JP5151247B2 - 高周波加熱装置の運転状態を検出する状態検出装置 - Google Patents

高周波加熱装置の運転状態を検出する状態検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子レンジ等のようなマグネトロンを用いた装置の高周波加熱に関する技術であり、特に高周波加熱装置の運転状態を検出する状態検出装置に関する。
図5は高周波加熱装置の一例である電子レンジ100の構成図である。図において、商用電源11からの交流電源は、整流回路13によって直流に整流され、整流回路13の出力側のチョークコイル14と平滑コンデンサ15で平滑され、インバータ16の入力側に与えられる。直流はインバータ16の中の半導体スイッチング素子のオン・オフにより所望の高周波(20〜40kHz)に変換される。インバータ16は、直流を高速でスイッチングする半導体スイッチング素子を駆動制御するインバータ制御回路161によって制御され、昇圧トランス18の1次側を流れる電流が高速でオン/オフにスイッチングされる。
制御回路161の入力信号は整流回路13の1次側電流を変流器17で検出し、その検出電流はインバータ制御回路161に入力され、インバータ16の制御に用いられる。また、半導体スイッチング素子を冷やす放熱フィンに温度センサ(サーミスタ)9’が取り付けられ、この温度センサによる検出温度情報がインバータ制御回路161に入力され、インバータ16の制御に用いられる。
昇圧トランス18では1次巻線181にインバータ16の出力である高周波電圧が加えられ、2次巻線182に巻線比に応じた高圧電圧が得られる。また、昇圧トランス18の2次側に巻回数の少ない巻線183が設けられ、マグネトロン12のフィラメント121の加熱用に用いられている。昇圧トランス18の2次巻線182はその出力を整流する倍電圧整流回路19を備えている。倍電圧整流回路19は高圧コンデンサ191及び2個の高圧ダイオード192,193により構成される。
ところで、このような電子レンジは加熱物を加熱室内に入れない、又は軽負荷の状態で運転するとマイクロ波のはね返り(バックボンバードメント)によってマグネトロン温度が上昇してebmが低下、その結果アノード電流が増大し、いわゆる空焼きや、軽負荷による過加熱状態を引き起こし、マグネトロンや高圧ダイオードが通常より大きく温度上昇してしまうおそれがある。このような状態を放置することにより、高圧ダイオードやマグネトロンが温度破壊してしまう事がある。
このようなトラブルを防ぐ方法として、温度を検知するサーミスタを、マグネトロン、半導体スイッチング素子、高圧ダイオード等の近傍に載置し、これらの部品の熱破壊前に装置を停止させて温度上昇を防ぐ方法がある。
サーミスタを用いた温度上昇防止の技術として、放熱フィンにサーミスタをビス締めし、放熱フィンより温度を検出する方法があった(特許文献1参照)。
図6(a)は特許文献1記載の取り付け方法を示す図で、サーミスタ9’を放熱フィンにビス締めした状態を示す図である。プリント基板6の上に放熱用の放熱フィン7が取り付けられ、放熱フィン7の近傍に取り付けられた半導体スイッチング素子8の直上にサーミスタ9’が取り付けられている。
高熱を発する半導体スイッチング素子(IGBT)8の放熱部は放熱フィン7に固定され、その3本の脚がプリント基板6のスルーホールに挿入され、反対側において半田づけされている。サーミスタ9’は同じく放熱フィン7にビス締めされて、放熱フィン7の温度情報を取り出している。
また、ラジアルサーミスタをプリント基板の半導体スイッチング素子の近傍に取り付ける方法があった(特許文献2参照)。図6(b)は特許文献2記載の取り付け方法を示す図である。図において、プリント基板6の上に放熱用の放熱フィン7が取り付けられ、放熱フィン7に隣接して半導体スイッチング素子8が取り付けられている。そして、サーミスタ9’が半導体スイッチング素子8の反対側に取り付けられている。
特開平2−312182号公報 特許第2892454号公報
特許文献1の方法では、放熱フィンへのビス締めが必要となるため、組立工数が増し、コスト高となる問題があった。さらに、検出温度が高圧ダイオードの直接の温度ではなく、半導体スイッチング素子を取り付けた放熱フィンの温度であるため、高圧ダイオードと半導体スイッチング素子の温度上昇はある程度互いに相関性があるものの、温度検出精度および感度が共に悪いという欠点があった。
特許文献2の方法では、放熱フィンの近傍にサーミスタを後付けするため、組立工数が増し、また冷却風の影響を直に受けるのでサーミスタの熱時定数が悪くなるという欠点があった。また、検出温度が高圧ダイオードの直接の温度ではなく、高圧ダイオードと半導体スイッチング素子の温度上昇はある程度互いに相関性があるものの、温度検出精度および感度が共に悪いという欠点があった。
さらに、サーミスタ9’を半導体スイッチング素子8の脚部近傍Aに取り付けることも行われていたが、この場合においても同じく放熱フィンの近傍に後付けとなり、手で取り付けていたので工数が増し、また冷却風の影響を直に受けるのでサーミスタの熱時定数が悪くなるという欠点があった。また、検出温度が高圧ダイオードの直接の温度ではなく、高圧ダイオードと半導体スイッチング素子の温度上昇はある程度互いに相関性があるものの、温度検出精度および感度が共に悪いという欠点があった。
これらはいずれも高圧ダイオード熱破壊保護という観点の改善ではないが、上述の技術では、いずれにせよ温度検出精度および感度が悪く、加熱物を加熱室内に入れない、又は軽負荷の状態で運転した時、マグネトロンや高圧ダイオードの温度上昇値が他の構成部品の温度上昇値より大きくなり、温度上昇検知が正確に行なわれず、部品破壊を招く可能性があるため流用はできない。
本発明は、高周波加熱装置の運転状態を正確に判断・把握するために電波出力の強弱、被加熱物、設置条件、周囲温度といった異なる組み合わせに対してもマグネトロンのアノード電流対応値による運転状態の判定に、装置毎に調整された閾値を用いる方式を提供し、空焼き状態、過加熱状態等の如き異常な運転状態を正確に検出し、各構成部品、高周波加熱装置の保護を行う。
本発明は、マイクロ波を発生するマグネトロンを備えた高周波加熱装置の運転状態を検出する状態検出装置を提供し、当該状態検出装置は、検出された前記マグネトロンのアノ
ード電流を入力するアノード電流入力部と、前記アノード電流入力部により入力されるアノード電流を読み込み、当該アノード電流に基づき前記高周波加熱装置の運転状態を判定する判定部と、を備え、前記マグネトロンのアノード電流検出用抵抗からの出力は、通信線にローパスフィルタを形成する入力抵抗とサージ保護用抵抗を介して前記判定部であるマイクロコンピュータに入力接続され、前記マイクロコンピュータにアース線が接続され、前記判定部は、記憶部を備え、前記記憶部に予め記憶させ情報をもとに状態判定のための閾値を変化させる。
本発明の状態検出装置によれば、マグネトロンの出力制御に応じて、高周波加熱装置の運転状態を判定する判断基準としての閾値を装置毎に不揮発メモリー等の記憶部に記憶させることが可能となる。装置個々のばらつきに応じて適切な閾値を設定することにより、高周波加熱装置のおかれる雰囲気温度、設置条件、被加熱物の種類などにより変化する異常運転と正常運転の境界を明確に線引きし、運転状態を誤って判断することを防止することが可能となる。
前記記憶部に記憶させる情報として、アノード電流入力部に予め決められた1点以上のアノード電流に相当する電流値を入力し、アノード電流入力部より入力されたアノード電流を読み込んだ値を記憶し、この記憶した情報をもとに状態判定のための閾値を変化させることで、アノード電流入力部や判定部といった状態検出装置を構成する部品のばらつきを補正することができる。
この場合、前記マグネトロンのアノード電流検出用抵抗からの出力は、通信線にローパスフィルタを形成する入力抵抗とサージ保護用抵抗を介して前記判定部であるマイクロコンピュータに入力され、前記マイクロコンピュータにアース線が接続された構成により、マグネトロンのアノード電流経路が1つとなり、アース未接続が生じた場合のエラー検出を容易に行うことが可能となる。
前記記憶させる情報は、製品の完成状態である高周波加熱装置で調整し記憶させても良いし、後述するコントロールパネル基板で調整し記憶させることができる。
本発明によれば、高周波加熱装置におけるマグネトロンのアノード電流を検出し、検出されたアノード電流に基づき高周波加熱装置の運転状態を判定している。この際、装置毎に調整されたアノード電流の情報をもとに状態検出装置のばらつきを補正し、マグネトロンのアノード電流の変化をより正確に判定することで正確な運転状態の検出が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る電子レンジ等の高周波発生装置100、特に運転状態の検知に関わる部分の回路構成図である。図1において、商用電源からの交流電源は、図示しないが、従来と同様、整流回路によって直流に整流され、出力側のチョークコイルと平滑コンデンサの平滑回路で平滑し、インバータの入力側に与えられる。直流はインバータの半導体スイッチング素子のオン・オフにより所望の高周波(20〜40KHz)に変換される。インバータは、直流を高速でスイッチングする半導体スイッチング素子を制御するインバータ制御回路によって駆動され、昇圧トランス18の1次側を流れる電流を高速でオン・オフスイッチングして、昇圧トランスでは1次巻線にインバータの出力である高周波電圧が与えられ、2次巻線に巻線比に応じた高圧電圧が得られる。また、昇圧トランス18の2次側には巻回数の少ない巻線が設けられマグネトロン12のフィラメントの加熱用に用いられている。昇圧トランスの出力は、2次巻線に接続された両波倍電圧整流回路により整流されて直流高圧がマグネトロンに印加される。この両波倍電圧整流回路は、2個の高圧コンデンサ193と2個の高圧ダイオード194により構成されている。
以上説明したインバータ回路基板上の基本的な構成は、本発明における高周波加熱装置
の一部をなし、図5の全体構成と同じため(温度センサ9’を除く)、図示は省略している。すなわち、省略された部分には、少なくともマグネトロンを制御するインバータ部(図5のインバータ16、インバータ制御回路161等を含む)が含まれている。以上の部分は、基本的に、高周波加熱装置の筐体内部に収納されたインバータ回路基板上に配置されている。
さて、図1の構成において、マグネトロン12、高圧ダイオード194のカソード側とインバータ回路基板のアース間には、マグネトロン12のアノード電流を検出するアノード電流検出部としてのアノード電流検出用抵抗40が挿入されている。ただし、アノードを流れる電流を検知可能ならば、アノード電流検出部として他の素子を用いることは構わない。
高周波加熱装置の動作時、マグネトロンに高電圧が印加されると、マイクロ波が出力される。この時、マグネトロンのアノード電流は、高周波加熱装置の出力が大きいほど大きくなることがわかっている。また、装置の加熱室内の負荷が軽い場合、または被加熱物が存在しない空焼き状態の場合もマイクロ波の反射が大きくなり、確かな負荷が存在する時に比べてアノード電流が大きくなることがわかっている。即ち、アノード電流検出用抵抗40に流れるアノード電流を検出することにより、高周波加熱装置の運転状態、特に空焼きや過加熱等の異常運転状態を把握することができる。従って、この電流情報を後述するコントロールパネル基板のマイクロコンピュータ27に入力し、装置の運転制御を行うことができる。
次に、インバータ回路基板と同様に高周波加熱装置の筐体内部に収納され、インバータ回路基板とは別基板として構成されたコントロールパネル回路基板上に配置された部分の説明をする。検出用抵抗40で検出された電流情報は、インバータ回路基板から、コネクタ、当該コネクタを介してインバータ回路基板に接続される通信線IaDCにより伝えられ、入力抵抗41と、コンデンサ29からなるとともに高周波ノイズを除去するローパスフィルタを介して平滑化され、マイクロコンピュータ27のA/Dコンバータ端子49に入力される。また、抵抗43はサージ保護用抵抗である。
また、保護用素子23が、上述のローパスフィルタの前段において、検出用抵抗40のからの出力線(通信線IaDCの一部)とコントロールパネル回路基板のアースGND間に接続される。保護用素子23はインバータ回路基板側で異常状態が発生(検出用抵抗40のオープンやアース未接続時)した時にマイクロコンピュータ27に高圧が入力されるのを防止するために設けられる。
さらに、マイクロコンピュータ27には、コントロールパネル回路基板上で構成されたメガネ端子リード線やねじ等の金属製固定部材50aを介して、アース線50が高周波加熱装置の本体(筐体)にアース接続されている。すなわち、コントロールパネル回路基板へのアーシングがアース線50の一箇所のみとなる構成が採られている。この構成により、後述する検出対象としてのマグネトロンのアノード電流経路が1つとなり、アース未接続が生じた場合のエラー検出を容易に行うことが可能となる。
そして、本発明によれば、装置の動作前にインバータ回路基板と、コントロールパネル回路基板の両方のアース・フローティングのチェックを行うようにしているが、これはマイクロコンピュータ27に内蔵されるスリーステート出力回路46を用いて行われる。スリーステート出力回路46は、インバータ動作前にHi出力としてアノード電流検出用抵抗40、抵抗41,42からなるループでA/Dコンバータ端子49に得られる電圧値にてアーシングのチェックを行う。接続が確保できていることが確認できたならスリーステート出力回路46をOpenとして一連の回路から切り離し、正常な場合のみ、PMW出
力指令を、通信線(PWM)を介してインバータ回路基板側のインバータ制御回路へ送り、インバータの動作を開始させる。一方、スリーステート出力によるアーシング・チェックで、少なくとも一つの基板のフローティング発生が検出されたら、エラー表示を行うとともに、装置の動作を禁止する。尚、他の通信線OSCは、インバータの動作状況を示す信号をインバータ制御回路から受け取るコネクタである。また、GNDで表わされた部分は、コントロールパネル回路基板のグランドパターンへの接続線を構成する。
さらに、マイクロコンピュータ27には、装置の状態を表示する表示部48が接続され、マイクロコンピュータ27の指示に従って表示内容を変化させる。また、マイクロコンピュータ27には、ユーザの操作入力を受け入れる操作入力部82が接続されている。尚、図示したインバータ回路基板及びコントロールパネル回路基板各々への部品の振り分けは任意であり、図示の例には限定されない。
尚、図1、上述の説明におけるインバータ回路基板、コントロールパネル回路基板各々への各部品の振り分けはあくまで一例であり、部品の振り分け方法は本発明の本質とは関係ない。ただし、一般的にインバータ回路基板にはインバータ回路及びインバータ制御回路等の装置の駆動主回路が形成され、マグネトロンに接続される。そして、コントロールパネル回路基板にはマイクロコンピュータ等の制御回路が形成され、特に装置が電子レンジである場合は調理メニューの指令を担う。
本発明では上述したように、マグネトロンのアノード電流、及びその対応値(アノード電圧IaDC値など、ただしアノード電流そのものも含む)を検出することにより、高周波加熱装置の運転状態を把握するものであるが、マイクロコンピュータ27のA/Dコンバータ端子49での検出精度が大きく判定に影響している。
一般的にマイクロコンピュータ27のA/Dコンバータは、A/Dコンバータ基準入力電圧AVRを基準電位として、例えば8ビットのA/Dコンバータの場合、256の部分に分解し、A/Dコンバータ端子49に入力された電圧が、256の部分の何番目であるかというデジタル出力値に変換する。図2は、A/Dコンバータ基準入力電圧AVRの入力電圧とデジタル出力値とA/Dコンバータ端子入力電圧の関係を表す図である。一般的にマイクロコンピュータ27の電源端子Vccに与えられる電圧とA/Dコンバータ基準入力電圧AVRは同電位を使用しており、マイクロコンピュータの電源端子Vccには、3端子レギュレータ等の安定化電源回路でつくられた電圧が印加されている。しかしながら、この安定化電源回路にしても出力精度は、汎用品では±5%が一般的である。このような安定化電源回路を使用した場合、A/Dコンバータ基準入力電圧AVRに入力されるのは、2.85Vから3.15Vまでばらつく。
本実施例は、マグネトロンのアノード電流の対応値としてA/Dコンバータ端子49の入力電圧をマイクロコンピュータ27のA/Dコンバータで変換したデジタル出力値とした場合である。例えば、マイクロコンピュータ27においてマグネトロンのアノード電流の異常状態をデジタル出力値が63レベルで判定するようにプログラムした場合には、図2より分かるようにA/Dコンバータ基準入力電圧AVRの入力電圧がばらつくと、A/Dコンバータ端子入力電圧が0.701V、0.738V、0.775V
と認識する場合が発生する。
図3は、アノード電流検出抵抗40が2.4Ωの場合のA/Dコンバータ端子入力電圧とアノード電流との関係を表す図である。この図より分かるように、左記A/Dコンバータ入力電圧が0.701V、0.738V、0.775Vとした場合、実際のアノード電流は292mA、307mA、323mAとなる。これは、高周波発生装置の個体別のばらつきとしてあらわれる。
一般の家庭用の電子レンジで使われるマグネトロンの流せるアノード電流は最大で350mA程度で、こうしたマグネトロンを使用し電子レンジの高周波出力を1000Wとした場合のアノード電流はおよそ310mAであり、装置ごとのばらつきが左記のように大きいとマグネトロンの異常状態を判定する最適の閾値を決めることが困難となってくる。
本実施例においては、上述のアノード電流の検出ばらつきをなくす為に、記憶部として不揮発性メモリー80を備え、この不揮発性メモリー80に予め決められたアノード電流に対応したデジタル出力値を記憶し、この記憶した値をもとに計算された閾値で判定するようにしている。図4はその一例を表す図で、A/Dコンバータ端子入力電圧とアノード電流と閾値の関係を表す図である。コントロールパネル基板の図1のIaDCにアノード電流が350mA流れた時のアノード電流検出抵抗40の発生する電圧を与え、そのときのマイクロコンピュータ27が認識するデジタル出力値aを不揮発性メモリー80に記憶する。同様に、アノード電流が200mAの時のデジタル出力値bも不揮発性メモリー80に記憶する。マイクロコンピュータには、予め不揮発性メモリー80に記憶されたa及びbの値を使って求められる値を閾値として用いるようにプログラムされている。本実施例の場合には、A/Dコンバータ端子入力電圧とデジタル出力値の関係は、一次式で近似できる為、閾値を310mAと設定する場合には、マイクロコンピュータ27には、閾値を(40a+110b)/150とプログラムすれば可能となる。これにより、A/Dコンバータ端子入力電圧が装置によって異なっていてもそれを補正することができる。
また、上述した実施例は、不揮発メモリー80に記憶させる出力値を2ポイント記憶させる場合について説明したが、より多くのポイントを使いA/Dコンバータ端子入力電圧とデジタル出力値の関係の近似精度を上げることは言うまでもない。或いは、A/Dコンバータ端子入力電圧とデジタル出力値の関係をあらわす近似式が精度の高い場合、不揮発性メモリー80に記憶させるポイントが1ポイントで行い、調整の手間を省いてもよい。
また、本実施例において記憶部に不揮発性メモリー80で説明したが、マイクロコンピュータ27内部の書き換え可能なメモリー領域に記憶しても良い。
また、本実施例において1つの閾値について説明したが、予めマイクロコンピュータ27にプログラムされた複数の調理シーケンス毎に適切な閾値を複数設けてもよいことは言うまでもない。特に、本発明の効果にある検出精度を上げることにより複数のきめ細かな閾値の設定が可能となる。
また、本発明の実施例にあるデジタル出力値を記憶させる方法は、コントロール基板で行っても良いし、完成品としての装置で行っても良い。装置で調整することにより検出用抵抗のばらつきをこの調整によりなくせる効果がある。
また、本実施例では、判定部にマイクロコンピュータを用いた場合について説明したが、マイクロコンピュータ以外のロジック回路により判定しても良い。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上のように、本発明によれば、異なる電波出力、設置条件、被加熱物、環境温度等の組み合わせによるマグネトロンのアノード電流対応値に対応して高精度のアノード電流の異常検出が可能になり、高周波発生装置のより精度の高い制御、安全な運転、保護を図る
ことが可能となる。
本発明の実施形態に係る高周波加熱装置の回路構成図であり、特に高周波加熱装置の状態検出装置に係る部分を示した回路構成図 本発明の実施形態に係るA/Dコンバータ基準入力電圧AVRの入力電圧とデジタル出力値とA/Dコンバータ端子入力電圧の関係を表す図 本発明の実施形態に係るアノード電流検出抵抗40が2.4Ωの場合のA/Dコンバータ端子入力電圧とアノード電流との関係を表す図 本発明の実施形態に係るA/Dコンバータ端子入力電圧とアノード電流と閾値の関係を表す図 サーミスタ付き高周波加熱装置の構成図 (a)(b)はサーミスタをプリント基板、放熱フィンに取り付けた状態を示す図
12 マグネトロン
23 保護用素子
27 マイクロコンピュータ
29 コンデンサ
40 アノード電流検出用抵抗
41,42,43 抵抗
46 スリーステート出力回路
47 スリーステート端子
48 表示部
49 A/Dコンバータ端子
50 アース線
80 記憶部
82 操作入力部
100 高周波加熱装置(電子レンジ)

Claims (4)

  1. マイクロ波を発生するマグネトロンを備えた高周波加熱装置の運転状態を検出する状態検出装置であって、
    検出された前記マグネトロンのアノード電流を入力するアノード電流入力部と、
    前記アノード電流入力部により入力されるアノード電流を読み込み、当該アノード電流に基づき前記高周波加熱装置の運転状態を判定する判定部と、
    を備え、
    前記マグネトロンのアノード電流検出用抵抗からの出力は、通信線にローパスフィルタを形成する入力抵抗とサージ保護用抵抗を介して前記判定部であるマイクロコンピュータに入力接続され、前記マイクロコンピュータにアース線が接続され、
    前記判定部は、記憶部を備え、前記記憶部に予め記憶させ情報をもとに状態判定のための閾値を変化させる状態検出装置。
  2. 請求項1記載の状態検出装置であって、前記記憶部として不揮発性メモリーを使用した状態検出装置。
  3. 請求項1記載及び2記載の状態検出装置であって、前記運転状態を判定する判定部は、予め決められた一点以上のアノード電流値を前記記憶部に記憶した情報をもとに状態判定のための閾値を変化させる状態検出装置。
  4. 請求項3記載の状態検出装置であって、前記記憶部に記憶させる情報は、装置毎に調整し記憶させる状態検出装置。
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