JP5143890B2 - 紙幣処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、紙幣を所定枚数集積し、集積した紙幣を帯封する機構を有する紙幣処理装置に関し、特に、紙幣を帯封する際のテープの結束力を変更することができる紙幣処理装置に関する。
金融機関等においては、回収した紙幣等を整理するために紙幣処理装置が用いられている。この種の紙幣処理装置は、回収された紙幣を入金口から装置内に取り込み、紙幣の種別を判別し、種別毎に紙幣を集積する。そして、予め定める種類(金種)の紙幣は、たとえば100枚を集積単位として帯封装置へ搬送され、テープによって紙幣束(100枚の集積紙幣)に帯封される。なお、以下では、集積された紙幣に関し、帯封される前の状態にあるものを集積紙幣といい、帯封された後の状態にあるものを紙幣束という。
帯封に関し、具体的には、たとえば、クランプ装置によってクランプされた集積紙幣に対し、リールで支持されたテープが繰り出されて、集積紙幣の周囲にテープが巻回される。そして、このように巻回されたテープが加熱シールおよびカットされることによって、集積紙幣が帯封される(たとえば下記特許文献1参照)。
特許文献1に記載の紙幣処理装置では、集積紙幣の周囲にテープが巻回された状態でリールがテープを送り出したり巻き戻したりすることによって、テープの張り具合(結束力)を、オペレータにより予め設定されている強さになるように変更することができるが、結束力を変更するためには、その都度、オペレータが設定を行う必要がある。
ここで、紙幣は、皺のほとんどない正常な正券と、皺があってごわついた損券とに主に区別される。皺のない正券の集積紙幣では紙幣間に隙間がないので、帯封後に紙幣が紙幣束から抜け落ちることを防ぐために比較的強い結束力で集積紙幣を帯封する必要がある。一方、皺のある損券の集積紙幣では紙幣間の隙間が大きいので、帯封後に紙幣束が帯封部分を中心に湾曲することを避けるために比較的弱い結束力で集積紙幣を帯封する必要がある。なお、帯封後に紙幣が紙幣束から抜け落ちると違算や盗難が生じる虞があり、紙幣束が湾曲すると紙幣束をうまく積み重ねることが困難になったり、紙幣束を自動で収納する装置に搬送する際に引っ掛かりが生じてうまく搬送できない虞も生じる。
このように、正券の集積紙幣を帯封する場合と、損券の集積紙幣を帯封する場合とに応じて、テープの結束力を変更する必要がある。また、損券では、そのごわつき具合(皺の多少)に基づいて、結束力をさらに細かく変更する必要がある。
そして、紙幣処理装置には、正券と損券とが混在状態の多数枚の紙幣が受け入れられ、紙幣が正券と損券とに区分けされた後に、正券の集積紙幣の帯封と損券の集積紙幣の帯封とが連続して行われる場合がある。このような場合、特許文献1に記載の紙幣処理装置では、正券の集積紙幣を帯封する場合と、損券の集積紙幣を帯封する場合とに応じて、その都度、オペレータが設定を行ってテープの結束力をいちいち変更せねばならず、使い勝手が悪い。
特開平9−99912号公報
この発明は、上述のような背景技術のもとになされたものであり、紙幣を帯封する際のテープの結束力を変更する場合において使い勝手の向上を図ることができる紙幣処理装置を提供することを主たる目的とする。
この発明は、また、紙幣の状態に応じて集積紙幣を良好に帯封することができる紙幣処理装置を提供することを他の目的とする。
この発明の紙幣処理装置(1)は、紙幣を処理するための紙幣処理装置であって、与えられるそれぞれの紙幣の皺の多少を識別するための識別手段(6)と、前記識別手段の識別結果に基づいて、紙幣を分類して集積するための集積手段(32〜36)と、前記集積手段で集積された紙幣を帯封する帯封手段(51)と、前記識別手段の識別結果に基づいて、前記帯封手段が帯封する際のテープの結束力を変更する結束力制御手段(120)と、を含むことを特徴とする、紙幣処理装置である。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示すが、これらの参考符号により発明を限定する趣旨ではない。
上記の構成によれば、紙幣の皺が多いか少ないかという識別手段(6)による識別結果に基づいて、集積手段(32〜36)により、紙幣が分類して集積される。集積された紙幣(集積紙幣)は、帯封手段(51)によって帯封される。
ここで、上述した識別手段の識別結果に基づいて、結束力制御手段(120)は、帯封手段が帯封する際のテープの結束力を変更する。つまり、皺が多い集積紙幣を帯封する場合と、皺が少ない集積紙幣を帯封する場合とに応じて、結束力制御手段によってテープの結束力が自動的に変更されるので、オペレータがテープの結束力をいちいち変更せずに済み、使い勝手の向上を図ることができる。
また、この発明の紙幣処理装置(1)において、前記識別手段の識別結果に基づいて、傷みのほとんどない正券と皺のある損券とを分類してもよい。
上記の構成によれば、皺の多少に基づいて、紙幣が正券と損券とに明確に区別され、正券の集積紙幣を帯封する場合と、損券の集積紙幣を帯封する場合とに応じて、テープの結束力が確実に変更されることとなる。
また、この発明の紙幣処理装置(1)において、前記結束力制御手段は、前記集積手段に集積される紙幣の皺が少ないほど、皺が多い紙幣よりも結束力を強くする構成であってもよい。
上記の構成によれば、皺が少ない紙幣については、帯封後に紙幣が紙幣束から抜け落ちることを防ぐために結束力を比較的強くできる一方で、皺が多い紙幣の結束力を皺が少ない紙幣に比べて弱くすることにより、皺が多い紙幣については、帯封後に紙幣束が帯封部分を中心に湾曲することを避けることができる。
また、この発明の紙幣処理装置(1)において、前記識別手段は、損券を、皺の多少に基づいて、皺が相対的に少ない第1レベルの損券と、皺が相対的に多い第2レベルの損券との少なくとも2段階に識別するものであり、前記結束力制御手段は、第1レベルの損券に対しては、テープの結束力を相対的に強くし、第2レベルの損券に対しては、テープの結束力を相対的に弱くする構成であってもよい。
上記の構成によれば、損券は、皺の多少に基づいて、皺が相対的に少ない第1レベルの損券と、皺が相対的に多い第2レベルの損券との少なくとも2段階に識別される。そして、第1レベルの損券に対しては、帯封後に紙幣束が帯封部分を中心に湾曲することを避けつつ紙幣が紙幣束から抜け落ちることを防ぐために、テープの結束力を相対的に強くできる。その一方で、第2レベルの損券に対しては、帯封後に紙幣束が帯封部分を中心に湾曲することを重点的に防止するために、テープの結束力を相対的に弱くすることができる。つまり、損券の状態(皺の多少)に応じて、テープの結束力を適切に変更し、損券の集積紙幣を良好に帯封することができる。
また、この発明の紙幣処理装置(1)において、前記識別手段は、汚れ、破れ等の損傷の大きい紙幣も損券として識別する機能を有し、前記識別手段が、皺以外の損傷の大きさにより損券であると識別したことに基づいて、前記集積手段(11、12、32〜36)は、損券と識別された紙幣を前記皺のある損券とは区別して集積する構成であってもよい。
上記の構成によれば、皺以外の損傷(汚れ、破れ等)を有する損券は、識別手段によって識別された後、皺のある損券と区別して集積される。そのため、結束力制御手段(120)は、皺以外の損傷を有する損券の存在にかかわらず、皺のある損券と正券とを帯封する際に限ってテープの結束力を変更することができるので、皺のある損券と正券とに応じて集積紙幣を良好に帯封することができる。
特に、この構成であれば、皺の多少に応じて分類をせずに紙幣の種類(金種)ごとに分類した場合でも適度な結束力で帯封することができる。
この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置の全体構成を示す図解的な縦断面構造図である。 この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置の全体構成を示す図解的な縦断面構造図である。 この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置に備えられている帯封機構における帯封動作を説明するための動作説明図である。 この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置に備えられている帯封機構における帯封動作を説明するための動作説明図である。 この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置の制御回路ブロック図であり、この発明の特徴と関連する部分のみを示すブロック図である。 図3に示す制御部のメモリに記憶されているテーブルを示す図である。 図3に示す制御部において行われる紙幣の識別および集積のための制御動作フローチャートの一例を示す図である。 図3に示す制御部において行われる集積紙幣の帯封のため制御動作フローチャートの一例を示す図である。 図3に示す制御部において行われる集積紙幣の帯封のため制御動作フローチャートの別の一例を示す図である。 図3に示す制御部において行われる集積紙幣の帯封のため制御動作フローチャートのさらに別の一例を示す図である。
符号の説明
1 紙幣処理装置
6 識別ユニット
32 集積部
33 集積部
34 集積部
35 集積部
36 集積部
51 帯封装置
120 制御部
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
<全体構成の概要説明>
図1Aおよび図1Bは、この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置1の全体構成を示す図解的な正面縦断面図である。
この紙幣処理装置1は、図1A(1)、図1B(1)に示すように、外観上、2つの筐体2および3が連結された構成をしている。
まず、図1A(2)を参照して、第1の筐体2には入金口、すなわちホッパー4が備えられている。また、ホッパー4にセットされた紙幣を取り込むための取り込み経路5、取り込まれる紙幣の種類(金種)、正損、真偽、表裏等を識別するための識別手段としての識別ユニット6、識別ユニット6で識別された紙幣を搬送するための搬送路7、8、9、10、2つのリジェクト紙幣集積部11、12、および4つの集積部13、14、15、16が内蔵されている。
識別ユニット6で識別された後の紙幣を搬送する搬送路7には2つの分岐爪17、18が備えられていて、分岐爪17、18を切り換えることにより、紙幣をリジェクト紙幣集積部11、12に集積させることができる。リジェクト紙幣とは、識別ユニット6において損券(汚れや破れにより損傷の大きい紙幣)、偽券等と判別された紙幣であり、これらリジェクト紙幣は、回収して再使用する紙幣とは区別され、リジェクト紙幣集積部11、12に集積される。各リジェクト紙幣集積部11、12には、与えられるリジェクト紙幣を1枚ずつ受け止めて集積するための羽根車19、20が備えられている。
リジェクト紙幣以外の紙幣は、搬送路7から搬送路8へと搬送される。搬送路8には分岐爪21が備えられており、分岐爪21を切り換えることにより、紙幣を直接搬送路9へ搬送したり、反転路22を経由して搬送路9へ搬送することができる。反転路22は、紙幣の表裏を反転させるために設けられていて、ここを通る間に紙幣の表裏が反転される。
搬送路9は、搬送路8から直接与えられる紙幣と、反転路22を経由して与えられる紙幣との搬送順序を変えないように搬送時間およびタイミングを調整し、紙幣を搬送路10へ送る。
搬送路10は、たとえば略水平方向に延びていて、その下方にたとえば4つの集積部13、14、15、16が配列されている。搬送路10に備えられた4つの分岐爪23、24、25、26を切り換えることにより、紙幣をいずれかの集積部13〜16に集積させることができる。各集積部13〜16には、それぞれ、搬送路10から送られてくる紙幣を1枚ずつ受け止めて集積するための羽根車27、28、29、30が備えられている。
搬送路10において、分岐爪23〜26の切り換えを制御することにより、紙幣を隣接する筐体3に内蔵された搬送路31へと送ることができる。
次に、図1B(2)を参照して、筐体3内には、集積部として、たとえば上下方向に5つの集積部32、33、34、35、36が配列されている。そしてこれら5つの集積部32〜36のいずれかを選択して紙幣を集積するために、搬送路37、38、39、40が備えられている。
搬送路31の分岐爪41を切り換えることにより、紙幣を集積部32に集積するか、搬送路37へ送るかを切り換えられる。搬送路37は、分岐爪42を切り換えることにより、紙幣を集積部33に集積するか、搬送路38へ送るかを切り換えられる。搬送路38は、分岐爪43を切り換えることにより、紙幣を集積部34に集積するか、搬送路39へ送るかを切り換えられる。搬送路39は、分岐爪44を切り換えることにより、紙幣を集積部35に集積するか、搬送路40へ送るかを切り換えられる。搬送路40の分岐爪45は、この実施形態では固定されており、紙幣を集積部36へ送るように案内する。各搬送路31、37〜40には、集積部32〜36の入口に臨むようにたたき羽根46、47、48、49、50が備えられている。たたき羽根46〜50は、搬送路31、37〜40から集積部32〜36へ搬入されて自重で落下しようとする紙幣の後端を上から叩くことにより、紙幣を素早く集積させるものである。紙幣は、一枚ごとにたたき羽根46〜50で上方から押さえられて集積部32〜36へ集積される。
筐体3内のたとえば下方位置には、帯封手段としての帯封装置51が備えられている。帯封装置51は、複数(たとえば2巻)のリールテープ52、53および帯封機構54を有する。帯封装置51は、リールテープ52、53から択一的にテープを繰り出し、帯封機構54によって集積された紙幣(集積紙幣)をテープで結束(帯封)するものである。
筐体3内には、さらに、集積部32〜36に集積された紙幣を取り出し、帯封装置51へ与え、帯封装置51で帯封された(テープで結束された)紙幣束を筐体3外へ運んだり、また、集積部32〜36に集積された紙幣の枚数が100枚に満たずに処理が終了した場合に、これらの紙幣を筐体3上部に設けられた紙幣返却部56へ運ぶことのできる搬送装置55が備えられている。搬送装置55は、矢印Aで示すように移動し得る。
以上説明したように、この紙幣処理装置1は、回収されてホッパー4から与えられる紙幣のうち、リジェクト紙幣はリジェクト紙幣集積部11、12に集積し、再使用する紙幣は、たとえば金種毎に分類し、バラ紙幣として集積部13〜16に集積したり、金種別に集積部32〜36に集積された所定枚数単位の集積紙幣を帯封装置51で帯封して紙幣束に整理することができる。
<帯封機構の動作説明>
次に、搬送装置55から与えられる紙幣を、帯封機構54によりテープで結束する一連の動作(帯封処理)について図2Aおび図2Bを参照して説明をする。
帯封機構54には、上札締め57、下札締め58、ヒータ59、カッター60、テープ送り用のローラー対61、送りガイド62、テープを掴むためのホルダ63、および束送りガイド64が備えられている(図2A(1))。これら各部材は、図示の便宜上、宙に浮いた状態で示されているが、実際には側面壁等から延びるアームや軸等により保持されている。
また、図2A(1)に図示されていないが、帯封機構54には、集積紙幣を掴むための帯封用ハンドが備えられている。帯封用ハンドについては後述する。
ローラー対61でテープTを繰り出し、テープTの先端近傍をホルダ63で挟み、さらにローラー対61でテープTを送り出しながらホルダ63を予め定める移動軌跡に沿って回転移動させることにより、テープTは右回りに半円弧状に送り出される。これにより、集積紙幣の受け入れ準備が整う(図2A(2))。ここで、ローラー対61は、専用のステップモータ74(図1B(2)参照)の駆動によって回転される。
受け入れ準備ができた帯封機構54に対し、搬送装置55が集積紙幣Mを把持して搬送してくる(図2A(3))。搬送装置55は、ベースブロック65と、ベースブロック65の下端から略水平に突出している下フォーク66と、下フォーク66に対して上方から近接・離反する上下移動可能な押さえ用上フォーク67とを有しており、下フォーク66および上フォーク67が搬送用ハンド68として働く。集積紙幣Mは、下フォーク66および上フォーク67で下上から挟まれて保持され、帯封機構54へ搬送される。
帯封機構54には、図2A(1)において簡単に触れたように、搬送装置55により搬送されてきた集積紙幣Mを、搬送用ハンド68から受け取るための帯封用ハンド70が備えられている。図2A(4)に、帯封用ハンド70と搬送装置55の搬送用ハンド68との位置関係を示す。図2A(4)に示す搬送装置55は、図2A(3)に示す搬送装置55と同じ位置に停止している。図2A(4)では、上札締め57、下札締め58、ヒータ59、カッター60、ローラー対61、ホルダ63等の図示が省略され、図2A(1)〜2A(3)においては省略されていた帯封用ハンド70のみが示されている。さらに、図2A(5)は、搬送装置55と帯封用ハンド70との位置関係を示す平面図であり、図2A(6)は、帯封用ハンド70が閉じた状態の正面図である。
帯封用ハンド70は、下方に位置する受け部材71および上方に位置する押さえ部材72を含んでいる。受け部材71および押さえ部材72は、互いに近接する方向へ上下に移動することができ、図2A(5)(6)に示すように、搬送用ハンド68が保持している集積紙幣Mの、長さ方向に見た側方を保持することができる。そして帯封用ハンド70が集積紙幣Mを保持した後、搬送用ハンド68の上フォーク67が上方へ移動し(図2A(7))、搬送装置55が図において右側へ移動することにより、集積紙幣Mの搬送用ハンド68から帯封用ハンド70への受け渡し(帯封機構54への受け入れ)が完了する。
帯封用ハンド70は、水平に前後方向(図2A(8)における上下方向)にも移動することができる。帯封用ハンド70が前後方向に移動することで、帯封機構54内における集積紙幣Mの位置を前後方向に変位でき、集積紙幣MをテープTで帯封する際の位置を調整することができる。
次に、図2Bを参照して、集積紙幣MをテープTで結束する一連の処理動作を説明する。なお、図2Bでは、集積紙幣Mを保持している帯封用ハンド70の図示は省略されている。しかし、集積紙幣Mは、帯封用ハンド70によって、帯封動作中は一定位置に保持されている。
まず、上札締め57が下方へ変位し、テープTの位置がずれないようにテープ揃えをする(図2B(12))。上札締め57には、前後方向(図2B(12)での紙の厚さ方向)における所定の位置に下面から上方へ窪んだテープガイド溝(図示せず)が形成されていて、このテープガイド溝内にテープTが入ることにより、テープ揃えが行われる。
そして、その状態でホルダ63が回転し、テープTが、紙幣の短手方向に沿って、集積紙幣Mの周囲に巻き付けられる(図2B(13))。
テープTの巻き付けが済むと、上札締め57および下札締め58が互いに近接方向に移動し、上下札締め57、58により集積紙幣Mは上下から挟まれて固定される(図2B(14))。下札締め58にも、前後方向に所定の位置にテープガイド溝が形成されており、上下札締め57、58で集積紙幣Mが上下から挟まれた状態においても、テープTはその長さ方向に弛んだ状態である。そこで、ローラー対61を逆転させ、テープTを引き戻して、集積紙幣Mに巻き付けたテープTを締めつける(図2B(15))。
そして、ヒータ59を動かし、ヒータでテープTを加熱する(図2B(16))。テープTはヒートシールテープであり、ヒータ59により加熱されると、重なり合った部分のテープ同士が貼り合わされる。
次いで、カッター60を変位させ、ローラー対61から集積紙幣M方向へ延びているテープTを切断する(図2B(17))。
切断後、カッター60が元の位置に戻され、ローラー対61から集積紙幣M方向へ延び出たテープは送りガイド62の位置まで引き戻される。一方、集積紙幣M側のテープTは、ヒータ59で端までなぞられ、テープTの端までがヒートシールされる(図2B(18))。
その後、ヒータ59が元の位置に戻され(図2B(19))、上下札締め57、58が互いに離反方向に開かれ、帯封が完了する(図2B(20))。
次いで、テープTを保持しているホルダ63をテープTから外すために、ホルダ63の保持力が解除され、ホルダ63が後方(図2B(20)の紙面に垂直に奥方向)に変位され、ホルダ63はテープTから離れる。そして帯封された集積紙幣Mを挟んだ帯封用ハンド70によって帯封された紙幣束Mは、束送りガイド64に案内されて図において左方向へ搬送される(図2B(20))。
なお、帯封された紙幣束Mは、帯封用ハンド70によって筐体3外へ排出することができる。または、図示しない収納庫へ運んでも構わない。
また、帯封を2箇所に施す場合には、図2B(20)を参照して、帯封用ハンド70(図2A(7)参照)で、1箇所の帯封が行われた集積紙幣Mを保持したまま、帯封用ハンド70が右方向へ移動し、その後に前述した図2A(1)からのテープ準備および集積紙幣の受け入れ準備が行われ、そこへ帯封用ハンド70で保持された紙幣束が移動される。
以上が、帯封機構54による一連の帯封の動作である。
<制御回路ブロック>
図3は、紙幣処理装置1の特徴となる制御動作を実行するための制御回路ブロック図であり、この発明の特徴となる動作に必要な構成のみが示されている。
図3に示すように、紙幣処理装置1には、マイクロコンピュータ等で構成された結束力制御手段としての制御部120が備えられている。制御部120は、識別ユニット6から与えられる紙幣の識別情報に基づいて、上述した分岐爪41〜44(図1B(2)参照)を切り換える。つまり、制御部120は、分岐爪41〜44を切り換えることによって、集積部32〜36のいずれかに紙幣を集積する。
さらに、制御部120は、識別ユニット6から与えられる紙幣の識別情報に基づいて、帯封処理において、上述したステップモータ74(図1B(2)参照)の駆動を制御する。詳しくは、制御部120は、ステップモータ74の正逆の回転方向および回転量(ステップ数)を制御する。
ここで、ステップモータ74が所定のステップ数だけ正転すると、上述したローラー対61が、テープTが送り出される方向へ、上述したステップ数に相当するだけ回転(正転)する(図2A(2)参照)。
一方で、ステップモータ74が所定のステップ数だけ逆転すると、上述したローラー対61は、テープTが引き戻される方向へ、上述したステップ数に相当するだけ逆転する(図2B(15)参照)。テープTが集積紙幣Mの周囲に巻き付けられた状態においてテープTが引き戻されると、上述したように、集積紙幣Mに巻き付けたテープTが締めつけられる(図2B(15)参照)。つまり、集積紙幣Mを帯封する際のテープTの結束力が強められる。このように、制御部120は、テープTの引き戻し量によって、結束力を制御している。
そして、制御部120は、メモリ121を備えている。
図4は、制御部120のメモリ121に記憶されているテーブル122を示す図である。
図4に示すように、メモリ121には、テーブル122が記憶されている。
テーブル122では、紙幣の状態を正券と損券とに区別し、紙幣の状態に応じて、集積紙幣を帯封する際のテープの結束力が個別に設定されている。ここで、正券とは、傷みのほとんどない正常な紙幣であり、損券とは、皺のある紙幣のことである。さらに、損券は、皺の多少に基づいて、皺が相対的に少ない第1レベルの損券(損券1)と、皺が相対的に多い第2レベルの損券(損券2)との少なくとも2種類に区別されている。
上述した識別ユニット6(図3参照)は、たとえば超音波を用いて紙幣の皺を検出することによって、紙幣処理装置1に与えられた紙幣が正券か損券か識別し、さらに、損券を、上述した損券1と損券2との少なくとも2段階に識別する。なお、損券が、上述した損券1と損券2とに区別されるだけでなく、損券3、損券4、・・・、損券Nというように、さらに細分化されているのであれば、識別ユニット6は、損券が、損券1〜Nのいずれであるかを識別する。
また、識別ユニット6は、皺の多少を識別するだけでなく、皺以外の損傷を有する紙幣、つまり、汚れ、破れ等の損傷のある紙幣も損券として識別する機能も有している。なお、皺以外の損傷を有する紙幣には、穴が開いた紙幣やテープなどが張り付いた紙幣も含まれる。しかし、この実施形態では、皺の有無と程度だけに基づいて、結束力の強さを調整している。
そして、テーブル122では、結束力の強さのレベルが数値で区別されており、数値レベルが大きいということは結束力が強く設定されていることを意味し、数値レベルが小さいということは結束力が弱く設定されていることを意味する。ここでは、正券に対する結束力は、たとえば、最強に近いレベル8に設定されており、損券1に対する結束力は、正券の場合より弱いレベル5に設定されており、損券2に対する結束力は、最弱に近いレベル2に設定されている。
このように、集積紙幣を帯封する際のテープの結束力が紙幣に生じた皺の程度に応じて個別に設定されているのは、集積紙幣において紙幣間の隙間の大きさが紙幣に生じた皺の程度に応じて異なるからである。
つまり、正券のようにきれいな紙幣を集積した場合には、その集積紙幣では、紙幣間にほとんど隙間がない。そのため、ある程度強い結束力で正券の集積紙幣を帯封しなければ、帯封後の紙幣束から紙幣が抜け落ちる不具合が生じる。
一方、損券のように皺のある紙幣はごわついているので、このような損券を集積した場合には、その集積紙幣では、紙幣間に必然的に隙間が生じる。そのため、正券の場合と同じ強さの結束力で損券を帯封すると、損券の紙幣束は、帯封部分を中心として扇状に湾曲してしまい、場合によっては、紙幣束の表面や裏面をなす紙幣がテープに巻き込まれて折れてしまう不具合も生じる。一般的に、損券は、回収された後にそのまま中央銀行に戻されるので、そのために、損券の紙幣束は、運搬のための収納庫に収納されるのだが、このように湾曲した紙幣束を収納庫内で整然と積み重ねるのは困難である。
かといって、損券でも、上述した損券1および損券2のように、その皺の多少が異なるので、損券2の場合と同じ位弱い結束力で損券1を帯封すると、正券の場合と同様に、損券1の帯封後の紙幣束から紙幣が抜け落ちる不具合が生じる。つまり、損券では、紙幣束からの紙幣の抜け落ちの防止と、紙幣束の湾曲の防止との両方が実現できるように、皺の多少に応じて、適切な結束力を設定する必要がある。
<制御動作の一例>
次に、正券と損券(損券1および損券2)とが混在した状態にある複数枚の同一金種の紙幣(たとえば壱万円紙幣の正券および損券)が与えられた場合における紙幣処理装置1の制御動作について説明をする。
図5は、図3に示す制御部において行われる紙幣の識別および集積のための制御動作フローチャートの一例を示す図である。図6は、図3に示す制御部において行われる集積紙幣の帯封のため制御動作フローチャートの一例を示す図である。
図5および6のフローチャートの流れに従い、図1A、1B、図3および図4を参照して説明する。
まず、図5を参照して、制御部120は、識別ユニット6が識別した紙幣情報として、正券が取り込まれことを判別すると(ステップS1でYES)、この正券を集積する集積部として、たとえば集積部32を設定し、識別された正券が集積部32へ搬送されるように、搬送路7〜10の分岐爪17、18、21、23〜26を切り換え、また搬送路31の分岐爪41を切り換えて、集積部32に正券を集積する(ステップS2)。
また、制御部120は、識別ユニット6が識別した紙幣情報として、損券1が取り込まれたことを判別すると(ステップS3でYES)、この損券1を集積する集積部として、たとえば集積部33を設定し、識別された損券1が集積部33へ搬送されるように、搬送路7〜10の分岐爪17、18、21、23〜26、41を切り換え、また搬送路37の分岐爪42を切り換えて、集積部33に損券1を集積する(ステップS4)。
また、制御部120は、識別ユニット6が識別した紙幣情報として、損券2が取り込まれたことを判別すると(ステップS5でYES)、この損券2を集積する集積部として、たとえば集積部34を設定し、識別された損券2が集積部34へ搬送されるように、搬送路7〜10の分岐爪17、18、21、23〜26、41、42を切り換え、また搬送路38の分岐爪43を切り換えて、集積部34に損券2を集積する(ステップS6)。
このように、識別ユニット6の識別結果に基づいて、集積部32〜34には、紙幣が正券、損券1および損券2に分類して集積される。なお、上記説明では、集積部32に正券を集積し、集積部33に損券1を集積し、集積部34に損券2を集積したが、正券、損券1および損券2は、集積部32〜36のいずれに集積してもよい。
このように、正券、損券1および損券2が、集積部32〜36において対応する集積部に集積されると、図6に示すように、集積された紙幣の帯封処理が実施される。
まず、集積部32〜36において対応する集積部に集積された正券、損券1および損券2のうち、いずれかの紙幣が所定枚数(たとえば100枚)に達すると、制御部120は、100枚の集積紙幣を帯封するために、帯封機構54に、上述した受け入れ準備を行わせる(ステップS11)。つまり、制御部120がステップモータ74を正転駆動させることによって、帯封機構54において、テープTが、ローラー対61によって、上述した半円弧状に送り出される(図2A(2)参照)。
次いで、制御部120は、搬送装置55を駆動させ、いずれかの集積部32〜36に集積された100枚の集積紙幣を帯封機構54へ搬送させる。そして、搬送装置55の搬送用ハンド68から帯封機構54の帯封用ハンド70への集積紙幣の受け渡しが完了すると、集積紙幣の帯封機構54への受け入れが完了する(図2A(7)参照)。
制御部120は、集積紙幣の受け入れ完了を判別すると(ステップS12でYES)、帯封機構54により、テープを集積紙幣の周囲に巻き付けさせる(ステップS13)。
ここで、制御部120は、集積紙幣が正券、損券1および損券2のいずれであるかを判別し、集積紙幣が正券である場合には(ステップS14でYES)、上述したテーブル122を参照し、この正券の集積紙幣に巻き付けられたテープを、上述したレベル8の結束力が得られるように、引き戻す(ステップS15)。具体的には、制御部120は、ステップモータ74を、レベル8の結束力に対応する所定のNステップだけ逆転させる。これにより、ローラー対61は、Nステップに対応するだけ逆転し、テープを引き戻す。
また、集積紙幣が損券1である場合には(ステップS16でYES)、制御部120は、テーブル122を参照し、この損券1の集積紙幣に巻き付けられたテープを、上述したレベル5の結束力が得られるように、引き戻す(ステップS17)。つまり、制御部120は、ステップモータ74を、レベル5の結束力に対応するステップ数だけ逆転させる。ここで、レベル5の結束力に相当するステップ数は、正券の場合におけるステップ数Nから所定量L1を減じた値(N−L1)に設定されている。これにより、ローラー対61は、(N−L1)ステップに対応するだけ逆転し、テープを引き戻す。つまり、損券1の場合には、正券の場合よりも、ローラー対61が短い時間逆転するので、テープの引き戻し量は少ない。
また、集積紙幣が損券2である場合には(ステップS18でYES)、制御部120は、テーブル122を参照し、この損券2の集積紙幣に巻き付けられたテープを、上述したレベル2の結束力が得られるように、引き戻す(ステップS19)。つまり、制御部120は、ステップモータ74を、レベル2の結束力に対応するステップ数だけ逆転させる。ここで、レベル2の結束力に相当するステップ数は、正券でのステップ数Nから、L1より大きいL2を減じた値(N−L2)に設定されている。これにより、ローラー対61は、(N−L2)ステップに対応するだけ逆転し、テープを引き戻す。つまり、損券2の場合には、損券1の場合よりも、ローラー対61がさらに短い時間逆転するので、テープの引き戻し量はさらに少ない。
テープが引き戻された後、制御部120は、ヒータ59を駆動して、ヒートシールを行わせる(ステップS20)。そして、制御部120は、カッター60を駆動して、テープの切断を行わせる(ステップS21)。
これにより、集積紙幣の帯封が、正券、損券1および損券2のそれぞれに応じて完了する。上述したように、集積紙幣に巻き付けられたテープの引き戻し量は、正券の場合に最も多く、損券1の場合に次いで多く、損券2の場合に最も少ない。そのため、正券の集積紙幣は、上述したレベル8という強い結束力で帯封されており、損券1は、レベル8より弱いレベル5の結束力で帯封され、損券2は、レベル5よりも弱いレベル2の結束力で帯封されている。
そして、このように、制御部120は、紙幣処理装置1に与えられた紙幣が正券、損券1および損券2のいずれであるか(つまり紙幣の皺が多いか少ないか)という識別ユニット6の識別結果に基づいて、帯封装置51が集積紙幣を帯封する際のテープの結束力を変更している。つまり、皺が少ない正券の集積紙幣を帯封する場合と、皺が多い損券(損券1または損券2)の集積紙幣を帯封する場合とに応じて、制御部120によってテープの結束力が自動的に変更されるので、オペレータがテープの結束力をいちいち変更せずに済み、使い勝手の向上を図ることができる。
そして、このように、皺の多少に基づいて、紙幣が正券と損券とに明確に区別されるので、正券の集積紙幣を帯封する場合と、損券の集積紙幣を帯封する場合とに応じて、テープの結束力が確実に変更されることとなる。
また、制御部120は、集積紙幣の帯封にあたり、皺が少ない正券については、皺が多い損券よりも結束力を強くしている。これにより、皺が少ない正券については、帯封後に紙幣が紙幣束から抜け落ちることを防ぐために結束力を比較的強くできる一方で、皺が多い損券の結束力を正券に比べて弱くすることにより、損券については、帯封後に紙幣束が帯封部分を中心に湾曲することを避けることができる。
さらに、制御部120は、損券において、上述した損券1に対しては、テープの結束力を相対的に強くし、上述した損券2に対しては、テープの結束力を相対的に弱くしている。
つまり、皺が相対的に少ない損券1に対しては、帯封後に紙幣束が帯封部分を中心に湾曲することを避けつつ紙幣が紙幣束から抜け落ちることを防ぐために、テープの結束力を相対的に強くできる。その一方で、皺が相対的に多い損券2に対しては、帯封後に紙幣束が帯封部分を中心に湾曲することを重点的に防止するために、テープの結束力を相対的に弱くすることができる。つまり、損券の状態(皺の多少)に応じて、テープの結束力を適切に変更し、損券の集積紙幣を良好に帯封することができる。
本実施例においては、識別ユニット6の識別結果に基づいて、皺の多少に応じてテープの結束力を変えるようにしたが、たとえば、集積部32〜36(図1B参照)に所定枚数(100枚)の紙幣が集積されたときの紙幣の厚さ(集積紙幣高さ)を検知して、集積紙幣高さに基づいてテープの結束力を変えるようにしても構わない。
具体的に説明すると、集積部32〜36は、紙幣の集積状態に応じてステッピングモータ(図示せず)によって昇降する底面を備え、さらに集積紙幣の上端を検知する遮光センサ(図示せず)を設けている。この構成において、紙幣が集積部32〜36に投入されると、遮光センサからの信号を受け、紙幣による遮光があれば紙幣上端が高いと判断して上記底面が下降する。
即ち、次に集積される紙幣が入り易い位置まで集積紙幣の上面を下げていくことになる。
このような構成で、所定の種類の紙幣が100枚まで集積された時、上記底面がどれだけ下がったか(集積紙幣高さ)をステッピングモータの回転パルス数をカウントすることによって検出でき、その回転パルス数が大きければ大きいほど(集積紙幣高さが高いほど)、皺の大きな紙幣が集積されていると判断して弱い結束力で帯封する。その一方で、回転パルス数が小さい(集積紙幣高さが低いほど)、皺の少ない紙幣が集積されていると判断して強い結束力で帯封する。
言い換えれば、皺が多い紙幣の割合が大きいことによって相対的に厚い集積紙幣を帯封する場合と、皺が少ない紙幣の割合が大きいことによって相対的に薄い集積紙幣を帯封する場合とに応じて、テープの結束力が自動的に変更されるので、オペレータがテープの結束力をいちいち変更せずに済み、使い勝手の向上を図ることができる。
また、この構成であれば、皺の多少に応じて損券、正券の分類をせずに金種ごとに分類した場合でも適度な結束力で帯封することができ、紙幣束における紙幣の抜け落ちや紙幣束の湾曲を防ぐことができる。
<制御動作の別の一例>
次に、集積紙幣の帯封のため制御動作の別の一例を説明する。ここで説明する制御動作は、紙幣の短手方向の寸法が金種によって異なるという背景の下でなされるものである。
たとえば、日本紙幣の短手方向の寸法は、どの金種においても等しく設定されているが、ユーロ紙幣では、短手方向の寸法が金種によって異なる。ところで、集積紙幣を帯封する際、テープは、紙幣の短手方向に沿うように、集積紙幣の周囲に巻き付けられるので、紙幣の短手方向の寸法が金種によって異なると、集積紙幣を帯封するために必要なテープの長さが金種に応じて異なってくる。そこで、金種に応じてテープの繰り出し量を変えるか、テープの引き戻し量を変えることにより、より迅速な帯封が可能となる。以下の制御は、迅速な帯封のための具体的な制御例である。
以下には、このような帯封処理において行う制御動作について、図7のフローチャートの流れに従い、図1A、1B、図2A、2Bおよび図3を参照して説明する。
図7を参照して、まず、制御部120は、識別ユニット6が識別した紙幣情報として、短手方向寸法が大きい金種(金種1とする。)の紙幣が取り込まれことを判別すると(ステップS31でYES)、ステップモータ74を、所定のXステップだけ正転させる(ステップS32)。これに応じて、ローラー対61は、Xステップに対応するだけ正転し、テープを送り出す。このとき、テープは、金種1の集積紙幣の受け入れ準備のために、金種1の紙幣を帯封するのに過不足ない長さで、半円弧状に送り出される(図2A(2)参照)。
一方、制御部120は、識別ユニット6が識別した紙幣情報として、金種1に次いで短手方向寸法が大きい金種(金種2とする。)の紙幣が取り込まれことを判別すると(ステップS33でYES)、ステップモータ74を、金種1でのステップ数Xから所定量S1を減じた値に相当する(X−S1)ステップだけ正転させる(ステップS34)。これに応じて、ローラー対61は、(X−S1)ステップに対応するだけ正転し、テープを送り出す。つまり、金種2の場合には、金種1の場合よりも、ローラー対61が短い時間正転するので、テープの送り出し量は少ない。そのため、テープは、金種2の集積紙幣の受け入れ準備のために、金種2の紙幣を帯封するのに過不足ない長さで、半円弧状に送り出される。
ここで、金種2よりも短手方向寸法が小さい金種の紙幣が取り込まれた場合(ステップS33でNO)、制御部120は、ステップモータ74を、S1より大きいS2を金種1でのステップ数Xから減じた値に相当する(X−S2)ステップだけ正転させる(ステップS35)。これに応じて、ローラー対61は、(X−S2)ステップに対応するだけ正転し、テープを送り出す。つまり、金種2よりも短手方向寸法が小さい金種の場合には、金種2の場合よりも、ローラー対61がさらに短い時間正転するので、テープの送り出し量はさらに少ない。そのため、テープは、金種2よりも短手方向寸法が小さい金種の集積紙幣の受け入れ準備のために、この金種の紙幣を帯封するのに過不足ない長さで、半円弧状に送り出される。
このように、短手方向寸法が異なる金種に応じて、集積紙幣の受け入れ準備のためのテープの送り出しが完了した後に、対応する金種の集積紙幣が、上述したように、帯封機構54へ受け入れられ、帯封機構54においてテープが集積紙幣の周囲に巻き付けられる(ステップS36)。
このとき、各金種の集積紙幣は、上述したように集積紙幣の受け入れ準備の際に過不足のない長さで送り出されたテープによって、過不足なく巻き付けられている。つまり、金種1の場合には、テープが、金種1より短手方向寸法が小さい金種(金種2)の場合よりも長めに送り出されており、金種2の場合には、テープが、金種1の場合よりも短めに送り出されている。これにより、テープの巻き付けが完了した後に引き戻すべきテープの量は、各金種においてほぼ等しくなる。
そのため、制御部120は、ステップモータ74を、所定のNステップだけ逆転させれば、どの金種においても、テープを過不足なく引き戻すことができる(ステップS37)。
テープが引き戻された後、制御部120は、ヒータ59を駆動して、ヒートシールを行わせる(ステップS38)。そして、制御部120は、カッター60を駆動して、テープの切断を行わせる(ステップS39)。
このように、集積紙幣の受け入れ準備のために送り出すテープの量を、短手方向の寸法が異なる金種に応じて自動的に最適化しているので、集積紙幣にテープを巻き付けた後にこのテープを引き戻す量(時間)を金種にかかわらず等しくかつ少なく(短く)することができる。そのため、短手方向の寸法が小さい紙幣ではテープの引き戻しに時間が多くかかることはなく、帯封に掛かる時間が金種に応じて異なることを防止できる。
同様の効果を奏するために、図8に示す別の制御動作を行うことができる。
この場合、まず、集積紙幣の受け入れ準備が行われる(ステップS41)、このときのテープの送り出し量は、金種を問わず一定であるが、上述した金種1(短手方向寸法が大きい金種)を帯封するのに過不足ないように設定されている。
そして、金種1の紙幣を帯封する場合(ステップS42でYES)、上述したように、集積紙幣の受け入れ準備のために送り出されたテープの長さが金種1を帯封するのに過不足ない長さなので、このテープの長さが改めて調整されることはなく、帯封機構54への金種1の集積紙幣の受け入れが完了する(ステップS43)。
一方、上述した金種2(金種1よりも短手方向寸法が小さい金種)を帯封する場合(ステップS44でYES)、上述したように集積紙幣の受け入れ準備のために送り出されたテープは金種2を帯封するのには長過ぎるので、制御部120が、ステップモータ74を所定のY1ステップだけ逆転させる(ステップS45)。これにより、ローラー対61は、Y1ステップに対応するだけ逆転し、テープを、金種2の紙幣を帯封するのに過不足ない長さまで引き戻す。ここで、集積紙幣の受け入れ準備ができたら(ステップS41)、直ちに集積紙幣の受け入れが始まっており、集積紙幣の受け入れに並行してテープの引き戻しが行われる。
そして、金種2よりも短手方向寸法が小さい金種の紙幣を帯封する場合(ステップS44でNO)、上述したように集積紙幣の受け入れ準備のために送り出されたテープはこの金種を帯封するのにはさらに長過ぎるので、制御部120は、集積紙幣の受け入れに並行して、ステップモータ74を、金種2でのステップ数Y1より大きいY2ステップだけ逆転させる(ステップS46)。これにより、ローラー対61は、Y2ステップに対応するだけ逆転し、テープを、金種2よりも短手方向寸法が小さい金種の紙幣を帯封するのに過不足ない長さまで引き戻す。
そして、各金種において対応する集積紙幣の受け入れが完了すると(ステップS43でYES)、それ以降の制御動作は、図7のステップS36以降の制御動作と同じである。すなわち、まず、帯封機構54に受け入れられた集積紙幣の周囲にテープが巻き付けられる(ステップS47)。このとき、各金種の集積紙幣には、図7の場合と同様に、集積紙幣の受け入れ前に各金種に応じて過不足のない長さに設定されたテープが巻き付けられる。これにより、テープの巻き付けが完了した後に引き戻すべきテープの量は、各金種においてほぼ等しくなる。
そのため、制御部120は、ステップモータ74を、所定のNステップだけ逆転させれば、どの金種においても、テープを過不足なく引き戻すことができる(ステップS48)。
テープが引き戻された後、制御部120は、ヒータ59を駆動して、ヒートシールを行わせる(ステップS49)。そして、制御部120は、カッター60を駆動して、テープの切断を行わせる(ステップS50)。
なお、本実施例では、結束力の調整をステップモータ74(図1B参照)の所定のステップ数を基準に減算させて行ったが(図6のステップS15、S17およびS19参照)、予め定めたステップ数をデータテーブルに設定しておき、結束する際に所望のデータを参照してステップモータ74を駆動しても構わない。
また、本実施例では、テープTの引き戻し量で結束力を調整するようにしたが、次の方法で結束力を調整しても構わない。
例えば、図2B(15)の状態において、紙幣束MにテープTが締め付けられると、送りガイド62が開き、巻き戻しをやめてテープTの動きが固定される。その後、ヒータ59がテープTに当接する際(図2B(16)参照)、テープTはヒータ59の押圧によって無理やり引っ張られるため、ステップモータ74が脱調してテープTの締め付け度合いが変わる。即ち、ステップモータ74の励磁力が強いと結束力が強く、励磁力が弱いと結束力は弱くなる。この様に、このときのステップモータ74へ流す電流、即ち励磁力を所望の結束力に応じて設定することで、テープTの結束力を可変することができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。

Claims (5)

  1. 紙幣を処理するための紙幣処理装置であって、
    与えられるそれぞれの紙幣の皺の多少を識別するための識別手段と、
    前記識別手段の識別結果に基づいて、紙幣を分類して集積するための集積手段と、
    前記集積手段で集積された紙幣を帯封する帯封手段と、
    前記識別手段の識別結果に基づいて、前記帯封手段が帯封する際のテープの結束力を変更する結束力制御手段と、
    を含むことを特徴とする、紙幣処理装置。
  2. 前記識別手段の識別結果に基づいて、傷みのほとんどない正券と皺のある損券とを分類することを特徴とする、請求項1記載の紙幣処理装置。
  3. 前記結束力制御手段は、前記集積手段に集積される紙幣の皺が少ないほど、皺が多い紙幣よりも結束力を強くすることを特徴とする、請求項2記載の紙幣処理装置。
  4. 前記識別手段は、損券を、皺の多少に基づいて、皺が相対的に少ない第1レベルの損券と、皺が相対的に多い第2レベルの損券との少なくとも2段階に識別するものであり、
    前記結束力制御手段は、第1レベルの損券に対しては、テープの結束力を相対的に強くし、第2レベルの損券に対しては、テープの結束力を相対的に弱くすることを特徴とする、請求項2または3記載の紙幣処理装置。
  5. 前記識別手段は、汚れ、破れ等の損傷の大きい紙幣も損券として識別する機能を有し、
    前記識別手段が、皺以外の損傷の大きさにより損券であると識別したことに基づいて、前記集積手段は、損券と識別された紙幣を前記皺のある損券とは区別して集積することを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の紙幣処理装置。
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