JP5144592B2 - 共沸組成物及びハイドロフルオロアルカンの製造方法 - Google Patents

共沸組成物及びハイドロフルオロアルカンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイドロフルオロアルカンとフッ化水素を含有する混合物の分離方法、並びにハイドロフルオロアルカンの調製方法及び共沸組成物に関する。
ハイドロフルオロアルカンは、例えば、特許出願EP-A1-0,699,649及びWO-A1-97/15540(Solvayの代理として)及び特許出願WO-A1-97/05089に開示されているように、適切な塩素化前駆体とフッ化水素の反応によって調製できる。このような方法では、反応器の出口において、反応生成物の混合物は、所望のハイドロフルオロアルカンに加え、出発原料の塩素化前駆体由来の塩素原子の除去に起因する塩化水素、フッ化水素、クロロフルオロ中間体、一般に未変換塩素化前駆体、ことによると不活性な希釈剤、及び少量の種々の副生物を含んでいる。操作は通常塩素化前駆体について過剰のフッ化水素で行われるので、反応生成物の混合物には、一般に未変換フッ化水素が存在する。反応生成物の混合物の成分の大部分は、蒸留によって容易かつ完全に分離できるのに対して、ハイドロフルオロアルカンとフッ化水素との完全な蒸留は、これら化合物がしばしば共沸混合物を形成してしまうので、蒸留によって達成するのは、一般に非常に困難である。
特許出願WO-A1-97/05089は、ハイドロ(クロロ)フルオロアルカン(特に1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン又はHFC-245fa)のフッ化水素との共沸混合物からの共沸蒸留法による精製方法であって、異なる温度と異なる圧力での連続的な2段階蒸留を含んでなる方法を開示している。
しかし、この共沸蒸留法は、十分な分離ポテンシャルを利用できるように、2つのカラム間の温度又は圧力に大きな差(低圧力/温度の共沸混合物と高圧力/温度の共沸混合物との間の組成の差)が必要であり、かつ2つのカラム間に高い再循環流速が生じるという欠点がある。
特許出願WO-A1-97/13719は、フッ化水素を、とりわけ1〜6個の炭素原子を含有するハイドロフルオロアルカン(特にHFC-245fa)との(共沸)混合物からのフッ化水素の分離及び回収方法を開示している。この混合物はアルカリ金属フルオライド(特にフッ化カリウム又はフッ化セシウム)溶液中に接触され、かつ該フッ化水素と該アルカリ金属フルオライドを含有する相から有機相が分離される。
この公知の方法によると、フッ化カリウム又はフッ化セシウムによる有機相のコンタミネーション及びこのコンタミネーションが引き起こしうるハイドロフルオロアルカンの分解の危険が懸念される。さらに、これらアルカリ金属フルオライド、さらに具体的にはフッ化セシウムは非常に高価である。
本発明の目的は、少なくとも1種の、好ましくは3〜6個の炭素原子を含んでなるハイドロフルオロアルカンとフッ化水素を含有する混合物の、上記方法の欠点を示さない分離方法を提供することである。本発明の目的はまた、共沸組成物又は偽共沸組成物を提供することである。
本発明は、特定の共沸組成物又は偽共沸組成物、及びその利用に関する。また、本発明は、少なくとも1種のハイドロフルオロアルカンとフッ化水素の混合物(以後ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と呼ぶ)の分離方法であって、該ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物を、フッ化水素と反応可能な少なくとも1種の有機化合物と反応させる方法に関する。
本明細書中では、少なくとも1種のハイドロフルオロアルカンとフッ化水素を含有する混合物の分離方法であって、このハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物を、触媒非存在下で、フッ化水素と反応可能な少なくとも1種の有機化合物と反応させる分離方法に触れ、そこでは、前記有機化合物が、塩素化若しくはクロロフルオロ有機化合物、好ましくは前記ハイドロフルオロアルカンの前駆体化合物である具体的態様が挙げられる。前記ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と前記有機化合物との間の反応は、液相中で行うことができる。前記ハイドロフルオロアルカンの例として、フッ化水素と共沸混合物又は偽共沸混合物を形成することができる。上記分離方法において、得られた反応生成物の混合物が、前記ハイドロフルオロアルカンを回収することを意図した少なくとも1の次の処理に供されることもできる。
本明細書中ではさらに、ハイドロフルオロアルカンの調製方法であって、第1反応段階で、該ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体がフッ化水素と反応させられ、かつ次の反応段階で、前記第1段階で生成された生成物の少なくとも一部がフッ化水素と反応させられ、これら反応段階の1つが、上記の分離方法を含んでなる方法にも触れる。ここで、ハイドロフルオロアルカンが、前記第1及び第2反応段階で生成される。上記調製方法は、触媒の不在下で実施される少なくとも1の反応段階と少なくとも1の触媒反応段階を含むことができる。該触媒として、チタン化合物、例えばチタンハライド、さらに具体的に四塩化チタンが挙げられる。本明細書中ではまた、ハイドロフルオロアルカンの合成方法であって、1未満のF/Cl原子比を有する少なくとも1のハイドロフルオロアルカンの塩素化又はクロロフルオロ化前駆体化合物を液相において液状媒体中のフッ化水素と反応させ、該媒体では、平均して少なくとも1、好ましくは少なくとも1.2、特に好ましくは少なくとも1.5のF/Cl原子比を示すフッ素化若しくはクロロフルオロ化有機化合物の含量が50質量%以上に連続的に維持されている、方法にも言及する。
上記ハイドロフルオロアルカンとして、3〜6個の炭素原子を含むハイドロフルオロアルカンが挙げられる。
本発明の分離方法の実施形態を示す。 本発明の分離方法の実施形態を示す。 本発明の2反応段階のハイドロフルオロアルカンの調製法の反応ダイアグラムを示す。 1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンとフッ化水素との2成分組成物の3種の異なる圧力における蒸気/液体平衡を示す。
ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と、フッ化水素と反応可能な少なくとも1種の有機化合物との反応により、少なくとも一部のフッ化水素を消費できる。従って、本発明の分離方法は、フッ化水素が消耗される反応生成物の混合物を提供する。これは、ハイドロフルオロアルカン合成という文脈での利点であり、特に抽出溶剤として前記混合物を使用することができる。得られた反応生成物の混合物は、ハイドロフルオロアルカンを回収することを意図した処理の少なくとも1の次の段階に供される場合、出発原料としても非常に好適である。このように、本質的にフッ化水素のないハイドロフルオロアルカンを得ることができる。
ハイドロフルオロアルカンがフッ化水素と共沸混合物又は偽共沸混合物を形成可能な場合、このような共沸混合物を「破壊する」ことができるので、特有の利点が生じる。すなわち、本発明の分離方法は、ハイドロフルオロアルカンとフッ化水素が、それらが共沸混合物又は偽共沸組成物を形成する比率とは異なる比率で存在する混合物を提供することができる。
用語「ハイドロフルオロアルカン」は、一般式Ca(2a+2)-bbで、式中a=1〜6かつb=1〜2a+1に相当するた炭化水素化合物を意味するものとする。3〜6個の炭素原子を含むハイドロフルオロアルカンが好ましい。3〜4個の炭素原子を含むハイドロフルオロアルカンが特に好ましい。
本発明の分離方法によってフッ化水素で混合物から分離することのできるハイドロフルオロアルカンの例としては、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245ca)、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245eb)、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HFC-236fa)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HFC-236ea)、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(HFC-227ea)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロ-2-メチルプロパン(HFC-365mps)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタン(HFC-356mff)及び1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロペンタン(HFC-43-10mee)が挙げられる。これら化合物の中で、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)が特に好ましい。1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)は、非常に特に好ましい。
本発明の分離方法で使用される有機化合物は、フッ化水素と反応可能である。有機化合物の例は、とりわけ、好ましくは塩素化され及び/又は臭素化され又は任意に置換された1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖アルカン、及び2〜10個の炭素原子を含む任意に置換されたアルケンである。塩素化又はクロロフルオロ有機化合物がよく使用される。例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、フッ化ビニリデン及びクロロトリフルオロエチレン又は例えばヘキサフルオロプロペンのようなフルオロプロペンのような塩素化、フッ素化又はクロロフルオロオレフィンのようなハロゲン化オレフィンが好適である。
有機化合物は、好ましくはハイドロフルオロアルカンの塩素化又はクロロフルオロ前駆体である。
用語「ハイドロフルオロアルカンの塩素化又はクロロフルオロ前駆体」は、ハイドロクロロアルカン及びハイドロクロロフルオロアルカン、すなわち、それぞれ、少なくとも1個の塩素原子と、少なくとも1個の水素原子と、所望のハイドロフルオロアルカンと同数の炭素原子と、所望のハイドロフルオロアルカンより少ない少なくとも1個のフッ素原子とを含んでなる塩素化及びクロロフルオロ炭化水素化合物を意味するものである。そのハイドロフルオロアルカンの少なくとも1種の塩素化又はクロロフルオロ前駆体から出発し、この前駆体のフッ化水素との反応によって、所望のハイドロフルオロアルカンが得られる。
本発明の分離方法で使用可能なハイドロフルオロアルカンの塩素化又はクロロフルオロ前駆体の例としては、1,1,1,3,3-ペンタクロロプロパン(HCC-240fa)、1,1,2,2,3-ペンタクロロプロパン(HCC-240aa)、1,1,1,2,3-ペンタクロロプロパン(HCC-240db)、1,1,1,3,3,3-ヘキサクロロプロパン(HCC-230fa)、1,1,1,2,3,3-ヘキサクロロプロパン(HCC-230da)、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタクロロプロパン(HCC-220da)、1,1,1,3,3-ペンタクロロ-2-メチルプロパン(HCC-360jns)、1,1,1,3,3-ペンタクロロブタン(HCC-360jfa)、1,1,1,4,4,4-ヘキサクロロブタン(HCC-350jff)及び1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デカクロロペンタン(HCC-430jdd)のようなハイドロクロロアルカン前駆体、及び1-フルオロ-1,1,3,3-テトラクロロブタン(HCFC-36lkfa)、3-フルオロ-1,1,1,3-テトラクロロブタン(HCFC-36ljfb)、1,1-ジフルオロ-1,3,3-トリクロロブタン(HCFC-362lfa)、1,3-ジフルオロ-1,1,3-トリクロロブタン(HCFC-362kfb)、3,3-ジフルオロ-1,1,1-トリクロロブタン(HCFC-362jfc)、1,1-ジクロロ-1,3,3-トリフルオロブタン(HCFC-363kfc)、1,3-ジクロロ-1,1,3-トリフルオロブタン(HCFC-363lfb)、3,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロブタン(HCFC-363mfa)、1-クロロ-1,1,3,3-テトラフルオロブタン(HCFC-364lfc)及び3-クロロ-1,1,1,3-テトラフルオロブタン(HCFC-364mfb)のようなハイドロクロロフルオロアルカン前駆体が挙げられる。
これとは別の形態では、用語「ハイドロフルオロアルカンの塩素化又はクロロフルオロ前駆体」は、(ハイドロ)クロロアルカン及び(ハイドロ)クロロフルオロアルカン、すなわち、ぞれぞれ、少なくとも1個の塩素原子と、任意に少なくとも1個の水素原子と、所望のハイドロフルオロアルカンと同数の炭素原子と、所望のハイドロフルオロアルカンより少ない少なくとも1個のフッ素原子とを含んでなる塩素化及びクロロフロロ炭化水素化合物を意味するものとする。例えば、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンの前駆体として1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロプ-1-エンのような(ハイドロ)クロロ(フルオロ)プロペン前駆体、及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの前駆体として、例えば、特に1,1-ジクロロ-1,3-ジフルオロブト-2-エンのようなジクロロジフルオロブテン、及び/又は特に1-クロロ-1,1,,3-トリフルオロプロプ-1-エンのようなクロロトリフルオロブテンのような(ハイドロ)クロロ(フルオロ)ブテン前駆体が挙げられる。
本発明の分離方法において、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応は、好ましくは液相中で行われる。
本発明の分離方法において、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応は、触媒の存在下で行うことができる。反応は触媒の非存在下でも行うことができる。
ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応が触媒下で行われる場合、塩素原子のフッ素原子による置換を促進できる触媒を利用しうる。使用可能な触媒の中で、元素周期表の群IIIa、IVaとb、Vaとb、及びVIbより選択される金属の誘導体及びそれらの混合物が挙げられる。チタン、タンタル、モリブデン、ホウ素、スズ及びアンチモン誘導体はさらに特に選択される。チタン又はスズ誘導体が好ましく利用される。チタン誘導体が特に好適である。金属の誘導体としては、塩、さらに具体的にはクロライドが挙げられる。好ましくは、クロライド、フルオライド及びクロロフルオライドの間で選択される。チタン及びスズクロライド、フルオライド及びクロロフルオライド及びそれらの混合物は、本発明のハイドロフルオロアルカンの調製方法で特に好ましい触媒である。チタンテトラクロライド及びスズテトラクロライドは、特に好適である。
ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応が液相中で行われる場合、好ましくは触媒の非存在下で行われ、反応混合物を液相中に引き出し、適宜、1以上の簡単な次の蒸留段階を行うことが可能となる。
本発明の分離方法で分離されるハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物中のフッ化水素のハイドロフルオロアルカンに対する比率は可変である。フッ化水素は、本発明の分離方法で分離されるハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物中のハイドロフルオロアルカンについて過剰でよい。本発明の分離方法は、ハイドロフルオロアルカンがフッ化水素と共沸混合物又は偽共沸混合物を形成できる場合に非常に好適である。本発明の分離方法は、好ましくは共沸組成物又は共沸組成物に近い組成物を有するハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物に適用される。
本発明の分離方法は、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)とフッ化水素を含有する混合物の分離に有利な用途を見出す。
3バールの圧力で、フッ化水素/1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン共沸混合物の組成は、約60/40質量%、すなわち、フッ化水素/1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンのモル比は、約11モル/モルである。
本発明の好ましい実施形態では、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンとフッ化水素を含有する混合物は、触媒の非存在下、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン/フッ化水素混合物と1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの前駆体、好ましくは1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンとの反応によって分離される。1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンは、例えば、2-クロロプロパンと四塩化炭素又は塩化ビニリデンと1,1,1-トリクロロエタンのような、塩素化化合物のテロメリゼーションによって、特にペンタカルボニル鉄又はアミンと結合した銅塩のような種々の触媒の存在下で得ることができる。
本発明の分離方法において、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物は、フッ化水素の有機化合物に対するモル比が通常少なくとも0.5モル/モルであるような割合で使用される。操作は、好ましくはフッ化水素の有機化合物に対するモル比が少なくとも1モル/モルで行われる。さらに好ましい方法では、操作はフッ化水素の有機化合物に対するモル比が少なくとも3モル/モルで行われる。非常に特に好ましい方法では、操作はフッ化水素の有機化合物に対するモル比が少なくとも5モル/モルで行われる。通常用いられるフッ化水素の有機化合物に対するモル比は、15モル/モルを超えない。このモル比が10モル/モルを超えないことが好ましい。
ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応は、通常少なくとも60℃で行われる。温度は、好ましくは少なくとも80℃である。一般的に、温度は160℃を超えない。好ましくは、温度は140℃を超えない。
本発明の分離方法におけるハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応は、好ましくは液相中で行われる。この場合、圧力は液体状態の反応混合物を維持するように選択される。利用する圧力は、反応混合物の温度によって変わる。圧力は、通常40バール以下である。好ましくは、圧力は35バール以下である。特に有利な方法では、圧力は25バール以下である。圧力は、通常5バール以上である。好ましくは、圧力は10バール以上である。
本発明の分離方法は、バッチ式又は連続的に行うことができる。
本発明の分離方法がバッチ式で行われる場合、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応の持続時間は、通常10分〜5時間で変化する。この持続時間は、好ましくは少なくとも0.5時間である。この持続時間は、有利には少なくとも1時間である。この持続時間は、通常4時間を超えない。好ましくは、この持続時間は2.5時間を超えない。
本発明の分離方法が連続的に行われる場合、反応物の反応器内滞留時間は、通常少なくとも0.5時間である。それは、通常30時間を超えない。それは、典型的には5〜25時間で変化する。好ましくは、10〜20時間で変化する。用語「反応物の反応器内滞留時間」は、反応器の出口における反応混合物の体積による流量に対する反応混合物の体積比を意味するものである。
ハイドロフルオロアルカンが1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンで、有機化合物が1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンである場合、フッ化水素の1,1,1,3,3-ペンタクロブタンに対するモル比が15モル/モル未満、好ましくは5〜10モル/モル、温度が80〜140℃、好ましくは110〜120℃、圧力が5〜40バール、好ましくは15〜25バール、かつ反応物の反応器内滞留時間が0.5〜25時間で良い結果が得られる。
本発明の分離方法におけるハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応は、使用する温度、圧力及び反応物、特にフッ化水素に耐性の材料で構成されたいずれの反応器でも行うことができる。
有利には、反応で生成されるすべて又は一部の塩化水素は、連続的に除去される。一般に、少なくとも80%の塩化水素が除去される。
本発明の方法のこれとは別の好ましい形態では、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と、フッ化水素と反応可能な少なくとも1種の有機化合物の反応で得られる反応生成物の混合物は、そのハイドロフルオロアルカンを回収することを意図した少なくとも1の次の処理段階に供される。使用可能な処理段階の例は、例えば、NaFのような固体上の吸着、水による洗浄、抽出操作、適宜の膜による分離、抽出蒸留又は少なくとも1種の蒸留のような、とりわけ残留フッ化水素からハイドロフルオロアルカンを分離できる処理である。これら処理の中で、蒸留が良い結果を与えた。
これとは別の形態では、3段階蒸留が利用される。第1蒸留段階(I)は、残留フッ化水素を含有する少なくとも1フラクションを回収することを意図する。第2蒸留段階(II)は、不揮発性不純物を含有する少なくとも1フラクションを回収することを意図する。第3蒸留段階(III)は、本質的に純粋なハイドロフルオロアルカンで構成された少なくとも1フラクションを回収することを意図する。これら蒸留は、いずれの順序でも採用でき、十分な分離結果を与え、かつ本質的に純粋なハイドロフルオロアルカンを含有する少なくとも1フラクションの回収を可能にする。第1段階(I)、次いで段階(III)かつ引き続き段階(II)という順序で行うと、良い結果を得た。
従って、特定の実施形態では、本発明は、少なくとも1種のハイドロフルオロアルカンとフッ化水素を含有する混合物の分離方法であって、前記混合物が、ハイドロフルオロアルカンの少なくとも1種の塩素化又はクロロフルオロ前駆体と反応し、次いで、ハイドロフルオロアルカンがフッ化水素中で消耗され、好ましくは得られた反応生成物の混合物を少なくとも1種の蒸留に供給することによって回収される方法に関する。
触媒の非存在下で行われる本発明の分離方法のこれとは別の形態では、反応混合物が液体状態で反応器から有利に引き出され、それから少なくとも1種の蒸留段階に供される。
本発明の他の目的は、ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体及びフッ化水素から出発するハイドロフルオロアルカンの調製方法を提供することである。
結果として、本発明は、ハイドロフルオロアルカンの調製方法であって、第1反応段階で、ハイドロフルオロアルカンの少なくとも1種の塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体がフッ化水素と反応し、かつ次の反応段階で、この第1段階の際に生成された生成物の少なくとも一部がフッ化水素と反応し、任意にこれら反応段階の1つが本発明の分離方法を含んでなる方法に関する。
一般に、本発明の分離方法では、ハイドロフルオロアルカンは第1反応段階及び次の反応段階で生成される。各段階で使用される塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体の総量の少なくとも5モル%のハイドロフルオロアルカンへの変換が維持されることが多い。この変換は、少なくとも10モル%に維持されることがさらに多い。好ましくは、この変換は少なくとも20モル%に維持される。特に好ましい方法では、この変換は少なくとも50モル%に維持される。
各段階で使用される塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体の総量のハイドロフルオロアルカンへの変換は、好ましくは第1反応段階と続く反応段階では異なる。この場合、上述したような変換は第1段階と第2段階で良く維持され、より高い変換が後の段階で維持される。この第2段階で使用される塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体の総量のこの第2変換は、少なくとも70モル%であることが多い。第2変換は、好ましくは少なくとも90モル%である。
反応混合物中のフッ化水素含量は、通常第1反応段階と次の段階では異なる。この含量は、好ましくは第1段階で低く、次の段階で高い。
第1段階の反応混合物中のフッ化水素含量は、通常少なくとも5質量%である。この含量は、好ましくは少なくとも10質量%である。この含量は、通常最大20質量%である。好ましくは、含量は最大15質量%である。
次反応段階の反応混合物中のフッ化水素含量は、通常少なくとも40質量%である。好ましくは、この含量は少なくとも60質量%である。この含量は、好ましくは最大75質量%である。この含量は、好ましくは最大70質量%である。
本分離方法は、触媒反応段階及び/又は触媒の非存在下で行われる反応段階を含むことができる。好ましい代替形態では、本発明の分離方法は、触媒の非存在下で行われる少なくとも1の反応段階と、少なくとも1の触媒反応段階を含む。
簡単のため、記載の続きは、本発明の分離方法のこの好ましい形態についてのみに関するが、本発明の範囲をこの好ましい形態に限定するものではない。
触媒の非存在下で行われる反応段階に関しては、その好ましい反応条件は、本発明の分離方法のハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物との間の反応について上述した条件と一致する。
この2つの反応段階は、好ましくは液相中で行われ、かつハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物は、触媒反応段階から気体状態、一般的に共沸組成物の状態で引き出される。
本発明の分離方法で調製できるハイドロフルオロアルカンは、そのフッ化水素との混合物から本発明の上述した分離方法で分離できるハイドロフルオロアルカンと同一である。
本発明のハイドロフルオロアルカンの調製方法の触媒及び無触媒反応段階で使用可能な塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体は、本発明の上述した分離方法で使用可能な塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体と同一である。触媒反応段階で使用する塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体は、好ましくは、無触媒反応段階で、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物のフッ化水素の少なくとも一部と、ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体との反応によって生成されたクロロフルオロ中間体の混合物を含み;この調製方法の無触媒反応段階は、上述した本発明の分離方法の反応に相当する。
本発明の分離方法で使用可能な種々の処理段階は、適宜、ハイドロフルオロアルカンの調製のための本方法にも適用できる。
本発明の分離方法は、特に1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの調製に有効である。
本発明の調製方法が1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの調製に適用される場合、触媒反応段階で用いるハイドロフルオロアルカンの前駆体は、1,1,1,3,3-ペンタクロロブタン、クロロフルオロ中間体の混合物又はこれら生成物と1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンとの混合物でよい。本方法の無触媒反応段階で生成されるクロロフルオロ中間体は、本質的にHCFC-363及びHCFC-364の異性体、すなわち、1,1-ジクロロ-1,3,3-トリフルオロブタン(HCFC-363kfc)、1,3-ジクロロ-1,1,3-トリフルオロブタン(HCFC-363lfb)、3,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロブタン(HCFC-363mfa)、1-クロロ-1,1,3,3-テトラフルオロブタン(HCFC-364lfc)若しくは3-クロロ-1,1,1,3-テトラフルオロブタン(HCFC-364mfb)又はこれら化合物の混合物である。
任意に存在する他の成分は、例えば、1,1-ジクロロ-1,3-ジフルオロブト-2-エン及び/又は1-クロロ-1,1,3-トリフルオロブト-2-エンのような(ハイドロ)クロロ(フルオロ)ブテンである。
本発明の調製方法を1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの調製に適用する場合、本方法の無触媒反応段階で使用されるハイドロフルオロアルカンの前駆体は、好ましくは1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンである。
本発明のハイドロフルオロアルカンの調製方法における触媒反応段階の反応の触媒としては、例えば、本発明の分離方法で使用可能な触媒として上述した触媒を利用できる。
本発明のハイドロフルオロアルカンの調製方法における触媒反応段階で使用する触媒の量は、広範囲内で変化させうる。それは、通常少なくとも0.5モル%である。好ましくは、少なくとも2モル%である。より好ましい方法では、それは少なくとも5モル%である。それは通常30モル%を超えない。好ましくは、20モル%を超えない。より好ましい方法では、それは10モル%を超えない。触媒反応段階において、フッ化水素は、ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体に対するフッ化水素のモル比が通常少なくとも3モル/モルであるような量で使用される。操作は、好ましくは少なくとも5モル/モルのモル比で行われる。このモル比は、通常15モル/モルを超えない。好ましくは、10モル/モルを超えない。
本方法の触媒反応段階の反応が行われる温度は、通常少なくとも60℃である。好ましくは、それは少なくとも80℃である。それは、通常160℃を超えない。好ましくは、140℃を超えない。
本方法の触媒反応段階におけるフッ化水素と、ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体との間の反応は、好ましくは液相中で行われる。この場合、圧力は反応混合物を液体状態に維持するように選択される。本方法の触媒反応段階の反応で用いられる圧力は反応混合物の温度によって変わる。それは、通常35バール以下である。特に有利な方法では、圧力は25バール以下である。圧力は、通常5バール以上である。圧力は、好ましくは10バール以上である。
本発明の調製方法の触媒反応段階はバッチ式又は連続的に行うことができる。
本発明の調製方法の触媒反応段階がバッチ式で行われる場合、反応の持続時間は、通常10分〜5時間で変化する。この持続時間は、好ましくは少なくとも0.5時間である。この持続時間は、有利には少なくとも1時間である。この持続時間は、通常4時間を超えない。好ましくは、この持続時間は2.5時間を超えない。
本発明の調製方法の触媒反応段階が連続的に行われる場合、反応物の反応器内滞留時間は、通常少なくとも0.5時間である。それは、通常50時間を超えない。それは、典型的には10〜40時間で変化する。好ましくは、10〜30時間である。
本発明の調製方法が、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの調製に適用される場合、触媒反応は、好ましくは触媒として四塩化チタン又は四塩化スズの存在下で、さらに詳しくは四塩化チタンの存在下で行われる。80〜140℃の温度、10〜25バールで変化する圧力及び1〜5時間の反応物の触媒反応器内滞留時間で良い結果が得られた。
本発明の調製方法における触媒反応段階の反応は、使用する温度、圧力及び反応物、特にフッ化水素に耐性の材料から構成されたいずれの反応器でも行うことができる。
本方法の触媒反応段階の出口で、塩化水素とハイドロフルオロアルカン/フッ化水素との混合物が、好ましくは液体状態で、適宜共沸組成物を有して引き出され、この混合物は、任意にそれが含有する塩化水素の分離後、本発明の調製方法の無触媒段階に供給される。
有利な技法は、反応物及び他の反応生成物が本質的に液体状態であるにもかかわらず、生成される塩化水素とハイドロフルオロアルカンが気体であるような温度と圧力で沸騰している反応器内で触媒反応を行うことにある。有利には、沸騰している反応器の上に蒸留カラムが置かれ、分離を完全にする。反応器中の不揮発性不純物の蓄積を防止し、かつ触媒の活性を維持するため、本方法の触媒反応段階の反応器は、有利にはブリードを備える。
本発明の調製方法の特定の実施形態は、ハイドロフルオロアルカンの調製方法であって、触媒反応段階で、触媒の存在下、該ハイドロフルオロアルカンの少なくとも1種の塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体がフッ化水素と反応し、かつもう一方の無触媒反応段階では、触媒反応段階がもたらしたハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物が、上述した本発明の分離方法によるハイドロフルオロアルカンの少なくとも1種の塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体と反応し、触媒段階で使用される塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体の少なくとも一部は無触媒反応段階から生成する方法に関する。
触媒がチタン化合物である場合、単一の反応段階でハイドロフルオロアルカンを合成することができることがわかった。
従って、本発明の第3の主題は、ハイドロフルオロアルカン製造のための触媒方法であって、本発明の方法の触媒反応段階として使用でき、該方法では、触媒はチタン化合物である。しばしば、本発明の触媒方法では、反応は液相中で行われ、かつチタン化合物は塩化チタン、好ましくは四塩化チタンである。調製方法の触媒反応段階について上述した条件も、本発明の触媒方法に適用する。本発明の触媒方法は、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンのような3〜6個の炭素原子を含有するハイドロフルオロアルカンの合成に非常に好適である。それは、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの、特に1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンから好ましくは1段階での合成に特によく適する。
本発明の第4の主題は、ハイドロフルオロアルカンの合成方法であって、該ハイドロフルオロアルカンの少なくとも1種の塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体が、この前駆体内のF/Cl原子比が1未満であり、液状媒体中のフッ化水素と液相中で反応し、該媒体では、平均して少なくとも1、好ましくは少なくとも1.2、特に好ましくは少なくとも1.5のF/Cl原子比を示すフッ素化若しくはクロロフルオロ有機化合物の含量が50質量%以上に連続的に維持されている。この合成法は、好ましくは触媒非存在下で、ハイドロフルオロアルカンの塩素化前駆体から出発して行われる。
本発明の目的のため、用語「フッ素化若しくはクロロフルオロ有機化合物」は、特に所望のハイドロフルオロアルカン及びそのハイドロフルオロアルカンのクロロフルオロ中間体を意味するものと理解される。その意図は、任意に、該合成法で使用される前駆体によって導入される特定の反応副生物及び/又は特定の不純物をも意味する。液状混合物中のフッ素化若しくはクロロフルオロ有機化合物の質量による含量は、好ましくは少なくとも70%に等しい。特に好ましい方法では、それは少なくとも80質量%に等しい。それは、通常99質量%を超えない。それは、好ましくは98.5質量%を超えない。
本発明の分離方法で記載した反応の操作条件は、ハイドロフルオロアルカン合成のための本方法に直接適用できる。ハイドロフルオロアルカン合成のための本プロセス後に、本発明の分離方法で述べた蒸留段階がある場合、操作条件は、好ましくはハイドロフルオロアルカン/フッ化水素共沸混合物中よりも少ないフッ化水素を含む反応混合物が液相中に引き出されるような操作条件である。
このプロセスは、有利に1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンからの1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの合成に適用する。
本方法が1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの合成に適用される場合、好ましくは、少なくとも50%の液状反応混合物が、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンと異性体、HCFC-363及びHCFC-364で構成される。
この合成法は、液状反応混合物中に所望のハイドロフルオロアルカン及びそのクロロフルオロ中間体が高率で存在することが、フッ化水素と、ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体との混合物に溶媒効果を及ぼし、反応の生産性を高めることができ、特にあまり反応性でないいくらかのクロロフルオロ中間体は、ハイドロフルオロアルカンの非存在下混合物中に蓄積し、本発明の合成法の条件下でずっと制限された量で生成されると考えられるので、有利である。
本発明は、本質的に1.5モル%〜27.5モル%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンと、72.5モル%〜98.5モル%のフッ化水素で構成される共沸又は偽共沸組成物にも関する。
流体の熱力学的状態は、基本的に以下の4つの相互依存変量によって定義される:圧力(P)、温度(T)、液相の組成(X)及び気相の組成(Y)。真の共沸は、所定温度及び所定圧力で液相の組成Xが気相の組成Yに正確に等しい2種以上の成分を含有する特有の系である。偽共沸は、所定温度及び所定圧力でXが実質的にYに等しい2種以上の成分を含有する系である。実際には、これはこのような共沸及び偽共沸系の成分は、蒸留によって簡単には分離できないことを意味する。
本発明の目的のため、用語「偽共沸混合物」は、2成分の混合物で、その沸点(所定圧力における)が、真の共沸混合物の沸点とは最大0.5℃まで異なる混合物を意味する。真の共沸混合物の沸点と最大0.2℃まで異なる沸点の混合物が好ましい。真の共沸混合物の沸点と最大0.1℃まで異なる沸点の混合物が特に好ましい。
1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンとフッ化水素は、その混合物が約72.5〜98.5モル%のフッ化水素を含む場合、2成分共沸混合物又は偽共沸混合物を生成する。1バールの圧力下、その2成分組成物は、本質的に約91〜98.5モル%のフッ化水素と1.5〜9モル%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンで構成され、かつ約18℃の最小沸点を示す。10バールの圧力下、その2成分組成物は、本質的に約78〜85モル%のフッ化水素と15〜22モル%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンで構成され、かつ約90℃の最小沸点を示す。12バールの圧力下、その2成分組成物は、本質的に約75〜84モル%のフッ化水素と16〜25モル%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンで構成され、かつ約97℃の最小沸点を示す。
圧力による共沸混合物成分の濃度の顕著な変化は、全く予想外である。このように、本発明の方法を用いて、所定圧力でフッ化水素中又は1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン中のどちらかに富む共沸及び偽共沸フラクションの本質的に純粋な成分を単離することができる。
本発明の組成物は、例えば1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの精製のために使用できる。フッ化水素と共沸混合物を形成しない不純物又は本発明の組成物の沸点とは顕著に異なる沸点を示すフッ化水素との共沸混合物を有する不純物を含有する1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンを精製したい場合、該組成物を用いて、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンと、一方でフッ化水素を、他方で不純物を分離することができる。このような用途の例は、例えば上述の方法のような塩素化前駆体のハイドロフルオリネーションによる1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの合成法で得られた反応混合物からのフッ化水素及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの分離である。この用途では、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンに富んだ本発明の組成物を利用することが好ましい。この組成物は、一般に少なくとも10モル%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンを含む。該組成物は、少なくとも15モル%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンを含むことがさらに多い。好ましくは、組成物は少なくとも20モル%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンを含む。
図1〜4は、それぞれ、本発明の少なくとも1種のハイドロフルオロアルカンとフッ化水素を含有する混合物の分離方法、ハイドロフルオロアルカンの製造方法、及び共沸又は偽共沸組成物の特定の実施形態を示す。
図1は、本発明の分離方法の選択的形態を示し、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と、有機化合物、この場合ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体との間の反応は、触媒なしで行われる。
図1に概略的に示されるようなプラントでは、タンク(1)から発するハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体がルート(2)経由で反応器(5)に導入される。本発明に従って分離すべきタンク(3)から発するハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物は、ルート(4)経由で反応器(5)に導入される。反応器(5)内で、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物のフッ化水素がハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体と反応し、ハイドロフルオロアルカン、減量されたフッ化水素、塩化水素、クロロフルオロ中間体、ことによると未反応塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体及び不揮発性不純物を含有する反応生成物の混合物を与える。他の反応生成物の混合物からルート(6)経由で塩化水素が気体状態で引き出され、おそらく同調された他の反応生成物から分離器(7)で分離され、かつルート(8)経由で引き出される。他の反応生成物はルート(9)経由で反応器(5)にできる限り戻される。
他の反応生成物の混合物は、ルート(10)経由で、液体状態で蒸留段階(11)に運ばれる。ハイドロフルオロアルカンとフッ化水素を含有する混合物は、蒸留(12)の上部で集められ、任意にルート(12)経由で反応器(5)に再循環される。主にハイドロフルオロアルカン、該ハイドロフルオロアルカンのクロロフルオロ中間体、おそらく未反応前駆体及び不揮発性不純物を含有する生成物の混合物は、蒸留(13)の底部で集められる。
図2は、本発明の分離方法の選択的形態を示し、ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素混合物と有機化合物、この場合は該ハイドロフルオロアルカンの塩素化若しくはクロロフルオロ前駆体との間の反応は、触媒の存在下で行われる。このプラントの図1に記載されたプラントの部分と同一の部分は同一の参照番号が付されている。これら部分については、再度述べない。
この選択的形態では、該反応の反応生成物は、ルート(14)経由で、気体状態で引き出され、分離器(15)に運ばれる。塩化水素はルート(16)経由で引き出される。他の反応生成物はルート(17)経由で蒸留段階(11)に運ばれる。ハイドロフルオロアルカンとフッ化水素を含む混合物は、蒸留(12)の上部で集められ、任意にルート(12)経由で反応器(5)に再循環される。主にハイドロフルオロアルカン、該ハイドロフルオロアルカンのクロロフルオロ中間体、おそらく未反応前駆体及び不揮発性不純物を含有する生成物の混合物は、蒸留(13)の底部で集められる。
反応器(5)内の不揮発性不純物の蓄積を防止し、かつ触媒の活性を維持するため、反応器(5)はブリード(18)を備える。
本発明の2反応段階のハイドロフルオロアルカンの調製法は、図3に与えられた反応ダイアグラムによって示される。
このプラントの図1に示されたプラントの部分と同一部分は、同一の参照番号が付されている。これら部分については、再度述べない。
主にハイドロフルオロアルカン、該ハイドロフルオロアルカンのクロロフルオロ中間体、おそらく未反応前駆体及び不揮発性不純物を含有する生成物の混合物は、ルート(13)経由で集められ、蒸留(19)に導入される。本質的に純粋なハイドロフルオロアルカンは、蒸留(20)の上部で集められる。ハイドロフルオロアルカン、該ハイドロフルオロアルカンのクロロフルオロ中間体、不揮発性不純物及びおそらく未反応前駆体を含有する混合物は、蒸留(21)の底部で集められ、第3蒸留(22)に運ばれる。
ハイドロフルオロアルカン、該ハイドロフルオロアルカンのクロロフルオロ中間体及びおそらく未反応前駆体を含有する混合物は、蒸留(23)の上部で集められる。不揮発性不純物は、蒸留(24)の底部で集められ、プラントから捨てられる。
蒸留(22)の上部で集められた生成物の混合物は、ルート(23)経由で触媒反応器(25)に運ばれる。さらに、図1に記載のプラントと異なり、カラム(11)の上部で集められたハイドロフルオロアルカンとフッ化水素の混合物も、ルート(26)経由で反応器(25)に運ばれる。
触媒を含む反応器(25)は、ルート(28)経由でタンク(27)から発生するフッ化水素が供給される。フッ化水素は、反応器(25)内でカラム(22)から発生する生成物と反応する。ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素と塩化水素の混合物は、反応器(25)からルート(29)経由で、気体状態で引き出され、分離器(30)中に導入される。ハイドロフルオロアルカン/フッ化水素と塩化水素の混合物は、ルート(31)経由で反応器(5)に運ばれる。他の反応生成物はルート(32)経由で反応器(25)に戻る。
反応器内の不揮発性不純物の蓄積を防止し、かつ触媒の活性を維持するため、反応器(25)はブリード(33)を備える。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図したものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
下記実施例1において、1,1,1,3,3-ペンタクロロブタン(PCBa)の変換度(DC)は、使用した量マイナス反応の完了時に変換さていない量の使用した量に対する百分率として表示した比率である。
実施例1
実施例1は、図1に従うプラントで行った。
5.02モルのフッ化水素を、0.475モルの1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンを含む共沸組成物である混合物の形態で(HF/1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンモル比が10.6モル/モル)、及び0.739モルの1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンを、機械的パドルスターラー、温度プローブ及び試験時に液相の試料を取り出すディップパイプを備えた0.5リットルのステンレススチール反応器中に導入した。次いで、120℃に温度保持され、連続的に撹拌されるサーモスタット制御バスに反応器を浸した。圧力は25バールに制御した。1時間、3時間及び30時間反応後、試料を取り出した。結果は下表に示した。利用した1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンの変換度は、それぞれ、1時間と30時間の反応間の94〜100モル%に変えた。HF/1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンのモル比は、6〜1.8モル/モルで、それぞれ1時間と30時間の反応の間だった。種々の試料を取り出した後に、その反応混合物中に存在する1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HCFC-365mfc)及びクロロフルオロ中間体(HCFC-361、-362、-363及び-364)の量も示される。

Figure 0005144592
実施例2
実施例1と同一の反応器中に、5.0モルのフッ化水素と、0.053モルの四塩化チタンを導入した。次いで、反応器をサーモスタット制御バスに浸し、連続的に撹拌しながら135℃の温度に保持した。圧力は25バールに制御した。反応器に連続的に0.1モル/時間の1,1,1,3,3-ペンタクロロブタン及び1モル/時間のフッ化水素を供給した。反応器を連続的に脱気して、反応器内の反応混合物の濃度を本質的に一定に保った。引き出される気体中の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの量が、使用した1,1,1,3,3-ペンタクロロブタンの量について97%の収率に一致した。
反応は、これら条件下で30時間以上行われ、収率は安定的だった。
引き出された気体は、本発明の分離法で有利に利用できる約5/1のモル比のフッ化水素/1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン混合物だった。
図4の実施例3〜5は、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンとフッ化水素との2成分組成物の3種の異なる圧力における蒸気/液体平衡を示す。xHFは液相中のフッ化水素のモル比を意味し、yHFは気相中のフッ化水素のモル比を意味する。測定したデータに基づき、Aspen Tech(登録商標)社のAspen Plus(登録商標)ソフトウェアを用いて計算で曲線を得、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンとフッ化水素との混合物の熱力学的特性を計算した。実施例3は、1バールの圧力に相当する曲線によって与えられる。実施例4は、10バールの圧力に相当する曲線によって与えられる。実施例5は、15バールの圧力に相当する曲線によって与えられる。

Claims (2)

  1. .5モル%〜27.5モル%の1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンと、72.5モル%〜98.5モル%のフッ化水素とで構成される共沸又は偽共沸組成物。
  2. 3バールの圧力で、モル比が11モル/モルのフッ化水素/1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンのフッ化水素及び1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンを含んでなる請求項1に記載の組成物。
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