JP2009127170A - 作業用手袋 - Google Patents

作業用手袋 Download PDF

Info

Publication number
JP2009127170A
JP2009127170A JP2007307101A JP2007307101A JP2009127170A JP 2009127170 A JP2009127170 A JP 2009127170A JP 2007307101 A JP2007307101 A JP 2007307101A JP 2007307101 A JP2007307101 A JP 2007307101A JP 2009127170 A JP2009127170 A JP 2009127170A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thumb
palm
edge
finger
index finger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007307101A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakatsu Fukumoto
匡克 福本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUJI GLOVE KK
Original Assignee
FUJI GLOVE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUJI GLOVE KK filed Critical FUJI GLOVE KK
Priority to JP2007307101A priority Critical patent/JP2009127170A/ja
Publication of JP2009127170A publication Critical patent/JP2009127170A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gloves (AREA)

Abstract

【課題】 生産効率を高めるとともに長時間作業しても疲労感が蓄積することがない作業用手袋を提供する。
【解決手段】 掌材11の親指穴11aの甲側部分11bを切り取り、その切り取り部分11bを親指材13の甲側に張り出すとともに、その甲側端縁C1が親指穴11aに親指材13を縫合した状態で、甲材15の人差指側端縁の手首への延長線C1`と一致するよう構成している。これにより、甲面の親指材13における、親指の付け根h部分が無縫製となるので、当該付け根h部分の縫目による手の違和感や痛みがほとんど生じることがない。さらに、親指材13の甲側端縁C1と甲材15の人差指側端縁の手首への延長線C1`とを縫合すれば、掌材11の親指穴11aの甲側端縁に親指材13の下端縁を縫合する必要がなく、甲材15に甲面の親指材13が縫合されることとなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、作業用手袋に関するものである。
従来の作業用手袋は、図9に示すように、掌材91、甲材92、親指材93、中指・薬指材94、袖部95がそれぞれ別個に裁断された生地をそれぞれ縫合して製造されている。上記掌材91の親指に対応する位置には、親指材93が縫合される親指穴96が設けられており、加えて、親指と人差指の股に対応して、当該親指穴96の掌側の弧状端縁に連続した切り込みxと甲側端縁に連続する切り込みyとより形成される舌97が設けられている。上記掌材91の親指部分に対して、1枚の親指材93を半折にして、半折された親指材93の下端縁を、掌材91の親指の付け根側端縁と、舌97の側端縁と、甲側端縁とにそれぞれ縫い合わせるようになっている。このように、掌材91に親指材93が縫い合わされると、その縫目98は、丁度、親指の付け根の周縁に表れることとなる(図10)。
上記縫目98のある生地部分は、糸で固く縫い付けられていることもあって、剛性が高く、縫代部分に段差が生じる。そのため、上記作業用手袋9を装着して長時間作業すると、剛性が高い縫目98の箇所が手と擦れて、違和感や痛みを伴うという問題があった。
さらに、上記縫目98では、固い縫い付けによって、生地部分の伸縮性が失われ、縫目周辺の伸縮が阻害された状態となる。そのため、親指を動かす場合、縫目98周辺が十分に伸ばされず、親指を押さえつける状態となり、作業者は親指を楽に動かすことができず、窮屈感を感じるという問題がある。その結果、上記作業用手袋9を装着して長時間作業すると、手が傷つき、手に疲労感が蓄積され、作業に支障を来たすこととなる。
なお、上記縫目98から生じる問題は、例えば、ゴルフクラブを強く握って長時間プレイするために使用されるゴルフ用の手袋については顕著に現れ、ゴルファーの手に生じる痛みや疲労感は著しいものである。
そこで、例えば、実開平5−15981号公報(特許文献1)では、親指をゴルフ手袋本体に縫いつけた、親指の人差指側の縫目をなくしたゴルフ手袋が開示されている。上記構成により、ゴルフクラブのグリップが当たるところに、縫目がないので縫目が親指に当たって違和感や痛みを生じないとしている。
また、特開平8−84799号公報(特許文献2)では、親指掌部生地と親指甲部生地とを、手袋掌部生地と一枚シートの掌生地で構成されたゴルフ手袋が開示されている。上記構成により、掌部の縫目を省略することが可能となるため、ゴルフクラブのグリップを、縫目のない掌部で強く握っても快適に使用できるとしている。
また、特開2006−334061号公報(特許文献3)では、掌部片の人差指側下端付近を斜め下方向に延設して帯状片を形成し、甲部片と掌部片の縫合に際し、当該帯状片を甲部片の表面側に重ねるようにして斜め方向に縫着したゴルフ用手袋が開示されている。上記構成により、人差指と親指の間の部分に縫目が現われないため、この部分での捩じれ現象を防止することができるとしている。
また、特開2007−100275号公報(特許文献4)では、親指袋の下端が手首側端まで延設されることにより、親指袋の一部が手袋本体に対して無縫製とされたゴルフ袋が開示されている。上記構成により、生地の持つ本来の自然な伸びが阻害されずに済み、親指が違和感なく動くことができ、フィット性の高いものとなるとしている。
実開平5−15981号公報 特開平8−84799号公報 特開2006−334061号公報 特開2007−100275号公報
しかし、特許文献1〜4に記載の技術では、ゴルフクラブのグリップと接触する掌面側の縫目に関する技術で、手の甲面における親指袋の縫目に関しては従来と同様であり、手の甲面側の縫目から生じる親指への窮屈感、疲労感を解消することができないという問題がある。
また、掌材91、甲材92、親指材93をそれぞれ縫い合わせる場合、掌材91に設けられた親指穴96の甲側端縁に、半折された親指材93の下端縁を縫合して親指袋を作成してから、その掌材91の人差指側端縁と甲材92の人差指側端縁とを縫合するという縫合手順にて作業用手袋を作成していた。上記縫合手順では、掌材91の親指穴96の甲側端縁に親指材93の下端縁を縫合する作業と、掌材91の人差指側端縁に甲材92の人差指側端縁を縫合する作業とを別個に縫合する必要があり、縫合に手間が掛かり、生産効率が悪いという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、生産効率を高めるとともに長時間作業しても疲労感が蓄積することがない作業用手袋を提供するものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る作業用手袋は、掌材、親指材、甲材をそれぞれ縫合した作業用手袋において、親指穴の甲側部分を切り取られた掌材と、上記切り取り部分を甲側に張り出すとともに、その甲側端縁が上記親指穴に親指材を縫合した状態で、上記甲材の人差指側端縁の手首への延長線と一致する親指材とを備える。
また、親指と人差指との股の部分を覆う生地である舌を親指穴に形成する切り込みのうち、親指穴の甲側端縁に連続する切り込みの付け根から甲側上方までの上側端縁と、親指穴の下端付近から手首側までの下側端縁との間の部分を切り取られた掌材と、上記切り取られた部分の上側端縁に対応して、甲面における親指と人差指との付け根上端の形状をV字状またはU字状とする親指材とを備える。
本発明の作業用手袋によれば、掌材の親指穴の甲側部分を切り取り、その切り取り部分を親指材の甲側に張り出すとともに、その甲側端縁が親指穴に親指材を縫合した状態で、甲材の人差指側端縁の手首への延長線と一致するよう構成している。
これにより、甲面の親指材における、親指の付け根部分が無縫製となるので、当該付け根部分の縫目による手の違和感や痛みがほとんど生じることがなく、長時間作業用手袋を装着しても手が傷つくことはない。さらに、上記付け根部分の生地は生地本来の伸縮性を維持することとなるため、激しく親指を動かした際に伸縮性が一番要求される甲面は問題なく伸縮することとなり、手に窮屈感を感じることなく自由に動かすことが可能となる。その結果、上記作業用手袋を装着して長時間作業したとしても、手の痛みが最小限に抑えられるとともに疲労感が手に蓄積されることがないため、作業に支障を来たすことなく円滑に作業を進めることができる。
さらに、掌材の親指穴の甲側部分が親指材の甲側に張り出されているため、親指穴に親指材を縫合した状態で、その親指材の甲側端縁と甲材の人差指側端縁の手首への延長線とを縫合すれば、甲材に甲面の親指材が縫合されることとなる。そのため、従来より別個に行なわれていた、甲材の人差指側端縁に掌材の人差指側端縁を縫合する作業と、掌材の親指穴の甲側端縁に甲面の親指材の下端縁を縫合する作業とを、一つの縫合作業によって達成することが可能となる。その結果、生産効率が向上し、製造コストを低減することが可能となる。
また、親指穴の甲側端縁に連続する切り込みの付け根から甲側上方までの上側端縁と親指穴の下端付近から手首側までの下側端縁との間の部分を切り取り、当該切り取り部分に対応して、甲面における親指の付け根上端の形状をV字状とするよう構成している。
これにより、親指材のV字状の甲側端縁に連続した縫目が現れ、当該連続した縫目のある生地の剛性が高くなるとともに、当該連続した縫目が、親指と人差指との付け根にあるくぼみ部分を丁度保護する形態となる。その結果、ゴルフクラブなどの作業棒を強く握っても、比較的弱い部位であるくぼみ部分に大きな負担が掛かることなく、手に疲労感が蓄積されることはない。
以下に本発明に係る作業用手袋の実施の形態を図面に基づき詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下に示す図面の作業用手袋は左手用であるが、これが右手用であっても実質的に差異はない。
<第一の実施の形態>
図1は、縫製前の第一の実施の形態の作業用手袋のパーツのうち、掌材、掌面親指材、甲面親指材、中指・薬指材の実施形態を示す展開図であり、図2は、第一の実施の形態の甲材、袖部、ベルト材、面ファスナーを示す展開図である。また、図3は、第一の実施の形態の平面図、図4は同じく底面図、図5は同じく右側面図、図6は第一の実施の形態においてベルトを開いた状態の平面図である。
第一の実施の形態の作業用手袋1の主な生地は、手袋の掌面の生地である掌材11、手袋の親指袋の生地である掌面親指材12、甲面親指材13、掌面の中指・薬指材14、手の甲面の生地である甲材15から構成される。上記掌材11には、人差指袋を構成する人差指材と小指袋を構成する小指材がそれぞれ連設されており、また、別個に裁断された中指・薬指材14が縫合されて、各指の掌材となる。なお、上記生地は、皮革や合成皮革など種々の生地を使用しており、特に限定されるものではない。
図1に示すように、掌材11は、上記従来の掌材11の親指穴の切り込みyに対応する切り込みaの付け根から甲側上方までの上側端縁A5と、親指穴11aの下端付近(図示上は下端)から手首側までの下側端縁A15との間の部分を切り取った形状となっており、従って、親指穴11aは甲側に開放された形状となっている。この掌材11の切り取り部分11bは、甲面親指材13の甲側に張り出した形状となっている。
また、掌材11の親指穴11aでは、掌側の弧状端縁に連続した切り込みbと甲側端縁に連続する端縁A3、A4とによって親指と人差指との股の部分を覆う舌11cが形成され、掌面の親指の付け根に対応する弧状端縁A1と当該舌11cの側端縁A2とが形成されている。
さらに、掌材11の人差指材では、人差指材の一部に人差指の甲面指先材11dが張り出された形状となっており、その甲面指先材11dの下側から掌面人差指材の下側までの端縁A6は、ヘの字状の形状を有している。そのため、上記への字状の端縁A6には、丁度甲材15の人差指材の周縁A6`が合わさって縫合されることとなる。なお、人差指の甲面指先材11dは、人差指の指先から第一関節までを覆う程度の面積である。
また、掌材11の中指材に対応する部分には、上記人差指材の襠に対応する生地が設けられており、人差指材の襠の下側に切り込みcが設けられ、この切り込みcの先端から人差指の先端までの線dで人差指材の襠が折り曲げられ、掌面人差指材が形作られる。
また、上記人差指材と同様に、掌材11の薬指材に対応する部分には、小指材の襠に対応する生地が設けられており、その小指材の襠の下側に切り込みeが設けられ、この切り込みeの先端から小指の先端までの線fで小指材の襠が折り曲げられ、掌面小指材が形作られる。
掌面親指材12では、親指と人差指との付け根の上端からやや下方斜めの方向に切り込みgが設けられており、その切り込みgによって親指材12aと親指付根周辺部材12bとに分けられ、当該切り込みgに掌材11の舌11cが縫合されることとなる。
甲面親指材13では、掌材11の切り取り部分11bを甲側に張り出すとともに、その甲側端縁C1が親指穴に親指材を縫合した状態で、甲材15の人差指側端縁の手首への延長線と一致する程度に延長されている。
さらに、甲面親指材13の親指付け根h上端の形状は、掌材11の親指穴11aの切り込みaの付け根から甲側上方までの上側端縁A5に対応して、親指の付け根h上端から人差指側までの端縁A5`と当該付け根h上端から親指の指先側までの端縁A4`とによってV字状を形成している。
中指・薬指材14は、中指の掌材と薬指の掌材とが一体となっており、その中指・薬指材14の中心の一端から、中指の掌材と薬指の掌材とを分ける方向に切り込みiが設けられている。その切り込みiに沿って、上記中指・薬指材14は折り曲げられ、掌面中指材と掌面薬指材とが形成される。
さて、図2に示す甲材15では、人差指と中指との間、中指と薬指との間、薬指と小指との間にそれぞれ切り込みj、k、lが設けれ、人差指側端縁A8`、中指材端縁D1`、薬指材端縁D2`、小指材端縁A13`がそれぞれ形成され、甲面人差指材、甲面中指材、甲面薬指材、甲面小指材が形成されている。
次に作業用手袋の縫合手順について説明する。
まず、掌材11の親指穴11aの弧状端縁A1、舌11cの側端縁A2、舌11cの下端縁A3が、掌面親指材12の弧状端縁A1`、親指付根周辺部材12bの上端縁A2`、親指材12aの下端縁A3`にそれぞれ縫合されて、掌材11に掌面親指材12が縫合される。さらに、甲面親指材13の周端縁B1`に、掌面親指材12の周端縁B1が縫合されて、掌面親指材12が甲面親指材13に縫合される。
続いて、甲面親指材13のV字状を有する端縁A4`、A5`が、掌材11の舌11cの上側端縁A4、A5と縫合されると、V字状の連続した縫目が現れ、当該連続した縫目のある生地の剛性が高くなるとともに、当該連続した縫目が、親指と人差指との付け根にあるくぼみ部分を丁度保護する形態となる。さらに、親指袋の下側に対応する甲面親指材13の下端縁A15`と掌材11の親指穴11aの下側端縁A15とが縫合されて、作業用手袋1の親指袋が形作られ、掌材11の親指穴11aに掌面親指材12、甲面親指材13が縫合された状態となる。
続いて、掌材11の中指の付け根に対応する端縁A10と薬指の付け根に対応する端縁A11とが、中指・薬指材14の中指材の下端縁A10`と薬指材の下端縁A11`とにそれぞれ縫合され、さらに、掌材11の人差指の襠の下端縁A9と小指材の襠の下端縁A12とが、中指・薬指材14の中指の襠の下端縁A9`と薬指の襠の下端縁A12`とにそれぞれ縫合されて、掌面中指材と掌面薬指材とが形成される。
次に、形成された掌面の各指材と甲面の各指材とが縫合される。
まず、人差指では、甲面親指材12、掌面親指材13が掌材11の親指穴11aに縫合された状態にて、掌材11の人差指材のへの字状端縁A6と甲面親指材13の甲側端縁C1とが一直線上に並べられてから、当該への字状端縁A6と当該甲側端縁C1とが、甲材15の人差指材の周縁A6`と人差指側端縁の手首への延長線C1`とに、人差指の下方へ向かって連続して縫合されると、掌材11の人差指側端縁が甲材15の人差指側端縁に縫合されるとともに、甲面親指材13の張り出された甲側端縁も甲材15の親指側端縁に縫合されることとなる。そのため、従来より別個に行なわれていた、甲材の人差指側端縁に掌材の人差指側端縁を縫合する作業と、掌材の親指穴の甲側端縁に甲面の親指材の下端縁を縫合する作業とを、一つの縫合作業によって達成することが可能となる。なお、その縫合が終了すると、甲面の親指の付け根h部分に縫目が現われず無縫製の状態となる。
次に、掌材11の人差指の指先材の谷部分mから人差指の指先周縁A7と他方の人差指の指先周縁A7`とが連続して縫合され、さらに、当該周縁A7`から連続している人差指の襠の側端縁A8が、甲材15の人差指側端縁A8`に、人差指の周縁を描くように連続して縫合される。
さらに、甲材15の人差指側端縁A8`から連続している中指材端縁D1`が、掌材11に縫合された中指・薬指材14の中指材端縁D1に、中指の周縁を描くように連続して縫合される。
そして、甲材15の中指材端縁D1`から連続している薬指材端縁D2`が、中指・薬指材14の薬指側端縁D2に、薬指の周縁を描くように連続して縫合される。
同様に、甲材15の薬指材端縁D2`から連続している小指側端縁A13`が、掌材11の小指材端縁A13に、小指の周縁を描くように連続して縫合される。
上記一連の縫合作業が終了すると、人差指袋、中指袋、薬指袋、小指袋が順に形作られることとなる。
続いて、作業用手袋1の本体の下側で、甲材15の下端縁E1、掌材11の下端縁A14、甲面親指材13の下端縁C2が、伸縮性に富む袖部16の上端縁E1`、A14`、C2`に連続して一周するように縫合され、当該袖部16が縫合された後に、作業用手袋1を裏返せば、作業用手袋1の本体が出来上がる。なお、上記袖部16が、手に装着された作業用手袋1を脱げ難くする。
なお、上記袖部16の一方の片側端縁F1は、他方の片側端縁F2と縫合されないため、全ての生地が縫合された後は、図6に示すように、一箇所切欠17が設けられることとなり、手への着脱を容易にする。
さらに、上記切欠17の一端縁F2にベルト18の片側端縁F2`が縫合され、さらに、当該ベルト18の裏面には多数の係着子からなる接着面ファスナー19が縫い付けられる。そして、上記接着面ファスナー19に対応する上記袖部16の位置には、他方の係着子からなる被接着面ファスナー20が縫合され、両者の面ファスナー19、20によってベルト18の取り付け状態を調整することが可能となる。これにより、作業者毎に作業用手袋1のフィット感の調整が可能となる。
上述のように、本発明の作業用手袋1によれば、掌材11の親指穴11aの甲側部分11bを切り取り、その切り取り部分11bを親指材13の甲側に張り出すとともに、その甲側端縁C1が親指穴11aに親指材13を縫合した状態で、甲材15の人差指側端縁の手首への延長線C1`と一致するよう構成している。
これにより、甲面の親指材13における、親指の付け根h部分が無縫製となるので、当該付け根h部分の縫目による手の違和感や痛みがほとんど生じることがなく、長時間作業用手袋を装着しても手が傷つくことはない。さらに、上記付け根h部分の生地は伸縮可能であるため、激しく親指を動かしても窮屈感を感じることなく自由に動かすことが可能となる。
さらに、掌材11の親指穴11aの甲側部分が甲面親指材13の甲側に張り出されているため、親指穴11aに甲面親指材13を縫合した状態で、その甲面親指材13の甲側端縁C1と甲材15の人差指側端縁の手首への延長線C1`とを縫合すれば、甲材15に甲面の親指材13が縫合されることとなる。そのため、従来より別個に行なわれていた、甲材15の人差指側端縁に掌材11の人差指側端縁を縫合する作業と、掌材11の親指穴11aの甲側端縁に甲面の親指材13の下端縁を縫合する作業とを、一つの縫合作業によって達成することが可能となる。
<第二の実施の形態>
図7は本発明の第二の実施形態の甲材、甲面袖口材、こぶし保護材、指先材を示す展開図であり、図8は、第二の実施の形態の平面図である。
第一の実施の形態と比較して、第二の実施の形態の異なる点は、甲材15の下方に別個に裁断された上方を尖らせた形状を有する甲面袖口材21を設けた点、甲材15とは別個に、手のこぶしを保護するためのこぶし保護材22を設けた点、さらに、甲材15の中指材から小指材までの各指材の指先に別個に裁断された指先材23、24、25を設けた点である。
上記構成により、それぞれの部材は、以下の効果を有する。
上記甲面袖口材21は、甲材15と別個に設けられているため、甲材15の人差指側端縁の手首への延長線C1`と甲面袖口材21の一方の端縁が一致する限り、甲材15と異なる生地にて設計変更することが可能となる。例えば、手首を激しく動かすと、その負荷は甲面袖口材21に掛かりやすいため、その甲面袖口材21の生地を伸縮性に富む生地や強度の高い生地等に容易に設計変更できる。その結果、さらに手に負担の掛かり難い作業用手袋を作成することが可能となる。なお、甲面袖口材21の形状も多少変えることが可能であるため、最終製品の作業用手袋のデザインも容易に変更することも可能となる。
上記こぶし保護材22も、甲材15と別個に設けられているため、こぶしを保護するために強度の高い生地やスポンジ等を含む緩衝性に優れた生地等に容易に設計変更することができるとともに、こぶし保護材22の形状を変更することにより、最終製品の作業用手袋のデザインも容易に変更することも可能となる。
上記指先材23、24、25も、上記と同様に、甲材15と別個に設けられているため、甲材15と異なる生地にて設計変更することが可能となる。例えば、手を激しく動かしたり、物を繰り返し握ったり離したりすると、その作業用手袋の甲面の指先材は容易に擦れたり、外部から力が印加されたりする場合が多い。そのため、その作業用手袋の指先材を強度の高い生地やスポンジ等を含む緩衝性に優れた生地等に容易に設計変更することが可能となる。その結果、さらに手に負担の掛かり難い作業用手袋を作成することが可能となる。なお、各指先材23、24、25の大きさや形状を容易に変更することが可能となるため、最終製品の作業用手袋のデザインも容易に変更することも可能となる。
なお、上述した第一の実施の形態または第二の実施の形態の作業用手袋1では、甲面親指材13の甲側端縁C1と甲材15の人差指側端縁の手首への延長線C1`とを一回のみ縫合しているが、当該甲側端縁C1と延長線C1`とを二度に渡って縫合して、甲面親指材13と甲材15とを強固に縫い付けるよう構成しても構わない。上記構成により、親指を激しく動かして甲面親指材13と甲材15との縫目に大きな負荷が掛かったとしても、当該縫目が容易に解けることなく、長期間使用することが可能となる。
なお、掌材11のへの字状端縁A6、甲面親指材13の甲側端縁C1と、甲材15の人差指材の周縁A6`、延長線C1`とを二度に渡って縫合すると、負担の掛かる縫目周辺がより強固に縫い付けられ、耐久性が向上する。また、掌材11の舌11cの上側端縁A4、A5と、甲面親指材13のV字状の甲側端縁A4`、A5`とを二度に渡って縫合する場合も同様である。もちろん、本発明の目的を損なわない範囲で、他の端縁についても二度に渡って縫合しても構わない。
また、本発明の作業用手袋1では、甲面親指材13の甲側端縁C1と甲材15の人差指側端縁の手首への延長線C1`とを縫合している生地部分は、他の生地部分と同じ厚みの生地にて構成しているが、当該縫合される生地部分を厚手に構成しても構わない。上記構成により、親指を激しく動かした際に縫目とともに当該縫目周辺を覆う生地部分に負荷が掛かっても、当該生地部分が容易に破れることなく、長期間使用することが可能となる。
なお、掌材11のへの字状端縁A6、甲面親指材13の甲側端縁C1の生地部分と、甲材15の人差指材の周縁A6`、延長線C1`の生地部分とを厚手に構成すると、縫目周辺の生地がより破れ難くなり、耐久性が向上する。また、掌材11の舌11cの上側端縁A4、A5の生地部分と、甲面親指材13のV字状の甲側端縁A4`、A5`の生地部分とを厚手に構成する場合も同様である。もちろん、本発明の目的を損なわない範囲で、他の端縁の生地部分または生地全体を厚手に構成しても構わない。
また、本発明の甲面親指材13の親指と人差指との付け根上端の形状をV字状とするように、掌材11の切り取り部分11bを掌材11の舌11cの切り込みaの付け根から甲側上方へ切り取っているが、親指と人差指との付け根にあるくぼみ部分を保護する形状であればよく、例えば、当該形状をU字状とするように、掌材11の切り取り部分11bを切り取っても構わない。
また、本発明の掌材11の親指穴11aの下側端縁A15は、親指穴11aの下端から手首側まで切り取られて形成されているが、本発明の目的を損なわない範囲で、親指穴11aの下端付近、甲側の下方端縁付近、掌側の下方端縁付近のうち、いずれかの端縁付近から切り取られて形成されても構わない。
また、本発明の作業用手袋1では、掌面親指材12と甲面親指材13とを別個に裁断しているが、掌面親指材12の周端縁B1の一部と甲面親指材13の周端縁B1`の一部とが予め一体として構成された親指材を作業用手袋1に採用しても構わない。上記構成により、掌面親指材12と甲面親指材13とを縫合する箇所が少なくなり、より生産効率が向上する。
また、本発明の作業用手袋1では、甲面親指材12と掌面親指材13とを掌材11に縫合した後に、中指・薬指材14を縫合した甲材15を当該掌材11に縫合したが、本発明の目的を損なわない範囲で、当該縫合手順を変更しても構わない。また、本発明の作業用手袋1では、掌材の人差指材と甲材の人差指材とを縫合してから、各指材を縫合し、最後に掌材の小指材と甲材の小指材とを縫合したが、本発明の目的を損なわない範囲で、当該縫合手順を変更しても構わない。
また、本発明の作業用手袋1では、掌材11の中指材と薬指材とに対応する生地を、人差指材の襠と小指材の襠との生地にし、掌材11とは別個に中指・薬指材14を設けるよう構成したが、本発明の目的を損なわない範囲で、掌材11に中指材と薬指材とを連設させるよう構成し、さらに、人差指材から小指材までの襠の生地を別個に設けても構わない。
また、本発明の作業用手袋1の生地に、本発明の目的を損なわない範囲で、通気性のよい、目の粗い生地を採用しても構わない。上記構成により、手に生じる汗が容易に発散されるため、手袋内部で生じる蒸れを防止することが可能となる。通気性を有する生地を採用する場合、親指を動かした場合に負担の掛かりやすい甲面親指材13以外の生地や作業によって擦れる頻度の低い箇所の生地に採用することが好ましい。
また、第二の実施の形態の作業用手袋1では、甲面袖口材21、こぶし保護材22、指先材23、24、25を全て備えるよう構成しているが、本発明の目的を損なわない範囲で、いずれか一つを含むものであっても構わない。
以上のように、本発明にかかる作業用手袋は、スポーツ用手袋はもちろん、家庭用に用いられる作業用手袋から、漁業、土木作業、建築作業等種々の作業において使用される作業用手袋に有用であり、生産効率を高めるとともに長時間作業しても疲労感が蓄積することがない作業用手袋として有効である。
第一の実施の形態の作業用手袋を示す第一の展開図である。 第一の実施の形態の作業用手袋を示す第二の展開図である。 第一の実施の形態の作業用手袋を示す平面図である。 第一の実施の形態の作業用手袋を示す底面図である。 第一の実施の形態の作業用手袋を示す右側面図である。 第一の実施の形態の作業用手袋のベルトを開いた状態を示す平面図である。 第二の実施の形態の作業用手袋を示す展開図である。 第二の実施の形態の作業用手袋を示す平面図である。 従来品の作業用手袋を示す展開図である。 従来品の作業用手袋を示す右側面図である。
符号の説明
1 作業用手袋
11 掌材
11a 親指穴
11b 掌材の切り取り部分
11c 親指穴の舌
11d 人差指の指先材
12 掌面親指材
12a 親指材
12b 親指付根周辺部材
13 甲面親指材
14 中指・薬指材
15 甲材
16 袖部
17 切欠
18 ベルト
19 接着面ファスナー
20 被接着面ファスナー
21 甲面袖口材
22 こぶし保護材
23、24、25 指先材
21 袖部
22 切欠
23 ベルト
24 接着面ファスナー
25 被接着面ファスナー
96 親指穴
97 親指穴の舌
98 親指の付け根の周縁に生じる縫目
a、b、c、e、h、g、i、j、k、l、x、y 切り込み
h 親指の付け根
d、f 折り曲げ線
m 掌材の人差指の指先材の谷部分

Claims (2)

  1. 掌材、親指材、甲材をそれぞれ縫合した作業用手袋において、
    親指穴の甲側部分を切り取られた掌材と、
    上記切り取り部分を甲側に張り出すとともに、その甲側端縁が上記親指穴に親指材を縫合した状態で、上記甲材の人差指側端縁の手首への延長線と一致する親指材と、
    を備えることを特徴とする作業用手袋。
  2. 親指と人差指との股の部分を覆う生地に対応する舌を親指穴に形成する切り込みのうち、親指穴の甲側端縁に連続する切り込みの付け根から甲側上方までの上側端縁と、親指穴の下端付近から手首側までの下側端縁との間の部分を切り取られた掌材と、
    上記切り取られた部分の上側端縁に対応して、甲面における親指と人差指との付け根上端の形状をV字状またはU字状とする親指材と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の作業用手袋。
JP2007307101A 2007-11-28 2007-11-28 作業用手袋 Pending JP2009127170A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307101A JP2009127170A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 作業用手袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307101A JP2009127170A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 作業用手袋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009127170A true JP2009127170A (ja) 2009-06-11

Family

ID=40818391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007307101A Pending JP2009127170A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 作業用手袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009127170A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3677420B2 (ja) スポーツ用手袋
JP3127054U (ja) 手袋
JP3194391U (ja) 手袋
JP2009127170A (ja) 作業用手袋
WO2020226112A1 (ja) スポーツ用手袋
JP4771495B1 (ja) 手袋
JP3138506U (ja) 作業用手袋
JP4397189B2 (ja) スポーツ用縫製手袋
JP3155127U (ja) 手袋
JPH0742451Y2 (ja) ゴルフ用の手袋
JP3039972U (ja) 手 袋
JP3169404U (ja) ゴルフ用グローブ
JP2009197364A (ja) スポーツ用手袋
JP3157045U (ja) 作業用手袋
JP4500079B2 (ja) スポーツ用縫製手袋
KR20100004859A (ko) 장갑
JP3155823U (ja) スポーツ用手袋
WO2019124314A1 (ja) ゴルフ用手袋の開閉機構
JP4652133B2 (ja) ゴルフ用手袋
JP3787274B2 (ja) 作業用手袋
JP5059451B2 (ja) ゴルフ手袋
JP2007100275A (ja) ゴルフ手袋
JP2016204766A (ja) 手袋
JP2021078772A (ja) ゴルフ用手袋
JP3156957U (ja) 手袋