本実施の形態では、パネル16及び取付部材17の他片が協働して、かごの出入口幅よりも広い範囲で、乗場の敷居1と乗場ドア装置2との間に形成された空間を、昇降路中央側から塞いでいる。このため、フェッシャープレート装置4の幅はかごの出入口幅よりも広くするという建築基準法の規定は、遵守される。
この発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置の正面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置の平面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置の側面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネル用ガイドレール上端の拡大図である。 図1のA−A線における断面図である。 この発明の実施の形態2におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネルの正面図である。 この発明の実施の形態2におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネルの側面図である。 この発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置の正面図である。 この発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置の平面図である。 この発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置の側面図である。 この発明の実施の形態3におけるエレベータのフェッシャープレート装置に利用されるパネル用ガイドレール上端の拡大図である。
符号の説明
1 乗場の敷居、 2 乗場ドア装置、 3 昇降路内壁面、
4 フェッシャープレート装置、 5 パネル、 6 パネル用ガイドレール、
7 取付部材、 8 止め金具、 9 案内溝、 10 第1切り欠き部、
11 取付ねじ穴、 12 パネル用支持体、 13 取付ねじ、 14 パネル、
14a 取付穴、 15 パネル用ガイドレール、 16 パネル、17 取付部材

Claims (6)

  1. かごの出入口幅よりも狭い幅で形成され、乗場の敷居と前記乗場の敷居に隣接した乗場ドア装置との間の空間に設けられ、昇降路中央側から前記空間を塞いだパネルと、
    前記かごが対向した場合に互いの反対向縁部が前記かごの出入口の側縁部よりも戸当り側に位置するように乗場側の前記昇降路内壁面に設けられ、前記パネルの鉛直方向への移動を案内するとともに、前記パネルの水平方向の移動を規制したパネル用ガイドレールと、
    前記パネル用ガイドレールの互いの反対向縁部側に配置され、互いの反対向縁部が前記かごの出入口の側縁部よりも戸袋側に位置する補助部材と、
    前記パネルの下方への移動を規制したパネル用支持体と、
    を備えたことを特徴とするエレベータのフェッシャープレート装置。
  2. 前記パネル用ガイドレールは、互いに水平方向に離れて設けられ、互いの対向面に形成された案内溝で、前記パネルの両側部の鉛直方向への移動を案内するとともに、前記パネルの水平方向への移動を規制したことを特徴とする請求項1記載のエレベータのフェッシャープレート装置。
  3. 前記パネル用ガイドレール上端の前記対向面側かつ前記昇降路中央側で、前記案内溝に連結して設けられ、互いの側面間の距離が、前記パネルの幅よりも長く形成された第1切り欠き部、
    を備えたことを特徴とする請求項2記載のエレベータのフェッシャープレート装置。
  4. 前記パネルは、鉛直方向の並んだ状態で、前記昇降路中央側から前記空間を塞ぐ複数枚からなり、
    前記パネル用ガイドレールは、前記パネルの鉛直方向の並びを維持したことを特徴とする請求項3記載のエレベータのフェッシャープレート装置。
  5. 前記パネル用ガイドレール中央の前記対向面側かつ前記昇降路中央側で、前記案内溝に連結して設けられ、互いの側面間の距離が、前記パネルの幅よりも長く形成されるとともに、前記パネルの高さよりも高く形成された第2切り欠き部、
    を備えたことを特徴とする請求項4記載のエレベータのフェッシャープレート装置。
  6. 前記パネルは、前記昇降路内壁面方向及び前記昇降路中央方向に可撓性を有する一枚からなり、
    前記パネル用ガイドレールは、前記案内溝で、前記パネルの前記昇降路内壁面方向及び前記昇降路中央方向の変形を規制したことを特徴とする請求項3記載のエレベータのフェッシャープレート装置。
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