JP2023038455A - 手袋とその製造方法 - Google Patents

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祐平 近藤
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【課題】製造が容易であり、指の屈曲が容易で着用感が良好な手袋とその製造方法を提供する。【解決手段】指を包む指パーツ16には、手の甲側に設けられ指の長手方向に沿って形成され指パーツ16を筒状に縫い合わせる手の甲側縫合部16cと、指先に設けられ手の甲側縫合部16cに交差して形成され指先を袋状に閉鎖する指先縫合部16aを有する。指先縫合部16aの両端部に連続して形成され、指先に向かって径を細くするダーツ部16fを備え、ダーツ部16fは、各指の指先から第一関節までの長さよりも短い。指パーツ16を展開した時のダーツ部16fの一対の側縁部の仕上がり線17の成す角度が、0°よりも大きく、28°以下である。【選択図】図1

Description

この発明は、各種のスポーツや防寒のために手に装着する手袋とその製造方法に関する。
従来、各種のスポーツや作業や、防寒のために手に着用する手袋には、生地やシートを裁断した各パーツを縫合して作られたものがあり、手の自由度や着用感を向上させるために様々な工夫がされている。例えば、特許文献1に開示されている手袋の製造方法及び手袋は、素材として床皮等の比較的厚い素材を使用した手袋であり、この手袋の製造方法は、手袋の接合しようとする各パーツ同士を重ね合わせた状態で、各素材の厚みに相当する寸法をかがり幅として、ミシンを使用して糸で素材の端部をそのかがり幅部位と該素材端の外方とを周回するように縫合し、その後に裏返して、縫合部分に応力を加えて縫合した糸を引き伸ばす。すると、各パーツの端面同士が突き合わされ各パーツの接合部がフラットな状態になり、着用時に手の屈曲動作が容易となる。
特開2010-31444号公報
上記背景技術の場合、床皮等の比較的厚い素材を使用した手袋であり、薄い生地の手袋には使用することができない。また、各指には、指同士が互いに隣接する側面に縫い目があるため、着用時にごわつきがあり、動作時に動きにくさを感じるおそれがある。特に、防水性を有する手袋は、縫い目にシームテープが貼られているものが多いが、シームテープが指の側面に位置すると、指の屈曲時にねじれが生じ、指を屈曲させるために余分な力が必要となり、使いにくいと言う問題がある。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、製造が容易であり、指の屈曲が容易で着用感が良好な手袋とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、裁断したシートから成る複数のパーツが縫い合わされた手袋であり、指を包む指パーツには、手の甲側に設けられ指の長手方向に沿って形成され前記指パーツを筒状に縫い合わせる手の甲側縫合部と、指先に設けられ前記手の甲側縫合部に交差して形成され指先を袋状に閉鎖する指先縫合部と、前記指先縫合部の両端部に連続して形成され指先に向かって径を細くするダーツ部が設けられ、前記ダーツ部は、各指の指先から第一関節までの長さよりも短く、前記指パーツを展開した時の前記ダーツ部の一対の側縁部の仕上がり線の成す角度が0°よりも大きく、28°以下に形成された手袋である。
前記指パーツは各指で独立しており、展開した状態では、前記指先縫合部を上底とし、前記指先縫合部とは反対の端部である付け根縫合部を下底とする略台形状であり、前記指先縫合部と前記付け根縫合部の間の一対の斜辺は前記手の甲側縫合部であり、前記一対の手の甲側縫合部を互いに縫い合わせることにより、前記指パーツは筒体となり、前記指パーツの、前記甲側縫合部に沿う部分であり前記指パーツの幅の1/4程度の幅を各々占める部分は、各々指の甲側を覆う手の甲部であり、前記一対の手の甲部の間であり前記指パーツの幅の残りの1/2程度の幅を占める部分は、指の手の平側を覆う手の平部であり、前記指先縫合部の、前記手の平部と前記手の平部の境界に位置する2個所には、前記ダーツ部が設けられ、前記ダーツ部は、一対の側縁部で略V字形に切り込まれ、前記一対の側縁部の内側の仕上がり線の成す角度が、0°よりも大きく、28°以下である。
前記ダーツ部の一対の側縁部は、前記指パーツを展開した時に前記ダーツ部の内側に膨出する湾曲線状である。前記甲側縫合部と前記指先縫合部、前記ダーツ部は、互いに縫い合わされた状態で裏面にシームテープが貼られている。
また本発明は、裁断したシートから成る複数のパーツが縫い合わされた手袋の製造方法であって、指を包む指パーツには、手の甲側に設けられ指の長手方向に沿って形成され前記指パーツを筒状に縫い合わせる手の甲側縫合部と、指先に設けられ前記手の甲側縫合部に交差して形成され指先を袋状に閉鎖する指先縫合部と、前記指先縫合部の両端部に連続して形成され指先に向かって径を細くするダーツ部が設けられ、前記ダーツ部は、各指の指先から第一関節までの長さよりも短く、前記指パーツを展開した時の前記ダーツ部の一対の側縁部の仕上がり線の成す角度が、0°よりも大きく28°以下に形成され、前記ダーツ部を縫う時は、まず前記一対の手の甲側縫合部を互いに縫い合わせた後に、前記手の甲部と前記手の平部とを重ね合わせて、前記各ダーツ部の前記側縁部同士を前記仕上がり線に沿って縫合する手袋の製造方法である。
本発明の手袋とその製造方法は、製造が容易であり、指の屈曲が容易で着用感も良好な手袋を提供することができる。各指パーツには、筒体にする縫い目が甲側縫合部しかなく、縫合する距離が短く、作業効率が良い。縫い目にシームテープを貼って防水性を付与する場合は、縫合する距離が短いとシームテープも短くすることができ、工数及びコストのメリットが大きい。また、甲側縫合部は、手の甲側に設けられ、手の平側に縫い目が無く、指を曲げる時に、余分な力が不要である。
この発明の一実施形態の手袋の左手用を手の甲から見た斜視図(a)と、手の平から見た斜視図である。 この実施形態の手袋の、中指の先端の概略を示す左側面図(a)と、正面図(b)と、平面図(c)である。 この実施形態の手袋の全パーツの平面図である。 この実施形態の手袋の中指パーツの平面図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1~図4はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の手袋10は、例えば寒冷地の屋外で着用するものである。図1は手袋10の左手用を示す斜視図であり、(a)は手の甲側を示し、(b)は手の平側を示す。手袋10は、図3に示すように8つのパーツを縫合することにより製造されている。各パーツは、防水性を有するシート28を裁断して作られている。シート28は、防水生地や皮革、合成樹脂シート等であり、手袋10の用途に合わせて適宜変更可能である。
手袋10には、5本の指を各々包む親指パーツ12、人差し指パーツ14、中指パーツ16、薬指パーツ18、小指パーツ20が設けられ、各々手の甲側に設けられ指の長手方向に沿って形成され筒状に縫い合わされる手の甲側縫合部12c,14c,16c,18c,20cと、指先に設けられ手の甲側縫合部12c,14c,16c,18c,20cに各々交差して形成され指先を袋状に閉鎖する指先縫合部12a,14a,16a,18a,20aと、指先縫合部12a,14a,16a,18a,20aの両端部に連続して形成され指先に向かって径を細くするダーツ部12f,14f,16f,18f,20fとが設けられている。各ダーツ部12f,14f,16f,18f,20fは、各指の指先から第一関節までの長さよりも各々短い。
手袋10は、5本の指を各々包む親指パーツ12、人差し指パーツ14、中指パーツ16、薬指パーツ18、小指パーツ20の他に、手の甲から手首にかけて長く包む手の甲パーツ22と、手の平を包む手の平パーツ24と、手の平側の手首を包む手首パーツ26が設けられ、全部で8つのパーツで作られている。
ここで、各パーツの形状について説明する。図3は、左手用の各パーツを展開してシート28の表側から見た図である。まず一番長い指である中指を包む中指パーツ16について、図3、図4に基づいて説明する。中指パーツ16の外側の線が中指パーツ16の輪郭であり、内側の線が縫合部の仕上がり線17であり、その間が縫い代である。なお、他の各パーツも同様に、外側の線が輪郭を示し、内側の線が縫合部の仕上がり線であり、その間が縫い代である。中指パーツ16は、図面上方が指先縫合部16aであり、図面下方が指先縫合部16aとは反対側の端部である付け根縫合部16bであり、中指パーツ16は、指先縫合部16aを上底とし、付け根縫合部16bを下底とする略台形状である。指先縫合部16aと付け根縫合部16bの間の一対の斜辺は手の甲側縫合部16cであり、一対の手の甲側縫合部16cを互いに縫い合わせることにより、中指パーツ16は筒体となり、中指を包む。この時、手の甲側縫合部16cは中指の手の甲側に位置する。
中指パーツ16の、手の甲側縫合部16cに沿う部分であり中指パーツ16の幅の1/4程度の幅を各々占める部分は、各々中指の甲側を覆う手の甲部16dである。一対の手の甲部16dの間であり中指パーツ16の幅の残りの1/2程度の幅を占める部分は、中指の手の平側を覆う手の平部16eである。
指先縫合部16aの、手の平部16dと手の平部16eの境界に位置する一対の境界仮想線Aに交差する2個所には、一対の側縁部により略V字形に切り込まれたダーツ部16fが設けられている。ダーツ部16fの縫合部の仕上がり線17は、ダーツ部16fの内側に膨出する湾曲線状であり、一対の縫合部の仕上がり線17の成す角度α,βは、互いに等しく、0°より大きく28°以下の任意の角度である。28°よりも大きくなると、ダーツの曲率が大きく(半径が小さくなってきつく)なり、後述するシームテープ30を縫目に浮きなく接着することが難しくなる。さらに、シームテープ30で強引にダーツ部16fを接着しても、しわの発生が避けられず、発生したしわにより手袋の付け心地が低下する。また、手袋が防水仕様であれば、漏水の可能性も生ずるので、28°以下が好ましい。
ダーツ部16fを縫う時は、まず一対の手の甲側縫合部16cを互いに縫い合わせた後に、手の甲部16dと手の平部16eを重ねると各ダーツ部16fが折り曲げられ、半分の角度に折られた状態で側縁部同士を仕上がり線17に合わせて縫合する。指先縫合部16aは、一対のダーツ部16f以外の部分はダーツ部16fに連続する湾曲線で形成されているため、手の甲部16dと手の平部16eを重ねると、指先縫合部16aの両端にダーツ部16fが連続して一つの円弧のようになる。ダーツ部16fに連続して指先縫合部16aを一つの円弧を描くように縫うと、中指パーツ16の指先が仕上がり線17に沿った半円形状の袋状に閉鎖される。
付け根縫合部16bの、手の甲部16dと手の平部16eの境界に位置する一対の境界仮想線Aに交差する2箇所には、U字形に切り欠かれた指股縫合部16gが設けられている。指又縫合部16gは、隣接する人差し指パーツ14又は薬指パーツ18の、後述する指股縫合部14g,18gと縫い合わされ、連結される。付け根縫合部16bは一対の指股縫合部16gにより3分割され、手の平部16eに連続する中央の部分は手の平パーツ24に縫い合わされ、手の甲部16dに連続する2つの両脇の部分は手の甲側縫合部16cで互いに縫い合わされて連続し、手の甲パーツ22に縫い合わされる。
次に、薬指を包む薬指パーツ18について図3に基づいて説明する。薬指パーツ18は、中指パーツ16の形状に似ており、図面上方が指先縫合部18aであり、図面下方が付け根縫合部18bであり、指先縫合部18aを上底とし、付け根縫合部18bを下底とする略台形状である。指先縫合部18aと付け根縫合部18bの間の一対の斜辺は手の甲側縫合部18cであり、一対の手の甲側縫合部18cを互いに縫い合わせることにより、薬指パーツ18は筒体となり、薬指を包む。この時、手の甲側縫合部18cは薬指の手の甲側に位置する。
薬指パーツ18の、手の甲側縫合部18cに沿う部分であり薬指パーツ18の幅の1/4程度の幅を各々占める部分は、各々薬指の甲側を覆う手の甲部18dである。一対の手の甲部18dの間であり薬指パーツ18の幅の残りの1/2程度の幅を占める部分は、中指の手の平側を覆う手の平部18eである。
指先縫合部18aの、手の甲部18dと手の平部18eの境界に位置する2個所には、一対の湾曲線で略V字形に切り込まれたダーツ部18fが設けられている。一対のダーツ部18fの内側の仕上がり線の成す角度は互いに等しく、0°よりは大きく28°以下の任意の角度である。ダーツ部18fと手の甲側縫合部18cを縫う工程は、中指パーツ16と同様である。
付け根縫合部18bの、手の甲部16dと手の平部16eの境界に位置する2箇所には、U字形に切り欠かれた指股縫合部18gが設けられている。指股縫合部18gは、隣接する中指パーツ16又は小指パーツ20の、指股縫合部16g,20gと縫い合わされ、連結される。付け根縫合部18bは一対の指股縫合部18gにより3分割され、手の平部18eに連続する中央の部分は手の平パーツ24に縫い合わされ、手の甲部18dに連続する2つの両脇の部分は手の甲側縫合部18cで互いに縫い合わされて連続し、手の甲パーツ22に縫い合わされる。
次に、小指を包む小指パーツ20について説明する。小指パーツ20も、中指パーツ16の形状に似ているが、後述する指股縫合部20gが1つになっている。小指パーツ20は、図面上方が指先縫合部20aであり、図面下方が付け根縫合部20bであり、指先縫合部20aを上底とし、付け根縫合部20bを下底とする略台形状である。指先縫合部20aと付け根縫合部20bの間の一対の斜辺は手の甲側縫合部20cであり、一対の手の甲側縫合部20cを互いに縫い合わせることにより、小指パーツ20は筒体となり、小指を包む。この時、手の甲側縫合部20cは小指の手の甲側に位置する。
小指パーツ20の、手の甲側縫合部20cに沿う部分であり小指パーツ20の幅の1/4程度の幅を各々占める部分は、各々小指の甲側を覆う手の甲部20dである。一対の手の甲部20dの間であり小指パーツ20の幅の残りの1/2程度の幅を占める部分は、中指の手の平側を覆う手の平部20eである。
指先縫合部20aの、手の甲部20dと手の平部20eの境界に位置する2個所には、一対の湾曲線で略V字形に切り込まれたダーツ部20fが設けられている。一対のダーツ部20fの内側の仕上がり線の成す角度は互いに等しく、0°よりは大きく28°以下の任意の角度である。ダーツ部20fと手の甲側縫合部20cを縫う工程は、中指パーツ16と同様である。
付け根縫合部20bの、手の甲部20dと手の平部20eの境界に位置する2箇所のうち、図面左側の1箇所には、U字形に切り欠かれた指股縫合部20gが設けられている。指股縫合部20gは、隣接する薬指パーツ18の指股縫合部18gと縫い合わされ、連結される。付け根縫合部20bの、手の平部20eに連続する中央の部分は手の平パーツ24に縫い合わされ、手の甲部20dに連続する2つの両脇の部分は手の甲側縫合部20cで互いに縫い合わされて連続し、手の甲パーツ22に縫い合わされる。
次に、人差し指を包む人差し指パーツ14について説明する。人差し指パーツ14は、小指パーツ20の形状に似ており、図面上方が指先縫合部14aであり、図面下方が付け根縫合部14bであり、指先縫合部14aを上底とし、付け根縫合部14bを下底とする略台形状である。指先縫合部14aと付け根縫合部14bの間の一対の斜辺は手の甲側縫合部14cであり、一対の手の甲側縫合部14cを互いに縫い合わせることにより、人差し指パーツ14は筒体となり、人差し指を包む。この時、手の甲側縫合部14cは人差し指の甲側に位置する。
人差し指パーツ14の、手の甲側縫合部14cに沿う部分であり人差し指パーツ14の幅の1/4程度の幅を各々占める部分は、各々人差し指の甲側を覆う手の甲部14dである。一対の手の甲部14dの間であり人差し指パーツ14の幅の残りの1/2程度の幅を占める部分は、人差し指の手の平側を覆う手の平部14eである。
指先縫合部14aの、手の甲部14dと手の平部14eの境界に位置する2個所には、一対の湾曲線で略V字形に切り込まれたダーツ部14fが設けられている。一対のダーツ部14fの内側の仕上がり線の成す角度は互いに等しく、0°よりは大きく28°以下の任意の角度である。ダーツ部14fと手の甲側縫合部14cを縫う工程は、中指パーツ16と同様である。
付け根縫合部14bの、手の甲部14dと手の平部14eの境界に位置する2箇所のうち、図面右側の1箇所には、U字形に切り欠かれた指股縫合部14gが設けられている。指股縫合部14gは、隣接する中指パーツ16の指股縫合部16gと縫い合わされ、連結される。付け根縫合部14bの、手の平部14eに連続する中央の部分は手の平パーツ24に縫い合わされ、手の甲部14dに連続する2つの両脇の部分は手の甲側縫合部14cで互いに縫い合わされて連続し、手の甲パーツ22に縫い合わされる。
次に、親指を包む親指パーツ12について説明する。親指パーツ12は、図面上方が指先縫合部12aであり、図面下方が付け根縫合部12bであり、指先縫合部12aを上底とし、付け根縫合部12bを下底とする略台形状である。指先縫合部12aと付け根縫合部12bの間の一対の斜辺は手の甲側縫合部12cであり、一対の手の甲側縫合部12cを互いに縫い合わせることにより、親指パーツ12は筒体となり、親指を包む。この時、手の甲側縫合部12cは親指の甲側に位置する。
親指パーツ12の、手の甲側縫合部12cに沿う部分であり親指パーツ12の幅の1/4程度の幅を各々占める部分は、各々親指の甲側を覆う手の甲部12dである。一対の手の甲部12dの間であり親指パーツ12の幅の残りの1/2程度の幅を占める部分は、親指の手の平側を覆う手の平部12eである。
指先縫合部12aの、手の甲部12dと手の平部12eの境界に位置する2個所には、一対の湾曲線で略V字形に切り込まれたダーツ部12fが設けられている。一対のダーツ部12fの内側の仕上がり線の成す角度は互いに等しく、0°よりは大きく28°以下の任意の角度である。ダーツ部12fと手の甲側縫合部12cを縫う工程は、中指パーツ16と同様である。
付け根縫合部12bの、図面右側の約半分には、径が大きい湾曲線で切り欠かれた付け根縫合部12hが設けられている。付け根縫合部12hは、手の甲パーツ22と手の平パーツ24に縫い合わされる。付け根縫合部12bは、手首パーツ26に縫い合わされる。
次に、手の平を包む手の平パーツ24について説明する。手の平パーツ24は、変形した5角形状であり、一番長い辺は、図面上方に位置し左上から右下に僅かに傾斜する指パーツ縫合部24aであり、指パーツ縫合部24aの右端に交差して下方に連続し指パーツ縫合部24aの半分程度の長さの手の甲パーツ縫合部24bと、手の甲パーツ縫合部24bの下端に交差して左に向かって連続し手の甲パーツ縫合部24bと同じくらいの長さの手首パーツ縫合部24cと、手首パーツ縫合部24cの左端に交差し左上に僅かに傾斜しながら連続し指パーツ縫合部24aに次いで長く形成された親指パーツ縫合部24dと、親指パーツ縫合部24dの端部と指パーツ縫合部24aの端部を連結する短い手の甲パーツ縫合部24eとで囲まれて形成されている。
次に、手の平側の手首を包む手首パーツ26について説明する。手首パーツ26は図面の横方向に長い矩形であり、図面上方に位置する長い直線である親指パーツ縫合部26aと、親指パーツ縫合部26aの両端に各々交差して連続する一対の手の甲パーツ縫合部26bと、手の甲パーツ縫合部26bの下端に交差して連続し親指パーツ縫合部26aに対して平行で同じ長さの下端部26cとで囲まれて形成されている。
次に、手の甲から手首にかけて長く包む手の甲パーツ22について説明する。手の甲パーツ22は、図面の上下方向に長い矩形であり、図面上方に位置し僅かに外側に膨出する湾曲線である指パーツ縫合部22aと、指パーツ縫合部22aの両端に各々交差して連続し僅かに内側にくぼむ湾曲線である一対の側縁縫合部22bと、側縁縫合部22bの下端に交差して連続する直線である下端部22cとで囲まれて形成されている。
次に、手袋10を製造する縫合工程の一例について説明する。先ず、中指パーツ16を、シート28を中表にして、一対の手の甲側縫合部16cを縫合部の仕上がり線17沿って縫い合わせて筒状とする。この後、一対の境界仮想線Aで折って手の甲部16dと手の平部16eを重ね合わせ、指先縫合部16aとダーツ部16fを、縫合部の仕上がり線17に沿って連続して一つの円弧を描くように縫い合わせる。これにより、中指パーツ16の指先が半円形状の袋状に閉鎖され、付け根縫合部16bは開口され、中指を付け根縫合部16bから差し込んで包む形状となる。同様に、親指パーツ12、人差し指パーツ14、薬指パーツ18、小指パーツ2を各々縫い、各指を包む形状とする。
次に、人差し指パーツ14、中指パーツ16、薬指パーツ18、小指パーツ20を、隣接する指股縫合部14g,16g,18g,20gで縫製して4つの指パーツを連結する。そして、連結した4つの指パーツと、親指パーツ12、手の甲パーツ22、手の平パーツ24、手首パーツ26を任意の順番で縫い合わせる。この後、シート28の中表を裏返して、シート28の表面を外側にし、手袋10の製造が完了する。防水性を必要とする場合は、各縫い目の裏面、つまりシート28の裏面に、防水性を有するシームテープ30を貼る。なお、各々縫う線は、図面の内側の仕上がり線である。
なお、中指パーツ16の縫合する全体の距離は、この実施形態では約18.6cmである。例えば、中指の手の甲部と手の平部からなる2つパーツを指の両側の側面に沿って縫う場合は、従来35.2cmであり、これより半分近く短縮される。他の4つの指パーツも同様であり、手袋10全体で縫合する距離がかなり短縮される。
この実施形態の手袋10によれば、製造が容易であり、指の屈曲が容易で着用感が良好である。各指パーツには、筒体にする縫い目が甲側縫合部しかなく、縫合する距離が短く、作業効率が良い。縫合する距離が短いため、シームテープ30も短くすることができ、工数メリットが大きい。縫合する距離が短いため、シート28が一重である部分が広く、指の屈曲に余分な力が不要である。各指パーツの甲側縫合部は、手の甲側に設けられ、指の屈曲に影響を与えることが無い。各指パーツの手の平側に縫い目が無く、手の平側は物に接する機会が多いが手の平に縫い目がないため物に接しやすく、また水にぬれた物を掴んだり運んだりする際にも耐水圧が高く、手袋内部に水が染みこむことがない。また、指同士が互いに隣接する側面に縫い目が無いため、着用時にごわつくことが無い。各ダーツ部は、指の形に沿うように指先を先端の径が小さくなるような曲面に形成することができ、なおかつ指の第一関節に達していないため、指の関節を跨ぐことが無く、指の動きを妨げることが無い。指先を曲面に形成することで、シームテープ30の貼り付けも容易となる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各パーツの形状は上記実施形態以外でも良く、指先縫合部に交差する手の甲側縫合部と、指先縫合部に連続するダーツ部が設けられていればよい。5本の指全部に甲側縫合部とダーツ部が設けられていなくても良く、例えば、よく使う人差し指や中指のみに設けられ、その他の指は異なる構造でも良い。一つの指パーツに設けられている一対のダーツ部の内側の仕上がり線の成す角度α,βは、互いに異なっていてもよく、いずれも0°よりも大きく、28°以下であればよい。手首パーツは、手首を一周するもの等でも良く、手の平パーツと手の甲パーツも、手袋の用途に合わせて自由に変更可能である。手袋の用途は色々なものに利用することができ、作業用やファッション用等でも良い。使用するシートの材料も自由に選択可能である。
10 手袋
12 親指パーツ
12a,14a,16a,18a,20a 指先縫合部
12b,14b,16b,18b,20b 付け根縫合部
12c,14c,16c,18c,20c 手の甲側縫合部
12d,14d,16d,18d,20d 手の甲部
12e,14e,16e,18e,20e 手の平部
12f,14f,16f,18f,20f ダーツ部
14 人差し指パーツ
16 中指パーツ
17 仕上がり線
18 薬指パーツ
20 小指パーツ
28 シート
30 シームテープ

Claims (5)

  1. 裁断したシートから成る複数のパーツが縫い合わされた手袋であり、
    指を包む指パーツには、手の甲側に設けられ指の長手方向に沿って形成され前記指パーツを筒状に縫い合わせる手の甲側縫合部と、指先に設けられ前記手の甲側縫合部に交差して形成され指先を袋状に閉鎖する指先縫合部と、前記指先縫合部の両端部に連続して形成され指先に向かって径を細くするダーツ部が設けられ、前記ダーツ部は、各指の指先から第一関節までの長さよりも短く、前記指パーツを展開した時の前記ダーツ部の一対の側縁部の仕上がり線の成す角度が、0°よりも大きく、28°以下に形成されていることを特徴とする手袋。
  2. 前記指パーツは各指で独立しており、展開した状態では、前記指先縫合部を上底とし、前記指先縫合部とは反対の端部である付け根縫合部を下底とする略台形状であり、前記指先縫合部と前記付け根縫合部の間の一対の斜辺は前記手の甲側縫合部であり、前記一対の手の甲側縫合部を互いに縫い合わせることにより、前記指パーツは筒体となり、
    前記指パーツの、前記甲側縫合部に沿う部分が各々指の甲側を覆う手の甲部であり、前記一対の手の甲部の間であり前記指パーツの幅の残りの部分は、指の手の平側を覆う手の平部であり、
    前記指先縫合部の、前記手の平部と前記手の平部の境界に位置する2個所には、前記ダーツ部が設けられ、前記ダーツ部は、一対の側縁部により略V字形に切り込まれ、前記一対の側縁部の内側の仕上がり線の成す角度が、0°よりも大きく、28°以下である請求項1記載の手袋。
  3. 前記ダーツ部の一対の側縁部は、前記指パーツを展開した時に前記ダーツ部の内側に膨出する湾曲線状である請求項2記載の手袋。
  4. 前記甲側縫合部と前記指先縫合部、前記ダーツ部は、互いに縫い合わされた状態で裏面にシームテープが貼られている請求項1,2又は3記載の手袋。
  5. 裁断したシートから成る複数のパーツが縫い合わされた手袋の製造方法であって、
    指を包む指パーツには、手の甲側に設けられ指の長手方向に沿って形成され前記指パーツを筒状に縫い合わせる手の甲側縫合部と、指先に設けられ前記手の甲側縫合部に交差して形成され指先を袋状に閉鎖する指先縫合部と、前記指先縫合部の両端部に連続して形成され指先に向かって径を細くするダーツ部が設けられ、前記ダーツ部は、各指の指先から第一関節までの長さよりも短く、前記指パーツを展開した時の前記ダーツ部の一対の側縁部の仕上がり線の成す角度が、0°よりも大きく28°以下に形成され、
    前記ダーツ部を縫う時は、まず前記一対の手の甲側縫合部を互いに縫い合わせた後に、前記手の甲部と前記手の平部とを重ね合わせて、前記各ダーツ部の前記側縁部同士を前記仕上がり線に沿って縫合することを特徴とする手袋の製造方法。
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