JP5138528B2 - エンジンの冷却構造 - Google Patents
エンジンの冷却構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5138528B2 JP5138528B2 JP2008255019A JP2008255019A JP5138528B2 JP 5138528 B2 JP5138528 B2 JP 5138528B2 JP 2008255019 A JP2008255019 A JP 2008255019A JP 2008255019 A JP2008255019 A JP 2008255019A JP 5138528 B2 JP5138528 B2 JP 5138528B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- crankcase
- cooling structure
- transmission case
- shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
しかし、クランクケースの側方に変速機を備えたエンジンでは、クランクケースの外気と接触する表面積が小さくなるため、クランクケースを外気で冷却し難くなってしまう。
上記構成において、前記別室(R2)は、前記エンジンのクランク軸(51)と前記エンジンの出力軸(31)との間の動力伝達比を可変する変速機(60)を収容する変速機ケース(61)であり、この変速機ケース(61)は、前記クランクケース(24)側に位置する内側変速機ケース(61A)と、前記クランクケース(24)の反対側に位置する外側変速機ケース(61B)とを備え、前記内側変速機ケース(61A)の内壁に前記放熱フィン(130A、130B)を設けるようにしてもよい。この構成によれば、クランクケースの冷却を増進させることができる。
また、前記プーリ(63,67)として、駆動プーリ(63)と、この駆動プーリ(63)とともにベルトが巻回される従動プーリ(67)とを有し、両プーリ(63,67)のそれぞれに放熱フィン(130A、130B)が配置されるようにしてもよい。また、前記従動プーリ(67)には、対応する前記放熱フィン(130B)に臨む導風フィン(67C)が該プーリ(67)の側面に配置されるようにしてもよい。また、前記従動プーリ(67)側の前記放熱フィン(130B)を、同心円状に複数段設けるようにしてもよい。
また、別室は、外気取入口と外気吐出口を有するので、別室内を通る外気を利用して効率よく外に放熱することができる。
また、別室は、エンジンのクランク軸とエンジンの出力軸との間の動力伝達比を可変する変速機を収容する変速機ケースであり、この変速機ケースは、クランクケース側に位置する内側変速機ケースと、クランクケースの反対側に位置する外側変速機ケースとを備え、上記内側変速機ケースの内壁に上記放熱フィンを設けるようにしたので、クランクケースの冷却を増進させることができる。
また、変速機ケースの一部には、油路を形成した延出部が設けられており、この延出部の一方の外表面と、この延出部の他方を覆う油路カバーの外表面とに放熱フィンを設けたので、オイルを効率よく冷却してクランクケースの冷却を増進させることができる。
なお、以下の説明中、前後左右および上下といった方向は、車体の乗員から見た方向である。また、図中矢印Fは車体前方を、矢印Lは車体左方を、矢印Uは車体上方をそれぞれ示している。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。この自動二輪車1の車体フレーム2は、車体前部のヘッドパイプ3と、同ヘッドパイプ3から後方へ斜め下向きに傾斜して延出する1本のメインフレーム4と、同メインフレーム4の後部に下方へ向けて延出固着される左右一対のピボットブラケット5、5と、メインフレーム4の後部でピボットブラケット5、5の固着位置の前付近から後方へ斜め上向きに延出して途中で屈曲して後端に至る左右一対のシートレール6、6と、ピボットブラケット5、6と上記シートレール6、6の中央部との間を補強する左右一対の補強フレーム7、7とを備えている。
また、クランクケース24の左側面後部には、エンジン20の出力軸31がその先端を露出させて軸支されている。この出力軸31の先端には、駆動スプロケット32が取り付けられ、この駆動スプロケット32と、後輪15に一体に設けられた従動スプロケット33との間に動力伝達チェーン34が巻回されてチェーン伝動機構が構成される。したがって、このエンジン20の出力軸31の回転は、チェーン伝動機構を介して後輪15へ伝達される。なお、このチェーン伝動機構は、各スプロケット32、33の歯数比によって出力軸31と後輪軸との間の減速比(二次減速比)を設定する二次減速機構としても機能する。また、図中、符号35はチェーン伝動機構を覆うカバーである。
また、この自動二輪車1には、エンジン20を始動するキック式始動装置の一部を構成するキック部材(始動系部材)37がクランクケース24左側方に配設されている。すなわち、このキック部材37は、クランクケース24に先端を露出させて軸支されたキック軸38に取り付けられたキックアーム39と、このキックアーム39の先端部に回動自在に取り付けられたキックペダル40とを備え、運転者がキックペダル40を踏むことによってキック軸38を回転させてエンジン20を始動できる。
さらに、この自動二輪車1には、キック式始動装置に加えて、エンジン始動用のスタータモータ41も配設されている。このスタータモータ41は、クランクケース24上面前部に取り付けられており、このスタータモータ41を作動させることでエンジン20を始動できる。すなわち、この自動二輪車1では、キック式およびスタータモータ式のいずれの方法でもエンジン20を始動することが可能に構成されている。
図2および図3に示すように、エンジン20のクランクケース24は、左クランクケース24Aと右クランクケース24Bとからなる左右2分割構造で形成され、このクランクケース24前部には、左右のクランクケース24A、24Bに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)45、45を介してクランク軸51が横置きで(車幅方向に沿わせて)軸支される。
このクランク軸51には、従来の4サイクルエンジンと同様に、シリンダ部22内をシリンダ軸線L1に沿って摺動自在な不図示のピストンがコンロッドを介して連結され、エンジン20が駆動された場合にピストンの移動によりクランク軸51が回転駆動される。また、クランク軸51には、回転バランスをとるためのバランスウエイト(以下、ウエイトという)52が取り付けられている。
また、図中、符号55は、クランク軸51に設けられたカムチェーン駆動スプロケットであり、このカムチェーン駆動スプロケット55にはカムチェーンが駆動され、このカムチェーンを介してクランク軸51の回転がシリンダ部22のヘッドカバー内に設けられた動弁機構に伝達される。
ベルト式無段変速機60は、エンジンオイルによる潤滑が行われない乾式の動力伝達機構であり、変速機ケース61は、エンジンオイルによる潤滑が行われるクランクケース24とは別室を形成して油液のない室を形成し、車幅方向内側を覆う内側変速機ケース(ベルコンケースとも称する)61Aと、車幅方向外側を覆う外側変速機カバー(ベルコンカバーとも称する)61Bとの左右二分割構造で構成されている。
また、クランクケース24後部には、ベルト式無段変速機60の従動プーリ軸64が軸支される。より具体的には、この従動プーリ軸64は、右クランクケース24Bと変速機ケース61(内側変速機ケース61A)とに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)65、65を介して駆動プーリ軸51Aの後方に平行に軸支され、従動プーリ67が取り付けられる。そして、駆動プーリ63と従動プーリ67との間にVベルト68が掛け回される。なお、変速機ケース61と各プーリ軸51A、64との間には、クランクケース24内のエンジンオイルが変速機ケース61に侵入するのを阻止するためのシール部材69A、69Bが介挿され、変速機ケース61およびベルト式無段変速機60はクランクケース24より隔離される(シールされる)。
ベルト式無段変速機60の従動プーリ67は、従動プーリ軸64とともに回転する固定半体67Aと可動半体67Bとを有し、固定半体67Aが可動半体67Bよりも軸方向左側に配置される。可動半体67Bは、従動プーリ軸64の右端部に環状スライダ71を介して軸方向に移動自在に配置され、コイルばねである付勢部材72により左方(固定半体67A側)に付勢されている。このため、駆動プーリ63の両半体63A、63B間に挟まれたVベルト68の巻き掛け径が大きくなると、反対に従動プーリ67の両半体67A、67Bの間隔はコイルばね72の付勢力に抗して拡がり、Vベルト68の巻き掛け径を小さくし、自動的に無段変速がなされる。
遠心クラッチ80は、エンジンオイルにより各部の潤滑および冷却が行われる湿式の遠心クラッチであり、従動プーリ軸64にスプライン嵌合されるクラッチインナ83と、従動プーリ軸64の左端部に相対回転自在に設けられたクラッチ出力ギヤ84に連結されたクラッチアウタ85とを備えており、クラッチインナ83の外周端側に突設された複数の支軸86にクラッチウエイト87が設けられている。このため、従動プーリ軸64の回転速度が所定速度を超えた場合に、遠心力により遠心方向に移動するクラッチウエイト87がクラッチアウタ85に係合し、従動プーリ軸64と一体にクラッチアウタ85を回転させてクラッチ出力ギヤ84を回転させる。
中間歯車軸91は、左右のクランクケース24、24Bに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)92、92に回転自在に軸支され、右クランクケース24Bの壁部を貫通する貫通軸部91Aを有している。この貫通軸部91Aには、従動プーリ軸64に設けられたクラッチ出力ギヤ84に噛み合う大径の中間軸従動ギヤ93が固定され、左右のクランクケース24A、24Bの間のスペースに、出力軸31に固定された出力軸ギヤ31Aに噛み合う小径の中間軸駆動ギヤ94が固定される。これにより、クランクケース24外側に位置するクラッチ出力ギヤ84の回転が、中間歯車軸91を介してクランクケース24内に位置する出力軸31へと所定の減速比で伝達される。なお、図に示すように、出力軸31についても、左右のクランクケース24A、24Bに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)96、97に支持されている。
図4は、図2のIV−IV断面を示す図であり、キック式始動装置の機構部分(キック始動機構140)を周辺構成とともに示している。このキック始動機構140は、エンジン20下方(主にクランクケース24下方)に収容されている。
キック軸38は、車体側面視で従動プーリ軸64の直下に位置しており(図2参照)、左右のクランクケース24A、24Bに形成された軸受部(本例では貫通孔で形成されたすべり軸受)141、142に回転自在に軸支されている。このキック軸38の左端部は左クランクケース24Aの壁部に形成された軸受部141を貫通して左方に突出し、この貫通軸部38Aに、キックペダル40を先端に取り付けたキックアーム39の基端部が固定される。また、左クランクケース24Aには、キック軸38との間の隙間を塞ぐシール部材143が設けられる。このクランクケース24内において、キック軸38の右側部分には、キック軸38をキック方向とは逆方向に付勢するリターンスプリング145と、このリターンスプリング145の付勢力で回転するキック軸38をキック操作開始位置で停止させるストッパ146とが配設されており、キック軸38の左側部分には、軸受部141に隣接する大径のキック駆動ギヤ147が設けられている。
第1キック中間軸151は、図2に示すように、車体側面視で従動プーリ軸64とクランク軸51との中間位置下方に横置き配置され、図4に示すように、左右のクランクケース24A、24Bに設けられた左右一対の軸受部(本例では非貫通孔で形成されたすべり軸受)161、162に回転自在に軸支される。この第1キック中間軸151は、クランクケース24内に完全に収容され、キック駆動ギヤ147に噛み合う小径の第1キック中間軸従動ギヤ163が一体に形成されるとともに、このギヤ163の右方に第1キック中間軸従動ギヤ163よりも大径の第1キック中間軸駆動ギヤ164が隣接して固定される。
したがって、キックペダル40が踏み込まれ、キック軸38がリターンスプリング145の付勢力に抗して回転すると、キック軸38の回転が第1キック中間軸151および第2キック中間軸155のギヤ列を介して伝達され、飛び込みギヤ171をキック始動用従動ギヤ172に噛み合う方向へと移動してクランク軸51を強制的に回転し、エンジン20を始動させることができる。
このエンジン20では、図3および図4に示すように、左クランクケース24Aと発電機カバー25との間の連通する空間(発電機収容室)に発電機(AC Generator(ACG))180が収容されている。発電機180は、クランク軸51に固定されるロータ181と、ロータ181内に配置されるステータ182とを備え、ステータ182は発電機カバー25に固定される。
ロータ181には、1方向クラッチ183が連結され、1方向クラッチ183には、スタータモータ41の駆動ギヤ41Aに中間ギヤ184を介して噛み合う従動ギヤ185が設けられる。また、この従動ギヤ185と軸受45との間に、カムチェーン駆動スプロケット55が配置されている。
発電機カバー25は、クランクケース24の他側(左側)に張り出す発電機180の周囲および側方(左側方)を覆う略お椀形状のカバー本体25Aを有し、このカバー本体25Aの周縁に沿って間隔を空けて形成された複数のボルト締結部(不図示)をクランクケース24にボルト締結することによってクランクケース24に固定される。なお、発電機カバー25をクランクケース24に固定する際には、その間にオイルシールとして機能するシール部材が介挿される。
発電機カバー25には、この上方延出部25Cより車体外側(車体左側)の部分、つまり、発電機覆い部25Bの上方部分に、エンジンオイルの注油口190が設けられ、この注油口190の内側には雌ねじ部が形成され、オイルレベルゲージ195を備えた注油口蓋196を雌ねじ部に締結することによって、オイルレベルゲージ195が着脱自在に取り付けられている。この場合、注油口190を発電機カバー25の上方延出部25Cより車体外側(車体左側)に設けているので、注油口190および注油口蓋196が側面視で、上方延出部25Cに重なり、このレイアウトにより生じるエンジン20の凹凸を外観視で目立たなくすることができ、エンジン外観の大幅変更を回避することができる。
図2に示すように、エンジン20のシリンダ部22の周囲には、主にシリンダ部22を冷却するための複数の放熱フィン22Aが設けられている。これら放熱フィン22Aは、シリンダ部22の周囲に延在し、かつ、シリンダ軸線L1の方向に間隔を空けて複数枚形成されることによって、シリンダ部22の表面積を増加させる。これによって、外気との熱交換面積を増大させ、シリンダ部22を車体前側から流れてくる走行風によって効率よく冷却することができる。
ここで、図5は変速機ケース61の内側変速機ケース61Aを車体右側から見た図であり、図6は車体左側(クランクケース24側)から見た図であり、図7は図5のVII−VII断面を示す図である。また、図8(A)〜(D)はオイルクーラカバー107を示している。なお、図8(D)は図8(A)のD−D断面を示している。
オイルクーラ本体106は、図5に示すように、クランクケース24の前面に略沿って略上下方向に延びる形状に形成され、このオイルクーラ本体106には、オイルクーラ本体106の外形形状に沿って延びるオイル通路(油路)108Aが形成される。つまり、このオイル通路108Aは、略上下方向に長く、前後方向に短くなるように歪んだ略環状に形成され、オイル入口とオイル出口を構成する一対の開口部110、111に接続されている。また、このオイルクーラ本体106の外表面には、格子状の放熱フィン106Aが一体に形成されており、この放熱フィン106Aによりオイルクーラ本体106の表面積が増えてオイル冷却効率が向上する。また、この放熱フィン106Aが格子状のリブ状に形成されるので、オイルクーラ本体106の剛性を十分に確保することができる。
このように、オイルクーラ本体106とオイルクーラカバー107との各々にオイル通路108A、108Bおよび放熱フィン106A、109を設けたので、オイル通路108A、108Bを放熱フィン106A、109に近づけることができ、オイル通路108を通るエンジンオイルの冷却効率を向上することができる。また、この放熱フィン109によりオイルクーラカバー107を補強することもできる。なお、図中、符号107Aは、オイルクーラカバー107をオイルクーラ本体106にボルト締結するためのボルト締結部である。
この変速機室R2、つまり、変速機ケース61には、ベルト式無段変速機60を冷却するための冷却風が導入される。すなわち、図5に示すように、変速機ケース61のケース前上部には、外気を変速機ケース61内に取り入れる外気取入口115が設けられる。この外気取入口115には、図示せぬ冷却ダクトが取り付けられ、この冷却ダクトの上流側端部には、エアクリーナ(無段変速機用エアクリーナ)120(図1参照)が設けられ、このエアクリーナ120で清浄化された外気を冷却風として変速機ケース61内に導入するようにしている。
また、変速機ケース60の一部にオイル通路108を形成したオイルクーラ本体106を設け、このオイルクーラ本体106の一方の外表面と、このオイルクーラ本体106の他方を覆うオイルクーラカバー107の外表面とに放熱フィン106A、109を設けているので、エンジンオイルを効率よく冷却でき、クランクケース24ひいてはエンジン20全体の冷却を増進させることができる。
さらに、変速機ケース20の外表面にも前後方向に直線状に延びる複数の放熱フィン135を設けたので、エンジン20の前影面積を増やすことなく、つまり、走行風による抵抗を増やすことなく、エンジン20の外気接触面積を増やすことができ、走行風によるエンジン20の冷却を増進させることができる。
図9は右クランクケース24Bを外側(車体右側)から見た図であり、図10は裏側(車体左側)から見た図である。また、図11は左クランクケース24Aを裏側から見た図である。左クランクケース24Aと右クランクケース24Bには、互いに連結された場合にこのケース24A、24B間にブリーザ室200を形成する左ブリーザ室200Aと右ブリーザ室200Bとを各々備えている。
右ブリーザ室200Bは、図9に示すように、右クランクケース24Bの従動プーリ軸64を支持するための従動プーリ軸用開口部64Dの上方領域をケース右側に突出して形成される。また、左ブリーザ室200Aは、図11に示すように、左クランクケース24Aにおける右ブリーザ室200Bに対向する領域に設けられる。つまり、ブリーザ室200を左右二分割した場合の各々を左右のクランクケース24A、24Bに各々一体に形成している。なお、図中、符号91Dは、中間歯車軸91支持用の中間歯車軸用開口部であり、符号31Dは、出力軸31支持用の出力軸用開口部であり、符号51Dは、クランク軸51支持用のクランク軸用開口部である。
このうち、右ブリーザ室200Bにおいては、図10に示すように、第3室200B3と第4室200B4との間、および、第4室200B4と第5室200B5との間が狭い連通路を介して連通し、他の室200B1、200B2は隔壁で完全に区画されている。一方、左ブリーザ室200Aにおいては、図11に示すように、第1室200A1と第2室200A2との間が狭い連通路を介して連通し、他の室200A3〜200A5は隔壁で完全に区画されている。
すなわち、このブリーザ室200の各室は他端膨張室として機能し、クランクケース24内の高圧空気を、ブリーザ室200の各室を順に経る毎に徐々に低圧にするとともに圧力変化(脈動変化)も抑制する。しかも、この各室を含む連通路が上下左右に屈曲するラビリンス構造(迷路構造)に形成されているので、ブリーザ経路を限られたスペース内で効率よく長くすることができ、高圧空気を効率よく低減することができ、言い換えれば、ブリーザ室200を小型化することができる。しかも、このブリーザ室200をクランクケース24に一体に形成したので、ブリーザ室200を別部品で形成する場合に比して部品点数の低減およびエンジン20全体の小型化が可能になる。
また、上記実施形態では、クランクケース24の一側に変速機ケース20を備えるエンジンの冷却構造に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、クランクケースの一側に変速ケース以外の別室を設け、これによりクランクケースの熱を外気に放出し難くなってしまうエンジンの冷却構造に広く適用可能である。
また、上記実施形態では、単気筒エンジンに本発明を適用する場合を説明したが、これに限らない。さらに、自動二輪車に本発明を適用する場合に限らず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両等の他の車両にも本発明を広く適用することができる。
2 車体フレーム
20 エンジン(内燃機関)
22 シリンダ部
24 クランクケース
25 発電機カバー
31 出力軸
38 キック軸
51 クランク軸
51A 駆動プーリ軸
60 ベルト式無段変速機(動力伝達機構)
61 変速機ケース(動力伝達機構用ケース)
64 従動プーリ軸
80 遠心クラッチ(湿式遠心クラッチ)
81 減速歯車機構
105 オイルクーラ
106 オイルクーラ本体(延出部)
106A、109、130A、130B、135 放熱フィン
107 オイルクーラカバー(油路カバー)
115 外気取入口
118 外気吐出口
180 発電機
L1 シリンダ軸線
R0 クランク室
R1 クラッチ室
R2 変速機室
Claims (7)
- クランク軸(51)を支持するクランクケース(24)の一側に乾式の別室(R2)を設けたエンジンの冷却構造において、
前記別室(R2)は、外気取入口(115)と外気吐出口(118)を有するとともに前記クランク軸の回転力で回転するプーリ(63,67)を備え、この別室(R2)のクランクケース(24)側の内壁における前記プーリ(63,67)の側方位置に、前記クランクケース(24)内の熱を前記別室(R2)内に放熱する放熱フィン(130A、130B)を設けたことを特徴とするエンジンの冷却構造。 - 請求項1記載のエンジンの冷却構造において、
前記放熱フィン(130A、130B)は、前記プーリ(63,67)の軸の同心円状に延出して前記プーリ(63,67)の側面に向かって突出することを特徴とするエンジンの冷却構造。 - 請求項1又は2に記載のエンジンの冷却構造において、
前記別室(R2)は、前記エンジンのクランク軸(51)と前記エンジンの出力軸(31)との間の動力伝達比を可変する変速機(60)を収容する変速機ケース(61)であり、この変速機ケース(61)は、前記クランクケース(24)側に位置する内側変速機ケース(61A)と、前記クランクケース(24)の反対側に位置する外側変速機ケース(61B)とを備え、前記内側変速機ケース(61A)の内壁に前記放熱フィン(130A、130B)を設けたことを特徴とするエンジンの冷却構造。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエンジンの冷却構造において、
前記変速機ケース(61)の一部には、油路(61)を形成した延出部(106)が設けられており、この延出部(106)の一方の外表面と、この延出部(106)の他方を覆う油路カバー(107)の外表面とに放熱フィン(106A,109)を設けたことを特徴とするエンジンの冷却構造。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエンジンの冷却構造において、
前記プーリ(63,67)として、駆動プーリ(63)と、この駆動プーリ(63)とともにベルトが巻回される従動プーリ(67)とを有し、両プーリ(63,67)のそれぞれに放熱フィン(130A、130B)が配置されることを特徴とするエンジンの冷却構造。 - 請求項5記載のエンジンの冷却構造において、
前記従動プーリ(67)には、対応する前記放熱フィン(130B)に臨む導風フィン(67C)が該プーリ(67)の側面に配置されることを特徴とするエンジンの冷却構造。 - 請求項5又は6に記載のエンジンの冷却構造において、
前記従動プーリ(67)側の前記放熱フィン(130B)を、同心円状に複数段設けたことを特徴とするエンジンの冷却構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008255019A JP5138528B2 (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | エンジンの冷却構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008255019A JP5138528B2 (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | エンジンの冷却構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010084653A JP2010084653A (ja) | 2010-04-15 |
JP5138528B2 true JP5138528B2 (ja) | 2013-02-06 |
Family
ID=42248857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008255019A Expired - Fee Related JP5138528B2 (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | エンジンの冷却構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5138528B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4291859B2 (ja) * | 2002-04-08 | 2009-07-08 | ヤマハ発動機株式会社 | エンジン |
JP2004011505A (ja) * | 2002-06-05 | 2004-01-15 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の潤滑油供給部構造 |
-
2008
- 2008-09-30 JP JP2008255019A patent/JP5138528B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010084653A (ja) | 2010-04-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5290029B2 (ja) | 内燃機関 | |
US7487853B2 (en) | Saddle-type vehicle | |
JP5924769B2 (ja) | 強制空冷式エンジンにおける冷却構造 | |
JP2007038736A (ja) | 鞍乗型車両 | |
JP2007062715A (ja) | 鞍乗型車両 | |
JP2009236127A (ja) | パワーユニット | |
EP2546551B1 (en) | Power unit for a small vehicle | |
JP5145095B2 (ja) | パワーユニット | |
JP5486872B2 (ja) | パワーユニットの冷却装置 | |
JP4940214B2 (ja) | エンジンのオイルレベルゲージ配置構造 | |
JP5162400B2 (ja) | 内燃機関 | |
JP5138528B2 (ja) | エンジンの冷却構造 | |
JP5227922B2 (ja) | 鞍乗り型車両のトルクダンパ装置 | |
JP2007106382A (ja) | 自動二輪車 | |
JP5303340B2 (ja) | キック式始動装置付き内燃機関 | |
JP5436005B2 (ja) | 変速機の導風構造 | |
JP6242712B2 (ja) | 鞍乗型車両のvベルト式無段変速機 | |
JP3150483U (ja) | 自動二輪車 | |
JP6203661B2 (ja) | 鞍乗型車両のvベルト式無段変速機 | |
JP6251594B2 (ja) | 鞍乗型車両のvベルト式無段変速機 | |
JP2008185055A (ja) | 自動二輪車 | |
JP2010235100A (ja) | 内燃機関 | |
WO2017168616A1 (ja) | 鞍乗り型車両用空冷式内燃機関 | |
JP2006103497A (ja) | 自動二輪車のパワーユニット | |
WO2017168617A1 (ja) | 鞍乗り型車両用パワーユニットにおける伝動ケースのブリーザ構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120529 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120727 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120727 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121106 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121114 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5138528 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |