JP2014020235A - 軸流送風機およびこれを用いた空気調和機の室内機 - Google Patents

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Tomoya Fukui
智哉 福井
Shoji Yamada
彰二 山田
Kenichi Sakota
健一 迫田
Kunihiko Kaga
邦彦 加賀
Akinori Nakamura
聡規 中村
Teru Takamori
輝 高守
Masayuki Oishi
雅之 大石
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Abstract

【課題】軸流送風機の騒音を低下させるとともに、設置条件の変化に対するロバスト性を向上させる。
【解決手段】空気を吸い込む吸込口3が設けられたケーシング2と、ケーシング2内における吸込口3の下流側であって吸込口3の直後に回転自在に配置された羽根車5と、吸込口3を囲うように設けられた、ケーシング表面2bから羽根車5の回転軸CL方向に向かって延びる環状突起部10とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケーシング内に軸流型の羽根車を収容した軸流送風機およびこれを用いた空気調和機の室内機に関するものである。
従来からビルや店舗用の空気調和機の室内機として軸流送風機が用いられている。この軸流送風機は空気吸込口と空気吹出口が形成されたケーシングと、略円筒形状のボス周囲に複数枚の羽根を設けた羽根車とを備える。そして、羽根車が回転駆動することにより、空気吸込口からケーシング内に雰囲気中の空気が室内機内に流入する。ここで、室内機の設置条件によっては吸込口と障害物との距離を十分に確保できない場合がある。すると、空気吸込口周辺の吸込空間がファンの回転軸に対し非対称になり、吸込風速分布がファンの周方向に非一様になってしまう。さらには、吸気空間が送風機の回転軸に対して対称であっても羽根車の周方向に非一様な吸込風速分布が生じる場合がある。このような非一様な吸込風速分布はファンの騒音の原因となる。
上記吸込条件を改善する軸流送風機として種々の手法が提案されている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1の軸流送風機は、吸込口および吐出口を有する円筒状のケーシングと、ケーシング内に配設された軸流型羽根車とを備えている。吸込口は先端からケーシング内部に向かって径が縮小する形状を有しており、吸込口の外周には断面略円弧状の円環状部分を有する整流装置が取り付けられている。この整流装置は、吸込口の外周付近の空気流を直角または鋭角にし、整流装置が吸込口でのUターン流れ等の空気流の剥離を低減し送風機効率を向上させている。
特開平11−62897号公報(図5参照)
ところで、上述したビルや店舗用空気調和機の室内機に用いられる軸流送風機には低騒音化が望まれている。そのためには、吸込口で発生する空気流から剥離した乱流が羽根車外周側に流入を防止し、羽根車に略一様な風速分布、すなわち吸込条件で空気が流れるようにすることが望ましい。たとえば特許文献1に示すように、吸込口とファンとの間が離れており安定した吸気空間を確保できればファン付近の吸込風速分布等を略一様にしやすい。しかし、室内機においてはケーシングの大きさや設置条件の制約があり、特許文献1に示すように吸込口とファンとの間に安定した吸気空間を確保することができないとき、騒音の増大を防ぐのが難しいという問題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、騒音の悪化を低減することができる軸流送風機およびこれを用いた空気調和機の室内機を提供することを目的とするものである。
本発明に係る軸流送風機は、空気を吸い込む吸込口が設けられたケーシングと、ケーシング内における吸込口の下流側であって吸込口の直後に回転自在に配置された羽根車と、吸込口を囲うように設けられた、ケーシング表面から羽根車の回転軸方向に向かって延びる環状突起部とを備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る軸流送風機およびこれを用いた空気調和機の室内機によれば、空気を吸い込む吸込口が設けられたケーシングと、ケーシング内における吸込口の下流側であって吸込口の直後に回転自在に配置された羽根車と、吸込口を囲うように設けられた、ケーシング表面から羽根車の回転軸方向に向かって延びる環状突起部とを備えたことにより、ケーシング表面を流れる空気流が一度環状突起部において剥離された後に再度整流されて羽根車に流れ込むことになるため、吸込口で発生する剥離流れに起因する乱流が羽根車へ直接流れ込むのを防止し空気吸込口側での騒音を低減することができる。
本発明の軸流送風機の実施の形態1を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態1を示す上面模式図である。 図1および図2のケーシングの吸込口の周辺部位を示す断面模式図である。 図1の環状突起部の別の形態を示す縦断面模式図である。 図1の環状突起部の別の形態を示す縦断面模式図である。 図1の環状突起部の別の形態を示す縦断面模式図である。 従来の軸流送風機の一例を示す縦断面模式図である。 従来の軸流送風機の設置条件の一例を示す縦断面模式図である。 図1の軸流送風機の設置条件の一例を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態2を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態2を示す上面模式図である。 図8の軸流送風機の環状突起部の別の形状を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態3を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態3を示す上面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態4を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態5を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態5を示す上面模式図である。 本発明の軸流送風機の実施の形態5を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機を用いた空気調和機の室内機の好ましい実施形態を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機を用いた空気調和機の室内機の好ましい実施形態を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機を用いた空気調和機の室内機の別の実施形態を示す縦断面模式図である。 本発明の軸流送風機における別のモータ取付構造の一例を示す縦断面模式図である。
実施の形態1
以下、本発明の軸流送風機について図面を参照しながら好ましい実施の形態について説明する。なお、本発明の軸流送風機は以下に示す各実施形態に限定されない。図1は本発明の軸流送風機の第1の実施形態を示す縦断面模式図、図2は本発明の軸流送風機の第1の実施形態を示す上面模式図であり、図1と図2を参照して軸流送風機1について説明する。軸流送風機1は、空気を吸い込む吸込口3が設けられたケーシング2と、吸込口3の下流側であって吸込口3の直後に回転自在に配置された羽根車5と、吸込口3を囲うように設けられた、ケーシング表面2bから羽根車5の回転軸方向に向かって延びる環状突起部10とを備えている。
ケーシング2は、空気を吸い込むための吸込口3と、空気を吹き出すための吹出口4とを有している。吸込口3と吹出口4との間には円筒状の中空部2aが形成されており、吸込口3と中空部2aと吹出口4とが連通した風路を形成している。吸込口3は空気流の上流側に向かって径が広がるように曲面加工されており、吸込口3の開口縁部には環状突起部10が設けられている。一方、吹出口4は空気流の下流側に向かって径が広くなるように曲面加工されている。
羽根車5は、軸流型の形状で構成されたものであって、動力を受けるための略円筒形状のボス5aと、ボス5aの周囲に複数枚構成された羽根5bとを備える。ボス5aの内部には羽根車5を回転駆動させるためのモータ7が配置されている。モータ7はケーシング2の下部に固定されたモータ支持部8により支持される。そしてモータ7が駆動することにより羽根車5が回転軸CLを中心にたとえば矢印R1方向に回転する。
図3は図1の軸流送風機1のケーシング2の吸込口3の周辺部位を示す模式図である。羽根車5は吸込口3の下流側であって吸込口3の直後に回転自在に配置されている。具体的には、羽根車5は中空部2a内に収容されており、羽根5bが中空部2aに対向するように位置決めされている。つまり、羽根5bの上端は吸込口3の下流側であって吸込口3の直下に配置されている。よって、吸込口3へ流れた空気は距離を開けることなくほぼ直接的に羽根5bに流れ込むことになる。
図1から図3を参照して環状突起部10について説明する。環状突起部10は吸込口3を囲うように円環状に設けられたものであって、回転軸CLの方向に向かって延びた断面形状を有している。この環状突起部10は、ケーシング表面2bの吸込口3が形成された開口縁部上に設けられている。つまり、環状突起部10は吸込口3から上流側へ向かって延びており、最上面10aはケーシング表面2bよりも所定の高さH1だけ上流側に位置している。
環状突起部10は回転軸CLに対し対称な断面形状を有しており、いずれの領域においても略同一の高さH1および幅W1に形成されている。この環状突起部10の断面形状として種々の形状を採用することができる。図4A〜図4Cは環状突起部10の様々な形状の一例を示す模式図である。図4Aの環状突起部10は断面略円弧形状を有している。図4Bの環状突起部10は外周側領域10xが平面状に形成されており、内周側領域10yが断面略円弧状に形成されている。図4Cの環状突起部10は、外周側領域10xが凹状に曲面加工されており、内周側領域10yが断面略円弧状に形成されている。よって環状突起部10は外周側領域10xと内周側領域10yとにより断面略S字形状に形成されている。
図4A〜図4Cに示すような環状突起部10の断面形状、さらには高さH1および幅W1は、羽根車の性能や回転速度等の諸条件に基づいて適宜設定することができる。なお、図4A〜図4Cの形状に限定されるものではなく、断面が三角形状もしくは四角形状等のようにケーシング表面2bに沿って吸込口3に流れる空気の流れを妨げるものであればその断面形状を問わない。
次に、図1から図3を参照して軸流送風機1における空気の流れについて説明する。まず、モータ7が駆動し羽根車5が矢印R1方向に回転駆動したとき、雰囲気中の空気が吸込口3に向かって流れる。吸込口3に向かって流れる空気には、雰囲気中から直接風路内に流れ込む空気だけでなく、ケーシング表面2bに沿って流れ込む空気流Afが含まれる。このケーシング表面2bに沿って流れる空気流Afは、環状突起部10によりせん断されケーシング表面2bから離れた剥離流れAtとなる。
ここで、環状突起部10の最上面10aはケーシング表面2bおよび吸込口3よりも上流側に配置されているため、剥離流れAtは吸込口3よりも上流側で発生する。したがって、剥離流れAtに起因する乱流は直接羽根車5内に流れ込まず、吸込口3へ流れる大きな空気流に整流され再度付着する。これにより、剥離流れAtに起因する乱れの羽根5bへの進入を低減することができ、吸込口3側に起因した騒音増大を抑制することが可能となる。
すなわち、図5のようにケーシング2に環状突起部10が形成されていない場合、ケーシング表面2b上を流れる空気流Afが吸込口3に流れ込む際に、吸込口3の開口縁部で剥離流れAtが発生する。この剥離流れAtは吸込口3付近もしくはその下流側の羽根5bに近い領域で発生し、剥離流れAtに起因する乱流が羽根5bに流れ込みやすい。
一般的に、軸流送風機は、遠心送風機のような羽根車の回転軸に非対称なケーシングを持った構造と異なり、定常的に回転軸に軸対称な吸込み風速分布となっている。つまり、遠心送風機は回転軸に非対称な風速分布をもった状態で使用するのに対し、軸流送風機は風速分布が回転軸に対しできるだけ軸対称に整流して使用することが送風機性能を維持するために望ましい。しかし、剥離流れAtに起因する乱流が羽根車5の回転軸CLに対し非対称の風速分布を形成する原因となり、軸流送風機1において風量低下や騒音増大を招くとともに離散周波数音などの耳障りな異音が発生してしまう。
一方、図1から図3に示す環状突起部10を形成することにより、剥離流れAtは吸込口3よりも上流側で発生する。このため、剥離流れAtに起因する乱れは羽根5bに流れ込む前に再度整流した状態で羽根車5に流れ込む。したがって、剥離流れAtに起因する乱れの進入を低減することができ、吸込口3側に起因した騒音増大を抑制することができる。
さらに、上記軸流送風機1に環状突起部10を設けることにより、軸流送風機1の設置条件を問わず風量分布を略均一にすることができ、ロバスト性を向上させることができる。すなわち、軸流送風機1は周辺に壁等がなく吸込口3の上流側に障害物が存在しない場所に設置される場合のみならず、吸込口3の上流側に障害物が存在する場所に設定される場合がある。さらには、軸流送風機1の設置場所は予め決まった場所である場合のみならず、吸込口3の上流側に存在する障害物の位置が設置条件によって変化する場合がある。
具体的には、図6、図7に示すように、軸流送風機1の4側面のうち3側面側に側壁11が存在し、上部に上壁12が存在する場所に軸流送風機1が設置されたとする。このとき、軸流送風機1には開いている側面側からのみ一方向(矢印A方向)の空気が流れ込む。このため、吸込口3において空気流の上流側の方が下流側よりも風速が速くなるような風速分布になる。その結果、軸流送風機1の吸込口3付近で羽根車5の回転軸CLに対して非対称な風量分布が形成される。
図6のように環状突起部10が形成されていない場合、非対称な風量分布のまま空気が羽根車5に流れることになる。よって、空気流Aの上流側の領域から吸い込まれる(吹き出される)空気流Bの量は、下流側の領域から吸い込まれる(吹き出される)空気流Cの量よりも多くなる。このような非対称な風速分布により騒音増大や風量低下が発生する原因となる。
一方、図7のように、環状突起部10が設けられている場合、ケーシング表面2bに沿って矢印A方向に流れる空気流は、環状突起部10を超えて吸込口3へ流れる空気の他に、環状突起部10の外周側の壁によってガイドされ、環状突起部10に沿って周方向に流れる空気流が生まれる(図2参照)。その結果、下流側の風速分布の小さい吸込口3の回転軸CLに対する風速分布が整流される。そして、上流側領域に偏った風量分布を改善し、上流側の空気流Bと下流側の空気流Cとが略同一の風量になるような回転軸CLに対し略対称な風量分布を得ることができる。これにより、非対称な風速分布によって生じると考えられる騒音増大や風量低下を改善することが可能となる。このため、風量低下、騒音増大を改善するとともに、様々な条件下に設置される場合であっても軸流送風機性能に対するロバスト性を向上させることができる。
実施の形態2
図8から図10は本発明の軸流送風機の実施の形態2を示す模式図であり、図8から図10を参照して軸流送風機100について説明する。なお、図8から図10の軸流送風機100において図1から図3の軸流送風機1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図8および図9の軸流送風機100が図1の軸流送風機1と異なる点は環状突起部110の形成位置である。
環状突起部110はケーシング表面2bであって吸込口3から所定の距離D1だけ離れた位置に吸込口3を囲うように円環状に設けられている。なお、この距離D1は羽根車5の性能やモータ7の回転速度や設置条件等に基づいて適宜設定することができる。環状突起部110は回転軸CLに対し断面形状が対称になるように設けられており、たとえば断面略半円状に形成されている。また、環状突起部110はケーシング表面2b上に設けられているため、この場合であっても環状突起部110の最上面110aは吸込口3よりも上流側に位置することになる。
このように環状突起部110が吸込口3から所定の距離D1だけ離れていることにより、環状突起部110に起因する剥離流れは吸込口3から径方向に距離D1だけ離れた上流側で発生する。よって、吸込口3直前で整流することによる剥離による乱れが除去しきれずに羽根車5に流入してしまうのを確実に防止することができ、剥離流れに起因した空気流の乱れによる騒音増大を抑制することが可能となる。さらに、環状突起部110も上記環状突起部10と同様の機能を発揮し(図7参照)、様々な条件下に設置される場合であっても軸流送風機性能に対するロバスト性を向上させることができる。また、吸込口3より外周側での構造であるので、構造変更時に羽根車5に与える影響が小さく構造決定が容易になる。
なお、環状突起部110が断面略半円形状である場合について例示しているが、種々の形状を採用することができる。たとえば図10に示すように環状突起部110が断面略三角形状で構成されていてもよいし断面略台形状でもよいし、さらには図4A〜図4Cに示す断面形状を採用してもよい。
実施の形態3
図11および図12は本発明の軸流送風機の実施の形態3を示す模式図であり、図11および図12を参照して軸流送風機200について説明する。なお、図11および図12の軸流送風機200において図1〜図10の軸流送風機1、100と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図11および図12の軸流送風機200が図8から図10の軸流送風機100と異なる点は、環状突起部210A、210Bが複数設けられていることである。
複数の環状突起部210A、210Bは、それぞれケーシング表面2b上に吸込口3を囲うように円環状に設けられている。環状突起部210Aは吸込口3から所定の距離D2だけ外周側に設けられており、環状突起部210Bは環状突起部210Aから所定の距離D2だけ外周側に設けられている。環状突起部210A、210Bは略同一の断面形状を有し、それぞれ断面略半円状に形成されている。
このように、複数の環状突起部210A、210Bを設けることにより、吸込口3直前で整流することによる剥離流れによる空気流の乱れが除去しきれずに羽根車5に流入してしまうのを確実に防止することができ、剥離流れに起因した空気流の乱れによる騒音増大を抑制することが可能となる。さらに、複数の環状突起部210A、210Bも上述した環状突起部10と同様の機能を発揮し(図7参照)、様々な条件下に設置される場合であっても軸流送風機性能に対するロバスト性を向上させることができる。
なお、図11および図12には2つの環状突起部210A、210Bが設けられた場合について例示しているが2つ以上設けてもよい。また、内周側の環状突起部210Aが吸込口3から距離D2だけ離れた位置に設けられた場合について例示しているが、図1のような吸込口3の開口縁部に設けた構造であってもよい。さらに、複数の環状突起部210A、210Bの高さおよび幅は同一の場合について例示しているが、複数の環状突起部210A、210B毎にそれぞれ異なる高さおよび幅にしてもよい。
実施の形態4
図13は本発明の軸流送風機の実施の形態4を示す模式図であり、図13を参照して軸流送風機250について説明する。なお、図13の軸流送風機250において図1〜図12の軸流送風機1、100、200と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図13の軸流送風機250が図1〜図12の軸流送風機1、100、200と異なる点は、環状突起部10の外周側にケーシング表面2bよりも高く環状突起部10よりも低い段差部262が形成されている点である。
具体的には、軸流送風機250において、ケーシング表面2bから吸込口3へ向かって高さが徐々に高くなるような傾斜部261が形成されている。そして、傾斜部261の内周側から環状突起部10に向かって段差部262が形成されている。つまり、ケーシング表面2bよりも高い位置に段差部262が設けられており、段差部262よりも高い位置に環状突起部10が設けられた状態になっている。
このように、段差部262および環状突起部10を設けることにより、吸込口3直前で整流することによる剥離流れによる空気流の乱れが除去しきれずに羽根車5に流入してしまうのを確実に防止することができ、剥離流れに起因した空気流の乱れによる騒音増大を抑制することが可能となる。さらに、図7に示すような偏流が生じる場合であっても、環状突起部10の外周側に設けられた傾斜部261において偏流を抑制するとともに、抑制し切れなかった空気流を環状突起部10が整流することができ、様々な条件下に設置される場合であっても軸流送風機性能に対するロバスト性を向上させることができる。
なお、傾斜部261および段差部262はそれぞれ平坦に形成されている場合について例示しているがその形状は問わない。たとえば傾斜部261が図4A−図4Cと同様に曲面加工されたものであってもよい。また、図13においては、環状突起部10が開口縁部に設けられている場合について例示しているが、吸込口3から距離D2だけ離れた位置に環状突起部210Aを設けるようにしてもよい。さらに、段差部262が平坦面である場合について例示しているが、段差部262上に環状突起部210Bを形成して複数の環状突起部10、210Bが形成されていてもよい(図11、図12参照)。また、1つの段差部262が設けられている場合について例示しているが、ケーシング表面2b上に複数の段差が設けられていてもよい。
実施の形態5
図14から図16は実施の形態5に係る軸流送風機300の一例を示す模式図であり、図14から図16を参照して軸流送風機300について説明する。なお、図14から図16の軸流送風機300が図1から図3の軸流送風機1と同一の構成を有する部位には同一符号を付してその説明を省略する。図14から図16の軸流送風機300が図1の軸流送風機1と異なる点は、環状突起部310の断面形状が回転軸CLに対して非対称に形成されている点である。なお、実施の形態5においては設置場所が予め既知である場合を前提とし、この設置場所として上記図7で示した設置条件と同様の設置条件である場合について例示する。
環状突起部310は、羽根車5の回転軸CLに対して生じる非対称風速分布に応じて非対称な高さおよび幅を有している。具体的には、風量分布の多い上流側領域から下流側領域になるにつれて、環状突起部310の高さは低く幅が狭くなるように形成されている。したがって、環状突起部310のうち、最上流側の位置310aの高さH10が最も高く、最下流側の環状突起部310bの高さH11が最も低い。また、環状突起部310のうち、最上流側の環状突起部310Aの幅W10が最も大きく、最下流側の環状突起部310Bの幅W11が最も小さい。
ここで、環状突起部310がない場合、空気流の上流側に非常に多くの風量が通過する(図6参照)。このような風速分布において、吸込口3に生じる風速が大きいところほど環状突起部310が高くなっているとともに幅が広くなっている。すると、空気流Aに対し上流側であればあるほど環状突起部310がガイドする風量は多くなるとともに、上流側の吸込口3に流れ込む空気流の風量は少なくなる。一方、空気流Aに対し下流側であればあるほど、環状突起部310がガイドする風量は少なくなるとともに、上流側から流れ込む風量が多くなる。
結果として、一方向からのみ空気流Aが流れた場合であっても、空気流Aが上流側から下流側へ分配され、吸込口3における回転軸CLに対する風速分布が整流されることとなる。これにより、非対称な風速分布によって生じると考えられる騒音増大や風量低下を改善することが可能となる。さらに、環状突起部310も、上述した図1から図3の環状突起部10と同様、最上面310Aで生じる剥離流れAt(図3参照)を整流するため、剥離流れAtに起因した騒音増大を抑制することが可能となる。
なお、図14および図15において、環状突起部310が吸込口3の開口縁部上に設けられた場合について例示しているが、図16に示すように、環状突起部310がケーシング表面2b上であって吸込口3から所定の距離だけ離れた位置に設けられていてもよい。また、環状突起部310の断面形状は、図4A〜図4Cのような形状であってもよいし、図8に示すように断面略三角形状で構成してもよい。さらに、図示しないが三角形状以外に略台形のような形状でもかまわない。また、一方向のみから空気流Aが流れる設置場所に対応した環状突起部310の断面形状について例示しているが、この断面形状に限らず、既知の設置場所における風速分布に対応した回転軸CLに対し非対称な断面形状を有していればよい。また、図11および図12に示す複数の環状突起部210A、210Bや図13に示す環状突起部10および段差部262についても図14から図16に示すように回転軸CLに対し非対称な断面形状を有していてもよい。
実施の形態6
図17Aおよび図17Bは本発明の軸流送風機を用いた空気調和機の室内機の好ましい実施の形態を示す模式図である。なお、図17Aは室内機20が空調対象領域の壁面に取り付けられる壁掛け型である場合を例示している。また、図17Bは図6に示すような周囲が壁に囲まれた設置条件に設置された場合について例示している。なお、図17A、図17Bの空気調和機の室内機20において図1から図16の軸流送風機1、100、200、250、300と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図17A、17Bの室内機20は、冷媒を循環させる冷凍サイクルを利用することで室内等の空調対象域に空調空気を供給するものである。
室内機20は、室内空気を内部に吸込むための室内機吸込口21および空調空気を空調対象域に供給するための室内機吹出口22が形成されている筐体23と、この筐体23内に収納され、室内機吸込口21から室内空気を吸い込み、室内機吹出口22から空調空気を吹き出す軸流送風機1と、軸流送風機1から室内機吹出口22までの風路に配設され、冷媒と室内空気とで熱交換することで空調空気を作り出す熱交換器25とを有している。
室内機吸込口21は筐体23の上部に開口形成されており、室内機吹出口22は筐体23の下部(筐体23の前面部下側)に開口形成されている。軸流送風機1は、室内機吸込口21の下流側であって熱交換器25の上流側に配設されている。熱交換器25は、軸流送風機1の風下側に配置されている。この熱交換器25にはたとえばフィンチューブ型熱交換器等を用いられる。また、室内機吸込口21には、フィンガーガード26やフィルター27が設けられている。さらに、室内機吹出口22には、気流の吹出し方向を制御する機構(たとえばベーン等)が設けられている。
このように、上述した軸流送風機1、100、200、250を空気調和機の室内機20に用いることにより、軸流送風機1、100、200、250の吸込口3から発生する騒音を低減することができ、室内機20の低騒音化を図ることができる。また、図17Aのような軸流送風機1の周囲に壁がない設置条件であっても、図17Bに示すような周囲を壁に囲まれた設置条件であっても送風機性能の低下を防止することができ(図7参照)、室内機20のロバスト性を向上させることができる。特に、図17Bにおける室内機20のように設置条件が予め決まっているような場合、上記軸流送風機1、100、200、250に加えて図14から図16に示す軸流送風機300を用いることができる。すると、吸込口3上に非対称な風速分布が形成されることによって生じる騒音増大や風量低下を改善することが可能となる。
なお、図17Bにおいて、軸流送風機1はケーシング表面2bが側壁11に対し略垂直になるように筐体23内に固定されている場合について例示しているが、図18に示すように、室内機20内において回転軸CLが角度θだけ室内機20の前側に傾いた構造にしてもよい。これにより、ケーシング表面2bと上壁12との間の上流側の吸込領域を広くすることができる。よって、室内機20を通過する風量を増加させることが可能となるとともに、室内機吸込口21の上流側における風速分布も緩和することが可能となる。
本発明の実施形態は、上記実施の形態に限定されない。上記各実施の形態において、環状突起部10がケーシング2に一体成形されている場合について例示しているが、ケーシング2とは別部材により設けられていてもよい。また、モータ支持部8は、ケーシング2と一体構造であってもよいし別体であってもかまわない。さらに、モータ支持部8は羽根車5の回転軸CL方向に対して略垂直方向に構成されてもよいし鋭角もしくは鈍角方向に構成されてもよい。
また、上記各実施形態において、モータ7がボス5a内に配置されている場合について例示しているが、図19に示すように、モータ7がケーシング2の吹出口4よりも下側に配置されており、ボス5aとモータ7とが軸7aにより接続されるようにしてもよい。さらに、図17および図18において軸流送風機1、100、200、250、300が室内機20に用いられる場合について例示しているが、室内機に限られず室外機や換気扇、ファンモーター等に適用することができる。
1、100、200、250、300 軸流送風機、2 ケーシング、2a 中空部、2b ケーシング表面、3 吸込口、4 吹出口、5 羽根車、5a ボス、5b 羽根、7 モータ、7a 軸、8 モータ支持部、10、110、210A、210B、310 環状突起部、10a 最上面、10x 外周側領域、10y 内周側領域、11 側壁、12 上壁、20 空気調和機(室内機)、21 室内機吸込口、22 室内機吹出口、23 筐体、25 熱交換器、26 フィンガーガード、27 フィルター、261 傾斜部、262 段差部。

Claims (9)

  1. 空気を吸い込む吸込口が設けられたケーシングと、
    前記ケーシング内における前記吸込口の下流側であって前記吸込口の直後に回転自在に配置された羽根車と、
    前記吸込口を囲うように設けられ、前記ケーシングの表面から前記羽根車の回転軸方向に向かって延びる環状突起部と、
    を備えたことを特徴とする軸流送風機。
  2. 前記環状突起部が、前記ケーシング表面の前記吸込口が形成された開口縁部上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の軸流送風機。
  3. 前記環状突起部が、前記吸込口から所定の距離だけ離れて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の軸流送風機。
  4. 前記環状突起部が、前記羽根車の回転軸方向に対し対称な断面形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の軸流送風機。
  5. 前記環状突起部が、前記羽根車の回転軸方向に対し非対称な断面形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の軸流送風機。
  6. 前記環状突起部が、風速が速い領域であるほど高さまたは幅が大きく形成されていることを特徴とする請求項5に記載の軸流送風機。
  7. 前記ケーシングの表面上に複数の前記環状突起部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の軸流送風機。
  8. 前記環状突起部の外周側に前記ケーシング表面よりも高く前記環状突起部よりも低い段差部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の軸流送風機。
  9. 上部に室内機吸込口が形成され、前面部下側に室外機吹出口が形成された筐体と、
    前記筐体内の前記室内機吸込口の下流側に設けられた軸流送風機と、
    前記軸流送風機と室内機吹出口との間に設けられた、前記軸流送風機の駆動により空気と冷媒とを熱交換する熱交換器と、
    を備え、
    前記軸流送風機が、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載したものであることを特徴とする空気調和機の室内機。
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