JP2017036885A - 空気調和機の室内機 - Google Patents
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Abstract
【課題】天井面に近接して配置された場合においても風量の減少を防止できると共に、室内機の壁固定箇所の強度向上を図ることが可能な空気調和機の室内機を提供する。
【解決手段】上部に吸込み口、下部に吹出し口が形成され、背面側が部屋の壁に固定されるケーシングと、ケーシング内の吸込み口の下流側に設けられた送風機と、ケーシング内の送風機の下流側であって、吹出し口の上流側に設けられ、ファンから吹出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、ケーシングの背面部に設けられ、ケーシングを壁に補強固定する補強固定部材とを備え、送風機は、ケーシングの奥行き方向中心よりも前面側に送風機の回転軸が位置するようにケーシング内に配置され、補強固定部材は、送風機と同じ高さ位置に配置されている。
【選択図】図5
【解決手段】上部に吸込み口、下部に吹出し口が形成され、背面側が部屋の壁に固定されるケーシングと、ケーシング内の吸込み口の下流側に設けられた送風機と、ケーシング内の送風機の下流側であって、吹出し口の上流側に設けられ、ファンから吹出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、ケーシングの背面部に設けられ、ケーシングを壁に補強固定する補強固定部材とを備え、送風機は、ケーシングの奥行き方向中心よりも前面側に送風機の回転軸が位置するようにケーシング内に配置され、補強固定部材は、送風機と同じ高さ位置に配置されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、送風機と熱交換器とをケーシング内に収納した空気調和機の室内機に関するものである。
従来から、送風機と熱交換器とをケーシング内に収納した空気調和機の室内機が存在する。そのようなものとして、「上部に吸込み口が形成され、前面部下側に吹出し口が形成されたケーシングと、ケーシング内の吸込み口の下流側に設けられた軸流型または斜流型の送風機と、ケーシング内の送風機の下流側であって、吹出し口の上流側に設けられ、送風機から吹き出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器」を備えた空気調和機の室内機が提案されている(たとえば特許文献1参照)。また、このような構成の空気調和機の室内機では、熱交換器の実装堆積を増加させるため、前面部を左側とした側面視において、熱交換器を略Λ型、略V型、略N型、略W型、略M型、略И型等に配置している(たとえば特許文献2参照)。
空気調和機の室内機は通常、使用者の部屋の天井付近に設置されることが多い。特許文献1のような空気調和機の室内機においては、部屋の天井面の下方に送風機の吸込み面が位置することになる。このため、特に室内機を天井に近接して配置した場合、天井面と吸込み面との空間が狭くなって吸込み気流の圧力損失が増大し、送風機の風量が減少するという問題点があった。
また、熱交換器の上流に軸流型または斜流型の送風機を配置する特許文献1のような空気調和機の室内機では、必要能力との関係で送風機の大型化を図る場合、以下のような課題がある。すなわち、室内機の質量が増大し、壁固定箇所の強度が不足する。また、送風機が大きくなることで送風機の設置空間が拡大し、室内機を部屋の壁に固定する壁固定箇所を補強する補強部材の配置スペースの確保が難しくなり、結果的に補強部材の強度不足に繋がる。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、天井面に近接して配置された場合においても風量の減少を防止できると共に、室内機の壁固定箇所の強度向上を図ることが可能な空気調和機の室内機を提供することを目的とする。
本発明に係る空気調和機の室内機は、上部に吸込み口、下部に吹出し口が形成され、背面側が部屋の壁に固定されるケーシングと、ケーシング内の吸込み口の下流側に設けられた送風機と、ケーシング内の送風機の下流側であって、吹出し口の上流側に設けられ、送風機から吹出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、ケーシングの背面部に設けられ、ケーシングを壁に補強固定する補強固定部材とを備え、送風機は、ケーシングの奥行き方向中心よりも前面側に送風機の回転軸が位置するようにケーシング内に配置され、補強固定部材は、送風機と同じ高さ位置に配置されているものである。
本発明によれば、空気調和機の室内機が天井面に近接して配置された場合においても風量の減少を防止できると共に、室内機の壁固定箇所の強度向上を図ることが可能である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の一例を示す概略側断面図である。この図1は、図の左側を室内機100の前面側、図の右側を背面側として示している。この図で上下が鉛直方向であり、背面側に建物の壁があり、壁に室内機100の背面側が固定される。
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の一例を示す概略側断面図である。この図1は、図の左側を室内機100の前面側、図の右側を背面側として示している。この図で上下が鉛直方向であり、背面側に建物の壁があり、壁に室内機100の背面側が固定される。
室内機100は、主に、室内空気を内部に吸込むための吸込み口2および空調空気を空調対象域に供給するための吹出し口3が形成されているケーシング1と、このケーシング1に収納され、吸込み口2から室内空気を吸込み、吹出し口3から空調空気を吹き出す軸流型もしくは斜流型の送風機4と、送風機4から吹出し口3までの通風路に配設され、冷媒と室内空気との間で熱交換させることで空調空気を作り出す熱交換器5と、を有している。熱交換器5および送風機4などは、フレーム21(後述の図5の点線部分。図1では省略)に支持されてケーシング1内に配置されている。そして、これらの構成要素によりケーシング1内に風路が連通されている。吸込み口2はケーシング1の上部に開口形成されている。吹出し口3は、ケーシング1の下部(より詳しくは、ケーシング1の前面部下側)に開口形成されている。さらに吹出し口3には、気流の吹出し方向を制御する機構、たとえばベーン等が設けられている。
送風機4は、吸込み口2の下流側でかつ、熱交換器5の上流側に配設されている。この送風機4は、羽根車6と、この羽根車6の周りに配置されるダクト状のベルマウス7とを備えている。羽根車6は円筒状のボス8とボス8の外周面に所定のピッチで取り付けられた翼9とを備えている。この羽根車6はモータステイ10に回転自在に配設されており、ボス8に内蔵されたモータ11により回転駆動される。ベルマウス7は空気入口側の円弧部分と、中間のストレート部分と、空気出口側の円弧部分とで構成されている。空気調和機の室内機100の寸法には制約があることが多いため、所望の風量を得るために、複数個の送風機4がケーシング1の長手方向(図1の紙面垂直方向)に並列配置される。
熱交換器5は送風機4の下流側に設けられている。この熱交換器5は、たとえば、所定の間隔を介して並設された複数のフィンと、これらフィンを並設方向に貫通する複数の伝熱管と、を備えている。図1に図示した室内機100の例では、熱交換器5を側面視略W型に形成しているが、熱交換器5を側面視略Λ型、略V型、略N型、略W型、略M型、略И型等に配置してもよい。室内機100の熱交換性能向上のためには熱交換器5の面積、送風機4の径を大きくすることが有効であり、熱交換器5はケーシング1の前面側から背面側にかけて幅広に配置される。
ところで、室内機100は、天井付近に近接して配置されることが多い。室内機100の吸込み口2はケーシング1の上部に形成されており、送風機4はケーシング1内において吸込み口2側に配設される。このため、送風機4は、送風機4の吸込み面4aが部屋の天井面15に相対して設置されることになる。そして、室内機100は、ケーシング1の吸込み口2から室内の空気を吸込み、吸込み口2から吹出し口3まで連通した通風路を通過させ、部屋内に供給している。また、送風機4の背面側には、通常、室内機100を設置する部屋の壁Wが存在するため、送風機4の吸込み風量は、回転軸12に対して前面側よりも背面側で減少する。このため、室内機100が部屋内の空気を吸込むための領域は、天井面15と送風機4の吸込み面4aとの間で、かつ室内機100の前面側に限定されることになる。
よって、部屋内の空気は、天井面15とケーシング1との間に形成された吸込み空間Sに向かって縮流され、吸込み空間Sを通って送風機4の吸込み面4aに至る。このように、室内機100内に吸込まれる空気は縮流されるため、圧力損失が発生する。そして、この圧力損失と吸込み風量の不均一に起因して、送風機4の動力の増大、風量の減少、運転騒音の増大が起こりえる。
このため、送風機4のサイズを選択するにあたっては、これらの課題を踏まえた上で、吸込み空間Sの大きさに応じた圧力損失および必要能力を考慮して選択されることになる。ここで、選択した送風機4によっては、送風機4を回転駆動させるモータ11が大型化し、室内機100の重量が増加して、室内機100を壁Wに固定する壁固定箇所で強度不足が起こりえる。
そこで、本実施の形態1では、ケーシング1内における送風機4の配置位置を工夫して圧力損失の増大防止を図ると共に、送風機4の設置にあたって強度不足が生じない補強構造を採用している。これらの点について以下に説明する。
まず、ケーシング1内における送風機4の配置位置について説明する。すなわち、図1に示すように、送風機4のケーシング1内における前後方向(奥行き方向)の配置位置は、送風機4の回転軸12が、空気調和機の室内機100の背面側から前面側までの奥行き方向寸法Lの中心13よりも前面側に位置する位置とする。すなわち、背面側から回転軸12までの奥行き方向寸法をL1、室内機100の奥行き方向寸法をLとした場合、L1>L/2となるように、ケーシング1内に送風機4が配置されている。言い換えれば、送風機4の回転軸12が室内機100の奥行き方向の中心13よりも前面側に設けられている。所望の風量を得るために、複数個の送風機4をケーシング1の長手方向(紙面垂直方向)に並列配置した場合においても、複数個の送風機4の各々が、L1>L/2となるようにケーシング1内に配置されている。
このように、送風機4をいわばケーシング1内で前面側に寄せて配置したことで、以下の効果が得られる。すなわち、室内機100が室内の空気を吸込む際、上述したように天井面15と送風機4の吸込み面4aの間で、かつ室内機100の前面側から空気が吸込まれる。すなわち、室内機100内に吸込まれる空気は吸込み空間Sに向かって縮流され、吸込み空間Sを奥行き方向に通った後、送風機4の吸込み面4aに至る。
吸込み空間外の空気は、吸込み空間Sに吸込まれることで縮流されるが、送風機4をケーシング1内で前面側に寄せて配置されているため、縮流しながら吸込み空間Sに吸込まれた空気は、吸込み空間外から吸込み空間Sに至った後、直ぐに送風機4の吸込み面4aに至ることになり、圧力損失の増大を防止できる。つまり、送風機4がケーシング1内で仮に背面側に配置されている場合、縮流しながら吸込み空間Sに吸込まれた空気が、縮流したまま吸込み空間Sを奥行き方向に進んだ後、送風機4の吸込み面4aに至ることになる。このため、送風機4の吸込み面4aに至るまでの流路が長くなることで、圧力損失が増大する。しかし、ここでは送風機4をケーシング1内で前面側に寄せて配置し、吸込み空間S外から送風機4の吸込み面4aに至るまでの流路を短くしたことで、圧力損失の増大を防止できる。
また、送風機4をケーシング1内で前面側に寄せて配置したことで、背面側に配置する場合に比べて送風機4の背面側との部屋の壁Wとの間に空気を吸込むための空間が確保されることになり、送風機4の吸込み風量の不均一が緩和される。その結果、送風機4の動力の低減、風量の増大、運転騒音の減少を図ることができる。
次に、送風機4を大型化した場合でも強度不足が生じない補強構造について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の一例を斜め上方から見た概略斜視図である。なお、この図2は主要構造の配置を説明するもので、熱交換器5、送風機4等の構造を単純化して示している。また、送風機4が長手方向(図2の左右方向)に2つあり、吸込み口2が2つある構造を示している。
室内機100は壁Wの水平方向に沿った横長の構造であり、ケーシング1の背面部の内部には室内機100と同様に横長に延在する補強固定部材20を有している。さらに具体的には、補強固定部材20は、送風機4と同じ高さ位置、言い換えれば送風機4の水平方向背面側に位置している。補強固定部材20は室内機100を部屋の壁Wに取り付ける際に用いられ、水平の支柱の役割をする補強部材である。また、補強固定部材20は、室内機100の重量を支えて、その重量を後述の取り付け部材18のフック18aに伝える構造体とも言える。
室内機100は壁Wの水平方向に沿った横長の構造であり、ケーシング1の背面部の内部には室内機100と同様に横長に延在する補強固定部材20を有している。さらに具体的には、補強固定部材20は、送風機4と同じ高さ位置、言い換えれば送風機4の水平方向背面側に位置している。補強固定部材20は室内機100を部屋の壁Wに取り付ける際に用いられ、水平の支柱の役割をする補強部材である。また、補強固定部材20は、室内機100の重量を支えて、その重量を後述の取り付け部材18のフック18aに伝える構造体とも言える。
補強固定部材20はケーシング1の一部で構成されていてもよく、またケーシング1とは別の別部材で構成されていてもよい。補強固定部材20がケーシング1の一部で一体で構成される場合は、ケーシング1の他の部分に比べて奥行き方向により厚みのある太い構造とされる。補強固定部材20は、他にたとえば複数の板構造を重ねる構造としてもよい。また、補強固定部材20はケーシング1と同様の樹脂材料から形成されていてもよいし、金属材料、または樹脂と金属材料を組み合わせたものであってもよい。補強固定部材20は、どの材料で構成される場合も、十分な強度を確保できる厚みで構成される。
図3は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100を壁Wに取り付けるための取り付け部材18(据付板)の例を示す正面図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100を背面側から見た概略図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の内部の構造を説明する断面図であり、補強固定部材20とフック18aとが係合する位置である図4の点線Aで切断した断面図である。なお、送風機4の配置位置は、補強固定部材20とフック18aとが係合する部分の真正面側にないため、図5では側面から透過して見える位置を薄く示した。
据付板である取り付け部材18は金属板で構成され、取り付け部材18の上端部には、係止部であるフック18aが間隔を空けて複数設けられている。フック18aは壁W側から前方斜め上方に突出した構造であり、これに係合する補強固定部材20の固定部19は、図5に示すようにフック18aに係合可能な鉤状に形成されている。なお、フック18aと固定部19との係合構造はこの構造に限られたものではなく、互いに係合可能な構造であればよい。
そして、取り付け部材18をアンカーボルト30などで部屋の壁Wに固定し、フック18aを補強固定部材20の固定部19に係止させることで室内機100が部屋の壁Wに固定される。
なお、壁Wに固定した取り付け部材18に対する室内機100の係合部分(固定部19)、言い換えれば室内機100の壁固定部分を補強するにあたり、固定部19のみ補強する構造も考えられる。しかし、本実施の形態1では、いわば複数の固定部19を室内機100の長手方向に一体とした支柱で補強固定部材20を構成したので、強度を上げることができる。
また図4および図5において太い点線で示した部分は補強固定部材20に連なって固定されたフレーム21を示している。フレーム21は上述したように熱交換器5および送風機4などを支持するものである。なお、図5は、図4を点線Aで切断した断面図であるが、フレーム21は断面Aにあるものではなく、たとえば熱交換器5を支持する部分は熱交換器5の側板部分に設けられる。なお、熱交換器5は、フレーム21でなく板の構造体で支持することも可能である。図4および図5に示したフレーム21の構成は一例であって、図示の構成に限られたものではない。
また、ケーシング1内部には熱交換器5および送風機4などの他に、熱交換器5と熱交換器5に冷媒を流入させる冷媒配管23とを接続する接続部と、空気調和機の動作をコントロールする制御部22などが配置されている。そして、これらもまたフレーム21で支持されており、これらの荷重もフレーム21などを介して補強固定部材20に伝えられる。よって、補強固定部材20は、これらの荷重も踏まえて厚みが設定されている。
本実施の形態1では、室内機100の壁固定部分である補強固定部材20を送風機4と同じ高さ位置に配置した点に一つの特徴がある。この位置に室内機100の補強固定部材20を配置したことにより以下の効果が得られる。すなわち、送風機4から補強固定部材20までの距離が、上記位置以外に配置した場合に比べて短くなり、送風機4で発生する振動を抑制する効果がある。
上記において、複数の固定部19の配置位置に関し、上下方向(送風機4の軸方向)における送風機4との位置関係について特定し、左右方向(ケーシング長手方向)については特定していなかったが、次の配置位置としてもよい。
図6は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の固定部19の配置位置の変形例を示す図である。
図6に示すように、固定部19のケーシング長手方向の配置位置を送風機4の回転軸12の同方向の配置位置に一致させてもよい。言い換えれば、回転軸12の背面側に固定部19を配置してもよい。その場合、送風機4の回転軸12と固定部19とがさらに接近して、回転軸12の支持が強化され、送風機4の回転による振動をさらに低減するのに有効である。
図6に示すように、固定部19のケーシング長手方向の配置位置を送風機4の回転軸12の同方向の配置位置に一致させてもよい。言い換えれば、回転軸12の背面側に固定部19を配置してもよい。その場合、送風機4の回転軸12と固定部19とがさらに接近して、回転軸12の支持が強化され、送風機4の回転による振動をさらに低減するのに有効である。
補強固定部材20は、奥行き方向に厚みのある太い構造であり、補強固定部材20の前面20aは図5に示すように熱交換器5の最も背面側の部分51よりも前面側にある。なお、補強固定部材20において少なくとも固定部19が奥行き方向に厚みのある太い構造とされればよいが、強度向上の観点から、紙面奥行き方向(ケーシング1の長手方向)に渡って補強固定部材20の太い構造が連続するとよい。また補強固定部材20の奥行き方向の厚みL3は、たとえば送風機4の最も背面側(ベルマウス7の外周面7a)とケーシング1の壁W側の面1aとの間の距離L2の1/2以上の幅を有するようにすると高い強度が得られるので良い。
本実施の形態1のように、熱交換器5を側方から見た場合に熱交換器5がW型の構造では、最も背面側の部分が壁上方背面側に向かって延びるため、熱交換器5の最も背面側の部分から壁Wまでの空間が狭くなる。しかし、本実施の形態1では、送風機4を前面側に寄せて配置したことにより、熱交換器5の最も背面側の部分から壁Wまでの空間を広く確保することができる。そして、このように広く確保された空間を利用して、十分な厚みで形成して強度を高めた補強固定部材20を、送風機4と同じ高さ位置に配置することが可能である。また、本実施の形態1の構造は、鉛直方向の高さに比べて前面から背面までの距離(奥行き)が長くなるようにして熱交換能力を高めた熱交換器を備えた室内機100では特に有効である。
以上のように本実施の形態1によれば、補強固定部材20の固定部19を送風機4と同じ高さ位置に配置したため、送風機4で発生する振動を抑制できる。その結果、固定部19に生じる応力の増大を防止でき、固定部19の強度を確保できる。また、送風機4をケーシング1内において前面側に寄せて配置したことで風量の増加が見込めるため、室内機100が天井面15に近接して配置された場合においても風量の低下を防止できる。また、送風機4をケーシング1内において前面側に寄せて配置したことで、補強固定部材20の設置スペースを確保でき、厚みを増して十分な強度に構成した補強固定部材20を配置できる。
また、補強固定部材20は、複数の固定部19を備えてケーシング1の内部で横長に延在して構成されているので、複数の固定部19を個々に形成する場合に比べて強度を高めることができる。
また、補強固定部材20において固定部19は、他の部分よりもケーシング1の奥行き方向の厚みを増すことでケーシング1に一体に形成するか、または、少なくとも固定部19が、ケーシング1に別部材を重ねて固定して形成することができる。
また、固定部19のケーシング長手方向の配置位置を送風機4の回転軸12の同方向の配置位置に一致させた場合、一致させない場合に比べて送風機4の回転軸12と固定部19とがさらに接近して、回転軸12の支持が強化され、送風機4の回転による振動をさらに低減するのに有効である。
以上より、本実施の形態1の空気調和機の室内機100は、天井面15に近接して配置された場合においても、送風機4の動力の増大、風量の減少、運転騒音の増大を防止することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、室内機100が奥行き方向に傾斜することなく、いわば水平面上に配置されていた。これに対し、本実施の形態2では、実施の形態1の室内機100全体が前面側に向かうに連れて下方に傾斜するように配置されたものである。
実施の形態1では、室内機100が奥行き方向に傾斜することなく、いわば水平面上に配置されていた。これに対し、本実施の形態2では、実施の形態1の室内機100全体が前面側に向かうに連れて下方に傾斜するように配置されたものである。
図7は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機100の一例を示す概略側断面図である。以下、本実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図7に示したように、本実施の形態2の室内機100は、実施の形態1の室内機100全体が前面側に向かうに連れて下方に傾斜するように配置されている。
図7に示したように、本実施の形態2の室内機100は、実施の形態1の室内機100全体が前面側に向かうに連れて下方に傾斜するように配置されている。
本実施の形態2のように構成された室内機100においては、室内機100が前面側に向かうに連れて下方に傾斜することで、傾斜前の配置(実施の形態1の配置)に比べて送風機4の吸込み面4aが吸込み空間Sの前面側に移動する。また、室内機100が前面側に向かうに連れて下方に傾斜することで、傾斜前の配置(実施の形態1の配置)では送風機4の吸込み面4aが室内機100に吸込まれる空気の流れ方向(図7の白抜き矢印方向)に対して平行であったのが、相対する方向に傾斜した状態となる。
そのため、吸込み空間S外から吸込み空間S内に縮流しながら吸込まれた空気は吸込み空間Sに至った後、送風機4の吸込み面4aに向けて流れ方向を下向きに大きく変えることなく、直ぐに送風機4の吸込み面4aから室内機100の内部に取り込まれることになる。
また、送風機4は、室内機100の傾斜方向に沿った奥行き方向長さLの中心13よりも前面側に配設されている。所望の風量を得るために、複数個の送風機4がケーシング1の長手方向(図7の紙面垂直方向)に並列配置された場合においても、複数個の送風機4の各々が、傾斜方向に沿った室内機100の奥行き方向長さLの中心13よりも前面側に回転軸12が位置するように配設される。そのため、送風機4の吸込み面4aと天井面15の間の距離を、送風機4を奥行き方向長さLの中心13よりも背面側に配置した場合に比べて、全体的に大きくすることができ、室内機100の吸込み空間Sを大きくできる。したがって、室内機100の吸込み空気の圧力損失の増大を実施の形態1に比べてさらに防止することができる。また、送風機4の吸込み風量の不均一を効果的に緩和できるため、送風機4の動力の増大、風量の減少、運転騒音の増大をさらに防止することができる。
なお、ここでは説明を簡単にするため、室内機100全体が前面側に向かうに連れて下方に傾斜するように配置した、と説明したが、室内機100全体でなくてもよい。すなわち、ケーシング1が壁Wに固定された状態において、ケーシング1の吸込み口2が前面側に向かうに連れて下方に傾斜するように形成されると共に、送風機4の吸込み面4aが前面側に向かうに連れて下方に傾斜するように配置されればよい。この場合、送風機4は、回転軸12が、傾斜したケーシング1の吸込み口2の平面に対して鉛直となるようにケーシング1内に配置されることになる。
以上説明したように本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、ケーシング1の吸込み口2および送風機4のそれぞれにおける上述した傾斜配置により、送風機4の動力の増大、風量の減少、運転騒音の増大防止効果をさらに向上できる。
また、ここでは、ケーシング1の傾斜した吸込み口2の平面に対して鉛直方向に送風機4の回転軸12が設置されているが、送風機4の回転軸12をケーシング1の吸込み口2の平面に対して、さらに前面側に傾斜して設置してもよい。すなわち、送風機4の吸込み面4aを、さらに室内機100の前面側に相対するように設置してもよい。このような構成にすることにより、室内機100に吸込まれる空気が吸込み空間Sに至った後、送風機4の吸込み面4aに向かって曲げられる際の曲り具合をさらに緩和することができ、吸込み空気の圧力損失をさらに効果的に減少させることができる。
実施の形態3.
本実施の形態3は熱交換器5の配置位置に関するものである。それ以外の構成については実施の形態1、2と同様である。
本実施の形態3は熱交換器5の配置位置に関するものである。それ以外の構成については実施の形態1、2と同様である。
図8は、本発明の実施の形態3に係る空気調和機の室内機100の一例を示す概略側断面図である。以下、実施の形態3が実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
熱交換器5は、ここでは前面側熱交換器5aと背面側熱交換器5bとを、ケーシング1の前面部を左側とした側面視においてW字形状に組み合わせた構成を有している。前面側熱交換器5aと背面側熱交換器5bとのそれぞれは、側面視においてV字形状に形成されており、送風機4の回転軸12に対して略対称になるように配設しても良い。
熱交換器5は、ここでは前面側熱交換器5aと背面側熱交換器5bとを、ケーシング1の前面部を左側とした側面視においてW字形状に組み合わせた構成を有している。前面側熱交換器5aと背面側熱交換器5bとのそれぞれは、側面視においてV字形状に形成されており、送風機4の回転軸12に対して略対称になるように配設しても良い。
送風機4の吸込み面4aに均一に吸込まれた空気は、同様に送風機4の吹出し面4bから均一に流出して熱交換器5を通過する。このとき、本実施の形態3のように、前面側熱交換器5aと背面側熱交換器5bとを送風機4の回転軸12に対して略対称になるように配設することにより、前面側熱交換器5aと背面側熱交換器5bとのそれぞれを通過する風量は略同一になる。すなわち、送風機4の吹出し面4bから均一に流出した空気が、熱交換器5の上流側に至るまでの間に、ケーシング1内の前面側と背面側とで不均一になることを防止できる。このため、送風機4の吹出し面4bから熱交換器5までの間における圧力損失を低減することができ、送風機4の動力の増大、風量の減少、運転騒音の増大を防止できる。
また、熱交換器5が略N型、略И型など、前後で略対称形では無い配置形態となっている場合、送風機4の回転軸12を境とした前面側熱交換器と背面側熱交換器とのそれぞれにおける空気の通過面積が略同一となるように熱交換器を配置すればよい。このように熱交換器5を配置することにより、熱交換器5の圧力損失は前面側熱交換器5aと背面側熱交換器とで略同一になるため、前面側熱交換器と背面側熱交換器とのそれぞれを通過する風量は略同一となり、送風機4の吹出し面4bから熱交換器5の間における圧力損失の増大を防止することができる。
以上説明したように本実施の形態3によれば、実施の形態1、2と同様の効果が得られると共に、熱交換器5を送風機4の回転軸12に対して略対称になるように配設したことで、以下の効果が得られる。すなわち、送風機4の吹出し面4bから熱交換器5までの間における圧力損失を低減することができ、送風機4の動力の増大、風量の減少、運転騒音の増大を防止できる。
また、通常、熱交換器5は均一に風量が通過する際に最も熱交換性能を発揮するように設計されているため、室内機100の冷暖房能力の減少を防止することができる。
1 ケーシング、1a ケーシング1の壁W側の面、2 吸込み口、3 吹出し口、4 送風機、4a 吸込み面、4b 吹出し面、5 熱交換器、5a 前面側熱交換器、5b 背面側熱交換器、6 羽根車、7 ベルマウス、7a 外周面、8 ボス、9 翼、10 モータステイ、11 モータ、12 回転軸、13 中心、15 天井面、18 取り付け部材、18a フック、19 固定部、20 補強固定部材、20a 前面、21 フレーム、22 制御部、23 冷媒配管、30 アンカーボルト、51 熱交換器5の最も背面側の部分、100 室内機、S 吸込み空間、W 壁。
Claims (7)
- 上部に吸込み口、下部に吹出し口が形成され、背面側が部屋の壁に固定される室内機のケーシングと、
前記ケーシング内の前記吸込み口の下流側に設けられた送風機と、
前記ケーシング内の前記送風機の下流側であって、前記吹出し口の上流側に設けられ、前記送風機から吹出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、
前記ケーシングの背面部に設けられ、前記室内機を前記壁に補強固定する補強固定部材とを備え、
前記送風機は、前記ケーシングの奥行き方向中心よりも前面側に前記送風機の回転軸が位置するように前記ケーシング内に配置され、
前記補強固定部材は、前記送風機と同じ高さ位置に配置されている空気調和機の室内機。 - 前記補強固定部材は、前記ケーシングの内部で横長に延在して構成されており、前記壁に固定される据付板の複数の係止部に係合される複数の固定部を備えている請求項1記載の空気調和機の室内機。
- 前記補強固定部材は、少なくとも前記固定部が、他の部分よりも前記ケーシングの奥行き方向の厚みを増すことで前記ケーシングに一体に形成されるか、または、少なくとも前記固定部が、前記ケーシングに別部材を重ねて固定して形成されている請求項2記載の空気調和機の室内機。
- 前記補強固定部材の前記固定部は、前記送風機の前記回転軸の背面側に位置する請求項2または請求項3記載の空気調和機の室内機。
- 前記ケーシングの前記吸込み口は、前記ケーシングが前記壁に固定された状態において前面側に向かうに連れて下方に傾斜しており、前記送風機は、前記回転軸が、傾斜した前記吸込み口に対して鉛直または鉛直よりもさらに前面側に傾斜するように前記ケーシング内に配置されている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
- 前記熱交換器は、前記ケーシング内の前面側に配置された前面側熱交換器と、背面側に配置された背面側熱交換器とを有し、前記前面側熱交換器と前記背面側熱交換器とが、前記送風機の前記回転軸に対して略対称になるように配置されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
- 前記熱交換器は、前記ケーシング内において前記送風機の前記回転軸よりも前面側に配置された前面側熱交換器の空気通過面積と前記背面側に配置された背面側熱交換器の空気通過面積とが略同一となるように配置されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
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- 2015-08-10 JP JP2015158443A patent/JP2017036885A/ja active Pending
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