JP5139699B2 - 分別可能な容器用中栓とこれを用いた分別可能な容器 - Google Patents

分別可能な容器用中栓とこれを用いた分別可能な容器 Download PDF

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Description

本発明は、化粧料用容器、医薬品用容器、食品用容器等に組み込まれる分別可能な容器用中栓とこの容器用中栓を用いた分別可能な容器に関する。
従来、上方へ突出する口部を有する容器本体と、この容器本体の口部の外周に嵌着される第1嵌着部と容器本体の口部の内周に嵌合される第2嵌着部とを有する中栓と、口部から容器本体部分に連なる肩部の外周径に対応する内径の開口を有するとともに中栓を含む容器本体の上端部分全体を覆うように閉じられた形状のキャップとを備えた容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−370758号公報(第3欄、図2)
しかしながら、前述したような従来の容器は、内容物の詰め替えのために中栓を容器本体の口部から取り外す際、中栓が第1嵌着部と第2嵌着部とを介して容器本体の口部に強固に取り付けられているために取り外すことが困難であり、その結果、ハサミやカッター等の治具を用いて取り外さなければならないという厄介な問題があった。
そして、容器本体がガラス製、中栓がプラスチック製である場合、資源の分別やゴミの分別廃棄を行うためにプラスチック製の中栓をガラス製の容器本体の口部から取り外す必要があり、容易に中栓を容器本体から取り外すことができないという分別廃棄上の問題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、内容物の詰め替えや資源の分別、ゴミの分別廃棄等のために容器用中栓を容器本体から取り外す際に、使用者が把持しやすいキャップを利用して容器用中栓を簡便に取り外すとともに、容器用中栓を容器本体に組み付ける際に、キャップを利用して容器用中栓を簡便に組み付けられる分別可能な容器用中栓とこれを用いた分別可能な容器を提供することである。
請求項1に係る本発明は、容器本体の容器開口部に密着挿入して容器本体内とキャップ内とに連通する円筒状栓胴体部と、該円筒状栓胴体部に一体成形してキャップ装着時にキャップの閉蓋領域を構成するキャップ頂部に設けた環状の内側密封用突出部と共働状態で容器本体内の内容物を封止する環状封止部と、該環状封止部の外周に螺刻されてキャップ装着時にキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合する中栓外周側ネジ部とで構成されて、キャップ装着時に円筒状栓胴体部が容器本体の容器開口部に押圧挿入されて容器本体に嵌着可能になるとともにキャップ離脱時に中栓外周側ネジ部がキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合係止状態で一体化して容器本体から引き抜き分別可能な容器用中栓であって、前記キャップのキャップ内周側ネジ部を共用して順次螺合する容器用中栓の中栓外周側ネジ部と容器本体の容器外周側ネジ部とが、同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る本発明は、内容物を注入及び排出する容器開口部を形成して内容物を内在させる容器本体と、該容器本体に外嵌装着するキャップ円筒部と該キャップ円筒部に一体成形したキャップ頂部とを有するキャップと、前記容器本体の容器開口部に密着挿入して容器本体内とキャップ内とに連通する円筒状栓胴体部と該円筒状栓胴体部に一体成形してキャップ装着時にキャップの閉蓋領域を構成するキャップ頂部に設けた環状の内側密封用突出部と共働状態で容器本体内の内容物を封止する環状封止部と該環状封止部の外周に螺刻してキャップ装着時にキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合する中栓外周側ネジ部とで構成された容器用中栓とを備え、キャップ装着時に容器用中栓の円筒状栓胴体部が容器本体の容器開口部に押圧挿入されて容器用中栓が容器本体に嵌着可能となるとともにキャップ離脱時に容器用中栓の中栓外周側ネジ部とキャップのキャップ内周側ネジ部とが螺合係止状態で一体化して容器本体から容器用中栓を分別可能な容器であって、前記キャップのキャップ内周側ネジ部を共用して順次螺合する容器用中栓の中栓外周側ネジ部と容器本体の容器外周側ネジ部とが、同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項3に係る本発明は、請求項2記載の構成に加えて、前記容器本体がガラス製であるとともに、前記容器用中栓がプラスチック製であることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項4に係る本発明は、請求項2または請求項3記載の構成に加えて、前記容器本体、及び/または、容器用中栓及びキャップに、キャップ離脱時にキャップが容器用中栓のみと螺合係止状態となる分別可能位置を知覚させる分別位置知覚手段が設けられていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項5に係る本発明は、請求項4記載の構成に加えて、前記分別位置知覚手段が、前記容器本体の容器外周側ネジ部に設けられた分別位置マークであることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項6に係る本発明は、請求項4記載の構成に加えて、前記分別位置知覚手段が、前記容器用中栓の中栓外周側ネジ部とキャップのキャップ内周側ネジ部とにそれぞれ設けられてキャップ装着時またはキャップ離脱時に相互に接触して乗り越える一対の分別知覚用小突起であることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
そこで、本発明は、内容物を注入及び排出する容器開口部を形成して内容物を内在させる容器本体と、この容器本体に外嵌装着するキャップ円筒部とこのキャップ円筒部に一体成形したキャップ頂部とを有するキャップと、容器本体の容器開口部に密着挿入して容器本体内とキャップ内とに連通する円筒状栓胴体部とこの円筒状栓胴体部に一体成形してキャップ装着時にキャップの閉蓋領域を構成するキャップ頂部に設けた環状の内側密封用突出部と共働状態で容器本体内の内容物を封止する環状封止部とこの環状封止部の外周に螺刻してキャップ装着時にキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合する中栓外周側ネジ部とで構成された容器用中栓とを備えているとともに、以下のような特有の構成によって格別な効果を奏するものである。
すなわち、請求項1に係る本発明の容器用中栓及び請求項2に係る本発明の容器によれば、キャップのキャップ内周側ネジ部を共用して順次螺合する容器用中栓の中栓外周側ネジ部と容器本体の容器外周側ネジ部とが、同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成されていることにより、内容物の詰め替えや資源の分別、ゴミの分別廃棄等のために容器用中栓を容器本体から取り外す際には、キャップ内周側ネジ部を中栓外周側ネジ部のみと螺合させてキャップと容器用中栓とを一体化した後、この一体化されたキャップ及び容器用中栓を容器本体から引き抜くことで、容器用中栓に比べて外径が大きく使用者が把持しやすいキャップを利用して容器本体から容器用中栓を引き抜くことができるので、ハサミやカッター等の治具を用いることなく容器本体から容器用中栓を簡便に取り外すことができる。
また、容器用中栓を容器本体に組み付ける際には、容器開口部の上に容器用中栓を載置した後、キャップを容器用中栓に被嵌して閉蓋方向に回転させることでキャップ内周側ネジ部が容器外周側ネジ部へも螺合進行し、キャップの回転力を利用して容器用中栓が容器開口部内に向けて押し込まれるので、過度の押圧力を必要とすることなく容器用中栓を容器本体に簡便に組み付けることができる。
そして、容器用中栓を容器本体に組み付ける際に、キャップ内周側ネジ部が、互いに同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成された中栓外周側ネジ部と容器外周側ネジ部との相方にそれぞれ螺合するため、キャップの回転に伴ってキャップ内周側ネジ部を共用する中栓外周側ネジ部のネジ山と容器外周側ネジ部のネジ山とが互いに一連となって整合する位置まで容器用中栓も回転し、容器用中栓を容器本体に組み付けた後に容器を使用する際にもキャップの円滑な開閉を実現することができる。
請求項3に係る本発明の容器によれば、請求項2記載の容器が奏する効果に加えて、容器本体がガラス製であるとともに、容器用中栓がプラスチック製であることにより、資源の分別やゴミの分別廃棄のためにプラスチック製の容器用中栓をガラス製の容器本体から取り外す際には、キャップ内周側ネジ部を中栓外周側ネジ部のみと螺合させてキャップと容器用中栓とを一体化した後、この一体化されたキャップ及び容器用中栓を容器本体から引き抜くことで、容器用中栓に比べて外径が大きく使用者が把持しやすいキャップを利用して容器本体から容器用中栓を引き抜くことができるので、ハサミやカッター等の治具を用いることなく容器本体から容器用中栓を取り外すことができ、資源の分別廃棄を簡便に達成することができる。
請求項4に係る本発明の容器によれば、請求項2または請求項3記載の容器が奏する効果に加えて、容器本体、及び/または、容器用中栓及びキャップに分別位置知覚手段が設けられていることにより、内容物の詰め替えや資源の分別、ゴミの分別廃棄等のために容器用中栓を容器本体から取り外す際には、分別位置知覚手段でキャップ内周側ネジ部が中栓外周側ネジ部のみと螺合する位置を判別できるので、容器用中栓の取り外しタイミングを的確に認識することができる。
請求項5に係る本発明の容器によれば、請求項4記載の容器が奏する効果に加えて、分別位置知覚手段が容器本体の容器外周側ネジ部に設けられた分別位置マークであることにより、内容物の詰め替えや資源の分別、ゴミの分別廃棄等のために容器用中栓を容器本体から取り外す際には、キャップの先端部が容器外周側ネジ部の分別位置マークに一致するようにキャップを容器本体及び容器用中栓に対して螺合進退させるだけで、キャップ内周側ネジ部が中栓外周側ネジ部のみと螺合する位置を視認して判別できるので、容器用中栓の取り外しタイミングを的確に認識することができる。
請求項6に係る本発明の容器によれば、請求項4記載の容器が奏する効果に加えて、分別位置知覚手段が容器用中栓の中栓外周側ネジ部とキャップのキャップ内周側ネジ部とにそれぞれ設けられた一対の分別知覚用小突起であることにより、内容物の詰め替えや資源の分別、ゴミの分別廃棄等のために容器用中栓を容器本体から取り外す際には、容器本体及び容器用中栓に対してキャップを螺合進退させてキャップ内周側ネジ部の分別知覚用小突起が中栓外周側ネジ部の分別知覚用小突起に接触して乗り越える際に生じる触感や接触音を知覚するだけで、キャップ内周側ネジ部が中栓外周側ネジ部のみと螺合する位置を判別できるので、容器用中栓の取り外しタイミングを的確に認識することができる。
本発明は、内容物を注入及び排出する容器開口部を形成して内容物を内在させる容器本体と、この容器本体に外嵌装着するキャップ円筒部とこのキャップ円筒部に一体成形したキャップ頂部とを有するキャップと、容器本体の容器開口部に密着挿入して容器本体内とキャップ内とに連通する円筒状栓胴体部とこの円筒状栓胴体部に一体成形してキャップ装着時にキャップの閉蓋領域を構成するキャップ頂部に設けた環状の内側密封用突出部と共働状態で容器本体内の内容物を封止する環状封止部と該環状封止部の外周に螺刻してキャップ装着時にキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合する中栓外周側ネジ部とで構成された容器用中栓とを備え、キャップ装着時に容器用中栓の円筒状栓胴体部が容器本体の容器開口部に押圧挿入されて容器用中栓が容器本体に嵌着可能となるとともにキャップ離脱時に容器用中栓の中栓外周側ネジ部とキャップのキャップ内周側ネジ部とが螺合係止状態で一体化して容器本体から容器用中栓を分別可能な容器であって、キャップのキャップ内周側ネジ部を共用して順次螺合する容器用中栓の中栓外周側ネジ部と容器本体の容器外周側ネジ部とが、同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成されて、容器用中栓を容器本体から取り外す際に、使用者が把持しやすいキャップを利用して容器用中栓を簡便に取り外して分別するとともに、容器用中栓を容器本体に組み付ける際に、キャップを利用して容器用中栓を簡便に組み付けられるものであれば、その具体的な実施の形態は、如何なるものであっても何ら構わない。
例えば、本発明の容器に用いられる容器本体の具体的材料については、ガラス、プラスチック、金属、陶器等のいずれであっても良い。
また、本発明の容器に用いられるキャップの具体的材料については、キャップ形態の成形加工が容易なものであれば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックや金属等のいずれであっても良い。
また、本発明の容器に用いられる容器用中栓の具体的材料については、中栓形態の成形加工が容易なものであればいずれの材料でも良く、特に、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックが好ましい。
また、本発明の容器に用いられる容器本体の具体的形状については、口顎部が円筒状のものであれば、内容物を内在させる本体部分の形状は、円形断面、多角形断面を有する筒状のもの、球形状のもの等のいずれであっても良い。
また、本発明の容器に用いられる容器本体の分別位置知覚手段の具体的態様は、分別可能位置を知覚し得るものであればいずれの態様であっても良く、特に、容器本体の容器外周側ネジ部に設けられた分別位置マークや、容器用中栓の中栓外周側ネジ部とキャップのキャップ内周側ネジ部とにそれぞれ設けられた相互に接触して乗り越え得る一対の分別知覚用小突起等を好適な例として挙げることができる。
分別位置マークの具体的態様については、キャップの離脱時にキャップが容器用中栓のみと螺合係止状態となる分別可能位置を判別できるものであれば、容器本体に環状またはポイント状に着色したものであっても良く、また、レーザーマーキング、ペイントマーキング等のいかなるマーキング手段を用いてマーキングしたものであっても良い。
また、容器用中栓の分別知覚用小突起とキャップの分別知覚用小突起の具体的態様については、相互に接触して乗り越えることによりクリック感を生じせしめて分別可能位置を判別できるものであれば、大きさ、形状、位置は限定されない。
なお、この分別知覚用小突起は、通常、容器用中栓及びキャップを成形する時に各部材の一部として各々同材質で形成されることが多い。
そして、分別位置知覚手段は、このような分別位置マークや一対の分別知覚用小突起等を1種使用しても良いし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
また、本発明の容器に用いられる容器本体、容器用中栓、キャップにそれぞれ螺刻される容器外周側ネジ部、中栓外周側ネジ部、キャップ内周側ネジ部のネジ巻き方向については、これらのネジ部が同一のネジ巻き方向であれば、右ネジ巻き方向、左ネジ巻き方向のいずれであっても良い。
そして、本発明の容器に用いられる容器用中栓に螺刻された中栓外周側ネジ部の具体的態様については、容器本体から容器用中栓を取り外す際にキャップ内周側ネジ部と螺合係止状態を呈するものであれば、容器用中栓に螺刻するネジ巻き回数に特段の制限はなく、特に、ネジ巻き回数が1周以上であるものを採用した場合には、中栓外周側ネジ部とキャップ内周側ネジ部とが螺合係止状態になる範囲が広がり、容器用中栓の取り外しタイミングが増大して容器用中栓を容器本体から容易かつ確実に取り外すことができるので、より好ましい。
以下、本発明の一実施例である容器100を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である容器を分解した全体図であり、図2は、容器本体に容器用中栓を組み込んだ状態を示す斜視図であり、図3は、容器を組み立てた状態を示す斜視図であり、図4は、キャップが容器用中栓のみと螺合した状態を示す斜視図であり、図5は、キャップ及び容器用中栓を容器本体から抜き出した状態を示す斜視図である。
まず、本実施例である容器100は、図1乃至図3に示すように、内容物を内在させる容器本体110と、この容器本体110に外嵌装着されるキャップ120と、容器本体110に密着挿入される容器用中栓130とを備えている。
容器本体110は、図1乃至図3に示すように、化粧水等の内容物を収容するものであり、ガラスからなるボトル形状を呈している。
容器本体110の上端には、上方へ突出する円筒状の口顎部111が設けられ、この口顎部111は、内容物を注入及び排出するための容器開口部111aと、口顎部111の外周に螺刻された容器外周側ネジ部111bと、口顎部111の先端部外周に形成された中栓嵌合用段部111cとを有している。
そして、容器本体110の容器外周側ネジ部111bには、キャップ120の離脱時にキャップ120が容器用中栓130のみと螺合係止状態となる分別可能位置を表示する分別位置マーク112が設けられている。
キャップ120は、図1乃至図3に示すように、容器本体110の口顎部111に外嵌装着されるものであり、ポリプロピレンで成形され、キャップ円筒部121とこのキャップ円筒部121に一体成形されたキャップ頂部122とを備えている。
キャップ円筒部121は、図1乃至図3に示すように、その内周に螺刻されたキャップ内周側ネジ部121aを有し、このキャップ内周側ネジ部121aは、容器本体110の容器外周側ネジ部111bと螺合するように同一のネジピッチと同一の右ネジ巻き方向とで形成されている。
キャップ内周側ネジ部121aの下端近傍には、分別位置知覚手段としての分別知覚用小突起123が、ネジ山の上側に設けられており、この分別知覚用小突起123は、後述する容器用中栓130の分別知覚用小突起133と共働して分別可能位置を判別するためのものである。
キャップ頂部122は、図1乃至図3に示すように、キャップ120の内側に向けて突出する環状の外側密封用突出部122aと環状の内側密封用突出部122bとを有している。
この外側密封用突出部122aは、キャップ120の装着時に、容器用中栓130に当接して容器100を密封するものであり、また、内側密封用突出部122bは、キャップ120の装着時に、後述する容器用中栓130の密封用突出部132bと共働状態で容器100を密封するものである。
容器用中栓130は、図1乃至図3に示すように、軟質ポリエチレンで成形され、容器開口部111aに密着挿入される円筒状栓胴体部131と、この円筒状栓胴体部131に一体成形されて容器本体110の中栓嵌合用段部111cに嵌合する環状封止部132と
を備えている。
環状封止部132は、図1乃至図3に示すように、その外周に螺刻された中栓外周側ネジ部132aを有し、この中栓外周側ネジ部132aは、容器本体110の容器外周側ネジ部111bと同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一の右ネジ巻き方向とで形成され、キャップ120のキャップ内周側ネジ部121aと螺合するようになっており、このキャップ内周側ネジ部121aのネジ巻き回数は約1周である。
中栓外周側ネジ部132aの下端近傍には、分別位置知覚手段としての分別知覚用小突起133が、ネジ山の下側に設けられており、この分別知覚用小突起133は、前述したキャップ120の分別知覚用小突起123と共働して分別可能位置を判別するためのものである。
また、環状封止部132は、キャップ120に向けて突出形成された密封用突出部132bを有し、この密封用突出部132bは、キャップ120の装着時に、キャップ120の内側密封用突出部122bと圧入嵌合して容器100を密封するものである。
次に、キャップ120を用いて容器本体110から容器用中栓130を取り外す方法について図4または図5に基づいて説明する。
まず、容器用中栓130を容器本体110から取り外す際には、図4に示すように、キャップ120のキャップ内周側ネジ部121aが容器用中栓130の中栓外周側ネジ部132aのみと螺合するようにキャップ120を螺合進退させる。
なお、容器本体110の容器外周側ネジ部111bには、分別位置マーク112が設けられており、キャップ120の先端部を容器外周側ネジ部111bの分別位置マーク112に一致させるだけで、キャップ内周側ネジ部121aが中栓外周側ネジ部132aのみと螺合する位置を判別できるようになっている。
また、容器用中栓130の中栓外周側ネジ部132aとキャップ120のキャップ内周側ネジ部121aには、分別知覚用小突起133と分別知覚用小突起123とがそれぞれ設けられており、この容器用中栓130の分別知覚用小突起133とキャップ120の分別知覚用小突起123とが相互に接触して乗り越える際に生じる接触音や触感、いわゆる、クリック感を介してキャップ内周側ネジ部121aが中栓外周側ネジ部132aのみと螺合する位置を判別できるようになっている。
そして、図5に示すように、キャップ内周側ネジ部121aが中栓外周側ネジ部132aと螺合することで一体化されたキャップ120と容器用中栓130とを容器本体110から抜き出すことで、容器本体110から容器用中栓130を取り外す。
次に、キャップ120を用いて容器本体110に容器用中栓130を組み付ける方法について説明する。
まず、容器用中栓130を容器本体110に組み付ける際には、容器本体110の容器開口部111aの上に容器用中栓130を載置し、その後、キャップ内周側ネジ部121aが中栓外周側ネジ部132aに対して螺合するようにキャップ120を容器用中栓130に被嵌する。
その後、キャップ120を閉蓋方向に回転させると、キャップ120は容器用中栓130に対して螺合進行し、キャップ120の密封用突出部132bが、容器用中栓130の環状封止部132の上端面に当接する。
このようにキャップ120の密封用突出部132bが容器用中栓130の環状封止部132の上端面に当接した状態から更にキャップ120を回転させると、キャップ内周側ネジ部121aは中栓外周側ネジ部132aに更に螺合進行して、その結果、容器用中栓130がキャップ120の密封用突出部132bとキャップ内周側ネジ部121aとで挟持された状態となり、容器用中栓130とキャップ120とが一体化する。
そして、容器用中栓130とキャップ120とが一体化された後、キャップ120を更に回転させることにより、容器用中栓130もキャップ内周側ネジ部121aが容器外周側ネジ部111bに対して螺合進行し始める位置まで回転し、その後、キャップ120は容器本体110に対して螺合進行し、そして、このようなキャップ120の螺合進行に伴って、キャップ120と一体化された容器用中栓130の円筒状栓胴体部131が、容器本体110の容器開口部111aの内部に挿入嵌着される。
このようにして得られた本実施例の容器100は、キャップ120のキャップ内周側ネジ部121aを共用して順次螺合する容器用中栓130の中栓外周側ネジ部132aと容器本体110の容器外周側ネジ部111bとが、同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成されている。
したがって、資源の分別やゴミの分別廃棄、内容物の詰め替え等のために容器用中栓130を容器本体110から取り外す際には、キャップ内周側ネジ部121aを中栓外周側ネジ部132aのみと螺合させてキャップ120と容器用中栓130とを一体化した後、この一体化されたキャップ120及び容器用中栓130を容器本体110から引き抜くことで、容器用中栓130に比べて外径が大きく使用者が把持しやすいキャップ120を利用して容器本体110から容器用中栓130を引き抜くことができるので、ハサミやカッター等の治具を用いることなく容器本体110から容器用中栓130を簡便に取り外すことができる。
また、容器用中栓130を容器本体110に組み付ける際には、容器開口部111aの上に容器用中栓130を載置した後、キャップ120を容器用中栓130に被嵌して閉蓋方向に回転させることでキャップ内周側ネジ部121aが容器外周側ネジ部111bへも螺合進行し、キャップ120の回転力を利用して容器用中栓130が容器開口部111aの内部に向けて押し込まれるので、過度の押圧力を必要とすることなく容器用中栓130を容器本体110に簡便に組み付けることができる。
また、容器用中栓130を容器本体110に組み付ける際に、キャップ内周側ネジ部121aが、互いに同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成された中栓外周側ネジ部132aと容器外周側ネジ部111bとの相方にそれぞれ螺合するため、キャップ120の回転に伴ってキャップ内周側ネジ部121aを共用する中栓外周側ネジ部132aのネジ山と容器外周側ネジ部111bのネジ山とが互いに一連となって整合する位置まで容器用中栓130も回転し、容器用中栓130を容器本体110に組み付けた後に容器100を使用する際にもキャップ120の円滑な開閉を実現できる。
そして、容器本体110の容器外周側ネジ部111bには、キャップ120の離脱時にキャップ120が容器用中栓130のみと螺合係止状態となる分別可能位置を表示する分別位置マーク112が設けられている。
したがって、内容物の詰め替えや資源の分別、ゴミの分別廃棄等のために容器用中栓130を容器本体110から取り外す際には、キャップ120の先端部が容器外周側ネジ部111bの分別位置マーク112に一致するようにキャップ120を容器本体110及び容器用中栓130の相方に螺合進退させるだけで、キャップ内周側ネジ部121aが中栓外周側ネジ部132aのみと螺合する位置を視認して判別できるので、容器用中栓130の取り外しタイミングを的確に認識できる。
また、容器用中栓130の中栓外周側ネジ部132aとキャップ120のキャップ内周側ネジ部121aには、分別知覚用小突起133と分別知覚用小突起123とがそれぞれ設けられている。
したがって、内容物の詰め替えや資源の分別、ゴミの分別廃棄等のために容器用中栓130を容器本体110から取り外す際には、容器本体110及び容器用中栓130に対してキャップ120を螺合進退させてキャップ内周側ネジ部121aの分別知覚用小突起123が中栓外周側ネジ部132aの分別知覚用小突起133に接触して乗り越える際に生じる触感や接触音を知覚するだけで、キャップ内周側ネジ部121aが中栓外周側ネジ部132aのみと螺合する位置を判別できるので、容器用中栓130の取り外しタイミングを的確に認識できる等、その効果は甚大である。
本発明の一実施例である容器を分解した全体図。 容器本体に容器用中栓を組み込んだ状態を示す斜視図。 容器を組み立てた状態を示す斜視図。 キャップが容器用中栓のみと螺合した状態を示す斜視図。 キャップ及び容器用中栓を容器本体から抜き出した状態を示す斜視図。
100 ・・・ 容器
110 ・・・ 容器本体
111 ・・・ 口顎部
111a ・・・ 容器開口部
111b ・・・ 容器外周側ネジ部
111c ・・・ 中栓嵌合用段部
112 ・・・ 分別位置マーク
120 ・・・ キャップ
121 ・・・ キャップ円筒部
121a ・・・ キャップ内周側ネジ部
122 ・・・ キャップ頂部
122a ・・・ 外側密封用突出部
122b ・・・ 内側密封用突出部
123 ・・・ 分別知覚用小突起
130 ・・・ 容器用中栓
131 ・・・ 円筒状栓胴体部
132 ・・・ 環状封止部
132a ・・・ 中栓外周側ネジ部
132b ・・・ 密封用突出部
133 ・・・ 分別知覚用小突起

Claims (6)

  1. 容器本体の容器開口部に密着挿入して容器本体内とキャップ内とに連通する円筒状栓胴体部と、該円筒状栓胴体部に一体成形してキャップ装着時にキャップの閉蓋領域を構成するキャップ頂部に設けた環状の内側密封用突出部と共働状態で容器本体内の内容物を封止する環状封止部と、該環状封止部の外周に螺刻されてキャップ装着時にキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合する中栓外周側ネジ部とで構成されて、キャップ装着時に円筒状栓胴体部が容器本体の容器開口部に押圧挿入されて容器本体に嵌着可能になるとともにキャップ離脱時に中栓外周側ネジ部がキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合係止状態で一体化して容器本体から引き抜き分別可能な容器用中栓であって、
    前記キャップのキャップ内周側ネジ部を共用して順次螺合する容器用中栓の中栓外周側ネジ部と容器本体の容器外周側ネジ部とが、同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成されていることを特徴とする容器用中栓。
  2. 内容物を注入及び排出する容器開口部を形成して内容物を内在させる容器本体と、該容器本体に外嵌装着するキャップ円筒部と該キャップ円筒部に一体成形したキャップ頂部とを有するキャップと、前記容器本体の容器開口部に密着挿入して容器本体内とキャップ内とに連通する円筒状栓胴体部と該円筒状栓胴体部に一体成形してキャップ装着時にキャップの閉蓋領域を構成するキャップ頂部に設けた環状の内側密封用突出部と共働状態で容器本体内の内容物を封止する環状封止部と該環状封止部の外周に螺刻してキャップ装着時にキャップのキャップ内周側ネジ部と螺合する中栓外周側ネジ部とで構成された容器用中栓とを備え、キャップ装着時に容器用中栓の円筒状栓胴体部が容器本体の容器開口部に押圧挿入されて容器用中栓が容器本体に嵌着可能となるとともにキャップ離脱時に容器用中栓の中栓外周側ネジ部とキャップのキャップ内周側ネジ部とが螺合係止状態で一体化して容器本体から容器用中栓を分別可能な容器であって、
    前記キャップのキャップ内周側ネジ部を共用して順次螺合する容器用中栓の中栓外周側ネジ部と容器本体の容器外周側ネジ部とが、同一のネジピッチと同一のネジ外径と同一のネジ巻き方向とで形成されていることを特徴とする容器。
  3. 前記容器本体がガラス製であるとともに、前記容器用中栓がプラスチック製であることを特徴とする請求項2記載の容器。
  4. 前記容器本体、及び/または、容器用中栓及びキャップに、キャップ離脱時にキャップが容器用中栓のみと螺合係止状態となる分別可能位置を知覚させる分別位置知覚手段が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の容器。
  5. 前記分別位置知覚手段が、前記容器本体の容器外周側ネジ部に設けられた分別位置マークであることを特徴とする請求項4記載の容器。
  6. 前記分別位置知覚手段が、前記容器用中栓の中栓外周側ネジ部とキャップのキャップ内周側ネジ部とにそれぞれ設けられてキャップ装着時またはキャップ離脱時に相互に接触して乗り越える一対の分別知覚用小突起であることを特徴とする請求項4記載の容器。
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