JP5141215B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
液晶表示装置は、電界を利用して液晶の光透過率を調節することで画像を表示する。このような液晶表示装置は、上下部基板に対向するように配置された画素電極と共通電極の間に形成される電界によって液晶を駆動する。
液晶表示装置は、互いに対向して合着された薄膜トランジスタ・アレイ基板(下板)及びカラーフィルタ・アレイ基板(上板)と、これら二つの基板の間においてセルギャップを一定に維持させるためのスペーサー粒子(以下、スペーサーと記す場合がある)と、そのセルギャップに満たされた液晶とを具備する。
薄膜トランジスタ・アレイ基板は、多数の信号配線及び薄膜トランジスタと、それらの上に液晶配向のために記録された配向膜から構成される。カラーフィルタ・アレイ基板は、カラー具現のためのカラーフィルタ及び光漏れの防止のためのブラック・マトリックスと、それらの上に液晶配向のために記録された配向膜から構成される。
従来このスペーサーは、スペーサー散布装置を用いて基板上にスプレー法等で散布されている。
しかし、このような散布を行うと、スペーサーが不均一に分布する傾向がある。特に、表示画素内でスペーサーの凝集があると、それが認識され表示品位が低下するというような問題点も生じる。また、TFT等の能動素子を設けた基板を用いた場合には、突出したTFT部分にスペーサーがあると、基板に力がかかった時に、TFTが破損しやすいというような問題点もあった。
このため、スペーサーを配置する場所を指定して、TFT部分を避けたり、遮光膜部分に配置したりすることが望まれている。これを解決するために、スペーサーを印刷により配置する方法や、インクジェット記録装置を用いて特定の位置に供給することが提案されている(特許文献1〜3参照)。
これらの中で、インクジェット記録装置による供給は、ほぼ正確な位置に1個ずつスペーサーを配置していくことが可能であり、多数のノズルを有するインクジェットヘッドを用いれば同時に多数のスペーサーを指定位置に配置できるので生産性が良いという利点を有する。
このスペーサー吐出用インクジェット記録装置においては、通常の着色インクとは異なり通常径が数μmというような大きな径のスペーサーという粒が溶媒に分散されたインクを用いて、スペーサーを吐出することになる。
特許文献1には、インクジェット法により基板上にスペーサーを配置する場合、ノズル径をスペーサー径に対してある程度大きくすることが必要であるが、吐出液量が大きくなりすぎると位置精度が悪くなるため、小液滴吐出が要求されることが開示されている。
特許文献2には、液晶層に厚みの異なる少なくとも2つの領域があるとき、径の異なるスペーサーを領域に応じて選択することが開示されており、吐出される液滴の吐出位置及び吐出回数は任意に設定可能であることが記載されている。
特許文献3には、一箇所のスペーサー形成位置毎に、圧力室内のスペーサー含有インクに複数回圧力をかけて複数の液滴を吐出させ、かつ、前記複数液滴の内、後に吐出された液滴が先に吐出された液滴に飛翔中に追いついて一体になるように前記スペーサー含有インクに複数回圧力をかけて着弾液滴中のスペーサー個数を制御する駆動部を備えるペーサ形成装置が開示されている。
特開2005−37721号公報 特開2003−270640号公報 特開2006−178310号公報
径の大きなスペーサーをノズル径の小さいヘッドで安定吐出するのは困難であるため、通常はノズル径の大きなヘッドが使用される。しかし、吐出液量が大きくなりスペーサーの位置ズレなどを起こすという問題がある。また、径の大きなスペーサーを吐出する場合と径の小さいスペーサーを吐出する場合とで同じヘッドを併用できないという問題もある。ノズル径の大きなヘッドを用いれば、同じヘッドを併用できるが、液量が大きくなりスペーサーの位置ズレなどを起こすという問題は解消されない。
径の大きなスペーサーが分散されたインクを希釈することにより、ノズル径の小さいヘッドでも安定吐出することができるが、液量が少ない場合は、着弾した1液滴中にスペーサーが1つも含まれないことが生じる問題があった。
特許文献3のように、1箇所のスペーサー形成位置に複数滴滴下して重ねることで、スペーサー濃度を低くしても1箇所のスペーサー形成位置に必要個数のスペーサーを形成することが可能となるが、以下の問題がある。
複数の液滴を飛翔中に合体させるには、基本的に先の液滴が飛翔する速度より、後から飛翔する液滴の速度の方が速くないと飛翔中に合体することは困難である。従って、後から吐出される液滴を順次高速にする必要があるが、高速で液滴を吐出させることによりサテライトインクが発生しやすく、安定吐出が困難となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、径の大きなスペーサーを安定吐出することができ、スペーサーの配置位置精度が良好なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.
スペーサー粒子が分散されたインク滴を基板上に吐出するノズルと、
前記ノズルに連通した圧力室と、
電圧パルスの印加により前記圧力室の容積を変化させる電気・機械変換手段と、を有するヘッドを備え、
前記電気・機械変換手段に前記圧力室の容積を膨張させ所定時間後に収縮させる第1のパルスを含む電圧パルスを印加することにより前記ノズルから前記インク滴を吐出させるインクジェット記録装置であって、
前記第1のパルスは、相対的に大きい径のスペーサー粒子が分散された相対的に大きい体積のインク滴を吐出する際のパルス幅が、相対的に小さい径のスペーサー粒子が分散された相対的に小さい体積のインク滴を吐出する際のパルス幅よりも大きくなるようにそれぞれのパルス幅が設定されていると共に、
相対的に大きい径のスペーサー粒子が分散されたインク滴のスペーサー体積濃度が、相対的に小さい径のスペーサー粒子が分散されたインク滴のスペーサー体積濃度より薄くなるようにそれぞれのインクのスペーサー体積濃度が設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。

前記電気・機械変換手段は、隣接する圧力室間の隔壁を形成し、且つ電圧パルスを印加することによりせん断モードで変形する圧電材料により構成されることを特徴とする前記1に記載のインクジェット記録装置。

前記電圧パルスは、前記第1のパルスに後続し、前記圧力室の容積を収縮させ所定時間後に膨張させる第2のパルスを含むことを特徴とする前記1または2に記載のインクジェット記録装置。

前記第1のパルスは矩形波からなるパルスであることを特徴とする前記1乃至の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。

前記圧力室における圧力波の音響的共振周期の1/2をALとしたとき、前記第1のパルスのパルス幅が、1AL以上12AL以下の範囲内に設定されていることを特徴とする前記1乃至の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。

前記第1のパルスのパルス幅の最小値が1ALに設定されていることを特徴とする前記に記載のインクジェット記録装置。

スペーサー粒子が分散されたインク滴を基板上に吐出するノズルと、前記ノズルに連通した圧力室と、電圧パルスの印加により前記圧力室の容積を変化させる電気・機械変換手段と、を有するヘッドの前記電気・機械変換手段に前記圧力室の容積を膨張させ所定時間後に収縮させる第1のパルスを含む電圧パルスを印加することにより前記ノズルから前記インク滴を吐出させるインクジェット記録方法であって、
前記インクのスペーサー粒子の径に関する情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された値が相対的に大きい場合のインク滴のスペーサー体積濃度が、相対的に小さい場合のインク滴のスペーサー体積濃度より薄くなるようにスペーサー体積濃度を設定するスペーサー体積濃度設定ステップと、
前記取得ステップで取得された値が相対的に大きい場合の第1のパルスのパルス幅が、相対的に小さい場合の第1のパルスのパルス幅よりも大きくなるようにパルス幅を設定するパルス幅設定ステップと、
前記パルス幅設定ステップで決められたパルス幅の第1のパルスを含む電圧パルスを前記電気・機械変換手段に印加して前記取得ステップで取得された値が相対的に大きい場合には、相対的に薄いスペーサー体積濃度であって相対的に大きい体積のインク滴を基板上に吐出し、相対的に小さい場合には、相対的に濃いスペーサー体積濃度であって相対的に小さい体積のインク滴を基板上に吐出する記録ステップと、
を備えていることを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明によれば、径の大きなスペーサーを安定吐出することができ、スペーサーの配置位置精度が良好なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、以下の本発明の実施の形態における断定的な説明はベストモードを示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
<第1の実施形態>
<インクジェット記録装置>
本発明に係るインクジェット記録装置の第1の実施の形態の主要部を示す斜視図である図1及びインクジェット記録装置にて使用されるへッドの斜視部である図2を用いて説明する。なお。図2はヘッドの概略図であり、電極等は省略してある。
インクジェット記録装置100において、1はキャリッジであり、タイミングベルト2の一部に結合されており、キャリッジモータ3の正逆回転により駆動され、ガイド部材4に案内されて、図の矢印Xで示すように、XYθステージ5に沿って平行に往復移動できるように構成されている。
7は、スペーサー粒子が分散されたインクを吐出するヘッドで、薄膜トランジスタ・アレイ基板6の搬送方向と直角方向に形成されたインク吐出用の多数のノズル13を有し、キャリッジ1と一体的に構成されている。
ヘッド7には、少なくとも一部が圧電素子からなる隔壁で仕切られた筒状の複数の圧力室80と複数の空気室80Aが交互に形成され、圧力室80はそれぞれ一端で共通液室8に連通しインクが流れ込むようになっている。そして、それぞれの圧力室80の他端は、ノズル面17に形成された複数のノズル13に連通し、各圧力室80にて圧電素子により加圧されたインクは、各ノズル13から吐出されるようになっている。空気室80Aはそれぞれ一端で共通液室8に連通せずインクが流れ込まないようになっている。そして、それぞれの空気室80Aの他端は、ノズル面17の複数のノズル13は形成されていない。
なお、圧電素子は、本実施形態における電気・機械変換手段に相当する。
ここで、流路は、本実施形態のようにインクが供給される圧力室として機能するものと、インクが供給されない空気室として機能するものとが交互に配置されるものでもよいし、また、空気室を設けずに全て圧力室として機能させるようにしたものであってもよい。前者の場合、圧力室の隔壁がせん断変形しても、隣接した他の圧力室に影響することがなく、隔壁の駆動が容易である。
本実施形態では、少なくとも一部が圧電素子で構成され所定方向に分極された隔壁と、この隔壁によって隔てられた複数の圧力室と、上記隔壁に設けられた駆動電極とを備えており、この駆動電極に所定の電圧パルスを選択的に印加することにより隔壁に電界を作用させて隔壁に剪断変形を生じさせ、電圧パルスのパルス幅を可変にして圧力室から吐出するインク滴の体積を可変にするよう構成している。
そして、共通液室8の上部において、供給口が形成されており、供給口がインク連結口9に連通するように構成されている。
インクが吐出される多数のノズル13はXYθステージ5に対向して配設され、XYθステージ5上の薄膜トランジスタ・アレイ基板6に対して記録を行う。
薄膜トランジスタ・アレイ基板6はXYθステージ5とともに、搬送モータ11により、図の矢印Yで示す方向に搬送される。
14は、ヘッド7のノズル面17を被覆するキャッピング手段であり、薄膜トランジスタ・アレイ基板が搬送される領域よりも外側に設けられている。また、キャッピング手段14は、ヘッド7から吐出されたインクを回収するインク回収手段としての機能を有する。
15はクリーニング手段であり、キャリッジ1が往復移動する際に、ヘッド7のノズル面17に当接し、清掃をする。また、クリーニング手段15は、キャッピング手段14と同様に薄膜トランジスタ・アレイ基板が搬送される領域よりも外側に設けられており、かつ、キャッピング手段14よりも薄膜トランジスタ・アレイ基板の搬送される領域に近い側に配設されている。
18は、CPU(中央演算処理装置)、ワークメモリ等からなる制御手段で、インクジェット記録装置100の一連の動作、例えば、搬送モータの駆動、ヘッド7の移動並びに液滴の吐出、キャッピング手段14によるキャッピング動作、スペーサー濃度調整部600、駆動信号発生部500等を制御する。更に、制御手段18は、本発明に係わる相対的に径が大きいスペーサーが分散されたインクを吐出する際の電圧パルスのパルス幅が、相対的に径が小さいスペーサーが分散されたインクを吐出する際の電圧パルスのパルス幅よりも大きくなるようにパルス幅を変更するパルス幅変更手段をも含んだ構成となっている。また、制御手段18は、後述する電圧パルスを生成するための回路が設けられる駆動信号発生部500(図5参照)を介してヘッド7と接続される。
19はケーブルで、ヘッド7のコネクタ12と制御手段18との電気的結合を達成している。
21は、ヘッド7から予備吐出されキャッピング手段14で回収されたインクを貯溜するための廃液タンクである。
22は、光電センサ等からなるホームポジションセンサで、キャリッジ1の側面を感知し、キャリッジ1の待機位置、即ち、キャッピング手段14によりヘッド7のノズル面17が被覆される位置を検出する。
装置が記録開始されると、制御手段18からの記録開始を示す制御信号に基づいて、キャッピング位置にあるヘッド7は、キャリッジモータ3により記録領域のスタート位置に移動し位置を固定する。制御手段18からの吐出データに基づく電気信号が駆動信号発生回路500を介してヘッド7の圧電素子に付与されると、スペーサー粒子が分散されたインクを適宜のノズルから吐出し、XYθステージ5上の薄膜トランジスタ・アレイ基板に記録する。薄膜トランジスタ・アレイ基板は、ヘッド7からのインクの吐出に合わせて矢印Y方向に送り出され、所定の吐出データに伴う処理が終了するまで、上記の記録動作がすすめられる。
具体的には、スペーサー82の分散液を後述する所定領域(図3参照)に散布して、溶媒を揮発させることによりスペーサー82を所定領域に配設することが可能となる。
<スペーサーが分散されたインク>
本実施形態で使用されるスペーサー82は、ヘッド7のノズルから吐出可能な径のスペーサーであれば使用できる。スペーサーの径は使用目的より異なるが、液晶表示素子の場合には、液晶装置に封入される液晶層の厚み(セル厚)に合わせてそれぞれ設定され、通常1〜10μm程度とされる。径は、体積平均粒径で定義される。一般の顔料分散インクの顔料粒径(φ0.1μm)より遙かに大きい。また、ヘッド7のノズル13の直径は、φ20〜40(μm)が好ましく、本実施形態では、φ30(μm)のノズルを用いている。このノズルの直径とは、ノズル部のインク吐出側の先端位置での断面における直径を意味し、断面円形の場合は直径をさし、断面形状が円でない場合、断面積を同じ面積の円形に置き換えた場合の直径とする。
また、これらスペーサー82は、例えば二酸化珪素やポリスチレン等の樹脂からなる球状部材にて構成することができる。
スペーサーを分散させる溶媒は、ヘッド7から吐出できる溶媒であればよく、通常は揮発性の有機溶媒または希釈液系溶媒またはそれらの混合溶媒が用いられる。スペーサーと溶媒との比率は、ヘッド7のノズルから吐出可能な範囲で適宜設定されればよい。
スペーサーの濃度が低い方が好ましいが、1つの液滴に1粒以上は含ませることが好ましく、スペーサーが0.5体積%以上が好ましく、20体積%以下がより好ましい。例えば、15ピコリットルの液滴とφ4μmの球状スペーサー粒子の体積比は、434:1であり、1体積%であると1滴当たり平均4個の球状スペーサー粒子が含まれることになる。
本実施形態においては、希釈液、イソプロピルアルコール、エタノール等から選択される単一の溶媒又は2種以上の混合溶媒に、スペーサー82を超音波等により所定の濃度で均一に分散したスペーサー分散溶液を用意する。
<基板上のスペーサーの配置>
図3(a)は実施形態に係る薄膜トランジスタ・アレイ基板6を示す平面図で、図3(b)は図3(a)の線III−III’に沿って切り取った薄膜トランジスタ・アレイ基板6を示す断面図である。
図3(a)、図3(b)を参照すれば、薄膜トランジスタ・アレイ基板は、下部基板51上に選択的に幅が異なるように形成されたゲートライン52と、ゲートライン52にゲート絶縁膜62を介して交差するように形成されたデータライン154と、その交差部毎に形成された薄膜トランジスタ81と、その交差構造に用意された画素領域84に形成された画素電極72と、画素電極72とゲートライン52の重畳部に形成されたストレージ・キャパシタ78と、ゲートライン52と重畳するように形成されるスペーサー82とを具備する。
ゲートライン52は薄膜トランジスタ81のゲート電極56にゲート信号を供給する。このようなゲートライン52は、画素領域84を定義するライン部52aと、ライン部52aから突出した突出部52bからなる。ライン部52aは、幅d1を持つように形成されていて、突出部52bによる画素電極72の開口率の減少を防止する。突出部52bは、スペーサー82がインクジェット記録装置100により噴射されて形成される領域において、ライン部52aより相対的に広い幅d2に形成される。例えば、突出部52bは、データライン154と平行な幅が約30〜50μmに、データライン154と垂直な幅が約30〜50μmに形成される。このような突出部52bは円形形態のスペーサー82の幅より広い円形に形成される。
スペーサー82は、薄膜トランジスタ・アレイ基板とカラーフィルタ・アレイ基板との間のセルギャップを維持する。このようなスペーサー82は、カラーフィルタ・アレイ基板のブラック・マットリックス(図示しない)と重畳されるゲートライン52の突出部領域にインクジェット記録装置100を利用して形成される。すなわち、スペーサー82はストレージ・キャパシタ78と重畳するように形成される。
以上のように、透明な液晶電極にはスペーサーを置かず、不透明なゲートライン52の上に置くと画質を劣化させず好適である。インクジェット方式はこのような特定の場所にスペーサー粒子を配置できるため理想的な手段である。
<インク供給系>
次に、図4を用いてスペーサー濃度調整部600を備えたインク供給系の実施形態について説明する。図4(a)は本発明に係るインクジェット記録装置に適用されるインク供給系の実施の形態を示す概念図である。インク流路23は大気遮断された流路であり、使用されるインクはスペーサー粒子が分散されたインクである。また、図4(b)は、スペーサー濃度調整部600の詳細を示す概念図である。
40は、大気連通孔を有するサブタンクであり、内部にはスペーサー濃度調整部により所定の濃度に調整されたスペーサー粒子が分散されたインクが貯蔵され、インク流路23を通り、ヘッド7に供給される。
インクタンク20には、高濃度のスペーサー粒子が分散されたインクが貯蔵されている。本実施形態では、10(体積%)のスペーサー粒子が分散されたインクが貯蔵されている。
希釈液タンク403には、高濃度のスペーサー粒子が分散されたインクを希釈するための希釈液が貯蔵されている。希釈液は、スペーサー粒子が分散されたインクを構成する溶媒と同一または類似の化合物を使用することが好ましい。
流路24は、インクタンク20及び希釈液タンク403とサブタンク40を接続する流路であり、スペーサー濃度調整部600を備える。
本実施形態においては、高濃度のスペーサー分散インクと希釈用液体を所定の割合で混合するスペーサー濃度調整部を備える。具体的には、例えば図4に示すように希釈液タンク403から供給される希釈液とインクタンク20からに供給される高濃度のスペーサー分散インクをそれぞれのポンプMP12、MP11を用いて一定の比率で希釈液と高濃度インクを輸送し混合してサブタンク40に供給する。
具体的には、希釈液タンク403内の希釈用液体と、インクタンク20内の高濃度のスペーサー分散インクとは、それぞれ希釈液輸送ポンプMP12及びインク輸送ポンプMP11を用いて混合され、混合された一定のスペーサー濃度のインクとしてサブタンク40に供給されている。
ここで、本実施形態における高濃度のインクと希釈液を混合して希釈することに関して説明する。図4(b)は、希釈液輸送ポンプMP12およびインク輸送ポンプMP11を交互に駆動して高濃度のインクと希釈液とを交互に混合流路L13へ送り込む様子を例として示しており、交互に送り込まれた高濃度のインクと希釈液は混合流路L13を進む間に相互に拡散、混合されて希釈されたインク混合液となり、サブタンク40へ供給される。なお、図4(b)では省略してあるが、各ポンプMP11,MP12は各々駆動回路を介して制御手段18に接続されており、ポンプの駆動は、制御手段18により制御させる。
希釈液輸送ポンプMP12及びインク輸送ポンプMP11を駆動するそれぞれの駆動時間T1(希釈液を輸送する期間)及びT2(インクを輸送する期間)の割合で高濃度のインクと希釈液との混合比率を決めることができる。
尚、本実施形態にあるポンプMPは、圧電素子により駆動されるマイクロポンプを示している。
本実施形態では、サブタンク40内にインクのスペーサー濃度を得るための濃度センサ402、インクタンク20内にインクのスペーサー濃度を得るための濃度センサ202を設けており、所望の濃度のインク混合液をヘッド7に安定して供給することができる。
また、キャッピング手段14から廃液タンク21の流路の途中には吸引ポンプ28が設けられており、キャッピング手段14内のインクやヘッド7のノズル13からインクを吸引して廃液タンク21に送り込むこともできる。
吸引ポンプ28は、流路を可撓性のもので構成し、複数のローラ等の押圧部材でそのチューブの一部をチューブの長手方向に順次押しつぶすことで、インクを流動させる形式のものや、このほか公知の種々の形式のものが用いられる。
インクジェット記録装置100において、インク中のスペーサー濃度を変更してインクを置換する場合、連通弁54を連通させ、希釈液輸送ポンプMP12およびインク輸送ポンプMP11を交互に駆動しながら、ヘッド7のノズル面17をキャッピング手段14により封止して、キャップと接続されている吸引ポンプ28によりキャップ内に負圧を発生させることにより、新たな濃度のスペーサー粒子が分散されたインク液をヘッド7内に流し、置換前の濃度のスペーサー粒子が分散されたインクと新たな濃度のスペーサー粒子が分散されたインクを完全に置換する。この時発生した廃液は、廃液タンク21に保持される。
また、図4において、201はインクタンク20内に設けられた撹拌スクリュー、401はサブタンク40内に設けられた撹拌スクリューである。
このように、サブタンク40に撹拌スクリュー401をインク中に設置し、また、インクタンク20に撹拌スクリュー201をインク中に設置し、各々をモーターで高速に回転させるようにしている。この撹拌スクリュー201、撹拌スクリュー401はヘッド7からのインク吐出に関わらず、常時回転させるようにしてある。この撹拌スクリューの回転によって、サブタンク40、インクタンク20に貯留されているインクにせん断力を与え、インク中に含有されているスペーサー粒子の凝集等を防止し、また撹拌スクリュー401は、送られてきたインク混合液を均一に混合する。
<ヘッドの駆動方法>
図5は、図2に示すヘッド7の断面図であり、インク吐出時の作動を示す図である。同図において、13はノズル、124はカバープレート、26は基板、27は隔壁である。そして、圧力室80、空気室80Aが隔壁27、カバープレート124及び基板26によって形成されている。
ヘッド7は、ここでは図5に示すように、カバープレート124と基板26の間に、圧電素子であるPZT等の圧電材料からなる複数の隔壁27A、27B、27Cで隔てられた圧力室80と空気室80Aが交互に多数並設されたせん断モード(シェアモード)タイプのヘッド7を示している。図5では多数の圧力室80と空気室80Aの一部である3本が示されている。圧力室80の一端(以下、これをノズル端という場合がある)はノズル形成部材に形成されたノズル13につながり、他端(以下、これをマニホールド端という場合がある)は共通インク室8に接続されている。そして、各圧力室80、空気室80A内の隔壁27表面には両隔壁27の上方から基板26の底面に亘って繋がる電極29A、29B、29Cが密着形成され、各電極29A、29B、29Cは駆動信号発生部500に接続している。この駆動信号発生部500は、電圧パルスを出力する。
また、各電極のインクに接する表面は、絶縁性の保護膜が形成されている。保護膜としては、ポリパラキシリレンが好適である。
各隔壁27は、ここでは図5の矢印で示すように分極方向が異なる2枚の圧電材料27a、27bによって構成されているが、圧電材料は例えば符号27aの部分のみであってもよく、隔壁27の少なくとも一部にあればよい。
各隔壁27表面に密着形成された電極29A、29B、29Cに駆動信号発生部500の制御により電圧パルスが印加されると、以下に例示する動作によって圧力室80内のスペーサー粒子が分散されたインクを液滴としてノズル13から吐出する。
まず、電極29A、29B、29Cのいずれにも電圧パルスが印加されない時は、隔壁27A、27B、27Cのいずれも変形しないが、図5(a)に示す状態において、電極29A及び29Cを接地すると共に電極29Bに圧力室80の容積を膨張させ所定時間後に収縮させる矩形波からなる第1のパルスを印加すると、隔壁27B、27Cを構成する圧電材料の分極方向に直角な方向の電界が生じ、各隔壁27B、27C共に、それぞれ隔壁27a、27bの接合面にズリ変形を生じ、図5(b)に示すように隔壁27B、27Cは互いに外側に向けて変形し、圧力室80の容積を拡大して圧力室80内に負の圧力が生じてインクが流れ込む(Draw)。
また、この状態から電位を0に戻すと、隔壁27B、27Cは図5(b)に示す膨張位置から図5(a)に示す中立位置に戻り、圧力室80内のインクに高い圧力が掛かる(Release)。次いで、図5(c)に示すように、隔壁27B、27Cを互いに逆方向に変形するように圧力室80の容積を収縮させ所定時間後に膨張させる矩形波からなる第2のパルスを印加して、圧力室80の容積を縮小すると、圧力室80内に正の圧力が生じる(Reinforce)。これにより圧力室80を満たしているインクの一部によるノズル内のインクメニスカスがノズルから押し出される方向に変化する。この正の圧力が液滴をノズルから吐出する程に大きくなると、液滴はノズルから吐出する。他の各圧力室も電圧パルスの印加によって上記と同様に動作する。このような吐出法をDRR駆動法と呼び、シェアモードタイプのヘッドの代表的な駆動法である。電圧パルスは、矩形波からなるパルスを用いることが好ましく、駆動効率が向上するとともにパルス幅の設定が容易になる。
かかるせん断モードタイプのヘッド7では、隔壁の変形は壁の両側に設けられる電極に掛かる電圧差で起こるので、インク吐出を行う圧力室の電極に負電圧を掛ける代わりに、インク吐出を行う圧力室の電極を接地して、その両隣の空気室の電極に正電圧を掛けるようにしても同様に動作させることができる。この後者の方法によれば、正電圧だけで駆動させることができるために好ましい態様である。
このように正電圧だけで駆動させる吐出動作について図6を用いて更に説明する。
図6は、連続する3つの画素のうち前側の2画素がインク滴を吐出し、後側の1画蘇はインク滴を吐出しない場合の各電圧パルスの印加タイミングを示すパルス波形であって、単位時間(1画素周期t)当たりに、電圧パルスを印加するための1つのパルス波形を生成し、それぞれのパルス波形を制御することによって、1つの画素を形成するインク滴の吐出、非吐出を設定する場合を示している。このように、空気室80Aにあっては第2のパルスが一定周期で継続的に印加される(図6(b)参照)。一方、圧力室80にあってはインク滴を吐出する場合だけ第1のパルスを印加することで、第1のパルスと第2のパルスで構成される電圧パルスにより1つのインク滴が吐出されて、これらインク滴により基板6上の1ドットを形成するようになっている。図6(c)は、この際の電極間の電位差を示している。尚、この図6に示すパルス波形では、圧力室80の3つのパルス波形のうち前側の2波形を電圧パルス波形とすることで2画素分のインク滴が連続して吐出される。また、後側の1波形は、第2のパルス波形と同一の波形としている。このため、この後側の第2のパルス波形のパルス電圧が印加されている期間は、圧力室および空気室の電極間に電位差が生じず、上記剪断変形が起こらないため、インク滴は吐出されない。このように、電圧パルス波形のパルスを制御することにより画像データに応じてインク滴のドットを形成することができるようになっている。
図6の電圧パルスでは、第1のパルスの駆動電圧Von(V)と第2のパルスの駆動電圧Voff(V)の比を|Von|>|Voff|とすることが好ましい。このように|Von|>|Voff|の関係とすると、インクチャネル内へのインクの供給を促進する効果があり、特に、高粘度インクで高周波駆動を行う場合に好ましい。なお、この電圧Vonと電圧Voffの基準電圧は0とは限らない。この電圧Vonと電圧Voffは、それぞれ基準電圧からの差分の電圧である。また、|Von|/|Voff|=2とすることがより好ましい。
また、第1のパルスのパルス幅PW1は可変に設定されており、基板6上の1画素に対して打ち込む1つのインク滴の体積を可変にして記録を行う。また、第2のパルスのパルス幅PW2は3ALに設定することが好ましく、サテライトの発生を抑制し、より安定的なインク吐出ができる。
なお、AL(Acoustic Length)とは、圧力室の音響的共振周期の1/2である。このALは、圧電素子である隔壁27に矩形波の電圧パルスを印加して吐出する液滴の速度を測定し、矩形波の電圧値を一定にして矩形波のパルス幅を変化させたときに、液滴の飛翔速度が最大になるパルス幅として求められる。また、パルスとは、一定電圧波高値の矩形波であり、0Vを0%、波高値電圧を100%とした場合に、パルス幅とは、電圧の0Vからの立ち上がり10%と波高値電圧からの立ち下がり10%との間の時間として定義する。更に、ここで矩形波とは、電圧の10%と90%との間の立ち上がり時間、立ち下がり時間のいずれもがALの1/2、好ましくは1/4以内であるような波形を指す。
続いて、各画素内における電圧パルスの選択方法について、図7を用いて説明する。
駆動信号発生部500は、複数の電圧パルスを含む一連の駆動信号を各画素周期毎に発生する駆動信号発生回路と、各圧力室毎に前記駆動信号発生回路から供給された駆動信号の中から各画素のデータに応じて電圧パルスを選択して各圧力室に供給する電圧パルス選択回路とからなり、各画素のデータに応じて圧電素子としての隔壁27を駆動するための電圧パルスを供給する。この電圧パルスには、第1のパルス(ON波形)と第2のパルス(OFF波形)とを含んでいる。
図7のON波形およびOFF波形は、駆動信号発生回路が生成する2種類の駆動信号を示す。この駆動信号は、第1のパルスと第2のパルスで構成される3画素分の電圧パルス(1)、(2)、(3)で構成されており、前述のように前側の2画素にインク吐出する例である。ON波形およびOFF波形は、各圧力室の電圧パルス選択回路にそれぞれ供給されており、各圧力室の印字データに応じたパルス選択ゲート信号の制御により、各圧力室の電極へ選択的に供給される。電圧パルス選択回路は、パルス選択ゲート信号がHighのときにはON波形を圧力室の電極に供給し、パルス選択ゲート信号がLowのときにはOFF波形を圧力室の電極に供給する。図7は、各圧力室駆動の3画素周期分を表記している。
各電圧パルスの印加前の期間および印加後の期間には、それぞれパルス分割信号が印加される。画素の印字データが与えられると、それに応じてパルス分割信号に同期したパルス選択ゲート信号がONとなる。圧力室に対応するパルス選択ゲート信号がONである期間(図7の(1)〜(2))は、圧力室の電極には駆動波形のON波形が印加され、また、空気室の電極には常にOFF波形が印加されるため、圧力室の両側の隔壁が変位する。また、図7の(3)の期間は、圧力室のパルス選択ゲート信号がOFFであるため、圧力室及び空気室の電極にはOFF波形が印加されて、いずれの隔壁も変位しない。
また、駆動信号発生回路は、パルス幅が異なる複数の第1のパルス(ON波形)を出力可能に構成されており、制御手段18からの電圧パルス幅選択信号に基づいて、所定のパルス幅の第1のパルス(ON波形)が選択され、電圧パルス選択回路へ供給されるため、吐出する1つのインク滴の体積を可変にすることができる。
<制御部の構成>
詳細には、制御部は、図8に示すように、表示部を備えた操作入力手段540、不揮発メモリからなる記憶手段560、濃度調整部600、駆動信号発生手段500及び制御手段18等を含んで構成されており、操作入力手段540は、ユーザーから入力されたスペーサー径の値を制御手段18に出力するようになっている。制御手段18では、相対的に径が大きいスペーサーが分散されたインクを吐出する際のパルス幅PW1が、相対的に径が小さいスペーサーが分散されたインクを吐出する際のパルス幅PW1よりも大きくなるようにパルス幅PW1を変更するようになっている。
尚、本装置においてスペーサー径の値を取得するための手段としては、ユーザーからの入力情報(パーソナルコンピュータのドライバ設定画面上での設定操作や前述の記録装置上での入力操作)によるものや、センサによる検知方式やスペーサーが分散されたインクが収納されたインクタンクに予め設けられたスペーサー径を識別するためのID等を読み取って、ID等に対応してスペーサー径の値を取得する等による自動取得方法などが掲げられる。また、入力されたスペーサー径の値を記憶手段560に記憶させておくことで、スペーサー径の変更(入力)がない場合は、記憶手段560からスペーサー径の値を読み取るようにしてもよい。
また、記憶手段560には、インクに分散されたスペーサーの径に応じてパルス幅PW1を変更するためのテーブルが記憶されている。例えば、記憶手段560には、図9に示すようなパルス幅変更を行うためのテーブルが予め記憶されており、入力されたスペーサー径の値に応じて、パルス幅PW1を変更すると共に、スペーサー分散インクの体積濃度をパルス幅PW1に合わせて変更するためのテーブルが記憶される。
なお、テーブルの値は、予め、実験により求めることができる。
電圧パルスは、第1のパルスの駆動電圧Vonと第2のパルスの駆動電圧Voffの比(|Von|/|Voff|)を2とし、第2のパルスのパルス幅PW2を3AL(18.6μsec)に設定し、第1のパルスのパルス幅PW1を1AL(6.2μsec)から12AL(74.4μsec)まで0.5ALおきに変化させ、吐出されるインク滴体積との関係を測定した。測定の結果、インク滴体積は、パルス幅PW1と関係していることが解った。図1に示した構成のものであってノズルの径が30μmのヘッドについての測定結果を図13に示す。
図13から明らかなように、パルス幅PW1が大きくなるにつれてインク滴体積が大きくなる傾向にあるため、スペーサーの径と濃度に対してパルス幅PW1をどの様に設定するかの目安とすることができる。本実施例においては、パルス幅PW1を、1ALと8ALに設定した。
パルス幅PW1を、1AL以上12AL以下の範囲内に設定することが好ましい。1AL以上に設定することにより吐出安定性がより向上する。12ALより大きくすると駆動周波数の低下を招いてしまうため好ましくない。また、8ALを超えるとインク滴体積の増加率は小さくなるため、上限を8AL以下に設定することがより好ましい。
スペーサーの径については、インクジェット記録装置で使用されると想定されるスペーサーのうちの最も径の大きなスぺーサーの径に合わせて、パルス幅PW1の最大値を決めることが好ましい。また、スペーサー径の値を取得するための手段により取得した値が、インクジェット記録装置で使用されると想定されるスペーサーのうちの最も径の大きなスぺーサーの径よりも大きい場合には、操作入力手段540の表示部17に表示して警告したり、記録動作をさせないようにすることも好ましい。
図9(a)に示すテーブルでは、スペーサー径が0〜6(μm)のスペーサーが使用される場合に対応しており、それぞれ異なる複数の閾値と、各閾値に対応して最適なパルス幅PW1とスペーサー濃度が定められている。スペーサー径が0〜3(μm)(0を超えて3以下)では、インクのスペーサー濃度を5(体積%)に調整して、インク吐出時のパルス幅PW1を1ALとする。また、スペーサー径が3〜6(μm)(3を超えて6以下)では、インクのスペーサー濃度を2(体積%)に調整して、インク吐出時のパルス幅PW1を8ALとする。
図9(b)に示すテーブルでは、スペーサー径が2,5(μm)の2種類のスペーサーが使用される場合に対応しており、スペーサー径に対応づけて最適なスペーサー濃度とパルス幅PW1が定められている。
制御手段18は、記憶手段560に記憶されたテーブルを読み出し、操作入力手段から入力されたスペーサー径の値及び読み出したテーブルに基づいてパルス幅PW1を決定し、該決定のパルス幅でヘッドを駆動するように駆動信号発生部500を制御するようになっている。また、制御手段18は、使用するパルス幅に応じたスペーサー濃度となるように、必要に応じて濃度調整部600を制御して、吐出されるインク中のスペーサー濃度を制御するようになっている。具体的には、最適濃度と濃度センサ402の出力に差がある場合に濃度調整を行う。
なお、これらのテーブルは、書き換え可能に構成されており、初めてのスペーサー濃度のインクを使用する場合は、最適値が判らないので、以下のステップで、最適なスペーサー濃度とパルス幅PW1を求める。また、インクの処方などによっても最適値は異なる場合がある。そこで、以下のようにして最適値を調整する。
すなわち、インクジェット記録装置100に調整モードを設け、調整モードを設定した場合、セットされたインクのスペーサー径を記憶手段560に記憶した上で、最適なスペーサー濃度とパルス幅PW1を求める。具体的には、スペーサー濃度とパルス幅PW1を少しずつ変えて、パターンを基板上に出射させ、位置精度等を評価して最適なスペーサー濃度とパルス幅PW1を決定する。その後、かかるスペーサー径に対応づけて最適なスペーサー濃度とパルス幅PW1を記憶手段に記憶する。以降、同じスペーサー径のインクで記録する場合には、最適なスペーサー濃度とパルス幅PW1が記憶されているので、そのスペーサー径を選択することによって、最適なスペーサー濃度とパルス幅PW1となるように、自動的に制御されるようになっている。
<動作フロー>
続いて、上述のように構成されたインクジェット記録装置100の制御部で行われる処理の流れについて、図9(a)に示すテーブルを用いて説明する。
図10は、本発明の実施の形態に係わるインクジェット記録装置100の制御部で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップ10では、スペーサー径の情報が取得される。すなわち、操作入力手段から制御手段18に入力されるスペーサー径の値に基づいて、スペーサー径が決定される。
次に、ステップ12では、記憶手段560に記憶されたテーブルが制御手段18に読み出され、ステップ14へ移行する。
ステップ14では、操作入力手段から入力されたスペーサー径が3(μm)以下か否か制御手段18によって判定される。該判定が否定された場合には、ステップ16へ移行し、肯定された場合には、ステップ18へ移行する。
ステップ16では、操作入力手段から入力されたスペーサー径が6(μm)以下か否か制御手段18によって判定される。該判定が否定された場合には、ステップ26へ移行し、肯定された場合には、ステップ22へ移行する。
一方、ステップ18では、インクのスペーサー濃度が5(体積%)に設定され、ステップ20へ移行して、インク吐出時のパルス幅PW1が制御手段18によって1ALに設定されてステップ30へ移行する。
一方、ステップ22では、インクのスペーサー濃度が2(体積%)に設定され、ステップ24へ移行して、インク吐出時のパルス幅PW1が制御手段18によって8ALに設定されてステップ30へ移行する。
一方、ステップ26では、スペーサーの径が大きいため安定に吐出できない可能性がある事を操作入力手段の表示部に表示してユーザーに警告し、記録を続行するか否かをユーザーに選択させる。ユーザーにより操作入力手段から記録を続行することが入力設定された場合は、ステップ28へ移行して、ユーザーにより操作入力手段からインクのスペーサー濃度及びインク吐出時のパルス幅が所望の値に入力設定されてステップ30へ移行する。続行しない場合には、処理を終了する。
ステップ30では、設定に応じたインクのスペーサー濃度になるように濃度調整部によりスペーサー濃度が調整され、設定されたパルス幅で記録が行われる。
続いて、本発明の実施の形態に係わるインクジェット記録装置100の変形例について説明する。
上記の実施の形態では、記憶手段560に記憶されたテーブルを制御手段18が読み出して、スペーサー径に応じてパルス幅及びスペーサー濃度を決定するようにしたが、変形例では、記憶手段560に記憶されたテーブルを使用するか否かを選択可能としたものであり、装置の構成自体は、上記の実施の形態と同一であるため、説明を省略する。なお、テーブルの使用可否の選択は、操作入力手段の操作部を操作することで設定することが可能とされている。
図11は、本発明の実施の形態に係わるインクジェット記録装置100の制御部で行われる処理の変形例の流れの一例を示すフローチャートである。なお、上記の実施の形態と同一処理については同一符号を付して説明する。
まず、ステップ10では、スペーサー径の情報が取得される。すなわち、操作入力手段から制御手段18に入力されるスペーサー径の値に基づいて、スペーサー径が決定される。
次に、ステップ11では、テーブルを使用するか否か制御手段18によって判定される。該判定は、操作入力手段の操作部を操作することで記憶手段560に記憶されたテーブルを使用することが予め設定されているか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ12へ移行する。
次に、ステップ12では、記憶手段560に記憶されたテーブルが制御手段18に読み出され、ステップ14へ移行する。
ステップ14では、操作入力手段から入力されたスペーサー径が3(μm)以下か否か制御手段18によって判定される。該判定が否定された場合には、ステップ16へ移行し、肯定された場合には、ステップ18へ移行する。
ステップ16では、操作入力手段から入力されたスペーサー径が6(μm)以下か否か制御手段18によって判定される。該判定が否定された場合には、ステップ26へ移行し、肯定された場合には、ステップ22へ移行する。
一方、ステップ18では、インクのスペーサー濃度が5(体積%)に設定され、ステップ20へ移行して、インク吐出時のパルス幅PW1が制御手段18によって1ALに設定されてステップ30へ移行する。
一方、ステップ22では、インクのスペーサー濃度が2(体積%)に設定され、ステップ24へ移行して、インク吐出時のパルス幅PW1が制御手段18によって8ALに設定されてステップ30へ移行する。
一方、ステップ26では、スペーサーの径が大きいため安定に吐出できない可能性がある事を操作入力手段の表示部に表示してユーザーに警告し、記録を続行するか否かをユーザーに選択させる。ユーザーにより操作入力手段から記録を続行することが入力設定された場合は、ステップ28へ移行して、ユーザーにより操作入力手段からインクのスペーサー濃度及びインク吐出時のパルス幅が所望の値に入力設定されてステップ30へ移行する。続行しない場合には、処理を終了する。
一方、ステップ11の判定が否定された場合、すなわち、テーブル使用設定がなされていない場合には、ステップ29へ移行する。
ステップ29では、ユーザーにより操作入力手段からインクのスペーサー濃度及びインク吐出時のパルス幅が所望の値に入力設定され、ステップ30へ移行する。
ステップ30では、設定に応じたインクのスペーサー濃度になるように濃度調整部によりスペーサー濃度が調整され、設定されたパルス幅で記録が行われる。
このように、変形例では、上記実施の形態に対して、記憶手段560に記憶されたテーブルを使用するか否かをユーザーが選択することができるようにしている。すなわち、上記の実施の形態では、インクのスペーサー濃度及びインク吐出時のパルス幅が所望の値に設定できるので、スペーサー濃度やパルス幅の調整やテーブルの作成等に利用でき、利便性を向上することができる。
以上の実施形態においては、スペーサー粒子が分散されたインク滴を基板上に吐出するノズルと、前記ノズルに連通した圧力室と、電圧パルスの印加により前記圧力室の容積を変化させる電気・機械変換手段と、を有するヘッドを備え、前記電気・機械変換手段に前記圧力室の容積を膨張させ所定時間後に収縮させる第1のパルスを含む電圧パルスを印加することにより前記ノズルから前記インク滴を吐出させるインクジェット記録装置であって、前記第1のパルスは、相対的に大きい径のスペーサー粒子が分散された相対的に大きい体積のインク滴を吐出する際のパルス幅が、相対的に小さい径のスペーサー粒子が分散された相対的に小さい体積のインク滴を吐出する際のパルス幅よりも大きくなるようにそれぞれのパルス幅が設定されている。このことにより、スペーサー径に応じて、パルス幅を変更し、小さい体積のインク滴(スペーサー径が小さい場合)と大きい体積のインク滴(スペーサー径が大きい場合)を切り替えることにより、ノズル径の小さなヘッドで径の大きなスペーサーを吐出でき、液量が必要以上に多くならずに済むため、位置精度が向上する。また、大小異なる径のスペーサーをノズル径の小さな同一ヘッドで吐出することが可能になる。
さらに、スペーサーの径が相対的に大きい場合には、液濃度を薄めて大きい体積のインク滴で吐出をすると、ノズル径が小さくかつスペーサーの径が大きい場合にも安定吐出することができ、かつ、所望の個数のスペーサーを配設することができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、単一のヘッド7からスペーサー径や濃度が異なる各種インクを吐出するようにしたが、第2の実施の形態では、複数のヘッド(本例では4個)を搭載し、記録に用いるヘッドを選択するようにしたものであり、この点を除けば装置の構成や動作フローは、上記の第1の実施の形態と同一であるため、詳細な説明を省略する。
図12は、本発明の実施の形態に係わるインクジェット記録装置の第2の実施の形態の主要部を示す斜視図である。なお、上記の第1の実施の形態と同一の構成については同一符号を付して説明する。
7−1、7−2、7−3、7−4は、それぞれ、各々が径の異なるスペーサーが分散された4つのインクに対応して設けられた4つのヘッドである。ノズル径は、いずれのヘッドも30(μm)である。
前述の通り、本発明に係るインクジェット記録装置100は、基本的に径の異なるスペーサーを含むインクを2種以上用いることを特徴とするものである。
例えば、上述の第1の実施の形態では、小径スペーサーを含むインクと大径スペーサーを含むインクとを異なる基板上に吐出させる場合、インクを入れ替えながら、記録を行う必要があるが、第2の実施形態では、インクの入れ替える必要がなく、作業の効率化を促進することができる。
例えば、上述の第1の実施の形態では、小径スペーサーを含むインクと大径スペーサーを含むインクとを同一の基板上に吐出させる場合、インクを入れ替えながら、記録を、それぞれ1回(合計2回)行うことにより実現される状況であるが、第2の実施形態では、インクの入れ替える必要がなく、1回の記録で済むため、記録の繰り返し回数を低減することができる。
また、動作フローにおいては、吐出に用いるヘッドを選択し、選択したヘッド毎にスペーサー径を入力するようにすればよい。
さらに、各ヘッドのノズル径を異ならせたり、処方の異なるインクを用いることで、各ヘッド毎あるいは各インク毎にテーブルを持たせるようにしても良い。
図1のインクジェット記録装置を使用し、ヘッド7のノズル径、用いるインクのスペーサー径と濃度、第1のパルスのパルス幅PW1を変更しながら、それぞれ記録動作を行った場合の、インク滴の位置精度σx、σyを測定した。インク滴の飛翔速度は、5m/sとなるように設定した。
電圧パルスは、第1のパルスの駆動電圧Vonと第2のパルスの駆動電圧Voffの比(|Von|/|Voff|)を2とし、第2のパルスのパルス幅PW2を3AL(18.6μsec)に設定し、第1のパルスのパルス幅PW1を1AL(6.2μsec)と8AL(49.6μsec)に設定した。
σx、σyは具体的には、同一のノズルから吐出された100個のインク滴の基板6上での着弾位置ずれ量を測定したときの標準偏差を示し、σxはノズル列方向の成分、σyはノズル列と垂直方向の成分を示す。σx、σyが小さいほど位置精度が向上していることを示す。評価結果を下の表1に示す。また、表1における、着弾位置ずれ量σは、インクが基板上に着弾してから乾燥後(着弾後)のスペーサーの位置ずれを測定したときの標準偏差を算出し、以下の評価基準で評価した結果を示している。
着弾位置ずれ量σは、品質上問題のないものを「○」、品質上問題のあるものを「×」とした。
Figure 0005141215
ここで、ヘッドAは、図1に示した構成のものであってノズルの径が30μmのものである。一方、ヘッドBは、上記ヘッドAとはノズルの径のみが異なっており、その径が25μmのものである。一方、ヘッドCは、上記ヘッドAとはノズルの径のみが異なっており、その径が40μmのものである。一方、ヘッドDは、上記ヘッドAとはノズルの径のみが異なっており、その径が80μmのものである。
以上、表1から明らかなように、比較例3のように、スペーサー径に対して、ノズル径を充分大きくすれば、安定に吐出できて飛行曲がりや飛翔速度バラツキ等によりインク滴の着弾位置精度σx、σyが大きく低下することはないが、吐出されたインク滴径(インク滴量)が大きいままなので着弾径も大きくなって、乾燥過程でスペーサーが移動しやすくなるため、結果として乾燥後(着弾後)のスペーサーの位置精度σが悪くなる(σ=34.2μm)。また、吐出されたインク滴径(インク滴量)を小さくするためにノズル径を小さくすると、特に、比較例1,2のようにスペーサー径が大きい場合に、相対的にスペーサー径がノズル径に対して大きくなってしまうため、ノズルから安定的にインクを吐出することが困難となって、飛行曲がりや飛翔速度バラツキ等によりインク滴の着弾位置精度σx、σyが低下する。また、インク滴の着弾ずれが大きい(σx、σyが大きい)ため、着弾後のスペーサー位置ずれσも大きくなる。
これに対して、実施例1〜6のように、スペーサー径が大きい場合は、スペーサー濃度を薄めるとともにパルス幅PW1を大きくして大きい体積のインク滴を吐出をすると、ノズル径が小さくかつスペーサーの径が大きい場合にも安定吐出することができ、着弾位置精度σx、σyが向上し、スペーサーの位置ずれσも問題なく、かつ、所望の個数のスペーサーを配設することができる。
インクジェット記録装置の第1の実施の形態の主要部を示す斜視図である。 インクジェット記録装置のヘッドの斜視図である。 (a)は薄膜トランジスタ・アレイ基板を示す平面図であり、(b)は(a)の線III−III’に沿って切り取った薄膜トランジスタ・アレイ基板を示す断面図である。 (a)はインクジェット記録装置に適用されるインク供給系の実施の形態を示す概念図であり、(b)は、スペーサー濃度調整部の詳細を示す概念図である。 (a)〜(c)はヘッドのインク吐出時の作動を示す断面図である。 インク吐出時に圧力室、空気室に印加されるパルス波形のタイミングチャートである。 インク吐出時にパルス波形が圧力室、空気室に選択的に印加される例を示すタイミングチャートである。 インクジェット記録装置の制御部の構成を示すブロック図である。 (a)は記憶手段に記憶するパルス幅変更を行うためのテーブルの一例を示す図であり、(b)は他の例を示す図である。 インクジェット記録装置の制御部で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 インクジェット記録装置の制御部で行われる処理の流れの変形例を示すフローチャートである。 インクジェット記録装置の第2の実施形態の主要部を示す斜視図である。 パルス幅PW1とインク滴体積のグラフを示す図である。
符号の説明
1 キャリッジ
6 基板
7 ヘッド
8 共通液室
9 インク連結口
13 ノズル
14 キャッピング手段
20 インクタンク
21 廃液タンク
40 サブタンク
100 インクジェット記録装置

Claims (7)

  1. スペーサー粒子が分散されたインク滴を基板上に吐出するノズルと、
    前記ノズルに連通した圧力室と、
    電圧パルスの印加により前記圧力室の容積を変化させる電気・機械変換手段と、を有するヘッドを備え、
    前記電気・機械変換手段に前記圧力室の容積を膨張させ所定時間後に収縮させる第1のパルスを含む電圧パルスを印加することにより前記ノズルから前記インク滴を吐出させるインクジェット記録装置であって、
    前記第1のパルスは、相対的に大きい径のスペーサー粒子が分散された相対的に大きい体積のインク滴を吐出する際のパルス幅が、相対的に小さい径のスペーサー粒子が分散された相対的に小さい体積のインク滴を吐出する際のパルス幅よりも大きくなるようにそれぞれのパルス幅が設定されていると共に、
    相対的に大きい径のスペーサー粒子が分散されたインク滴のスペーサー体積濃度が、相対的に小さい径のスペーサー粒子が分散されたインク滴のスペーサー体積濃度より薄くなるようにそれぞれのインクのスペーサー体積濃度が設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記電気・機械変換手段は、隣接する圧力室間の隔壁を形成し、且つ電圧パルスを印加することによりせん断モードで変形する圧電材料により構成されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記電圧パルスは、前記第1のパルスに後続し、前記圧力室の容積を収縮させ所定時間後に膨張させる第2のパルスを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1のパルスは矩形波からなるパルスであることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記圧力室における圧力波の音響的共振周期の1/2をALとしたとき、前記第1のパルスのパルス幅が、1AL以上12AL以下の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1のパルスのパルス幅の最小値が1ALに設定されていることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  7. スペーサー粒子が分散されたインク滴を基板上に吐出するノズルと、前記ノズルに連通した圧力室と、電圧パルスの印加により前記圧力室の容積を変化させる電気・機械変換手段と、を有するヘッドの前記電気・機械変換手段に前記圧力室の容積を膨張させ所定時間後に収縮させる第1のパルスを含む電圧パルスを印加することにより前記ノズルから前記インク滴を吐出させるインクジェット記録方法であって、
    前記インクのスペーサー粒子の径に関する情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得された値が相対的に大きい場合のインク滴のスペーサー体積濃度が、相対的に小さい場合のインク滴のスペーサー体積濃度より薄くなるようにスペーサー体積濃度を設定するスペーサー体積濃度設定ステップと、
    前記取得ステップで取得された値が相対的に大きい場合の第1のパルスのパルス幅が、相対的に小さい場合の第1のパルスのパルス幅よりも大きくなるようにパルス幅を設定するパルス幅設定ステップと、
    前記パルス幅設定ステップで決められたパルス幅の第1のパルスを含む電圧パルスを前記電気・機械変換手段に印加して前記取得ステップで取得された値が相対的に大きい場合には、相対的に薄いスペーサー体積濃度であって相対的に大きい体積のインク滴を基板上に吐出し、相対的に小さい場合には、相対的に濃いスペーサー体積濃度であって相対的に小さい体積のインク滴を基板上に吐出する記録ステップと、
    を備えていることを特徴とするインクジェット記録方法。
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