JP6969171B2 - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、液体吐出装置の駆動制御回路、液体吐出装置の駆動方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置、液体吐出装置の駆動制御回路、液体吐出装置の駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、インク等の液体を吐出する技術に関する。
インク等の液体が充填される圧力室の圧力を駆動素子によって振動させることで、インク等の液体をノズルから吐出する液体吐出ヘッドでは、圧力室内の液体の固有振動周期によって液体の吐出量が変わることから、それを考慮しつつ駆動素子の駆動波形が設定される場合がある。ところが、例えば特許文献1では、光硬化性樹脂を含むUVインクを吐出する際に、圧力室の壁面を構成する振動板(封止板)がUVインクによって徐々に変質してコンプライアンスが変わるので、圧力室内のインクの固有振動周期が経時的に変動し、初期に設定された駆動素子の駆動波形(駆動パルス)ではインクを安定して吐出できなくなる点が指摘されている。このため、特許文献1では、圧力室にインクを充填してからの経過時間に応じて駆動波形を補正することで、圧力室内のインクの固有振動周期が経時的に変動しても、インクが安定して吐出されるようにしている。
特開2010−167724号公報
ところで、上述した振動板の共振周波数になるような駆動波形を駆動素子に印加し続けると、振動板や駆動素子にクラック(亀裂)が発生して損傷する虞がある。このため、製造時には振動板の共振周波数にならないような駆動波形が設定される。ところが、駆動素子への駆動波形の連続印加時間が長いと、温度上昇による液体の粘度の変化やノズルへの紙粉等の付着などによってイナータンスが低下する虞があり、イナータンスが低下すると振動板の共振周波数が変動してしまう。そのため、変動した共振周波数に駆動波形の周波数が一致して、振動板や駆動素子にクラックが発生して損傷する虞がある。振動板や駆動素子が損傷すれば、それ以上印刷が続けられなくなり、ダウンタイムが発生してしまう不具合がある。しかしながら、特許文献1では、駆動波形の連続印加時間までは考慮されていないので、このような不具合を解消しきれない虞がある。以上の事情を考慮して、本発明は、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制することを目的とする。
[態様1]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様1)に係る液体吐出装置の駆動制御回路は、液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、液体吐出ヘッドは、駆動素子を駆動するための駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路を備え、駆動波形信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動波形信号と第2駆動波形信号を含み、駆動制御回路は、第1駆動波形信号によって液体の吐出を行う第1モードと、第2波形信号によって液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第2モードに切り替える。以上の態様によれば、駆動素子に駆動波形を印加して振動板などを振動させることで、液体吐出ヘッドの内部空間の圧力を変動させて液体を吐出することができる。その際、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第1モードの駆動波形とは異なる駆動波形を駆動素子に印加する第2モードに切り替えて液体の吐出が行われる。これによれば、駆動波形の連続印加時間が閾値以上になると、異なる駆動波形で駆動素子を印加して振動板を振動させることができるから、駆動波形が連続して駆動素子に印加されることでイナータンスが変動して振動板の共振周波数が変動しても、事前に駆動波形を変えることで振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できるので、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。なお、第1モードと第2モードとの間の切り替えは可逆的であり、第1モードから第2モードに切り替えた後、第2モードから第1モードへ切り替えることができる。
[態様2]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様2)に係る液体吐出装置の駆動制御回路は、液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、液体吐出ヘッドは、駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路を備え、駆動信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動信号と第2駆動信号を含み、駆動制御回路は、第1駆動信号によって液体の吐出を行う第1モードと、第2駆動信号によって液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第2モードに切り替える。以上の態様によれば、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第1モードの駆動波形とは異なる駆動波形を駆動素子に印加する第2モードに切り替えて液体の吐出が行われる。これによれば、駆動波形の連続印加時間が閾値以上になると、異なる駆動波形で駆動素子を印加して振動板を振動させることができるから、駆動波形が連続して駆動素子に印加されることでイナータンスが変動して振動板の共振周波数が変動しても、事前に駆動波形を変えることができるので、振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できるので、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。なお、第1モードと第2モードとの間の切り替えは可逆的であり、第1モードから第2モードに切り替えた後、第2モードから第1モードへ切り替えることができる。
[態様3]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様3)に係る液体吐出装置の駆動制御回路は、液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、液体吐出ヘッドは、駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号と、駆動素子に印加する駆動波形を駆動波形信号から選択するための選択信号とが入力されるヘッド駆動回路を備え、選択信号は、異なる駆動波形を選択するための第1選択信号と第2選択信号を含み、駆動制御回路は、第1選択信号によって選択された駆動波形で液体の吐出を行う第1モードと、第2選択信号によって選択された駆動波形で液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第2モードに切り替える。以上の態様によれば、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第1モードの駆動波形とは異なる駆動波形を駆動素子に印加する第2モードに切り替えて液体の吐出が行われる。これによれば、駆動波形の連続印加時間が閾値以上になると、異なる駆動波形で駆動素子を印加して振動板を振動させることができるから、駆動波形が連続して駆動素子に印加されることでイナータンスが変動して振動板の共振周波数が変動しても、事前に駆動波形を変えることができるので、振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できるので、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。なお、第1モードと第2モードとの間の切り替えは可逆的であり、第1モードから第2モードに切り替えた後、第2モードから第1モードへ切り替えることができる。
[態様4]
態様1から請求項3の何れかの好適例(態様4)において、異なる駆動波形は、電圧信号の波形であり、波形の傾き、電位の最大値、電位の最小値、波形の振幅、波形の周波数の少なくとも1つ以上が異なる。以上の態様によれば、波形の傾き、電位の最大値、電位の最小値、波形の振幅、波形の周波数の少なくとも1つ以上が異なる駆動波形を切り替えることによって、気泡の有無や気泡量に応じて異なる駆動波形で液体の吐出を行うことができる。さらに、波形の傾き等が異なるようにすることで、液体ありの場合に吐出する液体の吐出量や液滴のサイズを変えることもできる。また気泡量が多い場合に駆動波形の振幅を大きくすれば、気泡により圧力変動が吸収されても液滴を吐出できる。また、駆動波形の振幅が小さくなり過ぎないようにすることで、圧力変動が吸収されてミスト化するのを防ぐこともできる。
[態様5]
態様1から請求項4の何れかの好適例(態様5)において、液体吐出ヘッドは、駆動素子と、圧力室と、圧力室と駆動素子との間に配置されて内部空間の壁面を構成し、駆動素子によって振動する振動板とを備え、異なる駆動波形は、振動板の共振の有無が切り替わる波形である。以上の態様によれば、異なる駆動波形は、振動板の共振の有無が切り替わる波形であるから、一方の駆動波形で振動板が共振する場合でも、他方の駆動波形で振動板が共振しないようにすることができる。また、本態様によれば、振動板の共振を抑制できるので、振動板を薄膜にしてもクラックの発生を抑制できる。したがって、振動板を薄膜にすることで、高速で高画質の印刷が可能となり、液体吐出ヘッドを小型化し易くなる。
[態様6]
態様5の好適例(態様6)において、液体吐出ヘッドには、圧力室が複数配列され、複数の圧力室には、互いに隣り合う第1圧力室と第2圧力室が含まれ、第1圧力室の駆動素子の動作モードに応じて、第2圧力室の駆動素子の駆動の有無を切り替える。以上の態様によれば、第1圧力室の駆動素子の動作モードに応じて、第2圧力室の駆動素子の駆動の有無を切り替えることにより、互いに隣り合う圧力室から受ける構造的なクロストークの影響による振動板の共振を発生し難くすることができる。例えば第1圧力室の駆動素子が第1モードで駆動する場合は、各圧力室の駆動素子ごとに駆動させ、第1圧力室の駆動素子が第2モードで駆動する場合は、隣り合う圧力室の駆動素子を 一緒に駆動させる。このようにすることで、振動板が共振し難くすることができるので、振動板や駆動素子にクラックの発生を抑制できる。
[態様7]
態様5の好適例(態様7)において、液体吐出ヘッドには、圧力室が複数配列され、複数の圧力室には、互いに隣り合う第1圧力室と第2圧力室が含まれ、第1圧力室の駆動素子の駆動の有無に応じて、第2圧力室の駆動素子の動作モードを切り替える。以上の態様によれば、第1圧力室の駆動素子の駆動の有無に応じて、第2圧力室の駆動素子の動作モードを切り替えることにより、互いに隣り合う圧力室から受ける構造的なクロストークの影響による振動板の共振を発生し難くすることができる。例えば第2圧力室の駆動素子を駆動しない場合は、第1圧力室の駆動素子を第1モードで駆動させ、第2圧力室の駆動素子を駆動する場合は、第1圧力室の駆動素子を第1モードで駆動させることができる。このようにすることで、振動板が共振し難くすることができるので、振動板や駆動素子にクラックの発生を抑制できる。
[態様8]
態様5の好適例(態様8)において、液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、駆動素子の動作モードを切り替える。以上の態様によれば、例えば圧力室内や液体貯留室内の気泡量や液体の粘度のばらつきによってもイナータンスが変わるので、このような液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、駆動素子の動作モードを切り替えることで、振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できる。したがって、気泡量や液体の粘度のばらつきなどに関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
[態様9]
態様8の好適例(態様9)において、液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、連続印加時間の閾値を変更または連続印加時間をリセットする。以上の態様によれば、例えば圧力室内や液体貯留室内の気泡量や液体の粘度のばらつきによってもイナータンスが変わるので、このような液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、連続印加時間の閾値を変更または連続印加時間をリセットすることができる。これによれば、状態信号に応じて動作モードを切り替えるタイミングを変えることができるので、振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できる。したがって、気泡量や液体の粘度のばらつきなどに関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
[態様10]
態様1から態様9の何れかの好適例(態様10)において、液体吐出装置は、液体吐出装置の動作モードを表示する表示部を備え、第2端子からの状態信号に応じて、表示部に表示する動作モードを変更する。以上の態様によれば、状態信号に応じて表示部に表示する動作モードを変更するから、状態信号に応じて使用者が実行可能な動作モードを制限することができる。本態様の動作モードは、例えば高画質モードと高速モード、補完印刷ありのモードと補完印刷なしのモードなどが挙げられる。例えば状態信号が所定の信号である場合(気泡なしの場合)は、一方のモードを表示し、状態信号が所定の信号でない場合(気泡ありの場合)は、他方のモードを表示する。動作モードによって使用される駆動波形が異なるので、振動板の共振周波数が変動しても、振動板が共振しないようにすることができる。
[態様11]
態様1から態様10の何れかの好適例(態様11)において、媒体に対向しない領域に液体吐出ヘッドがある場合に、駆動波形の連続印加時間をリセットする。以上の態様によれば、媒体に対向しない領域に液体吐出ヘッドがある場合、すなわち駆動波形の印加の連続が途切れる可能性が高い場合に、駆動波形の連続印加時間をリセットできる。これにより、液体吐出ヘッドのイナータンスの変化に合わせて、動作モードを切り替えることができる。また、リセットのタイミングを図りやすいため、制御を簡素化できる。
[態様12]
態様1から態様11の何れかの好適例(態様12)において、媒体の切り替えにより、駆動波形の連続印加時間をリセットする。以上の態様によれば、媒体を切り替える場合、すなわち駆動波形の印加の連続が途切れる可能性が高い場合に、駆動波形の連続印加時間をリセットできる。これにより、液体吐出ヘッドのイナータンスの変化に合わせて、動作モードを切り替えることができる。また、リセットのタイミングを図りやすいため、制御を簡素化できる。
[態様13]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様13)に係る液体吐出装置は、液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで液体を吐出する液体吐出ヘッドと、駆動素子に駆動波形を印加する駆動制御回路と、を備え、第1駆動波形を駆動素子に印加する第1モードと、第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を駆動素子に印加する第2モードと、を切り替え可能であり、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第2モードに切り替えて液体の吐出を行う。以上の態様によれば、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第1モードの駆動波形とは異なる駆動波形を駆動素子に印加する第2モードに切り替えて液体の吐出を行われる。これによれば、駆動波形の連続印加時間が閾値以上になると、異なる駆動波形で駆動素子を印加して振動板を振動させることができるから、駆動波形が連続して駆動素子に印加されることでイナータンスが変動して振動板の共振周波数が変動しても、事前に駆動波形を変えることで振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できるので、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
[態様14]
液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、第1駆動波形を駆動素子に印加する第1モードと、第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を駆動素子に印加する第2モードと、を切り替え可能であり、第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第2モードに切り替えて液体の吐出を行う。以上の態様によれば、駆動波形の連続印加時間が閾値以上になると、異なる駆動波形で駆動素子を印加して振動板を振動させることができるから、駆動波形が連続して駆動素子に印加されることでイナータンスが変動して振動板の共振周波数が変動しても、事前に駆動波形を変えることで振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できるので、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
[態様15]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様15)に係る方法は、液体吐出装置の駆動方法であって、液体吐出装置は、液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで液体を吐出する液体吐出ヘッドと、駆動素子に駆動波形を印加する駆動制御回路と、を備え、第1駆動波形を駆動素子に印加する第1モードにより、液体の吐出を行い、第1モードによる第1駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を駆動素子に印加する第2モードに切り替えて液体の吐出を行う。以上の態様によれば、駆動波形の連続印加時間が閾値以上になると、異なる駆動波形で駆動素子を印加して振動板を振動させることができるから、駆動波形が連続して駆動素子に印加されることでイナータンスが変動して振動板の共振周波数が変動しても、事前に駆動波形を変えることで振動板や駆動素子のクラックの発生を抑制できるので、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
[態様16]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様16)に係る方法は、液体吐出装置の駆動方法であって、液体吐出装置は、液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで液体を吐出する液体吐出ヘッドと、第1駆動波形を駆動素子に印加する第1モードと、第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を駆動素子に印加する第2モードとを切り替え可能であり、第1モードによる第1駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、第2モードに切り替えて液体の吐出を行う駆動制御回路と、駆動波形を記憶する記憶装置と、を備え、第1モードの駆動波形を記憶装置に記憶する第1工程と、第2モードの駆動波形を記憶装置に記憶する第2工程と、を有する。以上の態様によれば、第1モードの駆動波形と第2モードの駆動波形を記憶装置に自由に記憶することができるので、使い勝手がよい。また、記憶装置に記憶された駆動波形のモードで液体を吐出させることができるので、ダウンタイムの発生を抑制しつつ、使用者の好みに応じた印刷が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置の構成図である。 液体吐出装置の駆動制御回路の機能的な構成図である。 液体吐出部の断面図である。 第1実施形態の動作モードを説明するための図である。 液体吐出装置の印刷時の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の動作モードを説明するための図である。 第3実施形態の動作モードを説明するための図である。 第4実施形態の動作モードの駆動波形信号を説明するための図である。 第4実施形態の動作モードで選択される駆動波形を説明するための図である。 第5実施形態の動作モードの駆動波形信号を説明するための図である。 第5実施形態の動作モードで選択される駆動波形を説明するための図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置10の部分的な構成図である。本実施形態の液体吐出装置10は、液体の例示であるインクを印刷用紙等の媒体12に吐出するインクジェット方式の印刷装置である。図1に示す液体吐出装置10は、制御ユニット20と搬送機構22とキャリッジ24と液体吐出ヘッド26とメンテナンスユニット30とを具備する。図1では、1個の液体吐出ヘッド26をキャリッジ24に搭載した場合を例示しているが、これに限られず、複数個の液体吐出ヘッド26をキャリッジ24に搭載してもよい。液体吐出装置10にはインクを貯留する液体容器(カートリッジ)14が装着される。
液体容器14は、液体吐出装置10の本体に着脱可能な箱状の容器からなるインクタンクタイプのカートリッジである。なお、液体容器14は、箱状の容器に限られず、袋状の容器からなるインクパックタイプのカートリッジであってもよい。液体容器14には、インクが貯留される。インクは、黒色インクであってもよく、カラーインクであってもよい。液体容器14に貯留されるインクは、ポンプ(図示略)によって液体吐出ヘッド26に供給(圧送)される。
制御ユニット20は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の制御装置202と半導体メモリー等の記憶装置203とを含んで構成され、記憶装置203に記憶された制御プログラムを制御装置202が実行することで液体吐出装置10の各要素を統括的に制御する。図1に示すように、媒体12に形成すべき画像を表す印刷データGがホストコンピューター等の外部装置(図示略)から制御ユニット20に入力される。制御ユニット20は、印刷データGで指定された画像が媒体12に形成されるように液体吐出装置10の各要素を制御する。
搬送機構22は、制御ユニット20による制御のもとで媒体12をY方向に搬送する。液体吐出ヘッド26は、略箱状のキャリッジ24に搭載され、液体容器14から供給されるインクを制御ユニット20による制御のもとで媒体12に吐出する。制御ユニット20は、Y方向に交差するX方向に沿ってキャリッジ24を往復させる。搬送機構22による媒体12の搬送とキャリッジ24の反復的な往復とに並行して液体吐出ヘッド26が媒体12にインクを吐出することで媒体12の表面に所望の画像が形成される。なお、液体容器14を液体吐出ヘッド26とともにキャリッジ24に搭載することも可能である。
液体吐出ヘッド26の吐出面(媒体12との対向面)260には、ノズル列が配置される。ノズル列は、Y方向に沿って直線状に配列された複数のノズルNの集合である。ノズルNからは、液体容器14から供給されるインクが吐出される。なお、ノズル列の数や配置は、例示したものに限られず、液体吐出ヘッド26の吐出面260に、2つ以上のノズル列を配置してもよく、複数のノズル列を例えば千鳥配列またはスタガ配列とすることも可能である。X−Y平面(媒体12の表面に平行な平面)に垂直な方向をZ方向と表記する。
メンテナンスユニット30は、キャリッジ24によって液体吐出ヘッド26が移動可能なX方向における非印字領域に配置される。非印字領域は、液体吐出ヘッド26が媒体12に対向しない領域である。図1の液体吐出装置10では、X方向の正側の非印字領域H1と、非印字領域H1とは媒体12を挟んで反対側にあるX方向の負側の非印字領域H2とを備える。メンテナンスユニット30は、非印字領域H1、H2のいずれに配置してもよい。図1では、メンテナンスユニット30を非印字領域H1に配置した場合を例示する。メンテナンスユニット30が配置される非印字領域H1を、キャリッジ24のホームポジション(待機位置)とする。
メンテナンスユニット30は、キャリッジ24が非印字領域H1にあるときに、液体吐出ヘッド26のメンテナンス処理を行う。メンテナンスユニット30は、制御ユニット20によって制御されるキャッピング機構32とノズルNから排出する流体(洗浄液、インクなど)を収容する廃液タンク34とを備える。廃液タンク34内には、例えばインクや洗浄液を保持する吸収材が設けられている。
キャッピング機構32は、液体吐出ヘッド26の吐出面260をキャッピングする際に用いられる。キャッピング機構32は、吐出面260のノズルNを封止するキャップ322を備える。キャップ322は、Z方向の負側が開口した箱状に形成される。キャップ322の開口縁部が吐出面260に接触することで、吐出面260のノズルNが封止される。キャップ322は、モーター(図示略)によって、吐出面260に接触するZ方向の負側または吐出面260から離間するZ方向の正側に移動可能である。制御ユニット20は、キャップ322で吐出面260に接触してノズルNを封止する。このとき、キャップ322に連通するポンプ(図示略)でノズルNから増粘インクや気泡を吸引することで、これらをキャップ322に排出させることができる。キャップ322に排出されたインクは、キャップ322に連通する流路(廃液流路)を介して廃液タンク34に廃棄される。
液体吐出ヘッド26のメンテナンス処理としては、液体吐出ヘッド26のクリーニング処理やフラッシング処理が挙げられる。クリーニング処理は、キャップ322に連通するポンプ(図示略)でノズルNからインクを強制的に排出させるメンテナンス処理である。フラッシング処理は、圧電素子74を駆動させることによって、ノズルNからインクを吐出させるメンテナンス処理である。クリーニング処理やフラッシング処理などのメンテナンス処理を行って、ノズルNから増粘インクや気泡を排出することで、ノズルNの目詰まりや吐出不良を抑制できる。
図2は、液体吐出装置10の駆動制御回路11の機能的な構成図である。図2では、搬送機構22やキャリッジ24等の図示を便宜的に省略している。駆動制御回路11は、制御ユニット20を構成する制御回路21によって構成される。制御回路21は、後述する端子P1〜P6により、ヘッド駆動回路262と電気的に接続されている。制御回路21は、制御ユニット20に設けられ、ヘッド駆動回路262は液体吐出ヘッド26に設けられる。ただし、ヘッド駆動回路262は、液体吐出ヘッド26以外に設けられていてもよい。制御装置202が制御プログラムを実行することで、制御装置202が駆動信号生成部40と制御部50と判定部52と計時部54として機能する。なお、駆動信号生成部40と制御部50と判定部52と計時部54は電子回路で構成してもよい。制御部50は、プロセッサー50であってもよい。制御部50は、駆動信号生成部40を制御する。記憶装置203には、データテーブルCが記憶されている。データテーブルCは、記憶装置203が備えるメモリーに記憶されていてもよい。駆動信号生成部40は、駆動波形信号COMを生成する。駆動波形信号COMは、例えば図4に示すような駆動波形W1、W2、すなわち基準電位(中間電位)VMに対して電位差を有する複数の電位(VL、VHなど)を含む電圧信号の波形である。駆動波形信号COMの駆動波形は、所定の周期Tごとに生成される。なお、駆動波形信号COMの周期Tは、1画素分に相当する。
本実施形態の圧電素子74は、複数の動作モードによって駆動され、動作モードごとに異なる駆動波形信号COMの駆動波形が圧電素子74に印加される。図4では、動作モードとして第1モードの第1駆動波形信号COM1の駆動波形W1と第2モードの第2駆動波形信号COM2の駆動波形W2を例示している。駆動波形信号COMを生成するためのデータ(例えば電圧データ)は、データテーブルCに記憶されている。制御部50は、駆動波形信号COMを生成する場合には、駆動波形信号COMに含まれる駆動波形に対応するデータをデータテーブルCから読み出して、駆動信号生成部40によって生成する。なお、これらの動作モードと各駆動波形W1、W2の詳細は後述する。
なお、動作モードとしては、第1モードと第2モードに限られず、各動作モードは、使用者が自由に選択して実行することもできる。例えば図2に示すように、液体吐出装置10はタッチパネルで構成される操作パネル60を備え、操作パネル60は表示部62を備える。操作パネル60は、使用者によって各種の操作が可能な操作パネルであり、複数のボタン(図示略)が表示部62に表示される。表示部62には、動作モードの選択ボタンも表示され、使用者は、表示部62に表示されている動作モードのボタンをタッチすることで、その動作モードが実行される。
図2に示すように、液体吐出ヘッド26は、ヘッド駆動回路262と液体吐出部264を具備する。ヘッド駆動回路262は、制御ユニット20による制御のもとで液体吐出部264を駆動する。液体吐出部264は、液体容器14から供給されるインクを複数のノズルNから媒体12に吐出する。液体吐出部264は、複数のノズルNに対応する複数の吐出部266を包含する。各吐出部266は、ヘッド駆動回路262から出力される駆動信号Vに応じてインクを吐出する。
駆動信号生成部40が生成した駆動波形信号COMと、駆動波形信号COMと印刷データGに応じてインクの吐出の有無をノズルNごとに指定する選択信号(印刷信号)SIとが制御ユニット20からヘッド駆動回路262に入力される。選択信号SIには、駆動波形信号COMに含まれる駆動波形Wの選択および非選択を特定するデータが含まれる。駆動波形信号COMは、制御回路21の出力端子である第4端子P4から、ヘッド駆動回路262の入力端子である第1端子P1に入力される。この入力について、第4端子P4と第1端子P1とが電気的に接続されていればよく、2つの端子の間に他の回路素子があってもよい。選択信号SIは、制御回路21の出力端子である第6端子P6から、ヘッド駆動回路262の入力端子である第3端子P3に入力される。この入力について、第6端子P6と第3端子P3とが電気的に接続されていればよく、2つの端子の間に他の回路素子があってもよい。ヘッド駆動回路262は、駆動波形信号COMと選択信号SIとに応じた駆動信号Vを吐出部266ごとに生成して複数の吐出部266の圧電素子74に並列に出力する。具体的には、ヘッド駆動回路262は、複数の吐出部266のうち選択信号SIがインクの吐出を指示する吐出部266には駆動波形信号COMの駆動波形Wを駆動信号Vとして出力し、選択信号SIがインクの非吐出を指示する吐出部266には基準電位VMを駆動信号Vとして出力する。
図3は、任意の1個の吐出部266に着目した液体吐出部264の断面図である。図3に示す液体吐出部264は、流路基板71の一方側に圧力室基板72と振動板73と圧電素子74と支持体75とが配置されるとともに他方側にノズル板76が配置された構造体である。流路基板71と圧力室基板72とノズル板76とは例えばシリコンの平板材で形成され、支持体75は例えば樹脂材料の射出成形で形成される。複数のノズルNはノズル板76に形成される。図3の構成では、ノズル板76のうち媒体12に対向する面が、液体吐出ヘッドの吐出面260を構成する。
流路基板71には、開口部712と分岐流路714と連通流路716とが形成される。分岐流路714および連通流路716はノズルNごとに形成された貫通孔であり、開口部712は複数のノズルNにわたり連続する開口である。支持体75に形成された収容部(凹部)752と流路基板71の開口部712とを相互に連通させた空間は、支持体75の導入流路754を介して液体容器14から供給されるインクを貯留する液体貯留室(リザーバー)SRとして機能する。
圧力室基板72には開口部722がノズルNごとに形成される。振動板73は、圧力室基板72のうち流路基板71とは反対側の表面に設置された弾性変形可能な平板材である。圧力室基板72の各開口部722の内側で振動板73と流路基板71とに挟まれた空間は、液体貯留室SRから分岐流路714を介して供給されるインクが充填される圧力室(キャビティ)SCとして機能する。各圧力室SCは、流路基板71の連通流路716を介してノズルNに連通する。圧力室SCと液体貯留室SRと、これらを連通する分岐流路714と、連通流路716と、ノズルNとで構成される空間が、液体吐出ヘッド26の内部空間を構成する。
振動板73は、圧力室SCと圧電素子74との間に配置されて圧力室SC(液体吐出ヘッド26の内部空間)の壁面(上面)を構成する。具体的には、振動板73のうち圧力室基板72とは反対側の表面に、ノズルNごとに圧電素子74が形成される。各圧電素子74は、第1電極742と第2電極746との間に圧電体744を介在させた駆動素子である。第1電極742および第2電極746の一方に駆動信号Vの駆動波形が印加され、所定の基準電位VMが他方に印加される。駆動信号Vの駆動波形により圧電素子74が変形することで振動板73が振動すると、圧力室SC内の圧力が変動して圧力室SC内のインクがノズルNから吐出される。具体的には、駆動信号Vの駆動波形の振幅に応じた吐出量のインクがノズルNから吐出される。図3に例示した1個の吐出部266は、圧電素子74と振動板73と圧力室SCとノズルNとを包含する部分である。
なお、第1電極742および第2電極746のうち基準電位VMが印加される電極を、複数の圧電素子74にわたる共通電極とすることも可能である。このように、図3の構成では、駆動信号Vの駆動波形により圧電素子74が変形して圧力室SCの圧力を変動させることで、液体吐出ヘッド26の内部空間の圧力が変動し、ノズルNからインクを吐出させることができる。
ところで、振動板73の共振周波数になるような駆動波形を圧電素子74に印加し続けると、振動板73や圧電素子74にクラック(亀裂)が発生して損傷する虞がある。このため、製造時には振動板73の共振周波数にならないような駆動波形が設定される。ところが、圧電素子74への駆動波形の連続印加時間が長いと、温度上昇によるインクの粘度の変化やノズルNへの紙粉等の付着などによってイナータンスが低下する虞があり、イナータンスが低下すると振動板73の共振周波数が変動してしまう。そのため、変動した共振周波数に駆動波形の周波数が一致して、振動板73や圧電素子74にクラックが発生して損傷する虞がある。振動板73や圧電素子74が損傷すれば、それ以上印刷が続けられなくなり、ダウンタイムが発生してしまう。
そこで、本実施形態の駆動制御回路11では、圧電素子74への駆動波形の連続印加時間に応じて動作モードを切り替えて、異なる駆動波形を圧電素子74に印加する。具体的には駆動波形の連続印加時間が閾値以上になると動作モードを切り替えて、異なる駆動波形で圧電素子74を印加して振動板73を振動させる。この構成によれば、駆動波形が連続して圧電素子74に印加されることでイナータンスが変動して振動板73の共振周波数が変動しても、事前に駆動波形を変えることで振動板73や圧電素子74のクラックの発生を抑制できるので、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
駆動波形の連続印加時間は、計時部54によって計時する。ここでの駆動波形の連続印加時間は、圧電素子74に駆動波形を連続して印加している時間である。圧力室SC内に残留振動がある状態で圧電素子74が駆動されると、圧力室SC内に圧力変化が生じる。このような圧力室SC内の振動が連続することで、イナータンスが変動して振動板73の共振周波数が変動する。したがって、連続印加時間には、このように圧力室SC内の振動が連続している時間が含まれる。ただし、計時部54による連続印加時間の計時制御を簡単にするため、駆動波形の印加の連続が途切れ易いタイミングで計時するようにしてもよい。例えば印刷データGのジョブ単位で連続印加時間を計時してもよい。具体的には、ジョブ開始からジョブ終了までの時間を連続印加時間として計時する。
また、圧電素子74に微振動用の駆動波形を印加して、圧力室SCのインクを微振動させる場合がある。微振動には、インクの吐出を伴う微振動と、インクの吐出を伴わない微振動がある。インクの吐出を伴う微振動は、例えばメニスカスを制御する場合などに印加され、インク吐出用の駆動波形と一体になっている。インクの吐出を伴わない微振動用の駆動波形は、例えば圧力室SC内のインクが固化しないように、印刷していないときに印加される。インクの吐出を伴う微振動は、インクの吐出を伴う微振動に比較して、イナータンスの変動に影響し易い。したがって、インクの吐出を伴う微振動の時間は、連続印加時間に含まれるのに対して、インクの吐出を伴わない微振動の時間は、連続印加時間に含まれない。
また、媒体12に対向しない非印字領域H1または非印字領域H2に液体吐出ヘッド26がある場合に、連続印加時間をリセットするようにしてもよい。媒体12の切り替えにより、連続印加時間をリセットするようにしてもよい。リセット後は、圧電素子74への駆動波形の印加の再開により、連続印加時間の計時を開始する。このように、駆動波形の印加の連続が途切れる可能性が高い場合に、駆動波形の連続印加時間をリセットすることで、液体吐出ヘッド26のイナータンスの変化に合わせて、動作モードを切り替えることができる。また、リセットのタイミングを図りやすいため、制御を簡素化できる。
なお、動作モードの切り替えは、計時部54による連続印加時間の計時の途中(印刷中)であってもよい。連続印加時間が長くなるほど、昇温によって液体の粘度が低下する。このため、連続印加時間の計時の途中であっても、振動板73が共振しない駆動波形を用いる動作モードに随時切り替えられるので、振動板73のクラックを的確に抑制できる。また、振動板73が共振し得る時間と駆動波形との対応が分かる場合には、共振し得る時間の前ごとに駆動モードを切り替えて、異なる駆動波形で圧電素子74を駆動させてもよい。
図4は、本実施形態の動作モードを説明するための図である。図4に示すように、本実施形態の動作モードには、異なる駆動波形W1、W2を圧電素子74に印加する第1モードと第2モードが含まれる。第1モードは、駆動波形W1を圧電素子74に印加してインクの吐出を行う動作モードである。第2モードは、駆動波形W1とは異なる駆動波形W2を圧電素子74に印加してインクの吐出を行う動作モードである。図4に示す第1モードの駆動波形W1は第1駆動波形信号COM1に含まれ、第2モードの駆動波形W2は第2駆動波形信号COM2に含まれる。駆動波形W1と駆動波形W2とはそれぞれ、所定の周期Tごとに発生する。インクの吐出が指示された圧電素子74に第1駆動信号V1が出力されることで駆動波形W1が印加され、インクの吐出が指示された圧電素子74に第2駆動信号V2が出力されることで駆動波形W2が印加される。
図4では、第1モードの駆動波形W1を左側に示し、第2モードの駆動波形W2を右側に示す。駆動波形W1は周期Tの間に、基準電位VMから電位VLまで遷移して、電位VLが一定時間保持された後、電位の最小値である電位VLから電位の最大値である電位VHまで遷移して、電位VHが一定時間保持される。その後、電位VHから基準電位VMに遷移する。駆動波形W2は周期Tの間に、基準電位VMから電位VLまで遷移して、電位VLが一定時間保持された後、電位の最小値である電位VLから電位の最大値であるVH’まで遷移して、電位VH’が一定時間保持される。その後、電位VH’から基準電位VMに遷移する。
このような駆動波形W1、W2によれば、基準電位VMから電位VLまで遷移することで、ノズルN内のメニスカスが圧力室SC側にいったん引き込まれる。その後に、電位VLから電位VHまたはVH’まで遷移することで、ノズルN内のメニスカスがノズルNの開口部(インクが吐出されるノズルNの開口部)側に一気に動いて、ノズルNの開口部からインクが押し出される。そして、電位VHまたはVH’から基準電位VMに遷移することで、ノズルN内のメニスカスが圧力室SC側に引き込まれて、ノズルNの開口部から押し出されたインクを引きちぎることができ、インクの液滴がノズルNの開口部から吐出される。
駆動波形W1と駆動波形W2とは異なる波形である。駆動波形W1と駆動波形W2は、例えば駆動波形W1と駆動波形W2のいずれが圧電素子74に印加されるかによって、振動板73の共振の有無が切り替わる波形である。上述したように、駆動波形の連続印加時間によって振動板73の共振周波数が変わるので、例えば駆動波形W1は、駆動波形の連続印加時間が閾値以下の場合に振動板73の共振周波数に圧電素子74の周波数が一致しない波形にし、駆動波形W2は、駆動波形の連続印加時間が閾値を超える場合に振動板73の共振周波数に圧電素子74の周波数が一致する波形にする。このようにすることで、駆動波形の連続印加時間が閾値以下の場合に第1モードの駆動波形W1でインクを吐出させ、駆動波形の連続印加時間が閾値を超える場合に第2モードの駆動波形W2でインクを吐出させれば、いずれの場合にも振動板73の共振周波数に圧電素子74の周波数が一致しない駆動波形で圧電素子74を駆動できる。したがって、駆動波形の連続印加時間に関わらず、振動板73の共振周波数に圧電素子74の周波数が一致しない駆動波形でインクを吐出できるので、振動板73や圧電素子74におけるクラックの発生を抑制できる。
駆動波形W1と駆動波形W2は、波形の傾き、電位の最大値、電位の最小値、波形の振幅、波形の周波数の少なくとも1つ以上が異なるようにすることで、異なる波形にすることができる。図4の駆動波形W2は、電位の最大値VH’を駆動波形W1よりも小さくしたものである。駆動波形W2によれば、ノズルN内のメニスカスを押し出す力が駆動波形W1よりも弱くなるので、駆動波形W1よりもインクの吐出量を低減できる。このように、駆動波形W2の電圧の最大値等が異なるようにすることで、第2モードで吐出するインクの吐出量や液滴のサイズを変えることができる。インクの吐出量や液滴のサイズが変えることで、振動板73の共振周波数に圧電素子74の周波数が一致しないようにすることができる。
なお、インクの吐出量や液滴のサイズを変えないように、波形の傾き等を変えることもできる。また圧力室SC内の気泡量が多い場合に駆動波形W2の振幅を大きくすれば、気泡により圧力変動が吸収されても液滴を吐出できる。また、駆動波形W1、W2の振幅が小さくなり過ぎないようにすることで、圧力変動が吸収されてミスト化するのを防ぐこともできる。また、振動板73の共振周波数に圧電素子74の周波数が一致しない駆動波形としては、圧電素子74の周波数が高周波側にずれるような波形にしてもよく、低周波側にずれるような波形にしてもよい。
図2に示す判定部52は、計時部54で計時する駆動波形の連続印加時間が閾値以上か否かを判定する。駆動波形の連続印加時間の閾値は、データテーブルCに予め記憶しておく。判定部52は、データテーブルCから閾値を読み出して判定する。駆動波形の連続印加時間の閾値は、その閾値を超えるまでは、振動板73の共振が発生しない時間に設定する。ただし、駆動波形の連続印加時間の閾値は、これに限られず、振動板73の共振によりクラックが発生する時間に基づいて、閾値を設定してもよい。振動板73が共振しても直ぐにクラックが発生するわけではなく、振動板73の共振がある程度の時間連続した場合にクラックが発生するから、クラックが発生する時間よりも短い時間に、閾値を設定することもできる。これによれば、多少の振動板73の共振を許容することで、印刷時のスループットをできるだけ低下させないようにすることができる。図4では、1つの閾値を設定することで、連続印加時間の閾値以下の場合の第1モードと、連続印加時間の閾値を超える場合の第2モードに分ける場合を例示している。ただし、駆動波形の連続印加時間の閾値は1つに限られず、駆動波形の連続印加時間の閾値を2つ以上にして、3つ以上の動作モードに分けるようにしてもよい。
液体吐出ヘッド26によりインクを吐出する場合、駆動波形の連続印加時間が閾値以上であると判定部52が判定するまでは、第1モードによる第1駆動波形信号COM1がヘッド駆動回路262に入力され、ヘッド駆動回路262は駆動波形W1を圧電素子74に印加してインクの吐出を行う。そして、駆動波形の連続印加時間が閾値以上であると判定部52が判定した場合は、第2モードによる第2駆動波形信号COM2がヘッド駆動回路262に入力され、ヘッド駆動回路262は駆動波形W2を圧電素子74に印加してインクの吐出を行う。
このように、駆動波形の連続印加時間が閾値以上であると判定された場合は、第1モードから第2モードに切り替えて、圧力室SCの圧電素子74に印加する駆動波形を、駆動波形W1から駆動波形W2に切り替える。したがって、駆動波形の連続印加時間に関わらず、振動板73の共振周波数に圧電素子74の周波数が一致しない駆動波形でインクを吐出できるので、振動板73や圧電素子74におけるクラックの発生を抑制できる。これにより、駆動波形の連続印加時間に関わらず、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
次に、本実施形態の液体吐出装置10の駆動方法について図面を参照しながら説明する。図5は、液体吐出装置10の印刷時の動作を示すフローチャートである。図5に示すように、ステップS11にて制御部50の制御のもとで計時部54は、駆動波形の連続印加時間を計時する。具体的には例えば印刷データGのジョブ開始により、駆動波形の連続印加時間の計時が開始される。
ステップS12にて判定部52は、駆動波形の連続印加時間が閾値以上か否かを判定する。ステップS12にて判定部52が、駆動波形の連続印加時間が閾値以上でないと判定した場合は、ステップS13にて駆動制御回路11は、第1モードでインクを吐出する。具体的には、第1モードによる第1駆動波形信号COM1と選択信号SIをヘッド駆動回路262に入力し、ヘッド駆動回路262は、選択信号SIによって吐出が指示された圧電素子74に第1駆動信号V1を出力することで、その圧電素子74に駆動波形W1を印加してインクの吐出を行う。
また、ステップS12にて判定部52が、駆動波形の連続印加時間が閾値以上であると判定した場合、ステップS14にて駆動制御回路11は、第2モードでインクを吐出する。具体的には、第2モードによる第2駆動波形信号COM2と選択信号SIをヘッド駆動回路262に入力し、ヘッド駆動回路262は、選択信号SIによって吐出が指示された圧電素子74に第2駆動信号V2を出力することで、その圧電素子74に駆動波形W2を印加してインクの吐出を行う。このように、本実施形態によれば、駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合は、駆動波形の連続印加時間が閾値を超えない場合とは異なる駆動波形で圧電素子74を駆動して振動板73を振動させることができる。したがって、駆動波形の連続印加時間に関わらず、振動板73や圧電素子74のクラックの発生を抑制でき、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。第1実施形態では、複数の駆動波形信号COM1、2を用いる場合を例示したが、第2実施形態では、複数の駆動波形が含まれる単一の駆動波形信号COMを用いる場合を例示する。
図6は、第2実施形態の動作モードを説明するための図である。図6に示すように、第2実施形態の駆動波形信号COMは、第1モードと第2モードに共通の駆動波形信号である。図6の駆動波形信号COMの周期Tには、第1実施形態と同様の駆動波形W1と駆動波形W2が含まれる。第2実施形態の選択信号SIには、駆動波形W1を選択するための第1選択信号SI1と、駆動波形W2を選択するための第2選択信号SI2が含まれる。第1選択信号SI1と第2選択信号SI2は、印刷データGに基づいて生成される。
第2実施形態の駆動制御回路11においても、図5に示すような動作が行われる。ただし、第2実施形態では、駆動波形の連続印加時間が閾値以上でないと判定されて、ステップS13において第1モードでインクを吐出する場合は、第1モードによる第1選択信号SI1と駆動波形信号COMをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、第1選択信号SI1によって吐出が指示された圧電素子74に、第1選択信号SI1によって選択された駆動波形W1を含む第1駆動信号V1を出力することで、その圧電素子74に駆動波形W1を印加してインクの吐出を行う。
また、駆動波形の連続印加時間が閾値以上であると判定されて、ステップS14において第1モードでインクを吐出する場合は、第2モードによる第2選択信号SI2と駆動波形信号COMをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、第2選択信号SI2によって吐出が指示された圧電素子74に、第2選択信号SI2によって選択された駆動波形W2を含む第2駆動信号V2を出力することで、その圧電素子74に駆動波形W2を印加してインクの吐出を行う。
第2実施形態によっても、第1実施形態と同様に、駆動波形の連続印加時間によって、異なる駆動波形で圧電素子74を駆動して振動板73を振動させることができる。したがって、駆動波形の連続印加時間に関わらず、振動板73が共振しないように圧電素子74を駆動できるので、クラックの発生を抑制でき、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、ドットサイズ(媒体12に着弾させるインクのドットの大きさ)を変えられる場合を例示する。図7は、第3実施形態の動作モードを説明するための図である。図7に示すように、第3実施形態でも、第1実施形態と同様に、複数の駆動波形信号COM1、2を用いる場合を例示する。図7の第1駆動波形信号COM1の周期Tには、ドットサイズ「大」の駆動波形W11、ドットサイズ「中」の駆動波形W12、ドットサイズ「小」の駆動波形W13が含まれる。
図7の第2駆動波形信号COM2の周期Tには、ドットサイズ「大」の駆動波形W21、ドットサイズ「中」の駆動波形W22、ドットサイズ「小」の駆動波形W23が含まれる。ドットサイズ「大」の駆動波形W11と駆動波形W21とは異なる波形であり、ドットサイズ「中」の駆動波形W12と駆動波形W22とは異なる波形であり、ドットサイズ「大」の駆動波形W13と駆動波形W23とは異なる波形である。駆動波形W11、W12、W13と駆動波形W21、W22、W23とはそれぞれ、波形の傾き、電位の最大値、電位の最小値、波形の振幅、波形の周波数の少なくとも1つ以上が異なる。
第3実施形態の駆動制御回路11においても、図5に示すような動作が行われる。ただし、第3実施形態では、駆動波形の連続印加時間が閾値以上でないと判定されて、ステップS13にて第1モードでインクを吐出する場合は、第1モードによる第1駆動波形信号COM1と選択信号SIをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、選択信号SIによって吐出が指示された圧電素子74に、選択信号SIによって選択された駆動波形W11、W12、W13のいずれかを含む第1駆動信号V1を出力することによってインクの吐出を行う。
また、駆動波形の連続印加時間が閾値以上であると判定されて、ステップS14にて第2モードでインクを吐出する場合は、第2モードによる第2駆動波形信号COM2と選択信号SIをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、選択信号SIによって吐出が指示された圧電素子74に、選択信号SIによって選択された駆動波形W21、W22、W23のいずれかを含む第2駆動信号V2を出力することによってインクの吐出を行う。
第3実施形態によれば、ドットサイズが異なっていても、第1実施形態と同様に、駆動波形の連続印加時間によって、異なる駆動波形で圧電素子74を駆動して振動板73を振動させることができる。したがって、駆動波形の連続印加時間に関わらず、振動板73が共振しないように圧電素子74を駆動できるので、クラックの発生を抑制でき、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態について説明する。第3実施形態では、ドットサイズを変えられる場合において、複数の駆動波形信号COM1、2を用いる場合を例示したが、第4実施形態では、ドットサイズを変えられる場合において、複数の駆動波形が含まれる単一の駆動波形信号COMを用いる場合を例示する。図8および図9は、第4実施形態の動作モードを説明するための図である。図8は、第1モードと第2モードに共通の駆動波形信号COMの例示である。図9は、ドットサイズに応じて各モードで選択される駆動波形を例示したものである。
図8の駆動波形信号COMの周期Tには、駆動波形W11、W12、W13と駆動波形W21、W22、W23が含まれる。各駆動波形W11、W12、W13と各駆動波形W21、W22、W23のそれぞれの形状は、図7と同様である。なお、図8の駆動波形信号COMの周期Tは、1画素分に相当し、周期Tに含まれる駆動波形W11、W12、W13と駆動波形W21、W22、W23から選択された駆動波形によって1画素分のインクが吐出される。第4実施形態の選択信号SIには、駆動波形W11、W12、W13のいずれかを選択するための第1選択信号SI1と、駆動波形W21、W22、W23のいずれかを選択するための第2選択信号SI2が含まれる。第1選択信号SI1と第2選択信号SI2は、印刷データGに基づいて生成される。
第4実施形態の駆動制御回路11においても、図5に示すような動作が行われる。ただし、第4実施形態では、駆動波形の連続印加時間が閾値以上でないと判定されて、ステップS13において第1モードでインクを吐出する場合は、第1モードによる第1選択信号SI1と駆動波形信号COMをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、第1選択信号SI1によって吐出が指示された圧電素子74に、第1選択信号SI1によって駆動波形W11、W12、W13から選択された駆動波形を含む第1駆動信号V1を出力することによってインクの吐出を行う。図9の第1モードに示すように、第1選択信号SI1によって、ドットサイズ「大」では駆動波形W11が選択され、ドットサイズ「中」では駆動波形W12が選択され、ドットサイズ「小」では駆動波形W13が選択される。
また、駆動波形の連続印加時間が閾値以上であると判定されて、ステップS14において第1モードでインクを吐出する場合は、第2モードによる第2選択信号SI2と駆動波形信号COMをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、第2選択信号SI2によって吐出が指示された圧電素子74に、第2選択信号SI2によって駆動波形W21、W22、W23から選択された駆動波形を含む第2駆動信号V2を出力することによってインクの吐出を行う。図9の第2モードに示すように、第2選択信号SI2によって、ドットサイズ「大」では駆動波形W21が選択され、ドットサイズ「中」では駆動波形W22が選択され、ドットサイズ「小」では駆動波形W23が選択される。
第4実施形態によれば、第3実施形態と同様に、ドットサイズが異なっていても、駆動波形の連続印加時間によって、異なる駆動波形で圧電素子74を駆動して振動板73を振動させることができる。したがって、駆動波形の連続印加時間に関わらず、振動板73が共振しないように圧電素子74を駆動できるので、クラックの発生を抑制でき、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態について説明する。第1実施形態乃至第4実施形態では、駆動波形の連続印加時間の閾値を1つとし、2つの動作モード(第1モードと第2モード)に分けた場合を例示したが、第5実施形態では、駆動波形の連続印加時間の閾値を2つにして、3つの動作モード(第1モードと第2モードと第3モード)に分ける場合を例示する。
図10および図11は、第5実施形態の動作モードを説明するための図である。図10は、第1モードと第2モードと第3モードに共通の駆動波形信号COMの例示であり、図8の駆動波形W11、W12、W13と同様の駆動波形を有する。図11は、ドットサイズに応じて各モードで選択される駆動波形を例示したものである。図11では、駆動波形の連続印加時間をtとし、連続印加時間tの2つの閾値を第1閾値a、第2閾値b(b>a)とする。
第5実施形態では、駆動波形の連続印加時間に応じて、選択可能な駆動波形を限定することで、振動板73が共振しないように圧電素子74を駆動する。具体的には、駆動波形の連続印加時間に応じて、選択可能なドットサイズの駆動波形を限定する。例えば図11に示すように、連続印加時間tが第1閾値aを超えない場合(t<a)の第1モード(選択信号SI11)と、連続印加時間tが第1閾値a以上で第2閾値bを超えない場合(a≦t<b)の第2モード(選択信号SI21)と、連続印加時間tが第1閾値b以上の場合(t≧b)の第3モード(選択信号SI31)に分ける。なお、駆動波形の連続印加時間は、閾値を3つ以上にして、動作モードを4つ以上に分けるようにしてもよい。
図11の第1モードでは、第4実施形態の場合と同様に、ドットサイズ「大」の駆動波形W11、ドットサイズ「中」の駆動波形W12、ドットサイズ「小」の駆動波形W13を選択可能とする。これに対して、図11の第2モードで気泡量「少」の場合は、ドットサイズ「大」の駆動波形W11、ドットサイズ「小」の駆動波形W13を選択可能とし、ドットサイズ「中」の駆動波形W12を選択不可「−」に制限する。気泡量「中」の場合は、ドットサイズ「中」の駆動波形W12、ドットサイズ「小」の駆動波形W13を選択可能とし、ドットサイズ「大」の駆動波形W11を選択不可「−」に制限する。気泡量「少」の場合は、ドットサイズ「大」の駆動波形W11を選択可能とし、ドットサイズ「中」の駆動波形W12とドットサイズ「小」の駆動波形W13を選択不可「−」に制限する。
第5実施形態では、連続印加時間tが第1閾値aを超えない(t<a)と判定部52が判定した場合、駆動制御回路11は、第1モードでインクを吐出する。具体的には、第1モードによる第1選択信号SI11と駆動波形信号COMをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、第1選択信号SI11によって吐出が指示された圧電素子74に、第1選択信号SI11によって駆動波形W11、W12、W13からドットサイズに応じて選択された駆動波形を印加してインクの吐出を行う。
また、連続印加時間tが第1閾値a以上で第2閾値bを超えない(a≦t<b)と判定部52が判定した場合、駆動制御回路11は、第2モードでインクを吐出する。具体的には、第2モードによる第2選択信号SI21と駆動波形信号COMをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、第2選択信号SI21によって吐出が指示された圧電素子74に、第2選択信号SI21によって駆動波形W11、W13からドットサイズに応じて選択された駆動波形を印加してインクの吐出を行う。この場合、ドットサイズ「中」の駆動波形W12が選択できないので、ドットサイズ「中」の画素では、駆動波形W12の代わりに、例えばドットサイズ「大」の駆動波形W11とドットサイズ「小」の駆動波形W13でインクを吐出する。
また、連続印加時間tが第1閾値b以上である(t≧b)と判定部52が判定した場合、駆動制御回路11は、第3モードでインクを吐出する。具体的には、第3モードによる第3選択信号SI31と駆動波形信号COMをヘッド駆動回路262に入力する。ヘッド駆動回路262は、第3選択信号SI31によって吐出が指示された圧電素子74に、第3選択信号SI31によって駆動波形W12、W13からドットサイズに応じて選択された駆動波形を印加してインクの吐出を行う。この場合、ドットサイズ「大」の駆動波形W11が選択できないので、ドットサイズ「大」の画素では、駆動波形W11の代わりに、例えばドットサイズ「中」の駆動波形W12とドットサイズ「小」の駆動波形W13でインクを吐出する。
以上のように、第5実施形態では、駆動波形の連続印加時間に応じて、使用する駆動波形を限定することで、振動板73が共振しないように圧電素子74を駆動することができる。したがって、駆動波形の連続印加時間に関わらず、振動板73が共振しないように圧電素子74を駆動できるので、クラックの発生を抑制でき、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
なお、液体吐出ヘッド26には、複数の圧力室SCが配列されているので、各圧力室SCの圧電素子74ごとに、駆動波形の連続印加時間に応じて動作モードを切り替えることができる。ただし、互いに隣り合う圧力室SC同士は、圧電素子74の駆動で構造的なクロストークの影響(互いに隣り合うノズルブロックからの圧力波の影響等)を受ける。このため、例えば複数の圧力室SCのうち、互いに隣り合う圧力室SCを第1圧力室SCと第2圧力室SCとすると、第1圧力室SCの圧電素子74の駆動や動作モードの切り替えによって、第2圧力室SCが構造的なクロストークの影響を受けて振動板73が共振する虞がある。
そこで、上述した各実施形態において、第1圧力室SCの圧電素子74の動作モードに応じて、第2圧力室SCの圧電素子74の駆動の有無を切り替えるようにしてもよい。これにより、互いに隣り合う圧力室SCから受ける構造的なクロストークの影響による振動板73の共振を発生し難くすることができる。例えば第1圧力室SCの圧電素子74が第1モードで駆動する場合は、第1圧力室SCの圧電素子74と第2圧力室SCの圧電素子74を別々に駆動させる。これに対して、第1圧力室SCの圧電素子74が第2モードで駆動する場合は、第1圧力室SCの圧電素子74と第2圧力室SCの圧電素子74を一緒に駆動させる。このようにすることで、振動板73が共振し難くすることができるので、振動板73や圧電素子74にクラックの発生を抑制できる。
また、第1圧力室SCの圧電素子74の駆動の有無に応じて、第2圧力室SCの圧電素子74の動作モードを切り替えるようにしてもよい。このようにしても、互いに隣り合う圧力室SCから受ける構造的なクロストークの影響による振動板73の共振を発生し難くすることができる。例えば第2圧力室SCの圧電素子74を駆動しない場合は、第1圧力室SCの圧電素子74を第1モードで駆動させ、第2圧力室SCの圧電素子74を駆動する場合は、第1圧力室SCの圧電素子74を第1モードで駆動させる。このようにすることで、振動板73が共振し難くすることができるので、振動板73や圧電素子74にクラックの発生を抑制できる。
以上の各実施形態においては、駆動波形の連続印加時間によって振動板73の共振が発生する場合を例示したが、印刷中に圧力室SCや液体貯留室SRなどに気泡が混入することによってもイナータンスが変わるので、振動板73の共振周波数が突発的に変動する場合があり、この場合にも振動板73の共振が発生する虞がある。そこで、上述した各実施形態においては、気泡の有無や気泡量に応じて、異なる駆動波形でインクを吐出させるようにしてもよい。
具体的には、液体吐出ヘッド26の状態を示す状態信号VSが閾値を超えるか否かで、気泡の有無や気泡量を判定することができる。状態信号VSは、図2に示すヘッド駆動回路262の出力端子である第2端子P2から出力される。状態信号VSは、制御回路21の入力端子である第5端子P5に入力される。この入力について、第2端子P2と第5端子P5とが電気的に接続されていればよく、2つの端子の間に他の回路素子があってもよい。液体吐出ヘッド26の内部空間内(圧力室SC内や液体貯留室SR内など)に気泡などがあるか否かによって液体吐出ヘッド26の状態も変わるので、状態信号VSも変わる。したがって、状態信号VSが所定の信号であるか否かによって、気泡の有無を判定できる。例えば気泡ありの場合の状態信号VSが所定の信号であり、気泡なしの場合の状態信号VSが所定の信号でないとすることができる。
図2に示す判定部52は、このような状態信号VSによって圧力室SCに気泡があるか否かの判定も行う。具体的には、状態信号VSが閾値を超えない信号であるか(所定の信号であるか)、閾値を超える信号であるか(所定の信号でないか)で判定する。状態信号VSは、例えば圧電素子74に所定の駆動波形を印加して検出される残留振動の周期または振幅を含む信号である。圧力室SCに気泡ありの場合と気泡なしの場合とで、残留振動の周期または振幅が異なるので、これを状態信号VSとすることで、圧力室SCに気泡があるか否かを判定できる。状態信号VSの閾値は、気泡ありの場合に検出した残留振動の周期または振幅に基づいて算出し、データテーブルCに予め記憶しておく。判定部52は、データテーブルCから閾値を読み出して判定する。
なお、気泡量に応じて残留振動の周期または振幅も変わるので、残留振動の周期または振幅の閾値を複数設けることで、気泡量も判定できる。ここでの気泡量は、圧力室SC内の気泡の量や大きさのことを示す。ただし、圧力室SC内に気泡がない場合は気泡量をゼロ「0」とすることで、気泡ありの場合だけでなく、気泡なしの場合にも適用可能である。また、状態信号VSは、残留振動の周期または振幅である場合に限られず、気泡の有無や気泡量での残留振動の相違が分かるような指標であれば、どのような値を状態信号VSとしてもよい。
判定部52は、状態信号VSが閾値を超えない場合は、気泡なしと判定し、状態信号VSが閾値を超える場合は、気泡ありと判定する。例えば図4の動作モード(第1モードと第2モード)を用いる場合、状態信号VSが閾値を超えない場合(気泡なし)は、第1モードによる第1駆動波形信号COM1がヘッド駆動回路262に入力され、ヘッド駆動回路262は駆動波形W1を圧電素子74に印加してインクの吐出を行う。他方、状態信号VSが閾値を超える場合(気泡あり)は、第2モードによる第2駆動波形信号COM2がヘッド駆動回路262に入力され、ヘッド駆動回路262は駆動波形W2を圧電素子74に印加してインクの吐出を行う。
このように、気泡ありが判定された場合は、第1モードから第2モードに切り替えて、圧力室SCの圧電素子74に印加する駆動波形を、駆動波形W1から駆動波形W2に切り替える。したがって、もし気泡によって振動板73の共振周波数が変動しても、振動板73が共振しないような駆動波形でインクを吐出できるので、振動板73のクラックの発生を効果的に抑制できる。したがって、気泡の有無に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。なお、インクの粘度のばらつきによってもイナータンスが変わるので、振動板73が共振する虞がある。インクの粘度のばらつきによって異なる状態信号VSを出力するようにすれば、状態信号VSに応じて動作モードを切り替えることによって、インクの粘度のばらつきによる振動板73が共振も抑制できる。
また、状態信号VSに応じて、連続印加時間の閾値を変更または連続印加時間をリセットするようにしてもよい。上述したように圧力室SC内や液体貯留室SR内の気泡量やインクの粘度のばらつきによってもイナータンスが変わるので、このような液体吐出ヘッド26の状態を示す状態信号VSに応じて、連続印加時間の閾値を変更または連続印加時間をリセットすることができる。これによれば、状態信号VSに応じて動作モードを切り替えるタイミングを変えることができるので、振動板73や圧電素子74のクラックの発生を抑制できる。したがって、気泡量やインクの粘度のばらつきなどに関わらず、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
以上では、状態信号VS(気泡やインクの粘度のばらつき)に応じて、異なる駆動波形でインクを吐出させる場合を例示したが、さらに使用者が選択できるモードを制限するようにしてもよい。例えば図2に示す第2端子P2からの状態信号VSに応じて、表示部62に表示される動作モードの選択ボタンを変更することができる。このような動作モードとしては、例えば高画質モードと高速モード、補完印刷ありのモードと補完印刷なしのモードなどが挙げられる。例えば状態信号VSが所定の信号である場合(気泡なしの場合)は、一方のモードを表示し、状態信号が所定の信号でない場合(気泡ありの場合)は、他方のモードを表示する。動作モードによって使用される駆動波形が異なるので、振動板73の共振周波数が変動しても、振動板が共振しないようにすることができる。
また、上述したように、駆動波形の連続印加時間が長いほど液体吐出ヘッド26の温度が上昇する。このとき、インクの粘度が低下するだけではなく、液体吐出ヘッド26の圧力室SC内などの気泡が大きくなることによっても振動板73の共振周波数が変動する。したがって、このような温度変化も考慮して、圧電素子74への駆動波形の連続印加時間の閾値を設定するようにしてもよい。なお、ノズルNのメンテナンス処理として行われる液体吐出ヘッド26のフラッシング動作などのように、一時的にインクの排出量が多くなる場合には、圧力室SC内のインクが低温の新たなインクに置き換わり易いので、液体吐出ヘッド26の温度の上昇が緩和される。したがって、このような場合の駆動波形を印加する時間は、駆動波形の連続印加時間から減算するようにしてもよい。
上記実施形態の液体吐出装置10は、液体吐出ヘッド26をX方向に移動しながら行うシリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ以上75インチ以下であり、シリアル印刷が可能な幅として、24インチ、36インチ、44インチ、64インチのいずれかの媒体12に対応している。このような構成によれば、シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ以上75インチ以下の場合に振動板73の共振によるクラックの発生を効果的に抑制できる。さらに、シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ以上75インチ以下であるから、駆動信号等が伝搬する信号線の全長が1m〜3m程度になり得るため、シリアル印刷が可能な最大幅が、75インチ以上の場合に比較して、信号線のインピーダンスやインダクタンスを低減できる。したがって、駆動信号等のオーバーシュートやアンダーシュートによって故障や誤動作を起こすことを抑制できる。なお、シリアル印刷が可能な最大幅や媒体12の大きさは、上述した場合に限られない。
また、上記実施形態の液体吐出ヘッド26は、30kHz以上の周波数の駆動波形でインクを吐出する。このように、周波数の高い30kHz以上の駆動波形でインクを吐出することによって、高速で印刷することができ、振動板73の共振周波数が30kHz以上で発生する場合でも、振動板73が共振しないようにすることができる。したがって、駆動波形の周波数が30kHz以上となるような高速印刷の場合にも、気泡の有無に関わらず、安定したインクの吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。なお、駆動波形の周波数は、上述した場合に限られない。
また、上記実施形態の第1モードの駆動波形と第2モードの駆動波形は、データテーブルC(記憶装置203)に自由に記憶できる。駆動波形を記憶するための液体吐出装置10の動作方法は、第1モードの駆動波形をデータテーブルCに記憶する第1工程と、第2モードの駆動波形をデータテーブルCに記憶する第2工程とを有する。これによれば、第1モードの駆動波形と第2モードの駆動波形をデータテーブルCに自由に記憶することができるので、使い勝手がよい。また、第1モードと第2モードにおいて、データテーブルCに記憶された駆動波形でインクを吐出させることができるので、ダウンタイムの発生を抑制しつつ、使用者の好みに応じた印刷が可能となる。
<変形例>
以上に例示した態様および実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示や上述の態様から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)上述した実施形態において、判定部52が圧力室SC内の気泡の有無または気泡量を判定する場合を例示したが、これに限られず、液体吐出ヘッド26のうちインクが充填される内部空間、例えば液体貯留室SR内の気泡の有無または気泡量を判定するようにしてもよい。例えば液体貯留室SRが形成される支持体75などに圧電素子74を設け、その圧電素子74の残留振動の周期または振幅を状態信号VSとすることによって、液体貯留室SR内の気泡の有無または気泡量を判定できる。このような液体貯留室SR内の気泡の有無または気泡量によっても、振動板73の共振周波数が変動する。このため、液体貯留室SR内の気泡の有無または気泡量に応じて、駆動波形を変えてインクを吐出することによって、気泡の有無に関わらず、安定した液体の吐出を続けることができ、ダウンタイムの発生を抑制できる。
なお、液体貯留室SRの圧電素子74と圧力室SCの圧電素子74との残留振動の周期または振幅によって、気泡の位置も判定できる。したがって、気泡の位置に応じて、異なる駆動波形が圧電素子74に印加されるようにすることも可能である。例えば液体貯留室SR内に気泡がある際に、複数の圧力室SCのうちのどの圧力室SCに近い位置に気泡があるかについても判定可能である。液体貯留室SR内に気泡がある位置に近い圧力室SCの圧電素子74ほど、振動板73の共振周波数が変動し易い。したがって、近い圧力室SCの圧電素子74を第2モードで駆動するということも可能である。このような構成によれば、気泡の位置によって振動板73の共振周波数が変わったとしても、振動板73の共振によるクラックの発生を抑制できる。
(2)上述した実施形態では、液体吐出ヘッド26において、インクが充填される内部空間内(圧力室SC内や液体貯留室SR内など)に気泡があるか否かを判定するための状態信号VSとして、残留振動を用いた場合を例示したが、これに限られない。例えば液体吐出ヘッド26において、インクの流路中に設けられた気泡室の液面を検出するセンサーで気泡の有無や気泡量を判定することもできる。また液体吐出ヘッド26において、インクを循環させる場合に、その循環流速や非循環時間から、気泡の有無や気泡量を推定することもできる。
(3)上述した実施形態では、液体吐出ヘッド26を搭載したキャリッジ18をX方向に沿って反復的に往復させるシリアルヘッドを例示したが、液体吐出ヘッド26を媒体12の全幅にわたり配列したラインヘッドにも本発明を適用可能である。
(4)上述した実施形態では、圧力室に機械的な振動を付与する圧電素子を利用した圧電方式の液体吐出ヘッド26を例示したが、加熱により圧力室の内部に気泡を発生させる発熱素子を利用した熱方式の液体吐出ヘッドを採用することも可能である。
(5)上述した実施形態で例示した液体吐出装置10は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置やコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体吐出装置10の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を吐出する液体吐出装置は、液晶表示装置のカラーフィルターや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等を形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を吐出する液体吐出装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。また、液体の一種として生体有機物の溶液を吐出するチップ製造装置としても利用される。
10…液体吐出装置、11…駆動制御回路、12…媒体、14…液体容器、18…キャリッジ、20…制御ユニット、202…制御装置、203…記憶装置、21…制御回路、22…搬送機構、24…キャリッジ、26…液体吐出ヘッド、260…吐出面、262…ヘッド駆動回路、264…液体吐出部、266…吐出部、30…メンテナンスユニット、32…キャッピング機構、322…キャップ、34…廃液タンク、40…駆動信号生成部、50…制御部、52…判定部、54…計時部、60…操作パネル、62…表示部、71…流路基板、712…開口部、714…分岐流路、716…連通流路、72…圧力室基板、722…開口部、73…振動板、74…圧電素子、742…第1電極、744…圧電体、746…第2電極、75…支持体、754…導入流路、76…ノズル板、a…第1閾値、b…第2閾値、t…連続印加時間、C…データテーブル、COM…駆動波形信号、COM1…第1駆動波形信号、COM2…第2駆動波形信号、G…印刷データ、H1、H2…非印字領域、N…ノズル、P1…第1端子、P2…第2端子、P3…第3端子、SC…圧力室、SC…第1圧力室、SC…第2圧力室、SI…選択信号、SI1、SI11…第1選択信号、SI2、SI21…第2選択信号、SI31…第3選択信号、SR…液体貯留室、T…周期、V…駆動信号、V1…第1駆動信号、V2…第2駆動信号、VL、VH、VH’…電位、VM…基準電位、VS…状態信号、W 駆動波形、W1、W11、W12、W13…駆動波形、W2、W21、W22、W23…駆動波形。

Claims (20)

  1. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動波形信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動波形信号と第2駆動波形信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子と、圧力室と、前記圧力室と前記駆動素子との間に配置されて前記内部空間の壁面を構成し、前記駆動素子によって振動する振動板とを備え、
    前記異なる駆動波形は、前記振動板の共振の有無が切り替わる波形である駆動制御回路
  2. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路であって、前記駆動波形信号から選択された駆動波形を有する駆動信号を前記駆動素子に出力するヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動信号と第2駆動信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子と、圧力室と、前記圧力室と前記駆動素子との間に配置されて前記内部空間の壁面を構成し、前記駆動素子によって振動する振動板とを備え、
    前記異なる駆動波形は、前記振動板の共振の有無が切り替わる波形である駆動制御回路
  3. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号と、前記駆動素子に印加する駆動波形を前記駆動波形信号から選択するための選択信号とが入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記選択信号は、異なる駆動波形を選択するための第1選択信号と第2選択信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子と、圧力室と、前記圧力室と前記駆動素子との間に配置されて前記内部空間の壁面を構成し、前記駆動素子によって振動する振動板とを備え、
    前記異なる駆動波形は、前記振動板の共振の有無が切り替わる波形である駆動制御回路
  4. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動波形信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動波形信号と第2駆動波形信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    前記液体吐出装置は、前記液体吐出装置の動作モードを表示する表示部を備え、
    前記液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、前記表示部に表示する前記動作モードを変更する駆動制御回路
  5. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路であって、前記駆動波形信号から選択された駆動波形を有する駆動信号を前記駆動素子に出力するヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動信号と第2駆動信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    前記液体吐出装置は、前記液体吐出装置の動作モードを表示する表示部を備え、
    前記液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、前記表示部に表示する前記動作モードを変更する駆動制御回路
  6. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号と、前記駆動素子に印加する駆動波形を前記駆動波形信号から選択するための選択信号とが入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記選択信号は、異なる駆動波形を選択するための第1選択信号と第2選択信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    前記液体吐出装置は、前記液体吐出装置の動作モードを表示する表示部を備え、
    前記液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、前記表示部に表示する前記動作モードを変更する駆動制御回路
  7. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動波形信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動波形信号と第2駆動波形信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    媒体に対向しない領域に前記液体吐出ヘッドがある場合に、前記駆動波形の連続印加時間をリセットする駆動制御回路
  8. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路であって、前記駆動波形信号から選択された駆動波形を有する駆動信号を前記駆動素子に出力するヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動信号と第2駆動信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    媒体に対向しない領域に前記液体吐出ヘッドがある場合に、前記駆動波形の連続印加時間をリセットする駆動制御回路
  9. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号と、前記駆動素子に印加する駆動波形を前記駆動波形信号から選択するための選択信号とが入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記選択信号は、異なる駆動波形を選択するための第1選択信号と第2選択信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    媒体に対向しない領域に前記液体吐出ヘッドがある場合に、前記駆動波形の連続印加時間をリセットする駆動制御回路
  10. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動波形信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動波形信号と第2駆動波形信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動波形信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    媒体の切り替えにより、前記駆動波形の連続印加時間をリセットする駆動制御回路
  11. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号が入力されるヘッド駆動回路であって、前記駆動波形信号から選択された駆動波形を有する駆動信号を前記駆動素子に出力するヘッド駆動回路を備え、
    前記駆動信号は、異なる駆動波形を有する第1駆動信号と第2駆動信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1駆動信号によって前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2駆動信号によって前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    媒体の切り替えにより、前記駆動波形の連続印加時間をリセットする駆動制御回路
  12. 液体が充填される内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の駆動制御回路であって、
    前記液体吐出ヘッドは、前記駆動素子を駆動するための複数の駆動波形を有する駆動波形信号と、前記駆動素子に印加する駆動波形を前記駆動波形信号から選択するための選択信号とが入力されるヘッド駆動回路を備え、
    前記選択信号は、異なる駆動波形を選択するための第1選択信号と第2選択信号を含み、
    前記駆動制御回路は、
    前記第1選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第1モードと、前記第2選択信号によって選択された駆動波形で前記液体の吐出を行う第2モードとを切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替える駆動制御回路であって、
    媒体の切り替えにより、前記駆動波形の連続印加時間をリセットする駆動制御回路
  13. 前記異なる駆動波形は、電圧信号の波形であり、波形の傾き、電位の最大値、電位の最小値、波形の振幅、波形の周波数の少なくとも1つ以上が異なる請求項1から請求項12の何れかに記載の駆動制御回路。
  14. 前記液体吐出ヘッドには、前記圧力室が複数配列され、
    前記複数の圧力室には、互いに隣り合う第1圧力室と第2圧力室が含まれ、
    前記第1圧力室の駆動素子の動作モードに応じて、前記第2圧力室の駆動素子の駆動の有無を切り替える請求項1から請求項3の何れかに記載の駆動制御回路。
  15. 前記液体吐出ヘッドには、前記圧力室が複数配列され、
    前記複数の圧力室には、互いに隣り合う第1圧力室と第2圧力室が含まれ、
    前記第1圧力室の駆動素子の駆動の有無に応じて、前記第2圧力室の駆動素子の動作モードを切り替える請求項1から請求項3の何れかに記載の駆動制御回路。
  16. 前記液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、前記駆動素子の動作モードを切り替える請求項1から請求項3の何れかに記載の駆動制御回路。
  17. 前記液体吐出ヘッドの状態を示す状態信号に応じて、前記連続印加時間の閾値を変更または前記連続印加時間をリセットする請求項1から請求項3、または、請求項14の何れかに記載の駆動制御回路。
  18. 駆動素子と、圧力室と、前記圧力室と前記駆動素子との間に配置されて内部空間の壁面を構成し、前記駆動素子によって振動する振動板とを備え、液体が充填される前記内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記駆動素子に駆動波形を印加する駆動制御回路と、を備え、
    第1駆動波形を前記駆動素子に印加する第1モードと、前記第1駆動波形とは異なる第
    2駆動波形を前記駆動素子に印加する第2モードと、を切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替えて前記液体の吐出を行う液体吐出装置であって、
    前記第2駆動波形は、前記振動板の共振の有無が切り替わる波形である液体吐出装置

  19. 駆動素子と、圧力室と、前記圧力室と前記駆動素子との間に配置されて内部空間の壁面を構成し、前記駆動素子によって振動する振動板とを備え、
    液体が充填される前記内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、
    第1駆動波形を前記駆動素子に印加する第1モードと、前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を前記駆動素子に印加する第2モードと、を切り替え可能であり、
    前記第1モードによる駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記第2モードに切り替えて前記液体の吐出を行い、
    前記第2駆動波形は、前記振動板の共振の有無が切り替わる波形である液体吐出ヘッド。
  20. 液体吐出装置の駆動方法であって、
    前記液体吐出装置は、
    駆動素子と、圧力室と、前記圧力室と前記駆動素子との間に配置されて内部空間の壁面を構成し、前記駆動素子によって振動する振動板とを備え、液体が充填される前記内部空間の圧力を駆動素子によって変動することで前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記駆動素子に駆動波形を印加する駆動制御回路と、を備え、
    第1駆動波形を前記駆動素子に印加する第1モードにより、前記液体の吐出を行い、
    前記第1モードによる前記第1駆動波形の連続印加時間が閾値以上になった場合に、前記振動板の共振の有無が切り替わる、前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を前記駆動素子に印加する第2モードに切り替えて前記液体の吐出を行う液体吐出装置の駆動方法。
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