JP5142331B2 - ウエストベルトの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法 - Google Patents

ウエストベルトの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法 Download PDF

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本発明は、ウエストベルトの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法に関し、更に詳しくは、交換が容易であり、排泄物の漏れが生じ難く、吸収性本体が、横方向にズレ難いことに加えて、股に食い込み難い使い捨ておむつのウエストベルトを製造可能であり、製造工程における廃棄物量が少ないウエストベルトの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法に関する。
従来、使い捨ておむつとしては、テープ型おむつ、パンツ型おむつなどが知られている。テープ型おむつは、着用者が寝た姿勢のときに容易に交換することができるという利点がある。具体的には、前身頃でテープの留め外しが可能であるため、体の下におむつを展開した後、着用者の体型にあわせて体に宛がい、テープを前身頃に留めることによって着用することができる。このようなテープ型のおむつは、排便があったときの交換も容易である。即ち、交換に際しておむつを広く(展開する)ことが可能であるため、臀部の清掃が容易であり、おむつ交換に伴って臀部が汚れてしまうという問題が生じにくい。
パンツ型おむつは、着用者が立った姿勢のときに容易に交換することができるという利点がある。そして、一般的なパンツ型おむつは、腹周りに伸縮性を有しており、腹周りを広げた状態で着用するものである。このように腹周りを広げた状態で着用すれば良いので、パンツ型おむつは、テープ型おむつのように着用者の体型にあわせてテープを調整する手間が不要である。そのため、パンツ型おむつは、テープ型おむつに比べて交換が簡便であるため好まれている。
しかし、テープ型おむつ及びパンツ型おむつは、例えば、汚れていない外装部分なども含めて交換するため、廃棄される量が多く、コストもかかっていた。そこで、テープ型おむつ及びパンツ型おむつ以外の使い捨ておむつとして、吸収性本体のみを交換するタイプの使い捨ておむつが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−51273号公報
特許文献1に記載されたタイプの使い捨ておむつは、尿や便が排泄された後、吸収性本体のみを交換すれば良いので、テープ型おむつやパンツ型おむつに比べて、廃棄物の量を減らすことができるとともに経済的に安価であるという利点がある。ここで、特許文献1に記載された使い捨ておむつであっても、例えば排便があったときには、着用者が寝た姿勢で交換することが効率的であり、寝た姿勢で交換することが広く行われている。これは、臀部や股下を清掃することを考慮したためである。
このように寝た姿勢でおむつを交換する場合、特許文献1に記載された使い捨ておむつは、股下部の幅が狭く、後身頃の面積が小さいため、おむつと体に挟まれた便が、立体ギャザーを越えて漏れるとともに広がってしまうことがあった。
また、特許文献1に記載されたタイプの使い捨ておむつは、吸収性本体が横方向にズレ易かったり、股に食い込み易いという問題があり、尿や便などの漏れの原因になる場合があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、製造工程における廃棄物が生じ難く、交換が容易であり、排泄物の漏れが生じ難く、吸収性本体が、横方向にズレ難いことに加えて、股に食い込み難いおむつのウエストベルトの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、以下に示すウエストベルトの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法が提供される。
[1]着用者の体に吸収性本体を固定するためのウエストベルトの製造方法であって、帯状の長尺シートに、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材を伸張状態で付設するとともに、脚周り伸縮材を、前記長尺シートの長手方向に沿う波状の軌跡を描き、且つ当該脚周り伸縮材が接着または溶着により前記長尺シートに付設された付設部分と前記付設部分以外の非付設部分とを有するように伸張状態で付設して伸縮性シートを得る(A)工程と、前記伸縮性シートのうち前記脚周り伸縮材が付設された領域を前記伸縮性シートの長手方向に沿って切断して、前記伸縮性シートの短手方向の一方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第一の中間体シートと、他方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第二の中間体シートを得る(B)工程と、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを、前記一方の端縁と前記他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、前記脚周り伸縮材の前記頂上部どうしが重なるように積層させて積層体を得る(C)工程と、前記積層体に、前記頂上部を通り前記積層体の短手方向に沿って、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成して接合体を得る(D)工程と、前記接合体を、前記頂上部を通り前記接合体の短手方向に沿って切断してウエストベルトを得る(E)工程と、を備え、前記(A)工程において、前記脚周り伸縮材の前記非付設部分は、前記伸縮性シートを切断する軌跡上に位置しているウエストベルトの製造方法。
[2]前記伸縮性シートを得た後、前記伸縮性シートの前記脚周り伸縮材のうち、前記伸縮性シートを切断する軌跡と交差する部分を切断する(F)工程を更に備える前記[1]に記載のウエストベルトの製造方法。
]前記伸縮性シートを切断する軌跡は、波長及び位相が前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の波長及び位相と同じであり、振幅が、前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の振幅に比して小さい波状である前記[1]または[2]に記載のウエストベルトの製造方法。
]前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡、及び、前記伸縮性シートを切断する前記波状の軌跡が、それぞれS字カーブ状である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のウエストベルトの製造方法。
]前記伸縮性シートを切断する軌跡は、直線状である前記[1]に記載のウエストベルトの製造方法。
]前記固定部は、着脱可能な第一の固定部と着脱不能な第二の固定部を有しており、前記接合体には、その長手方向に、前記第一の固定部と前記第二の固定部が交互に配置されている前記[1]〜[]のいずれかに記載のウエストベルトの製造方法。
]帯状の長尺シートに、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材を伸張状態で付設するとともに、脚周り伸縮材を、前記長尺シートの長手方向に沿う波状の軌跡を描き、且つ当該脚周り伸縮材が接着または溶着により前記長尺シートに付設された付設部分と前記付設部分以外の非付設部分とを有するように伸張状態で付設して伸縮性シートを得る(G)工程と、前記伸縮性シートのうち前記脚周り伸縮材が付設された領域を前記伸縮性シートの長手方向に沿って切断して、前記伸縮性シートの短手方向の一方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第一の中間体シートと、他方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第二の中間体シートを得る(H)工程と、吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを有する吸収性本体の長手方向の両端部を、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートの隣合う前記脚周り伸縮材の間にそれぞれ配置し、固定して吸収性本体固定体を得る(I)工程と、前記吸収性本体が内側に位置するように前記吸収性本体固定体を折り曲げて、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを、前記一方の端縁と前記他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、前記脚周り伸縮材の前記頂上部どうしが重なるように積層させておむつ用積層体を得る(J)工程と、前記おむつ用積層体に、前記頂上部を通り前記おむつ用積層体の短手方向に沿って、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成しておむつ用接合体を得る(K)工程と、前記おむつ用接合体を、前記頂上部を通り前記おむつ用接合体の短手方向に沿って切断して、ウエストベルトと、前記ウエストベルトに固定された前記吸収性本体と、を有する使い捨ておむつを得る(L)工程と、を備え、前記(G)工程において、前記脚周り伸縮材の前記非付設部分は、前記伸縮性シートを切断する軌跡上に位置している使い捨ておむつの製造方法。
[8]前記伸縮性シートを得た後、前記伸縮性シートの前記脚周り伸縮材のうち、前記伸縮性シートを切断する軌跡と交差する部分を切断する(F)工程を更に備える前記[7]に記載の使い捨ておむつの製造方法。
]前記伸縮性シートを切断する軌跡は、波長及び位相が前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の波長及び位相と同じであり、振幅が、前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の振幅に比して小さい波状である前記[7]または[8]に記載の使い捨ておむつの製造方法。
10]前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡、及び、前記伸縮性シートを切断する前記波状の軌跡が、それぞれS字カーブ状である前記[7]〜[9]のいずれかに記載の使い捨ておむつの製造方法。
[11]前記伸縮性シートを切断する軌跡は、直線状である前記[7]または[8]に記載の使い捨ておむつの製造方法。
本発明のウエストベルトの製造方法は、交換が容易であり、排泄物の漏れが生じ難く、吸収性本体が、横方向にズレ難いことに加えて、股に食い込み難い使い捨ておむつのウエストベルトを製造することができ、製造工程における廃棄物量が少ないという効果を奏するものである。
本発明の使い捨ておむつの製造方法は、交換が容易であり、排泄物の漏れが生じ難く、吸収性本体が、横方向にズレ難いことに加えて、股に食い込み難い使い捨ておむつを製造することができ、製造工程における廃棄物量が少ないという効果を奏するものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に属することが理解されるべきである。
[1]ウエストベルトの製造方法:
本発明のウエストベルトの製造方法は、着用者の体に吸収性本体を固定するためのウエストベルトを製造する方法であり、以下の(A)工程〜(E)工程を備えている。
即ち、帯状の長尺シートに、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材を伸張状態で付設するとともに、脚周り伸縮材を、長尺シートの長手方向に沿う波状の軌跡を描き、且つ当該脚周り伸縮材が接着または溶着により長尺シートに付設された付設部分とこの付設部分以外の非付設部分とを有するように伸張状態で付設して伸縮性シートを得る(A)工程と、伸縮性シートのうち脚周り伸縮材が付設された領域を伸縮性シートの長手方向に沿って切断して、伸縮性シートの短手方向の一方の端縁を含み、脚周り伸縮材の頂上部を有する第一の中間体シートと、他方の端縁を含み、脚周り伸縮材の頂上部を有する第二の中間体シートを得る(B)工程と、第一の中間体シートと第二の中間体シートを、一方の端縁と他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、脚周り伸縮材の頂上部どうしが重なるように積層させて積層体を得る(C)工程と、得られた積層体に、頂上部を通り積層体の短手方向に沿って、第一の中間体シートと第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成して接合体を得る(D)工程と、接合体を、頂上部を通り接合体の短手方向に沿って切断してウエストベルトを得る(E)工程と、を備え、(A)工程において、脚周り伸縮材の非付設部分は、伸縮性シートを切断する軌跡上に位置している方法である。
このような工程によって、製造工程における廃棄物が生じ難く、交換が容易であり、排泄物の漏れが生じ難く、吸収性本体が、横方向にズレ難いことに加えて、股に食い込み難いウエストベルトを製造することができる。
本発明のウエストベルトの製造方法によって製造されるウエストベルトは、着用者の体に吸収性本体を固定するためのものである。上記ウエストベルトに吸収性本体を固定することによって、乳幼児用、または介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用のおむつとして用いることができる。なお、本発明のウエストベルトの製造方法によって製造されるウエストベルトは、吸収性本体を着用者に固定した後、そのまま用いることもできるし、吸収性本体を固定した後、更に上からパンツ型おむつやテープ型おむつを着用して用いることもできる。
[1−1](A)工程:
(A)工程は、帯状の長尺シートに、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材を伸張状態で付設するとともに、脚周り伸縮材を、長尺シートの長手方向に沿う波状の軌跡を描き、且つ当該脚周り伸縮材が接着または溶着により長尺シートに付設された付設部分とこの付設部分以外の非付設部分とを有するように伸張状態で付設して伸縮性シートを得る工程である。このような工程によって、ウエスト周り伸縮材を、長尺シートの流れ方向(長手方向)に伸張させながら付設すればよいので、ウエスト周り伸縮材の伸張率を自由に設定して付設することが可能であるという利点がある。
図1は、帯状の長尺シート11に、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材12を伸張状態で付設するとともに、長尺シート11の長手方向に沿う波状の軌跡を描くように脚周り伸縮材13aを伸張状態で付設した例を示している。なお、図1〜24において、共通の構成要素には同一の符号を付してある。
[1−1−1]長尺シート:
長尺シートは、不織布からなるものであることが好ましく、不織布としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布などを用いることができる。具体的には、スパンボンド、SMS、エアースルー不織布等を挙げることができる。これらの中でも、スパンボンドは強度が高いため好適に用いることができる。また、エアースルー不織布は手触り感に優れていることから、帯状体の表面(外側)の素材として用いることが好ましい。
長尺シートの短手方向の長さ(長尺シートの幅)は、着用者が、大人であるか、子供であるか、いわゆる中人と呼ばれる中間的な大きさであるかによって、適宜設定することが可能である。例えば、大人用のウエストベルトの場合、幅300〜700mmであることが好ましく、350〜500mmであることが更に好ましい。
[1−1−2]ウエスト周り伸縮材:
ウエスト周り伸縮材は、長尺シートの長手方向に沿って伸張状態で付設されるものである。ウエスト周り伸縮材の付設位置は、長尺シートの両端部、及び、上記両端部に加えて、上記両端部よりも中間部付近(即ち、着用者の下腹部周りに相当する部分の全部または一部)に付設することができる。このウエスト周り伸縮材を付設することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。そして、このウエストギャザーにより、おむつ着用時においてウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる。また、おむつのフィット性が良好となり、おむつのずり落ちが防止される。
ウエスト周り伸縮材は、従来の使い捨ておむつに使用されてきた伸縮材と同様のものを好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムからなる平ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性糸からなる糸ゴム、伸縮性ネット、伸縮性フィルム等を挙げることができる。
ウエスト周り伸縮材の伸張状態としては、例えば、この伸縮材が天然ゴムからなる平ゴムや合成ゴムの弾性糸からなる糸ゴムである場合、120〜400%の伸張率であることが好ましく、200〜300%の伸張率であることが更に好ましい。このような範囲の伸張率であると、着用者に対して過度の締め付け力を作用させることなく、十分な伸縮力を作用させることが可能となる。
ウエスト周り伸縮材の付設方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤、ヒートシールなどの熱や超音波等による溶着による方法を挙げることができる。
[1−1−3]脚周り伸縮材:
脚周り伸縮材は、長尺シートに、その長手方向に沿う波状の軌跡を描くように伸張状態で付設するものであり、着用者の脚周りに相当する部位に配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、おむつの脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。また、脚周り伸縮材を配置すると、おむつを交換する際に吸収性本体の両側で脚周り伸縮材が収縮するため、股下部近傍が椀状に変形し、凹部が形成される。このため、尿や体液がその凹部に溜まり、尿や体液をこぼすことなく、容易におむつの交換を行うことができる。
脚周り伸縮材としては、ウエスト周り伸縮材と同様の伸縮材を使用することができる。また、脚周り伸縮材は、ウエスト周り伸縮材と同様の伸張状態で付設することができ、その付設方法もウエスト周り伸縮材と同様の方法を挙げることができる。
本発明のウエストベルトの製造方法によれば、両脚周りに脚周り伸縮材が付設されたウエストベルトを容易に得ることができる。また、伸縮性シートを切断する軌跡を適宜選択することによって、ウエストベルトの脚周り開口部の形状を決定することができる。
また、伸縮性シートの所定の位置を切断することによって、第一の中間体シートと第二の中間体シートに脚周り伸縮材を振り分けることができ、吸収性本体を固定する部分には脚周り伸縮材などの伸縮材を付設していないウエストベルトを得ることができる。このようにウエストベルトは、吸収性本体が固定される部分には、シワやひだがなく、平坦であることが好ましい。吸収性本体が固定される部分が平坦であると、吸収性本体の固定が容易であり、吸収性本体とウエストベルトの間に隙間ができ難いので、隙間からのもれを防止することができる。
更に、本発明のウエストベルトの製造方法は、脚周り開口部を形成する際に、従来のパンツ型のおむつのように、シートを打ち抜き、孔をあけるという工程を必要としないので、製造工程においてトリムが発生し難い。そのため、原材料の無駄を減らすことができ、廃棄物量を減らすことができる。
ここで、脚周り伸縮材が描く波状の軌跡としては、波状である限り特に制限はなく、例えば、正弦波、矩形波状、三角波状、S字カーブ状、台形状(略矩形波状)などを挙げることができる。脚周り伸縮材は、図1に示すように、ウエスト周り伸縮材と重ならないように付設してもよいし、図1に示す軌跡X1の振幅よりも大きな振幅の軌跡とし、脚周り伸縮材とウエスト周り伸縮材とが重なるように付設してもよい。
具体的には、その振幅が、長尺シートの幅方向の長さに対して、10〜80%であることが好ましく、20〜40%であることが更に好ましい。上記振幅が10%未満であると、脚周り開口部が窮屈になるおそれがある。一方、80%超であると、脚周り開口部が広い状態(いわゆるハイレグ状態)になるため、吸収性本体の固定性が悪くなるおそれがある。
また、その波長は、着用者が、大人であるか、子供であるか、いわゆる中人と呼ばれる中間的な大きさであるかによって、適宜設定することが可能であるが、例えば、大人用のウエストベルトの場合、300〜1000mmであることが好ましく、400〜600mmであることが更に好ましい。
例えば、図1は、S字カーブ状の軌跡X1で付設した脚周り伸縮材13aを示す例である。また、図14は、正弦波状の軌跡X2で付設した脚周り伸縮材13bを示す例である。
なお、付設する脚周り伸縮材の数は、1本であっても複数本であってもよい。複数本の脚周り伸縮材を付設する場合、脚周り伸縮材が描く波状の軌跡は、本発明の効果を奏する限り、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、図18は、2本の脚周り伸縮材13bを、同じ波状の軌跡(正弦波状の軌跡X2)で付設した例を示している。
脚周り伸縮材は、長尺シートに付設された付設部分と付設部分以外の非付設部分を有しており、非付設部分は、伸縮性シートを切断する軌跡上に位置している。このように脚周り伸縮材を付設すると、伸縮性シートを切断した際に、脚周り伸縮材はその収縮力によって中間シート内に入り込むため、脚周り伸縮材によって中間シートが引きつれてしまうことを防止することができる。中間シートが引きつれてしまうと、脚周りに隙間ができたり、脚周りがめくれ易くなったりして、もれの発生や見栄えが悪くなることの原因となるおそれがある。
[1−2](B)工程:
(B)工程は、伸縮性シートのうち脚周り伸縮材が付設された領域を伸縮性シートの長手方向に沿って切断して、伸縮性シートの短手方向の一方の端縁を含み、脚周り伸縮材の頂上部を有する第一の中間体シートと、他方の端縁を含み、脚周り伸縮材の頂上部を有する第二の中間体シートを得る工程である。
本明細書において「脚周り伸縮材が付設された領域」とは、波状の軌跡で付設された脚周り伸縮材の最大幅の間の領域(即ち、例えば、図1中の符号17で示す領域であり、脚周り伸縮材13aのうち、伸縮性シート15の短手方向の一方の端縁21に最も近い部分(頂点)と伸縮性シート15の短手方向の他方の端縁22に最も近い部分(頂点)との間の領域)である。伸縮性シートを、上記脚周り伸縮材が付設された領域で切断することによって、得られる第一の中間体シートと第二の中間体シートのそれぞれに脚周り伸縮材が配置されることになる。このように伸縮性シートを、その長手方向に切断して2枚の中間シートを作製し、これらの中間シートによってウエストベルトを作製すると、トリム(即ち、廃棄される部分)が生じ難いため、材料(伸縮性シート)が無駄になり難いという利点がある。また、切断線が1本なので、伸縮性シートを破断する切断刃に圧力を掛け易く、切断不良が発生し難いという利点がある。
伸縮性シートを切断する軌跡は、特に制限はなく、例えば、直線状、正弦波状、矩形波状、三角波状、S字カーブ状、台形状(略矩形波状)などを挙げることができる。また、伸縮性シートを切断する軌跡は、上記のように例示した軌跡を基礎ラインとし、この基礎ラインを中心に左右に振幅する更に細かい(更に振幅の小さい)波状の軌跡で切断してもよい。即ち、振幅の小さな波状の軌跡を蛇行させて、巨視的に、直線状、正弦波状、矩形波状、三角波状、S字カーブ状、台形状(略矩形波状)などの波状の軌跡であってもよい。このような軌跡であると、切断面の肌当たりが良好になる。
本発明のウエストベルトの製造方法では、上記伸縮性シートを切断する軌跡が、脚周り開口部の縁の形状を決定することになる。この伸縮性シートを切断する軌跡は、波長及び位相が脚周り伸縮材の波状の軌跡の波長及び位相と同じであり、振幅が、脚周り伸縮材の波状の軌跡の振幅に比して小さい波状であることが好ましく、脚周り伸縮材が描く波状の軌跡、及び、伸縮性シートを切断する波状の軌跡が、それぞれS字カーブ状であることが更に好ましい。例えば、図1は、脚周り伸縮材13aが描く波状の軌跡X1、及び、伸縮性シート15を切断する波状の軌跡Y1が、それぞれS字カーブ状である例を示している。脚周り伸縮材が描く波状の軌跡、及び、伸縮性シートを切断する波状の軌跡が、それぞれS字カーブ状であると、切断刃が連続してあたるため、切り損じが起き難いという利点がある。また、図5に示すように、脚周り開口部は正面から平面的に見ると曲線なので、曲線状の脚周り開口部の形状に沿うS字カーブとすると、フィット性が良好になるという利点がある。
また、伸縮性シートを切断する軌跡は、直線状であることも好ましい。このように直線状の軌跡であると、ウエストベルトによって、着用者の脚の付け根から太ももが覆われるため、例えば、トランクスに慣れた着用者であっても、おむつを着用した際の違和感を感じ難くなるという利点がある。例えば、図7は、伸縮性シート15を切断する軌跡Y2が、直線状である例を示している。
図1は、伸縮性シート15のうち脚周り伸縮材13aが付設された領域17を伸縮性シート15の長手方向に沿って、S字カーブ状の軌跡Y1で切断した例を示している。図2は、伸縮性シートを切断することによって得られた第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を示しており、第一の中間体シート25は、伸縮性シートの短手方向の一方の端縁21を含み、脚周り伸縮材13aの頂上部18を有し、第二の中間体シート26は、他方の端縁22を含み、脚周り伸縮材13aの頂上部18を有している。また、図7は、伸縮性シート15のうち脚周り伸縮材13aが付設された領域17を伸縮性シート15の長手方向に沿って、直線状の軌跡Y2で切断した例を示している。図8は、伸縮性シートを切断することによって得られた第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を示しており、第一の中間体シート25は、伸縮性シートの短手方向の一方の端縁21を含み、脚周り伸縮材13aの頂上部18を有し、第二の中間体シート26は、他方の端縁22を含み、脚周り伸縮材13aの頂上部18を有している。
図15は、伸縮性シート15のうち脚周り伸縮材13bが付設された領域17を伸縮性シート15の長手方向に沿って、三角波状の軌跡Y3で切断し、第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を得る例を示している。第一の中間体シート25は、伸縮性シート15の短手方向の一方の端縁21を含み、脚周り伸縮材13aの頂上部18を有し、第二の中間体シート26は、他方の端縁22を含み、脚周り伸縮材13aの頂上部18を有している。
[1−3](C)工程:
(C)工程は、第一の中間体シートと第二の中間体シートを、一方の端縁と他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、脚周り伸縮材の頂上部どうしが重なるように積層させて積層体を得る工程である。「脚周り伸縮材の頂上部どうしが重なる」とは、第一の中間体シートに付設された脚周り伸縮材の各頂上部と、第二の中間体シートに付設された脚周り伸縮材の各頂上部と、がそれぞれ重なることを意味する。なお、第一の中間体シートと第二の中間体シートの幅は同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。また、一方の端部と他方の端部を同じ側に位置させた際には、それぞれの端部を揃えることが好ましいが、ズレた状態であってもよい(揃えなくてもよい)。このように積層体を形成することによって、脚周り開口部にギャザー(レグギャザー)を形成したウエストベルト(おむつ)を容易に作製することができる。
第一の中間体シートと第二の中間体シートを積層させる方法としては、例えば、第一の中間体シートと第二の中間体シートのいずれか一方を折り返して他方に重ねてもよいし、第一の中間体シートと第二の中間体シートのいずれか一方を、その平面上で180°回転させた後、他方に重ねてもよい。また、伸縮性シートを切断した後、脚周り伸縮材の頂上部どうしを重ねるために、第一の中間体シートと第二の中間体シートの少なくともいずれかを、その長手方向に移動させる必要があるが、移動させる量(距離)は、脚周り伸縮材の頂上部どうしが重なる限り特に制限はない。例えば、図1のようにS字カーブ状の軌跡で脚周り伸縮材を付設した場合、例えば、第一の中間体シートと第二の中間体シートのいずれか一方を、上記脚周り伸縮材のS字カーブ状の軌跡の半波長分移動させてもよいし、1.5波長分移動させてもよい。
例えば、図3は、図2に示す第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を積層させて得られた積層体41を示す例であり、積層体41は、第一の中間体シート25の一方の端縁21と第二の中間体シート26の他方の端縁22がそれぞれ同じ側に位置するとともに、第一の中間体シート25の頂上部18と第二の中間体シート26の頂上部18が重なるように、第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を配置して得られる。即ち、この積層体41を得るためには、具体的には、まず、図1に示すように伸縮性シート15を切断した後、第二の中間体シート26を、その長手方向に、脚周り伸縮材13a(波状の軌跡X1)の半波長分だけ移動させて、第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を図2に示すように配置する。次に、第二の中間体シート26を第一の中間体シート25側に折り返すことによって、第一の中間体シート25に第二の中間体シート26を積層させる。このようにして積層体41を得ることができる。
図9は、図8に示す第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を、一方の端縁21と他方の端縁22がそれぞれ同じ側に位置するとともに、脚周り伸縮材13aの頂上部18どうしが重なるように積層させて得られた積層体41を示す例である。
図16は、図15に示すように伸縮性シート15を切断して第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を得た後、第二の中間体シート26を、その長手方向に、脚周り伸縮材13b(波状の軌跡X2)の半波長分だけ移動させた例を示している。
図20は、図19に示すように伸縮性シート15を切断して第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を得た後、第二の中間体シート26を、その長手方向に、脚周り伸縮材13b(波状の軌跡X2)の半波長分だけ移動させた例を示している。
なお、脚周り伸縮材の頂上部どうしを重ねるには、図16及び図20のように、第一の中間体シートと第二の中間体シートのいずれか(または両方)を移動させた後、積層させてもよいし、第一の中間体シートと第二の中間体シートを積層させた後、第一の中間体シートと第二の中間体シートのいずれか(または両方)を移動させてもよい。
[1−4](D)工程:
(D)工程は、積層体に、頂上部を通り積層体の短手方向に沿って、第一の中間体シートと第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成して接合体を得る工程である。
固定部は、第一の中間体シートと第二の中間体シートを着脱不能に固定するものであってもよいし、着脱可能に固定するものであってもよい。また、固定部は、その全てが着脱不能であってもよいし、着脱可能であってもよい。更に、一部が着脱不能であり、残部が着脱可能であってもよい。着脱不能な固定部は、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤、ヒートシールなどの熱や超音波等による溶着による方法などによって形成することができる。また、着脱可能な固定部は、例えば、フック材とループ材を備えるメカニカルファスナー、粘着テープとその受容部からなる粘着テープシステムなどによって形成することができる。
本発明のウエストベルトの製造方法において、上記接合体の固定部は、着脱可能な第一の固定部と着脱不能な第二の固定部を有していることが好ましく、接合体には、その長手方向に、第一の固定部と第二の固定部が交互に配置されていることが好ましい。このように第一の固定部と第二の固定部が交互に配置すると、得られるウエストベルトは、左右の固定部のいずれかが着脱可能な固定部(第一の固定部)となるため、ウエストベルトの片脇を開くことができ、ウエストベルトの着脱が容易になる。
例えば、図4は、ヒートシールによって、脚周り伸縮材13aの頂上部18を通り接合体の短手方向の一方の端縁から他方の端縁に向かって、第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を相互に固定する固定部31が形成された接合体33を示す例である。また、図10は、ヒートシールによって、脚周り伸縮材13aの頂上部18から接合体の短手方向の一方の端縁に向かって、第一の中間体シート25と第二の中間体シート26を相互に固定する固定部31を形成した接合体33を示す例である。
なお、上記接合体の固定部は、脚周り伸縮材の頂上部を通り積層体の短手方向に沿うものである限り特に制限はなく、図4に示す接合体33のように、接合体33の短手方向の一方の端縁から他方の端縁に亘って形成されていてもよいし、図10に示す接合体33のように、接合体33の短手方向の一方の端縁と他方の端縁との間の一部に形成されていてもよい。
[1−5](E)工程:
(E)工程は、接合体を、頂上部を通り接合体の短手方向に沿って切断してウエストベルトを得る工程である。
図5は、図4に示す接合体33を、頂上部18を通り接合体33の短手方向に沿って切断して得られたウエストベルト10aを示す例である。このウエストベルト10aは、両脇部分が固定部31によって固定され、腹側シート35と背側シートを備えた筒状であって、ウエスト回り開口部44にウエスト周り伸縮材12が付設され、脚周り開口部45に脚周り伸縮材13aが付設されている。また、図11は、図10に示す接合体33を、頂上部18を通り接合体33の短手方向に沿って切断して得られたウエストベルト10bを示す例である。このウエストベルト10bは、両脇部分が固定部31によって固定され、腹側シート35と背側シートを備えた筒状であって、ウエスト回り開口部44にウエスト周り伸縮材12が付設され、脚周り開口部45に脚周り伸縮材13aが付設されている。
図17は、接合体33を、脚周り伸縮材13bの頂上部18を通り接合体33の短手方向に沿って切断して得られたウエストベルト10cを示す例である。図21は、接合体33を、脚周り伸縮材13bの頂上部18を通り接合体33の短手方向に沿って切断して得られたウエストベルト10dを示す例である。
[1−6](F)工程:
本発明のウエストベルトの製造方法は、伸縮性シートを得た後、伸縮性シートの脚周り伸縮材のうち、伸縮性シートを切断する軌跡と交差する部分を切断する(F)工程を更に備えることができる。本工程を備えることによって、切断された縮性シートの切断端部において伸縮材による伸縮性が発現されないため、引きつれが防止される。脚周り伸縮材の切断方法は、具体的には、細かいパターンのエンボス、カッターなどによる切断、加圧及び/または加熱による切断などを挙げることができる。なお、脚周り伸縮材を切断する際には、伸縮性シートを切断してしまわないように注意する。
例えば、図12は、直線状の軌跡Y2で伸縮性シート15を切断することを想定し、伸縮性シート15の脚周り伸縮材13aのうち、直線状の軌跡Y2と交差する部分を切断ローラーによって切断した伸縮性シート15を示す例である。
[1−7]収縮領域と非収縮領域:
本発明のウエストベルトの製造方法によって製造されるウエストベルトは、ウエスト周り伸縮材及び脚周り伸縮材によって収縮された収縮領域と、収縮領域以外の非収縮領域とが形成されていることが好ましい。このように非収縮領域を有すると、この非収縮領域に吸収性本体を固定した際に、吸収性本体がウエストベルトに安定的に固定されるという利点がある。更に、吸収性本体とウエストベルトの間に隙間が生じ難いため、排泄物の漏れを防止することができるという利点がある。また、吸収性本体に形成されるしわの程度を軽減することができるので、快適に着用することができることに加えて、外観上も好ましい。このような理由から、非収縮領域は、吸収性本体が固定され得る部分に形成されていることが好ましい。
非収縮領域は、例えば、ウエスト周り伸縮材と脚周り伸縮材が伸張状態で付設された伸縮性シートを得た後、この伸縮性シートのウエスト周り伸縮材及び脚周り伸縮材の所定の部分を、切断ロールなどによって切断することによって形成することができる。また、非収縮領域とすべき部分には、ウエスト周り伸縮材と脚周り伸縮材を付設しないことによっても非収縮領域を形成することができる。
非収縮領域は、上記のように(A)工程で形成する方法以外に、(B)〜(E)工程のいずれ工程で形成してもよい。例えば、第一の中間体シートと第二の中間体シートを得た後、得られたこれらのシートの所定の部分を切断ロールなどによって切断することによって非収縮領域を形成してもよい。
[1−8]破断部:
本発明のウエストベルトの製造方法によって製造されるウエストベルトは、着用者の腹側に位置するシート(腹側シート)に、ウエストベルトを破断可能な破断部が形成されていることが好ましい。破断部を形成すると、この破断部を破断することによって使い捨ておむつを容易に脱がすことが可能であるため、使い捨ておむつの交換に手間がかからないという利点がある。
破断部としては、例えば、ミシン目、接着部などを挙げることができる。ここで、接着部とは、腹側シートを構成するための2つ以上のシート片の一部をそれぞれ重ね、この重なった部分を、ヒートシールや超音波シールなどの方法で接着して腹側シートを構成したときの接着部分をいう。
例えば、図1は、ウエストベルトの腹側シートに破断部が形成されるように、伸縮性シート15の所定の位置にミシン目(破断部)37を形成した例を示している。
なお、腹側シートを構成するための2つ以上のシート片によって形成する代わりに、第一の中間体シートと第二の中間体シートを相互に固定する固定部の接着力を、引き剥がすことが可能な程度の力で固定することによって、この固定部を接着部(破断部)とすることもできる。
ミシン目(破断部)は、予め長尺シートに形成しておいてもよいし、ウエスト周り伸縮材と脚周り伸縮材が伸張状態で付設された伸縮性シートを得た後、この伸縮性シートに、破断ロールなどによって形成してもよい。更に、上記のような形成方法以外に、他の工程で形成してもよい。
[1−9]凹部、凸部:
本発明のウエストベルトの製造方法によって製造されるウエストベルトは、その内面に、ウエストベルトの厚さ方向に窪む凹部、及び、ウエストベルトの厚さ方向に突出する凸部の少なくともいずれかが形成されていることが好ましい。
このような凹部と凸部の少なくともいずれかが形成されていると、着用者の肌とウエストベルトの接触面積が少なくなるため、長時間着用した場合であっても、あせもなどのスキントラブルを防止することができるという利点がある。
凹部の、ウエストベルトの厚さ方向に直交する断面形状は、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形などであってもよい。また、凹部は、溝であってもよい。
本発明のウエストベルトの製造方法は、予め凹部が形成された帯状の長尺シートを用いてもよい。凹部が形成された長尺シートは、長尺シートにエンボス加工を行うことによって形成することができる。また、貫通孔を有していないシート状の一の不織布に、貫通孔を有しているシート状の他の不織布を重ねることによって作製することもできる。
凸部の形状は、例えば、半球状、円柱状、立方体状、多角柱状などを挙げることができる。また、例えば、四角柱などの柱状体によって凸部を形状する場合、柱状体は、その長手方向の中心軸がウエストベルトの内面に平行になるように配置されていてもよいし、垂直になるように配置されていてもよい。
凹部及び凸部は、着用者の背側に位置するシート(背側シート)に形成することが好ましい。背側シートは、座った姿勢では、椅子や車椅子の背もたれと着用者に挟まれ、睡眠中は寝具と着用者に挟まれることが多いため、体との摩擦が生じ易く、着用者は背側シート側(背側)に汗をかきやすい。そのため、背側シートに凹部や凸部を形成することによって、肌と背側シートの間に隙間を形成すると、汗をかき難くなり、スキントラブルを低減させることができる。
上記凹部、凸部は、上記のように、予め長尺シートに形成しておいてもよいが、(B)〜(E)工程のいずれ工程で形成してもよい。例えば、第一の中間体シートと第二の中間体シートを得た後、第一の中間体シートと第二の中間体シートの所定の部分にエンボス加工を行うことによって凹部を形成することができる。
[1−10]貫通孔:
本発明のウエストベルトの製造方法によって製造されるウエストベルトには、貫通孔が形成されていることが好ましい。貫通孔を形成することによって、ウエストベルトの通気性を向上させることができるという利点がある。即ち、長時間着用した場合であっても、ムレ難く、あせもなどのスキントラブルを防止することができる。
貫通孔の形状は、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形などを挙げることができる。
図13は、ウエストベルトの腹側シート及び背側シートに複数の貫通孔が形成されるように、伸縮性シート15の所定の位置に複数の貫通孔39を形成した例を示している。
本発明のウエストベルトの製造方法は、予め貫通孔を形成した長尺シートを用いることができる。即ち、帯状の長尺シートの所定の位置に、不織布に貫通孔をあけるための常法によって貫通孔を形成し、この貫通孔が形成された長尺シートに、ウエスト周り伸縮材と脚周り伸縮材を伸張状態で付設して伸縮性シートを得ることができる。不織布に貫通孔をあけるための常法としては、例えば、熱針、エンボスロール、熱風、ウォータージェットなどの方法を挙げることができる。
なお、上記貫通孔は、上記のように(A)工程において形成してもよいが、(B)〜(E)工程のいずれの工程で形成してもよい。
なお、本発明のウエストベルトの製造方法は、(A)〜(F)工程の順に行うことが好ましいが、各工程を行う順番に特に制限はない。例えば、(C)工程によって積層体を得た後、この積層体を、脚周り伸縮材の頂上部を通るとともに、その短手方向に沿って切断して、前側シートと後側シートからなる略帯状の未接合シートを得る工程を行い、得られた未接合シートの長手方向の両端部の少なくとも一部を固定して固定部を形成することによってウエストベルトを得る工程を行ってもよい。
[2]使い捨ておむつの製造方法:
本発明の使い捨ておむつの製造方法は、以下の(G)工程〜(L)工程の各工程を備えている。
即ち、帯状の長尺シートに、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材を伸張状態で付設するとともに、脚周り伸縮材を、長尺シートの長手方向に沿う波状の軌跡を描き、且つ当該脚周り伸縮材が接着または溶着により長尺シートに付設された付設部分と付設部分以外の非付設部分とを有するように伸張状態で付設して伸縮性シートを得る(G)工程と、伸縮性シートのうち脚周り伸縮材が付設された領域を伸縮性シートの長手方向に沿って切断して、伸縮性シートの短手方向の一方の端縁を含み、脚周り伸縮材の頂上部を有する第一の中間体シートと、他方の端縁を含み、脚周り伸縮材の頂上部を有する第二の中間体シートを得る(H)工程と、吸収体と、この吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、吸収体の裏面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを有する吸収性本体の長手方向の両端部を、第一の中間体シートと前記第二の中間体シートの隣合う脚周り伸縮材の間にそれぞれ配置し、固定して吸収性本体固定体を得る(I)工程と、を備えている。(G)工程において、脚周り伸縮材の非付設部分は、伸縮性シートを切断する軌跡上に位置している。
そして、更に、吸収性本体が内側に位置するように吸収性本体固定体を折り曲げて、第一の中間体シートと第二の中間体シートを、一方の端縁と他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、脚周り伸縮材の頂上部どうしが重なるように積層させておむつ用積層体を得る(J)工程と、頂上部を通るとともに前記おむつ用積層体の短手方向に沿って第一の中間体シートと第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成しておむつ用接合体を得る(K)工程と、おむつ用接合体を、頂上部を通るとともにおむつ用接合体の短手方向に沿って切断して、ウエストベルトと、このウエストベルトに固定された吸収性本体と、を有する使い捨ておむつを得る(L)工程と、を備えている。
このような工程によって、製造工程における廃棄物が生じ難く、交換が容易であり、排泄物の漏れが生じ難く、吸収性本体が、横方向にズレ難いことに加えて、股に食い込み難い使い捨ておむつを製造することができる。
図6は、本発明の使い捨ておむつの製造方法の一の実施形態によって製造された使い捨ておむつ100を示す正面図であり、図6に示す使い捨ておむつ100は、本発明のウエストベルトの製造方法によって製造されるウエストベルト10aと、このウエストベルト10aの内側に固定された吸収性本体42と、を備えている。そして、このウエストベルト10aは、両脇部分が固定部31によって固定され、腹側シート35と背側シートを備えた筒状であって、ウエスト回り開口部44にウエスト周り伸縮材12が付設され、脚周り開口部45に脚周り伸縮材13aが付設されている。そして、腹側シート35には、この腹側シート35を破断可能にするミシン目37が形成されている。
[2−1](G)工程、(H)工程:
本発明の使い捨ておむつの製造方法の(G)工程及び(H)工程は、それぞれ、本発明のウエストベルトの製造方法の(A)工程及び(B)工程と同様の工程を採用することができる。
従って、(H)工程において、伸縮性シートを切断する軌跡は、波長及び位相が脚周り伸縮材の波状の軌跡の波長及び位相と同じであり、振幅が、脚周り伸縮材の波状の軌跡の振幅に比して小さい波状であることが好ましく、脚周り伸縮材が描く波状の軌跡、及び、伸縮性シートを切断する波状の軌跡が、それぞれS字カーブ状であることが更に好ましい。脚周り伸縮材が描く波状の軌跡、及び、伸縮性シートを切断する波状の軌跡が上記条件を満たすものであると、脚周り開口部と脚周り伸縮材が、着用者の脚周りにフィットし易くなるという利点がある。
[2−2](I)工程:
(I)工程は、吸収体と、この吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、吸収体の裏面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを有する吸収性本体の長手方向の両端部を、第一の中間体シートと第二の中間体シートの隣合う脚周り伸縮材の間にそれぞれ配置し、固定して吸収性本体固定体を得る工程である。
(I)工程において、吸収性本体は、第一の中間体シートと第二の中間体シートの両方に完全に固定、即ち、着脱不能に固定してもよいし、一方に完全に固定して他方に着脱可能に固定してもよい。また、両方に着脱可能に固定してもよい。
図22は、吸収性本体42の長手方向の両端部42a,42aを、第一の中間体シート25の隣合う脚周り伸縮材13b,13bと第二の中間体シート26の隣合う脚周り伸縮材13b,13bの間にそれぞれ配置し、固定して得た吸収性本体固定体50を示す例である。
なお、吸収性本体は、第一の中間体シートと第二の中間体シートに固定される際に、これらの非収縮領域に固定されることが好ましい。吸収性本体を非収縮領域に固定すると、ウエストベルトに安定的に固定されるという利点がある。また、吸収性本体とウエストベルトの間に隙間が生じ難いため、上記隙間から排泄物が漏れることを防止することができるという利点がある。
[2−2−1]吸収体:
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
吸収体を構成する吸収性材料としては、従来の使い捨ておむつに通常使用される従来公知の吸収性材料、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す)、親水性シート等を挙げることができる。フラッフパルプとしては木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、SAPとしてはポリアクリル酸ナトリウムを、親水性シートとしてはティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることが好ましい。
これらの吸収性材料は、通常、単層ないしは複層のマット状として用いられる。この際、前記の吸収性材料のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部程度のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプの各マット中に均一に混合されていてもよいし、複層のフラッフパルプの層間に層状に配置されていてもよい。
吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装されることが好ましい。通常、吸収体は、トップシートとバックシートの間に挟み込まれ、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装される。従って、吸収体の周縁部にはトップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されることになる。吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装される。より具体的には、吸収体は、少なくとも吸収性本体の長手方向の中央部分(股下部分)に介装されるものである。なお、吸収体は、吸収性本体の長手方向の両端部に亘って配置されていてもよい。
吸収体は、その全体が親水性シートによって包み込まれていることが好ましい。このような構成は、吸収体からSAPが漏洩することを防止し、吸収体に形状安定性を付与することができるという利点がある。
吸収体の形状については特に制限はないが、従来の使い捨ておむつにおいて使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。
なお、吸収体には、その表面側に(例えば、吸収体とトップシートとの間に)、尿や体液等の液体を拡散させるためのシート(セカンドシート)を付帯的に配置してもよい。このセカンドシートを付設すると、着用者の姿勢等に起因して、トップシート裏面側の空間が十分に形成されないような場合でも、尿や体液等の吸収速度が低下し難く、吸収速度の低下による尿や体液等の漏れを防止することが可能となる。
セカンドシートを構成する材料としては、親水性で液透過性の材料、例えば、織布、不織布、多孔性プラスチック、フラッフパルプ等を挙げることができる。これらの構成素材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、パルプ、或いはこれらの複合繊維等を挙げることができる。パルプとしては、カーリーセルロースファイバー等のけん縮繊維を好適に用いることができる。
[2−2−2]トップシート:
トップシートは、吸収体の表面(着用時における着用者側の面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、吸収体に着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。通常、少なくとも吸収体の表面近傍については、着用者の尿や体液を透過させ得る液透過性の材料によって構成される。少なくとも一部が液透過性材料により構成されている限り、必ずしもトップシート全体が液透過性材料で構成されている必要はない。
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。これらの中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン(登録商標)等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。不織布の種類についても特に制限はなく、エアースルー(カード熱風)、カードエンボス、スパンボンド等の各種製法によって製造された従来公知の不織布を好適に用いることができる。
[2−2−3]バックシート:
バックシートは、吸収体の裏面(着用時における着用者の着衣側の面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止するため、液不透過性材料によって構成される。
その配置方法については特に制限はなく、トップシートと一致するように、バックシートを配置する構成を採用することができる。但し、必ずしもこのような構成を採用する必要はなく、吸収体で吸収された尿の漏れを防止するという観点から、少なくとも吸収体の存在する部分に液不透過性材料からなるバックシートを配置してもよい。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができる。これらの中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、使い捨ておむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
[2−2−4]立体ギャザー:
吸収性本体には、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを備えることもできる。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、立体ギャザーが防波堤となり、使い捨ておむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつに使用される構成を採用することができる。例えば、撥水性のシート材の一部に立体ギャザー用の伸縮材を配置し、その立体ギャザー伸縮材によってシート材にギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。
なお、立体ギャザーは、トップシートやバックシートとは全く別個のシート材により形成してもよいが、トップシート等を折り返すことにより形成してもよい。
この立体ギャザーは、股下部からの漏れを防止するため、少なくとも吸収性本体の長手方向の中央部分(股下部分)に形成されていればよいが、吸収性本体の長手方向の両端部に亘って形成されていてもよい。なお、立体ギャザーは、少なくとも一対形成する必要があるが、二対以上形成してもよい。
立体ギャザーは、使い捨ておむつの内側に向かって傾倒する内倒しギャザーであってもよいし、使い捨ておむつの外側に向かって傾倒する外倒しギャザーであってもよい。また、高さ方向の一部に、曲げ部や折り返し部を形成した立体ギャザー(いわゆる、C折りギャザーやZ折りギャザー等)とすることもできる。
[2−2−5]レグギャザー:
吸収性本体は、その立体ギャザーの両側縁に、レグギャザーを備えることもできる。レグギャザーは、立体ギャザーと同様に排泄物の漏れを防止するためのものである。レグギャザーは、着用者の脚周りに、吸収性本体に沿って固定されることで、吸収性本体の横ズレを防止して、排泄物の漏れを有効に防止することができる。レグギャザーは、立体ギャザーの両側縁で、吸収体の外側に配置されることが好ましい。
レグギャザーは、サイドシートとバックシートの間に伸縮弾性材(レグギャザー用伸縮材)を伸張状態で配置し、上記伸縮弾性材が縮む力を利用して、シート材(吸収性本体)に形成されるギャザーである。このギャザーは、着用時には、最も縮んだ状態に比べて、伸びた状態にある。そのため、伸縮弾性材の縮む力が着用者の脚周りにかかり、着用者の脚周りを締め、吸収性本体を固定することができる。更に、レグギャザーが部分的に伸縮することによって、脚の運動(動き)に伴って発生する、吸収性本体の脚周りの寸法変化を吸収するため、レグギャザーは、吸収性本体を安定して固定するように有効に作用する。
図23は、立体ギャザー52の両側縁であって、吸収体54の外側にレグギャザー用伸縮材55を伸張状態で配置している吸収性本体42を示す例である。図24は、図23のA−A’断面を示しており、吸収性本体42には、レグギャザー用伸縮材55によってレグギャザー56が形成される。
吸収性本体は、以下のように製造することができる。まず、バックシートの材料となる長尺のシート材(バックシート材)の表面側の幅方向中央部に、親水性シートに包まれた吸収体を配置する。次に、吸収体の上に、この吸収体より広幅であって、バックシート材より狭幅である、トップシートの材料となる長尺のシート材(トップシート材)を積層して、長尺積層体を得る。
次に、立体ギャザーを製造する。まず、立体ギャザー用のシート材の一方の端部より内側に立体ギャザー用伸縮材を配置する。次に、この立体ギャザー用伸縮材を挟み込む形で上記シート材の端部を折り返して貼り合わせる。次に、上記シート材の他方の端部側を、上記長尺積層体の両端部に貼り合わせて立体ギャザーを得る。なお、貼り合わせる際には、レグギャザー用伸縮材を伸張状態で、トップシート材の両側縁であり、バックシート材上に配置した後、バックシート材と立体ギャザーの固定端側のシート間に挟んで固定する。立体ギャザー用伸縮材、レグギャザー用伸縮材の固定や、立体ギャザーと長尺積層体との貼り合せには、ホットメルト接着剤を好適に用いることができる。
次に、長尺積層体のうち、吸収性本体の長手方向の両端部に相当する部位であって、バックシート側の面に、ウエストバンドに吸収性本体を固定するためのフック材を付設する。次に、フック材を付設した長尺積層体を、所定の位置で、その長さ方向に垂直に切断して吸収性本体を得る。なお、吸収性本体については上記製造方法以外の方法で得られたものであってもよい。
図24は、バックシート61上に吸収体54を配置した後、吸収体54の上に、この吸収体54より広幅であって、バックシート61より狭幅であるトップシート62を積層させて得られた吸収性本体42を示す例であり、この吸収性本体42は、吸収体54の両端部に、立体ギャザー用伸縮材63が配置された立体ギャザー52を備えている。
[2−3](J)工程:
(J)工程は、吸収性本体が内側に位置するように吸収性本体固定体を折り曲げて、第一の中間体シートと第二の中間体シートを、一方の端縁と他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、脚周り伸縮材の頂上部どうしが重なるように積層させておむつ用積層体を得る工程である。
[2−4](K)工程:
(K)工程は、頂上部を通るとともにおむつ用積層体の短手方向に沿って第一の中間体シートと第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成しておむつ用接合体を得る工程である。固定部は、既に上述した固定部と同様にして形成することができる。
[2−5](L)工程:
(L)工程は、おむつ用接合体を、頂上部を通るとともにおむつ用接合体の短手方向に沿って切断して、ウエストベルトと、このウエストベルトに固定された上記吸収性本体と、を有する使い捨ておむつを得る工程である。
なお、本発明の使い捨ておむつの製造方法は、(G)工程〜(L)工程の順に行うことが好ましいが、各工程の順番は特に制限はない。例えば、上述した本発明のウエストベルトの製造方法によってウエストベルトを製造する工程((A)工程〜(E)工程)を行い、その後、このウエストベルトに上記吸収性本体の両端部を固定することによって使い捨ておむつを製造する工程を行ってもよい。
本発明のウエストベルトの製造方法は、乳幼児用、または介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用のおむつのウエストベルトを製造する方法として好適である。また、本発明の使い捨ておむつの製造方法は、乳幼児用、または介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用のおむつの製造方法として好適である。
本発明のウエストベルトの製造方法の第一の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第一の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第一の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第一の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第一の実施形態によって製造されたウエストベルトを示す正面図である。 本発明の使い捨ておむつの製造方法の一の実施形態によって製造された使い捨ておむつを示す正面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第二の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第三の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第三の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第三の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第三の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第三の実施形態によって製造されたウエストベルトを示す正面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第四の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第五の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第五の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第五の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第五の実施形態によって製造されたウエストベルトを示す正面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第六の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第六の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第六の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明のウエストベルトの製造方法の第六の実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明の使い捨ておむつの製造方法の一実施形態の一工程を示す平面図である。 本発明の使い捨ておむつの製造方法に用いられる吸収性本体の一実施形態を示す平面図である。 図23のA−A’断面を示す断面図である。
符号の説明
10a,10b,10c,10d:ウエストベルト、11:長尺シート、12:ウエスト周り伸縮材、13a,13b:脚周り伸縮材、15:伸縮性シート、17:脚周り伸縮材が付設された領域、18:頂上部、21:一方の端縁、22:他方の端縁、25:第一の中間シート、26:第二の中間シート、31:固定部、33:接合体、35:腹側シート、37:ミシン目、39:貫通孔、41:積層体、42:吸収性本体、42a:吸収性本体の端部、44:ウエスト周り開口部、45:脚周り開口部、50:吸収性本体固定体、52:立体ギャザー、54:吸収体、55:レグギャザー用伸縮材、56:レグギャザー、61:バックシート、62:トップシート、63:立体ギャザー用伸縮材、100:使い捨ておむつ、X1,X2,Y1,Y2,Y3:波状の軌跡。

Claims (11)

  1. 着用者の体に吸収性本体を固定するためのウエストベルトの製造方法であって、
    帯状の長尺シートに、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材を伸張状態で付設するとともに、脚周り伸縮材を、前記長尺シートの長手方向に沿う波状の軌跡を描き、且つ当該脚周り伸縮材が接着または溶着により前記長尺シートに付設された付設部分と前記付設部分以外の非付設部分とを有するように伸張状態で付設して伸縮性シートを得る(A)工程と、
    前記伸縮性シートのうち前記脚周り伸縮材が付設された領域を前記伸縮性シートの長手方向に沿って切断して、前記伸縮性シートの短手方向の一方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第一の中間体シートと、他方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第二の中間体シートを得る(B)工程と、
    前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを、前記一方の端縁と前記他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、前記脚周り伸縮材の前記頂上部どうしが重なるように積層させて積層体を得る(C)工程と、
    前記積層体に、前記頂上部を通り前記積層体の短手方向に沿って、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成して接合体を得る(D)工程と、
    前記接合体を、前記頂上部を通り前記接合体の短手方向に沿って切断してウエストベルトを得る(E)工程と、を備え
    前記(A)工程において、前記脚周り伸縮材の前記非付設部分は、前記伸縮性シートを切断する軌跡上に位置しているウエストベルトの製造方法。
  2. 前記伸縮性シートを得た後、前記伸縮性シートの前記脚周り伸縮材のうち、前記伸縮性シートを切断する軌跡と交差する部分を切断する(F)工程を更に備える請求項1に記載のウエストベルトの製造方法。
  3. 前記伸縮性シートを切断する軌跡は、波長及び位相が前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の波長及び位相と同じであり、振幅が、前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の振幅に比して小さい波状である請求項1または2に記載のウエストベルトの製造方法。
  4. 前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡、及び、前記伸縮性シートを切断する前記波状の軌跡が、それぞれS字カーブ状である請求項1〜3のいずれか一項に記載のウエストベルトの製造方法。
  5. 前記伸縮性シートを切断する軌跡は、直線状である請求項1に記載のウエストベルトの製造方法。
  6. 前記固定部は、着脱可能な第一の固定部と着脱不能な第二の固定部を有しており、前記接合体には、その長手方向に、前記第一の固定部と前記第二の固定部が交互に配置されている請求項1〜のいずれか一項に記載のウエストベルトの製造方法。
  7. 帯状の長尺シートに、その長手方向に沿ってウエスト周り伸縮材を伸張状態で付設するとともに、脚周り伸縮材を、前記長尺シートの長手方向に沿う波状の軌跡を描き、且つ当該脚周り伸縮材が接着または溶着により前記長尺シートに付設された付設部分と前記付設部分以外の非付設部分とを有するように伸張状態で付設して伸縮性シートを得る(G)工程と、
    前記伸縮性シートのうち前記脚周り伸縮材が付設された領域を前記伸縮性シートの長手方向に沿って切断して、前記伸縮性シートの短手方向の一方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第一の中間体シートと、他方の端縁を含み、前記脚周り伸縮材の頂上部を有する第二の中間体シートを得る(H)工程と、
    吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを有する吸収性本体の長手方向の両端部を、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートの隣合う前記脚周り伸縮材の間にそれぞれ配置し、固定して吸収性本体固定体を得る(I)工程と、
    前記吸収性本体が内側に位置するように前記吸収性本体固定体を折り曲げて、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを、前記一方の端縁と前記他方の端縁がそれぞれ同じ側に位置するとともに、前記脚周り伸縮材の前記頂上部どうしが重なるように積層させておむつ用積層体を得る(J)工程と、
    前記おむつ用積層体に、前記頂上部を通り前記おむつ用積層体の短手方向に沿って、前記第一の中間体シートと前記第二の中間体シートを相互に固定する固定部を形成しておむつ用接合体を得る(K)工程と、
    前記おむつ用接合体を、前記頂上部を通り前記おむつ用接合体の短手方向に沿って切断して、ウエストベルトと、前記ウエストベルトに固定された前記吸収性本体と、を有する使い捨ておむつを得る(L)工程と、を備え
    前記(G)工程において、前記脚周り伸縮材の前記非付設部分は、前記伸縮性シートを切断する軌跡上に位置している使い捨ておむつの製造方法。
  8. 前記伸縮性シートを得た後、前記伸縮性シートの前記脚周り伸縮材のうち、前記伸縮性シートを切断する軌跡と交差する部分を切断する(F)工程を更に備える請求項7に記載の使い捨ておむつの製造方法。
  9. 前記伸縮性シートを切断する軌跡は、波長及び位相が前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の波長及び位相と同じであり、振幅が、前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡の振幅に比して小さい波状である請求項7または8に記載の使い捨ておむつの製造方法。
  10. 前記脚周り伸縮材が描く前記波状の軌跡、及び、前記伸縮性シートを切断する前記波状の軌跡が、それぞれS字カーブ状である請求項7〜9のいずれか一項に記載の使い捨ておむつの製造方法。
  11. 前記伸縮性シートを切断する軌跡は、直線状である請求項7または8に記載の使い捨ておむつの製造方法。
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