JP3156957U

JP3156957U - 手袋

Info

Publication number: JP3156957U
Application number: JP2009007524U
Authority: JP
Inventors: 利之川田; 敏文鎌倉
Original assignee: Kawada Industries Inc
Current assignee: Kawada Industries Inc
Priority date: 2009-10-22
Filing date: 2009-10-22
Publication date: 2010-01-28
Anticipated expiration: 2019-10-22

Abstract

【課題】手袋着用時に手指が指袋の先端まで到達して十分なフィット性が得られる手袋を提供する。【解決手段】指袋に伸縮素材からなるマチ５が形成され、該マチの裏面に格子状の滑り止め用突起を形成し、また、指袋の手甲側の第２関節部位７に、指先側から指元側に張り出すように引き手用のフラップ８を形成する。手袋の着用時にフラップ８を指先側から指元側に引っ張ると、指袋の先端まで指先が到達し、指袋と指先とのフィット感が増大する。【選択図】図１

Description

本考案は、ゴルフ、野球などのスポーツに好適な手袋に関するものである。

この種の手袋は、着用者の手指が滑るのを防止するため、手袋とのフィット性が求められる。特許文献１には、雨や汗による手袋内部での滑りを防止するために、手袋本体の裏面側に小突起が設けられている。特許文献２では、滑り止め用として多数のシリコンゴム製突起が手袋の裏面に設けられた手袋が開示されている。特許文献３には、手袋本体の裏面側の子指球部分に、粘着性コーティング層が形成されたスポーツ手袋が記載されている。

特開平11-104287号公報実用新案登録第3055215号公報特開2006-145563号公報

しかしながら、特許文献１，２，３の手袋では、手袋本体の裏面に滑り止め手段を施すため、手袋の着用後の手袋と手指とのフィット性は良好であるが、手掌側に滑り止め用突起が存在するため、手袋着用時に手指が指袋の先端まで到達せず、十分なフィット感が得られないという難点があった。

本考案は、手袋着用時に手指が指袋の先端まで到達して十分なフィット性が得られる手袋の提供を目的としている。

上記目的を達成するため、本考案は、手袋本体に、人差し指袋、中指袋、薬指袋及び小指袋を有し、各指袋は、手平側を覆う裁断片と手甲側を覆う裁断片との一方又は両方の側面に、伸縮素材からなるマチが形成され、該マチの裏面に滑り止め用突起が形成されたことを特徴とする。

上記構成によると、マチが伸縮素材から構成されているので、手指の曲げに追随して指袋も伸縮しフィット性を向上させる。このとき、マチの裏面に滑り止め用突起を形成しているので、ゴルフクラブのグリップを握ったときに、指袋がずれるのを防止することができ、フィット性を向上させることができる。

この場合、突起は、マチの裏面でバイアス方向に交差する格子状に形成すると、突起によるゴツゴツ感が軽減され、かつフィット性をさらに向上させることができる。

また、滑り止め用突起をシリコンゴムにより形成すると、シリコンゴムの屈曲追随性により、フィット感をさらに向上させることができる。

さらに、複数の指袋の手甲側の第２関節部位に、指先側から指元側に張り出すように引き手用のフラップを形成する。そうすると、手袋着用時にフラップを指先側から指元側に引っ張ると、指袋の先端まで指先が到達し、指袋と指先とのフィット感が増大する。

このフラップを小指袋と薬指袋に形成した場合、ゴルフクラブや野球のバットを握るときに、要求される小指袋、薬指袋のフィット感をさらに向上させることができる。

また、指袋の手甲側の第２関節部位が伸縮素材から構成され、該伸縮素材の一部を覆うようにフラップを配置する。そうすると、伸縮素材により、手指を曲げた場合でも、手指の曲げに追随して指袋も伸縮し、フィット感を向上させることができる。

この手袋は、通常の手袋として、また、スポーツ用、特に、ゴルフ用として使用すれば、そのフィット性が十分発揮できる。

本考案によると、マチが伸縮素材から構成されているので、手指の曲げに追随して指袋も伸縮しフィット性を向上させることができ、このとき、マチの裏面に滑り止め用突起を形成しているので、ゴルフクラブのグリップを握ったときに、指袋がずれるのを防止することができ、さらにフィット性を向上させることができる。加えて、複数の指袋の手甲側の第２関節部位に、指先側から指元側に張り出すように引き手用のフラップを形成すると、手袋着用時にフラップを指先側から指元側に引っ張るだけで、指袋の先端まで指先が到達し、指袋と指先とのフィット感を増大させることができる。

本実施形態に係る手袋の着用状態を手甲側から見た斜視図である。手袋の手甲側から見た背面図手袋の手袋本体、親袋片、マチの展開図である。薬指袋の側面断面図である。

以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。本手袋は、手袋本体１と、親指及びその付け根付近を覆う親指袋２とから構成される。本手袋は、通常のゴルフ手袋と同様に、皮革や合成皮革など種々の生地が手袋本体１及び親指袋２に裁断され、これらの裁断片が手袋形状に縫合されて形成される。

手袋本体１は、図２に示すように、掌側を覆う手掌側部３と、手甲側を覆う手甲側部４と、指袋のマチ５とから構成される。手甲側部４と手平側部３とは、図３に示すようにシート状に裁断され、親指袋２を取り付けるための親指袋開口６を除いて、小指側端部同士で縫合される。

手掌側部３および手甲側部４は、手掌部分３ａおよび手甲部分４ａの指先側に、親指以外の指に相当するそれぞれ四つの指部分３ｂ〜３ｅ、４ｂ〜４ｅが突出した形状とされる。手甲側部４では、小指部分、薬指部分および中指部分の近位指節間関節部位７（以下、第２関節部位７という場合もある）が伸縮素材から構成され、手指を曲げたときに、これに追随して手甲側部３の第２関節部位７が伸長できるようになっている。伸縮素材としては、スパンデックス等の伸縮糸からなるニットが例示できる。

この伸縮素材の一部を覆うように、小指部分および薬指部分の第２関節部位７には指先側から指元側に張り出すように引き手用の裁断片からなるフラップ８が形成されている。すなわち、第２関節部位７では、伸縮素材とフラップ８とが接合されることなく重ねられ、フラップ８を指で掴みやすいようになっている。フラップ８の左右両側縁は、マチ５と縫合されている。

なお、本例では、中指部分にもフラップ８を形成しているが、中指部分は特にフラップを形成しなくてもよい。また、手甲側部４の人指し指部分の第２関節部位７は、伸縮素材ではなく皮革や合成皮革からなる生地によって構成される。これは、手甲側部４の人指し指部分は、ゴルフクラブのグリップを握るとき、右手と重ね合わされ、打球時にねじれる可能性があるため、あえて伸縮性素材を使用していない。

また、各指部分３ｂ〜３ｅ、４ｂ〜４ｅの小指および人指し指部分では、その一方に、また薬指部分および中指部分では、両方の側面に指の厚さに相当するマチ５が介在されて縫合されることにより、各指袋が形成される。本例では、図３に示すように、３枚のＶ字形のマチ５が用意され、これらのマチ５が人差し指部分と中指との間、中指部分と薬指部分との間に、さらに、薬指部分と小指部分との間にそれぞれマチ５が介在される。

マチ５は、小指部分および薬指部分の第２関節部位７と同様に、伸縮性素材から構成される。マチ５は、指先側から指の付け根部分（指元部分）まで徐々に幅広に形成される。

また、マチ５の裏面には滑り止め用の突起９が形成される。突起９の高さは、手指の装着時に違和感がないように、５μｍ〜２００μｍ程度の厚さに形成される。突起の素材としてはシリコンゴムが例示できる。

そして、突起９は、マチ５の裏面でバイアスに交差する格子状に形成される。これは、シリコンゴムを薄膜状にコーティングした場合、全体の摩擦抵抗が大きいので、滑り止め効果は大きいが、逆に、摩擦抵抗が大きくなりすぎ、装着性が悪化する可能性があるからであり、また、多数の点状の突起では、突起を伸縮性素材上に形成しているので、素材の伸縮により摩擦抵抗が小さくなり、滑り止め効果が軽減する可能性がある。突起をバイアスに交差する格子状に形成した場合、適度な摩擦抵抗が得られて滑り止め効果と装着性の両方を満足する。

手甲側部４の手首側には、図１および図２に示すように、手袋を着用しやすくするためのスリット１０が形成され、着用後にスリット１０を閉じるための面ファスナーバンド１１が設けられている。

親指袋２は、図３に示すように、親指袋開口６の開口縁に沿うように形成される。親指袋２は、それ自体が袋状に縫合され、手掌側部４の親指袋開口６の縁に、その開口縁６ａが縫合される。図３において、親指袋２の周縁に付した符号ａ〜ｆに対応するよう、親指袋開口縁６ａに同一符号ａ〜ｆを付している。

上記手袋を装着する場合、着用者は手指を手袋に挿入し、指を指袋に挿入する。このとき、マチ５が伸縮性素材から構成されているので、指の挿入に伴ってマチ部分が伸び、指袋への挿入を容易にしている。指袋への指の挿入後に、手甲側の第２関節部位７にあるフラップ８を指先側から指元側に引っ張ると、指袋の先端まで指先が到達し、指袋と指先とのフィット感が増大する。

このフラップ８を小指袋と薬指袋に形成した場合、ゴルフクラブを握るときに、要求される小指袋、薬指袋のフィット感をさらに向上させることができる。また、ゴルフクラブのグリップを握るとき、左手に右手が添えられて重ね合わされても、小指および薬指部分は、右手と干渉しないので、違和感はない。

また、指袋の手甲側の第２関節部位７を伸縮素材から構成しているので、手指を曲げた場合でも、手指の曲げに追随して指袋も伸縮し、フィット感を向上させることができる。
また、伸縮素材からなるマチ５の裏面に滑り止め用突起９を形成しているので、ゴルフクラブのグリップを握ったときに、指袋がずれるのを防止することができ、フィット感を向上させることができる。

このとき、突起９は、マチの裏面でバイアスに交差する格子状に形成しているので、突起９によるゴツゴツ感が軽減され、かつフィット性を向上させることができる。特に、滑り止め用突起９はシリコンゴムにより形成しているので、シリコンゴムの屈曲追随性により、フィット感をさらに向上させることができる。

なお、本例では、手袋としてゴルフ用手袋を例示したが、野球などのスポーツ用手袋、さらには、バイク用手袋や一般的な手袋にも本考案を適用することができる。

１手袋本体
２親指袋
３手掌側部
３ａ手掌部分
４手甲側部
４ａ手甲部分
５マチ
６親指袋開口
６ａ手掌側開口縁
７第２関節部位
８フラップ
９滑り止め用突起
１０スリット

Claims

手袋本体に、人差し指袋、中指袋、薬指袋及び小指袋を有し、各指袋は、手平側を覆う裁断片と手甲側を覆う裁断片との一方又は両方の側面に、伸縮素材からなるマチが形成され、該マチの裏面に滑り止め用突起が形成されたことを特徴とする手袋。
滑り止め用突起は、マチの裏面でバイアス方向で交差する格子状に形成されたことを特徴とする請求項１に記載の手袋。
滑り止め用突起は、シリコンゴムにより形成されたことを特徴とする請求項１または２に記載の手袋。
複数の指袋の手甲側の第２関節部位に、指先側から指元側に張り出すように引き手用のフラップが形成されたことを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の手袋。
前記フラップは、複数の指袋のうち小指袋と薬指袋に形成されたことを特徴とする請求項４に記載の手袋。
前記指袋の手甲側の第２関節部位が伸縮素材から構成され、該伸縮素材の一部を覆うように前記フラップが配置されたことを特徴とする請求項４または５に記載の手袋。
スポーツ用である請求項１〜７のいずれかに記載の手袋。
ゴルフ用である請求項７に記載の手袋。