JP5140740B2 - 縫製手袋 - Google Patents

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Description

この発明は、指袋を予め掌側へ屈曲させた状態に縫製した縫製手袋に関するものである。
例えば、スキー用やオートバイ用等の比較的厚手の手袋においては、図21に示すように、予め指袋204を掌側(指平側)へ屈曲させておくと、スキーのストックやオートバイのハンドルグリップ等を握持するときに手指の曲げ力が少なくて済むので、グリップがし易くなる。なお、予め掌側へ屈曲させる指袋204は、主として小指から人差し指の4本であるが、親指袋も掌側へ屈曲させたものもある。
ところで、図21に示す縫製手袋においては、指袋(小指から人差し指までの4本の指袋)204を予め掌側へ屈曲させるのに、図22および図23に示すように、手指の左右側面を被覆するマチ材205,205を使用して各指袋204を掌側へ屈曲させている。
すなわち、各指袋(親指袋を除く)204は、図22に示すように、指平材212と、指甲材222と、左右2枚のマチ材205とを使用し、各材212,222,205の幅方向端縁同士を縫合することにより、図23に示すように、袋状に縫製されるが、マチ材205,205として湾曲形状に裁断したものを使用することにより、各指袋(親指袋を除く)204を図21のように掌側へ屈曲させている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、図21に示す縫製手袋では、小指から人差し指までの各指袋204をそれぞれ予め掌側へ屈曲させているが、マチ材205,205を使用したものでは、図23に示すように、指平材212の左右端縁とマチ材205,205の一端縁とを縫合した縫合部(縫い目線)L,Lが指袋204の全長に亘って形成される。この縫合部L,Lは、各材212,205の端縁を内側に向けた状態でその端縁同士を糸で縫合したものであるから、曲げ抵抗が大きくなるとともに、指袋204内の指平材212の両側にそれぞれ凸筋部が形成されることになる。
このように、図21〜図23に示す縫製手袋は、マチ材205,205を使用することにより予め指袋204を掌側へ屈曲させておくことができるものの、指平材212の両側に縫合部L,Lが形成されるので、この縫製手袋を装着して物品(グリップ)を握ったときに指平材212の両側の縫合部L,Lが手指と物品(グリップ)との間に介在して違和感を感じるとともに、縫合部L,Lが曲げ抵抗となって各指袋204を曲げにくくする要因となっている。
上記したように、マチ材205を使用する場合、指袋204を大きく曲げることができる限界があるので、マチ材205の生地を柔らかな薄手にして指袋204を大きく曲げることができるようにすると、マチ材205が柔らかくて薄手のため、マチ材205が伸び、ゆがみ、ねじれて意図した立体形状にできなくなる。
そこで、図24(a)に示すように、各手指の2つの関節〔第1関節(指先側の関節)と第2関節(指下側の関節)〕に対応する位置の左右両側縁の各一部(0.5mm〜1mm程度)を残して略楕円孔315を打抜き形成した指平材312とすることが提案されている。
すなわち、図24(a)は指平材312を展張させた状態を示しているが、この指平材312には手指の平面被覆部313とその左右に手指の側面被覆部314,314とが一体に裁断されている。この展張状態から図24(b)に示すように、指平材312を幅方向にU型に湾曲させるとともに、略楕円孔315,315の対向する凹弧状端縁315a,315b同士を凹弧状端縁315a,315bに沿って相互に縫合する。なお、凹弧状端縁315a,315bは、それぞれ指袋内に向けて折り返した状態でその先端部同士を縫合する。このように略楕円孔315の凹弧状端縁315a,315b同士を縫合すると、略楕円孔315部分が引き寄せられることにより、凹弧状端縁315a,315bの縫合部M,Mで指平材312が掌側(指平側)へ屈曲するようになる。
そして、図24(b)の状態から図24(c)に示すように、指平材312の左右端縁と指甲材322の左右端縁とを縫合する(縫合部N,N)ことにより、指袋304の形状に縫製できる。なお、各縫合部M,Nは、各生地の裏側から縫合する。また、手平材と手甲材のその他の部分および親指袋材は、それぞれ従来から行われている常法により縫合して、図21に示すような手袋に縫製する(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
この図24に示す指袋304を有した縫製手袋は、指平材312の両側に縫合部が形成されないので、この縫製手袋を装着して物品(グリップ)を握ったときに手指と物品との間に縫合部が介在しなくなるとともに、指袋304の曲げ抵抗が少なくなって各指袋304が曲げ易くなる。また、縫合部Mは、折り曲げた手指の関節の部分に埋没するので、気にならなくなる。
図24に示した指袋304の場合、作業性を考慮して指平材312を略楕円孔15の左右部分で3つに分割して縫合したり、袋縫い、重ね式ピケ縫いなどにすることもある。
実用新案登録第3122530号公報 特開2009−30216号公報
図24に示す縫製手袋は各指袋304の曲げ抵抗が少なくなって各指袋304を容易に曲げることができるものの、指袋304を予め掌側へもっと大きく(深く)屈曲させておき、手指をもっと大きく容易に曲げることができるようにできないかとの要望がある。この要望に応えるためには、図24における略楕円孔315の深さを大きく(深く)することが考えられる。
しかしながら、図24における略楕円孔315の深さを大きく(深く)した場合、指袋304を予め掌側へ大きく屈曲させておくことができるものの、略楕円孔315の凹弧状端縁315a,315b同士を縫合した縫合部M,Mが手指の関節に沿わなくなって手指の関節と縫合部M,Mとの間に大きな隙間ができたり、ミシンによる縫製が困難で、指袋304にゆがみ、ねじれが発生する。このように縫合部M,Mが手指の関節に沿わなかったり、指袋304にゆがみ、ねじれが発生すると、装着時に縫合部M,Mが手指の関節の左右に当たり、装着しづらくなり、また、使用(把持)時に縫合部M,Mが手指の関節に沿わないために違和感を感じる。
この発明は、上記した不都合を解消するためになされたもので、違和感なく装着して使用することができるとともに、手指を大きく(深く)曲げることのできる縫製手袋を提供するものである。
この発明は、手指の甲面を被覆する指甲材と、前記手指の平面および左右側面をそれぞれ被覆する幅を有した指平材とを縫製して指袋とするとともに、前記指袋を掌側へ屈曲させた縫製手袋である。
前記指平材を、前記手指の関節に対応する位置で複数、例えば、3つの分割指平材に分割する。
前記各分割指平材の分割部端縁を、前記手指の左側面に対応する左側面被覆部と前記手指の平面に対応する平面被覆部と前記手指の右側面に対応する右側面被覆部とにわたって、前記手指の関節と平行な前記平面被覆部の直線部縁の左右に傾斜直線部縁が連なる凹状の切り込み縁とする。
そして、前記各分割指平材を前記切り込み縁に沿って所定の幅でお互いに重ね相互に縫合することにより、前記指甲材を含む前記指袋全体を前記掌側へ向けて屈曲させる。
また、この発明は、手指の甲面を被覆する指甲材と、前記手指の平面および左右側面をそれぞれ被覆する幅を有した指平材とを縫製して指袋とするとともに、前記指袋を掌側へ屈曲させた縫製手袋である。
前記指平材の前記手指の関節に対応する位置に、前記指平材の左右両側縁の各一部を残して前記手指の左側面に対応する左側面被覆部と前記手指の平面に対応する平面被覆部と前記手指の右側面に対応する右側面被覆部とにわたって、前記手指の関節と平行な前記平面被覆部の直線部の左右に傾斜直線部が連なる曲線が対向配置された形状の孔を設ける。
そして、孔の対向する対向縁同士をその対向縁に沿って所定の幅でお互いに重ね相互に縫合することにより、前記指甲材を含む前記指袋全体を前記掌側へ向けて屈曲させる。
この発明によれば、各分割指平材を切り込み縁に沿って相互に縫合することにより、指甲材を含む指袋全体を掌側へ向けて屈曲させたので、また、孔の対向する対向縁同士をその対向縁に沿って相互に縫合することにより、指甲材を含む指袋全体を掌側へ向けて屈曲させたので、指袋の手指の関節に対応する部分の空間が左右の傾斜直線部縁または傾斜直線部の縁によって急激に立ち上がるとともに、手指の挿入方向に直交する方向の空間的な広さ(長さ)を直線部縁または直線部の縁によって十分に確保できることにより、縫合部が手指の関節の左右に当たらなくなって違和感なく装着できるとともに、使用時に縫合部が手指の関節に沿って手指の関節と縫合部との間の隙間が小さくなり、縫合部が折り曲げた手指の関節の部分に埋没することにより、違和感なく手指を大きく(深く)曲げることができる。
この発明の第1実施例の縫製手袋を親指袋側から見た側面図である。 図1のII−II線による拡大断面図である。 図1の指袋における長手方向の断面図である。 図1の指袋における長手方向の断面図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋に使用する手平材および親指袋材の平面図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋に使用する手甲材の平面図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における切り込み縁の構成を示す説明図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における指袋部分の縫製方法を示す説明図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における分割指平材の縫製方法を示す説明図である。 手指の折り曲げ過程および折り曲げ状態を示す説明図である。 縫い目および糸数を示す説明図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における縫い合わせの例を示す説明図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における縫い合わせの他の例を示す説明図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における縫い合わせのさらに他の例を示す説明図である。 図12に示した縫い合わせの作用を示す説明図である。 この発明の第2実施例の縫製手袋の指袋における長手方向の断面図である。 この発明の第2実施例の縫製手袋に使用する手平材および手甲材の平面図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における切り込み縁形状の変形例を示す説明図である。 この発明の第1実施例の縫製手袋における切り込み縁形状の他の変形例を示す説明図である。 この発明をオートバイ用手袋に適用した一例を示す斜視図である。 従来の縫製手袋の一例を親指袋側から見た側面図である。 図21に示した縫製手袋の指袋部分に使用される指袋材料の分解斜視図である。 図21のXXIII−XXIII線による拡大断面図である。 従来の縫製手袋の他の例の指袋部分における縫製方法を示す説明図である。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
この発明の第1実施例の縫製手袋は、図1に示すように、手平材1と、手甲材2と、親指袋材3とで縫製されている。すなわち、第1実施例の縫製手袋は、図5および図6に示す手平材1と、手甲材2と、親指袋材3とで図1に示すように縫製されている。
これらの生地(手平材1、手甲材2、親指袋材3)には、主として皮革または合成皮革が使用されている。なお、この発明の縫製手袋は、主としてスキー用やオートバイ用等の比較的厚手で、かつ使用時にグリップを握持するものに好適であるが、ゴルフ用やバッティング用等の比較的薄手のものにも使用可能である。
図5および図6には、手平材1と手甲材2と親指袋材3における裁断状態の平面図を示している。手平材1は、掌部11と、人差し指用の指平材12(12A)と、中指用の指平材12(12B)と、薬指用の指平材12(12C)と、小指用の指平材12(12D)とを別裁断している。また、手甲材2は、掌部21に小指から人差し指までの4本の指甲材22を一体裁断している。
4つの指平材12は、図7に示す中指用指平材12(12B)のように、それぞれ手指の平面(ひらめん)と左右各側面を被覆し得る幅を有している。すなわち、各指平材12は、手指の平面に対応する平面被覆部13の左右にそれぞれ手指の左右側面に対応する側面被覆部14,14を有する幅で裁断されている。そして、4つの指平材12は、図5および図7に示すように、手指の関節(第1関節および第2関節)に対応する位置で、末節用(第1関節よりも指先用)、中節用(第1関節と第2関節との間用)、基節用(第2関節よりも掌側用)の3つの分割指平材12X,12Y,12Zに分割されている。
そして、各分割指平材12X,12Y,12Zの分割部端縁は、手指の左側面に対応する左の側面被覆部14と手指の平面に対応する平面被覆部13と手指の右側面に対応する右の側面被覆部14とにわたって、手指の関節と平行な平面被覆部13の直線部縁15a2(15b2)の左右に傾斜直線部縁15a1,15a3(15b1,15b3)が連なる凹状の切り込み縁15a(15b)とされ、傾斜直線部縁15a1,15b1同士が対向し、直線部縁15a2,15b2同士が対向するとともに、傾斜直線部縁15a3,15b3同士が対向している。すなわち、各切り込み縁15a,15bは、3直線によって等脚台形状(底辺は開放している。)を形成している。
なお、図5における各指平材12の平面被覆部13、側面被覆部14、切り込み縁15a,15b、傾斜直線部縁15a1,15a3,15b1,15b3、直線部縁15a2,15b2は、図7における符号の付与の仕方と同じであるので、符号の付記は省略してある。
そして、各関節部分に対応する各切り込み縁15a,15bの深さ(高さ)dは、図10に示すように、人差し指を伸ばしている状態〔図10(a)〕から人差し指を折り曲げた〔図10(b)〕後、再度人差し指を伸ばした状態〔図10(c)〕にすると分かるように、第1関節部分は90度を少し超える位まで曲がり、第2関節部分は90度を超えて120度位まで曲がるので、指下側の切り込み縁15a,15b(第2関節部分)の深さdの合計(d3+d4)(図7参照)が、指先側の切り込み縁15a,15b(第1関節部分)の深さdの合計(d1+d2)(図7参照)よりも大きくなっている。
また、対向する切り込み縁15aの深さ(高さ)dと切り込み縁15bの深さ(高さ)dとは、ピケ縫いの場合、重ねたときに上側(表側)になる分割指平材の切り込み縁の長さの方が下側になる(裏側)になる分割指平材の切り込み縁の長さよりも長くなるので、上側に重ねる分割指平材の切り込み縁の深さdが深くなっている。すなわち、例えば図7に示すように、分割指平材12Xにおける切り込み縁15aの深さd1は、分割指平材12Yにおける切り込み縁15bの深さd2よりも浅くなっている。また、分割指平材12Yにおける切り込み縁15aの深さd3は、分割指平材12Zにおける切り込み縁15bの深さd4よりも浅くなっている。
また、内縫いの場合、対向する切り込み縁15aの深さdと切り込み縁15bの深さdは同じになる。
なお、ゴルフ、スキー、オートバイ、自転車などのスポーツによって手指の動きが異なるので、目的とするスポーツの手指の動きに沿ったカーブを指袋4に切り込み縁15a,15bで付けることができる。これは、指部と本体とが独立していることによって可能になる。
この第1実施例の縫製手袋は、指袋4部分を図8(a)〜(c)に示すようにして縫製する。
まず、図8(a)に示す展開状態の2つの分割指平材12X,12Yを、図9(a)に示すように、末節用の分割指平材12Xにおける左側の側面被覆部14の切り込み縁15a(傾斜直線部縁15a1)の上に中節用の分割指平材12Yにおける左側の側面被覆部14の切り込み縁15b(傾斜直線部縁15b1)を重ね、切り込み縁15a,15b同士を傾斜直線部縁15a1,15b1に沿って、例えば直線状に相互に縫合する。
次に、図9(b)に示すように、末節用の分割指平材12Xにおける平面被覆部13の切り込み縁15a(直線部縁15a2)の上に中節用の分割指平材12Yにおける平面被覆部13の切り込み縁15b(直線部縁15b2)を重ね、切り込み縁15a,15b同士を直線部縁15a2,15b2に沿って直線状に相互に縫合する。
さらに、図9(c)に示すように、末節用の分割指平材12Xにおける右側の側面被覆部14の切り込み縁15a(傾斜直線部縁15a3)の上に中節用の分割指平材12Yにおける右側の側面被覆部14の切り込み縁15b(傾斜直線部縁15b3)を重ね、切り込み縁15a,15b同士を傾斜直線部縁15a3,15b3に沿って直線状に相互に縫合する(ピケ縫い;図3(a)参照)。なお、図9(a)〜(c)における破線L1は、縫合糸を示している。
同様にして、中節用の分割指平材12Yにおける左側の側面被覆部14の切り込み縁15a(傾斜直線部縁15a1)の上に基節用の分割指平材12Zにおける左側の側面被覆部14の切り込み縁15b(傾斜直線部縁15b1)を重ね、切り込み縁15a,15b同士を傾斜直線部縁15a1,15b1に沿って相互に縫合する。
次に、中節用の分割指平材12Yにおける平面被覆部13の切り込み縁15a(直線部縁15a2)の上に基節用の分割指平材12Zにおける平面被覆部13の切り込み縁15b(直線部縁15b2)を重ね、切り込み縁15a,15b同士を直線部縁15a2,15b2に沿って相互に縫合する。
さらに、中節用の分割指平材12Yにおける右側の側面被覆部14の切り込み縁15a(傾斜直線部縁15a3)の上に基節用の分割指平材12Zにおける右側の側面被覆部14の切り込み縁15b(傾斜直線部縁15b3)を重ね、切り込み縁15a,15b同士を傾斜直線部縁15a3,15b3に沿って相互に縫合する(ピケ縫い)。
このように分割指平材12X、12Y,12Zを縫合すると、凹状の切り込み部分が引き寄せられることにより、図8(b)に示すように、縫合部M2,M2で指平材12が掌側(指平側)へ屈曲するようになる。
そして、図8(b)の状態から図8(c)に示すように、指平材12の左右各端縁と指甲材22の左右各端縁とを縫合する(縫合部N2,N2)ことにより、指袋4の形状に縫製できる。なお、縫合部N2は、各生地の裏側から縫合する(内縫い)。また、手平材と手甲材のその他の部分および親指袋材は、それぞれ従来から行われている常法により縫合して、縫製手袋とする。
この図8に示す指袋4を有した縫製手袋は、図2に示すように、指平材12の両側に縫合部が形成されないので、この縫製手袋を装着して物品(グリップ)を握ったときに指Fと物品との間に縫合部が介在しなくなるとともに、指袋4の曲げ抵抗が少なくなって各指袋4が曲げ易くなるとともに、曲げ力が少なくて済むようになる。
また、指袋4の指Fの関節Faに対応する部分の空間が左右の傾斜直線部縁15a1,15a3,15b1,15b3によって急激に立ち上がるとともに、指Fの挿入方向に直交する方向の空間的な広さ(長さ)を直線部縁15a2,15b2によって十分に確保できることにより、縫合部M2が指Fの関節Faの左右に当たらなくなって違和感なく装着できるとともに、使用時に縫合部M2が指Fの関節Faに沿って指Fの関節Faと縫合部M2との間の隙間が小さくなり、縫合部M2が折り曲げた指Fの関節Faの部分に埋没することにより、違和感なく指Fを大きく(深く)曲げることができる。
また、図24に示すような楕円の円弧状の凹部を用いて、指袋を掌側へ予め屈曲させた縫製手袋(常態で、すなわち何ら外力が加わっていない状態で、指袋が掌側へ屈曲している縫製手袋)を製造する場合において、屈曲の度合いを大きくしようとすると、楕円の円弧状の凹部の深さを深くしなければならない。
楕円の円弧状の凹部の深さを深くして、各指平材の各凹部をお互いに縫い合わせた縫製手袋を形成し、この縫製手袋を装着すると、指の関節部分と各凹部との間に大きな隙間があいてしまい、装着者が違和感を抱くおそれがある。また、予め屈曲している指袋を直線状に延ばそうとしても十分に延びない場合がある。
これに対して、この発明の縫製手袋では、図7等に示すように、各指平材の凹部が等脚台形状に形成されており、各指平材の等脚台形状の各凹部同士をお互いに縫い合わせて縫製手袋を形成している。これにより、お互いに縫い合わされた、各指平材の等脚台形状の各凹部における上底同士の部位は、直線状になっている。さらに、指を曲げたときに、指の腹の関節部はほぼ直線状になる。
また、この発明の縫製手袋を装着者が装着した場合、等脚台形状の上底が指の腹の関節部に対向し、等脚台形状の各斜辺が指の側部の関節部に対向する。
このように、お互いに縫い合わされた各上底同士の部位と、指を曲げたときにおける指の腹の関節部との形態が、従来の縫製手袋の場合よりもお互いに近接するので、この発明の縫製手袋を装着者が装着したときに、指の関節部分と各凹部における縫製部との間に大きな隙間があくことを防止することができ、装着者が違和感を抱くおそれを回避することができる。また、予め屈曲している指袋を直線状に延ばそうとしたときに、指袋を十分に延ばすことができる。
また、各切り込み縁15a,15bが3直線によって形成されたり、各切り込み縁15a,15bが等脚台形状であるので、切り込み縁15a,15bの角を目印に分割指平材12X,12Y,12Zの縁を重ねることができるととともに、切り込み縁15a,15bの縫合部分が直線状になることにより、切り込み縁15a,15bの縫合を容易に行うことができ、品質の均一化を図ることができるとともに、不良品を減少させて歩留まりを向上させることができる。
次に、分割指平材12X,12Y,12Z同士の縫合についてさらに説明する。
図3(a)に示す指袋4を指平側から見ると、図12に示すように、末節用の分割指平材12Xの上に中節用の分割指平材12Yを重ね合わせることによって構成された重ね合わせ部Kを含む領域が、糸Sにより鋸の歯のようなジグザグ状に縫い合わされている。
例えば、図12(a)は指先に存在する重ね合わせ部Kのみを、図12(b)は末節用の分割指平材12Xと重ね合わせ部Kを、図12(c)は重ね合わせ部Kと中節用の分割指平材12Yを、図12(d)は末節用の分割指平材12Xと重ね合わせ部Kと中節用の分割指平材12Yを、糸Sにより鋸の歯のようなジグザグ状に縫い合わせた場合を示す。
また、縫い目の数は、図11に示すように、一定ではなく、縫製手袋がどの用途に用いられるか等を考慮して決定される。
図11(a)は糸Sを縫い合わせることにより構成された平行運動機構の、例えば傾斜部分S1の縫い目が2つの場合、図11(b)は同様の場合に縫い目が3つの場合、図11(c)は同様の場合に縫い目が4つの場合をそれぞれ示す。
そして、糸Sの本数は、例えば図11(d)に示すように、1本の糸Sだけでなく、2本の糸Sを用い、これにより、糸Sで縫い合わせられる重ね合わせ部Kを含む領域を補強するのが、好ましい。
図13は図3(b)に示す指袋4を手平側から見た図であり、中節用の分割指平材12Yの上に末節用の分割指平材12Xを重ね合わせることによって構成された重ね合わせ部Kを含む領域が、糸Sにより鋸の歯のようなジグザグ状に縫い合わせられている。
同様に、例えば、図13(a)は重ね合わせ部Kのみを、図13(b)は末節用の分割指平材12Xと重ね合わせ部Kを、図13(c)は重ね合わせ部Kと中節用の分割指平材12Yを、図13(d)は末節用の分割指平材12Xと重ね合わせ部Kと中節用の分割指平材12Yを、糸Sにより鋸の歯のようなジグザグ状に縫い合わせた場合を示す。
そして、図13の場合も、縫い目の数は、同様に一定ではなく(図11)、この発明の縫製手袋がどの用途に用いられるか等を考慮して決定され〔図11(a)〜図11(c)〕、縫い合わせる糸Sの本数も例えば2本であって〔図11(d)〕、糸Sで縫い合わせる重ね合わせ部Kを含む領域を補強することが好ましい。
上記の図12(b)、図12(d)、図13(c)および図13(d)のように縫い合わせると、上側(表側)になる分割指平材12X,12Yの縁が捲れあがるのを防止することができる。
図14は縫い合わせのさらに他の例を示す図である。
図12、図13に示されるジグザグ状の縫い合わせ方式が波型であるとすれば、図14(a)は台形型であり、図14(b)は矩形型である。
従来の縫い合わせ方式が水平方向(直線状に縁に沿う方向、関節と平行な方向)の直線部分のみの直線型とすれば、図14(a)の台形型は水平方向の直線部分S11〜S13と、この直線部分S11〜S13に対して傾斜している傾斜部分S14〜S17との混在型伸縮運動機構を構成し、図14(b)の矩形型は水平方向の直線部分S18〜S22と、この直線部分S18〜S22に対して直交する垂直方向(関節の方向と直交方向)の直線部分S23〜S28との混在型伸縮運動機構を構成している。
次に、伸縮運動機構の作用を説明する。
例えば、図3(a)に示すように、末節用の分割指平材12Xの上に中節用の分割指平材12Yを重ね合わせて重ね合わせ部Kを形成し、図12(a)に示すように、この重ね合わせ部Kのみをジグザグ状に縫い合わせたとする。
これにより、図15に示すように、縫い合わせた糸Sの傾斜部分S1,S2,S3と傾斜部分S4,S5,S6によって伸縮運動機構が構成され、しかも、分割指平材12X,12Yは、従来どおり一般の布や皮であって、可撓性に富んでおり、そのため、重ね合わせ部K全体は撓み易い。
そして、このような縫製手袋を手に装着した場合に、伸縮運動機構を構成する糸S全体の両端の縫い目を作用点a,bとして、図15の左右方向の外力f1,f2が、手の指Fから働くものとする。
そうすると、糸Sの真ん中の縫い目Pを中心cとして、伸縮運動機構の傾斜部分S1,S2,S3が右側へ、傾斜部分S4,S5,S6が左側へそれぞれ変位する。
このため、伸縮運動機構の傾斜部分S1,S2,S3と傾斜部分S4,S5,S6の動きに応じて、撓み易い重ね合わせ部Kの右側部分m1、左側部分m2も図15の左右方向へ変位可能となる。
したがって、縫製手袋を手に装着した場合、手の指Fに適合するように伸び、また湾曲することにより、縫製手袋を手に馴染み易くし、装着感(嵌め心地)をよくするという効果を奏する。
さらに、分割指平材12X,12Y,12Z同士の他の縫合について説明する。
図4に示す手袋は、例えば分割指平材12Xの表側の上に分割指平部材12Yの表側を、切り込み縁15a,15b同士を一致させて重ね、切り込み縁15a,15b同士を切り込み縁15a,15bに沿って縫合する(縫合部M3)(内縫い)。
そして、分割指平材12Yと分割指平材12Zも同様に、分割指平材12Yの表側の上に分割指平部材12Zの表側を、切り込み縁15a,15b同士を一致させて重ね、切り込み縁15a,15b同士を切り込み縁15a,15bに沿って縫合する(縫合部M3)(内縫い)。
なお、手平材と手甲材のその他の部分および親指袋材は、それぞれ従来から行われている常法により縫合して、図4に示すような手袋に縫製する。
そして、図4の場合においても、縫い目の数は、同様に一定ではなく(図11)、この発明の縫製手袋がどの用途に用いられるか等を考慮して決定され〔図11(a)〜図11(c)〕、縫い合わせる糸Sの本数も例えば2本であって〔図11(d)〕、糸Sで縫い合わせる重ね合わせ部Kを含む領域を補強することが好ましい。
また、縫い合わせ方は、図12、図13に示すジグザグ状の波型であっても、図14(a)に示す台形型であっても、図14(b)は矩形型であってもよい。
この発明の第2実施例の縫製手袋は、図17に示すように、縫製前の手平材112が幅方向の両端部で僅かにつながっていることにより各指の手平材112が一体で形成されている(例えば、人差し指の手平材が複数(3つ)の部材に分割されているのではなく、1つの部材で形成されている。)点を除いては、第1実施例の縫製手袋とほぼ同様に構成されており、第1実施例の縫製手袋とほぼ同様に変形可能であり、第1実施例の縫製手袋とほぼ同様の効果を奏する。
また、この発明の第2実施例の縫製手袋は、図16に示すように、手平材101と、手甲材102と、図示を省略した親指袋材とを基本部材として縫製されている。すなわち、第2実施例の縫製手袋は、図17に示す手平材101と、手甲材102と、図示を省略した親指袋材とで縫製されている。
これらの生地(手平材101、手甲材102、親指袋材)には、主として皮革又は合成皮革が使用されている。なお、この発明の縫製手袋は、主としてスキー用やオートバイ用等の比較的厚手で、かつ使用時にグリップを握持するものに適用されるが、ゴルフ用やバッティング用等の比較的薄手のものにも使用可能である。
図17は、手平材101と手甲材102における裁断状態の平面図を示している。手平材101は、いわゆるガンカットタイプに裁断されたもので、掌部111に人差し指用と小指用の2つの指平材112を一体裁断しているとともに、中指用と薬指用の2つの指平材112を別裁断している。また、手甲材102は、掌部121に小指から人差し指までの4本の指甲材122を一体裁断している。
4つの指平材112は、それぞれ手指の平面(ひらめん)と左右各側面を被覆し得る幅を有している。すなわち、各指平材112は、手指の平面に対応する平面被覆部113の左右にそれぞれ手指の左右の側面に対応する側面被覆部114,114を有する幅で裁断されている。
4つの指平材112には、図17に示すように、各手指の2つの関節〔第1関節(指先側の関節)と第2関節(指下側の関節)〕に対応する位置にそれぞれ指平材112の左右両側縁の各一部(0.5mm〜1mm程度)を残して六角形の孔115,115が2箇所ずつ打抜き形成されている。この各孔115には、それぞれ対向縁115a,115bが対向させて形成されている。なお、この各孔115は、指平材112の左右両側縁の各一部を残した状態で形成されているので、各指平材112は1枚ものとして連続している。すなわち、各孔115は、指平材112の平面被覆部113のみならず、平面被覆部113の左右に存在している各側面被覆部114,114にまでわたって設けられている。
この各孔115は、手指の関節に対応する位置において指袋を掌側へ屈曲させるためのものであるが、この第2実施例では、図17に示すように、4つの各指平材112にそれぞれ孔115を手指の関節(第1関節および第2関節)の位置に2箇所ずつ形成している。なお、例えばオートバイ用に使用する手袋では、小指と薬指の2本の指袋のみを掌側(指平側)に屈曲させたものがあり、その場合には孔115を小指袋と薬指袋の各指平材のみに形成してもよい。また、親指袋も内側に屈曲させる場合には、親指袋の指平材にも親指の関節が対応する位置に孔115と同様な孔を形成する。
各指平材112の各孔115には、それぞれ対向縁115a,115bが対向配置されている。そして、指平材112は、孔115の対向縁115a,115b同士をその対向縁115a,115bに沿って相互に縫合することにより、図16に示すように指平側へ向けて屈曲させることができる。なお、各孔115の深さ(手指の長さ方向の長さ)は、指袋の関節対応部分をどの程度屈曲させるかによって決められ、各孔115の深さを深くする程指袋の関節部分を大きく屈曲させることができる。
上記した対向縁115a(115b)は、手指の左側面に対応する左の側面被覆部114と手指の平面に対応する平面被覆部113と手指の右側面に対応する右の側面被覆部114とにわたって、手指の関節と平行な平面被覆部113の直線部縁115a2(115b2)の左右に傾斜直線部縁115a1,115a3(115b1,115b3)が連なり、傾斜直線部縁115a1,115b1同士が対向し、直線部縁115a2,115b2同士が対向するとともに、傾斜直線部縁115a3,115b3同士が対向している。すなわち、対向縁115a,115bは、6直線によって形成された六角形であるとともに、指先側の等脚台形(底辺が開放している。)と指下側の等脚台形(底辺が開放している。)とを接合した六角形である。そして、対向する対向縁115a,115bの深さ〔傾斜直線部縁115a1,115b1の接合部と傾斜直線部縁115a3,115b3の接合部とを結ぶ直線と、直線部縁115a2,115b2との間隔(長さ)〕は、内縫いの場合、同じになる。
なお、図17における各指平材112の対向縁115a,115bを構成する傾斜直線部115a1,115a3,115b1,115b3、直線部縁115a2,115b2は、符号が付与されていない対向縁115a,115bも、符号が付与されている対向縁115a,115bと同じであるので、符号の付記は省略してある。
この第2実施例の縫製手袋は、図17に示す手平材101と、手甲材102と、図示を省略した親指袋材とで縫製されるが、その場合、小指から人差し指の各指袋104は、図24(a)〜(c)のようにして縫製される。
すなわち、図17は指平材112を展張させた状態を示しているが、この指平材112には手指の平面被覆部113とその左右に各側面被覆部114,114とが一体に裁断されている。この展張状態から図24(b)に示すように、指平材112を幅方向にU字型に湾曲させるとともに、各孔115の対向縁115a,115b同士をその対向縁115a,115bに沿って相互に縫合したり、孔115部分で指平材112を折り曲げて対向縁115a,115b同士を重ねるとともに、各孔115の対向縁115a,115b同士をその対向縁115a,115bに沿って相互に縫合する(内縫い)。
このように各孔115の対向縁115a,115b同士を縫合すると、孔115部分が引き寄せられることにより、各対向縁115a,115bの縫合部M4,M4で指平材112が指平側へ屈曲するようになる。
そして、図24(b)の状態から図24(c)に示すように、指平材112の左右各端縁と指甲材122の左右各端縁とを縫合することにより、指袋104の形状に縫製できる。なお、指平材112の左右各端縁と指甲材122の左右各端縁との縫合部N3は、各生地の例えば裏側から縫合する(表側から縫合してもよい。)。また、手平材101と手甲材102のその他の部分および親指袋材は、それぞれ従来から行われている常法により縫合して、縫製手袋とする。また、親指袋の指関節対応位置にも指平側へ屈曲させるための上記と同様の加工(各対向縁115a,115bを有する孔115)を施してもよい。
この第2実施例の縫製手袋は、図2に示すように、指平材112の両側に縫合部が形成されないので、この縫製手袋を装着して物品(グリップ)を握ったときに指Fと物品との間に縫合部が介在しなくなるとともに、指袋104の曲げ抵抗が少なくなって各指袋104が曲げ易くなるとともに、曲げ力が少なくて済むようになる。
また、指袋104の指Fの関節Faに対応する部分の空間が左右の傾斜直線部縁115a1,115a3,115b1,115b3によって急激に立ち上がるとともに、指Fの挿入方向に直交する方向の空間的な広さ(長さ)を直線部縁115a2,115b2によって十分に確保できることにより、縫合部M4が指Fの関節Faの左右に当たらなくなって違和感なく装着できるとともに、使用時に縫合部M4が指Fの関節Faに沿って指Fの関節Faと縫合部M4との間の隙間が小さくなり、縫合部M4が折り曲げた指Fの関節Faの部分に埋没することにより、違和感なく指Fを大きく(深く)曲げることができる。
また、各対向縁115a,115bが3直線によって形成されたり、各対向縁115a,115bが等脚台形状であるので、対向縁115a,115bの角を目印に分割指平材12X,12Y,12Zの縁を重ねることができるととともに、対向縁115a,115bの縫合部分が直線状になることにより、対向縁115a,115bの縫合を容易に行うことができ、品質の均一化を図ることができるとともに、不良品を減少させて歩留まりを向上させることができる。
また、指平材112の対向縁115a,115b同士を縫合する場合、対向縁115a,115bを上下に重ね合わせた平面状態で縫合できるので、対向縁115a,115b同士の縫合を簡単かつ容易に行うことができる。
ところで、第2実施例では、対向縁115a,115b同士の縫い方は、先に説明したように、直線型、波型(ジグザグ型)、台形型、矩形型のいずれであってもよい。
また、総ての指平材112を、掌部111から分離して設けてもよく、また、孔115の左右部分で、第1実施例のように分割してもよい。
図18は分割指平材における切り込み縁形状の変形例を示す説明図であり、直線が交わる部分に円弧状部(丸み)R1を設けた例である。すなわち、等脚台形状の凹部における上底と斜辺との境界が、急激に折れ曲がることなく、円弧状部R1を間にしてなめらかに曲がっている。このように、切り欠き縁に円弧状部R1を設けて丸みを持たせても、3直線からなる切り込み縁の場合と同様な作用、効果となる。なお、図16および図17の実施例においても、六角形の角に丸みを持たせても、直線の六角形の場合と同様な作用、効果となる。
図19は分割指平材における切り込み縁形状の他の変形例を示す説明図であり、直線部および/または傾斜直線部に二点鎖線で示すように少し丸みL31〜L36,L41〜L46を持たせた例である。このように、直線部および/または傾斜直線部に丸みL31〜L36,L41〜L46を持たせて直線部および/または傾斜直線部を楕円の円弧状にしても、直線からなる切り込み縁と同様な作用、効果となる。なお、図16および図17の実施例においても、六角形の角に丸みを持たせても、直線の六角形の場合と同様な作用、効果となる。
ここで、各丸み(円弧状部位)L31〜L36,L41〜L46の組み合わせについて例を掲げて説明する。
分割指平材12Xの凹部の形状に二点鎖線で示す丸みL34,L32,L36を持たせた場合には、分割指平材12Yの凹部の形状を二点鎖線で示す丸みL41,L45,L43とすることが望ましい。一方、分割指平材12Xの凹部の形状に二点鎖線で示す丸みL31,L35,L33を持たせた場合には、分割指平材12Yの凹部の形状を二点鎖線で示す丸みL44,L42,L46とすることが望ましい。すなわち、お互いを補完するように(お互いがほぼ同じ曲率半径で、一方が凹部側から凹み、他方が凹部側に凸とになって、各分割指平材12X,12Yの各凹部が係合するように)凹部の形態を適宜変更することが望ましい。
さらに、上記説明では、例えば、分割指平材12Xにおいて、分割指平材12Xの各側部における凹部の形態を二点鎖線で示す丸みL31,L33のように凸状にし、分割指平材12Xの腹部(中央部)における凹部の形態を二点鎖線で示す丸みL35のように凹状にしてある。しかし、このように限定することなく、分割指平材12Xにおいて、二点鎖線で示す丸みL31〜L36を任意に組み合わせて凹部を形成し、分割指平材12Yにおいても、分割指平材12Xの凹部の形状を補完するように、二点鎖線で示す丸みL41〜L46を任意に組み合わせて凹部を形成してもよい。
上記のように、直線部および/または傾斜直線部に丸みを持たせたり、六角形の角に丸みを持たせる場合、対向縁の一方が凹んで湾曲していると、この対向縁と対向する他方の対向縁も凹んで湾曲する形状にし、対向縁の一方が突出して湾曲していると、この対向縁と対向する他方の対向縁も突出して湾曲する形状にするのが好ましい。
図20はこの発明をオートバイ用の縫製手袋に適用した一例を示す斜視図であり、レバーを操作等のために手指を大きく(深く)曲げる必要のある薬指用および小指用の指袋の第1関節と第2関節との部分にこの発明を適用し、また、レバーを操作等のために手指を大きく(深く)曲げる必要のない人差し指用および中指用の指袋の第2関節部分にこの発明を適用したものである。このように、手指の屈曲の範囲に応じて、この発明を適用する部分を決定することにより、使い勝手のよい縫製手袋とすることができる。
産業状の利用可能性
この発明は、スキーのストック、オートバイのハンドルグリップ、ゴルフクラブ、野球のバット等を把持し易いように予め指袋を手平側へ屈曲させた縫製手袋に利用され、特に、縫製手袋を手に装着した場合、手指に適合するように伸ばすことにより、縫製手袋を手指に馴染み易くし、装着心地をよくする場合に、極めて有用である。
1,101 手平材
2,102 手甲材
3 親指袋材
4,104 指袋
11,111 掌部
12,112 指平材
12A〜12D 指平材
12X〜12Z 分割指平材
13,113 平面被覆部
14,114 側面被覆部
15a,15b 切り込み縁
15a1,15a3 傾斜直線部縁
15a2,15b2 直線部縁
15b1,15b3 傾斜直線部縁
21,121 掌部
22,122 指甲材
115 孔
115a,115b 対向縁
115a1,115a3 傾斜直線部縁
115a2,115b2 直線部縁
115b1,115b3 傾斜直線部縁
F 指
Fa 関節

Claims (2)

  1. 手指の甲面を被覆する指甲材と、前記手指の平面および左右側面をそれぞれ被覆する幅を有した指平材とを縫製して指袋とするとともに、前記指袋を掌側へ屈曲させた縫製手袋であって、
    前記指平材を、前記手指の関節に対応する位置で複数の分割指平材に分割し、
    この各分割指平材の分割部端縁を、前記手指の左側面に対応する左側面被覆部と前記手指の平面に対応する平面被覆部と前記手指の右側面に対応する右側面被覆部とにわたって、前記手指の関節と平行な前記平面被覆部の直線部縁の左右に傾斜直線部縁が連なる凹状の切り込み縁とし、
    前記各分割指平材を前記切り込み縁に沿って所定の幅でお互いに重ね相互に縫合することにより、前記指甲材を含む前記指袋全体を前記掌側へ向けて屈曲させてあり、前記各切り込み縁が3直線によって形成されており、前記各切り込み縁が等脚台形を形成している、
    ことを特徴とする縫製手袋。
  2. 手指の甲面を被覆する指甲材と、前記手指の平面および左右側面をそれぞれ被覆する幅を有した指平材とを縫製して指袋とするとともに、前記指袋を掌側へ屈曲させた縫製手袋であって、
    前記指平材の前記手指の関節に対応する位置に、前記指平材の左右両側縁の各一部を残して前記手指の左側面に対応する左側面被覆部と前記手指の平面に対応する平面被覆部と前記手指の右側面に対応する右側面被覆部とにわたって、前記手指の関節と平行な前記平面被覆部の直線部の左右に傾斜直線部が連なる曲線が対向配置された形状の孔を設け、
    この孔の対向する対向縁同士をその対向縁に沿って所定の幅でお互いに重ね相互に縫合することにより、前記指甲材を含む前記指袋全体を前記掌側へ向けて屈曲させてあり、前記孔が6直線によって形成された六角形であり、前記孔が指先側の等脚台形と指下側の等脚台形とを接合した六角形である、
    ことを特徴とする縫製手袋。
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