JP5151331B2 - 多翼羽根車および多翼送風機 - Google Patents

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本発明は、例えば、換気送風機器や空気調和機器等に使用される多翼羽根車と多翼送風機に関するものである。
近年換気送風機器および空気調和機器は、住宅の高気密化・高層化や、空気質向上のためのフィルターの取り付けなどにより、高い機外静圧が付加された状態で使用される場合が増加しており、比較的小型で高静圧高風量の多翼送風機が用いられる。
以下、この種の多翼羽根車と多翼送風機について、図8および図9を参照しながら説明する。
図に示すように、多翼送風機101はベルマウス状の吸込み口102を備えた吸込み板103と前記吸込み板103に対向する背板104とで渦巻き状で吐出口105を有する側壁106を挟んで構成されたケーシング107と、円盤状の主板108に環状に配されたブレード109と、ブレードの先端に補強のために取りつれる側板110とを備えた多翼羽根車111が、背板104に取り付けられた電動機112の回転軸113に連結された構成になっている(例えば特許文献1参照)。
またこの従来の多翼送風機は40〜50枚のブレード109を備え、その形状は125〜137°の出口角114と、58〜63°の入口角115と、内径と外径の比(以下内外径比と称す)が0.82〜0.86となっており、概ね一般的な多翼送風機と同様である。
特許第3490678号公報
多翼ファンの特性として、高い機外静圧が付加された場合、吸込み流れ117が吸込み口102側に寄りブレード109の一部でしか仕事をしなくなるという特性があるが、このような従来の多翼送風機101では、ブレード109の弦長が小さく、入口角115と出口角114が流れの方向と合わず、ブレード109の枚数が40〜50枚であるためブレード109間の距離が大きく、流れがブレードに沿わずに剥離して乱流騒音が発生するという課題があり、また高静圧付加時の騒音低減には多翼羽根車111のブレード内径D’を小さくすれば良いことが一般に知られているが、ブレード内径D’を小さくすると低静圧付加時の風量が低下してしまうという課題があり、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の乱流騒音を低減することが要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音、乱流騒音を低減することを目的としている。
本発明の送風機は上記目的を達成するために、円盤状の主板と、主板に環状に配設された複数のブレードを備え、主板の中心を軸として回転する多翼羽根車で、ブレードの主板側での内径D1と外径D2の比が0.7〜0.8で、かつブレードの先端側での内径D1と外径D2の比が0.8〜0.9で、かつブレードの枚数Zが
Z=(π×D2)/(t×a)
但し、t:ブレード平均厚み、a:定数、4.5<a<6.0
を満たし、
巻き角θが3.5°〜7°であり、
前記主板に環状に配された略扇状の穴の外径Dhが主板側ブレード内径D1bと同径であり、前記穴の外径Dh側の位置が前記主板側ブレード内径D1b側の位置と同じであることを特徴とする多翼羽根車としたものである。
この手段により、ブレードと主板の接合部に空気が流れ込みにくくなることを抑制し、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができ、また、ブレードから流出した流れの一部が主板の裏側面を逆流して主板の穴を通って再びブレードへ流れ込む際、穴の外周エッジによって乱れが発生してブレードへの流入が乱れて送風効率が低下し、乱流騒音が発生すること抑制することができ、また、ブレードによる流れ方向の転向を的確に行うことができ、高静圧付加時の流れの剥離を抑制して騒音を低減することができ、また、ブレードの面積が大きく、またブレードの間隔を適切に設定できるためブレード間の流れをスムーズにすることができ、高静圧付加時の流れの剥離を抑制して騒音を低減することができ、また、吸込み口が広く低静圧付加時も風量の低下を抑制することができる多翼羽根車が得られる。
また他の手段は、ブレードの先端での入口角が66°〜78°、出口角が160°〜172°であることを特徴とする多翼羽根車としたものである。
この手段により、ブレードの入口角、出口角を流れの衝突や剥離を抑制できる適切な角度に設定することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができるる多翼羽根車が得られる。
また他の手段は、ブレードの軸方向全長のうちブレード先端から50%〜70%の範囲で、ブレード先端に向かってブレードの内径が増加することを特徴とする多翼羽根車としたものである。
この手段により、高静圧付加時には主流がブレードの先端側に偏ろうとするが、ブレードの主板側まで主流を導いてブレードの働く領域を増やすことができ、ブレードの主板側での逆流を抑制して高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼羽根車が得られる。
また他の手段は、主板外径がブレード外径より小さいことを特徴とする多翼羽根車としたものである。
この手段により、低静圧付加時にブレード間の流れが主板にぶつかることを抑制することができ、風量の低下を抑制することができる多翼羽根車が得られる。
また他の手段は、ベルマウス状の吸込みオリフィスと渦巻き状の側壁を備えるスクロールケーシング内部に請求項1〜7いずれかに記載の多翼羽根車を備えたことを特徴とする多翼送風機としたものである。
この手段により、多翼羽根車から流出した空気の動圧を効率よく静圧に変換しながら吐出口に導くことができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼送風機が得られる。
また他の手段は、スクロールケーシングの拡大角が6.5°〜7.5°であることを特徴とする多翼送風機としたものである。
この手段により、多翼羽根車から流出した空気の流路面積の増加度合いを適切に設定することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼送風機が得られる。
また他の手段は、スクロールケーシングの舌部とブレードとの隙間がブレードの外径D2の6%〜9%であることを特徴とする多翼送風機としたものである。
この手段により、多翼送風機の送風効率を低減させることなく舌部とブレードの干渉騒音を低減することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼送風機が得られる。
また他の手段は、スクロールケーシングの平面図における舌部高さがブレード外径D2に対し30%〜40%であることを特徴とする多翼送風機としたものである。
この手段により、スクロールケーシングの舌部から吐出口までの渦巻きの長さと流路面積を適切に設定することで低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼送風機が得られる。
また他の手段は、吸込みオリフィスとブレードがブレードの軸方向長さの1〜5%の長さで軸方向に重なっていることを特徴とする多翼送風機としたものである。
この手段により、ブレード先端での気流の衝突による騒音の発生と逆流を抑制することができ、またブレードと吸込みオリフィスの干渉によるせん断流れの発生を抑制することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼送風機が得られる。
本発明によれば、円盤状の主板と、前記主板に環状に配設された複数のブレードを備え、前記主板の中心を軸として回転する多翼羽根車で、前記ブレードの前記主板側での内径D1と外径D2の比が0.7〜0.8で、かつ前記ブレードの先端側での内径D1と外径D2の比が0.8〜0.9で、かつ前記ブレードの枚数Zが
Z=(π×D2)/(t×a)
但し、t:ブレード平均厚み、a:定数、4.5<a<6.0
を満たし、
巻き角θが3.5°〜7°であり、
前記主板に環状に配された略扇状の穴の外径Dhが主板側ブレード内径D1bと同径であり、前記穴の外径Dh側の位置が前記主板側ブレード内径D1b側の位置と同じである、とすることにより、
ブレードと主板の接合部に空気が流れ込みにくくなることを抑制し、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼羽根車と多翼送風機を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、円盤状の主板と、主板に環状に配設された複数のブレードを備え、主板の中心を軸として回転する多翼羽根車で、ブレードの主板側での内径D1と外径D2の比が0.7〜0.8で、かつブレードの先端側での内径D1と外径D2の比が0.8〜0.9で、かつブレードの枚数Zが
Z=(π×D2)/(t×a)
但し、t:ブレード平均厚み、a:定数、4.5<a<6.0
を満たし、
巻き角θが3.5°〜7°であり、
前記主板に環状に配された略扇状の穴の外径Dhが主板側ブレード内径D1bと同径であり、前記穴の外径Dh側の位置が前記主板側ブレード内径D1b側の位置と同じであることを特徴とする多翼羽根車としたものであり、ブレードと主板の接合部に空気が流れ込みにくくなることを抑制し、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができ、また、また、ブレードから流出した流れの一部が主板の裏側面を逆流して主板の穴を通って再びブレードへ流れ込む際、穴の外周エッジによって乱れが発生してブレードへの流入が乱れて送風効率が低下し、乱流騒音が発生すること抑制することができ、また、ブレードによる流れ方向の転向を的確に行うことができ、高静圧付加時の流れの剥離を抑制して騒音を低減することができ、また、ブレードの面積が大きく、またブレードの間隔を適切に設定できるためブレード間の流れをスムーズにすることができ、高静圧付加時の流れの剥離を抑制して騒音、乱流騒音を低減することができ、また、吸込み口が広く低静圧付加時も風量の低下を抑制することができるという作用を有する。
また、ブレードの先端での入口角が66°〜78°、出口角が160°〜172°であることを特徴とする多翼羽根車としたものであり、ブレードの入口角、出口角を流れの衝突や剥離を抑制できる適切な角度に設定することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、ブレードの軸方向全長のうちブレード先端から50%〜70%の範囲で、ブレード先端に向かってブレードの内径が増加することを特徴とする多翼羽根車としたものであり、高静圧付加時には主流がブレードの先端側に偏ろうとするが、ブレードの主板側まで主流を導いてブレードの働く領域を増やすことができ、ブレードの主板側での逆流を抑制して高静圧付加時の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、主板外径がブレード外径より小さいことを特徴とする多翼羽根車としたものであり、低静圧付加時にブレード間の流れが主板にぶつかることを抑制することができ、風量の低下を抑制することができるという作用を有する。
また、ベルマウス状の吸込みオリフィスと渦巻き状の側壁を備えるスクロールケーシング内部に請求項1〜7いずれかに記載の多翼羽根車を備えたことを特徴とする多翼送風機としたものであり、多翼羽根車から流出した空気の動圧を効率よく静圧に変換しながら吐出口に導くことができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、スクロールケーシングの拡大角が6.5°〜7.5°であることを特徴とする多翼送風機としたものであり、多翼羽根車から流出した空気の流路面積の増加度合いを適切に設定することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、スクロールケーシングの舌部とブレードとの隙間がブレードの外径D2の6%〜9%であることを特徴とする多翼送風機としたものであり、多翼送風機の送風効率を低減させることなく舌部とブレードの干渉騒音を低減することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、スクロールケーシングの平面図における舌部高さがブレード外径D2に対し30%〜40%であることを特徴とする多翼送風機としたものであり、スクロールケーシングの舌部から吐出口までの渦巻きの長さと流路面積を適切に設定することで低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、吸込みオリフィスとブレードがブレードの軸方向長さの1〜5%の長さで軸方向に重なっていることを特徴とする多翼送風機としたものであり、ブレード先端での気流の衝突による騒音の発生と逆流を抑制することができ、またブレードと吸込みオリフィスの干渉によるせん断流れの発生を抑制することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1を図1から図6を用いて説明する。図1〜4に示すように、浴室やトイレなどの空間を換気するために天井に取り付けられる天井埋込型換気扇として使用される多翼送風機1は、上面2と下面3と側面4の一部が開口し230mm角で高さが175mmの外郭5と、外郭5の上面2に固定される平板状の天板6と、天板6に固定される電動機7と、電動機7に固定される多翼羽根車8と、多翼羽根車8を覆うように固定されるスクロールケーシング9と、スクロールケーシング9の吐出口10と外郭5の側面4の開口を介して連通するアダプタ11を備えている。
多翼羽根車8は、主板外径Dmが130mmで厚み3mmの主板12と、主板12の外周側に環状に配設されたブレード高さHbが96mmの59枚のブレード13と、ブレード先端部14の外周に補強のため取り付けられる外径148.5mmで高さ3mmの環状板15と、主板12に環状に配置された略扇型の6個の穴16を備えている。
ブレード13はブレード外径D2が143.5mmで主板外径Dm(130mm)より大きく、主板側ブレード内径D1bは、主板側ブレード内径D1bとブレード外径D2の比の内外径比(D1b/D2)が0.78となる112mmであり、先端側ブレード内径D1tは、先端側ブレード内径D1tと外径D2の比の内外径比(D1t/D2)が0.85となる122mmであり、ブレード13のブレード先端部14から回転軸17方向に40mmの位置からブレード先端部14に向かって徐々にブレード内径が大きくなっている。ブレード13の先端側の厚みは0.8mm、根元側の厚みは2.5mmで、ブレード平均厚みtは1.65mmである。
ここでブレード13の入口角αと出口角βと巻き角θについて下記の通り定義する。図5に示すように、入口角αとは、回転軸17に垂直な面による断面上で、ブレード内周円18とブレード13のブレード中心線19の交点での、ブレード13のブレード中心線19の延長直線とブレード内周円18の回転方向20側との角度である。また出口角βとは、同様に回転軸17に垂直な面による断面上で、ブレード外周円21とブレード13のブレード中心線19の交点での、ブレード13のブレード中心線19の延長直線と外周円21の回転方向20と逆側との角度である。また巻き角θとは、ブレード内周円18とブレード13のブレード中心線19の交点と回転軸17を結ぶ線分L1と、ブレード外周円21とブレード13のブレード中心線19の交点を結ぶ線分L2の成す角である。
本実施の形態では、根元側の入口角は67度、出口角は18度、巻き角は5.5度である。
多翼羽根車8の主板12は主板中心部22がブレード先端部14側に44mm突出し、主板中心部22から外周に向かいなだらかに傾斜してコーン状になっている。
主板12の穴16は、回転軸17方向から見た形状が略扇形状で、例えば、略扇状の穴の外径Dhが主板側ブレード内径D1bと同一の112mmである。
スクロールケーシング9は、多翼羽根車8と同心で吸込みオリフィス内径Doが113mmのベルマウス状の吸込みオリフィス23を備えた吸込み板24とスクロールケーシング側壁高さHcが117mmの渦巻き状の側壁25を備え、スクロールケーシング9とブレード13とが最も近接する部分(以下舌部26とする)とブレード13との隙間Clは9.7mmである。
ここでスクロールケーシング9の拡大角αcと舌部高さThについて下記の通り定義する。
図6(a)および図6(b)に示すように、回転軸17と垂直な面による断面上において、拡大角αcとは、横軸にスクロールケーシング9の側壁25の舌部26からの沿面距離、縦軸に回転軸17からスクロースケーシング9の側壁25までの距離をとったグラフの傾きの角度である。また舌部高さThとは、スクロールケーシング9の側壁25の巻き終わり部分の直線部27と平行で回転中心を通る直線Loと、直線Loに平行で舌部に接する接線L3の距離である。
本実施の形態では拡大角αcは6.9度、舌部高さThが51mmである。
また、ベルマウス状の吸込みオリフィス23は端面28が多翼羽根車8内に挿入されており、吸込みオリフィス23とブレード13とは回転軸17方向に2mm重なっている。
この構成により、電動機7から駆動力を与えて多翼羽根車8を回転させることにより、吸込み空気29がベルマウス状の吸込みオリフィス23によって滑らかに多翼羽根車8に導かれ、ブレード13へ流入して昇圧され、ブレード13から流出して更に渦巻き状のスクロールケーシング9を通る際に徐々に動圧が静圧に効率よく変換され、吐出口10からアダプタ11を介して外部へ排出される。
このとき、ブレード13の主板12側での内径と外径の比の内外径比が0.7〜0.8の範囲にあり、かつブレード先端部14での内径と外径の比の内外径比が0.8〜0.9の範囲にあるため、ブレード13の面積を大きくしつつも吸込みオリフィス内径Doを大きくすることができるので、低静圧付加時も風量の低下を抑制することができる。またブレード13の枚数は式(1)を満たし、ブレード13の間隔が適切に設定されているため、ブレード13間の流れをスムーズにすることができ、静圧付加時の流れの剥離を抑制して騒音を低減することができる。式(1)を以下に示す。
Z=(π×D2)/(t×a)−−−式(1)
但し、t:ブレード平均厚み、a:定数、4.5<a<6.0
また、巻き角θが3.5°から7°の範囲にあるので、ブレード13による流れ方向の転向を的確に行うことができ、高静圧付加時の流れの剥離を抑制して騒音を低減することができる。
またブレード先端部14での入口角αが66°〜78°、出口角βが160°〜172°の範囲にあり、流れの衝突や剥離を抑制できる適切な角度に設定されているため、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる。
また、高静圧付加時には主流30がブレード先端部14側に偏ろうとするが、ブレード13の回転軸17方向全長のうちブレード先端部14から50%〜70%の範囲でブレード先端部14に向かってブレード13の内径が増加しているため、ブレード13の主板12側まで主流を導いてブレード13が働く領域を増やすことができ、ブレード13の主板12側での逆流を抑制して高静圧付加時の騒音を低減することができる。
また、主板12がコーン状をしているが、主板12に環状に配された略扇状の穴の外径Dhが主板側ブレード内径D1bと同径であるため、ブレード13と主板12の接合部に空気が流れ込みにくくなることを抑制し、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができ、また、ブレード13から流出した流れの一部が主板12の裏側面31を逆流して主板12の穴16を通って再びブレード13へ流れ込む際、穴16の外周エッジによって乱れが発生してブレード13への流入が乱れて送風効率が低下し、乱流騒音が発生すること抑制することができる。なお、略扇状の穴16には吸込み空気29を電動機7に導き、電動機7の冷却を促進する働きも備える。また主板12の穴16の数が6個であるため、多翼羽根車8が樹脂成型にて製造される場合、多翼羽根車8自体の強度と成型時の樹脂の流動性向上を両立することができる。
また主板12の外径Dmがブレード外径D2より小さいため、低静圧付加時にブレード13間の流れが主板12にぶつかることを抑制することができ、風量の低下を抑制することができる。
また、スクロールケーシング9の拡大角αcが6.5°〜7.5°の範囲内にあり、多翼羽根車8から流出した空気の流路面積の増加度合いが適切に設定されており、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる。
またスクロールケーシング9の舌部26とブレード13との隙間Clがブレード外径D2の6%〜9%であるため、多翼送風機1の送風効率を低減させることなく舌部26とブレード13の干渉騒音を低減することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる。
またスクロールケーシング9の平面図における舌部高さThがブレード外径D2に対し30%〜40%の範囲内であり、スクロールケーシング9の舌部26から吐出口10までの渦巻きの長さと流路面積が適切に設定されており、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる。
また吸込みオリフィス23とブレード13がブレード13の回転軸17方向長さの1〜5%の長さで回転軸17方向に重なっており、ブレード先端部14での気流の衝突による騒音の発生と逆流を抑制することができ、またブレード13と吸込みオリフィス23の干渉によるせん断流れの発生を抑制することができ、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる。
なお、多翼羽根車8やスクロールケーシング9は樹脂成型の場合につけられる抜き勾配程度の勾配がついていても、また強度補強のためのリブなどの凹凸があっても、同様の効果を得られる。
なお、天板6は平板状としたが、強度補強や他の部品取り付けのためのエンボスや穴や外周の折り曲げなどがあっても同様の効果が得られる。
なお、天板6が外郭5に固定される構成としたが、天板6とスクロールケーシング9とを接合して成るユニットが外郭5に固定される構成でも、同様の効果を得ることができる。
図7に本発明の実施の形態1の多翼羽根車8と多翼送風機1の効果として、従来の形状の多翼送風機との風量−静圧特性と騒音特性の比較を示す。
なお従来の形状の多翼送風機は本発明の実施の形態1の多翼送風機1に対し、スクロールケーシング9の外形の最大寸法や多翼羽根車8の外形寸法は同様であるが、その他の本発明に示す設計要因は異なるものである。
図7から、本発明の実施の形態1の多翼送風機1は、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の空力性能の向上と騒音の低減ができることが分かる。
本発明は、低静圧付加時の風量を低下させずに高静圧付加時の騒音を低減することができる多翼羽根車と多翼送風機を提供するものであり、換気送風機器や空気調和機器等に利用できるものである。
本発明の実施の形態1の多翼送風機を示す斜視図 本発明の実施の形態1の多翼羽根車と多翼送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態1の多翼羽根車と多翼送風機を示す下面部分断面図 本発明の実施の形態1の多翼羽根車を示す斜視図 本発明の実施の形態1の多翼羽根車のブレードの根元側断面図 本発明の実施の形態1の多翼送風機のスクロールケーシングの形状を示す図((a)同外形図、(b)同拡大角を表すグラフを示す図) 本発明の実施の形態1の多翼送風機と従来技術の多翼送風機との性能比較図 従来の多翼羽根車と多翼送風機を示す側断面図 従来の多翼羽根車を示す断面図
符号の説明
1 多翼送風機
2 上面
3 下面
4 側面
5 外郭
6 天板
7 電動機
8 多翼羽根車
9 スクロールケーシング
10 吐出口
11 アダプタ
Dm 主板外径
12 主板
Hb ブレード高さ
13 ブレード
14 ブレード先端部
15 環状板
16 穴
D2 ブレード外径
D1b 主板側ブレード内径
D1t 先端側ブレード内径
17 回転軸
t ブレード平均厚み
α 入口角
β 出口角
θ 巻き角
18 ブレード内周円
19 ブレード中心線
20 回転方向
21 ブレード外周円
L1 線分
L2 線分
22 主板中心部
Dh 穴の外径
Do 吸込みオリフィス内径
23 吸込みオリフィス
24 吸込み板
Hc スクロールケーシング側壁高さ
25 側壁
26 舌部
Cl 隙間
αc 拡大角
Th 舌部高さ
27 直線部
Lo 直線
L3 接線
28 端面
29 吸込み空気
30 主流
31 裏側面

Claims (10)

  1. 円盤状の主板と、前記主板に環状に配設された複数のブレードを備え、前記主板の中心を軸として回転する多翼羽根車で、前記ブレードの前記主板側での内径D1と外径D2の比が0.7〜0.8で、かつ前記ブレードの先端側での内径D1と外径D2の比が0.8〜0.9で、かつ前記ブレードの枚数Zが
    Z=(π×D2)/(t×a)
    但し、t:ブレード平均厚み、a:定数、4.5<a<6.0
    を満たし、
    巻き角θが3.5°〜7°であり、
    前記主板に環状に配された略扇状の穴の外径Dhが主板側ブレード内径D1bと同径であり、前記穴の外径Dh側の位置が前記主板側ブレード内径D1b側の位置と同じであることを特徴とする多翼羽根車。
  2. 主板の穴の数が6個であることを特徴とする請求項1に記載の多翼羽根車。
  3. ブレードの先端での入口角が66°〜78°、出口角が160°〜172°であることを特徴とする請求項1または2に記載の多翼羽根車。
  4. ブレードの軸方向全長のうちブレード先端から50%〜70%の範囲で、前記ブレード先端に向かってブレードの内径が増加することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の多翼羽根車。
  5. 主板外径がブレード外径より小さいことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の多翼羽根車。
  6. ベルマウス状の吸込みオリフィスと渦巻き状の側壁を備えるスクロールケーシング内部に請求項1〜5いずれかに記載の多翼羽根車を備えたことを特徴とする多翼送風機。
  7. スクロールケーシングの拡大角が6.5°〜7.5°であることを特徴とする請求項に記載の多翼送風機。
  8. スクロールケーシングの舌部とブレードとの隙間が前記ブレードの外径D2の6%〜9%であることを特徴とする請求項またはに記載の多翼送風機。
  9. スクロールケーシングの平面図における舌部高さがブレード外径D2に対し30%〜40%であることを特徴とする請求項6〜8いずれかに記載の多翼送風機。
  10. 吸込みオリフィスとブレードがブレードの軸方向長さの1〜5%の長さで軸方向に重なっていることを特徴とする請求項6〜9いずれかに記載の多翼送風機。
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