JP5144206B2 - 表面処理アルミニウム材料の製造方法 - Google Patents

表面処理アルミニウム材料の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5144206B2
JP5144206B2 JP2007272608A JP2007272608A JP5144206B2 JP 5144206 B2 JP5144206 B2 JP 5144206B2 JP 2007272608 A JP2007272608 A JP 2007272608A JP 2007272608 A JP2007272608 A JP 2007272608A JP 5144206 B2 JP5144206 B2 JP 5144206B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolytic treatment
aluminum material
electrolytic
voltage
treatment step
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007272608A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009097066A (ja
Inventor
恵太郎 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Aluminum Co Ltd filed Critical Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Priority to JP2007272608A priority Critical patent/JP5144206B2/ja
Publication of JP2009097066A publication Critical patent/JP2009097066A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5144206B2 publication Critical patent/JP5144206B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Description

本発明は、接着及び塗装を施すアルミニウム製品に好適に用いられる表面処理アルミニウム材料の製造方法に関するものである。
電気製品、器物、装飾品、建材などで接着及び塗装して使用するアルミニウム製品に用いられるアルミニウム材やアルミニウム合金材には、接着性や密着性を高めるため、様々な下地処理が行われている。たとえば、このような下地処理として、特許文献1、特許文献2において開示されているように、アルミニウム材料の表面に無孔質陽極酸化皮膜を形成する方法などがある。
しかしながら、従来の技術を用いてアルミニウム材料の表面に無孔質陽極酸化皮膜を形成しただけでは、接着性や密着性において不十分となる場合があった。前記接着性や前記密着性が不十分な場合には、厳しい環境で使用したときの耐食性も不十分となり、製品の信頼性が損なわれる場合があった。
そのため、アルミニウム材料の表面に無孔質陽極酸化皮膜を形成する方法において、より一層高い接着性、密着性および耐食性を達成する表面処理アルミニウム材料の製造方法が求められていた。
特開平8−283990号公報 特開2003−147550号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、接着性、密着性および耐食性に優れた無孔質陽極酸化皮膜を有する表面処理アルミニウム材料の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、
本発明の表面処理アルミニウム材料の製造方法は、アルミニウム材料を電解液中で電解する電解処理工程を行うことにより、前記アルミニウム材料の表面に空孔率5%以下の無孔質陽極酸化皮膜を形成する表面処理アルミニウム材料の製造方法において、前記電解処理工程は複数回行なわれ、前記複数回の電解処理工程のうち少なくとも1回の電解処理工程が、前回の電解処理工程において用いた電圧よりも5V以上高い電圧を印加する高電圧電解処理工程であり、前記前回の電解処理工程と前記5V以上高い電圧を印加する高電圧電解処理工程に用いる電解液について、ホウ酸またはホウ酸塩、リン酸塩、アジピン酸塩、フタル酸塩、ケイ酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩のいずれかの電解質を用いて同じ酸または同じ塩類で複数の電解液を構成し、各電解液を同じ濃度とし、いずれも電解液として必要に応じpH調整剤を添加してpH9以上としたアルカリ性電解液を用いることを特徴とする。


本発明の表面処理アルミニウム材料の製造方法において、前記電解液として、pH9〜12のケイ酸塩溶液またはリン酸塩溶液を用いることができる。
本発明の表面処理アルミニウム材料の製造方法において、前記高電圧電解処理工程を5V以上高く、50V未満高い電圧を印加して行うことができる。
本発明の表面処理アルミニウム材料の製造方法において、前記電解時の電圧を5〜300V、電流密度0.2〜20A/dm とすることができる。
上記の構成によれば、接着性、密着性および耐食性に優れた無孔質陽極酸化皮膜を有する表面処理アルミニウム材料の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材料の製造方法の一例について、図1を用いて説明する。まず、製造装置について説明する。
(製造装置)
図1に示すように、本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材料の製造装置は、巻き出し機4と、17個の搬送ロール3と、巻き取り機5と、電解液2で満たされた電解処理槽1と、給電ロール7と、直流電源Eと不溶性の導電材料Cとから構成される。この製造装置の巻き出し機4に、ロール状のアルミニウム材料6がセットされ、引き出されたアルミニウム材料が、連続的に、各電解処理槽1で電解処理をされることにより、アルミニウム材料6の表面上に無孔質陽極酸化皮膜が形成され、最終的に表面処理アルミニウム材料が巻き取り機5で巻き取られる。
前記電解処理槽1は、前記製造装置の上流から下流へと直列に配置された4つの電解処理槽1から構成されている。前記4つの電解処理槽1は、それぞれ第1電解処理槽1a、第2電解処理槽1b、第3電解処理槽1c、第4電解処理槽1dと呼称し、示している。
前記4つの電解処理槽1a、1b、1c、1dは、互いに離間して配置されている。そのため、各電解処理槽1a、1b、1c、1dを離間した距離dが、中断工程ma、mb、mcに対応する中断時間tに相当するようになっている。
前記アルミニウム材料6は、各電解処理槽1a、1b、1c、1d内で、陽極となるように直流電源E、E、E、Eに接続される。また、陰極には、各電解処理槽1a、1b、1c、1d内に配置された不溶性導電材料Cが用いられる。
各電解処理槽1a、1b、1c、1dにおける設定電圧Vka、Vkb、Vkc、Vkdは、前記陽極と前記陰極との間に、電圧を印加することによって調整する。前記陽極と前記陰極は、それぞれ、各電解処理槽1a、1b、1c、1dごとに別々に接続されている。図1中に記載したように、各直流電源E、E、E、Eの陽極側は、給電ロール7に接続し、陰極側は各電解処理槽1a、1b、1c、1dの不溶性導電材料Cに接続し、各直流電源E、E、E、Eの電圧Vka、Vkb、Vkc、Vkdを調節する。
前記アルミニウム材料6は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることができ、特に限定されない。具体的には、例えば、純アルミ系の1000系合金、Al−Cu系、Al−Cu−Mg系の2000系合金、Al−Mn系の3000系合金、Al−Si系の4000系合金、Al−Mg系の5000系合金、Al−Mg−Si系の6000系合金、Al−Zn−Mg−Cu系、Al−Zn−Mg系の7000系合金、Al−Fe−Mn系の8000系合金などが用いられ、成形用合金、構造用合金、電気用合金、AC1A,AC2A,AC3A,AC4Bなどの鋳造用合金などが用いられる。
また、アルミニウム材料としては、上記の合金に溶体化処理、時効処理などの種々の調質処理を施したものも用いることができる。さらに、これらのアルミニウム合金を表面にクラディングしたクラッド材も使用できる。また、予めプレス成形加工などを施した加工材であっても、未加工の板材、押出材、鋳造品であってもかまわない。本発明にあっては、これらの合金のなかでも、1000系合金、3000系合金、5000系合金が好ましい。
前記アルミニウム材料6に対しては、電解処理工程を行う前に前処理を行なうことが望ましい。前記前処理は、前記アルミニウム材料6の表面に付着した油脂分を除去する処理、あるいは前記アルミニウム材料6の表面に形成された不均質な酸化物皮膜を除去する処理などを指し、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、前記アルミニウム材料6に対して、弱アルカリ性の脱脂液による脱脂処理を施したのち、水酸化ナトリウム水溶液でアルカリエッチングをし、硝酸水溶液中でデスマット処理を行う方法や、前記脱脂処理後に酸洗浄を行う方法などを適宜選択して用いることができる。
前記電解液2に用いる電解質としては、無孔質陽極酸化皮膜を生成する電解質であるホウ酸、ホウ酸塩(例えば、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム等)、リン酸塩(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム等)、アジピン酸塩(例えば、アジピン酸アンモニウム)、フタル酸塩(例えば、フタル酸水素カリウム)、ケイ酸塩(例えば、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウムマグネシウム、メタケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム等)、安息香酸塩(例えば、安息香酸アンモニウム)、酒石酸塩(例えば、酒石酸アンモニウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸水素カリウム)、マロン酸塩(例えば、マロン酸エチル)、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム)などの群から選ばれる1種または2種以上の電解質が好ましい。電解液2は、これら電解質を例えば水に溶解した水溶液等として用いることができる。
前記電解質のなかでもリン酸塩、ケイ酸塩が、形成する無孔質陽極酸化皮膜の性状、リン酸アニオンやケイ酸アニオンが皮膜表面に結合して、密着性や耐食性を向上したり、製造コストなどの点で好ましい。
また、電解液2としてアルカリ性のものを用いる場合には、前記電解質水溶液に水酸化ナトリウムを添加し、アルカリ性とした水溶液や、ケイ酸塩を溶解した水溶液などを用いることができる。
前記電解液2中の電解質濃度は、2重量%から使用する電解質の飽和濃度の範囲内で選ぶことができる。
前記電解液2は、pH2〜12の電解液を用いることができる。
しかしながら、少なくとも1回の電解処理工程に用いる電解液は、pH9.0以上であることが好ましい。より好ましくはpH10.0以上、さらに好ましくは11.0以上のアルカリ性電解液とすることが望ましい。
前記無孔質陽極酸化皮膜は、アルカリ性の溶液によって溶解する傾向があり、電解液としてpH9.0以上のアルカリ性電解液を用いた場合には、無孔質陽極酸化皮膜の表面に局部的な溶解を生じさせ、この表面上の改質が密着性を高めることができる。
さらにまた、電解液としてpH9.0以上のアルカリ性電解液を用いた場合には、前記無孔質陽極酸化皮膜の表面に、水酸基、電解液成分などからなる官能基を形成し、密着性を高めることができる。
(製造工程)
次に、製造工程について説明する。
本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材の製造方法は、前記製造装置を用いて、電解処理槽1で電解処理を行った後、前記電解処理槽1から引き上げられるという中断処理を行うプロセスを、連続的に多段階に行うことにより構成される。
図1に示すように、4段階の電解処理工程を行う場合には、その間で3回の中断工程を行う。
具体的には、まず、巻き出し機4にアルミニウム材料6をセットし、巻き出しを開始する。引き出されたアルミニウム材料6は、搬送ロール3によって搬送される。
次に、搬送された前記アルミニウム材料6について、第1電解処理槽1aで1回目の電解処理工程kaがなされた後、電解処理槽1aから引き上げられ、1回目の中断工程maがなされる。
さらに、前記電解処理工程kaがなされたアルミニウム材料6について、第2電解処理槽1bで2回目の電解処理工程kbがなされた後、電解処理槽1bから引き上げられ、2回目の中断工程mbがなされる。
さらに、前記電解処理工程kbがなされたアルミニウム材料6について、第3電解処理槽1cで3回目の電解処理工程kcがなされた後、電解処理槽1cから引き上げられ、3回目の中断工程mcがなされる。
最後に、前記電解処理工程kdがなされたアルミニウム材料6について、第4電解処理槽1dで4回目の電解処理工程kdがなされた後、電解処理槽1dから引き上げられ、搬送ロール3によって搬送された後、巻き取り機5で巻き取られ、表面処理アルミニウム材料として製造される。
なお、このようにして得られた表面処理アルミニウム材料について、さらに、前記製造方法を複数回行うことにより、表面状態をさらに改質した表面処理アルミニウム材料としても良い。
また、電解処理槽1の数に制限はなく、たとえば、電解処理槽1の数を5つ以上として、前記製造方法を行ってもかまわない。
前記中断工程は、電解処理を中断する中断時間tが0.3秒以上である中断工程である。前記中断時間tは、少なくとも0.3秒以上であり、より好ましくは0.8秒以上である。前記中断工程を行うことにより、電解処理工程によって形成した無孔質陽極酸化皮膜の表面状態を安定化し、無孔質陽極酸化皮膜の表面を改質する効果を向上させることができる。たとえば、アルミニウム材料6の表面の局部的な発熱が冷却されて均一化し、次の電圧を高めた電解が均一に行われるようになる。また、アルミニウム材料6の表面に電気化学的に形成される不均一な濃度のアニオン吸着層を除去し、表面状態を安定化することができる。
前記中断時間tが0.3秒未満の場合には、電解処理工程によって形成した無孔質陽極酸化皮膜の表面状態を安定化させることができず、密着性もしくは耐食性の劣る無孔質陽極酸化皮膜を形成してしまう場合がある。
なお、前記中断時間tが30秒を超える場合は、中断の効果はそれほど向上せず、製造に要する時間が長くなるため、製造コスト、生産効率等の面から見て好ましくない。
(電解処理工程)
前記電解処理工程1は、アルミニウム材料6を電解液2中で電解処理することにより、アルミニウム材料6の表面に無孔質陽極酸化皮膜を形成する電解処理工程である。前記電解処理は、電解液2中で、アルミニウム材料6を陽極に接続し、不溶性の対極を陰極に接続し、電圧を印加し、直流電流を流す処理である。
前記電流としては、電流密度0.2〜20A/dm程度の直流電流を用いる。
前記電圧は、約5〜300V、好ましくは約20〜100Vの範囲の電圧を用いる。直流電流を用いた場合、電圧1Vを印加して形成される無孔質陽極酸化皮膜の厚さが約1.4nmとなる比例関係があるため、適切な膜厚の無孔質陽極酸化皮膜を形成するためには、前記範囲の印加電圧を用いるのが好ましい。
なお、電源装置などの点からは、100V以下とすることが好ましく、本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材料の製造方法においては、このような低電圧でも、密着性に優れた無孔質陽極酸化皮膜を形成することができる。
また、全ての電解処理工程の合計の電解時間は、数秒〜10分程度とするのが好ましい。
なお、前記無孔質陽極酸化皮膜とは、空孔率が5%以下である無孔質陽極酸化皮膜のことを意味する。また、前記空孔率とは、5万倍の倍率で透過電子顕微鏡を用いて陽極酸化皮膜の表面を観察したとき、観察できる孔の面積率のことである。
前記電解処理工程1は、複数の電解処理槽1を有する表面処理アルミニウム材料の製造方法において、ある電圧の値で電解処理を行った後に、中断工程をはさんで、次の電解処理工程において、前の電解処理工程で用いた電圧の値よりも5V以上高い電圧の値で電解処理を行うという低電圧−高電圧電解処理プロセスを少なくとも1つ有して、概略構成される。
(低電圧−高電圧電解処理プロセス)
前記低電圧−高電圧電解処理プロセスは、ある電解処理工程において用いる電圧の値と、それに連続する電解処理工程において用いる電圧の値とを比較した場合、最初の電解処理工程の電圧の値よりも、その次の電解処理工程の電圧の値を5V以上高くして電解処理を行うプロセスのことである。
前記電解処理工程において、前記低電圧−高電圧電解処理プロセスは、少なくとも1つ存在すればよく、2つ以上あってもかまわない。
また、前記電解処理工程においては、全て前回の電解処理工程よりも電圧値を高くするか、もしくは等しい電圧の値にして行なうことが好ましい。
そのため、例えば、図1に示すように、電解処理工程として4回の電解処理工程ka、kb、kc、kdを行なう場合、各電解処理工程における電圧の値Vka、Vkb、Vkc、Vkdで好ましい組み合わせは、以下に示すものとなる。
1つの低電圧−高電圧電解処理プロセスが存在する場合:Vka<Vkb=Vkc=Vkd、Vka=Vkb<Vkc=Vkd、あるいはVka=Vkb=Vkc<Vkd
2つの低電圧−高電圧電解処理プロセスが存在する場合:Vka<Vkb<Vkc=Vkd、Vka=Vkb<Vkc<Vkd、あるいはVka<Vkb=Vkc<Vkd
3つの低電圧−高電圧電解処理プロセスが存在する場合:Vka<Vkb<Vkc<Vkd
前記低電圧−高電圧電解処理プロセスを行うことにより、無孔質陽極酸化皮膜の形成速度を高速にすることができ、電解液2中のアニオン等の接着性、密着性や耐食性を向上させる成分を無孔質陽極酸化皮膜内に取り込むことができる。
無孔質陽極酸化皮膜を形成する電解処理プロセスにおいては、電圧の値と無孔質陽極酸化皮膜の膜厚との間には直線的な比例関係がある。
複数の電解処理槽を用いて電解処理を行う場合、すなわち、ある所定の膜厚を形成するために、前記比例関係より導出される電圧の値を印加し、電解処理を行う場合には、無孔質陽極酸化皮膜が形成されるに従い、アルミニウム材料6表面における無孔質陽極酸化皮膜の絶縁性が大きくなるため、無孔質陽極酸化皮膜の形成速度が低下し、アニオン等の無孔質陽極酸化皮膜内への取り込みは減少する。
しかしながら、たとえば、2段階の電圧で電解処理を行う場合には、5V以上高い電圧を印加することにより、前記無孔質陽極酸化皮膜の絶縁性を大きく超えた電圧となるため、前記形成速度の低下という問題を解消することができる。
また、前記低電圧−高電圧電解処理プロセスを行うことにより、無孔質陽極酸化皮膜の形成速度が増し、より多くの電解液成分を無孔質陽極酸化皮膜に取り込むことができ、密着性および耐食性を改善することができる。
従来の電解処理プロセスにおいては、前記無孔質陽極酸化皮膜に取り込まれる電解液2の成分の量は、無孔質陽極酸化皮膜の膜厚が増加するに従って、減少していく傾向があった。しかしながら、たとえば、2段階の電圧で電解処理を行う場合には、後の電解処理工程において5V以上高い電圧を印加することにより、電解液2の成分をより多く、前記無孔質陽極酸化皮膜に取り込ませることができる。
取り込まれる前記電解液2の成分は、無孔質陽極酸化皮膜の密着性や耐食性を向上させる重要な構成要素であり、前記電解液2の成分が、塗料の化学成分と無孔質陽極酸化皮膜の化学成分との化学結合強度を増加させ、また、腐食成分から無孔質陽極酸化皮膜へのアタックを抑制させることができる。
前記高電圧電解処理工程においては、前回の電解処理工程において用いた電圧よりも5V以上高い電圧を印加することが好ましく、12V以上がより好ましく、16V以上がさらに好ましい。電化処理に用いる電圧の値を16V以上高くして、アルミニウム材料6に印加することにより、無孔質陽極酸化皮膜の形成速度を速くすることができ、また、密着性および耐食性を向上させることができる。
しかしながら、50V以上の場合には、アルミニウム材料6に付与される電圧が不均一になるため、50V未満とすることが好ましい。
また、前記効果は、5V未満ではほとんど得られない。
なお、本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材料の製造方法において、電圧の値を変化させる電解処理工程は、図1に示すように、直列に配置した複数の電解処理槽を用いて連続的に行なってもよいし、単一の電解処理槽のバッチ処理で変化させてもかまわない。
前記電解液2の液温は、20〜80℃の範囲とすることができる。液温が20℃未満の場合には、電解液2成分が結晶として析出する場合がある。逆に、液温が80℃超の場合には、前記電解液2が沸騰し、電解処理のための電解液として使用できなくなるためである。
以下、本発明の実施形態の効果について説明する。
本発明の実施形態である表面処理アルミニウムの製造方法は、複数回の電解処理工程のうち少なくとも1回の電解処理工程が、前回の電解処理工程よりも電圧の値を高くする高電圧電解処理工程であるので、前回の電解処理工程よりも、電解速度を増加させて、皮膜内に取り込まれる電解液2成分であるアニオン量を増加させて、従来の電解処理工程によって形成される無孔質陽極酸化皮膜と比較して、接着性、密着性および耐食性に優れた表面処理アルミニウム材料とすることができる。
本発明の実施形態である表面処理アルミニウムの製造方法は、前記中断工程を行うことにより、無孔質陽極酸化皮膜表面の不均一な発熱や不均一に吸着したアニオン層を冷却又は除去して均一で安定な表面状態とすることにより、無孔質陽極酸化皮膜への電解質の取り込みが促進され、無孔質陽極酸化皮膜の接着性、密着性をより一層向上させることができる。
本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材料の製造方法では、前記複数回の電解処理工程のうち少なくとも1回の電解処理工程が、前記電解液としてpH9.0以上のアルカリ性電解液を用いているので、表面に形成する無孔質陽極酸化皮膜の表面を局部的に溶解し、無孔質酸化皮膜への電解質の取り込みを促進するとともに、水酸基、電解質成分などの密着性を高める官能基を形成するので、接着性、密着性および耐食性に優れた、塗装に好適な表面処理アルミニウム材料を製造することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
アルミニウム材料として幅1000mm、厚み0.3mmのJIS1100アルミニウム合金条を用い、液温50℃とした5%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、10秒間エッチング処理を行い、水で10秒間洗浄したのち、室温の5%硝酸水溶液を用いて、10秒間中和処理を行い、再び、水で10秒間洗浄する前処理を行なった。
次いで、前記前処理を行ったアルミニウム合金条について、図1に示す製造装置を用いて4段階の電解処理を行い、無孔質陽極酸化皮膜を有する表面処理アルミニウム材料を得た。
前記4段階の電解処理においては、1回目の電解処理工程において、電解処理電圧値を85Vの処理工程とし、2回目の電解処理工程において、電解処理電圧値を90Vの処理工程とし、3回目の電解処理工程において、電解処理電圧値を95Vの処理工程とし、4回目の電解処理工程において、電解処理電圧値を100Vの処理工程とした。
前記電解処理の条件として、各槽の電流密度は3A/dm、上限電圧値は100Vとした。また、中断工程における中断時間は、1.5秒とした。
なお、前記電解処理工程において用いた電解液は、2%リン酸ナトリウム水溶液であり、水酸化ナトリウムを含有させることによって電解液をpH9.0に調整した。
また、電解処理温度は、60℃とした。
このようにして得られた表面処理アルミニウム材料の無孔質陽極酸化皮膜の初期接着強度、接着耐久性、耐食性、密着性および空孔率を、以下のようにして調べた。
(接着耐久性)
幅25mm、長さ150mm、厚み1mmの表面処理アルミニウム材料を2枚用意し、1枚の表面処理アルミニウム材料の表面に接着剤(EP190:商品名、セメダイン社製)を0.3g/m塗布し、もう1枚の表面処理アルミニウム材料を長手方向に重ね合わせて接着し、6時間乾燥させた。このようなサンプルを作成し、接着耐久性の評価に用いた。
前記サンプルを、塩水噴霧試験に3000時間暴露した。その後、前記サンプルの接着面が剥離する強度を、Tピール試験により測定し、接着耐久性を評価した。接着耐久性は、74MPaであった。
(密着性および耐食性)
幅25mm、長さ150mm、厚み1mmの表面処理アルミニウム材料に、アクリル系樹脂を5μmの膜厚で塗装し、260℃で20秒の焼付け処理を行った。このようなサンプルを2つ作成し、一つを密着性の評価に用い、もう一つを耐食性の評価に用いた。
前記サンプルを、120℃に加熱した温水に60分間浸漬した後、碁盤目試験を行うことにより、密着性評価試験を行った。剥離が3個であったので、○と評価した。
なお、100枡中、剥離が0個のサンプルを◎、剥離が5個以下のサンプルを○、6〜10個のサンプルを△、剥離が10個超のサンプルを×とする評価基準を用いている。
前記サンプルについて、JIS規格の塩水噴霧試験を300日間行った後、サンプルの腐食状態を観察した。腐食面積が3%であったので、○と評価した。
なお、全く腐食が見られなかったサンプルを◎、腐食面積が5%以下であったサンプルを○、腐食面積が5%超であったサンプルを×とする評価基準を用いている。
(空孔率)
幅25mm、長さ150mm、厚み1mmの表面処理アルミニウム材料の無孔質陽極酸化皮膜の任意の表面を20箇所、5万倍の倍率で透過電子顕微鏡を用いて観察し、孔の面積率を測定した。空孔率は、0.5%であった。
(実施例2〜6)
実施例2〜6について、実施例1と同様に実験を行った。
実施例1〜6の実験条件および実験結果を表1に示す。表1には、実施例1の結果も併せて示す。尚、表1におけるNo.1〜No.6がそれぞれ、実施例1〜6に対応する。
Figure 0005144206
また、表1の実施例1〜3(表1のNo.1〜3)を比較して分かるように、槽毎に印加する電圧値の差が5Vから11V、さらに20Vへと広がるに従い、耐食性および密着性が向上した。
さらに、実施例3,4(表1のNo.3〜4)を比較してわかるように、槽毎に印加する電圧値を同一とした場合、電解液のアルカリ性をpH9.0からpH11.5へと上げるに従い、密着性が向上した。
pH2.8とした実施例5(表1のNo.5)とpH11.5とした実施例4(表1のNo.4)を比較して分かるように、pH11.5とした実施例4(表1のNo.4)のほうが、密着性および耐食性で優れた結果を示した。
(実施例7〜9)
さらに、実施例7〜9について、実施例1と同様に実験を行った。
実施例7〜9の実験条件および実験結果を、表2に示す。尚、表2におけるNo.1が実施例7に対応し、No.2が実施例8に対応し、No.3が実施例9に対応する。
Figure 0005144206
表2、および実施例1の実験結果から分かるように、各電解処理槽において、印加する電圧を、前段階の電解処理槽において印加した電圧の値よりも5V以上高くした場合には、電解処理槽の槽の数を増加させるに従い、密着性および耐食性が増加する傾向が見られた。
(比較例1、2)
次に、比較例1、2について、実施例1と同様に実験を行った。
比較例1、2の実験条件および実験結果を、表3に示す。尚、表3におけるNo.1が比較例1に対応し、No.2が比較例2に対応する。
Figure 0005144206
表3から分かるように、電解処理槽間の電圧の値の差が5V未満である比較例1(表3のNo.1)および電解処理槽間の電圧の値の差がない比較例2(表3のNo.2)では、耐食性および密着性が不十分となる結果であった。
表1および表3より、電解処理槽間の電圧の値の差が5V以上である実施例1〜6(表1のNo.1〜6)では、電解処理槽間の電圧の値の差が5V未満である比較例1、2(表3のNo.1〜2)と比較して、高い密着性および耐食性が得られることが確認できた。
なお、実施例1〜9および比較例1、2の陽極酸化皮膜は、空孔率が全て5%以下であり、無孔質陽極酸化皮膜であった。
本発明は、塗装を施すアルミニウム製品に好適に用いられる表面処理アルミニウム材料の製造方法に関するものであり、各種アルミニウム製品への塗装、樹脂ラミネート、接着されるアルミニウム材料の下地処理を必要とする産業において利用可能性がある。
本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材料の製造方法の一例を示した概略図である。
符号の説明
1…電解処理槽、1a…第1電解処理槽、1b…第2電解処理槽、1c…第3電解処理槽、1d…第4電解処理槽、2…電解液、3…搬送ロール、4…巻き出し機、5…巻き取り機、6…アルミニウム材料、7…給電ロール、ka…1回目の電解処理工程、kb…2回目の電解処理工程、kc…3回目の電解処理工程、kd…4回目の電解処理工程、ma…1回目の中断工程、mb…2回目の中断工程、mc…3回目の中断工程、E、E、E、E…直流電源、C…不溶性導電材料。

Claims (4)

  1. アルミニウム材料を電解液中で電解する電解処理工程を行うことにより、前記アルミニウム材料の表面に空孔率5%以下の無孔質陽極酸化皮膜を形成する表面処理アルミニウム材料の製造方法において、
    前記電解処理工程は複数回行なわれ、前記複数回の電解処理工程のうち少なくとも1回の電解処理工程が、前回の電解処理工程において用いた電圧よりも5V以上高い電圧を印加する高電圧電解処理工程であり、前記前回の電解処理工程と前記5V以上高い電圧を印加する高電圧電解処理工程に用いる電解液について、
    ホウ酸またはホウ酸塩、リン酸塩、アジピン酸塩、フタル酸塩、ケイ酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩のいずれかの電解質を用いて同じ酸または同じ塩類で複数の電解液を構成し、各電解液を同じ濃度とし、
    いずれも電解液として必要に応じpH調整剤を添加してpH9以上としたアルカリ性電解液を用いることを特徴とする表面処理アルミニウム材料の製造方法。
  2. 前記電解液として、pH9〜12のケイ酸塩溶液またはリン酸塩溶液を用いることを特徴とする請求項1に記載の表面処理アルミニウム材料の製造方法。
  3. 前記高電圧電解処理工程を5V以上高く、50V未満高い電圧を印加して行うことを特徴とする請求項2に記載の表面処理アルミニウム材料の製造方法。
  4. 前記電解時の電圧を5〜300V、電流密度0.2〜20A/dmとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理アルミニウム材料の製造方法。
JP2007272608A 2007-10-19 2007-10-19 表面処理アルミニウム材料の製造方法 Active JP5144206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007272608A JP5144206B2 (ja) 2007-10-19 2007-10-19 表面処理アルミニウム材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007272608A JP5144206B2 (ja) 2007-10-19 2007-10-19 表面処理アルミニウム材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009097066A JP2009097066A (ja) 2009-05-07
JP5144206B2 true JP5144206B2 (ja) 2013-02-13

Family

ID=40700344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007272608A Active JP5144206B2 (ja) 2007-10-19 2007-10-19 表面処理アルミニウム材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5144206B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4131520A (en) * 1977-11-10 1978-12-26 Sprague Electric Company Two-stage anodization of capacitor electrodes
JPS5956594A (ja) * 1982-09-24 1984-04-02 Nippon Light Metal Co Ltd アルミニウムの着色方法
JPH02174213A (ja) * 1988-12-27 1990-07-05 Elna Co Ltd 電解コンデンサ用アルミニウム箔の化成方法
JP4248818B2 (ja) * 2002-08-07 2009-04-02 三菱アルミニウム株式会社 表面処理アルミニウム材料の製造方法
JP4653687B2 (ja) * 2006-03-31 2011-03-16 ニチコン株式会社 電解コンデンサ用電極箔の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009097066A (ja) 2009-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3654099A (en) Cathodic activation of stainless steel
KR20160002702A (ko) 알루미늄 필름의 접착을 개선시키는 방법
JP7319356B2 (ja) 薄い陽極酸化皮膜層を含む連続コイルならびにその製造のためのシステム及び方法
JP2003342790A (ja) 表面処理アルミニウム材及び熱可塑性樹脂被覆アルミニウム材
EA015400B1 (ru) Способ анодирования изделий из алюминия или алюминиевых сплавов
JP5149591B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法
JP5144206B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法
JP5143416B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法
JP5017050B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法
JP5149590B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法
JP5074145B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法および表面処理アルミニウム材料の製造装置
JP2013150964A (ja) 加工性に優れる表面処理アルミニウム板の製造方法
RU2471020C1 (ru) Способ нанесения медного гальванического покрытия на детали из алюминия и его сплавов
KR101313014B1 (ko) Led 조명기기용 히트싱크의 표면 처리 방법
JP5086688B2 (ja) 表面処理アルミニウムの製造方法
JP4455192B2 (ja) 熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板
JP5073287B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法および表面処理アルミニウム材料の製造装置
JP3506826B2 (ja) アルミニウム材及びその製造方法
KR20070097895A (ko) 마그네슘을 주성분으로 하는 금속체의 표면 처리 방법
JP5173185B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法
JP2008163435A (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法および表面処理アルミニウム材料の製造装置
JP5014781B2 (ja) 表面処理アルミニウム材料の製造方法および表面処理アルミニウム材料の製造装置
JP2016020519A (ja) 表面処理アルミニウム材及びその製造方法
JP2014162979A (ja) 表面処理鋼板の製造方法
EP4118258A1 (en) Electrolytic processing of metallic substrates

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151130

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5144206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250